JP2013530253A - コアシェル型マイクロカプセル及び液体コンシューマ製品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、液体コンシューマ製品に使用されるコアシェル型マイクロカプセルに関し;該マイクロカプセルのシェルは出発物質より製造され、前記物質の50〜100重量%は1.05g/cm以下の密度を有し;そのマイクロカプセルのコアが、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である、環状の香料物質を20〜100重量%含む香料組成物を含有し;コア材のシェル材に対する重量比が約50:1〜約1:1の範囲である。

Description

本発明は、家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品中の成分として使用したときに、香料及び他の任意の有益な化学物質の送達及び放出を制御するための、香料組成物をコアに包含するコアシェル型マイクロカプセルに関する。より詳細には、本発明は大部分が低密度の出発物質から壁組成物が形成されるマイクロカプセルに関する。
さらに本発明は、液体コンシューマ製品、特に家庭用洗剤、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品といった、とりわけ粘稠性があり、ずり流動化を示す液体の中での、これらマイクロカプセルの使用に関する。
コンシューマ製品の香料又は他の有益な材料の保護、送達及び放出に関連する様々な理由のために、非水溶性の香料又は他の非香料材料を、マイクロカプセルとも呼ばれる一般的に直径が1〜1000マイクロメーター(ミクロン、μm)の小さいカプセルに封入することが知られている。
マイクロカプセルはカーク・オスマー化学技術・環境ハンドブック第5版に記載されている。一般的に、壁、シェル又はコアシェル型マイクロカプセルと呼ばれるマイクロカプセルの1つのタイプには、主としてネットワークポリマー材料である水や油に不溶性の材料の球体シェルが含まれ、該材料には香料又は他の疎水性材料を包含する。
多くの化学反応のタイプと様々な試薬を用いてマイクロカプセルを製造することができる。マイクロカプセル壁を製造するためには、ポリマーの製造に用いられる多くの反応を適応できる。1μmよりも粒子サイズが大きいマイクロカプセルの製造に用いられる最も一般的な化学反応は、ホルムアルデヒドやグルタルアルデヒドなどのアルデヒドと、メラミン、尿素若しくはレゾルシノールなどのアミン又はフェノール化合物とが関与するような縮合反応である。現在、このタイプのマイクロカプセルは家庭用製品で使用されている。
コアセルベーションはマイクロカプセルを形成するために広く用いられる別のカプセル封入技術であって、生成物が水相と油相の両方に不溶であり、油と水のエマルジョンの界面で保護シェルが形成するように事前に形成したポリマー類を同時に反応させるものである。界面重合は追加的な選択肢であり、油と水の両方に不溶なポリマーのネットワークを形成するための油溶性化合物と水溶性化合物との反応に関与するものである。このような反応の例としては、ジテレフタル酸塩化物などの油溶性酸塩化物が水溶性アミンと反応してシェル壁を形成する反応がある。ビニル化合物、アクリル化合物又はスチレン化合物などの不飽和化合物のフリーラジカル重合はマイクロカプセルを製造する別の方法であり、製造業者が何らかの点で危険であると考えられる化合物を避けるため、又は別のマイクロカプセルタイプで遭遇する問題を解決するために、ますます重要になっている。当業者は、反応を組み合わせや、壁の特性を改善するための追加材料の添加によりマイクロカプセル壁の連続層又は単層壁のいずれかを形成するために、これら様々なマイクロカプセル壁の形成工程を組み合せることができることを認識している。
現在のマイクロカプセルは完全に満足できるものではない。製造工程においては、製品中に残存が好ましくないホルムアルデヒドなどの化学物質量が残る可能性がある。また製品としての貯蔵中に、マイクロカプセルの内容物が漏れる可能性があることも知られている。これらの理由と別の理由のために、製造業者は、マイクロカプセルの改良された製造方法をさらに探索している。最新の発明では、液体製品中でのマイクロカプセルの均一な分散を維持するという、液体製品中におけるマイクロカプセルの別の具体的な課題に取り組んでいる。この課題は、マイクロカプセルの大きさ、液相の粘度、及び、マイクロカプセルと液相の密度差に応じて、より重大となったり、それほどでもなくなったりし得る。マイクロカプセル壁を調製するために使用される出発物質の大部分は低密度、又は、カプセル壁の薄いカプセルをもたらし、任意の工程によって製造された香料油を含むマイクロカプセルは、密度差のために貯蔵中に分離する可能性があり、水性の、又は、より高密度の液体製品中でこのようなマイクロカプセルを均一に分散させた状態を維持することが困難な場合もある。
このようなマイクロカプセルが、例えば、シャンプー、ヘアコンディショナー、ボディーウォッシュ、シャワージェル等のパーソナルケア製品、衣類仕上げ剤もしくは液体洗剤等の洗濯用製品又は台所表面クリーナー等の家庭用洗剤のような液体コンシューマ製品に包含されたとき、特に製品を貯蔵する間、時間が経つにつれて、マイクロカプセルが(表面に浮かび上がって)クリーム状になったり、沈殿したりする問題が起こる可能性がある。そのクリーム化や沈殿は、マイクロカプセルと周囲の液体との間の密度差に起因する。多くの水性コンシューマ製品、家庭用液体洗剤、液体洗濯用製品並びにパーソナルケア製品及び化粧品は、立方センチメートル当たり約1.00グラム(g/cm)の密度であり、一方、多くの有機化合物の密度は、1.00g/cmよりはるかに小さい。すなわち、高い割合で香料油又は他の疎水性油を含むマイクロカプセルは、そのマイクロカプセルが分散した製品の液相よりも低密度になりうるので、したがって、これらのマイクロカプセルは、時間が経つにつれて、浮かび上がるかクリーム状になる傾向にある。マイクロカプセル壁が薄いか、低密度の出発物質から製造された場合、このクリーム化現象はより顕著になる。
クリーム化を低減するために、異なった(通常は、より小さい)サイズのマイクロカプセルを製造することは、内容物を放出するための脆性に依存するマイクロカプセル壁の壊れやすさに影響するなど、別の結果をもたらす可能性があることから好ましくなく、そもそも不可能かもしれない。その上、より少ない材料がより小さいマイクロカプセルに封入されることから、内容物に対してより高い割合の壁材及び、同量のコア材を含むためにより多くのマイクロカプセルが必要となるので、結果的に色調などの製品特性や製造コストに影響することが考えられる。また、マイクロカプセルが分散される液体製品の粘度を上昇させることも好ましくない可能性があり、したがって、マイクロカプセルと液相の密度とのバランスをより等しくとることができれば有益である。
特許文献1は、高密度の環状香料物質を封入したコアシェル型マイクロカプセルに関する。このマイクロカプセルのシェルは主にアミノプラスト樹脂を含む。
特許文献2は、香料を封入したコアシェルに溶媒を添加することが記載されているが、その香料はClogPが3.3より大きく、好ましくは8より大きい必要があることを規定している。
特許文献3は、液体洗剤製品用のコアセルベート型マイクロカプセルのための密度調整剤が記載されているが、マイクロカプセルの密度を低下させる材料についてのみ記載されている。
特許文献4も同様に、周囲の液体との密度のバランスを取るためマイクロカプセルの内容物を調節することについて記載されている。
特許文献5は、ワックスで表面被覆されたポリアルファオレフィン粒子と比較的高密度の無機又は鉱物粒子との密度のバランス調整について記載されている。
特許文献6は、コアに高密度材料を用いた香料含有マイクロカプセルの密度の調整について記載されている。二酸化チタンなどの無機材料を特に例示しているが、シュウ化植物油などの他の高密度材料についても言及している。
欧州特許出願公開第2204156号明細書 米国特許出願公開第2005/112152号明細書 欧州特許出願公開第1502646号明細書 国際公開第00/59616号 米国特許出願公開第2006/0058437号明細書 米国特許出願公開第2009/0035365号明細書
特許文献2(米国特許出願公開第2005/112152号明細書)については、示された材料の大部分が、1.0g/cm未満の密度を有することから、これらの材料を選択する際に密度は考慮される事項ではないことが文脈から明らかであり、またグリセリルトリアセテートは密度を上昇させる成分としては好ましいが、より高いClogPが要件であることは、グリセリルトリアセテートよりもむしろグリセリルトリブチレート等のより大きなアルキル基が好ましいことを示唆している。
特許文献4(国際公開第00/59616号)については、密度を増加させるために提案された材料は、いくらかの高密度塩又はハロゲンを含むものなどの高密度疎水性液体であり、パーソナルケア製品、洗濯用製品及び家庭用製品にはあまり適していないことを示唆している。このような化合物の多くは環境及び/又は健康に悪影響を及ぼすと考えられているため、家庭用コンシューマ製品用のマイクロカプセルの中にハロゲン化有機化合物を含めることは好ましくなく、又は、多くの場合許容されていない。
特許文献6(米国特許出願公開第2009/0035365号明細書)については、マイクロカプセルの壁材が全体の密度に影響することを認める一方で、マイクロカプセル壁がメラミン又は尿素及びホルムアルデヒド等の、より高い密度の出発物質から製造されるものと比べて、スチレン又はアクリレート等の低密度出発物質から製造される場合に、周囲の液体とマイクロカプセルの密度のバランスを取ることがどれほど困難であるかをこの文献は認識していない。そしてまた、高密度の香料成分と他の高密度の有機化合物の組み合わせを用いてマイクロカプセルのコアを調節できることをこの出願では示唆していない。
驚くべきことに、0.950g/cmを超える密度を有する有機化合物はわずかであり、さらに、1.00g/cmを超える密度を有するものはさらにわずかである。より高い密度を有する化合物が、かなりの割合の酸素、窒素及び硫黄原子をその化学式中に含むこと及び/又は芳香環などの環をその化学構造中に有する傾向があることもまた注目に値する。しかし、多くの場合、このような化合物は、酸素、窒素又は硫黄原子を含有する多くの官能基の極性のために、完全に親水性となる。結果として、エマルジョン重合の技術によって、このような親水性化合物を効率的に封入できることは驚くべきものである。
さらなる要件は、封入された分子が貯蔵中にマイクロカプセルから漏出すべきでないことであり、より水溶性の高い分子は、特にアミンおよびアルデヒド縮合反応によって製造されたマイクロカプセルから、かなり急速に漏出することが示唆されている。(欧州特許出願公開第1533364号明細書)
したがって、マイクロカプセルの密度が、それらが分散される液体製品の密度と厳密にバランスをとることができれば有利であるが、密度が0.900g/cmを超えて増加するにつれて、特にマイクロカプセル壁が低密度材料で構成された場合、ますます液体製品で達成することは困難である。さらにマイクロカプセル壁に対する種々の制約:製造の容易さ、取り扱いに対する構造安定性、製品中の安定性と使用時の適切な時点でのマイクロカプセル内容物の放出、及び、コア材に対する制限など:から、上質な市販製品に許容可能となるように、香料は十分な品質と強度でなければならず、マイクロカプセルの製造中は安定で、貯蔵中は漏出すべきでないが、驚くべきことに、追加的な密度の制約を香料製造者に課すことができ、しかも彼らは望ましい香料を消費者に提供することができる。
本発明の目的は、コアシェル型マイクロカプセル、特に0.900g/cm〜1.400g/cmの範囲の密度の家庭用液体製品又はパーソナル製品に使用されるものを提供することであり、ここで、
マイクロカプセルシェル(又は壁)が出発物質より製造され、前記物質の50〜100重量%が1.05g/cm以下の密度を有し、
前記マイクロカプセルのコアが香料組成物を含み、該組成物が、
a)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料成分(カテゴリA材料)を20〜100重量%;
b)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きい油溶性有機化合物(カテゴリB材料)を0〜50重量%;
c)少なくとも1種のカテゴリC材料を0〜80重量%;
含み、
a)、b)及びc)の合計が100%と等しく、
コア材のシェル材に対する重量比が約50:1〜約1:1である。
マイクロカプセルシェルの少なくとも50重量%は、1.05g/cm以下の密度を有する(出発)物質から製造される。少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、そして特に好ましくは少なくとも90重量%の材料が、1.05g/cm以下の密度を有する場合、有利である。好ましい態様では、上記の材料の密度が、0.700g/cm〜1.05g/cm、より好ましくは0.800g/cm〜1.05g/cmの範囲にあり、さらに好ましくは0.850g/cm〜1.05g/cmの範囲にある。
本発明のマイクロカプセルの中に封入される香料組成物は、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を20〜100重量%含む。香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を25〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、より好ましくは40〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%、そして特に好ましくは70〜100重量%含む場合、有利である。1つの実施形態では、前記の少なくとも1種の環状の香料物質の密度は、0.950g/cmより大きく2.000g/cm以下であり、好ましくは1.000g/cm〜1.500g/cm、より好ましくは1.050g/cm〜1.400g/cmの範囲である。別の実施形態では、前述の実施形態と組み合わせることができ、前記の少なくとも1種の環状の香料物質は、1.00〜5.00、好ましくは2.00〜5.00、より好ましくは2.00〜4.50の範囲のClogP値を有する。
本発明のコアシェル型マイクロカプセルは、0.900g/cm〜1.400g/cm、好ましくは0.900g/cm〜1.250g/cmの範囲の密度を有する液体コンシューマ製品中での使用に適しており、このような液体コンシューマ製品は、通常、100〜5,000mPasの範囲の粘度を有する。本発明の好ましい態様では、液体コンシューマ製品の大部分は水性製品である。
すなわち、本発明は以下のコアシェル型マイクロカプセル及び液体コンシューマ製品を提供する。
(1)コアとシェルを含むコアシェル型マイクロカプセルであって、
前記マイクロカプセルのシェルは、ホルムアルデヒドを含まず、出発物質より製造され、前記物質の50〜100重量%が1.05g/cm以下の密度を有し;そして、
前記マイクロカプセルのコアが香料組成物を含み、該香料組成物が、
a)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を20〜100重量%;
b)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きい、油溶性有機化合物を0〜50重量%;及び
c)少なくとも1種のカテゴリC材料を0〜80重量%;
含み、
a)、b)及びc)の合計が100%と等しく、
コア材のシェル材に対する重量比が約50:1〜約1:1である。
(2)前記出発物質のうち、少なくとも60重量%が1.05g/cm以下の密度を有する(1)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(3)前記出発物質のうち、少なくとも70重量%が1.05g/cm以下の密度を有する(2)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(4)前記出発物質の密度が0.700g/cm〜1.05g/cmの範囲である(1)〜(3)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(5)前記出発物質の密度が0.800g/cm〜1.05g/cmの範囲である(4)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(6)前記出発物質の密度が0.850g/cm〜1.05g/cmの範囲である(4)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(7)前記出発物質が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方を、少なくとも約50重量%含む(1)〜(6)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(8)前記出発物質が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方を、少なくとも約60重量%含む(7)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(9)前記出発物質が1種以上の架橋性ポリマーを20〜75重量%含む(1)〜(6)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(10)前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を25〜100重量%含む(1)〜(9)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(11)前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を30〜100重量%含む(10)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(12)前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を40〜100重量%含む(10)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(13)前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を50〜100重量%含む(10)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(14)前記の少なくとも1種の環状の香料物質の密度が1.000g/cm〜1.500g/cmの範囲である(1)〜(13)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(15)前記の少なくとも1種の環状の香料物質の密度が1.050g/cm〜1.400g/cmの範囲である(14)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(16)前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが1.00〜5.00の範囲である(1)〜(15)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(17)前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが2.00〜5.00の範囲である(16)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(18)前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが2.00〜4.50の範囲である(16)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(19)コア材のシェル材に対する重量比が約20:1〜約1:1の範囲である(1)〜(18)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(20)コア材のシェル材に対する重量比が約10:1〜約1:1の範囲である(19)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(21)前記コア組成物の密度が0.950g/cm〜1.100g/cmの範囲である(1)〜(20)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(22)前記コア組成物の密度が0.975g/cm〜1.050g/cmの範囲である(21)に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
(23)(1)〜(22)のいずれか1つに記載のコアシェル型マイクロカプセルを含み、密度が0.900g/cm〜1.400g/cmの範囲である液体コンシューマ製品。
(24)密度が0.900g/cm〜1.250g/cmの範囲である(23)に記載の液体コンシューマ製品。
(25)家庭用、洗濯用、パーソナルケア用又は化粧用の組成物である(23)又は(24)に記載の液体コンシューマ製品。
(26)衣類柔軟剤である(25)に記載の液体コンシューマ製品。
(27)水を50重量%より多く、カチオン性界面活性剤を約3〜約40重量%含む(26)に記載の液体コンシューマ製品。
本発明は、家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品中の成分として使用したときに香料及び他の任意の有益な化学物質の送達及び放出を制御するための、香料組成物をコアに包含するコアシェル型マイクロカプセルを提供することができる。
本明細書では、引用したすべてのパーセンテージは特に明記しない限り、重量パーセントである。香料組成物に関するパーセンテージは、乳化やカプセル封入の前の組成物に基づくものであり、封入された香料組成物ではない。
本明細書では、「大部分」とは50重量%より大きいことを意味する。
出発物質とは、マイクロカプセル壁又はシェルを製造するための混合物に添加する材料であり、大気温度で、数分間の間に、水による希釈やpHの変化などの簡単な物理的作用によって、逆反応が起きないような、共有結合の形成を伴う化学反応を経る。
本明細書では、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸とメタクリル酸を意味することを意図する。同様に、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートを意味することを意図する。
本明細書で引用した全ての文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
どのような物質の密度も、その質量と体積の商で定義され、1立方センチメートル当たりのグラム数(g/cm)で表される。物質の密度を決定するためには、いくつかの方法が利用可能である。最も一般的な方法は、1995年7月27日に理事会で採択されたOECDの化学物質の試験に関するガイドライン(Guideline for the Testing of Chemicals)No.109に記載されている。ASTM D4052は、振動式U字管原理を用いてデジタル密度計で液体の密度を測定する手順について記載している。
したがって、液体成分の密度は、ASTM D4052の手順に従って、例えばMettler Toledo DR40デジタル密度計または比重びんを使用して20℃又は25℃で測定することができる。35℃を超える融点を有する材料の密度は、当業者に周知の他の方法で測定することができる。
密度は2つの測定値の比なので、使用した方法や試験条件によって偏りや変動を受ける。比重びん法と比較して、デジタル密度計による再現性は0.001g/cm未満であり、偏りも0.001g/cm未満である。したがって、本明細書の用途では、密度は小数点以下第3位までのみを引用して、第4位は通常の慣例にしたがって切り上げるか、または切り捨てる。大気温度における液体試料の値が議論される場合には、デジタル密度計が密度決定のために指定された方法であり、ASTM D4052に記載されている。
本明細書において、コア材に使用される場合の「高密度」という用語は、0.950g/cmより大きく2.000g/cm以下の密度に使用される。マイクロカプセル壁の出発物質との意味合いで使用される場合の低密度とは、0.700g/cm〜1.05g/cmの範囲の密度を有する材料を意味する。
粘度は、スピンドル番号3、30rpmとしてBrookfield LVT粘度計を使用し、25℃で測定する。
本明細書の目的では、有機化合物という用語は、必ずしもその全部を含有する必要はないが、以下に示す原子のみを含有する化学化合物を意味する:炭素、水素、酸素、硫黄、窒素及び塩素。高密度有機化合物とは、炭素、水素、酸素、硫黄、窒素及び塩素よりなる群中の原子より成り、密度が0.950g/cmより大きく、より好ましくは1.000g/cmより大きく、さらに好ましくは1.050g/cmより大きな化合物である。
本明細書の分子構造の文脈において、環状という用語又は環という語は、例えば開環脂肪族化合物のヘキサンではなく、例えばシクロヘキサンなどの分子内で閉環を形成する一連の原子を言う。芳香環は、非芳香族不飽和化合物によって起こる付加反応ではなく、求電子置換反応を受けることができる芳香環である。これらはまた、ヒュッケル則による(4n+2)のπ電子を有する平面環として定義でき、アレーンおよびヘテロアレーンを含むことができる。また環状という用語は、複素環および置換された環分子をも含む。本明細書で使用される化学命名法のさらなる定義は、“G.P.Moss,P.A.S.Smith and D.Tavernier,Pure and Applied Chemistry,vol.67 pp1307−1375 1995”に見出される。
<香料含有組成物>
本発明の本質的な部分は、マイクロカプセルのコアが香料組成物を含み、そして、該香料組成物のうち少なくとも20%が高密度、環状、かつ香料成分であるべきということである。本明細書の文脈では、香料組成物(fragrance composition)という用語は、「香料組成物(perfume composition)」又は「香料(perfume)」と同義であり、快い匂いを与える嗅覚活性物質の混合物を言うものと理解される。香料成分(fragrance ingredient)という用語は、「香料成分(fragrance component)」、「香料成分(perfume ingredient)」及び「香料成分(perfume component)」という用語とも同義であり、実際にはその香料成分自体が多くの個々の化学化合物を含み、快い匂いを有するものの、香料組成物中の成分となり得るいかなる個々の材料をも意味するものと解釈される。その差異は、香料創出の分野の精通者によって理解される。
アルケン類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、アミン類、オキシム類、アセタール類、アミドケタール類、チオール類、チオケトン類、イミン類などの材料を含む多種多様の臭気性物質が香料製造業用として公知である。これには限定はされないが、コア組成物の香料成分は、マイクロカプセルの放出時に認識できる十分な揮発性を確保するように、325原子質量単位よりも小さい、好ましくは300原子質量単位よりも小さい、より好ましくは275原子質量単位よりも小さい分子量を有することが好ましい。また香料成分は、より小さい質量では揮発性が高すぎて香料の一部として効果的ではなく、又は、水溶性が高すぎてカプセル封入の間に乳化できないので、100原子質量単位より大きく、好ましくは125原子質量単位より大きな分子量を有することが好ましい。香料組成物の成分は、スルホン酸塩、硫酸塩又は第四級アンモニウムイオン等の強いイオン化官能基を含有しないことが好ましく、また香料組成物の成分が、いかなるハロゲン原子も含有しないことが好ましい。すなわち、本発明に使用される香料成分は、必ずしもその全部を含む必要はないが、以下に示す原子のみを含有する化合物を含むことが好ましい:水素、炭素、酸素、窒素及び硫黄。
香料成分は、S.Arctander,Perfume Flavors and Chemicals.Vols.I and II,ニュージャージー州、モントクレア及びAllured Publishing Corp.によって出版されたAllured’s Flavor and Fragrance Materials 2007 ISBN 978−1−93263326−9の中に、より詳しく記載されている。
好ましくは、コアシェル型マイクロカプセルのコアへの封入に適した香料成分は、カプセル封入工程の化学反応による影響を受けない。
様々な化学成分の複合混合物を含む天然に存在する植物油及び浸出物も香料として使用されることは公知であり、そして、このような材料は本明細書で使用できるが、ほとんどの天然抽出物は化合物の混合物であることが知られているにもかかわらず各材料は単一成分であると見なされる。ほとんどの天然油の主要な化学成分は公知であり、それゆえ、これらのほとんどは合成香料と同じ手法で評価することができる。
封入された香料が放出時に著しい芳香を与えて、上質なコンシューマ製品に適切な高品質芳香剤として認識されるために、カプセル封入用の香料組成物は、少なくとも4種の香料成分、好ましくは少なくとも6種の香料成分、より好ましくは少なくとも8種の香料成分、そしてさらに好ましくは少なくとも10種の香料成分を含有すべきであり、任意の所望の匂いを創出するために選択された天然及び合成成分の混合物を含むことができる。実用的な観点から、香料組成物は香料成分を50種を超えて含むべきでない。さらに、1種の香料成分を香料組成物全体の70重量%を超えて含むべきではなく、好ましくは1種の香料成分を香料組成物全体の60重量%を超えて含むべきではなく、より好ましくは1種の香料成分を香料組成物全体の50重量%を超えて含むべきではない。
ClogPは、香料成分のオクタノール/水分配係数(P)を示す。香料成分のオクタノール/水分配係数は、オクタノール中及び水中での平衡濃度の比である。香料成分の分配係数は、より簡便には、10を底とする対数であるlogPの形で与えられる。すなわち、本発明においてカテゴリAとする香料成分は、ClogPが約1.00〜6.00の、好ましくは2.00〜5.00の範囲の、そしてより好ましくは2.00〜4.50の範囲である。多くの香料成分のlogP値が報告されており、例えば、カリフォルニア州アーバインのDaylight Chemical Information Systems,Inc.(Daylight CIS)より入手できるPomona92データベースには、原文献の引用と共に多くのものが含まれている。「計算されたlogP」(ClogP)は、Hansch及びLeoのフラグメント手法により決定される(A.Leo,in Comprehensive Medicinal Chemistry,Vol.4,C.Hansch,P.G.Sammens,J.B.Taylor and C.A.Ramsden,Eds.,p.295,Pergamon Press,1990を参照し、ここに参照として組み込まれる)。このフラグメント手法は、各香料成分の化学構造を基にして、原子の数と種類、原子結合性及び化学結合を考慮している。ClogP値は、最も信頼でき、物理化学特性の評価に広く用いられており、本発明で有用な香料成分の選択において、実測したlogP値の代わりに好ましく用いられる。logP値を計算又は評価するいくつかの代替方法があるが、それらの値は多少変動し得る。測定値により近い結果が得られるようにアルゴリズムが修正されても、ソフトウェア一式による計算値でさえ時間が経つにつれて変化し得る。どのような不確実性をも排除するために、本明細書で報告するClogP値は、CambridgeSoft Corporation(100 CambridgePark Drive,Cambridge,MA 02140 米国)又はCambridgeSoft Corporation(8 Signet Court,Swanns Road,Cambridge CB5 8LA イギリス国)より入手できるChemoffice Ultra Software version 9内で利用できる“CLOGP”プログラムによって最も好都合に計算される。ClogP値は、本発明で有用である香料成分の選択の際に、実験logP値の代わりに好ましく使用される。天然油又は抽出物では、このような油の組成物は、分析によって、またはBACIS(Boelens Aroma Chemical Information Service,Groen van Prinsterlaan 21,1272 GB Huizen,オランダ国)によって発行されたESO2000データベースで公開された組成物を使用して決定することができる。
カプセル封入用の香料組成物は、以下に定義されるカテゴリA又はCのどちらかに属する香料物質を含む。要するに、カテゴリA材料の香料成分は以下の特性を有する:分子式の標準的な表示において環を含み、20℃又は適切に密度が測定できる程度のより高い温度で0.950g/cmより大きな密度を有する。また1.00〜6.00の範囲のClogP値と100amu〜325amuの範囲の分子量を有するという点で、香料物質の上記定義に一致する。カテゴリCの香料成分は環を含む必要はないが、環状の香料物質の場合、20℃又は適切に密度が測定できる程度のより高い温度で0.950g/cm以下の密度を有するべきであり、一方、非環状の香料化合物の場合は0.950g/cmより高い密度でも低い密度でもよい。
<高密度環状香料成分(カテゴリA)>
本発明の本質的な特徴は、20〜100重量%の香料組成物は、少なくとも1種、好ましくは少なくとも3種、より好ましくは少なくとも6種、そしてさらに好ましくは少なくとも10種の環状香料成分を含むべきであり、各成分が0.950g/cmより大きな密度を有することである。適切な環状香料成分には、密度が0.950g/cmより大きく2.000g/cm未満、好ましくは1.000g/cm〜1.500g/cm、そしてさらに好ましくは1.050g/cm〜1.400g/cmの範囲であり、ClogP値の範囲が1.00〜6.00、好ましくは1.00〜5.00、より好ましくは2.00〜5.00、そしてさらに好ましくは2.00〜4.50の範囲のものが含まれる。また、このような高密度環状香料成分は、前述の香料成分の要件に適合しなければならない。下の表1に、密度が0.950g/cmより大きな、一般的な高密度香料物質の例をいくつか挙げる。このリストは、高密度環状香料物質を例示することを意図しており、包括的でもなく、本発明を決して制限するものでもない。前記材料の密度は、特に明記しない限り、ASTM D4052に記載された手順に従い20℃で測定された。
Figure 2013530253
Figure 2013530253
マイクロカプセルコア中に封入するための高密度環状香料物質の好ましい群としては、アミルサリチレート、ベンジルアセテート、ベンゾフェノン、ベンジルサリチレート、シス−3−ヘキセニルサリチレート、クマリン、シクロヘキシルサリチレート、シクラセット(商標)、シクラプロップ(商標)、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、エチレンブラシレート、エチルバニリン、オイゲノール、ヘリオトロピン、インドール、イソボルニルアセテート、イソオイゲノール、メチルアンスラニレート、メチルベンゾエート、オキサン(2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン)、フェノキシエチルイソブチレート、2−フェニルエタノール、2−フェニルエチルアセテート、バニリン、バニリンイソブチレート、ウォーターメロンケトンが挙げられる。
0.950g/cmより大きな密度を有し、ClogP値が1.00〜6.00の範囲の香料物質を50重量%より多く含有する精油又は天然抽出物は、その全部がカテゴリA材料であると考えられる。
<油溶性有機化合物(カテゴリB)>
任意であるものの、多くの場合に必要な本発明の特徴は、密度が0.950g/cmより大きく、通常は1.050g/cm〜1.750g/cm、より好ましくは1.100g/cm〜1.500g/cm、そしてさらに好ましくは1.150g/cm〜1.400g/cmの範囲である1種以上の油溶性有機化合物が0〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、そしてより好ましくは20〜40重量%、香料組成物に封入されていることである。有機とは本明細書中に先に定義したとおり同じ意味を有する。通常、カテゴリBの油溶性有機化合物は、香料又は成分に使用される溶媒又は希釈剤であって、単独では商業的に許容される香料組成物の製造には使用できないくらいに十分に匂いが弱い。またカテゴリB成分は食品にも使用できる。これらの材料は香料成分ではなく香料を希釈するものなので、故に、通常は望ましいものではないが、最終的なカプセルにおいて所望の密度を得るためには必要な場合がある。カテゴリB材料は高密度なので、コア材にわずかな重量パーセンテージで含まれるのみであるが、密度の著しい増加に影響しうる。
1つの実施形態では、高密度化合物とは高密度油溶性有機ポリアシル化合物である。本明細書の文脈において油溶性とは、20℃にて48時間要した後に、ジエチルフタレート100g当たり1.5gを超えた溶解性を有する材料を意味する。ポリアシルは、少なくとも2個のアシル基を有する化合物を意味する。これらのアシル基は、エステル基又はアミド基のどちらか又は両方とすることができる。さらに高密度油溶性ポリアシル化合物は、分子量が100amu〜1500amu、好ましくは125amu〜1000amuの、そしてより好ましくは150amu〜750amuの範囲であり、1分子当たり少なくとも2個のエステル基又はアミド基を含み、密度が0.950g/cmより大きく2.000g/cm以下、好ましくは1.050g/cm〜1.750g/cm、より好ましくは1.100g/cm〜1.500g/cm、そしてさらに好ましくは1.150g/cm〜1.400g/cmの範囲である必要がある。
適切な高密度油溶性有機ポリアシル化合物としては、以下の化学式1〜4で表され、密度が1.000g/cmより大きな化合物が挙げられる。
Figure 2013530253
式中、
−R及びRは、独立して、水素もしくはメチル基であり、又は、Xの中の炭素と結合してラクタムを形成してもよく;
−R及びRは、独立して、C〜Cの直鎖又は分岐状のアルキル基であり;
−Rはメチル基又はエチル基であり;
−n、m、及びqは、1〜12、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜8の整数値であり;
−pは、0〜12の整数値であり;
−X、Y及びZは、独立して、C〜C15の置換された若しくは非置換の直鎖、分岐状若しくは環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルカリル基又はアリール基である。
表2には、いくつかの高密度油溶性有機成分を記載するが、これは材料の範囲を例示することを意図しており、包括的でもなく、本発明を決して制限するものでもない。材料の密度は、Sigma−Aldrichカタログ2008−2009(又はオンラインバージョン)及びその参考文献から得た。
Figure 2013530253
好ましい高密度油溶性ポリアシル化合物としては、スクロースオクタアセテート、グリセリルトリアセテート、グリセリルトリプロピオネート、ジエチルタータレート、トリエチルシトレート及びアセチルトリエチルシトレート又はこれらの化合物の任意の混合物が挙げられる。
<他の香料成分及び有機化合物(カテゴリC)>
任意であるものの、多くの場合に望ましい本発明の特徴は、0〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、又は、さらに好ましくは20〜60重量%の1種以上のカテゴリC成分が香料組成物に封入されることである。
このようなカテゴリとしては以下のものが挙げられる:
−密度が0.950g/cm以下の環状香料成分。決して制限されるものではないが、このような従来の香料成分の例としては、これには限定されないが、オルト及びパラ−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、リリアール、ブルゲオナール、リモネン、α及びβ−ピネン、α−ダマスコン、β−ダマセノン、イソシクロシトラール、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、α−イオノン、β−イオノン及びメチルイソジヒドロジャスモネートを挙げることができる;
−密度が0.950g/cm超又は未満でありうる非環状化合物。このような化合物の非限定的な例としては、ジヒドロミルセノール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、cis−ヘキサ−3−エン−1−オール、オクタナール、デカナール、ドデカナール及びウンデシレンアルデヒドを挙げることができる。
<成分のカテゴリへの帰属>
前記カテゴリには、優先度があると考えることができる。すなわち、カテゴリAはBより優先され、次いでCとなる。化合物は、基準を完全に満たすカテゴリのうち最も高いものに割り当てられる。したがって、カテゴリAの基準を満たす化合物は、他のカテゴリに優先してそのカテゴリに割り当てられる。例えば、環を含むスクロースオクタアセテートは、カテゴリAには高すぎる分子量を有するが、高密度な多アシルの化合物としてはカテゴリBの全ての基準を満たす。カテゴリA又はBのいずれの基準にも合わない有機化合物は、カテゴリCに割り当てられる。
<溶媒>
臭気が弱い又はニュートラルな溶媒もまた標準的な香料中に存在する場合がある。溶媒は、香料の匂いに実質的に影響することなく、通常、香料組成物に最大50重量%添加することができる液体有機化合物、と定義される。香料工業においては、固体の香料物質を適切な溶媒で溶解したり、又は、製造を容易にするために溶媒を用いて、低濃度で使用する強力な材料を希釈したりすることは、非常によくあることである。いくつかの溶媒は密度調整成分であると考えることができ;またいくつかの疎水性溶媒は、乳化工程を補助し、そしてカプセルのコア中に香料物質をよりうまく捕えることを確実にすることができる。本明細書及び添付の特許請求の範囲では、溶媒はそれらがカテゴリの定義にどれほど合っているかによって、慣習的にカテゴリA、B又はCの1つに割り当てられる。例えば:
ベンジルベンゾエートとジエチルフタレートは、両者とも芳香族環を含有し、分子量が100amu〜325amuの範囲であり、ClogP値が1.00〜6.00の範囲であって、カテゴリAに割り当てられる;
ジアルキルアジペートやアセチルトリブチルシトレートなどのクエン酸エステルはカテゴリBに割り当てられる;
Dow Chemical製のDowanol(商標)シリーズなどのイソプロピルミリステート、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び様々なカルビトールエーテルはカテゴリCに分類される。
<コア組成物>
マイクロカプセルのコアは、上で説明した香料組成物に加えて、当業者に周知の他の化学物質を含むことができる。このような化学物質の非限定的な例としては、悪臭中和剤;精油;アロマセラピー物質;化学的美容剤;ビタミン;エチルブチルアセチルアミノプロピオネート又はΝ,Ν−ジエチルトルアミドなどの昆虫忌避剤;トコフェリルアセテート、アスコルビルパルミテート、レチノイルパルミテート、ブチル化ヒドロキシトルエン又はブチル化ヒドロキシアニソールなどの酸化防止剤;オクチルメトキシシンナメート、ベンゾトリアゾリルドデシルp−クレゾール又はブチルメトキシジベンゾイルメタンなどの日焼け止め化合物;米国特許出願公開第2009/035365号明細書で述べられたものなどの密度向上剤;N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド又はメンチルラクテートなどの冷却剤;抗菌剤;反応して香料組成物を放出するプロフレグランス分子(pro−fragrances molecules);乳化剤;着色剤;安定剤;及び増粘剤を挙げることができる。
上述したコア組成物は、密度が約0.950g/cm〜約1.100g/cm、好ましくは約0.975g/cm〜約1.050g/cmの範囲であれば、有利である。
<マイクロカプセル>
本発明のコアシェル型マイクロカプセルに封入された香料含有組成物は、特に液体製品での使用に適している。本明細書で使用されるマイクロカプセルという用語は、平均粒径が標準的には1〜500マイクロメートル、好ましくは2〜200マイクロメートル、より好ましくは5〜100マイクロメートル、そしてさらに好ましくは10〜50マイクロメートルの範囲である小型カプセル(すなわちマイクロカプセル)への、香料及び他の材料又は活性剤のカプセル封入を含む。平均粒径は複数の異なる方法で測定することができるが、好ましい技法は、Malvern Mastersizerを使用する光散乱により、中央粒径D(0.5)値として平均粒径を得る。
カプセルの密度に対する重要なパラメータはシェルの厚さである。このパラメータは、崩壊によって香料を放出する脆いカプセルにも重要である。シェルが厚過ぎると使用時にカプセルが崩壊せず、しかしながら、シェルが薄過ぎるとカプセルは製品の製造に際し、製造や輸送で持ちこたえられないであろう。また、コア材のシェル材に対する割合は、カプセル密度の決定における重要因子である。カプセルが、脆いものの加工で持ちこたえることができるくらいには十分に強い場合の、コア材のシェル材に対する重量比は、約50:1〜約1:1、好ましくは約30:1〜約1:1、より好ましくは約20:1〜約1:1、さらに好ましくは約10:1〜約1:1の範囲である。
通常、コアシェル型マイクロカプセルは、通常はポリマー材料である水不溶性又は少なくとも部分的に水不溶性の材料のシェルを有し、中には香料と他の材料が含まれる。マイクロカプセルは以下の参考文献に記載されている:米国特許出願公開第2003/215417号明細書;米国特許出願公開第2003/216488号明細書;米国特許出願公開第2003/165692号明細書;米国特許出願公開第2004/071742号明細書;米国特許出願公開第2004/071746号明細書;米国特許出願公開第2004/072719号明細書;米国特許出願公開第2004/072720号明細書;欧州特許出願公開第1393706号明細書;米国特許出願公開第2003/203829号明細書;米国特許出願公開第2003/195133号明細書;米国特許出願公開第2004/087477号明細書;米国特許出願公開第2004/106536号明細書;米国特許第6,200,949号公報;米国特許第4,882,220号公報;米国特許第4,917,920号公報;米国特許第4,514,461号公報;米国特許再発行第32,713号公報;米国特許第4,234,627号公報。
界面重合、フリーラジカル重合、ビニル重合又は重縮合など、コアシェル型マイクロカプセルを製造するための、当業者に従来から知られている様々な方法を用いて、マイクロカプセルを製造することができる。例えば米国特許第3,516,941号公報,米国特許第4,520,142号公報,米国特許第4,528,226号公報,米国特許第4,681,806号公報,米国特許第4,145,184号公報;イギリス国特許出願第2073132号明細書;国際公開第99/17871号;及びMICROENCAPSULATION:Methods and Industrial Applications Edited by Benita and Simon(Marcel Dekker,Inc.1996)を参照のこと。しかしながら、今まで通り実質的にコアシェル型マイクロカプセルを製造している間は、材料や工程段階についての多くのバリエーションが可能であることが認められる。マイクロカプセルのシェルの製造に適切な出発物質の非限定的な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、ウレタン、スチレン又は他のビニル化合物を挙げることができる。出発物質は、上に記載された材料に加えて、ジビニルベンゼン、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート,トリメチロールプロパントリメタクリレート、メタリルメタクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート又はトルエンジイソシアネートなどの架橋性ポリマーを1つ以上含むことができる。マイクロカプセルのシェルがホルムアルデヒドを含まないことは特筆に価する。
出発物質は密度が、好ましくは0.700g/cm〜1.05g/cm、より好ましくは0.800g/cm〜1.05g/cm、さらに好ましくは0.850g/cm〜1.05g/cmの範囲である。
これには制限されないが、以下の表3にコアシェル型マイクロカプセルの壁の製造に一般的に使用されるいくつかの出発物質の密度を例示した。材料の密度は、Sigma−Aldrichカタログ2008−2009(又はオンラインバージョン)及びその参考文献から得た。
Figure 2013530253
マイクロカプセルのシェル(又は壁)は出発物質から形成され、前記物質の50〜100重量%が1.05g/cm以下の密度を有する。1つの態様では、少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、そして特に少なくとも90重量%の出発物質が1.05g/cm以下の密度を有する。
1つの態様では、マイクロカプセルは、スチレン、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリレートなどの不飽和化合物のフリーラジカル重合、特にビニル重合によって形成される。(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリレートは好ましい出発物質であり、存在する場合、出発物質の少なくとも約50重量%、好ましくは約60重量%を占める。このような好ましい出発物質の例としてはアクリル酸、メタクリル酸、(C−C)アルキルメタクリレート、ヒドロキシ(C−C)アルキルメタクリレート、モノ−又はジ−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキルメタクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
存在する場合、架橋性ポリマーは、約20〜約75重量%、好ましく約30〜約60重量%、そしてより好ましくは約30〜約50重量%の量で出発物質に含まれる。好ましい架橋性ポリマーとしては、1,4−ブタンジオールアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート及びテトラメチレングリコールジメタクリレートを挙げることができる。この態様では、全ての出発物質の合計は100%に等しい。
また米国特許出願公開第2004/087477号明細書で開示されるように、第二の壁ポリマー、例えば無水物及びその誘導体、特に無水マレイン酸のポリマー及びコポリマーを適宜使用してシェル壁を改良することもできる。本明細書の目的のために、製造の終了時点で、シェル壁が、シェル壁の部分となる全ての材料、すなわち水不溶性の壁材料の全てを含むことが理解される。本発明のこの態様では、全ての出発物質と第二の壁ポリマーの合計は100%に等しい。
マイクロカプセルの製造における当業者は、成分の割合や加工パラメータなどを変えるといった、コアシェル型マイクロカプセルの製造に導入できる多くのバリエーションがあり、さらにこれらが本明細書と引用文献に記載されているコアシェルの製造のための一般的な記載の範囲に属していることを理解するであろう。しかしながら、注目できる1つのバリエーションは、コア組成物に存在する疎水性成分がより少ない場合に、カプセル封入反応前に、アルカリ金属又はアンモニア及びアミン誘導体の塩を水相に溶解して、安定したエマルジョンの状態の形成に役立つものである。これらの塩は、塩酸、硫酸、リン酸又は硝酸などの無機酸の塩であってもよい。
1つの実施形態では、本発明のマイクロカプセルは本質的に脆い。脆性は、直接的な外圧又はせん断力を受けたときに破裂する又は壊裂するというマイクロカプセルの傾向に関連する。本発明の目的では、利用されているマイクロカプセルは「脆く」、マイクロカプセルで処理された織布に付着している間に、マイクロカプセルを有する織物が装着されたり摂取されることによって取り扱われるときに受ける力により、マイクロカプセルを破裂させることができる(その結果、マイクロカプセルの内容物が放出される)。
本発明のマイクロカプセルは、コアシェル型マイクロカプセルとはみなされない米国特許第5,246,603号公報に記載されているものなど、水分との接触で破裂するデンプン又はシクロデキストリンを含むマイクロカプセルなどの水分活性化マイクロカプセルとは区別される。
<家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品>
本発明の香料組成物を含むマイクロカプセルを使用できる、家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品の処方と成分は周知であり、参照により本明細書に組み入れられている以下の研究:
AOCS Pressが出版したFormulating Detergents and Personal Care Products A guide to Product Development by L Ho Tan Tai,ISBN 1−893997−10−3。またSurfactant Science Series Liquid DetergentsのVolume 67 ISBN 0−8247−9391−9(Marcel Dekker Inc)及び、以下の特許又は特許出願を参照することができる。
衣類柔軟剤及び仕上げ剤:米国特許第6,335,315号公報;米国特許第5,674,832号公報;米国特許第5,759,990号公報;米国特許第5,877,145号公報;米国特許第5,574,179号公報。
液体洗濯用洗剤:米国特許第5,929,022号公報;米国特許第5,916,862号公報;米国特許第5,731,278号公報;米国特許第5,470,507号公報;米国特許第5,466,802号公報;米国特許第5,460,752号公報;米国特許第5,458,810号公報。
シャンプー及びヘアコンディショナー:米国特許第6,162,423号公報;米国特許第5,968,286号公報;米国特許第5,935,561号公報;米国特許第5,932,203号公報;米国特許第5,837,661号公報;米国特許第5,776,443号公報;米国特許第5,756,436号公報;米国特許第5,661,118号公報;米国特許第5,618,523号公報。
家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品は、密度が通常、0.800〜1.600g/cmを有することができ、処方において溶解又は懸濁される界面活性剤、乳化油、溶媒及び無機物質を含有する液体組成物に対しては、好ましくは、0.900〜1.400g/cm、好ましくは0.900〜1.250g/cm、そしてより好ましくは0.950〜1.150g/cmの範囲を有することができる。大部分が水溶性組成物であるものは、1.000g/cmに近い密度を有する傾向となるであろう。大部分が水溶性の液体製品という用語は、重量パーセンテージで水が最大成分である製品を意味する。1つの態様では、液体製品は、衣類仕上げ剤としても知られる衣類柔軟剤である。このような製品は、通常、50重量%を超える水と約3〜40重量%のカチオン性界面活性剤を含み、その密度は1.000g/cmに近いか、又はそれ未満になるであろう。
いくつかの非水溶性又は低水溶性液体製品の処方は、アルコールやグリコールなどの極性溶媒をかなりの割合で含有し、結果としてその密度は、1.000g/cmを超える可能性がある。以下の表4は、いくつかの商業ブランドの家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧用製品の密度の具体例をいくつかを含む。このリストは、実例であり、包括的でも本発明を決して制限するものでもないことを意図する。
Figure 2013530253
マイクロカプセルを液体製品に組み入れると、液体とマイクロカプセルの間の密度差のために、常温の範囲(4℃〜40℃)を超えて長期間保管したとき、マイクロカプセルが「クリーム化」すなわち表面に浮かび上がったり、又は、容器の底に沈殿したりする傾向がある。多くの要因がクリーム化又は沈殿が生じる速度に影響するが、もし製品自体が分離を遅くする又は防ぐならば有用である。ストークスの法則から、製品の粘度と、マイクロカプセルと液体製品との間の密度差との間に関係があることは明らかである。密度差が大きくなるほど、マイクロカプセルを懸濁するために、製品はより粘性が必要となる。このことは、振盪後に気泡をかなり長い間懸濁させることができる、十分に粘性のある製品によって容易に例証される。当然の結果、マイクロカプセルと製品がより近い密度でバランスをとっている場合は、マイクロカプセルの分散を維持するために、製品はそれほど粘性を必要としない。したがって、好ましくは、マイクロカプセルが導入された家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品又は化粧品は、Brookfield LVT粘度計を使用し、3番のスピンドルを用いて、30rpm、25℃で測定した粘度が20〜10,000mPas、好ましくは100〜5000mPas、さらに好ましくは1,000〜5000mPasの範囲である。いくつかの製品の処方では、製品の粘度は長期貯蔵の間や温度の上昇の際に変化しうる。したがって、上記の値は、新しく製造されたサンプルだけではなく、40℃で12週間以上貯蔵されているサンプルにも適用するべきである。
液体製品のマイクロカプセル香料の使用量は、送達される有効成分の総ペイロードによって変化する。様々な状況(マイクロカプセル分散濃度、マイクロカプセル内の香料の割合及び所望の効果を生じるために必要な材料の量)が使用量に影響する。マイクロカプセル調製品から全ての水及び溶媒を除去した後にマイクロカプセルの乾燥重量として測定した、液体製品中へのマイクロカプセルの使用量は、液体製品組成物の0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜2.5重量%、より好ましくは組成物の0.1〜1.25重量%の範囲とすべきである。マイクロカプセルは任意の従来の手段によって、通常は工程の適切な段階で、ただし通常は高せん断混合段階の後に添加される液体分散物として、製品中に包含させることができる。
ここで、本発明を以下に示す例によりさらに詳細に説明するが、これらに制限するものではない。
<実施例1(参考):香料組成物1>
以下の表5は香料組成物1の処方を示す。
Figure 2013530253
香料組成物1は、15.8重量%のカテゴリA成分を含み、ASTM D4052により20℃で測定した密度は、0.8939g/cmである。
<実施例2:香料組成物2>
以下の表6は香料組成物2の処方を示す。
Figure 2013530253
香料組成物2は、61.5重量%のカテゴリA成分を含み、ASTM D4052により20℃で測定した密度は、0.9852g/cmである。
<実施例3:香料組成物3>
香料組成物3は、香料組成物1に高密度の香料成分を加え、低密度の香料成分を除去することによって製造した。以下の表7は香料組成物3の処方を示す。
Figure 2013530253
香料組成物3は、35.49重量%のカテゴリA成分を含み、ASTM D4052により20℃で測定した密度は、0.967g/cmである。
以下の実施例4〜7では、特に言及しない限り、マイクロカプセルの調製に使用される全ての材料は、Sigma−Aldrichから購入した。
<実施例4:マイクロカプセルの調製>
250mlの密閉型の攪拌層にアンカータイプの攪拌機を取り付けた。A相を加え、その後、連続してB相を加えた。
[A相]
水: 105.86g
ドデシル硫酸ナトリウム: 0.255g
[B相]
香料組成物4: 42.6g
メタクリル酸: 13.1g
メチルメタクリレート: 4.6g
1,4−ブタンジオールジアクリレート: 11.3g
過酸化ラウロイル: 0.300g
[C相]
ペルオキソ二硫酸カリウム(2.5%): 0.49g
水: 9.61g
高砂から入手できる香料MUPCHE022Eで、密度は0.906g/cm(ASTM D4052により、20℃で測定)であり、カテゴリA成分を約24重量%含む。
B相と、次にA相を反応層に加え、攪拌機をT0時に始動させた。酸素を除去するために窒素ガスを反応混合物に通してバブリングしながら、35℃で50分間、攪拌速度を1100rpmに設定することによって、細かく分散したエマルジョンに加工した。温度を15分の間に70℃まで上げ、さらに4時間反応させた。反応工程の間、サンプルが高粘度になりすぎた場合には、必要に応じて脱気水を少量(10g)添加した。3時間後、C相を0.4g、混合物に添加した。4時間後に反応を停止し、それによりマイクロカプセルの分散体が得られた。
この実施例におけるコア材のシェル材に対する重量比は1.47:1であり、当業者は、成分の量を変えることによって、どのようにしてこの比率を変更できるかを推測することができる。
<実施例5:マイクロカプセルの調製>
250mlの密閉型の攪拌層にアンカータイプの攪拌機を取り付けた。そしてA相を加え、その後、連続してB相を加えた。
[A相]
水: 105.86g
ドデシル硫酸ナトリウム: 0.255g
[B相]
香料組成物5: 42.55g
メタクリル酸: 6.52g
メチルメタクリレート: 2.30g
1,4−ブタンジオールジアクリレート: 5.65g
過酸化ラウロイル: 0.300g
[C相]
ペルオキソ二硫酸カリウム(2.5%): 0.49g
水: 9.61g
高砂から入手できる香料MUGRPF056Dで、密度は0.974g/cm(ASTM D4052により、20℃で測定)であり、カテゴリA成分を約55重量%含む。
B相と、次にA相を反応層に加え、攪拌機をT0時に始動させた。酸素を除去するために窒素ガスを反応混合物に通してバブリングしながら、35℃で50分間、攪拌速度を1100rpmに設定することによって、細かく分散したエマルジョンに加工した。温度を15分の間に70℃まで上げ、さらに4時間反応させた。3時間後、C相を0.4g、混合物に添加した。4時間後に反応を停止し、それによりマイクロカプセルの分散体が得られた。
この実施例におけるコア材のシェル材に対する重量比は2.94:1であり、当業者は、成分の量を変えることによって、どのようにしてこの比率を変更できるかを推測することができる。
<実施例6:マイクロカプセルの調製>
250mlの密閉型の攪拌層にアンカータイプの攪拌機を取り付けた。A相を加え、その後、連続してB相を加えた。
[A相]
水: 150.00g
ドデシル硫酸ナトリウム: 0.375g
[B相]
香料組成物5: 42.55g
メタクリル酸: 3.15g
メチルメタクリレート: 1.11g
1,4−ブタンジオールジアクリレート: 2.85g
過酸化ラウロイル: 0.300g
[C相]
ペルオキソ二硫酸カリウム(2.5%): 0.25g
水: 9.75g
実施例5の上記記載と同様
B相と、次にA相を反応層に加え、攪拌機をT0時に始動させた。酸素を除去するために窒素ガスを反応混合物に通してバブリングしながら、35℃で30分間、攪拌速度を1100rpmに設定することによって、細かく分散したエマルジョンに加工した。温度を15分の間に70℃まで上げ、さらに4時間反応させた。3時間後、C相を1g、混合物に添加した。4時間後に反応を停止し、それによりマイクロカプセルの分散体が得られた。
この実施例におけるコア材のシェル材に対する重量比は5.98:1であり、当業者は、成分の量を変えることによって、どのようにしてこの比率を変更できるかを推測することができる。
<実施例7:マイクロカプセルの調製>
250mlの密閉型の攪拌層にアンカータイプの攪拌機を取り付けた。A相を加え、その後、連続してB相を加えた。
[A相]
水: 150.00g
ドデシル硫酸ナトリウム: 0.375g
[B相]
香料組成物5: 42.55g
メタクリル酸: 1.88g
メチルメタクリレート: 0.66g
1,4−ブタンジオールジアクリレート: 1.7g
過酸化ラウロイル: 0.15g
[C相]
ペルオキソ二硫酸カリウム(2.5%): 0.25g
水: 9.75g
実施例5の上記記載と同様
B相と、次にA相を反応層に加え、攪拌機をT0時に始動させた。酸素を除去するために窒素ガスを反応混合物に通してバブリングしながら、35℃で30分間、攪拌速度を1100rpmに設定することによって、細かく分散したエマルジョンに加工した。温度を15分の間に70℃まで上げ、さらに4時間反応させた。3時間後、C相を1g、混合物に添加した。4時間後に反応を停止し、それによりマイクロカプセルの分散体が得られた。
この実施例におけるコア材のシェル材に対する重量比は10.03:1であり、当業者は、成分の量を変えることによって、どのようにしてこの比率を変更できるかを推測することができる。
<実施例8〜9:液体洗剤中のマイクロカプセルの安定性>
実施例4及び5の手順を用いて2種のマイクロカプセル分散体を調製した。次に、各分散体を1.0%のマイクロカプセル分散体に相当するように、1.070〜1.080g/cmの密度を有するヘンケルクラフトジェル液体洗剤のサンプルに添加し、安定性試験を行った。マイクロカプセルに使用した香料組成物を以下の表8に示す。
Figure 2013530253
40℃で1日間、保存した後、実施例8及び9の両方のマイクロカプセルは、洗剤液体中で良好な分散状態を維持していた。
<実施例10:香料組成物6>
カプセル封入用の香料組成物は、以下の表9のように調製された。表9は、高密度油溶性有機成分(カテゴリB成分)を香料組成物2に加えることによって、密度を増加させて、対象の液体コンシューマ製品の密度により近く密度を合わせるために、どのように香料組成物の密度を変えることができるかを示す。
Figure 2013530253
この香料組成物は、実施例4〜7の方法によるカプセル封入に適している。
<実施例11:香料組成物7>
精油を含む本発明の香料組成物のさらなる実施例は、以下の表10に示される。
Figure 2013530253
アミリスオイルの全成分の70.3重量%を占める、アミリスオイルの主要成分を以下の表11に示す。使用された油の密度は、ASTM D4052に従って20℃で測定すると、0.959g/cmであった。また該主要成分は、ClogP値が1.5より大きいものの、6.00未満である環状化合物である。したがって、アミリスオイルはカテゴリA成分である。ClogP値が1.00から6.00の範囲である他の7つの高密度成分と、カテゴリB成分(トリエチルシトレート)は、総パーセンテージで香料組成物の92.52重量%を占める、混合された高密度成分となる。この香料組成物は、実施例4〜7の方法によるカプセル封入に適している。
Figure 2013530253
本発明について、詳細に、その特定の実施例を参照して説明してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更や修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。
この出願は、2010年6月15日に出願された欧州特許出願第10 305 637.0号明細書を基礎としたものであり、その内容の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、家庭用液体製品、洗濯用製品、パーソナルケア製品及び化粧品中の成分として使用したときに香料及び他の任意の有益な化学物質の送達と放出を制御するための、香料組成物をコアに包含するコアシェル型マイクロカプセルを提供することができる。

Claims (27)

  1. コアとシェルを含むコアシェル型マイクロカプセルであって、
    前記マイクロカプセルのシェルは、ホルムアルデヒドを含まず、出発物質より製造され、前記物質の50〜100重量%が1.05g/cm以下の密度を有し;そして、
    前記マイクロカプセルのコアが香料組成物を含み、該香料組成物が、
    a)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を20〜100重量%;
    b)少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きい、油溶性有機化合物を0〜50重量%;及び
    c)少なくとも1種のカテゴリC材料を0〜80重量%;
    含み、
    a)、b)及びc)の合計が100%と等しく、
    コア材のシェル材に対する重量比が約50:1〜約1:1であるコアシェル型マイクロカプセル。
  2. 前記出発物質のうち、少なくとも60重量%が1.05g/cm以下の密度を有する請求項1に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  3. 前記出発物質のうち、少なくとも70重量%が1.05g/cm以下の密度を有する請求項2に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  4. 前記出発物質の密度が0.700g/cm〜1.05g/cmの範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  5. 前記出発物質の密度が0.800g/cm〜1.05g/cmの範囲である請求項4に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  6. 前記出発物質の密度が0.850g/cm〜1.05g/cmの範囲である請求項4に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  7. 前記出発物質が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方を、少なくとも約50重量%含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  8. 前記出発物質が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方を、少なくとも約60重量%含む請求項7に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  9. 前記出発物質が1種以上の架橋性ポリマーを20〜75重量%含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  10. 前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を25〜100重量%含む請求項1〜9のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  11. 前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を30〜100重量%含む請求項10に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  12. 前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を40〜100重量%含む請求項10に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  13. 前記香料組成物が、少なくとも1種の、密度が0.950g/cmより大きく、且つ、ClogPが1.00〜6.00の範囲である環状の香料物質を50〜100重量%含む請求項10に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  14. 前記の少なくとも1種の環状の香料物質の密度が1.000g/cm〜1.500g/cmの範囲である請求項1〜13のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  15. 前記の少なくとも1種の環状の香料物質の密度が1.050g/cm〜1.400g/cmの範囲である請求項14に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  16. 前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが1.00〜5.00の範囲である請求項1〜15のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  17. 前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが2.00〜5.00の範囲である請求項16に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  18. 前記の少なくとも1種の環状の香料物質のClogPが2.00〜4.50の範囲である請求項16に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  19. コア材のシェル材に対する重量比が約20:1〜約1:1の範囲である請求項1〜18のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  20. コア材のシェル材に対する重量比が約10:1〜約1:1の範囲である請求項19に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  21. 前記コア組成物の密度が0.950g/cm〜1.100g/cmの範囲である請求項1〜20のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  22. 前記コア組成物の密度が0.975g/cm〜1.050g/cmの範囲である請求項21に記載のコアシェル型マイクロカプセル。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載のコアシェル型マイクロカプセルを含み、密度が0.900g/cm〜1.400g/cmの範囲である液体コンシューマ製品。
  24. 密度が0.900g/cm〜1.250g/cmの範囲である請求項23に記載の液体コンシューマ製品。
  25. 家庭用、洗濯用、パーソナルケア用又は化粧用の組成物である請求項23又は24に記載の液体コンシューマ製品。
  26. 衣類柔軟剤である請求項25に記載の液体コンシューマ製品。
  27. 水を50重量%より多く、カチオン性界面活性剤を約3〜約40重量%含む請求項26に記載の液体コンシューマ製品。
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