JP2013196936A - 導電ペースト、導電体、導電膜付き基材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた導電性とその耐久性を有するとともに耐熱性にも優れる導電体を形成可能な導電ペースト、導電体、該導電体を用いた導電性とその耐久性および耐熱性に優れる導電膜付き基材、その製造方法を提供する。
【解決手段】融点300℃以上の金属または融点300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、平均一次粒子径が1nm〜1μmの金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる、平均粒子径が1〜20μmの粒子(A)、融点200℃以下の低融点金属粒子(B)、粒子(A)より平均粒子径が小さく低融点金属と合金を生成しうる融点300℃以上の無機微粒子(C)、2個以上のOH基を有する有機化合物(D)を含有し、実質的に樹脂を含まない導電ペースト、および融点が200℃以下の低融点金属を含有する合金を主体とするバインダ成分に導電性微粒子が分散してなる導電体。
【選択図】図2
【解決手段】融点300℃以上の金属または融点300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、平均一次粒子径が1nm〜1μmの金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる、平均粒子径が1〜20μmの粒子(A)、融点200℃以下の低融点金属粒子(B)、粒子(A)より平均粒子径が小さく低融点金属と合金を生成しうる融点300℃以上の無機微粒子(C)、2個以上のOH基を有する有機化合物(D)を含有し、実質的に樹脂を含まない導電ペースト、および融点が200℃以下の低融点金属を含有する合金を主体とするバインダ成分に導電性微粒子が分散してなる導電体。
【選択図】図2
Description
本発明は、導電ペースト、導電体、該導電体を用いた導電膜付き基材およびその製造方法に関する。
従来から、電子部品やプリント配線基板等の配線導体の形成に、導電ペーストを用いる方法が知られている。このうち、プリント配線基板の製造は、絶縁基材上に導電ペーストを所望のパターン形状に塗布し硬化して、配線パターンを形成して行われている(例えば、特許文献1参照)。
導電ペーストとしては、一般的には、有機溶剤に硬化性の樹脂を溶解させたビヒクル中に銀や銅の金属粒子を分散させた導電ペーストが用いられる。このような導電ペーストを硬化させることによって得られる導電体は、導電性の金属粒子の隙間を樹脂がバインダ成分として充填することで導電体の形状を維持する構造となっている。このように導電体が金属粒子とバインダ成分の樹脂とからなる場合、長期間の直射日光下や短期間であっても強力なUV照射にさらされると樹脂が劣化することで、導電体のパッキング構造が弱体化して導電性が低化してしまうという問題があった。樹脂の劣化による問題を解消するためには、バインダ成分を樹脂のような有機物から無機物に変更することが有効であり、さらに低温プロセスで構造形成をするためには無機物として低融点金属を使用することが有効と考えられる。
バインダ成分が低融点金属で構成される導電体を得るために、例えば、特許文献2には、樹脂と導電性粒子を含む組成物であって、導電性粒子として高融点金属だけでなく低融点金属を含み該低融点金属がコンポジット構造を有する導体パターン用導電性組成物を用いる技術が記載されている。特許文献2によれば、この導電性組成物を用いて基材上に得られる導体パターンは、基材側に高融点金属粒子とバインダ成分としての低融点金属からなる導電層を有し、その表面に樹脂からなる絶縁層を有する構成となっている。
特許文献2による導体パターンは上記構造を有することから、樹脂の劣化による導電性悪化の問題は小さく、導電層は導電性にも優れている。しかしながら、該導体パターンは絶縁層によって導電層の表面が覆われているため、他のデバイスと接合する場合に電気的な接続が形成しにくいという問題を有している。さらに、例えば、ハンダ等を使用して他のデバイスと接合しようとする場合に、低融点金属の融点以上に温度を上げると、導体パターンの形状を維持している低融点金属が溶融し、導体パターンがくずれるという問題を有していた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、優れた導電性とその耐久性を有するとともに耐熱性にも優れる導電体を形成可能な導電ペーストの提供を目的とする。
また、本発明は、導電性とその耐久性に優れ、さらに耐熱性にも優れる導電体、ならびに、該導電体を用いた導電性とその耐久性および耐熱性に優れる導電膜付き基材、およびその製造方法の提供を目的とする。
また、本発明は、導電性とその耐久性に優れ、さらに耐熱性にも優れる導電体、ならびに、該導電体を用いた導電性とその耐久性および耐熱性に優れる導電膜付き基材、およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明は、以下の構成を有する、導電ペースト、導電体、導電膜付き基材およびその製造方法を提供する。
[1]融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上の、平均粒子径が1〜20μmである粒子(A)と、融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)と、前記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ前記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子(C)と、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物(D)と、を含有し、実質的に樹脂を含有しない導電ペースト。
[1]融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上の、平均粒子径が1〜20μmである粒子(A)と、融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)と、前記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ前記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子(C)と、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物(D)と、を含有し、実質的に樹脂を含有しない導電ペースト。
[2]前記粒子(A)が、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀および水素化銅からなる群から選ばれる1種以上である[1]に記載の導電ペースト。
[3]前記低融点金属粒子(B)が、錫、インジウムおよびビスマスからなる群から選ばれる1種以上を含む合金からなる[1]または[2]に記載の導電ペースト。
[4]前記無機微粒子(C)が、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀および水素化銅からなる群から選ばれる1種以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の導電ペースト。
[5]前記有機化合物(D)の沸点が、150〜300℃である[1]〜[4]のいずれかに記載の導電ペースト。
[3]前記低融点金属粒子(B)が、錫、インジウムおよびビスマスからなる群から選ばれる1種以上を含む合金からなる[1]または[2]に記載の導電ペースト。
[4]前記無機微粒子(C)が、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀および水素化銅からなる群から選ばれる1種以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の導電ペースト。
[5]前記有機化合物(D)の沸点が、150〜300℃である[1]〜[4]のいずれかに記載の導電ペースト。
[6]導電性粒子(X)がバインダ成分に分散してなる導電体であって、前記バインダ成分が主として、融点が200℃以下の低融点金属と融点が300℃以上の金属とからなる合金(Y)で構成される導電体。
[7]請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱することにより、前記粒子(A)を導電性粒子(X)とし、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から合金(Y)を形成させて得られる請求項6に記載の導電体。
[8]前記[6]または[7]に記載の導電体からなる導電膜を基材上に有してなる導電膜付き基材。
[9]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の導電ペーストを基材上に塗布した後、この導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱して、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から得られる合金を主体とするバインダ成分に、前記粒子(A)から得られる導電性粒子が分散した導電膜を形成することを特徴とする導電膜付き基材の製造方法。
[7]請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱することにより、前記粒子(A)を導電性粒子(X)とし、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から合金(Y)を形成させて得られる請求項6に記載の導電体。
[8]前記[6]または[7]に記載の導電体からなる導電膜を基材上に有してなる導電膜付き基材。
[9]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の導電ペーストを基材上に塗布した後、この導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱して、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から得られる合金を主体とするバインダ成分に、前記粒子(A)から得られる導電性粒子が分散した導電膜を形成することを特徴とする導電膜付き基材の製造方法。
本発明によれば、優れた導電性とその耐久性を有するとともに耐熱性にも優れる導電体を形成可能な導電ペーストの提供が可能である。また、導電性とその耐久性に優れさらに耐熱性にも優れる導電体、ならびに、該導電体を用いた導電性とその耐久性および耐熱性に優れる導電膜付き基材、およびその製造方法を提供できる。
以下、実施形態について詳細に説明する。
[導電ペースト]
本発明の実施形態の導電ペーストは、融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上の、平均粒子径が1〜20μmである粒子(A)と、融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)と、前記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ前記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子(C)と、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物(D)と、を含有し、実質的に樹脂を含有しないペースト状組成物である。
[導電ペースト]
本発明の実施形態の導電ペーストは、融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上の、平均粒子径が1〜20μmである粒子(A)と、融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)と、前記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ前記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子(C)と、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物(D)と、を含有し、実質的に樹脂を含有しないペースト状組成物である。
本発明の実施形態の導電ペーストによれば、加熱する、具体的には、低融点金属粒子(B)の融点より高い温度で加熱することにより、該導電ペーストが含有する粒子(A)が導電性を有する導電性粒子となり、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)が合金化されてバインダ成分となって、上記導電性粒子の間を充填する構成の導電体を形成できる。また、導電ペーストが実質的に樹脂を含有しないことから、得られる導電体のバインダ成分は上記合金を主体とする無機物から構成される。
本発明の実施形態の導電ペーストにより得られる上記構成の導電体は、導電性粒子およびバインダ成分が実質的に金属材料のみで構成されていることから導電性に優れ、特に耐久性に優れる。さらに、バインダ成分の主体となる合金は、原料の低融点金属粒子(B)よりも融点の高い合金となることから、該導電ペーストにより得られる導電体やこれを有する部材を、例えば、ハンダ加工等の比較的高温の処理に曝した場合や高温使用に供した場合においても、導電体が十分に形状を維持できる等、耐熱性に優れる。
以下、本発明の実施形態の導電ペーストが含有する各成分について説明する。
以下、本発明の実施形態の導電ペーストが含有する各成分について説明する。
<粒子(A)>
粒子(A)は、融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上で構成され、その平均粒子径は1〜20μmである。粒子(A)は、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、導電性粒子となり連鎖構造を形成することで、導電体における良好な導電性を確保する機能を有する。
粒子(A)は、融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上で構成され、その平均粒子径は1〜20μmである。粒子(A)は、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、導電性粒子となり連鎖構造を形成することで、導電体における良好な導電性を確保する機能を有する。
本発明の導電ペーストは、後述のとおり融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度で加熱されることで導電体となる。粒子(A)を構成する材料としては、粒子(A)が単一粒子である場合には、融点が300℃以上の導電性を有する金属材料、または融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により導電性を有する金属材料となる金属化合物であれば、特に制限されない。また、粒子(A)が微粒子の凝集体である場合には、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により導電性を有する金属材料となる金属化合物であれば、特に制限されない。粒子(A)の構成材料は、上記所定の温度より高融点であることから、加熱温度で溶融せず形状を維持したまま導電性粒子となり連鎖構造を形成できる。なお、粒子(A)は上記単一粒子および微粒子の凝集体から選ばれる1種で構成されていてもよく、2種以上で構成されていてもよい。また、本明細書において、単一粒子とは一次粒子が凝集体を形成せずに個々に独立して存在する形態をいう。
粒子(A)を構成する材料として、具体的には、融点が300℃以上の導電性を有する金属材料については、融点が300℃以上の公知の金属が挙げられ、導電性の観点から金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等が好ましい。また、融点が300℃以上かつ融点以下の加熱により導電性を有する金属材料となる金属化合物としては、酸化銀、水素化銅等が挙げられる。
粒子(A)は導電体とした際に、導電性粒子となり連鎖構造を形成するために、その形態は単一粒子または平均一次粒子径が1nm〜1μmの微粒子の凝集体であり、平均粒子径が1〜20μmである。平均粒子径は、好ましくは2〜10μmであり、より好ましくは、3〜7μmである。導電ペーストの流動性を確保するために粒子(A)の平均粒子径は1μm以上であり、微細配線を作製するために粒子(A)の平均粒子径は20μm以下が必須である。
なお、上記平均粒子径の範囲である1〜20μmは、粒子(A)が単一粒子で構成される場合には、該粒子は一次粒子が独立に存在する形態であることから平均一次粒子径の範囲を示し、微粒子の凝集体で構成される場合には、平均凝集粒子径の範囲を示す。以下、必要に応じて単一粒子で構成される粒子(A)を粒子(A1)、微粒子の凝集体で構成される粒子(A)を粒子(A2)という。
なお、上記平均粒子径の範囲である1〜20μmは、粒子(A)が単一粒子で構成される場合には、該粒子は一次粒子が独立に存在する形態であることから平均一次粒子径の範囲を示し、微粒子の凝集体で構成される場合には、平均凝集粒子径の範囲を示す。以下、必要に応じて単一粒子で構成される粒子(A)を粒子(A1)、微粒子の凝集体で構成される粒子(A)を粒子(A2)という。
粒子(A1)は、融点が300℃以上の金属で構成される場合、単一の材料で構成されてもよく、例えば、コア部が銅であり、表面が酸化されにくい銀のような2種の材料で構成されてもよく、さらに必要に応じてそれ以上の材料から構成されていてもよい。粒子(A1)が、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物で構成される場合についても、単一の材料で構成されてもよく、2種の材料またはそれ以上の材料から構成されていてもよい。
また、粒子(A2)の構成材料については、上記金属化合物であれば単一であっても2種以上であってもよい。粒子(A)の形状は、球状、板状、樹枝等が挙げられる。本発明においては、粒子(A1)については板状の粒子(A)が好ましく、粒子(A2)については球状の粒子(A)が好ましい。
また、粒子(A2)の構成材料については、上記金属化合物であれば単一であっても2種以上であってもよい。粒子(A)の形状は、球状、板状、樹枝等が挙げられる。本発明においては、粒子(A1)については板状の粒子(A)が好ましく、粒子(A2)については球状の粒子(A)が好ましい。
粒子(A)が微粒子の凝集体で構成される粒子(A2)の場合、粒子(A2)を構成する微粒子の平均一次粒子径は、1nm〜1μmであり、好ましくは10〜100nmである。粒子(A2)を構成する微粒子の平均一次粒子径は、導電ペーストの流動性を確保するために1nm以上であり、150〜200℃の温度で良好な導電性を確保するために1μm以下が必須である。なお、粒子(A2)は、上記粒子(A)としての条件を満たすのであれば、後述の無機微粒子(C)の凝集体であってもよく、その場合の微粒子の平均一次粒子径は、無機微粒子(C)の平均一次粒子径と同様となる。
ここで、本明細書中において、平均粒子径は、以下のようにして求めたものである。粒子径のサイズにより、具体的には粒子径が0.5〜20μm程度の粒子の平均粒子径については、走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」と記す。)像の中から無作為に選んだ100個の粒子のFeret径を測定し、これらの粒子径を平均して算出したものである。また、粒子径が1〜500nm程度の粒子の平均粒子径については、透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」と記す。)像の中から無作為に選んだ100個の粒子のFeret径を測定し、これらの粒子径を平均して算出したものである。
また、導電ペーストが含有する粒子(A)については、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。単一組成の粒子(A)が好ましい。さらに、粒子(A)は、後述の無機微粒子(C)と複合化されて用いられてもよい。
<低融点金属粒子(B)>
低融点金属粒子(B)は、融点が200℃以下の金属粒子であり、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、後述の無機微粒子(C)と合金化されて、上記粒子(A)が導電性粒子となり連鎖構造を形成した隙間を充填するバインダ成分として機能する。
低融点金属粒子(B)は、融点が200℃以下の金属粒子であり、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、後述の無機微粒子(C)と合金化されて、上記粒子(A)が導電性粒子となり連鎖構造を形成した隙間を充填するバインダ成分として機能する。
低融点金属粒子(B)を構成する材料としては、融点が200℃以下の金属材料であれば特に制限されない。このような金属材料としては、金属単体であっても複数の金属からなる合金であってもよい。具体的には、錫(Sn)、インジウム(In)、ビスマス(Bi)等を含む融点が200℃以下の合金が挙げられる。このような融点が200℃以下の合金としては、いわゆるハンダとして知られる多種の合金から、融点が200℃以下のハンダを適宜選択して使用できる。また、基材、特にガラス基板への密着性を向上させるために、上記合金に亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、チタン(Ti)、ケイ素(Si)などの金属を微量添加することもできる。
低融点金属粒子(B)は、これを含有する本発明の導電ペーストから導電体を得る際に加熱・溶融される。この際の熱効率の観点から、低融点金属粒子(B)の融点は180℃以下がより好ましい。また、低融点金属粒子(B)は加熱・溶融に際して、導電ペースト中で、後述の無機微粒子(C)と合金化する。これにより得られる合金は、低融点金属粒子(B)より融点が高い合金となる。したがって、得られる導電体は低融点金属粒子(B)の融点以上の温度に耐える導電体となり、例えば、この導電体を有する部材にさらにハンダ加工等を施す場合や、使用時に高温となる部材への適用も広く可能となる。
なお、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)が合金化して得られる合金の融点については、用いる低融点金属粒子(B)および無機微粒子(C)をそれぞれ構成する材料の種類ならびに配合割合による。これらは、導電体の用途に応じて、要求される耐熱特性を勘案して適宜、選択・調整される。得られる導電体の耐熱性の観点から、低融点金属粒子(B)の融点は130℃以上が好ましい。
低融点金属粒子(B)は、単一粒子であってもよく、微粒子が凝集した凝集体であってもよい。低融点金属粒子(B)の平均粒子径は、1〜50μmが好ましい。粒子(A)の場合と同様、該平均粒子径の範囲は、低融点金属粒子(B)が単一粒子で構成される場合には、平均一次粒子径の範囲を示し、微粒子の凝集体で構成される場合には、平均凝集粒子径の範囲を示す。
低融点金属粒子(B)の平均粒子径が1μm以上であれば、これを含有する導電ペーストの流動特性が良好となり、さらにボイドも形成されにくい。また、低融点金属粒子(B)の平均粒子径が50μm以下であれば、これを含有する導電ペーストにより、微細配線を作製しやすくなる。低融点金属粒子(B)が微粒子の凝集体で構成される場合の微粒子の平均一次粒子径については、特に制限されない。
低融点金属粒子(B)の形状は、球状、板状、樹枝状等が挙げられ、ペースト流動性の観点から球状が好ましい。本発明の導体ペーストにおける低融点金属粒子(B)の含有量は、上記粒子(A)の含有量、および以下の無機微粒子(C)の含有量との関係から適宜選択される。各成分の含有量の具体的な関係は、無機微粒子(C)において説明する。
<無機微粒子(C)>
無機微粒子(C)は、上記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ上記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子である。無機微粒子(C)は、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、上記低融点金属粒子(B)と合金化されて、上記粒子(A)が導電性粒子となり連鎖構造を形成した隙間を充填するバインダ成分として機能する。
無機微粒子(C)は、上記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ上記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子である。無機微粒子(C)は、本発明の導電ペーストを導電体とした際に、上記低融点金属粒子(B)と合金化されて、上記粒子(A)が導電性粒子となり連鎖構造を形成した隙間を充填するバインダ成分として機能する。
無機微粒子(C)を構成する材料としては、低融点金属粒子(B)の融点以上の温度で低融点金属粒子(B)を構成する低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機材料、具体的には金属または金属化合物であれば、特に制限されない。好ましくは、最終的に得られる合金の金属組成にもよるが、得られる合金の融点をより高くする、金属または金属化合物である。
このような金属または金属化合物として具体的には、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀、水素化銅等が挙げられる。なお、無機微粒子(C)が酸化銀、水素化銅等の場合、導電ペーストから導電体を製造する際の加熱時に、通常、これらはそれぞれ銀、銅等に変化する。
無機微粒子(C)は、平均粒子径が粒子(A)の平均粒子径より小さい範囲において、単一粒子であってもよく、微粒子が凝集した凝集体であってもよい。無機微粒子(C)の平均粒子径としては、1〜500nmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。
無機微粒子(C)の平均粒子径が、500nm以下であれば、これを含む導電ペーストにより、微細配線を作製しやすく、低融点金属粒子(B)との合金化も容易に行える。無機微粒子(C)の平均粒子径が1nm以上であれば、これを含む導電ペーストの流動特性が良好となる。無機微粒子(C)の形状は、球状、板状、繊維状等が挙げられ、表面積が最大となって合金化が円滑に進行する点から球状が好ましい。
無機微粒子(C)は、平均粒子径が粒子(A)の平均粒子径より小さい範囲において、単一粒子であってもよく、微粒子が凝集した凝集体であってもよい。無機微粒子(C)の平均粒子径としては、1〜500nmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。
無機微粒子(C)の平均粒子径が、500nm以下であれば、これを含む導電ペーストにより、微細配線を作製しやすく、低融点金属粒子(B)との合金化も容易に行える。無機微粒子(C)の平均粒子径が1nm以上であれば、これを含む導電ペーストの流動特性が良好となる。無機微粒子(C)の形状は、球状、板状、繊維状等が挙げられ、表面積が最大となって合金化が円滑に進行する点から球状が好ましい。
なお、本発明の導電ペーストにおいて、無機微粒子(C)は、上記粒子(A)と複合化して用いてもよい。複合化の形態として、具体的には、粒子(A)、特には単一粒子で構成される粒子(A1)、の表面に無機微粒子(C)が付着または結合した形態が挙げられる。このような表面に無機微粒子(C)を有する粒子(A)、特には粒子(A1)を用いれば、導電ペーストの加熱時に、具体的には、低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度での加熱時に、粒子(A)の表面に存在する無機微粒子(C)は、粒子(A)間に挟まれて接する無機微粒子(C)同士の融着が進行し、粒子(A)の導電パスを良好に形成できる。よって、このように複合化された無機微粒子(C)と粒子(A)を用いることが好ましい。また、この場合粒子(A)の表面に存在する無機微粒子(C)は、それ以外の部分では、低融点金属粒子(B)が溶融した低融点金属に取り込まれて合金化する。
ここで、粒子(A)と無機微粒子(C)が上記のように複合化して用いられる場合であっても、粒子(A)に付着、結合しない状態の無機微粒子(C)を、粒子(A)と複合化された無機微粒子(C)とともに用いることも可能であり、導電ペーストにおける無機微粒子(C)の含有量を確保する点から好ましい。
図1は、上記導電ペーストから導電体を得る際の構造変化を模式的に示す図である。すなわち、図1には、上段に本発明の実施形態の導電ペーストの一例として、表面に無機微粒子(C)を有する粒子(A1)を含有する導電ペーストが、下段にこの導電ペーストを用いて得られる導電体の一例がそれぞれ模式的に示されている。図1に示す、導電ペーストは、表面に無機微粒子(C)を有する粒子(A1)と、低融点金属粒子(B)と、粒子(A1)に付着または結合しない無機微粒子(C)とが後述の有機化合物(D)中に分散した形態を有する。
このような、導電ペーストは、低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度での加熱により、有機化合物(D)が除去される。また、粒子(A1)が金属の場合には、そのまま導電性粒子3を構成し、粒子(A1)が金属化合物の場合は、加熱により金属となって導電性粒子3を構成する。さらに、粒子(A1)間に挟まれて接する無機微粒子(C)同士が融着して、図1の導電体において導電性粒子3の間のPで示される連結部を形成し、良好な導電性を有する導電体を形成する。一方、低融点金属粒子(B)は、溶融して上記連結に供さなかった無機微粒子(C)と合金化され粒子(A1)の間の隙間を充填するバインダ成分4となる。
ここで、図1中、Pで示される部分とバインダ成分4で示される部分は、実際は明確に区別して存在するのではなく、両者は、特にその境界において無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)との合金組成が漸次変化する関係にあると考えられる。すなわち、Pで示される領域の中心部は、ほぼ、無機微粒子(C)が加熱されて得られる金属材料からなり、Pで示される領域との境界付近を除くバインダ成分4の大部分は、無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)が一定割合で均一に合金化された合金からなると想定される。両者の境界域においては、Pで示される領域からバインダ成分の領域に向かって、漸次、無機微粒子(C)由来の金属材料の濃度が低くなっていると想定される。
本発明の導電ペーストにおける粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)の含有割合としては、粒子(A)の100質量部に対する、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)の合計質量として、5〜80質量部が好ましく、40〜70質量部がより好ましい。低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)の合計質量は、導電体とした際に、例えば、図1に示す導電性粒子3の間の連結部P等も含むバインダ成分に相当する量を示し、上記範囲にあることで、これを用いて導電体を形成した際に、良好な導電性と導電体としての形状保持を同時に達成可能となる。
本発明の導電ペーストにおける、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)の含有割合は、これらを構成する材料の種類によるが、低融点金属粒子(B)100質量部に対する無機微粒子(C)の質量として、20〜80質量部が好ましく、30〜70質量部がより好ましい。低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)を上記割合で導電ペーストに含有させることで、これを用いて導電体を形成した際に、バインダ成分として高融点かつ均一な合金の形成が可能となり、耐久性および耐熱性に優れた導電体が得られる。
<有機化合物(D)>
有機化合物(D)は、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物であり、上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)をこれに分散させることでペーストの形態とする機能を有する。また、導電ペーストの加熱時に、具体的には、低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度での加熱時に、フラックス成分として働き、粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)の粒子表面の酸化膜を除去することで、粒子(A)間の導電接続、好ましくは粒子(A)間で無機微粒子(C)同士が融着することによる導電接続を補助する。さらに、粒子(A)および無機微粒子(C)の表面における、低融点金属粒子(B)が溶融した低融点金属の濡れ性を向上させる機能を有するものである。
有機化合物(D)は、1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物であり、上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)をこれに分散させることでペーストの形態とする機能を有する。また、導電ペーストの加熱時に、具体的には、低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度での加熱時に、フラックス成分として働き、粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)の粒子表面の酸化膜を除去することで、粒子(A)間の導電接続、好ましくは粒子(A)間で無機微粒子(C)同士が融着することによる導電接続を補助する。さらに、粒子(A)および無機微粒子(C)の表面における、低融点金属粒子(B)が溶融した低融点金属の濡れ性を向上させる機能を有するものである。
有機化合物(D)は、1分子中に少なくとも2個のOH基を有することで、粒子(A)および無機微粒子(C)の表面において、低融点金属粒子(B)が溶融した低融点金属の濡れ性を向上させる。濡れ性を向上のために、有機化合物(D)が1分子中に有するOH基の数は、3個以上が好ましく、加熱温度において有機化合物(D)が融解し、加熱中に徐々に揮発して導電体中から消失する適切な蒸気圧を有するという観点から、3個または4個が好ましい。
また、導電ペーストを加熱後、導電体とした際に、有機化合物(D)またはその加熱変性物が残渣として残る場合には、これを洗浄する必要がある。有機化合物(D)としては、洗浄による工程数の増加や導電体への影響を防ぐために、これを必要としない無残渣フラックスであることが好ましい。無残渣フラックスとして機能するための有機化合物(D)としては、導電ペーストの加熱当初においてフラックスとして機能するが、さらなる加熱により揮発して消失する性質が要求される。そのために、有機化合物(D)の沸点は150〜300℃が好ましく、180〜250℃がより好ましい。
有機化合物(D)として、具体的には、1,3ジオキサン−5,5−ジメタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,5−フランジメタノール、n−ブタンジエタノールアミン、ジエタノールアミン、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、グリセリン、トリエタノールアミン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ピロガロール、エリトリトール、N−N−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミン、ペンタエリトリトール、リビトール、およびビス(2−ヒドロキシメチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン等が挙げられる。こられのなかでも、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、ピロガロール、エリトリトール等が好ましい。本発明においては、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電ペーストにおける、有機化合物(D)の含有量は、上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)の合計質量の100質量部に対して、3〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。有機化合物(D)の含有量を上記範囲とすることで、導電体ペーストの成形性が良好でありかつ導電体とする際の加熱時に上記フラックスとして、好ましくは無残渣フラックスとして十分に機能することが可能となる。
<その他成分>
本発明の導電ペーストは、上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)、有機化合物(D)以外の任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有できる。このような任意成分として、例えば、酸化防止剤、分散剤、チキソ性付与剤、基材密着性付与剤等が挙げられる。
本発明の導電ペーストは、上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)、有機化合物(D)以外の任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有できる。このような任意成分として、例えば、酸化防止剤、分散剤、チキソ性付与剤、基材密着性付与剤等が挙げられる。
[導電体]
本発明の実施形態の導電体は、上記本発明の導電ペーストを用いて形成できる。すなわち、上記本発明の導電ペーストを、前記低融点金属の融点以上の所定の温度で加熱することにより、前記粒子(A)を導電性粒子(X)とし、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から合金(Y)を形成させることで、本発明の実施形態の導電体が得られる。
本発明の実施形態の導電体は、導電性粒子(X)がバインダ成分に分散してなる導電体であって、該バインダ成分が主として、融点が200℃以下の低融点金属と、融点が300℃以上の金属とからなる合金(Y)で構成される。このような構成の導電体は、優れた導電性と、その耐久性を有するものである。
本発明の実施形態の導電体は、上記本発明の導電ペーストを用いて形成できる。すなわち、上記本発明の導電ペーストを、前記低融点金属の融点以上の所定の温度で加熱することにより、前記粒子(A)を導電性粒子(X)とし、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から合金(Y)を形成させることで、本発明の実施形態の導電体が得られる。
本発明の実施形態の導電体は、導電性粒子(X)がバインダ成分に分散してなる導電体であって、該バインダ成分が主として、融点が200℃以下の低融点金属と、融点が300℃以上の金属とからなる合金(Y)で構成される。このような構成の導電体は、優れた導電性と、その耐久性を有するものである。
導電性粒子(X)としては、構成材料が、金、銀、銅、ニッケルおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種である、平均粒子径が1〜20μmの単一粒子または平均一次粒子径が1nm〜1μmである微粒子の凝集体で構成される導電性粒子が好ましい。合金(Y)としては、融点が200℃以下の低融点金属、特には、錫、インジウムおよびビスマスから選ばれる少なくとも1種を含む合金、具体的には、公知の融点200℃以下のハンダ材料と、金、銀、銅、ニッケルおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の金属と、の合金が好ましい。
なお、バインダ成分は主として合金(Y)で構成されるが、本発明の効果を損なわない範囲で任意に酸化防止剤等を含有してもよい。本発明の導電体において、好ましくは、バインダ成分は合金(Y)のみからなる。本発明の導電体における導電性粒子(X)と合金(Y)の含有割合は、導電体において導電体粒子(X)が連鎖構造を形成することで良好な導電性を確保できる割合であればよく、具体的には、導電体粒子(X)100質量部に対して、合金(Y)が5〜80質量部であることが好ましく、40〜70質量部がより好ましい。
[導電膜付き基材およびその製造方法]
本発明は、さらに上記本発明の導電体からなる導電膜を基材上に有してなる導電膜付き基材を提供する。以下、図2を参照しながら本発明の導電体について説明する。図2は、本発明の実施形態の導電膜付き基材の一例を示す断面模式図である。
導電膜付き基材10は、基材1上に本発明の導電体からなる導電膜2を有する。基材1としては、無機基板(例えば、ガラス基板、シリコン基板、金属基板等)、プラスチック基板(例えば、ポリイミド基板、ポリエステル基板等)、繊維強化複合材料からなる基板(例えば、ガラス繊維強化樹脂基板等)が挙げられる。基材1と導電ペーストの濡れ性、密着性を向上させるために基材1に表面処理を施してもよい。
本発明は、さらに上記本発明の導電体からなる導電膜を基材上に有してなる導電膜付き基材を提供する。以下、図2を参照しながら本発明の導電体について説明する。図2は、本発明の実施形態の導電膜付き基材の一例を示す断面模式図である。
導電膜付き基材10は、基材1上に本発明の導電体からなる導電膜2を有する。基材1としては、無機基板(例えば、ガラス基板、シリコン基板、金属基板等)、プラスチック基板(例えば、ポリイミド基板、ポリエステル基板等)、繊維強化複合材料からなる基板(例えば、ガラス繊維強化樹脂基板等)が挙げられる。基材1と導電ペーストの濡れ性、密着性を向上させるために基材1に表面処理を施してもよい。
導電膜2は、導電性粒子3がバインダ成分4に分散してなる導電体で構成される。導電性粒子3およびバインダ成分4の構成は本発明の導電体において上に説明したとおりである。
このような導電膜付き基材10は、例えば、上記本発明の導電ペーストを基材1上に塗布した後、この導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱して、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から得られる合金を主体とするバインダ成分4に、前記粒子(A)から得られる導電性粒子3が分散した導電膜2を形成する方法で製造できる。
このような導電膜付き基材10は、例えば、上記本発明の導電ペーストを基材1上に塗布した後、この導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱して、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から得られる合金を主体とするバインダ成分4に、前記粒子(A)から得られる導電性粒子3が分散した導電膜2を形成する方法で製造できる。
導電ペーストの塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコート法、エアナイフコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、ダイコート法、スライドコート法等の公知の方法が挙げられる。
これらの中でも、表面および側面における凹凸の発生が抑制された滑らかな配線形状を、基材1上に効率的に形成できるので、スクリーン印刷法が好適に用いられる。
これらの中でも、表面および側面における凹凸の発生が抑制された滑らかな配線形状を、基材1上に効率的に形成できるので、スクリーン印刷法が好適に用いられる。
次いで、基材上に塗布された導電ペーストを低融点金属粒子(B)の融点以上の所定の温度で加熱する。加熱時に、導電ペースト中の低融点金属粒子(B)が溶融しこれと無機微粒子(C)との合金化が行われる。その際、有機化合物(D)はフラックスとして機能した後、好ましくは、揮発し除去される。このようにして、基材上に塗布された導電ペーストは、加熱、冷却により硬化して導電膜となる。また、粒子(A)が水素化銅や酸化銀等の金属化合物を構成材料として含む場合には、上記加熱により、これらは銅、銀等の金属導電材料となる。さらに、粒子(A)、特には、粒子(A1)の表面に無機微粒子(C)が付着、結合している場合には、上記加熱により、粒子(A)間に挟まれた無機微粒子(C)同士が融着することで、得られる導電膜内での導電性粒子の連鎖構造が形成される。
ここで、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)が合金化して得られる合金が導電膜のバインダ成分4となり、該合金の融点は低融点金属粒子(B)の融点と比較して上昇する。この現象により、導電ペーストを一度、溶融、硬化させて導電膜を形成させた後は、該導電膜を溶融に使用した温度まで再度上昇させてもバインダ部分4の溶融は起こらない。
加熱温度および加熱時間は、導電ペーストを構成する上記粒子(A)、低融点金属粒子(B)、無機微粒子(C)、有機化合物(D)の熱特性を考慮して、上記加熱による変化がそれぞれ実行されるように、かつ、導電膜に求められる特性に応じて適宜決定すればよい。加熱温度は、低融点金属粒子(B)の融点以上であって、150〜200℃の範囲が好ましい。
加熱温度が150℃以上であれば、ただし、低融点金属粒子(B)の融点が150℃を超える場合には低融点金属粒子(B)の融点以上であれば、無機微粒子(C)同士の融着、低融点金属粒子(B)の溶融、低融点金属粒子(B)と無機微粒子(C)との合金化が円滑に進行し、導電性粒子間の接続が良好になり導電性が向上するとともに導電性粒子との結合が良好になって導電体の構造が強固になる。また、有機化合物(D)は、加熱の当初においてフラックス機能を発揮できる。さらに、有機化合物(D)が無残渣フラックスの場合には、その後、揮発して除去されうる。
加熱温度が200℃以下であれば、基材本体としてプラスチック基板を使用できるので、基材選択の自由度が高まる。また、実装される他の素子への影響を小さくできる。
加熱方法としては、温風加熱、熱輻射、IR加熱等の方法が挙げられる。なお、導電膜の形成は、空気中で行ってもよく、また酸素量が少ない窒素雰囲気下等で行ってもよい。
加熱温度が200℃以下であれば、基材本体としてプラスチック基板を使用できるので、基材選択の自由度が高まる。また、実装される他の素子への影響を小さくできる。
加熱方法としては、温風加熱、熱輻射、IR加熱等の方法が挙げられる。なお、導電膜の形成は、空気中で行ってもよく、また酸素量が少ない窒素雰囲気下等で行ってもよい。
基材1上の導電膜2の厚さは、安定な導電性を確保し、かつ配線形状を維持し易くする観点から、1〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましい。また、導電膜2の体積抵抗率は、1.0×10−4Ωcm以下であることが好ましい。導電膜2の体積抵抗率が1.0×10−4Ωcmを超えると、電子機器用の導電体として、十分な導電性を得られないおそれがある。
本発明に係る導電膜付き基材10においては、上述した本発明の導電ペーストを用いて導電膜2を形成しているため、導電膜2は実質的に樹脂成分を含まず、金属を主体として形成される。そのため、導電膜付き基材10の導電膜は導電性に優れるとともに、その耐久性に優れる。さらに、例えば、ハンダ加工等の比較的高温(200〜300℃程度)の処理に曝した場合や、高温使用に供した場合においても、導電膜が十分に形状を維持できる等、耐熱性に優れる。
以上、本発明の導電膜付き基材について一例を挙げて説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じて適宜構成を変更できる。また、本発明の導電膜付き基材の製造方法では、各部の形成順序等についても、導電膜付き基材の製造が可能な限度において適宜変更できる。
本発明の導電ペーストは様々な用途に利用でき、例えば、プリント配線板等における配線パターンの形成および修復、半導体パッケージ内の層間配線、プリント配線板と電子部品との接合等の用途に利用できる。
10…導電膜付き基材、1…基材、2…導電膜、3…導電性粒子、4…バインダ成分。
Claims (9)
- 融点が300℃以上の金属からなる単一粒子、融点が300℃以上かつ該融点以下の加熱により金属となる金属化合物からなる単一粒子、および平均一次粒子径が1nm〜1μmである前記金属化合物の微粒子の凝集体から選ばれる1種以上の、平均粒子径が1〜20μmである粒子(A)と、
融点が200℃以下の低融点金属粒子(B)と、
前記粒子(A)より平均粒子径が小さくかつ前記低融点金属の融点以上の温度で該低融点金属と合金を生成しうる融点が300℃以上の無機微粒子(C)と、
1分子中に少なくとも2個のOH基を有する有機化合物(D)と、を含有し、
実質的に樹脂を含有しない導電ペースト。 - 前記粒子(A)が、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀および水素化銅からなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載の導電ペースト。
- 前記低融点金属粒子(B)が、錫、インジウムおよびビスマスからなる群から選ばれる1種以上を含む合金からなる請求項1または2に記載の導電ペースト。
- 前記無機微粒子(C)が、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、酸化銀および水素化銅からなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電ペースト。
- 前記有機化合物(D)の沸点が、150〜300℃である請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電ペースト。
- 導電性粒子(X)がバインダ成分に分散してなる導電体であって、前記バインダ成分が主として、融点が200℃以下の低融点金属と融点が300℃以上の金属とからなる合金(Y)で構成される導電体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱することにより、前記粒子(A)を導電性粒子(X)とし、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から合金(Y)を形成させて得られる請求項6に記載の導電体。
- 請求項6または7に記載の導電体からなる導電膜を基材上に有してなる導電膜付き基材。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電ペーストを基材上に塗布した後、この導電ペーストを前記低融点金属の融点以上の温度で加熱して、前記無機微粒子(C)と低融点金属粒子(B)から得られる合金を主体とするバインダ成分に、前記粒子(A)から得られる導電性粒子が分散した導電膜を形成することを特徴とする導電膜付き基材の製造方法。
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