JP2013237780A - フェノール化合物、その製造方法、樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

フェノール化合物、その製造方法、樹脂組成物及び電子部品装置 Download PDF

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真也 中村
Oushi Deguchi
央視 出口
Hidetoshi Inoue
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Abstract

【課題】ポットライフが長く、狭いギャップに充填する際の流動性が良好であり、硬化温度が低く、硬化後は半導体素子にかかる熱応力が低減され、さらにガラス転移温度が高い樹脂組成物を形成可能なフェノール化合物、前記フェノール化合物を含む樹脂組成物、これを用いた電子部品装置を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示されるフェノール化合物。

式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、フェノール化合物、その製造方法、樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC等の電子部品装置の素子封止の分野では生産性、コストなどの面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂組成物が広く用いられている。これは、エポキシ樹脂が作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性のバランスに優れるためである。COB(Chip on Board)、COG(Chip on Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等のベアチップ実装した電子部品装置においてはエポキシ樹脂組成物が封止材として広く使用されている。
半導体素子をセラミック、ガラス/エポキシ樹脂、ガラス/イミド樹脂又はポリイミドフィルムなどを基板とする配線基板上に直接バンプ接続してなる電子部品装置(フリップチップ)では、バンプ接続した半導体素子と配線基板の間隙(ギャップ)を充填するアンダーフィル材としてエポキシ樹脂組成物が使用されている。これらのエポキシ樹脂組成物は電子部品装置を温湿度や機械的な外力から保護するために重要な役割を果たしている。
フリップチップ実装を行なう場合、素子と基板はそれぞれ熱膨張係数が異なるため、接合部に熱応力が発生する。このため、接続信頼性の確保が重要な課題である。また、ベアチップは回路形成面が充分に保護されていないため、水分やイオン性不純物が浸入し易い。このため、耐湿信頼性の確保も重要な課題である。また、チップ保護のために、チップ側面にフィレットを形成するが、アンダーフィル材とチップとの熱膨張差に起因した熱応力によって、樹脂にクラックが生じる場合がある。その結果、チップを破壊する恐れがある。アンダーフィル材の選定によっては温度サイクル試験などで繰り返し熱衝撃を受ける場合に接続部の保護が不充分となる場合がある。このため、低サイクルで接合部が疲労破壊することがある。また、アンダーフィル材中にボイドが存在すると、バンプの保護が不充分となる場合がある。このため、同様に低サイクルで接合部が疲労破壊することがある。
上記状況の下、耐湿接着力、低応力性に優れた封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれにより封止された素子を備えた信頼性(耐湿性、耐熱衝撃性)の高い電子部品装置が求められている。例えば、特許文献1は(A)液状エポキシ樹脂、(B)液状芳香族アミンを含む硬化剤、(C)エラストマー、(D)界面活性剤を含有してなる封止用エポキシ樹脂組成物、及びこの封止用エポキシ樹脂組成物により封止された素子を備えた電子部品装置を開示している。
特許第3716237号公報
最近の半導体素子の高集積度化、多機能化に伴いチップサイズが大きくなってきている。一方で、多ピン化によるバンプの小径化、狭ピッチ化、狭ギャップ化が進んでいる。また、搭載機器の小型化に伴いチップの薄型化が進んでいる。このため、エラストマーと界面活性剤をエポキシ樹脂組成物に添加したのみでは、電子部品装置の高い信頼性、特に低反り性を確保することがますます難しくなってきている。低反り性の達成のためには低温で硬化することにより効果があることが分かっている。しかし、特許文献1の方法では低温でのゲルタイム(エポキシ樹脂が流動性を失ってゲル状態になるまでの時間)が長いという欠点があった。
低温でのゲルタイムを短くする方法として、フェノール樹脂を硬化剤として使用する方法がある。しかし、従来の液状のフェノール樹脂を含むエポキシ樹脂組成物は耐熱性(ガラス転移温度)が低いという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ポットライフが長く、狭いギャップに充填する際の流動性が良好であり、硬化温度が低く、硬化後は半導体素子にかかる熱応力が低減され、さらにガラス転移温度が高い樹脂組成物を形成可能なフェノール化合物を提供する。本発明はさらに、前記フェノール化合物を含む樹脂組成物、及びこれにより封止された信頼性(低反り性、耐湿性、耐温度サイクル性)の高い電子部品装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定のフェノール化合物及び当該フェノール化合物を硬化剤として含む樹脂組成物を見出した。より詳しくは、本発明は、以下に関する。
<1>下記一般式(I)で示されるフェノール化合物。

式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。
<2>下記一般式(II)で示される<1>に記載のフェノール化合物。

式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。
<3>下記一般式(III)で示される<1>に記載のフェノール化合物。

式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。)
<4>下記一般式(IV)で示されるフェノール化合物と下記一般式(V)で示されるアリルハライドの少なくとも1種とを反応させて下記一般式(VI)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
前記一般式(VI)で示される構造を有する化合物からクライゼン転位により下記一般式(VII)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
前記(VII)で示される構造を有する化合物と下記一般式(VIII)で示される構造を有する化合物及びその複数量体からなる群より選ばれる少なくとも1種とを反応させて一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
を含む<1>〜<3>のいずれか1項に記載のフェノール化合物の製造方法。




一般式(IV)〜一般式(VIII)におけるR〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。Xはハロゲン原子を表す。
<5><1>〜<3>のいずれか1項に記載のフェノール化合物と、熱硬化性樹脂とを含む樹脂組成物。
<6>前記熱硬化性樹脂が25℃で液状である<5>に記載の樹脂組成物。
<7>前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む<5>又は<6>に記載の樹脂組成物。
<8>さらに硬化促進剤を含有する<5>〜<7>のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
<9>さらに無機充填剤を含有する<5>〜<8>のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
<10>前記無機充填剤の含有率が樹脂組成物全体の50質量%以上80質量%以下である<9>に記載の樹脂組成物。
<11>表面に回路を有する基板と、
前記基板の前記回路とバンプを介して電気的に接続された電極を表面に有する半導体素子と、
前記半導体素子と前記基板との隙間を充填している<5>〜<10>のいずれか1項に記載の樹脂組成物の硬化物と、を有する電子部品装置。
本発明によれば、ポットライフが長く、狭いギャップに充填する際の流動性が良好であり、硬化温度が低く、硬化後は半導体素子にかかる熱応力が低減され、さらにガラス転移温度が高い樹脂組成物を形成可能なフェノール化合物が提供される。本発明はさらに、前記フェノール化合物を含む樹脂組成物、及びこれにより封止された信頼性(低反り性、耐湿性、耐温度サイクル性)の高い電子部品装置を提供することができる。
合成例1で合成した化合物1のH NMRスペクトルである。 合成例2で合成した化合物2のH NMRスペクトルである。 合成例3で合成した化合物3のH NMRスペクトルである。 合成例4で合成した化合物4のH NMRスペクトルである。 合成例5で合成した化合物5のH NMRスペクトルである。 合成例6で合成した化合物6のH NMRスペクトルである。 合成例7で合成した化合物7のH NMRスペクトルである。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
さらに組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<フェノール化合物>
本発明のフェノール化合物は、下記一般式(I)で示される構造を有する。以下、本発明のフェノール化合物を特定フェノール化合物と称することがある。
式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。nは低粘度性の観点から0〜20であることが好ましく、0〜10であることがより好ましい。R〜R、R11〜R15がそれぞれ2以上存在する場合、2以上のR〜R、R11〜R15は同一でも異なっていてもよい。
本発明のフェノール化合物は、上記構造を有することにより、樹脂組成物としたときに硬化前は低粘度であり、硬化物は高Tgであるという効果が得られると考えられる。これは、フェノール性水酸基密度が高く、アルケニル基が導入されていることに起因すると考えられる。
前記炭化水素基の具体例としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルケニル基、及びアリール基が挙げられる。
中でも、前記炭化水素基はポットライフの観点から炭素数1〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基及び炭素数6〜18のアリール基であることが好ましく、炭素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基又は炭素数6〜12のアリール基であることがより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であることがさらに好ましい。
〜R、R11〜R15は低粘度性の観点からそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であることがより好ましく、水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基がさらに好ましく、水素原子及びメチル基が特に好ましい。
特定フェノール化合物は、反応性の観点から、下記一般式(II)又は(III)で示されるフェノール化合物が好ましく、低粘度性の観点から、下記一般式(III)で示されるフェノール化合物がより好ましい。
一般式(II)又は一般式(III)中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。nは低粘度性の観点から0〜20であることが好ましく、0〜10であることがより好ましい。R〜R、R11〜R15は一般式(I)におけるR〜R、R11〜R15とそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
<フェノール化合物の製造方法>
特定フェノール化合物の製造方法は、特に限定されるものではない。
例えば、下記一般式(IV)で示されるフェノール化合物のフェノール性水酸基に下記一般式(V)で示されるアリルハライドの少なくとも1種を反応させてβ−アルケニルエーテル化して下記一般式(VI)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
前記一般式(VI)で示される構造を有する化合物からクライゼン転位により下記一般式(VII)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
前記(VII)で示される構造を有する化合物と下記一般式(VIII)で示される構造を有する化合物及びその複数量体からなる群より選ばれる少なくとも1種とを反応させて一般式(I)で示される構造を有する化合物を得る工程と、を含む方法が挙げられる。
式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。
式中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。またR〜Rから選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。Xは、ハロゲン原子から選ばれる。Xの具体例としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。反応性の観点からは、臭素原子が好ましい。
式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。
式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。
式中、R〜Rは、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。前記炭化水素基の具体例としては、一般式(I)における具体例と同じものが挙げられる。
一般式(IV)〜一般式(VIII)におけるR〜R、R11〜R15は一般式(I)におけるR〜R、R11〜R15とそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
上記一般式(IV)で示されるフェノール化合物と上記一般式(V)で示されるアリルハライドの少なくとも1種とを反応させる工程では、溶媒を用いてもよい。溶媒は特に限定されるものではない。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール溶剤、水等が挙げられる。
反応条件は、反応が進行して生成物を得られる条件であれば特に限定されない。反応温度は例えば室温〜200℃とすることができる。反応時間は、反応が達成されればこれに限られるものではないが、例えば1時間〜100時間とすることができる。反応後に必要に応じて生成物を精製してもよい。精製方法としては、副生成物、触媒等の不要分を除いた後に溶媒を留去する方法、冷却して析出した固体をろ過する方法、貧溶媒に投入して析出した固体をろ過する方法等が挙げられる。
必要に応じて、上記一般式(IV)で示されるフェノール化合物のフェノール性水酸基と一般式(V)で示される化合物の少なくとも1種の反応を促進する化合物を用いてもよい。反応を促進する化合物は、反応が促進されれば、特に限定されるものではない。例えば、無機酸、有機酸、無機塩基、有機塩基、オニウム塩、硬化促進剤として用いられる後述する化合物、水酸基と炭化水素ハライドの反応を促進する公知の化合物等が挙げられる。中でも反応促進の観点から無機塩基が好ましく、炭酸カリウムが好ましい。
上記一般式(IV)で示されるフェノール化合物と上記一般式(V)で示されるアリルハライドの反応により生成した上記一般式(VI)で示される化合物からクライゼン転位により下記一般式(VII)で示される構造を有する化合物を得る工程では、溶媒を用いても用いなくてもよい。溶媒を用いる場合、溶媒は特に限定されるものではないが、沸点が100℃以上の溶媒が好ましい。例えばメチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、トルエン、キシレン、ジメチルナフタレン等の芳香族炭化水素溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤、水等が挙げられる。
反応条件は、反応が進行して生成物を得られる条件であれば特に限定されるものではない。反応温度は例えば100〜250℃とすることができる。反応時間は、反応が達成されればこれに限られるものではないが、例えば10分〜300分とすることができる。反応後に必要に応じて生成物を精製してもよい。精製方法としては、溶媒を用いた場合には溶媒を留去する方法、冷却して析出した固体をろ過する方法、貧溶媒に投入して析出した固体をろ過する方法等が挙げられる。
上記一般式(VI)で示される化合物からクライゼン転位により得た上記一般式(VII)で示される化合物と、上記一般式(VIII)で示される化合物又はその複数量体とを反応させて上記一般式(I)で示される化合物を得る工程では、溶媒を用いてもよい。溶媒は特に限定されるものではない。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール溶剤、水等が挙げられる。
反応条件は、反応が進行して生成物を得られる条件であれば、特に限定されるものではない。反応温度は例えば室温〜200℃とすることができる。反応時間は、反応が達成されればこれに限られるものではないが、例えば10分〜48時間とすることができる。反応後に必要に応じて生成物を精製してもよい。精製方法としては、反応後に必要であれば副生成物、触媒等の不要分を除いた後に、溶媒を留去する方法、冷却して析出した固体をろ過する方法、貧溶媒に投入して析出した固体をろ過する方法等が挙げられる。
必要に応じて、上記一般式(VII)と、上記一般式(VIII)で示される化合物又はその複数量体との反応を促進する化合物を用いてもよい。反応を促進する化合物は、反応を促進することができれば特に限定されるものではない。例えば、無機酸、有機酸、無機塩基、有機塩基、オニウム塩等の公知の化合物等が挙げられる。中でも反応促進の観点から無機酸又は有機酸が好ましい。無機酸としてはこれに限られるわけではないが、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。有機酸としてはこれに限られるわけではないが、シュウ酸、酢酸、アジピン酸、こはく酸、グルタル酸、安息香酸等が挙げられる。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、特定フェノール化合物と、熱硬化性樹脂とを含む。特定フェノール化合物を含むことにより、ポットライフが長く、狭いギャップに充填する際の流動性が良好であり、硬化温度が低く、硬化後は半導体素子にかかる熱応力が低減され、さらにガラス転移温度が高い樹脂組成物を得ることができる。以下、本発明の樹脂組成物の各成分について説明する。
(A)熱硬化性樹脂
本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂の少なくとも1種を含む。上記熱硬化性樹脂は、作業性の観点から常温(25℃)において液状であることが好ましい。
本発明において熱硬化性樹脂が液状であるとは、未硬化の状態で液状であることを意味する。本明細書において液状であるとは、25℃における粘度が1000Pa・s以下であることを意味する。熱硬化性樹脂の25℃における粘度は、E型粘度計(コーン角度3°、回転数5rpm)を用いて測定する。
熱硬化性樹脂の種類は特に制限されないが、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂を挙げることができる。中でもエポキシ樹脂が信頼性の観点から好ましく、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がより好ましい。特に、作業性の観点から常温(25℃)において液状である液状エポキシ樹脂であることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているエポキシ樹脂を用いることができる。本発明で使用できるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、水添ビスフェノールA等のビスフェノール型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を代表とするフェノール化合物とアルデヒド化合物を縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化して得られるエポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、p―アミノフェノール、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のアミン化合物とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸により酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂は、樹脂組成物を充填する際の流動性の観点からはビスフェノール型エポキシ樹脂及びグリシジルアミン型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種が好ましい。樹脂組成物の耐熱性、接着性及び流動性の観点からは、ビスフェノール型エポキシ樹脂とグリシジルアミン型エポキシ樹脂とを併用することが好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されない。中でも、硬化物のTgの観点から50以上5000以下であることが好ましく、70以上1000以下であることがより好ましく、70以上500以下であることがさらに好ましい。
上記エポキシ樹脂の純度、特に加水分解性塩素量は、ICなど素子上のアルミ配線腐食に係わるため少ない方が好ましい。耐湿性に優れた樹脂組成物を得るためには、加水分解性塩素量は500ppm以下であることが好ましい。ここで、加水分解性塩素量とは試料のエポキシ樹脂1gをジオキサン30mlに溶解し、1M−KOHメタノール溶液5mlを添加して30分間、加熱還流後、電位差滴定により求めた値を尺度としたものである。
本発明の樹脂組成物が熱硬化性樹脂として液状エポキシ樹脂を含む場合、液状エポキシ樹脂は1種を単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。液状エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中において、合わせて30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上とすることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物が熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含む場合、本発明の効果が達成される範囲内であれば固形エポキシ樹脂を含んでいてもよい。固形エポキシ樹脂の含有率は、成形時の流動性の観点から、エポキシ樹脂全量中において70質量%以下とすることが好ましく、50質量%以下とすることがより好ましく、30質量%以下とすることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物総量中の熱硬化性樹脂の含有率は、粘度、充填性及び強度の観点から5質量%〜100質量%であることが好ましく、10質量%〜100質量%であることがより好ましい。
(B)硬化剤
本発明の樹脂組成物は、硬化剤として特定フェノール化合物の少なくとも1種を含む。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特定フェノール化合物以外のその他の硬化剤を併用してもよい。その他の硬化剤は、熱硬化性樹脂を硬化させることができる化合物であれば特に限定されるものではない。例えば、フェノール樹脂等のフェノール化合物;ジアミン、ポリアミン等のアミン化合物;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の無水有機酸;ジカルボン酸、ポリカルボン酸等のカルボン酸化合物が挙げられる。上記その他の硬化剤は単独でも、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記その他の硬化剤の中でも、1分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物を併用することが好ましい。フェノール化合物の具体例としては、以下の化合物を挙げることができる。
レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の1分子中に2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物;
フェノール、クレゾール、o−アリルフェノール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物から選ばれる少なくとも1種とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;
フェノール化合物及びナフトール化合物から選ばれる少なくとも1種とジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル等とから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
パラキシリレン又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
フェノール化合物及びナフトール化合物から選ばれる少なくとも1種とジシクロペンタジエンから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
ビフェニル型フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;
上記樹脂の2種以上を共重合して得たフェノール樹脂。
上記フェノール化合物は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特定フェノール化合物とその他の硬化剤とを併用する場合、特定フェノール化合物の含有率は、その性能を発揮するために、硬化剤全量中において30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
エポキシ樹脂と、特定フェノール化合物を含む硬化剤との当量比は特に制限はない。それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂1.0当量に対して硬化剤が0.5当量以上2.0当量以下であることが好ましく、0.7当量以上1.4当量以下であることがより好ましく、0.8以上1.2当量以下であることが更に好ましい。
(C)硬化促進剤
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて硬化促進剤の少なくとも1種を含有してもよい。硬化促進剤は、特に制限されるものではない。硬化促進剤の具体例としては、以下の化合物をあげることができる。
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン等のシクロアミジン化合物及びその誘導体、それらのフェノールノボラック塩;
これらの化合物に、無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;
トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン及びその誘導体;
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類;
テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩;
トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の有機ホスフィン化合物、又はこれら有機ホスフィン化合物と有機ボロン類との錯体;、
上記有機ホスフィン類と、無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;
上記有機ホスフィン類と、4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物(特開2004−156036号公報参照);が挙げられる。
上記硬化促進剤を併用する場合、流動性の観点からは、有機ホスフィン類とπ結合を有する化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる分子内分極を有する化合物が好ましい。硬化性の観点からは、有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる分子内分極を有する化合物が好ましい。特に、下記一般式(IX)で示されるホスホニウム化合物又はその分子間塩が好ましい。
(一般式(IX)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子及び置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよい。2以上のRは互いに結合して環状構造を形成してもよい。
10は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基及び置換基を有していてもよい炭素数1〜18の有機基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよい。2以上のR10が互いに結合して環状構造を形成してもよい。
は、1以上の放出可能なプロトン(H)を有する炭素数0〜18の官能基から1つのプロトンが脱離した構造を有する官能基である。前記官能基は、1以上のR10と互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
上記一般式(IX)において、Rで表される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基としては、下記の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ビニル基等の脂肪族炭化水素基;
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等で置換した脂肪族炭化水素基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の脂環式炭化水素基;アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、水酸基、アミノ基、及びハロゲン原子等が置換した脂環式炭化水素基;
フェニル基、トリル基等の芳香族炭化水素基;
ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシ基置換アリール基;
さらにアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等で置換したアルキル基置換アリール基、アルコキシ基置換アリール基。
前記Rは、2以上のRが互いに結合して環状構造を形成してもよく、2つ又は3つのRが結合し、全体としてそれぞれ2価又は3価の炭化水素基を形成してもよい。
2価又は3価の炭化水素基としては、P原子と結合して環状構造を形成し得るエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン基等のアルケニレン基、メチレンフェニレン基等のアラルキレン基、フェニレン、ナフチレン、アントラセニレン等のアリーレン基が挙げられる。これらの2価又は3価の炭化水素基はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
前記Rは、アルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる1価の置換基であることが好ましい。なかでも、原料の入手しやすさの観点から、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、m−ヒドロキシフェニル基、o−ヒドロキシフェニル基、2,5−ジヒドロキシフェニル基、4−(4−ヒドロキシフェニル)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−(2−ヒドロキシナフチル)基、1−(4−ヒドロキシナフチル)基等の非置換アリール基又はアルキル基、アルコキシ基及び水酸基から選ばれる少なくとも1つで置換したアリール基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等の鎖状又は環状のアルキル基から選ばれる置換基がより好ましい。
前記Rは、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、m−ヒドロキシフェニル基、o−ヒドロキシフェニル基、2,5−ジヒドロキシフェニル基、4−(4−ヒドロキシフェニル)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−(2−ヒドロキシナフチル)基、1−(4−ヒドロキシナフチル)基等の非置換アリール基又はアルキル基、アルコキシ基及び水酸基から選ばれる少なくとも1つで置換したアリール基であることがさらに好ましい。
上記一般式(IX)において、R10で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の有機基としては、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素オキシ基、脂環式炭化水素オキシ基、芳香族炭化水素オキシ基、脂肪族炭化水素カルボニル基、脂環式炭化水素カルボニル基、芳香族炭化水素カルボニル基、脂肪族炭化水素オキシカルボニル基、脂環式炭化水素オキシカルボニル基、芳香族炭化水素オキシカルボニル基、脂肪族炭化水素カルボニルオキシ基、脂環式炭化水素カルボニルオキシ基、芳香族炭化水素カルボニルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基の具体例には、上記Rで挙げた具体例が含まれる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素オキシ基、脂環式炭化水素オキシ基、芳香族炭化水素オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、アリルオキシ基、ビニルオキシ基等の脂肪族炭化水素オキシ基;シクロプロピルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基等の脂環式炭化水素オキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基等の芳香族炭化水素オキシ基;及びアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が置換した上記脂肪族炭化水素オキシ基、脂環式炭化水素オキシ基、芳香族炭化水素オキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素カルボニル基、脂環式炭化水素カルボニル基、芳香族炭化水素カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、エチルカルボニル基、ブチリル基、アリルカルボニル等の脂肪族炭化水素カルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等の脂環式炭化水素カルボニル基;フェニルカルボニル基、メチルフェニルカルボニル基等の芳香族炭化水素カルボニル基;及びアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が置換した上記脂肪族炭化水素カルボニル基、脂環式炭化水素カルボニル基、芳香族炭化水素カルボニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素オキシカルボニル基、脂環式炭化水素オキシカルボニル基、芳香族炭化水素オキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基の脂肪族炭化水素オキシカルボニル基;シクロヘキシルオキシカルボニル基等の脂環式炭化水素オキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基等の芳香族炭化水素オキシカルボニル基;及びアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子が置換した上記脂肪族炭化水素オキシカルボニル基、脂環式炭化水素オキシカルボニル基、芳香族炭化水素オキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素カルボニルオキシ基、脂環式炭化水素カルボニルオキシ基、芳香族炭化水素カルボニルオキシ基の具体例としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、アリルカルボニルオキシ基等の脂肪族炭化水素カルボニルオキシ基;シクロヘキシルカルボニルオキシ基等の脂環式炭化水素カルボニルオキシ基;フェニルカルボニルオキシ基、メチルフェニルカルボニルオキシ基等の芳香族炭化水素カルボニルオキシ基;及びアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が置換した上記脂肪族炭化水素カルボニルオキシ基、脂環式炭化水素カルボニルオキシ基、芳香族炭化水素カルボニルオキシ基等が挙げられる。
前記R10は、2以上のR10が互いに結合して環状構造を形成してもよく、2つ〜4つのR10が結合し、全体としてそれぞれ2価〜4価の有機基を形成してもよい。
2価〜4価の有機基としては、環状構造を形成し得るエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基;エテニル、プロペニル、ブテニル基等のアルケニル基;メチレンフェニレン基等のアラルキレン基;フェニレン、ナフチレン、アントラセニレン等のアリーレン基;それらアルキレン基、アルケニル基、アラルキレン基、アリーレン基にオキシ基又はジオキシ基が結合した基;等が挙げられる。これらの2価〜4価の有機基はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
前記R10は、水素原子、水酸基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。なかでも原料の入手しやすさの観点からは、水素原子、水酸基、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基等の非置換アリール基又はアルキル基、アルコキシ基及び水酸基から選ばれる少なくとも1つで置換したアリール基、及びメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等の鎖状又は環状のアルキル基から選ばれる置換基がさらに好ましい。2以上のR10が互いに結合して環状構造を形成する場合は、R10が結合しているベンゼン環とともに1−(2−ヒドロキシナフチル)基、1−(4−ヒドロキシナフチル)基等の多環芳香族基を形成する有機基が好ましい。
前記一般式(IX)において、Yで表される1以上の放出可能なプロトン(H)を有する炭素数0〜18の有機基から1つのプロトンが脱離した有機基としては、水酸基、メルカプト基、ハイドロセレノ基等の16族原子に水素原子が結合した1価の有機基からプロトンが脱離した基、カルボキシル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシフェニル基、カルボキシナフチル基等のカルボキシル基を有する炭素数1〜18の1価の有機基からカルボン酸のプロトンが脱離した基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシフェニルメチル基、ヒドロキシナフチル基、ヒドロキシフリル基、ヒドロキシチエニル基、ヒドロキシピリジル基等のフェノール性水酸基を有する炭素数1〜18の1価の有機基からフェノール性プロトンが脱離した基等が挙げられる。
前記Yは、1以上のR10と結合して環状構造を形成してもよい。例えば、Yは、それが結合しているベンゼン環と併せて、2−(6−ヒドロキシナフチル)基等のヒドロキシ多環芳香族基の水酸基からプロトンが脱離した基を形成する2価の有機基であってもよい。
中でも、Yは水酸基からプロトンが脱離してなる酸素アニオン、又はヒドロキシフェニル基、ヒドロキシフェニルメチル基、ヒドロキシナフチル基、ヒドロキシフリル基、ヒドロキシチエニル基、ヒドロキシピリジル基等のフェノール性水酸基からプロトンが脱離してなる酸素アニオンを有する1価の有機基であることが好ましい。
また、前記Yが1以上のR10と結合して環状構造を形成する場合、例えば、Yは、それが結合しているベンゼン環と併せて、2−(−6−ヒドロキシナフチル)基等のヒドロキシ多環芳香族基の水酸基からプロトンが脱離した基であることが好ましい。
上記一般式(IX)で示されるホスホニウム化合物の分子間塩は、特に限定されるものではない。例えば、式(IX)で示されるホスホニウム化合物と、フェノール、ナフトール、分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物として先に例示した化合物等のフェノール性水酸基を有する化合物、トリフェニルシラノール、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール等のシラノール基を有する化合物、シュウ酸、酢酸、安息香酸等の有機酸、塩酸、臭化水素、硫酸、硝酸等の無機酸等との分子間塩化合物が挙げられる。
本発明の樹脂組成物における硬化促進剤の含有量は、硬化促進効果が達成されれば特に制限はない。樹脂組成物の吸湿時の硬化性及び流動性における改善の観点からは、熱硬化性樹脂の合計100質量部に対し、硬化促進剤を合計で0.01〜10質量部含有することが好ましく、0.1〜7.0質量部含有することがより好ましい。前記硬化促進剤の含有量が0.01質量部未満では、樹脂組成物を短時間で硬化し難い場合がある。10質量部を超えると、樹脂組成物の硬化速度が速すぎて良好な成形品が得られない場合がある。
(D)無機充填剤
本発明の樹脂組成物は、熱膨張係数の低減などの観点から(D)無機充填剤の少なくとも1種を含むことが好ましい。無機充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミ、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などが挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも溶融シリカが好ましく、樹脂組成物の微細間隙への流動性・浸透性の観点からは球形シリカがより好ましい。
無機充填剤の体積平均粒径は、0.1μm以上20μm以下の範囲が好ましく、体積平均粒径0.3μm以上10μm以下の範囲がより好ましく、0.5μm以上5μm以下の範囲がさらに好ましい。特に球形シリカの場合は、0.1μm以上10μm以下の範囲が好ましく、体積平均粒径0.3μm以上5μm以下の範囲がより好ましく、0.5μm以上3μm以下の範囲がさらに好ましい。無機充填剤の体積平均粒径が0.1μm以上であると、液状樹脂への分散性に優れ、樹脂組成物にチキソトロピック性が付与されにくく、流動特性に優れるという効果が得られやすい。無機充填剤の体積平均粒径が10μm以下であると、樹脂組成物中での無機充填剤の沈降を低減でき、樹脂組成物の微細間隙への浸透性・流動性が向上してボイド・未充填の発生を防止できる傾向にある。
無機充填剤の体積平均粒径はレーザー回折法によって測定することができる。
無機充填剤の含有率は、樹脂組成物総量中に50質量%以上80質量%以下であることが好ましく、55質量%以上75質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上70質量%以下であることがさらに好ましい。無機充填剤の含有率が50質量%以上であると、熱膨張係数の低減効果が得られやすい。無機充填剤の含有率が80質量%以下であると、樹脂組成物の粘度の上昇が抑制され、流動性・浸透性及びディスペンス性が良好となる傾向にある。
(E)その他の添加剤
本発明の樹脂組成物は、上記成分の他に添加剤を含んでもよい。添加剤としては、可撓剤、シリコーン変性エポキシ樹脂、カップリング剤、イオントラップ剤、陰イオン交換体、染料、カーボンブラック等の着色剤、希釈剤、レベリング剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、耐熱衝撃性向上、半導体素子への応力低減などの観点から可撓剤を含有してもよい。可撓剤は、特に制限は無いがゴム粒子が好ましい。ゴム粒子としては、シリコーンゴム粒子、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(UR)、アクリルゴム(AR)等のゴム粒子が挙げられる。低粘度性、低応力性及び接着性の観点からはシリコーンゴム粒子が好ましい。樹脂組成物の耐熱性、耐湿性の観点からはアクリルゴムからなるゴム粒子が好ましく、コアシェル型アクリル系重合体、すなわちコアシェル型アクリルゴム粒子がより好ましい。
シリコーンゴム粒子としては、直鎖状のポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等のポリオルガノシロキサンを架橋したシリコーンゴム粒子、表面をシリコーンレジンで被覆したシリコーンゴム粒子、表面をエポキシ基で修飾したシリコーンゴム粒子、乳化重合などで得られる固形シリコーン粒子のコアとアクリル樹脂等の有機重合体のシェルとからなるコア−シェル重合体粒子などが挙げられる。
シリコーンゴム粒子の形状は無定形であっても球形であってもよい。樹脂組成物の成形性に影響する粘度を低く抑えるためには球形のシリコーンゴム粒子を用いることが好ましい。球形のシリコーンゴム粒子は東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、信越化学工業株式会社などから市販品が入手可能である。
シリコーンゴム粒子の体積平均粒径は、耐熱衝撃性向上、半導体素子への応力低減などの観点から、0.001μm以上100μm以下であることが好ましく、0.01μm以上50μm以下であることがより好ましく、0.05μm以上10μm以下であることが更に好ましい。
本発明の樹脂組成物がゴム粒子を含む場合、樹脂組成物総量中のゴム粒子の含有率は低粘度性、低応力性及び接着性の観点から0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物には、界面活性剤としての効果を有するシリコーン変性エポキシ樹脂を含有してもよい。シリコーン変性エポキシ樹脂は、エポキシ基と反応する官能基を有するオルガノシロキサンとエポキシ樹脂との反応物として得ることができる。シリコーン変性エポキシ樹脂は、常温で液状であることが好ましい。エポキシ基と反応する官能基を有するオルガノシロキサンとしては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、フェノール性水酸基、メルカプト基等の官能基を1分子中に1個以上有するジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサンが挙げられる。
前記オルガノシロキサンの重量平均分子量は、樹脂系との適度な相溶性を得る観点から500以上5000以下であることが好ましい。重量平均分子量が500以上であると、樹脂系と適度に相溶し、添加剤としての効果が適切に発揮される傾向にある。重量平均分子量が5000以下であると、樹脂系に対して非相溶となることを抑制でき、シリコーン変性エポキシ樹脂が成形時に分離したり染み出したりすることを抑制でき、接着性や外観に優れる傾向にある。
前記シリコーン変性エポキシ樹脂を得るためのエポキシ樹脂としては、本発明の樹脂組成物の樹脂系に相溶するものであれば特に制限は無く、エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、水添ビスフェノールA等のフェノールとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の、フェノールとアルデヒドとを縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記エポキシ樹脂は、常温で液状であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物がシリコーン変性エポキシ樹脂を含有する場合、樹脂組成物総量中のシリコーン変性エポキシ樹脂の含有率0.01質量%以上1.5質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。0.01質量%以上とすることで充分な添加効果が得られる傾向にある。1.5質量%以下とすることで硬化時に硬化物表面からの染み出しの発生を防止でき、接着力の低下を防止できる傾向にある。本発明の効果が得られる範囲であれば、シリコーン変性エポキシ樹脂以外にも、界面活性剤としての効果を有する添加剤を含有することができる。
本発明の樹脂組成物には、樹脂と無機充填剤或いは樹脂と電子部品の構成部材との界面接着を強固にする観点からカップリング剤を使用してもよい。カップリング剤には特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、1級、2級及び/又は3級アミノ基を有するシラン化合物、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などが挙げられる。カップリング剤の具体例としては、以下の化合物を挙げることができる。カップリング剤は1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤。
本発明の樹脂組成物がカップリング剤を含有する場合、樹脂組成物総量中のカップリング剤の含有率は低粘度性及び接着性の観点から0.1質量%〜5質量%であることが好ましく、0.2質量%〜4質量%であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、IC等の半導体素子の耐マイグレーション性、耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から下記一般式(1)又は(2)で表されるイオントラップ剤を含有してもよい。
Mg1−xAl(OH)(COx/2・mHO ・・・(1)
(0<x≦0.5、mは正の数)
BiO(OH)(NO ・・・(2)
(0.9≦x≦1.1、 0.6≦y≦0.8、 0.2≦z≦0.4)
イオントラップ剤の含有率は、樹脂組成物全体に対し0.1質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以上1.5質量%以下であることがさらに好ましい。イオントラップ剤の体積平均粒径は0.1μm以上3.0μm以下であることが好ましく、最大粒径は10μm以下であることが好ましい。
一般式(1)の化合物は市販品(商品名DHT−4A、協和化学工業株式会社製)として入手可能である。一般式(2)の化合物は市販品(商品名IXE500、東亞合成株式会社製)として入手可能である。
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物を着色させる目的でカーボンブラック等の着色剤を含有してもよい。本発明の樹脂組成物が着色剤を含有する場合、樹脂組成物総量中の着色剤の含有率は着色性及び電気特性の観点から0.01質量%〜3質量%であることが好ましく、0.05質量%〜1.5質量%であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、信頼性の観点から陰イオン交換体を含有してもよい。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン等の含水酸化物などが挙げられる。陰イオン交換体は単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂組成物の調製方法は、上記成分を均一に分散混合できるのであれば特に制限されるものではない。一般的な方法としては、所定量の成分をらいかい機、ミキシングロール、プラネタリミキサなどを用いて混合、混練し、必要に応じて脱泡することによって樹脂組成物を得る方法が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の25℃における粘度は、充填性の観点から0.01Pa・s〜1000Pa・sであることが好ましく、0.1Pa・s〜200Pa・sであることがより好ましく、1Pa・s〜50Pa・sであることが更に好ましい。
前記樹脂組成物の25℃における粘度は、E型粘度計(コーン角度3°、回転数5rpm)を用いて測定する。
<電子部品装置>
本発明の電子部品装置は表面に回路を有する基板と、前記基板の前記回路とバンプを介して電気的に接続された電極を表面に有する半導体素子と、前記半導体素子と前記基板との隙間を充填している本発明の樹脂組成物の硬化物と、を有する。
本発明の電子部品装置は、本発明の樹脂組成物で半導体素子と基板との間を充填することにより、優れた低反り性、耐湿性、耐温度サイクル性を発揮する。
本発明の樹脂組成物を半導体素子と基板との間に充填する方法としては、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を半導体素子と基板との間に充填する際には、充填性及び硬化反応制御の観点から70℃〜150℃で0.1分間〜10分間行うことが好ましく、80℃〜120℃で0.3分間〜5分間行うことがより好ましい。
本発明の樹脂組成物を充填後に硬化させる際には、反り、反応率及び電子部品全体の安定性の観点から温度100℃〜200℃で行うことが好ましく、120℃〜180℃で30分間〜360分間行うことがより好ましい。
上記電子部品装置に用いられる基板は特に限定されないが、反り、応力の観点から有機基板が好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
2000mlのセパラブルフラスコにヒドロキノン100g(0.908mol)、アリルブロミド329.6g、(2.725mol)、炭酸カリウム376.6g(2.725mol)、エタノール300mlを仕込み、24時間加熱還流した。反応液を分液ロートに移し、トルエン500ml、蒸留水300mlを投入し、水層を除いた。続いて、有機層を1mol/lのNaOH水溶液100mlで洗浄し、蒸留水300mlで2回洗浄した。洗浄後の有機層をアスピレータで減圧下におき、100〜120℃で溶媒を除去して、ヒドロキノンジアリルエーテル(化合物1)を113g(収率65%)得た。得られた化合物1のH NMRを下記の方法で測定した。結果を図1に示す。
H NMRの測定方法)
約10mgの試料を約1mlの重アセトンに溶かして溶液とし、溶液をφ5mmの試料管に入れ、ブルカーバイオスピン社製AV−300Mを用いて測定した。シフト値は溶媒に微量含まれるCHDC(=O)CD(2.04ppm)を基準とした。
得られたヒドロキノンジアリルエーテル100gを200mlの4つ口フラスコに入れ、180℃で2時間加熱して、クライゼン転位をさせた(化合物2)。クライゼン転位によって得られた化合物2のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図2に示す。
その後、パラアルデヒド12.0g、エタノール80ml、濃塩酸1.8gを投入して、3時間加熱還流した。反応液を分液ロートに移し、トルエン100ml、蒸留水100mlを投入し、水層を除いた。
続いて、蒸留水100mlで有機層を2回洗浄した。洗浄後の有機層をアスピレータで減圧下におき、80〜100℃で溶媒を除去して、一般式(II)(R〜R、R11〜R15は水素原子で、Rはメチル基)で示される構造を主成分とすると推定される半固体のフェノール化合物(化合物3)を78g得た。水酸基当量をJIS K 0070の方法で測定した結果、130であった。得られた化合物3のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図3に示す。
(合成例2)
2000mlのセパラブルフラスコにレゾルシン100g(0.908mol)、アリルブロミド329.6g、(2.725mol)、炭酸カリウム376.6g(2.725mol)、エタノール300mlを仕込み、24時間加熱還流した。反応液を分液ロートに移し、トルエン500ml、蒸留水300mlを投入し、水層を除いた。続いて、有機層を1NNaOH水溶液100mlで洗浄し、蒸留水300mlで2回洗浄した。洗浄後の有機層をアスピレータで減圧下におき、100℃〜120℃で溶媒を除去した。その後、有機層を真空ポンプで減圧下におき、130℃で蒸留して、レゾルシンジアリルエーテル(化合物4)を82g(収率47%)得た。得られた化合物4のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図4に示す。
得られたレゾルシンジアリルエーテル40gを100mlの4つ口フラスコに入れ、180℃で2時間加熱して、クライゼン転位をさせた(化合物5)。クライゼン転位によって得られた化合物5のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図5に示す。
その後、パラアルデヒド4.8g、エタノール40ml、シュウ酸2gを4つ口フラスコに投入して、5時間加熱還流した。反応液をアスピレータで減圧下におき、80〜100℃で溶媒を除去した。続いて130℃で1時間加熱し、シュウ酸を分解させ、一般式(III)(R〜R、R11〜R15は水素原子で、Rはメチル基)で示される構造を主成分とすると推定される液状のフェノール化合物(化合物6)を41g得た。水酸基当量をJIS K 0070の方法で測定した結果、133であった。得られた化合物6のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図6に示す。
(合成例3)
上記合成例2で得られたレゾルシンジアリルエーテル40gを100mlの4つ口フラスコに入れ、180℃で2時間加熱して、クライゼン転位をさせた。その後、35%ホルムアルデヒド水溶液9.4g、エタノール40ml、シュウ酸2gを投入して、5時間加熱還流した。反応液をアスピレータで減圧下におき、80〜100℃で溶媒を除去した。 続いて130℃で1時間加熱し、シュウ酸を分解させ、一般式(III)(R〜R、R11〜R15は水素原子)で示される構造を主成分とすると推定される液状のフェノール化合物(化合物7)を39g得た。水酸基当量をJIS K 0070の方法で測定した結果、127であった。得られた化合物7のH NMRを上記の方法で測定した。結果を図7に示す。
(実施例1〜3、比較例1〜2)
下記表1に示す組成となるように下記成分を配合し、三本ロール及び真空擂潰機にて混練分散して、実施例1〜3及び比較例1〜2の樹脂組成物を作製した。表1中の単位は特に記載のない限り質量部である。「−」は配合されなかったことを示す。
(A)熱硬化性樹脂
液状エポキシ1:ビスフェノールFをエポキシ化して得られるエポキシ当量160の液状ジエポキシ樹脂(商品名jER806、三菱化学株式会社製)
液状エポキシ2:アミノフェノールをエポキシ化して得られるエポキシ当量95の3官能液状エポキシ樹脂(商品名jER630、三菱化学株式会社製)
(B)硬化剤
フェノール化合物1:合成例1で得た水酸基当量130の化合物
フェノール化合物2:合成例2で得た水酸基当量133の化合物
フェノール化合物3:合成例3で得た水酸基当量127の化合物
液状芳香族アミン(比較例):活性水素当量45のジエチルトルエンジアミン(商品名jERキュアW、三菱化学株式会社製)
フェノール樹脂(比較例):水酸基当量141のアリル化フェノールノボラック樹脂(商品名MEH−8000H、明和化成株式会社製)
(C)硬化促進剤
硬化促進剤1:トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応生成物
(D)無機充填剤
シリカ:体積平均粒径1μmの球状溶融シリカ
(E)添加剤
シリコーンゴム粒子:表面がエポキシ基で修飾されたジメチル型固形シリコーンゴム粒子、体積平均粒径2μm、球状
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
着色剤(カーボンブラック、商品名MA−100、三菱化学株式会社製)
イオントラップ剤(ビスマス系イオントラップ剤、商品名IXE−500、東亞合成株式会社製)
得られた樹脂組成物の評価結果を表2に示す。エポキシ樹脂組成物の諸特性及び含浸時間、ボイドの観察、信頼性の評価は以下の方法及び条件で行った。
信頼性の評価に使用した電子部品装置は、以下の材料及び条件で作製した。半導体素子と基板間のギャップは、50μmとした。
半導体素子 サイズ:20×20×0.55tmm、回路:アルミのデイジーチェーン接続、パッシベーション:ポリイミド膜(商品名HD4000、日立化成デュポンマイクロシステムズ製)
バンプ はんだボール(Sn−Ag−Cu)、直径:80μm、7,744pin、バンプピッチ:190μm
基板 商品名FR−5、日立化成工業株式会社製、ソルダーレジスト:SR7200、サイズ:60×60×0.8tmm
電子部品装置は、チップと基板の間のギャップに樹脂組成物をディスペンス方式でアンダーフィルし、130℃又は165℃の硬化温度で、2時間硬化させて作製した。
(1)粘度(初期粘度)
樹脂組成物を調製してから2時間以内に、25℃における粘度をE型粘度計(コーン角度3°、回転数5rpm)を用いて測定した。
(2)ポットライフ(経時による粘度上昇率)
樹脂組成物を25℃で24時間放置後、25℃における粘度をE型粘度計(コーン角度3°、回転数5rpm)を用いて測定した(放置後粘度)。ポットライフ(%)は、((放置後粘度)−(初期粘度))/(初期粘度)×100で算出した。
尚、24時間放置後にゲル化していた場合は、測定不可とした。
(3)ゲルタイム(エポキシ樹脂が流動性を失ってゲル状態になるまでの時間)
ゲル化試験機を用い、樹脂組成物を165℃又は130℃の熱板上に約3ml滴下した後、目視で観察し、流動性を失ってゲル状態になるまでの時間をゲルタイムとして測定した。
(4)ガラス転移温度(Tg)
樹脂組成物を130℃又は165℃の硬化温度で2時間硬化させて試験片(3mm×3mm×20mm)を作製した。
上記試験片のガラス転移温度を熱機械分析装置(商品名TMAQ400、ティー・エイ・インスツルメント製)を用い、荷重15g、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(5)接着力
・窒化ケイ素(SiN)に対する接着力
SiN膜付きウェハー(住友商事九州株式会社製)の表面に直径3mm、高さ3mmの樹脂組成物の硬化物からなる試験片を作製した。接合強度試験機(商品名ボンドテスターDS100型、DAGE製)を用いて、ヘッドスピード50μm/sec、25℃の条件でせん断応力をかけ、試験片がP−SiN膜付ウェハーから剥離する強度を測定した。測定は、試験片の作製直後と、試験片を130℃、85%RHのHAST(Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress Test)条件下で200時間処理した後にそれぞれ行った。
・ポリイミド(PI)に対する接着力
感光性ポリイミド膜(商品名HD4100、日立化成デュポンマイクロシステムズ製)の表面に直径3mm、高さ3mmの樹脂組成物の硬化物からなる試験片を作製した。接合強度試験機(商品名ボンドテスターDS100型、DAGE製)を用いて、ヘッドスピード50μm/sec、25℃の条件においてせん断応力をかけ、試験片が感光性ポリイミドから剥離する強度を測定した。測定は、試験片の作製直後と、試験片を130℃、85%RHのHAST条件下で200時間処理した後にそれぞれ行った。
(6)含浸時間
電子部品装置を110℃に加熱したホットプレート上に置き、ディスペンサーを用いて樹脂組成物(約1ml)をチップの側面(1辺)に滴下し、反対側の側面まで樹脂組成物が浸透するまでの時間を測定した。
(7)ボイド観察
樹脂組成物をアンダーフィルして作製した電子部品装置の内部を超音波探傷装置(商品名AT−5500、日立建機株式会社製)で観察し、ボイドの有無を調べた。
(8)チップ反り
樹脂組成物をアンダーフィルして作製した電子部品装置のチップ対角線上の反り量(μm)を、室温(25℃)にて表面粗さ測定器(商品名サーフコーダSE−2300、小坂研究所製)を用いて測定した。
(9)耐温度サイクル性
樹脂組成物をアンダーフィルして作製した電子部品装置を−55℃〜125℃、各30分のヒートサイクルで1000サイクル処理した後と2000サイクル処理した後にそれぞれ導通試験を行った。アルミ配線及びパッドの断線不良を調べ、不良パッケージ数/評価パッケージ数で評価した。
(10)耐湿性
樹脂組成物をアンダーフィルして作製した電子部品装置を130℃、85%RHのHAST条件下で200時間処理した。その後、アルミ配線及びパッドの断線の有無を導通試験より確認し、不良パッケージ数/評価パッケージ数で評価した。

硬化剤として本発明のフェノール化合物の代わりに液状芳香族アミンを使用した比較例1では、ゲルタイムが長く硬化性が不十分であった。また、半導体装置を作製した際にボイドが発生した。これは、ゲルタイムが長いことに起因するものである。更に、半導体装置の耐温度サイクル性及び耐湿性に劣り、特に耐温度サイクル性が著しく劣っていた。これは、130℃で硬化させた場合の硬化物の接着力が低いことに起因するものである。
硬化剤として本発明のフェノール化合物の代わりにフェノール樹脂を使用した比較例2では、ゲルタイムは短いものの、硬化物のTgが低く、165℃で硬化させた場合においてもTgは不十分であり、耐温度サイクル性が著しく低下した。
硬化剤として本発明のフェノール化合物を使用した実施例1〜3は、比較例1及び比較例2と比較してゲルタイムが短く、低温硬化性が良好であった。また、半導体装置を作製した際にボイドが発生しなかった。硬化物の接着力も高く、耐温度サイクル性及び耐湿性も良好であった。特に、130℃で硬化させた場合の半導体装置の耐温度サイクル性や耐湿性は165℃で硬化させた場合と同じく良好であった。これは、130℃で硬化させた場合の硬化物の接着力が高いことに起因するものである。加えて、硬化温度を低くすることでチップ反り量を小さくすることも可能となった。

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)で示されるフェノール化合物。

    式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。
  2. 下記一般式(II)で示される請求項1に記載のフェノール化合物。

    式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。
  3. 下記一般式(III)で示される請求項1に記載のフェノール化合物。

    式中、R〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。nは0以上の数を示す。)
  4. 下記一般式(IV)で示されるフェノール化合物と下記一般式(V)で示されるアリルハライドの少なくとも1種とを反応させて下記一般式(VI)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
    前記一般式(VI)で示される構造を有する化合物からクライゼン転位により下記一般式(VII)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
    前記(VII)で示される構造を有する化合物と下記一般式(VIII)で示される構造を有する化合物及びその複数量体からなる群より選ばれる少なくとも1種とを反応させて一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)で示される構造を有する化合物を得る工程と、
    を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフェノール化合物の製造方法。





    一般式(IV)〜一般式(VIII)におけるR〜R、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。R〜R、R11〜R15から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して環を形成してもよい。Xはハロゲン原子を表す。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフェノール化合物と、熱硬化性樹脂とを含む樹脂組成物。
  6. 前記熱硬化性樹脂が25℃で液状である請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む請求項5又は請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. さらに硬化促進剤を含有する請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. さらに無機充填剤を含有する請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記無機充填剤の含有率が樹脂組成物全体の50質量%以上80質量%以下である請求項9に記載の樹脂組成物。
  11. 表面に回路を有する基板と、
    前記基板の前記回路とバンプを介して電気的に接続された電極を表面に有する半導体素子と、
    前記半導体素子と前記基板との隙間を充填している請求項5〜請求項10のいずれか1項に記載の樹脂組成物の硬化物と、を有する電子部品装置。
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