JP2014000055A - 低pH飲料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によって増粘剤を添加することによって、苦味物質を含むpH3.7以下である飲料の呈味を改善することができる。
【選択図】なし
Description
(1) 5〜2000ppmの増粘剤及び苦味物質を含む、pH3.7以下である飲料。
(2) 麦芽飲料である、(1)に記載の飲料。
(3) 増粘剤が、アルギン酸類、タマリンドガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群より選ばれる1種又は2種以上である、(1)または(2)に記載の飲料。
(4) 苦味物質が、カフェイン、ナリンジン、クワシン及びホップ由来成分からなる群より選ばれる1種又は2種以上の物質である、(1)〜(3)のいずれかに記載の飲料。
(5) ホップ由来成分がα酸及び/又はイソα酸である、(4)に記載の飲料。
(6) クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸及び酒石酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の酸味物質をさらに含有する、(1)〜(5)のいずれかに記載の飲料。
(7) アルギン酸類が、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸カリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上である、(3)に記載の飲料。
(8) 炭酸ガスを含有する、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の飲料。
(9) 飲料の可溶性固形分濃度が0.1〜5度である、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の飲料。
(10) アルコール度数が0.01%未満である、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の飲料。
(11) 苦味物質を含むpH3.7以下である飲料に、5〜2000ppmの増粘剤を配合することを含む、飲料の製造方法。
(12) 前記飲料が麦芽飲料である、(11)に記載の方法。
(13) 5〜2000ppmの増粘剤を配合することを特徴とする、苦味物質及び酸味物質を含みpH3.7である飲料の呈味改善方法。
(14) 前記飲料が麦芽飲料である、(13)に記載の方法。
増粘剤
本発明でいう増粘剤とは、主に飲食品に添加して食品に粘性を与え食感やとろみを加えたり(増粘安定)、水溶液中で油脂を安定化させたり(乳化)、ゲル化させたりするために使用されるものをいう。増粘剤の成分は大半が天然由来の多糖類である。増粘剤は、飲食品に添加する場合は、増粘安定剤、糊料(こりょう)、ゲル化剤と表示することができ、2種類以上の多糖類を増粘の目的で用いた場合には、略称として増粘多糖類と表示することができる。
本発明の飲料に配合することができる増粘剤の量は、その飲料の品質特性に応じて特に限定されずに決めることができる。本発明における増粘剤の量は、増粘安定、乳化、ゲル化や保水などの従来の用途のための量よりも比較的少なくすることができる。例えば、ある態様において、増粘剤の量は、飲料において10〜2000ppmとすることができ、100〜1500ppm、さらには200〜1000ppmとしてもよい。なお、増粘剤の量が多すぎると、飲料の粘度が過度に大きくなるおそれがあり、設計品質を変えてしまう可能性があるので好ましくない。
苦味物質
本発明における苦味物質とは、飲料に配合することによって味覚に苦味を知覚せしめる物質であればよく、具体的には、例えば、ホップ由来成分、カフェイン、ナリンジン、クワシン等を挙げることができ、ホップ由来成分が好ましい。
pH
本発明の飲料は、そのpHが3.7以下である。一般に飲料は、酸味物質などを配合することによってpHが低下する。本発明者らによる検討によると、苦味物質を含む飲料においては、pHが3.7以下になったとき、鋭い酸味の突出や飲料全体の品質の単調化などの呈味の欠点が顕著になるが、本発明にしたがって少量の増粘剤を配合すると飲料の香味を良好にすることができる。また、飲料のpHが3.4以下であると本発明の効果がより大きくなるため好ましい。pHの下限は特に限定されないが、飲料としての香味のバランス上2.8以上であることが好ましい。
(カラム) Shim−pack SCR−102H(8mmI.D×300mmL、株式会社島津製作所)。試料によっては2本直列に接続して使用する。また、必要に応じて対応するガードカラム、例えばSCR−102H(6mmI.D×50mmL、株式会社島津製作所)を装着する
(カラム温度) 45℃
(移動相) 5mM p−トルエンスルホン酸水溶液
(pH緩衝化試薬) 100μM EDTA及び20mM Bis−Trisを含む5mM p−トルエンスルホン酸水溶液
(流速) 0.8mL/分
(検出) 電気伝導度を測定して検出
上記の条件は、LC−10A(株式会社島津製作所)等、市販のHPLCシステムを用いて実行させることができる。各種有機酸標準液として、例えば市販のカルボン酸分析形用試薬(ナカライテスク株式会社製)を適宜蒸留水で希釈して複数の濃度の標準液を作成し、検量線法によって試料中の有機酸量を測定する。
本発明の飲料は、麦芽由来成分を含んでもよい。麦芽由来成分は、ビール風の香味を飲料に付与することができるが、本発明の増粘剤の配合によって得られる好ましいほろ苦さや香味の複雑さに、更に深みを与えることができるため、好適である。
本発明の飲料には、通常の飲料と同様、糖分、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
本発明は、様々な態様の飲料に応用できる。そのような態様として、具体的には、炭酸飲料、低溶質飲料、各種アルコール飲料及びノンアルコール飲料を挙げることができる。
・飲料の可溶性固形分濃度(SS)=MV−CV
[式中、MV(Measured Value)は、飲料のブリックス実測値であり、CV(Calculated Value)は、飲料のアルコール度数実測値と同じ度数のアルコール水溶液におけるブリックス値である]
ここで、アルコール水溶液としてニュートラルスピリッツを純水にて希釈したものを用いてCVを求めると、「CV=0.39×飲料のアルコール度数実測値」の関係があるため、飲料の可溶性固形分濃度(SS)は次のように表すことができ、この式は、アルコール度数が0%の場合にも用いることができる。
・飲料の可溶性固形分濃度(SS)=MV−0.39×飲料のアルコール度数実測値
本明細書における低溶質飲料は、SSが5度以下のものをいう。SSが0.1〜5度のとき、アルギン酸類による呈味改善効果が強く感じられて好ましく、SSが0.1〜3度のとき、呈味改善効果がより強く感じられるためより好ましい。
別の観点からは、本発明は、飲料の製造方法である。当該方法は、苦味物質を含みpH3.7以下である飲料に、5〜2000ppmの増粘剤を配合することを特徴とする。増粘剤を添加する形態及び方法は特に限定されず、増粘剤又は増粘剤を含む物品を、原料として製造工程の任意のタイミングで添加することができる。
さらに別の観点からは、本発明は、苦味物質を含みpH3.7以下である飲料の呈味を改善する方法である。当該方法は、苦味物質を含みpHが3.7以下である飲料において、5〜2000ppmの増粘剤を配合することを特徴とする。
市販のビールテイストのノンアルコール飲料(オールフリー、サントリー酒類製)を種々のpHに調整したものに、増粘剤を配合し、香味の改善効果を調べた。ここで使用したビールテイストのノンアルコール飲料は、原材料として麦芽、ホップ及び酸味料を使用しているため麦芽由来成分を苦味物質として含み、pHは3.8、炭酸ガスのガス圧は2.1kg/cm2程度である。また、可溶性固形分濃度(ブリックス値)は0.4度だった。
(1)酸味の強さ:5点=非常に強い、4点=やや強い、3点=強い、2点=わずかに強い、1点=適度
(2)鋭い酸味の突出:5点=強く感じる、4点=感じる、3点=わずかに感じる、2点=ほとんど感じない、1点=全く感じない
実施例1で用いた市販のビールテイストのノンアルコール飲料(オールフリー、サントリー酒類製)に、無水クエン酸(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加してpH3.2に調整した(増粘剤添加無し)。これに、増粘剤としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製)を飲料中の濃度として1/10/50/100/200/500/1000ppmになるように配合して、サンプルを調製した。
原材料として麦芽を使用するビールテイストノンアルコール飲料(オールフリー、サントリー酒類製)、と麦芽を使用しないビールテイストノンアルコール飲料(ドライゼロ、アサヒビール製)に、無水クエン酸(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加してpH3.5に調整した(増粘剤添加無し)。ここで使用したビールテイスト飲料は、いずれも原材料としてホップを使用しているため、本発明でいう苦味物質を含むが、後者は麦芽由来成分を含まないので麦芽飲料ではない。それぞれアルコール度数は0.00及び0.00%、pHは3.8及び3.7、また炭酸ガスのガス圧は2.1及び2.3kg/cm2程度である。また、可溶性固形分濃度(ブリックス値)は0.4度及び3.7度だった。
市販のビール飲料(プレミアムモルツ、サントリー酒類製)、発泡酒(麒麟淡麗<生>、麒麟麦酒製)及び酒税法上リキュール類に分類されるビールテイスト飲料(金麦、サントリー酒類製)に、無水クエン酸(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加してpH3.2に調整した(増粘剤添加無し)。ここで使用したビール飲料、発泡酒及び酒税法上リキュール類に分類されるビールテイスト飲料は、いずれも原材料として麦芽とホップを使用しているため、本発明でいう麦芽由来成分と苦味物質を含む。それぞれアルコール度数は5.4、5.3及び5.3%、pHは4.4、4.0及び4.1、また炭酸ガスのガス圧は2.2、2.3及び2.3kg/cm2程度である。
実施例4で用いた酒税法上リキュール類に分類されるビールテイスト飲料(金麦、サントリー酒類製)に、無水クエン酸(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加してpH3.2に調整した(増粘剤添加無し)。これに、増粘剤としてタマリンドガム(DSP五協フード&ケミカル社製)を飲料中の濃度として100/500/1000ppmになるように配合した。
増粘剤としてタマリンドガムに替えてペクチン(CP Kelco社製)を用いた以外は、実施例5と同様にして、増粘剤添加濃度による効果を調べた。
増粘剤としてタマリンドガムに替えてキサンタンガム(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を用いた以外は、実施例5と同様にして、増粘剤添加濃度による効果を調べた。
リキュール類のノンアルコール飲料(のんある気分地中海レモン、サントリー酒類製、アルコール度数0.00%、pH3.3、炭酸ガス圧1.7kg/cm2程度、可溶性固形分濃度0.8度)に、各種苦味物質(カフェイン、ナリンジン、クワシン)を配合した(増粘剤添加無し)。具体的な添加量は、飲料中の濃度が、カフェインは10ppm、ナリンジンは10ppm、クワシンは1.5ppmとなるように添加した。
これらのサンプルの場合は、酸味をまろやかにして飲料全体の品質がバランスよくまとまる効果が顕著であった一方、ホップ由来成分におけるほろ苦さの顕現や、香味の複雑さ・深みの向上効果は比較的弱かった。
Claims (14)
- 5〜2000ppmの増粘剤及び苦味物質を含む、pH3.7以下である飲料。
- 麦芽飲料である、請求項1に記載の飲料。
- 増粘剤が、アルギン酸類、タマリンドガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1または2に記載の飲料。
- 苦味物質が、カフェイン、ナリンジン、クワシン及びホップ由来成分からなる群より選ばれる1種又は2種以上の物質である、請求項1〜3のいずれかに記載の飲料。
- ホップ由来成分がα酸及び/又はイソα酸である、請求項4に記載の飲料。
- クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸及び酒石酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の酸味物質をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の飲料。
- アルギン酸類が、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸カリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項3に記載の飲料。
- 炭酸ガスを含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の飲料。
- 飲料の可溶性固形分濃度が0.1〜5度である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の飲料。
- アルコール度数0.01%未満である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の飲料。
- 苦味物質を含むpH3.7以下である飲料に、飲料中で5〜2000ppmとなるよう増粘剤を配合することを含む、飲料の製造方法。
- 前記飲料が麦芽飲料である、請求項11に記載の方法。
- 飲料中で5〜2000ppmとなるよう増粘剤を配合することを特徴とする、苦味物質を含みpH3.7以下である飲料の呈味改善方法。
- 前記飲料が麦芽飲料である、請求項13に記載の方法。
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