JP2013219210A - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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篤志 藤田
Hideki Sadakata
秀樹 定方
Yoshiharu Omori
義治 大森
Norihiro Miyashita
功寛 宮下
Daisuke Besso
大介 別荘
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Abstract

【課題】1次コイルと2次コイルの間のエアギャップから漏洩する磁界を低減して、非接触電力電送における放射ノイズを抑制できる非接触充電装置を提供する。
【解決手段】電源2からの供給電流により磁界を発生する1次コイル13を有する給電装置1と、1次コイル13からの磁界により電力を受電する2次コイル15を有する受電装置4とを備え、1次コイル13および2次コイル15は、コイル線を巻回して形成され、2次コイル15の巻数を1次コイル13の巻数より大きく設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば電気自動車やプラグインハイブリッド車のような電気推進車両の充電等に用いられる非接触電力伝送装置に関する。
図12は、従来の非接触電力伝送装置106の構成を示す模式図である。図12において、地上側の電源109の電源盤に接続された給電装置(1次側)Fが、電気推進車両に搭載された受電装置(2次側)Gに対し、給電時において、物理的接続なしに空隙空間であるエアギャップを介して対向するよう配置される。このような配置状態で、給電装置Fに備わる1次コイル107(給電コイル)に交流電流が与えられ、磁界が発生すると、受電装置Gに備わる2次コイル108(受電コイル)に誘導起電力が生じ、これによって、1次コイル107から2次コイル108へと電力が非接触で伝達される。
受電装置Gは、例えば車載バッテリー110に接続され、上述したようにして伝達された電力が車載バッテリー110に充電される。このバッテリー110に蓄積された電力により車載のモータ111が駆動される。なお、非接触給電処理の間、給電装置Fと受電装置Gとの間では、例えば無線通信装置112により必要な情報交換が行われる。
図13は、給電装置Fおよび受電装置Gの内部構造を示す模式図である。特に、図13(a)は、給電装置Fを上方から、また、受電装置Gを下方から見たときの内部構造を示す模式図である。図13(b)は、給電装置Fおよび受電装置Gを側方から見たときの内部構造を示す模式図である。
図13において、給電装置Fは、1次コイル107、1次磁心コア113、背板115、およびカバー116等を備える。受電装置Gは、簡単に述べると、給電装置Fと対称的な構造を有しており、2次コイル108、2次磁心コア114、背板115、カバー116等を備え、1次コイル107と1次磁心コア113の表面、および2次コイル108と2次磁心コア114の表面は、それぞれ、発泡材118が混入されたモールド樹脂117にて被覆固定されている。
ここで、このような従来の給電装置Fの1次コイル107と、受電装置Gの2次コイル108との関係について、図14の模式図を用いて説明する。図14に示すように、1次コイル107および2次コイル108は、複数の素線が束ねられたリッツワイヤ121、122がスパイラル状に巻回されて形成されている。地上側の給電装置Fの1次コイル107は、車両が所定の駐車スペースに駐車された状態にて、車両に搭載された受電装置Gの2次コイル108と対向するように配置されている。1次コイル107と2次コイル108とが対向されて、1次コイル107から発生する磁界が2次コイル108に広範囲にわたって鎖交することにより、非接触での電力電送が行われる。
特開2008−87733号公報
しかしながら、図14に示すように、1次コイル107と2次コイル108間にはエアギャップが存在しているため、1次コイル107から発生する磁界や、1次コイル107
の磁界により生じた誘導起電力によって2次コイル108から発生する磁界の一部は空間に漏洩する。電波法等では数10m先に設置されたアンテナで測定される電界強度(放射ノイズ)について限度値が設定されているが、漏洩する磁界が原因となって放射ノイズが大きくなってしまうという課題がある。
漏洩する磁界を低減するために、1次コイル107と2次コイル108間のエアギャップを小さくすることが考えられるが、電気推進車両では、人の乗り降り、荷物の積み下ろし等によって車高が変動する。放射ノイズ低減のためにエアギャップを小さく設定した場合、このような車高の変動によって給電装置Fと受電装置Gが接触し、著しい場合には破損に至る可能性もある。
本発明の目的は、上記課題を解決することにあって、1次コイルと2次コイルの間から漏洩する磁界を低減し、放射ノイズを抑制できる非接触充電装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の一の態様にかかる非接触充電装置は、電源からの供給電流により磁界を発生する1次コイルを有する給電装置と、前記1次コイルからの磁界により電力を受電する2次コイルを有する受電装置とを備え、前記1次コイルおよび前記2次コイルは、コイル線を巻回して形成され、前記2次コイルの巻数を前記1次コイルの巻数より大きく設定する構成とする。
コイルから発生する磁界は、コイルに流れる電流とコイル巻数の積と相関があり、積が大きければ磁界量が大きくなる。一方で、1次コイルの磁界と2次コイルの磁界は位相がずれているために互いに打ち消しあおうとする働きを持っているため、1次コイルの磁界に対して2次コイルの磁界を大きく設定すれば互いに打ち消しあう働きを強めることができる。
本発明によれば、2次コイルの巻数を1次コイルの巻数より大きく設定する構成とすることにより、1次コイルからの磁界に対する2次コイルからの磁界の比率を大きくすることができる。従って、1次コイルの磁界と2次コイルの磁界を打ち消しあう効果を高め、漏洩する磁界を低減し、非接触電力電送における放射ノイズの発生を抑制できる。
本発明の実施の形態にかかる非接触電力伝送装置のブロック図 図1の非接触電力伝送装置の外観図 図1の非接触電力伝送装置の外観図 地上側コイルユニットおよび車両側コイルユニットの断面図 リッツワイヤの断面図 車両側コイルの磁界および車両側コイル電流と、車両側コイル巻数との関係を示すグラフ 車両側コイルの磁界および地上側コイルの磁界と、車両側コイル巻数との関係を示すグラフ 地上側コイルユニットおよび車両側コイルユニット周辺磁界分布を示す概略図 地上側コイルユニットおよび車両側コイルユニットの断面図(変形例1) 地上側コイルユニットおよび車両側コイルユニットの断面図(変形例2) リッツワイヤの断面図(変形例3) 従来の非接触電力伝送装置の構成を示す模式図 図12の給電装置(受電装置)に対向して配置される受電装置(給電装置)の内部構造を示す図 図13の給電装置および受電装置の断面図
本発明の一の態様にかかる非接触充電装置は、電源からの供給電流により磁界を発生する1次コイルを有する給電装置と、前記1次コイルからの磁界により電力を受電する2次コイルを有する受電装置とを備え、前記1次コイルおよび前記2次コイルは、コイル線を巻回して形成され、前記2次コイルの巻数を前記1次コイルの巻数より大きく設定する構成とする。
このような構成により、1次コイルからの磁界に対する2次コイルからの磁界の比率を大きくすることができる。従って、1次コイルの磁界と2次コイルの磁界を打ち消しあう効果を高め、漏洩する磁界を低減し、非接触電力電送における放射ノイズの発生を抑制できる。
(実施の形態)
以下、本発明の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る非接触電力伝送装置のブロック図である。また、図2および図3は車両が駐車スペースに設置された状態の外観図である。図1、図2および図3に示されるように、非接触電力伝送装置は、例えば駐車スペースに設置される給電装置1と、例えば電気推進車両に搭載される受電装置4とで構成される。
給電装置1は、商用電源2に接続される1次側整流回路3と、インバータ部4と、地上側コイルユニット5と、制御部(例えば、マイコン)6とを備え、1次側整流回路3とインバータ部4とで高周波電源である電力制御装置7を構成している。受電装置8は、車両側コイルユニット9と、電力を整流する整流部である2次側整流回路10と、負荷であるバッテリー11と、制御部(例えば、マイコン)12とを備えている。
給電装置1において、商用電源2は、低周波交流電源である200V商用電源であり、1次側整流回路3の入力端に接続され、1次整流回路8の出力端はインバータ部4の入力端に接続され、インバータ部4の出力端は地上側コイルユニット5に接続されている。一方、受電装置8においては、車両側コイルユニット9の出力端は2次側整流回路10の入力端に接続され、2次側整流回路10の出力端はバッテリー11に接続されている。
また、地上側コイルユニット5は地上に敷設され、電力制御装置7は、例えば地上側コイルユニット5から所定距離だけ離隔した位置に立設される(図2参照)。一方、車両側コイルユニット9は、例えば車体底部(例えば、シャーシ)に取り付けられる。
地上に敷設された地上側コイルユニット5内部には、1次コイルである地上側コイル13と、地上側共振コンデンサ14が配置されている。地上側コイル13と地上側共振コンデンサ14は直列接続されており、それぞれの他方の端子はインバータ部4出力端に接続されている。
同様に、車体底部に取り付けられた車両側コイルユニット9内部には、2次コイルである車両側コイル15と、車両側共振コンデンサ16が配置されている。車両側コイル15と車両側共振コンデンサ16は直列接続されており、それぞれの他方の端子は2次側整流
回路10の入力端に接続されている。
地上側コイル13と地上側共振コンデンサ14の共振周波数、車両側コイル15と車両側共振コンデンサ16の共振周波数はほぼ同一となるように設定されている。
図4は、本実施の形態の非接触充電装置の地上側コイルユニット5と車両側コイルユニット9における、特に地上側コイル13と車両側コイル15の部分の断面図である。図4に示すように、地上側コイルユニット5は、地上側に固定されたベース17と、ベース17上に配置された地上側コイル13と、地上側コイル13を覆う筐体であるカバー18とを備えている。車両側コイルユニット9は、車体に固定されたベース19と、ベース19上に配置された車両側コイル15と、車両側コイル15を覆う筐体であるカバー20とを備えている。
地上側コイル13は、コイル線21をスパイラル状に複数回巻回することにより形成されており、同様に車両側コイル15は、コイル線22をスパイラル状に複数回巻回することにより形成されている。地上側コイル13と車両側コイル15は、それぞれ平板円形状で、ほぼ同じ外径、内径になるようにしている。地上側コイル13および車両側コイル15のコイル線21、22は、リッツワイヤを用いているが、他の導電線を用いてもよい。
ここで、それぞれのコイルを形成するリッツワイヤ21、22の断面図を図5(a)、(b)に示す。図5(a)、(b)に示すように、リッツワイヤ21、22は、複数の素線23が束ねられて形成されている。地上側コイル13を構成するリッツワイヤ21(図5(a)参照)は、略円形状断面を有している。一方、車両側コイル15を構成するリッツワイヤ22(図5(b)参照)は、扁平した楕円形状断面を有している。車両側コイル15は、リッツワイヤ22を、車両側コイル15の径方向にリッツワイヤ22の短幅が、径方向に直交する方向にリッツワイヤ22の長幅が位置するように巻回して構成している。
このような断面形状を有するリッツワイヤ21、22を、略同一の内径と外径に巻回して地上側コイル13および車両側コイル15を形成している。図5(a)、(b)に示すように、リッツワイヤ21、22の断面形状が異なるため、地上側コイル13に対して車両側コイル15の巻数が多くなっている。
地上側コイル13と車両側コイル15は、車両側コイル15巻数が多くなるように巻回されているため、車両側コイル15のインダクタンスが大きくなっている。つまり、地上側コイル13のインダクタンスに対して車両側コイル15のインダクタンスが大きく、地上側共振コンデンサ14の容量に対して車両側共振コンデンサ16の容量を小さく設定しており、それぞれの積(地上側コイル13のインダクタンスと地上側共振コンデンサ14の容量の積と車両側コイル15のインダクタンスと車両側共振コンデンサ16の容量の積)は略同一となっている。具体的には、本実施の形態では、地上側コイル13の巻数を30ターンとし、車両側コイル15の巻数を40ターンとしている。(図4では省略して記載している。)
上記構成において、給電装置側制御部6は、受電装置側制御部12と無線通信を行い、受電装置側制御部12は、検知したバッテリー11の残電圧に応じて電力指令値を決定し、決定した電力指令値を給電装置側制御部6に送信する。また同時に、バッテリー11の電圧及び電流と、それらから演算される受電電力を給電装置側制御部6に送信する。給電装置側制御部6は、受信した電力指令値と実際の受電電力とを比較し、給電装置1の定格入力電力を超えない範囲で、電力指令値通りの受電電力が得られるようにインバータ部4を駆動する。
具体的には、給電装置側制御部6は、地上側コイル13と地上側共振コンデンサ14の共振周波数、車両側コイル15と車両側共振コンデンサ16の共振周波数から所定の幅離れた高い周波数でインバータ部4の駆動を開始する。共振周波数から離れた高い周波数で駆動を開始するのは、共振周波数から外れているために、インバータ部4から見たインピーダンスが高くなり、出力電力を低く抑えて、駆動開始直後の過渡的な過負荷動作状態(過電圧や過電流)を回避することができるためである。
その後、給電装置側制御部6は、インバータ部4の駆動周波数を徐々に低下させ、共振周波数へ近づける。インバータ部4から見たインピーダンスが低下し、徐々に受電電力が上昇する。
給電中、受電装置側制御部12は受電電力を検知し、バッテリー11に過電流や過電圧がかからないように、給電装置側制御部6への電力指令値を変更する。
図2および図3に示されるように、給電装置1から受電装置8に給電するに際し、車両側コイルユニット9は、車体(車両)を適宜移動させることで、地上側コイルユニット5に対向して配置され、給電装置側制御部6がインバータ部4を駆動制御することで、地上側コイル13から高周波磁界が発生する。車両側コイル15には、対向して配置される地上側コイル13の磁界によって誘導起電力が発生し、車両側コイル15に高周波電流を誘起される。受電装置8は、この高周波電流を利用して電力を取り出し、取り出した電力でバッテリー11を充電する。
このとき、例えばバッテリー11が300Vである場合、3kWを供給するためには、出力10Aが必要である。この出力電流の供給源は、車両側コイル15で誘起された高周波電流であるため、出力電流と車両側コイル15に流れる電流には一定の相関がある。つまり、受電装置側制御部12が電力指令値を決定すると、おおよそ車両側コイル15に流さなければならない電流値も決定されることになる。
また、このとき、車両側コイル15に誘起される高周波電流は、電磁誘導の原理に基づいて、地上側コイル13からの磁界を打ち消すように働く磁界を発生させるために誘起されるものである。
また、一般に、コイルから発生する磁界の大きさ、強度は、コイルの巻数と流れる電流の積(アンペアターン)と相関があり、コイルの巻数が多く、流れる電流が多い方がコイルから発生する磁界が大きくなることが知られている。
したがって、受電装置側制御部12の電力指令値とバッテリー11の電圧によって、車両側コイル15に流れる電流が決定されるため、車両側コイル15の巻数が多いほど、地上側コイル13からの磁界を打ち消すように働く磁界が大きくなる。つまり、地上側コイル13からの磁界に対して、打ち消すように作用する車両側コイル15の磁界の比率を高めて、漏洩する磁界を低減し、放射ノイズの発生を抑制することができる。
図6は、受電電力、地上側コイル13の巻数を一定として車両側コイル15巻数を変更した場合の車両側コイル15から発生する磁界(車両側コイル15の電流と車両側コイル15の巻数の積)と、車両側コイル15の電流の変化を示しており、横軸は車両側コイル15の巻数、縦軸の実線は車両側コイル15から発生する磁界、縦軸の破線は車両側コイル15の電流を示している。共振周波数(コイル及び共振コンデンサの組み合わせ)は、条件を統一するために、車両側コイル15のインダクタンスと車両側共振コンデンサ21の容量の積が、地上側と同じになるよう調整している。
この図を見ても明らかなように、車両側コイル15の巻数に対する車両側コイル15の電流の変化はほとんどないが、車両側コイル15の巻数が多いほど車両側コイル15からの磁界が大きくなる。
また、図7は、受電電力、地上側コイル13の巻数を一定として車両側コイル15の巻数を変更した場合の車両側コイル15から発生する磁界(車両側コイル15の電流と車両側コイル15の巻数の積)と、地上側コイル13から発生する磁界(地上側コイル13の電流と車両側コイル13の巻数の積)の変化を示している。なお、この時の地上側コイル13の巻数は30ターンに設定している。
図7において、横軸は車両側コイル15の巻数、縦軸の実線は車両側コイル15から発生する磁界、縦軸の破線は地上側コイル13から発生する磁界を示している。図6で説明したのと同様に、共振周波数(コイル及び共振コンデンサの組み合わせ)は、条件を統一するために、車両側コイル15のインダクタンスと車両側共振コンデンサ21の容量の積が、地上側と同じになるよう調整している。
図7から明らかなように、車両側コイル15の巻数が増加するにつれて、地上側コイル13からの磁界が減少する。これは、車両側コイル15の巻数の増加により地上側コイル13から見た負荷全体のインピーダンスが増加するために発生する現象である。地上側コイル13からの磁界は、車両側コイル15の巻数が地上側コイル13の巻数の約1.2倍を超えた領域でほぼ飽和し、変化が非常に小さくなる。
一方で、図6の説明でも述べたように、車両側コイル15の巻数が多いほど車両側コイル15からの磁界が大きくなる。すなわち、特に地上側コイル13の巻数に対して車両側コイル15の巻数が1.2倍を超えた領域で、漏洩磁界を低減する効果が大きくなり、放射ノイズを抑制することが可能となる。
本実施の形態では、地上側コイル13の巻数を30ターン、車両側コイル15の巻数を40ターンに設定しており、おおよそ1.3倍としており、放射ノイズ抑制の効果が十分得られている。また一方、車両側コイル15の巻数を過剰に大きくしすぎると、電流が変化しないにもかかわらず、インダクタンスが増加するため、車両側コイル15の端子間電圧が上昇し、巻き(ターン)間のリッツワイヤ22の絶縁や、周辺部材との絶縁距離確保が難しくなる。したがって、車両側コイル15で求められる電気的要件(絶縁等)と、放射ノイズから求められる要件から適切な車両側コイル15のターン数を選択すればよい。
インバータ部4の駆動周波数、地上側コイル13と車両側コイル15の形状や位置関係等によって決まる磁気結合状態、バッテリー11の電圧等によって、周波数に対する受電電力特性が、通常は1つのピークを持つ単峰特性であるものが、2つのピークを持つ双峰特性になる場合がある。
図8は、受電電力の周波数特性が双峰特性となる場合の地上側コイル13及び車両側コイル15の周辺磁界分布の模式図である。受電電力が双峰となる2つの周波数において、図8(a)に示すように高い側の周波数では、地上側コイル13の磁界に対して、車両側コイル15の磁界は打ち消すような位相で発生される。つまり、車両側コイル15に流れる電流は、地上側コイル13の磁界を打ち消すような位相で流れることになる。
一方、図8(b)に示すように低い側の周波数では、地上側コイル13からの磁界が対向する車両側コイル15を貫通するように分布し、車両側コイル15の磁界は、地上側コイル13の磁界を強めるような位相で発生される。つまり、車両側コイル15に流れる電流は、地上側コイル13の磁界を強めるような位相で流れることになる。
漏洩磁界を低減し、放射ノイズを抑制するためには、地上側コイル13の磁界と車両側コイル15の磁界が打ち消しあう方が望ましい。そのため、受電電力の周波数特性が双峰特性となる場合、高い側の周波数でインバータ部4を動作させた方が放射ノイズ抑制に効果的である。また一方で、双峰特性になるかどうかは、コイルインダクタンスや共振コンデンサ容量だけでは決定されないため、1つの非接触電力伝送装置の動作においても負荷等の条件によっては単峰特性になる場合と、双峰特性になる場合がある。本実施の形態では、給電装置側制御部6は、インバータ部4を共振周波数よりも高い周波数で駆動開始し、徐々に駆動周波数を下げることにより受電電力の調整を行っている。そのため、受電電力の周波数特性が単峰特性、双峰特性の如何に関わらず、放射ノイズを抑制しやすい周波数領域での動作が可能である。
本実施の形態では、車両側コイル15を構成するリッツワイヤ22を扁平状の楕円形状断面に形成した。これにより、同じコイル外径形状での巻数を増加させて、リッツワイヤ22の断面積を確保して抵抗増加を抑制することができる。車両側コイル15に流れる電流は、バッテリー11の電圧や要求される充電電力によってほぼ決定されるため、車両側コイル15の巻数を増加させると、リッツワイヤ22が長くなり、損失が増加し、発熱が大きくなる。しかしながら、本実施の形態では、リッツワイヤ22の断面積を確保できるように構成しているため、車両側コイル15の発熱増加を抑制することが可能となる。
また、例えば、車両側コイルユニット9の軽量化が必要な場合には、図9に示すように、車両側コイル15のリッツワイヤ22の素線23の数を減らして、リッツワイヤ22の断面積を減少させ、車両側コイル15の巻数を増加させてもよい。この場合、リッツワイヤ22の断面積が減少した分、抵抗が増加するために、車両側コイル15の発熱が増加するが、車両側コイル15の重量増加を抑制することができる。
また、本実施の形態では、車両側コイル15を構成するリッツワイヤ22を平板円形状に1層で巻回する構成例を挙げたが、これに限定するものではない。例えば、車両側コイルユニット9を小型化する場合には、車両側コイル15の巻数を増加させるために、図10に示すように、車両側コイル15のリッツワイヤ22を複数段に積層して巻回してもよい。この構成とすることにより、車両側コイル15の外径の大きさを抑えつつ、巻数を増加することが可能となる。この構成では、車両側コイル15の隣り合う巻き(ターン)間の電圧は単層巻きよりも増加するため、絶縁性を向上させるために、リッツワイヤ22のさらに外層にテフロン(登録商標)等の絶縁層24を設けたり(図11に示す)、車両側コイル15の隣り合う巻き(ターン)間に樹脂等の絶縁壁を設けるなどの構成をとることが好ましい。
また、本実施の形態では、車両側コイル15と地上側コイル13が略同一の外径と内径に形成したが、例えば、車両側コイル15の面積(平板円形状に構成されている円の部分の面積)>地上側コイル13の面積としてもよい。この構成では、車両側コイル15と地上側コイル13がずれて対向された時でも地上側コイル13の磁界が車両側コイル15に到達しやすくなり、漏洩磁界が低減されることに加えて、電力伝送効率の低下を抑制することが可能となる。
なお、上述の説明では、リッツワイヤ22が扁平されて楕円形状断面を有する構成を例として説明したが、リッツワイヤ22を長方形状断面に形成してもよい。
また、地上側コイル13および車両側コイル15の外形形状を円形状に形成した例により説明したが、多角形状の外形形状に形成してもよい。
上述の説明では、給電装置1が地上側に配置され、受電装置8が車両に搭載されるような場合を例として説明したが、受電装置が地上側に配置され、給電装置が車両側に配置されるような構成に対しても、本発明を適用できる。
なお、上記様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明によれば、給電装置と受電装置との間の位置ずれの影響を低減して、非接触電力電送における給電効率(送電効率)の低減を抑制できるため、例えば電気自動車やプラグインハイブリッド車のような電気推進車両の充電等に用いられる非接触電力伝送装置の給電装置および受電装置に適用できる。
2 交流電源
7 高周波電源(電力制御装置)
10 整流部
11 負荷(バッテリー)
13 1次コイル(地上側コイル)
15 2次コイル(車両側コイル)

Claims (4)

  1. 電源からの供給電流により磁界を発生する1次コイルを有する給電装置と、前記1次コイルからの磁界により電力を受電する2次コイルを有する受電装置とを備え、
    前記1次コイルおよび前記2次コイルは、コイル線を巻回して形成され、
    前記2次コイルの巻数を前記1次コイルの巻数より大きく設定する構成とした非接触電力伝送装置。
  2. 前記2次コイルのコイル線は、前記2次コイルの径方向の幅を、径方向に直交する方向の幅より小さく設定した請求項1記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記2次コイルのコイル線の径を、前記1次コイルの径より小さく設定した請求項1記載の非接触電力伝送装置。
  4. 前記2次コイルのコイル線を、複数段に巻回した請求項1記載の非接触電力伝送装置。
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