JP2013257584A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
プロジェクタ部が投影する映像を観察させるヘッドアップディスプレイ装置において、複数の観察者に対し、同じプロジェクタ部からの映像を同時に観察させる。
【解決手段】
本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、第1の観察者の第1の観察位置、第2の観察者の第2の観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、ホログラフィック光学系に映像を投影するプロジェクタ部とを備え、ホログラフィック光学系は、観察者に近い側に位置する第1のホログラフィック光学素子と、観察者に遠い側に位置し、第1のホログラフィック光学素子より回折率が低い第2のホログラフィック光学素子とが積層され、プロジェクタ部が投影する映像を、第1の観察位置と前記第2の観察位置の方向に回折させる角度選択性を有し、第1の観察位置と第2の観察位置のそれぞれにて遠方に結像する虚像を形成することを特徴としている。
【選択図】図4

Description

本発明は、プロジェクタ装置による投影像を利用し、自動車などの操縦者に対して計器情報などの各種情報を視覚的に提供するヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来、自動車などの移動体において、液晶ディスプレイなどにより形成された計器情報、ナビゲーション装置における地図情報などの各種情報映像を、フロントウィンドウに投影し、操縦者に情報を伝達するヘッドアップディスプレイ装置が知られている。特許文献1から特許文献3には、車両にこのようなヘッドアップディスプレイ装置を用いることについての開示がみられる。
特許文献1には、グラフィック表示可能な透過型ドットマトリックス液晶表示パネルの背後に配置される調光用スクリーンと、該調光用スクリーンの背後に配置されたバックライト光源とを備え、フロントガラス又はフロントガラス手前に設けた透光性反射板に情報表示を反射させる表示器を備えたヘッドアップディスプレー装置が開示されている。このヘッドアップディスプレー装置によれば、表示器の表示像を運転席の前方視野内に配設された透光性反射板(コンバイナ)に投影表示する車両用ヘッドアップ装置における表示器のウォッシュアウト現象を防ぐとともに、その表示器を透過照明するのに用いられるバックライトの耐久性の向上を図ることができる。
また、特許文献2には、運転席上方に位置するルーフパネルの車室内側に、各種走行データ等の表示像を放射する放射機構を含んだ発光表示源を配し、インストルメントパネルの所定部位に、発光表示源から放射される表示像を運転席前方のフロントウインドパネルに投影するミラーを配設した車両用ヘッドアップディスプレイが開示されている。この車両用ヘッドアップディスプレイによれば、車両のインストルメントパネル内方に大きな設置スペースを必要とせずレイアウトが容易となる。
さらに、特許文献3には、ヘッドアップディスプレイ装置におけるコンバイナとして、反射回折により拡散光を再生する透明なホログラムを用いることが開示されている。このようなホログラムを用いたコンバイナを用いることで、非常に高い平面性が要求されることなく、ボケが少なく、しかも明るい再生像を観察できるコンバイナ、そして、ヘッドアップディプレイ装置を提供することが可能となる。
ここで、図12、図13を用いて、ヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態を簡単に紹介する。図12はヘッドアップディスプレイ装置の各種構成をインストルメントパネル内に組み込んだ場合の実施形態である。液晶表示パネル上には、車両の計器情報や、ナビゲーション装置からの地図情報などの映像情報が出力表示される。液晶表示パネル背面には光源としてのバックライトが設置され、液晶表示パネルを背面から照射することで、光学系拡大素子としての凹面ミラーに液晶表示パネルに形成される映像を照射する。凹面ミラーで反射、拡大された映像はフロントウィンドウ又はフロントウィンドウ上に設けた透過性反射板の内側に投影される。
操縦者は、フロントウィンドウ前方に位置する表示像(虚像)を車外の景色と同時に視認することができる。また、表示像までの距離(距離L)をできるだけ遠方にすることで、操縦者は少ない焦点位置の移動量で計器情報や地図情報などの映像情報を確認することができる。
図13は、車両運転席背後からの様子を示した図であり、フロントウィンドウの破線で囲んだ表示範囲内に各種の映像情報が映し出され、運転者はインストルメントパネル内に配置されている各種計器類などに視線を落とさなくても、車両の運転に注意を払いながら映像による各種情報を取得することができる。
特開2000−131642号公報 実公平6−29095号公報 特開平9−179058号公報
従来、車室内にはカーナビゲーション装置が設置され、運転手に対し目的地までのルート情報の提供を行っている。通常、カーナビゲーション装置の表示装置としては、薄型の液晶モニタがコンソールパネルの中間位置に嵌め込まれ、運転席、助手席の両方から表示される情報、もしくは、DVDなどの映像を視認可能とされている。このように、車両における情報表示機器としてのカーナビゲーション装置は、運転手のみならず、助手席に乗車する同乗者に対しても情報を提供することが可能となっている。特に、カーナビゲーション装置にて現在位置、目的位置などを表示する地図情報は、同乗者も乗車の際、取得したい情報の1つである。
このように、液晶モニタを用いた情報表示機器では、その視野角の大きさから運転手と、助手席の同乗者が同じ情報を共有することは容易であった。前述のヘッドアップディスプレイ装置においても、映像を投影するプロジェクタ装置の高解像度化により、地図情報など解像度の高い情報を表示することが可能となりつつある。しかしながら、図12を用いて説明したような従来のヘッドアップディスプレイ装置では、視野角はかなり限定されたものであって、運転席に座る運転手と助手席に座る同乗者の両方に対して、情報や映像を視認させることはできなかった。
図1は、従来のヘッドアップディスプレイ装置による映像を複数の観察者に対して視認させることを試みた例である。2人の観察者1、観察者2は、フロントウィンドウ21に対向して位置している。2人の観察者に対して映像を視認させるため、プロジェクタ装置10は、観察者1と観察者2の間に配置している。プロジェクタ装置10から照射された入射光は、凹面鏡15にて反射、拡大され、フロントウィンドウ21の内側で表面反射する。表面反射は、入射角と反射角が等しくなるため、図に示すように運転席側の観察者1に合わせると、観察者2側ではプロジェクタ装置10による像を確認できなくなる問題がある。
上記課題を解決するため、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、第1の観察位置、第2の観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、前記ホログラフィック光学系に映像を投影するプロジェクタ部とを備え、前記ホログラフィック光学系は、前記プロジェクタ部が投影する映像を、前記第1の観察位置と前記第2の観察位置の方向に回折させ、前記第1の観察位置と前記第2の観察位置のそれぞれに観察像を形成することを特徴としている。
本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、第1の観察位置、第2の観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、前記ホログラフィック光学系に映像を投影する
第1プロジェクタ部と、前記ホログラフィック光学系に映像を投影する第2プロジェクタ部とを備え、前記ホログラフィック光学系は、前記第1プロジェクタ部が投影する映像を、前記第1の観察位置の方向に回折させて前記第1の観察位置に第1の観察像を形成するとともに、前記第2プロジェクタ部が投影する映像を、前記第2の観察位置の方向に回折させて前記第2の観察位置に第2の観察像を形成することを特徴としている。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、前記プロジェクタ部が投影する映像を、前記第1の観察位置の方向に回折させる第1のホログラフィック光学素子と、前記第2の観察位置の方向に回折させる第2のホログラフィック光学素子とが積層されて形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、前記プロジェクタ部が投影する映像を、前記第1の観察位置と前記第2の観察位置の方向に回折させる体積型のホログラフィック光学素子であることを特徴としている。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、前記ホログラフィック光学系は、光学拡大機能を有することを特徴としている。
本発明によれば、第1の観察者が位置する第1の観察位置の方向と、第2の観察者が位置する第2の観察位置の方向に、プロジェクタ部が投影する映像を回折するホログラフィック光学系を用いたことで、第1の観察者、第2の観察者の両方に対して、観察像を提供することが可能となる。
また、第1プロジェクタ部が投影する映像を、第1の観察位置の方向に回折させるとともに、第2プロジェクタ部が投影する映像を、第2の観察位置の方向に回折させるホログラフィック光学系を採用したことで、複数の観察者に対して異なるソースの映像を提供することが可能となる。
従来の形式を採用した場合における問題を説明するための図。 本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す図。 本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置を示す図。 本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す図。 ホログラフィック光学素子によるレンズ機能を説明するための図。 ヘッドアップディスプレイ装置の実装の様子を示す図。 本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の光路を示す図。 本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系での光路を示す図。 他の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の実装の様子を示す図。 他の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の光路を示す図。 他の実施形態に係るホログラフィック光学系での光路を示す図。 従来のヘッドアップディスプレイ装置を示す図。 ヘッドアップディスプレイ装置による車室内での画像表示の様子を示す図。
図2は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の一部を示す図であって、自動車に採用された場合が示されている。なお、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、自動車に限らず、各種乗り物の操縦者に対する表示装置、あるいは、ゲーム機、シミュレーション装置に採用することが可能である。
観察者の観察方向には、自動車のフロントウィンドウ21が配置されており、内側にはホログラフィック光学系20が貼付されている。ホログラフィック光学系20は、外界光を損なわないシースルー(透明)性を有するとともに、波長選択性と角度選択性を備えた光学部材であって、物体光と参照光の干渉パターンを記録することで作成される。本実施形態では、観察位置において、車室外の景色とプロジェクタ装置10の映像情報を重畳して提供するコバイナとして機能する。
プロジェクタ装置10(本発明でいう「プロジェクタ部」)は、入力される各種映像情報に基づいて映像を投影する装置であって、液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタ、LCOSプロジェクタなど各種の方式を用いることが可能である。プロジェクタ装置10から投影された映像は、ホログラフィック光学系20で回折し、観察者の観察位置にて遠方に結像する虚像として観察される。観察者、すなわち、操縦者は視線を変動することなく、車室外の景色とプロジェクタ装置10による映像情報を視認可能となる。また、本実施形態では、プロジェクタ装置10の焦点距離を可変することにより、結像距離を変化させることが可能となる。これにより、前方車両が近くにある場合などでは結像距離を短く、前方車両が無い、あるいは遠い場合は結像距離を長く伸ばすなど、状況により操縦者の焦点距離を大きく変動させずに映像情報を視認可能にさせる。
図3は、本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置を示す図である。本実施形態では、光源にレーザーを用いるとともに、画像を形成する画像形成部に液晶表示素子を用いた構成としている。レーザー光源11は、レーザー半導体112、発散光学系111などを含んで構成される光源装置であって、レーザー半導体112から放射された出力光を、発散光学系111にて所定の照射断面形状に揃えて外部に出力する。
レーザー光源11から出力された出力光は、ビームエキスパンダ12にて、バックライトとして必要な面積に調整された後、画像形成部13の背後に照射される。本実施形態では、この画像形成部13として、液晶表示素子131を用いた液晶表示手段が採用されている。レーザー光源11の出力光は、拡散板132にて強度分布が均一となるように調整された後、液晶表示素子131に形成された画像を背後から照射して、プロジェクション光学系14を介して投影像を形成する。
観察者は、この投影像をホログラフィック光学系20を介して観察することとなる。これは、ホログラフィック光学系20が有する偏光機能により可能となるものであるが、ホログラフィック光学系20にレンズ機能(光学拡大機能)を持たせることで、観察者に大きな映像を提供することができるとともに、プロジェクタ装置10内のプロジェクション光学系14の小型化を図り、プロジェクタ装置10自体の小型化を図ることも可能となる。
図4は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の光路図を示した図である。透明基材で構成されたフロントウィンドウ21の内面には、優れたホログラフィック光学系20が貼着されている。なお、フロントガラス21に対するホログラフィック光学系20の配設方法については、このように内面に貼着することの他、フロントウィンドウ21の外面に貼着したり、2枚の透明基材に挟むなど適宜方法が採用できる。また、ホログラフィック光学系20の配設対象についても、フロントウィンドウ21のみならず、フロントウィンドウ21とは別途設けられた透明基材とするものであってもよい。
本実施形態では、図に示されるように、このホログラフィック光学系20が、観察者1の観察位置と、第2の観察者2に対して、プロジェクタ装置10が投影する映像を視認できるものとなっている。具体的には、プロジェクタ装置10からホログラフィック光学系
20に入射する入射光が、観察者1に対する回折光1と、観察者2に対する回折光2のように回折することで実現されている。これは、ホログラフィック光学系の優れた角度選択性を利用したものである。
図5は、ホログラフィック光学系を説明するための図である。ホログラフィック光学系20は、高いシースルー性を有しているため、外来光はほとんど損失のないままこのホログラフィック光学系20を透過する。一方、プロジェクタ装置10から発せられた入射光(再生光)は、ホログラフィック光学系20にて所定方向に回折する(角度選択性)。回折光が集光点に向けて回折するようホログラフィック光学系20を製作することでレンズ機能(光学拡大機能)を持たせることも可能となる。
図6は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディプレイ装置を車室内に実装した様子を示した図である。このように、フロントウィンドウ21に角度選択性に優れたホログラフィック光学系20を配設することで、運転席側の観察者1と助手席側の観察者2の両方に対して、プロジェクタ装置10による観察像を提供することが可能となる。また、ホログラフィック光学系20が、光学拡大機能を有する場合には、観察者に大きな映像を提供できるとともに、プロジェクタ装置内のプロジェクション光学系14の小型化を図り、プロジェクタ装置10自体の小型化を図ることも可能となる。
では、図7、図8を用いて、本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系20について説明を行う。図7は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を上面からみた光路図である。
本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系は、2枚のホログラフィック光学素子20R、20Lが積層されて形成されている。積層方法は、予め出来上がった2枚のホログラフィック光学素子20R、20Lを貼り合わせて形成してもよいし、どちらか1枚のホログラフィック光学素子上に、材料を塗布して他方のホログラフィック光学素子を形成することとしてもよい。また、複数方向の回折方向を記録した1枚のホログラフィック光学系でもよい。
図7の光路図に示されるように、プロジェクタ装置10から照射された入射光は、第1のホログラフィック光学素子20Rで回折光1として回折し、第1の観察者にて視認可能な像を形成する。一方、第2のホログラフィック光学素子20Lにて回折した回折光2は、第2観察者にて視認可能な像を形成する。このように、観察者1の方向に回折させる第1のホログラフィック光学素子20Rと、観察者2の方向に回折させる第2のホログラフィック光学素子20Lを配設したことで、プロジェクタ装置10からの映像を観察者1、観察者2の両者に対して提供することが可能となる。
図8は、図7の光路図においてホログラフィック光学系20を拡大した模式図となっている。図中、プロジェクタ装置10から発せられた入射光は、第1のホログラフィック光学素子20Rで観察者1の方向に回折する回折光1を生じる。一方、第1のホログラフィック光学素子20Rを透過した透過光1は、第2のホログラフィック光学素子20Lにて観察者2の方向に回折する回折光2と透過光2に分離される。
2つのホログラフィック光学素子20R、20Lが積層された本実施形態においては、両者の回折率、すなわち、入射した光の強度に対する回折した光の強度を考慮することで、観察者1、観察者2に対して同程度の輝度を有する映像を提供することが可能となる。具体的には、観察者に近い側に位置するホログラフィック光学素子(この場合、第1のホログラフィック光学素子20R)の回折率(この場合、入射光に対する回折光1のパワー比)を、観察者に遠い側に位置するホログラフィック光学素子(この場合、第2のホログ
ラフィック光学素子20L)の回折率(この場合、透過光1に対する回折光2のパワー比)よりも低く設定しておくことで実現可能となる。
以上、本実施形態では、第1の観察者が位置する第1の観察位置の方向と、第2の観察者が位置する第2の観察位置の方向に、プロジェクタ装置が投影する映像を回折するホログラフィック光学系を用いたことで、第1の観察者、第2の観察者の両方に対して、観察像を提供することが可能となる。
本実施形態では、ホログラフィック光学系に、積層された第1のホログラフィック光学素子と第2のホログラフィック光学素子を用いることとしたが、このような形態では、両者の回折率の関係に配慮することで、両観察者に対して、同程度の輝度の映像を提供することが可能となる。
なお、ホログラフィック光学系には、本実施形態のように第1、第2のホログラフィック光学素子を積層することに限らず、プロジェクタ装置が投影する映像を、第1の観察位置と第2の観察位置の方向に回折させる体積型のホログラフィック光学素子を用いることとしてもよい。
また、本実施形態では、車両におけるヘッドアップディスプレイ装置を想定して、第1、第2の観察位置に限定して説明したが、ホログラフィック光学系の回折方向を増やすことで、複数(3以上)の位置で観察可能としてもよい。
このように、本発明はホログラフィック光学素子の角度選択性を利用し、複数の方向に回折するホログラフィック光学系を用いたヘッドアップディスプレイ装置を提供することとしているが、このようなホログラフィック光学系を用いることで、優れた効果を有する他のヘッドアップディスプレイ装置も可能となる。
車両では、運転者がナビゲーション装置による誘導情報を、また、同乗者がDVDなどによる映像情報を見たい、すなわち、運転者と同乗者が異なるソースの映像を見たい場合がある。本発明の実施形態に係るホログラフィック光学系を用いることで、このような状況に対応することも可能となる。
図9は、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の実装の様子を示した図である。本実施形態では、2つのプロジェクタ装置10R、10Lを使用することで、観察者1、観察者2のそれぞれに対し、各プロジェクタ装置10R、10Lが投影する映像を提供することが可能となる。
図10は、この実施形態におけるヘッドアップディスプレイ装置の光路を示した図である。図に示されるように、右側(運転席側)用プロジェクタ装置10R、左側(助手席側)用プロジェクタ装置が設けられている。ホログラフィック光学系20は、図7、図8で説明したものと同様であって、第1のホログラフィック光学素子10Rと第2のホログラフィック光学素子10Lが積層されて形成されている。
右側用プロジェクタ装置10Rにて照射された入射光1は、第1のホログラフィック光学素子20Rにて回折し、観察者1の観察位置に観察像を形成する。一方、左側用プロジェクタ装置10Lにて照射された入射光2は、第2のホログラフィック光学素子20Lにて回折し、観察者2の観察位置に観察像を形成する。このように、複数の映像ソースをホログラフィック光学系20に投影するとともに、ホログラフィック光学系20の各回折方向を設定しておくことで、観察者1、観察者2に対して異なる映像ソースを提供できるヘッドアップディスプレイ装置を実現できる。
また、ホログラフィック光学系20上で、両プロジェクタ装置10R、10Lの投射面を重複(共用)させることができるので、両プロジェクタ装置10R、10Lによる映像の拡大を図ることも可能となる。
図11は、図10の光路図においてホログラフィック光学系20を拡大した模式図となっている。図中、右側用プロジェクタ装置10Rから発せられた入射光1は、第1のホログラフィック光学素子20Rで観察者1の方向に回折する回折光1を生じる。一方、左側用プロジェクタ装置10Lから発せられた入射光2は、第2のホログラフィック光学素子20Lで観察者2の方向に回折する回折光2を生じる。
図中では略式図の為、両プロジェクタ装置10R、10Lの光軸が並行になるかのように配置されているが、実装に際してはホログラフィック光学系20に対し、異なる角度で光軸が入射するように配置する。これは第1のホログラフィック光学系20Rの入射角に右側用プロジェクタ装置10Rのみが、第2のホログラフィック光学系20Lの入射角に左側用プロジェクタ装置10Lのみが入射するよう設置する必要がある為である。
以上、本実施形態は、ホログラフィック光学素子の角度選択性を利用し、複数の方向に回折するホログラフィック光学系をヘッドアップディスプレイ装置に採用することで、複数の観察者が異なるソースの映像を見たい場合に対応することが可能となっている。
なお、本実施形態では、車両におけるヘッドアップディスプレイ装置を想定して、第1、第2の観察位置に限定して説明したが、プロジェクタ装置の数を増やすとともに、その数に応じたホログラフィック光学系の回折方向を設定することで、複数(3以上)の観察位置で異なる映像を観察することも可能となる。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
10…プロジェクタ装置、10R…右側(運転席側)用プロジェクタ装置、10L…左側(助手席側)用プロジェクタ装置、 11…レーザー光源、111…発散光学系、112
…レーザー半導体、12…ビームエキスパンダ、13…画像形成部、131…LCD、132…拡散板、14…プロジェクション光学系、15…凹面鏡、 20…ホログラフィッ
ク光学系、20R…第1のホログラフィック光学素子、20L…第2のホログラフィック光学素子、 21…フロントウィンドウ

Claims (3)

  1. 第1の観察者の第1の観察位置、第2の観察者の第2の観察位置に対向して配設されるホログラフィック光学系と、
    前記ホログラフィック光学系に映像を投影するプロジェクタ部とを備え、
    前記ホログラフィック光学系は、観察者に近い側に位置する第1のホログラフィック光学素子と、観察者に遠い側に位置し、前記第1のホログラフィック光学素子より回折率が低い第2のホログラフィック光学素子とが積層され、前記プロジェクタ部が投影する映像を、前記第1の観察位置と前記第2の観察位置の方向に回折させる角度選択性を有し、前記第1の観察位置と前記第2の観察位置のそれぞれにて遠方に結像する虚像を形成することを特徴とする
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記ホログラフィック光学系は、体積型のホログラフィック光学素子であることを特徴とする
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記ホログラフィック光学系は、光学拡大機能を有することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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