JP2013209873A - 建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キッチン7から目の届く範囲に、子供の成長段階に対応した学びの空間S1〜S3が複数設けられ、キッチン7を含む部屋とは異なるとともに居住者が共同で使用可能な他の部屋に、複数の学びの空間S1〜S3とは異なる他の学びの空間が設けられた建物1であり、各学びの空間S1〜は、被係合部を備えた垂直面と、垂直面の前方に配置されるとともに、遊具や机等の形態に変形可能に構成された家具と、を含んだ空間とされており、家具は、各被係合部に係合可能な係合部を備える。これにより、各学びの空間を、子供の成長段階に好適に対応させることができる。
【選択図】図2
Description
すなわち、間仕切り壁のない状態では、隣接する部屋同士を一つの大きな部屋にしたり、親の寝室と子供部屋を連続させたりできる。また、間仕切り壁のある状態では、隣接する部屋を別々の部屋に仕切ることができる。
ところが、この点について、特許文献1に記載の建物では、子供部屋が寝室に隣接して配置されているため、十分に対応しきれていない。
しかしながら、その反面、例えば親子間や兄弟間など、家族同士のコミュニケーションを疎かにしたくないという要望もあり、その両立を図ることが可能な技術の開発も望まれていた。
前記複数の学びの空間S1〜S3は、前記部屋4の内壁等の複数箇所の垂直面(例えば内壁5a、内壁6a、造作壁7b等)と、
前記垂直面の前方に配置されるとともに、遊具20Aや机20B等の形態に変形可能に構成された家具20と、を含んだ空間とされており、
前記複数箇所の垂直面はそれぞれ被係合部12を備え、前記家具20は、前記各被係合部12…に係合可能な係合部24を備えていることを特徴とする。
このような垂直面と家具20とを含む空間を、前記キッチン7にいる親の目が届く学びの空間S1〜S3とすることができるので、前記家具20を遊具20Aの形態に変形させることで、子供の乳幼児期に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供を安全に遊ばせることができる。さらに、前記家具20を机20Bの形態に変形させることで、子供の学童期以降に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供の勉強や遊びのためのスペースを確保することができる。しかも、親と子供との間で容易にコミュニケーションを取ることができる。
これによって、親がリビング5やキッチン7等のような普段の生活の場にいる時に、子供を遊ばせたり、勉強させたり、コミュニケーションを取ったりすることができるので、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
前記複数の学びの空間S1〜S3のうち第一の学びの空間S1は、前記リビング5の内壁5aと、この内壁5aの前方に配置された家具20と、を含んだ空間とされており、
前記家具20は遊具20Aの形態に変形されており、
この遊具20Aの係合部24は、前記内壁5aに設けられた被係合部12に係合していることを特徴とする。
これによって、前記第一の学びの空間S1にいる子供を広々と、かつ安全に遊ばせることができるとともに、親と子供とのコミュニケーションを容易に確保できるので、前記第一の学びの空間S1を、特に乳幼児期の子供に好適な学びの空間とすることができる。
前記キッチン7は、前記ダイニング6側に向いて作業ができる作業部7aを有する対面式キッチンとされており、
前記複数の学びの空間S1〜S3のうち第二の学びの空間S2は、前記作業部7aのダイニング側面と、この作業部7aの側面の前方に配置された家具20と、を含んだ空間とされており、
前記家具20は机20Bの形態に変形されており、
この机20Bの係合部24は、前記作業部7aの側面に設けられた被係合部12に係合していることを特徴とする。
これによって、前記キッチン7にいる親と、前記第二の学びの空間S2にいる子供とのコミュニケーションを容易に確保できるだけでなく、活発化させることができるので、前記第二の学びの空間S2を、特に幼児期の子供に好適な学びの空間とすることができる。
前記複数の学びの空間S1〜S3のうち第三の学びの空間S3は、前記リビング5またはダイニング6の内壁6a(5a)と、この内壁6a(5a)の前方に配置された家具20と、を含んだ空間とされるとともに、前記キッチン7からは間隔をあけて配置されており、
前記家具20は机20Bの形態に変形されており、
この机20Bの係合部24は、前記内壁6a(5a)に設けられた被係合部12に係合していることを特徴とする。
これによって、前記キッチン7にいる親と、前記第三の学びの空間S3にいる子供とのコミュニケーションを容易に確保できるとともに、親が子供を見守りながら子供が親の気配を感じ取れるような子供のためのスペースを確保できるので、前記第三の学びの空間S3を、特に幼児期後半から学童期の中程度の年齢の子供に好適な学びの空間とすることができる。
前記リビング5とダイニング6とキッチン7の機能を一室に併存させた部屋4とは異なるとともに居住者が共同で使用可能な他の部屋9(30)に、前記複数の学びの空間S1〜S3とは異なる他の学びの空間S4(S5)が設けられており、
前記他の学びの空間S4(S5)は、前記他の部屋9(30)の内壁等の垂直面(例えば凹部9aの中央壁面、内壁30a,30b)と、この垂直面の前方に配置された前記家具20と、を含んだ空間とされており、
前記垂直面は被係合部12を備えており、
前記家具20は机20Bの形態に変形されており、
この机20Bの係合部24は、前記垂直面に設けられた被係合部12に係合していることを特徴とする。
このような垂直面と家具20とを含む前記他の学びの空間S4(S5)は、前記リビング5とダイニング6とキッチン7の機能を一室に併存させた部屋4とは異なる他の部屋9(30)に設けられているので、前記部屋4にいる親からは目が届きにくくなっている。
そして、居住者が共同で使用可能とされた前記他の部屋9(30)を、居住者が共同で使用した場合には、例えば親子間や兄弟間など、居住者同士のコミュニケーションを確保することができる。
これによって、自立心等の成長に配慮された子供のための空間の確保と、居住者同士のコミュニケーションの確保とを両立できるので、親の目が常に届く範囲ではない場所でも、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
前記他の部屋9は、隣接する複数の部屋9A,9Bと、これら隣接する複数の部屋9A,9Bの間に設けられるとともに前記他の部屋9に対して着脱可能な間仕切り壁9bとを備える部屋とされており、
前記他の学びの空間S4は、前記隣接する複数の部屋9A,9Bのそれぞれに配置されていることを特徴とする。
これによって、前記他の部屋9を、居住者が共同で使用した場合には、前記間仕切り壁9bによって仕切る前は、例えば兄弟間など、居住者同士のコミュニケーションを確保できる空間として利用できる。さらに、子供の成長に応じて前記他の部屋9を仕切って個室を確保することもできる。
前記他の部屋30は、居住者が共同で使用するホール等の共用部分とされており、
前記他の学びの空間S5は、前記共用部分を囲む内壁30a,30bのうち、少なくとも一方の内壁30a(30b)と、前記家具20とを含んで構成されていることを特徴とする。
そして、このような共用部分に、前記他の学びの空間S5が設けられているので、前記部屋4にいる親からは目が届きにくく、居住者同士のコミュニケーションも容易に確保できる。このため、自立心等の成長に配慮された子供のための空間の確保と、居住者同士のコミュニケーションの確保とを、より容易に両立することが可能となる。
前記他の部屋9,30は、前記リビング5とダイニング6とキッチン7の機能を一室に併存させた部屋4が設けられた階1bとは異なる階1cに設けられていることを特徴とする。
前記被係合部12は、前記垂直面の幅方向に沿って水平に、かつ長尺に形成されており、
前記家具20に設けられた係合部24は、この被係合部12の長さ方向の任意の位置に係合可能とされていることを特徴とする。
これによって、前記家具20を、前記垂直面に取り付ける際の取付位置の自由度が高まるので、前記垂直面付近に設置されるその他の家具や部屋4の間取り等に配慮した前記家具20の取り付けが可能となる。
このような垂直面と家具とを含む空間を、キッチンにいる親の目が届く学びの空間とすることができるので、家具を遊具の形態に変形させることで、子供の乳幼児期に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供を安全に遊ばせることができる。さらに、家具を机の形態に変形させることで、子供の学童期以降に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供の勉強や遊びのためのスペースを確保することができる。しかも、親と子供との間で容易にコミュニケーションを取ることができる。
これによって、親がリビングやキッチン等のような普段の生活の場にいる時に、子供を遊ばせたり、勉強させたり、コミュニケーションを取ったりすることができるので、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
そして、居住者が共同で使用可能とされた他の部屋を、居住者が共同で使用した場合には、例えば親子間や兄弟間など、居住者同士のコミュニケーションを確保することができる。
これによって、自立心等の成長に配慮された子供のための空間の確保と、居住者同士のコミュニケーションの確保とを両立できるので、親の目が常に届く範囲ではない場所でも、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
図1〜図3において符号1は、建物を示す。この建物1は、一階1aと、二階1bと、三階1cとからなる三階建ての住宅とされている。各階には、それぞれ複数の部屋が設けられており、これら各階は、階段1dおよび螺旋階段8によって接続されている。
なお、前記キッチン7は、前記ダイニング6側に向いて作業ができる作業部7aを有する対面式キッチンとされている。この作業部7aは、コンロ付き流し台と、このコンロ付き流し台のダイニング6側に立設される造作壁7bとからなる。
また、前記ダイニング6には、前記螺旋階段8の手摺壁となる内壁6aが、前記キッチン7の作業部7aの造作壁7bと平行離間するようにして設けられている。
また、前記三階1cの部屋9には、図3に示すように、子供の成長段階に対応した学びの空間S4が設けられている。さらに、前記三階1cの部屋30には、子供の成長段階に対応した学びの空間S5が設けられている。
なお、キッチン7から目の届く範囲とは、キッチン7にいる親の目が届く範囲であることを指しており、前記複数の学びの空間S1〜S3にいる子供が親の視界から消えることを防げるようになっている。
児童福祉法においては、児童を、乳児(満1歳に満たない者)、幼児(満1歳から、小学校就学の始期に達するまでの者)、少年(小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者)に区分している。
また、学校教育法において、児童とは、小学校の課程、特別支援学校の小学部の課程に在籍して、初等教育を受けている者であり、6歳から12歳までの人が多い。さらに、幼稚園に在籍して就学前教育を受けている者は、幼児と呼んで区分している。中学校の課程、高等学校の課程などに在籍して中等教育などを受けている者は、生徒と呼んで区分している。
また、学童とは、小学校で学ぶ児童を指している。
以上のことから、本実施の形態においては、子供の成長段階を四段階に区分して説明する。第一段階は、乳児期および幼児期の児童の成長段階を指し、年齢は概ね0才〜3才程度に設定されている。第二段階は、幼児期の児童の成長段階を指し、年齢は概ね3才〜5才程度に設定されている。第三段階は、幼児期後半から学童期の中程度の年齢の児童の成長段階を指し、年齢は概ね5才〜10才程度に設定されている。第四段階は、第三段階以降で成人するまでの児童の成長段階を指し、年齢は概ね10才〜20才程度に設定されている。
ただし、身体的な成長や精神的な成長には個人差があるため、上記の設定に限られるものではない。
また、前記複数箇所の垂直面はそれぞれ被係合部12を備え、前記家具20は、前記各被係合部12…に係合可能な係合部24を備えている。
なお、本実施の形態において、前記遊具20Aは、図6および図7に示すような滑り台の形態とされており、前記机20Bは、図8および図9に示すように、高さ調整可能に構成されている。
また、本実施の形態の家具20は、遊具20Aや机20Bとして利用するだけでなく、腰かけや物品の収納棚等として利用してもよい。
また、本実施の形態のように遊具20Aを滑り台とした場合には傾斜する傾斜板材23が用いられる。
なお、本実施の形態のボルト受け手段は、前記架設板材22の端面に埋設されたナットとされているが、これに限られるものではなく、ボルト21aのネジ山に対応するネジ山が形成されたボルト孔等としてもよい。
前記3枚の縦板材21…のうち、第一の縦板材21と第二の縦板材21との間には、滑り台の頂面に当たる1枚の架設板材22と、前記傾斜板材23とが架設されている。滑り台の頂面に当たる1枚の架設板材22は水平に設けられている。
また、第二の縦板材21と第三の縦板材21との間には、前記複数の架設板材22…が階段状に組み立てられるようにして架設されている。
また、前記第三の縦板材21には、子供がくぐって遊べる程度の孔が形成されている。
なお、その他にも、前記遊具20Aを補強する板材や桟材、隙間を塞ぐ板材等が使用されているものとする。
図8に示す机20Bにおいては、2枚の縦板材21,21間に、机20Bの天板として利用される面積の広い架設板材22と、この天板よりも上方に設けられ、机20Bの棚として利用される架設板材22と、補強のために立たせた状態で設けられる架設板材22とが架設されている。
図9に示す机20Bにおいては、2枚の縦板材21,21間に、机20Bの天板として利用される面積の広い架設板材22と、補強のために立たせた状態で設けられる架設板材22とが架設されている。
この化粧壁11は、前記垂直面の表面を化粧するものであり、複数のレール状の前記被係合部12…と、複数の下地板材13…と、複数の胴縁14…と、見切り材15と、化粧シート16とを備えている。
なお、例えば釘、ビス等の止着材17を使用するに際し、前記垂直面を構成する面材が石膏ボード等の場合や、面材の裏側に下地が無い場合等には、止着材17とともにアンカー部材17aが併用される。
前記溝部12bは、前記本体レール12aの表面に開口するように、この本体レール12aの長さ方向に沿って形成されており、前記係合部24の差込片24d(後述する)が差込可能に形成されている。この溝部12bは、側断面視において前記本体レール12aの表面から、この本体レール12aの中央にかけて、上向きに湾曲するようにして形成されている。
前記差込部12cは、前記本体レール12aの側面視中央付近において上下に突出して形成されており、前記下地板材13の上下端面に形成される溝部13a(後述する)に差し込まれている。
前記当接部12dは、前記本体レール12aの裏面に、上下方向に延出するようにして設けられている。また、これら当接部12d,12dは、前記垂直面の表面に当接するとともに、釘、ビス等の止着材17によって前記垂直面に固定されている。
前記支持部12eは、前記当接部12d,12dの延出方向端部から前記下地板材13の裏面まで突出し、この下地板材13の裏面に当接しており、前記垂直面と下地板材13との間隔を保持している。
また、この下地板材13の上下端面には、前記被係合部12の差込部12cが差し込まれる溝部13aが形成されている。
また、この下地板材13と前記垂直面との間に、前記胴縁14が設けられている。この胴縁14は前記下地板材13の幅方向に沿って長尺に形成されており、前記支持部12e,12eの突出寸法と略等しい厚さに設定されている。
なお、本実施の形態の下地板材13としては合板が用いられているが、これに限るものではなく、例えば無垢材やパーティクルボード等を使用してもよい。
なお、前記化粧壁11の上端部に設けられる下地板材13の上端部が、部屋4,9の天井よりも下方に位置する場合には、この下地板材13の上端部は、見切り材15によって見切られる。
また、前記化粧壁11の両側端部にも見切り材がそれぞれ設けられているものとする。
なお、前記家具20は様々な形態に変形するものであるため、前記架設板材22の高さも、家具20の様々な形態ごとに異なるものとなる。これに伴って、前記係合部24の高さも、家具20の様々な形態ごとに異なるものとなる。また、これに伴って、前記複数の被係合部12…も、図4〜図9に示すように、前記垂直面に対して、前記係合部24の高さの変位に対応できる位置に取り付けられている。
前記家具20が遊具20Aの形態の場合には、この係合部24は、前記階段状に組み立てられた架設板材22のうち、最上部に位置するとともに水平に寝かせられた状態で架設された架設板材22の垂直面側端部に設けられている。
前記家具20が、図8に示す机20Bの形態の場合には、この係合部24は、前記天板として利用される架設板材22、または前記棚として利用される架設板材22のどちらかの垂直面側端部に設けられている。本実施の形態においては、係合部24は、前記天板として利用される架設板材22の垂直面側端部に設けられており、天板の高さを変更した際の係合部24の付け替え作業を省略できるようになっている。
前記家具20が、図9に示す机20Bの形態の場合には、この係合部24は、前記天板として利用される架設板材22の垂直面側端部に設けられている。
前記当接部24aは、前記化粧シート16が貼り付けられた下地板材13の表面と、前記家具20の架設板材22の垂直面側端面に当接する板状体である。
前記支持部24bは、前記当接部24aの下部から斜め上方に延出して、前記家具20の架設板材22を下方から支持するものである。
前記押さえ部24cは、前記当接部24aの上端部から前方に延出して、前記家具20の架設板材22の端部を上方から押さえ込むものである。
前記差込片24dは、前記押さえ部24cとは反対方向に延出し、斜め上方に湾曲するようにして突出するものであり、前記被係合部12に形成された溝部12bに差し込まれている。
すなわち、前記家具20の架設板材22は、前記支持部24bおよび押さえ部24cによって把持されており、係合部24自体と前記家具20の架設板材22とが、前記当接部24aおよび差込片24dによって前記化粧壁11の表面上に支持されている。
この板材18は、前記下地板材13と前記化粧シート16との間に介在し、前記下地板材13に貼付固定されている。また、この板材18の表面に前記化粧シート16が貼り付けられている。したがって、前記化粧シート16は前記下地板材13の表面に貼り付けられているものとしたが、より詳細には、この強磁性体からなる板材18を介して前記下地板材13の表面に貼り付けられているものとする。
本実施の形態において強磁性体からなる板材18としては鉄板が用いられているが、これに限られるものではなく、例えばコバルトやニッケル等の金属を始め、これら鉄、コバルト、ニッケルを含む合金やその他の化合物等を用いてもよいものとする。すなわち、前記下地板材13と前記化粧シート16との間に、磁石(後述する磁石19a等)がくっつく板状の材料が設けられた状態となっている。
以上のように前記化粧壁11は、前記下地板材13と前記化粧シート16との間に、前記強磁性体からなる板材18が介在した構造となっている。これによって、前記化粧壁11に対して磁石をくっつけることができるので、この磁石を使って物品を前記化粧壁11に取り付けたり、前記化粧壁11自体を子供の勉強や遊びのためのツールとして使用したりすることができる。
また、この垂直面としてのリビング5の内壁5aの壁面には、前記化粧壁11が設けられている。
このようなリビング5の内壁5aおよび家具20は、前記キッチン7から目の届く範囲に設けられている。すなわち、第一の学びの空間S1は、キッチン7にいる親の目が届く範囲に設けられている。
本実施の形態では、上述のように滑り台の形態に変形されており、この遊具20Aに設けられた前記係合部24は、前記リビング5の内壁5aに設けられた化粧壁11の複数の被係合部12のうち、高さの合う被係合部12に係合している。
これによって、前記遊具20Aを、前記内壁5aに確実に取り付けることができ、安全性に配慮した学びの空間を形成できる。
したがって、この第一の学びの空間S1では、子供を広々と、かつ安全に遊ばせることができるとともに、親と子供とのコミュニケーションを容易に確保できるので、前記第一の学びの空間S1を、特に乳幼児期の子供に好適な学びの空間とすることができる。
つまり、この第一の学びの空間S1は、子供の成長段階で言えば、前記第一段階に該当する子供に適した学びの空間となっている。
また、この垂直面としての造作壁7bのダイニング側面には、前記化粧壁11が設けられている。つまり、前記造作壁7bのダイニング側面に化粧壁11が設けられている。
このような作業部7aのダイニング側面および家具20は、前記作業部7aを挟んで、前記キッチン7から目の届く範囲に設けられている。すなわち、第二の学びの空間S2は、キッチン7にいる親の目が届く範囲に設けられており、前記造作壁7bのうち、少なくとも、前方に前記家具20が配置される部位の高さは、この家具20の付近にいる子供の姿が前記キッチン7側から見える程度の高さに設定されている。
本実施の形態では、図8に示す机20Bに変形されており、この机20Bに設けられた前記係合部24は、前記造作壁7bのダイニング側面に設けられた化粧壁11の複数の被係合部12…のうち、高さの合う被係合部12に係合している。
これによって、前記机20Bを、前記造作壁7bのダイニング側面に確実に取り付けることができ、キッチン7付近に子供のためのスペースを確保することができる。
したがって、前記キッチン7にいる親と、前記第二の学びの空間S2にいる子供とのコミュニケーションを容易に確保できるだけでなく、活発化させることができるので、前記第二の学びの空間S2を、特に幼児期の子供に好適な学びの空間とすることができる。
つまり、この第二の学びの空間S2は、子供の成長段階で言えば、前記第二段階に該当する子供に適した学びの空間となっている。
また、前記内壁6a延いては第三の学びの空間S3は、前記キッチン7からは間隔をあけて配置されている。
また、この垂直面としての内壁6aのキッチン側面には、前記化粧壁11が設けられている。
このようなダイニング6の内壁6aおよび家具20は、前記キッチン7から目の届く範囲に設けられている。すなわち、第三の学びの空間S3は、キッチン7にいる親の目が届く範囲に設けられている。
本実施の形態では、図9に示す机20Bに変形されており、この机20Bに設けられた前記係合部24は、前記造作壁7bのダイニング側面に設けられた化粧壁11の複数の被係合部12…のうち、高さの合う被係合部12に係合している。
これによって、前記机20Bを、前記ダイニング6の内壁6aに確実に取り付けることができ、キッチン7から離間した場所に子供のためのスペースを確保することができる。
したがって、前記キッチン7にいる親と、前記第三の学びの空間S3にいる子供とのコミュニケーションを容易に確保できるとともに、親が子供を見守りながら子供が親の気配を感じ取れるような子供のためのスペースを確保できるので、前記第三の学びの空間S3を、特に幼児期後半から学童期の中程度の年齢の子供に好適な学びの空間とすることができる。
つまり、この第三の学びの空間S3は、子供の成長段階で言えば、前記第三段階に該当する子供に適した学びの空間となっている。
前記第四の学びの空間S4は、前記他の部屋9の垂直面と、この垂直面の前方に配置された前記家具20と、を含んだ空間とされている。また、前記垂直面は被係合部12を備えており、前記家具20は机20Bの形態に変形されており、この机20Bの係合部24は、前記垂直面に設けられた被係合部12に係合している。
さらに、前記他の部屋9は、隣接する複数の部屋9A,9Bと、これら隣接する複数の部屋9A,9Bの間に設けられるとともに前記他の部屋9に対して着脱可能な間仕切り壁9bとを備える部屋とされており、前記第四の学びの空間S4は、前記隣接する複数の部屋9A,9Bのそれぞれに配置されている。
なお、このような他の部屋9は、将来的に個室へと間取り変更できるため、後述するように、パブリックな場所として機能する部屋30よりも、比較的プライベートな空間として機能する。
すなわち、間仕切り壁9bのない状態では、隣接する部屋9A,9B同士を一つの大きな部屋9にでき、間仕切り壁9bのある状態では、隣接する部屋9A,9Bを別々の部屋に仕切ることができる。
前記第四の学びの空間S4は、この凹部9aの中央壁面と、この中央壁面の前方に配置される家具20と、を含んだ空間とされている。すなわち、この第四の学びの空間S4における垂直面は、前記凹部9aの中央壁面とされている。
また、この垂直面としての凹部9aの中央壁面には、前記化粧壁11が設けられている。
したがって、この第四の学びの空間S4は、子供の成長段階で言えば、前記第四段階に該当する子供に適した学びの空間となっている。
また、図1に示すように、建物1の一階1aには、前記第一寝室2および第二寝室3が隣接して設けられている。これら第一寝室2および第二寝室3は、子供の成長段階が第一段階や第二段階の時に利用するのに好適な寝室とされている。
すなわち、成長段階の異なる子供を、第一寝室2と第二寝室3とに分けて寝かせることにより、子供達を、適当な距離を置いて寝かせることができる。これによって、例えば母親が、成長段階が第一段階の子供の授乳等の世話をしやすくなるとともに、隣室で寝る別の子供の様子も把握することができるので好ましい。
このように本実施の形態の建物1は、昼夜を問わず、子供の成長段階に対応した生活が可能となっている。
前記第五の学びの空間S5は、前記他の部屋30の垂直面と、この垂直面の前方に配置された前記家具20と、を含んだ空間とされている。また、前記垂直面は被係合部12を備えており、前記家具20は机20Bの形態に変形されており、この机20Bの係合部24は、前記垂直面に設けられた被係合部12に係合している。
また、前記他の部屋30は、居住者が共同で使用するホール等の共用部分とされており、前記第五の学びの空間S5は、前記共用部分を囲む内壁30a,30bのうち、少なくとも一方の内壁30a(30b)と、前記家具20とを含んで構成されている。
すなわち、前記共用部分である部屋30には、図3に示すように、前記階段1dへと続く出入口31と、前記螺旋階段8の降り口と、前記部屋9への出入口33,33とが設けられている。したがって、居住者の誰もが使用可能なパブリックな場所であり、前記階段1d側のスペースや前記螺旋階段8側に開放された空間となっている。特に、前記螺旋階段8は、三階1cの床に形成された開口部を利用して、二階1bと三階1cとの間に設けられており、前記降り口32は開放されている。このため、三階1cの部屋30にいる子供の気配を、二階1bの部屋4にいながら感じることができる。
また、図3に示すように、前記部屋30には収納部34が設けられている。
また、この垂直面としての前記内壁30a,30bには、前記化粧壁11が設けられている。
したがって、前記机20Bに設けられた前記係合部24は、前記内壁30a,30bに設けられた化粧壁11の複数の被係合部12…のうち、高さの合う被係合部12に係合している。これによって、前記机20Bを、前記内壁30a,30bに確実に取り付けることができる。
この収納棚36は、前面扉が無い状態で部屋30に開口しており、居住者それぞれの関心のある書籍や玩具・植物等の趣味に関連するものが収納されている。これによって、居住者同士で直接的にコミュニケーションを取れない時でも、収納されたものを通して各居住者の関心事を知ることができ、間接的なコミュニケーションを取ることができる。
なお、図示はしないが、前記収納棚36は、前記階段1d側に位置する背面部に背板が設けられる部分と、背板が設けられない部分とを備えており、背板が設けられない部分は、前記階段1d側に開口している。すなわち、前記部屋30と前記階段1d側の空間とが、前記収納棚36の前記背板が設けられない部分を通じて連通された状態となっている。これによって、例えば前記背板が設けられない部分が比較的低い位置にあれば、前記内壁30a側の第五の学びの空間S5にいる子供は勉強中でも階段1dを通る他の居住者を確認することができる。また、前記内壁30aと対向する外壁に設けられた窓39を通して屋外の景色を見ることも可能である。また、前記背板が設けられない部分を利用して前記部屋30内の換気も行うことができるので好ましい。
なお、本実施の形態においては、前記収納棚36の背面部のうち、上部が、前記背板が設けられた部分とされており、下部が、前記背板が設けられない部分とされている。
この親用机37は、親が作業するためのスペースであり、前記部屋30内に設けることで、子供だけでなく親も自然と前記部屋30に集まるようになり、コミュニケーションを確保できる。
また、例えば、子供の机20Bを前記内壁30a(30b)側に配置し、親用机37を前記内壁30b(30a)側に配置することで、親と顔を合わせることに抵抗のある前記第四段階の子供でも、親と子供同士は顔を合わせ無くとも気配を感じることができ、コミュニケーションを確保することができる。
この他の机38は、使用者が特に限定されず、一度に複数の人数で使用することを主たる目的とした共同の机であり、兄弟間または親子間さらには友人間や親戚間でのコミュニケーションのスペースとなっている。
この他の机38は前記L字型の手摺壁8aに沿って設けられているため、一方の使用者が前記手摺壁8aの一方の側面に対向して椅子に座り、他方の使用者が前記手摺壁8aの他方の側面に対向して椅子に座ることができる。これによって、他の机38を使用する複数の使用者が正対する必要がなくなり、一方の使用者が、他方の使用者に対して斜めの位置に座ることができる。これによって、例えば複数の使用者同士が真向かいで他の机38を使用するよりも、一方の使用者が他方の使用者に与える緊張感を軽減できるので、気軽にコミュニケーションを取れる環境を形成しやすい。
また、前記他の机38は、前記内壁30aに対向して座る居住者と、前記内壁30bに対向して座る居住者の背後に位置することになるので、前記内壁30a(30b)に対向して座る一方の居住者が作業を中断して、この他の机38で休憩し、前記内壁30b(30a)に対向して座る他方の居住者の姿を眺めるといった間接的なコミュニケーションを取ることもできる。特に、親が子の姿を眺めて様子を見たり、子が親の背中を見たりすることができるので好ましい。
そして、このような共用部分に、前記第五の学びの空間S5が設けられているので、前記部屋4にいる親からは目が届きにくく、居住者同士のコミュニケーションも容易に確保できる。このため、自立心等の成長に配慮された子供のための空間の確保と、居住者同士のコミュニケーションの確保とを、より容易に両立することが可能となる。
そして、この第五の学びの空間S5は、子供の成長段階で言えば、前記第四段階に該当する子供に適した学びの空間となっている。
また、本実施の形態においては、このように前記第四および第五の学びの空間S4,S5が設けられた前記他の部屋9,30を、前記部屋4とは異なる階1cに設けたが、これに限られるものではない。つまり、同一階に、前記部屋4と、前記他の部屋9,30とが設けられていてもよいものとする。
前記化粧壁11は、上述のように、かつ図10に示すように、前記下地板材13と前記化粧シート16との間に、前記強磁性体からなる板材18が介在した構造となっている。このような化粧壁11に対しては、磁石を取り付けることができ、さらに磁石を使って様々な物品を取り付けることができる。
例えば子供の予定表を磁石10aを使って前記化粧壁11に貼り付けたり、メモを貼り付けたりして、前記化粧壁11を日常的に使用することができる。
また、メッセージが書かれた紙等を磁石19aで貼り付け、これを親と子供との間でやり取りし、親と子供の間で容易にコミュニケーションを取ることもできる。
また、例えば文字や図形を象った磁石19b,19c,19dを使って、前記化粧壁11を知育のツールとしても使用することができる。
さらに、シート状の磁石(マグネット)が裏面に設けられたスクリーン19eを前記化粧壁11に貼り付けて、プロジェクターからの映像を投影させることもできる。
前記化粧壁11のその他の使用方法として以上のような例を挙げたが、これに限られるものではないし、前記化粧壁11の様々な使用方法を考えること自体が、子供の創造性を育むうえで重要となる。
このような垂直面と家具20とを含む空間を、前記キッチン7から親の目が届く学びの空間S1〜S3とすることができるので、前記家具20を遊具20Aの形態に変形させることで、子供の乳幼児期に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供を安全に遊ばせることができる。さらに、前記家具20を机20Bの形態に変形させることで、子供の学童期以降に対応した学びの空間を確保できるとともに、子供の勉強や遊びのためのスペースを確保することができる。しかも、親と子供との間で容易にコミュニケーションを取ることができる。
これによって、親がリビング5やキッチン7等のような普段の生活の場にいる時に、子供を遊ばせたり、勉強させたり、コミュニケーションを取ったりすることができるので、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
そして、前記他の部屋9,30を、居住者が共同で使用した場合には、例えば親子間や兄弟間など、居住者同士のコミュニケーションを確保することができる。
これによって、自立心等の成長に配慮された子供のための空間の確保と、居住者同士のコミュニケーションの確保とを両立できるので、親の目が常に届く範囲ではない場所でも、従来に比して、子育てしやすい環境を形成することが可能となる。
これによって、第一段階に該当する子供に対してはスキンシップが取りやすいリビング5等の居住環境を提供できる。また、第二段階に該当する子供に対しては母親と会話しやすいキッチン7等の居住環境を提供できる。また、第三段階に該当する子供に対しては気が散らないダイニング6等の居住環境を提供できる。また、第四段階に該当する子供に対しては集中して学習できる部屋9,30等の居住環境を提供できる。
さらに、各段階に該当する子供に対してコミュニケーションを確保でき、対話を通じて学習意欲を引き出したり、思考を育むことができる。結果的に、1人きりで勉強するよりも、より多角的な視点や思考を養うことができたり、家族間のすれ違いを抑制できたりする。
また、例えば、前記リビング5にテレビ等の娯楽機器を置いて家族を集まりやすくする一方で、前記他の部屋9,30にテレビ等を置かない空間とすれば、前記他の部屋9,30での集中力が高まる。このため、前記他の部屋9,30は、特に第四段階に該当する子供にとって、有益な空間となる。
4 部屋
5 リビング
5a 内壁
6 ダイニング
6a 内壁
7 キッチン
7a 作業部
7b 造作壁
11 化粧壁
12 被係合部
20 家具
20A 遊具
20B 机
24 係合部
S1 第一の学びの空間
S2 第二の学びの空間
S3 第三の学びの空間
Claims (9)
- リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋のうち、キッチンから目の届く範囲に、子供の成長段階に対応した学びの空間が複数設けられており、
前記複数の学びの空間は、前記部屋の内壁等の複数箇所の垂直面と、
前記垂直面の前方に配置されるとともに、遊具や机等の形態に変形可能に構成された家具と、を含んだ空間とされており、
前記複数箇所の垂直面はそれぞれ被係合部を備え、前記家具は、前記各被係合部に係合可能な係合部を備えていることを特徴とする建物。 - 請求項1に記載の建物において、
前記複数の学びの空間のうち第一の学びの空間は、前記リビングの内壁と、この内壁の前方に配置された家具と、を含んだ空間とされており、
前記家具は遊具の形態に変形されており、
この遊具の係合部は、前記内壁に設けられた被係合部に係合していることを特徴とする建物。 - 請求項1または2に記載の建物において、
前記キッチンは、前記ダイニング側に向いて作業ができる作業部を有する対面式キッチンとされており、
前記複数の学びの空間のうち第二の学びの空間は、前記作業部のダイニング側面と、この作業部の側面の前方に配置された家具と、を含んだ空間とされており、
前記家具は机の形態に変形されており、
この机の係合部は、前記作業部の側面に設けられた被係合部に係合していることを特徴とする建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、
前記複数の学びの空間のうち第三の学びの空間は、前記リビングまたはダイニングの内壁と、この内壁の前方に配置された家具と、を含んだ空間とされるとともに、前記キッチンからは間隔をあけて配置されており、
前記家具は机の形態に変形されており、
この机の係合部は、前記内壁に設けられた被係合部に係合していることを特徴とする建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、
前記リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋とは異なるとともに居住者が共同で使用可能な他の部屋に、前記複数の学びの空間とは異なる他の学びの空間が設けられており、
前記他の学びの空間は、前記他の部屋の内壁等の垂直面と、この垂直面の前方に配置された前記家具と、を含んだ空間とされており、
前記垂直面は被係合部を備えており、
前記家具は机の形態に変形されており、
この机の係合部は、前記垂直面に設けられた被係合部に係合していることを特徴とする建物。 - 請求項5に記載の建物において、
前記他の部屋は、隣接する複数の部屋と、これら隣接する複数の部屋の間に設けられるとともに前記他の部屋に対して着脱可能な間仕切り壁とを備える部屋とされており、
前記他の学びの空間は、前記隣接する複数の部屋のそれぞれに配置されていることを特徴とする建物。 - 請求項5に記載の建物において、
前記他の部屋は、居住者が共同で使用するホール等の共用部分とされており、
前記他の学びの空間は、前記共用部分を囲む内壁のうち、少なくとも一方の内壁と、前記家具とを含んで構成されていることを特徴とする建物。 - 請求項5〜7のいずれか一項に記載の建物において、
前記他の部屋は、前記リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋が設けられた階とは異なる階に設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の建物において、
前記被係合部は、前記垂直面の幅方向に沿って水平に、かつ長尺に形成されており、
前記家具に設けられた係合部は、この被係合部の長さ方向の任意の位置に係合可能とされていることを特徴とする建物。
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