JP2014001948A - 疲労試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数が所定パターンで変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を繰り返し被試験体に加える疲労試験であって、装置の周波数特性の影響を抑制するとともに、試験が進行した場合においても被試験体に加えられる荷重振幅の変化を抑制することができる疲労試験装置を提供する。
【解決手段】疲労試験装置1は、実振動検出手段16によって検出された実振動に基づいて、試験振動信号S1の現在の周波数において荷重振幅が目標値Asに近づくように当該現在の周波数に対応して信号振幅記憶手段35に記憶された信号振幅を補正した補正信号振幅を算出する補正信号振幅算出手段30aと、試験振動信号S1の現在の周波数が再度選択される前に、補正信号振幅算出手段30aによって算出された補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅として信号振幅記憶手段35に記憶させる信号振幅更新手段30bと、を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、金属やゴムなどの材料で構成された部品等の被試験体に対して圧縮や引っ張り、ねじりなどの荷重を繰り返し加えることにより当該被試験体の耐久性を評価する疲労試験などに用いられる疲労試験装置に関する。
疲労試験装置は、例えば、被試験体に周期的に変化する荷重としての振動を加える振動試験機と、この振動試験機を制御する振動制御装置とを有している。振動試験機は、試験振動信号が入力されるとその信号に応じた振動を被試験体に加えるように構成されている。振動制御装置は、被試験体に加える振動の目標となる交流信号(周期変動信号)を発振器から入力し、この交流信号に基づき試験振動信号を生成して振動試験機に出力するように構成されている。
このような振動制御装置が、特許文献1に開示されている。この振動制御装置は、振動試験機に入力する試験振動信号を複数のステージに分割し、ステージ毎に異なる周波数、異なる振幅、異なる平均値(振幅の中央値)を目標として設定して、各ステージを所定時間毎に順次切り替えるとともにこれら一連のステージを1ステップとして、このステップを繰り返し実行することにより振動試験を行うものである。
具体的には、この振動制御装置は、異なる周波数の交流信号を発生する複数の発振器とスイッチを介して接続され、所定時間毎にスイッチを切り替えて各発振器と順次接続される。また、振動制御装置は、各交流信号に対応して複数の異なる振幅及び異なる平均値の情報を記憶しており、各ステージにおいて、交流信号並びにこの交流信号に対応する振幅及び平均値から試験振動信号を生成する。
また、振動制御装置は、振動試験機のピックアップからフィードバック信号が入力されており、前回のステップでの各ステージにおいて出力した試験振動信号の振幅及び平均値をこのフィードバック信号で補正して、それぞれ補正後振幅及び補正後平均値として記憶するとともに、次回のステップでの各ステージにおいて、交流信号(周波数)並びにこの交流信号に対応する補正後振幅及び補正後平均値から試験振動信号を生成する。
そして、特許文献1の振動制御装置は、このような構成を備えていることで、発振器を切り替えた際に、速やかに所望の振動を被試験体に加えることができた。
特許第3059536号公報(特開平5−45247号公報)
疲労試験は、被試験体がどのくらいの繰り返し応力に耐えられるかを評価するために、被試験体に加えられる荷重の変動幅(即ち、荷重振幅)が一定になるように当該被試験体に振動を加えて行う。また、疲労試験においては、周波数によらず荷重振幅を一定として、例えば、被試験体に加える振動を低い周波数から高い周波数に(又は、その逆に)時間とともに徐々に連続的に変化させる周波数スイープ試験など、周波数が時間とともに所定パターンで変化する振動を被試験体に加える試験を行うことがある。
そして、本発明者は、このような周波数が時間とともに変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を被試験体に加える疲労試験において、次のような問題を発見した。
(1)振動試験機には、その構成に応じた周波数特性が存在する。そのため、試験振動信号の信号振幅を一定値とした場合でも、試験振動信号の周波数が変化すると、周波数特性の影響により荷重振幅が変化してしまう。
(2)疲労試験では、試験の進行に伴って被試験体の疲労が進みその特性が変化する。そのため、疲労試験が進行すると、被試験体の特性の変化により荷重振幅が変化してしまう。
これら問題が存在するため、荷重振幅を周波数によらず所定の一定値とすべき疲労試験において、当該疲労試験を通して荷重振幅は必ずしも一定にされていなかった。
そこで、本発明は、周波数が所定パターンで変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を繰り返し被試験体に加える疲労試験であって、装置の周波数特性の影響を抑制するとともに、試験が進行した場合においても被試験体に加えられる荷重振幅の変化を抑制することができる疲労試験装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、周波数が複数の周波数の中から所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を繰り返し被試験体に加える疲労試験に用いられる疲労試験装置であって、前記複数の周波数のそれぞれに対応した信号振幅が記憶される信号振幅記憶手段と、周波数が前記複数の周波数の中から前記所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ信号振幅が当該選択された周波数に対応して前記信号振幅記憶手段に記憶された前記信号振幅となる試験振動信号を繰り返し出力する試験振動信号出力手段と、前記試験振動信号出力手段によって出力された前記試験振動信号に応じた振動を被試験体に加える加振手段と、前記加振手段によって前記被試験体に加えられた実振動を検出する実振動検出手段と、前記実振動検出手段によって検出された前記実振動に基づいて、前記試験振動信号の現在の周波数において前記荷重振幅が前記所定の一定値に近づくように当該現在の周波数に対応して前記信号振幅記憶手段に記憶された前記信号振幅を補正した補正信号振幅を算出する補正信号振幅算出手段と、前記試験振動信号の前記現在の周波数が再度選択される前に、前記補正信号振幅算出手段によって算出された前記補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅として前記信号振幅記憶手段に記憶させる信号振幅更新手段と、を有していることを特徴とする疲労試験装置である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記試験振動信号出力手段が、前記実振動検出手段によって検出された前記実振動に基づいて、前記荷重振幅が前記所定の一定値に近づくように、前記試験振動信号の信号振幅を補正して出力するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記所定パターンが、低い周波数から高い周波数に向けて、又は、高い周波数から低い周波数に向けて徐々に変化するものであることを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、信号振幅記憶手段に、複数の周波数のそれぞれに対応した複数の信号振幅が記憶されており、試験振動信号出力手段が、周波数が複数の周波数の中から所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ信号振幅が当該選択された周波数に対応して信号振幅記憶手段に記憶された信号振幅となる試験振動信号を繰り返し出力する。また、加振手段が、試験振動信号に応じた振動を被試験体に加え、実振動検出手段が、被試験体に加えられた実振動を検出する。そして、補正信号振幅算出手段が、検出された実振動に基づいて試験振動信号の現在の周波数において被試験体に加えられる荷重振幅が所定の一定値に近づくように当該現在の周波数に対応して信号振幅記憶手段に記憶された信号振幅を補正した補正信号振幅を算出し、信号振幅更新手段が、試験振動信号の現在の周波数が再度選択される前に、補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅として信号振幅記憶手段に記憶させる。
これにより、試験振動信号の周波数に対応して記憶された信号振幅が、当該周波数が再度選択される前に当該周波数において検出された実振動に基づいて算出された補正信号振幅に置き換えられるので、この補正信号振幅は実振動に基づいて補正されたものであるため、装置の周波数特性及び被試験体の特性の変化が反映されており、そのため、試験振動信号が所定パターンにしたがって一通り変化した後、再度所定パターンにしたがって変化する際に当該周波数が再度選択されたときに、これら特性が反映された信号振幅の試験振動信号を出力することができる。したがって、周波数が複数の周波数の中から所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を繰り返し被試験体に加える疲労試験において、装置の周波数特性の影響を抑制するとともに、試験が進行した場合においても被試験体に加えられる荷重振幅の変化を抑制することができる。
請求項2に記載された発明によれば、試験振動信号出力手段が、検出された前記実振動に基づいて、荷重振幅が前記所定の一定値に近づくように、試験振動信号の信号振幅を補正して出力するように構成されているので、試験振動信号が所定パターンにしたがって変化した際に、当該試験振動信号に実振動の状態を即時に反映(フィードバック)でき、そのため、荷重振幅を所定の一定値により近づけることができる。
請求項3に記載された発明によれば、所定パターンが、低い周波数から高い周波数に向けて、又は、高い周波数から低い周波数に向けて徐々に変化するものであるので、所定の周波数範囲について連続的に周波数が変化する振動を被試験体に加えることができる。
本発明の一実施形態の疲労試験装置の概略構成図である。 図1の疲労試験装置の機能ブロック図である。 図1の疲労試験装置の振動制御部が備えるメモリに格納される信号テーブルの一例を示す図である。 図1の疲労試験装置の振動制御部が備えるCPUにおける本発明に係る処理(加振処理)の一例を示すフローチャートである。 図1の疲労試験装置の概念的機能ブロック図である。
次に、本発明の一実施形態の疲労試験装置を、図1〜図5を参照して説明する。
以下に説明する疲労試験装置は、例えば、金属やゴムなどの材料で構成された部品等の被試験体に対して圧縮や引っ張り、ねじりなどの荷重を繰り返し加えることにより当該被試験体の耐久性を評価する疲労試験などに用いられる。この疲労試験装置は、特に、被試験体に加えられる荷重の変動幅(即ち、荷重振幅)が一定になるように当該被試験体に振動を加えて行う疲労試験に用いられる。本明細書において、「荷重振幅が一定」とは、単に荷重の変動幅が一定であるだけではなく、荷重の変動幅の平均値(荷重振幅の中央値)についても一定であることをいう。
図1、図2に、疲労試験装置(各図において符号1で示す)の構成を示す。
図1は、本発明の一実施形態の疲労試験装置の概略構成図である。図2は、図1の疲労試験装置の機能ブロック図である。
疲労試験装置1は、被試験体TPに周期的に変化する荷重としての振動を加える加振部10と、この加振部10を制御する振動制御部20と、を有している。
加振部10は、フレーム11と、加振手段としてのアクチュエータ15と、実振動検出手段としてのロードセル16と、を有している。
フレーム11は、架台12と、2本の支柱13、14と、を有している。
架台12は、鉄などの金属を用いて矩形板状に形成されている。架台12は、工場等の建物のフロアなどに設置されている。2本の支柱13、14は、架台上面12aに互いに間隔をあけて対向するように立設されている。
アクチュエータ15は、シリンダ15a及びこのシリンダ15aに収容されたピストン15bを有する油圧アクチュエータ装置で構成されている。アクチュエータ15は、油圧を用いてシリンダ15aに対しピストン15bを直線状に移動させて、ピストン15bをシリンダ15aから突出させ、ピストン15bをシリンダ15aに没入させる。シリンダ15aは、一方の支柱13に、ピストン15bの先端を他方の支柱14に向けるようにして固定して取り付けられている。アクチュエータ15は、後述する試験振動信号出力部21から周期変動信号(試験振動信号S1)が入力されると、当該試験振動信号S1に応じた振動となるように、ピストン15bを往復移動させる。
ロードセル16は、その計量部16aに加えられた荷重(実振動)を検出して当該荷重に応じた実振動信号S2を出力する荷重計測装置で構成されている。この実振動信号S2は、被試験体TPに加えられた荷重振幅を表している。ロードセル16は、他方の支柱14に、計量部16aを一方の支柱13に向けるようにして固定して取り付けられている。これにより、ピストン15bの先端とロードセル16の計量部16aとは互いに対向して配置される。アクチュエータ15(具体的にはピストン15b)とロードセル16との間には、被試験体TPが配置される。アクチュエータ15とロードセル16とは、例えば、被試験体TPを互いに押しつけるようにしてそれら間に挟んで保持する。または、アクチュエータ15とロードセル16とに掴持部を設けて、被試験体TPの両端を掴むように保持してもよく、このようにすることで、圧縮荷重に加えて、引っ張り荷重を被試験体TPに加えることができる。さらに、ピストン15bをその軸を中心に回転させる機構を設けることで、被試験体TPにねじり荷重を加えることができる。
振動制御部20は、試験振動信号出力部21と、マイクロコンピュータ30(μCOM30)と、信号振幅記憶手段としてのメモリ35と、を有している。
試験振動信号出力部21は、発振器22と、補正回路23と、を有している。
発振器22は、後述するμCOM30からの制御信号に応じて、任意の周波数及び任意の信号振幅の周期変動信号(例えば、正弦波、三角波など)を試験振動信号S1として出力可能に構成されている。
補正回路23は、発振器22からの試験振動信号S1及びロードセル16からの実振動信号S2が入力され、実振動信号S2に示される荷重振幅が予め設定された単一の目標値As(即ち、所定の一定値)に近づくように、実振動信号S2に基づいて試験振動信号S1を補正して出力するフィードバック制御を行っている。本実施形態において、補正回路23は、比例制御を行っており、具体的には、発振器22からの試験振動信号をS1、ロードセルからの実振動信号をS2、比例定数をKp1、荷重振幅の目標値As、とすると、補正後の試験振動信号S1’は、以下の式(1)で表される。
S1’ = S1+Kp1×(As−S2) ・・・ (1)
ここで、試験振動信号S1、実振動信号S2及び荷重振幅の目標値Asは、互いにスケールが一致するように調整されている。つまり、各信号等において、値が同一であれば、同一の荷重を表している。このような比例制御以外にも、例えば、PID制御など、本発明の目的に反しない限り、他方式の制御を採用してもよい。
μCOM30は、振動制御部20全体の制御を司り、中央演算処理装置(CPU)と、CPUのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM、各種のデータを格納するとともにCPUの処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM、及び、計時のためのタイマ等を有している。ROMには、CPUによって実行される制御プログラムが記憶されており、CPUが当該制御プログラムを実行することで、μCOM30は、補正信号振幅算出手段及び信号振幅更新手段などの各種手段として機能する。
μCOM30は、図示しない外部インタフェース部を介して、発振器22、ロードセル16に接続されている。μCOM30は、発振器22に対して制御信号を出力し、ロードセル16から実振動信号S2が入力される。また、μCOM30は、メモリ35がバス接続されている。
メモリ35は、電気的消去/書き換え可能な読み出し専用のメモリ(EEPROM)等の不揮発性メモリで構成されており、μCOM30に、読み書き可能に接続されている。メモリ35には、荷重振幅の目標値As、及び、試験振動信号S1における複数の周波数f1〜fn及びこれらに対応する信号振幅Af1〜Afnを含む信号テーブルT、が記憶されている。信号テーブルTの一例を、図3に示す。図3は、図1の疲労試験装置の振動制御部が備えるメモリに格納される信号テーブルの一例を示す図である。
本実施形態において、信号テーブルTには、複数の周波数f1〜fnと、これら周波数f1〜fnに対応した信号振幅Af1〜Afnが含まれている。複数の周波数f1〜fnは、試験振動信号S1における周波数変化の順番に並べられており、これら複数の周波数f1〜fnは、先頭(f1)から末尾(fn)に向けて低い周波数から高い周波数となるように(即ち、昇順に)並べられている。これにより、本実施形態での疲労試験は、振動の周波数が、低い周波数から高い周波数に徐々に変化する周波数スイープ試験となる。勿論、これとは反対に、複数の周波数は、高い周波数から低い周波数となるように(即ち、降順に)並べられていてもよく、または、これら以外の順序で並べられていてもよい。また、メモリ35は、DRAMなどの揮発性メモリで構成されていてもよいが、この場合、荷重振幅の目標値Asは、例えば、μCOM30のROMなどの不揮発性メモリに記憶されることになる。
次に、疲労試験装置1のμCOM30(具体的にはCPU)における本発明に係る処理(振動印加処理)の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。この振動印加処理では、周波数が所定パターンとして昇順に徐々に変化し(即ち、周波数スイープ)且つ荷重振幅が周波数によらず一定値(目標値As)となる振動を繰り返し被試験体TPに加える。
μCOM30は、振動印加処理を実行すると、ステップS110において、所定の初期化処理を実行する。この初期化処理では、メモリ35に記憶された信号テーブルTの複数の信号振幅Af1〜Afnの全てに荷重振幅の目標値Asを設定する。つまり、初期状態において、信号テーブルTの複数の信号振幅Af1〜Afnは全て目標値Asに設定される。そして、ステップS120に進む。
ステップS120では、複数の周波数f1〜fnの中から所定パターンにしたがって最初の周波数を選択する。具体的には、μCOM30は、メモリ35の信号テーブルTの複数の周波数f1〜fnのうち先頭の周波数f1を選択する。そして、ステップS130に進む。
ステップS130では、試験振動信号出力部21の発振器22に周波数及び信号振幅を含む制御信号を送信する。具体的には、μCOM30は、現在選択している周波数fk(k:1〜n)に対応する信号振幅Afkを信号テーブルTから読み出して、これら周波数fk及び信号振幅Afkを含む制御信号を生成し、発振器22に送信する。発振器22は、この制御信号を受信すると、制御信号に含まれる周波数fk及び信号振幅Afkとなる信号(試験振動信号S1)を出力する。そして、ステップS140に進む。
ステップS140では、補正信号振幅Bfを算出する。具体的には、μCOM30は、ロードセル16からの実振動信号S2に示される荷重振幅が予め設定された単一の目標値Asに近づくように、当該実振動信号S2に基づいて、現在選択されている周波数fkに対応してメモリ35に格納された信号振幅Afkを補正した補正信号振幅Bfkを算出する。本実施形態において、ステップS140では、比例制御を行っており、現在の周波数fkに対応して格納された信号振幅をAfk、ロードセルからの実振動信号をS2、比例定数をKp2、荷重振幅の目標値As、とすると、補正信号振幅Bfkは、以下の式(2)で表される。
Bfk = Afk+Kp2×(As−S2) ・・・ (2)
このような比例制御以外にも、例えば、PID制御など、本発明の目的に反しない限り、他方式の制御を採用してもよい。そして、ステップS150に進む。
ステップS150では、所定の周波数継続時間が経過したかを判定する。具体的には、μCOM30は、タイマを用いて計時することにより、現在選択されている周波数fkの信号を継続して出力する時間として予め定められた周波数継続時間(例えば、1秒など)が経過したか否かを判定する。そして、周波数継続時間が経過するまで待ち(S150でN)、当該時間が経過したのちステップS160に進む(S150でY)。
ステップS160では、複数の周波数f1〜fnの中から所定パターンにしたがって次の周波数を選択する。具体的には、μCOM30は、メモリ35の信号テーブルTの複数の周波数f1〜fnのうち、現在選択されている周波数fkの次に周波数の高い周波数fk+1を現在の周波数として選択する。また、現在選択されている周波数fkが末尾の周波数fnだったときは、信号テーブルTの先頭に戻り、現在の周波数として周波数f1を選択する。そして、ステップS170に進む。
ステップS170では、補正信号振幅Bfを信号振幅Afとして記憶する。具体的には、μCOM30は、現在の周波数fk+1の前に選択されていた周波数fkに対応した信号振幅Afkとして、ステップS150で算出した補正信号振幅Bfkを信号テーブルTに格納する。そして、ステップ130に戻り、以降、疲労試験終了まで、ステップS130〜S170を繰り返す。
上述したステップS150は、請求項中の補正信号振幅算出手段に相当し、ステップS170は、請求項中の信号振幅更新手段に相当する。
次に、上述した疲労試験装置1における本発明に係る動作の一例を説明する。
疲労試験装置1では、周波数が信号テーブルTに格納された複数の周波数f1〜fnの順(昇順)に1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数f1〜fnによらず所定の一定値(目標値As)となる振動を繰り返し加える疲労試験を実施する。
まず、疲労試験の試験対象となる被試験体TPを、加振部10のピストン15bとロードセル16との間にセットしたのち疲労試験装置1の動作を開始する。
疲労試験開始直後の初期状態において、複数の周波数f1〜fnに対応して信号テーブルTに記憶された周波数Af1〜Afnには荷重振幅の目標値Asが記憶される。そのため、各周波数f1〜fnが最初に選択される1周目では、発振器22から、周波数が順次周波数f1〜fnに変化し且つ信号振幅が目標値Asとなる試験振動信号S1がアクチュエータ15に出力される。
アクチュエータ15では、試験振動信号S1に応じてピストン15bが振動し、この振動によって被試験体TPに荷重が加えられる。このときアクチュエータ15等にはその構成特有の周波数特性があるため、各周波数f1〜fnにおいて試験振動信号S1の信号振幅を荷重振幅の目標値Asとした場合でも、一部の周波数において荷重振幅が目標値Asに一致しない場合がある。
アクチュエータ15によって被試験体TPに荷重が加えられると、ロードセル16において被試験体TPに加えられた荷重が測定されて、この測定された荷重に応じた実振動信号S2が出力される。
1周目において各周波数f1〜fnが順次選択されていくことに伴って、各周波数において荷重振幅の目標値Asに近づくように、ロードセル16からの実振動信号S2に基づいて当該信号振幅Af1〜Afnを補正した補正信号振幅Bf1〜Bfnを順次算出する。その後、周波数が切り替わる毎に、信号振幅Af1〜Afnとして補正信号振幅Bf1〜Bfnを順次信号テーブルTに記憶する。つまり、信号振幅Af1〜Afnを順次更新する。
そして、2周目の各周波数f1〜fnでは、発振器22から、周波数f1〜fnに変化し且つ信号振幅が信号振幅Af1〜Afn(即ち、補正信号振幅Bf1〜Bfn)となる試験振動信号S1がアクチュエータ15に出力される。以降、上記動作を同様に繰り返して、実振動信号S2に基づいて各周波数f1〜fnに対応した信号振幅Af1〜Afnを補正、更新していく。これにより、各周波数f1〜fnが選択される毎に信号振幅Af1〜Afnが更新されるとともに、各周波数f1〜fnが次回選択されたときに更新された信号振幅Af1〜Afnの信号が出力されるので、試験進行に伴って、荷重振幅が目標値Asに近づいていく。
また、実振動信号S2には、アクチュエータ15等の周波数特性及び被試験体の疲労による特性の変化が反映されているので、この実振動信号S2に基づいて信号振幅Af1〜Afnを補正して更新していくことで、これら周波数特性及び被試験体の疲労による特性の変化を考慮した試験振動信号S1を出力することができる。
図5に、本実施形態の疲労試験装置1の概念的機能ブロック図を示す。本実施形態において、メモリ35が信号振幅記憶手段として機能し、試験振動信号出力部21が試験振動信号生成手段として機能し、アクチュエータ15が加振手段として機能し、ロードセル16が実振動検出手段として機能する。また、μCOM30が、補正信号振幅算出手段30a及び信号振幅更新手段30bとして機能する。
本実施形態の疲労試験装置1は、周波数が複数の周波数f1〜fnの中から昇順に1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値(目標値As)となる振動を繰り返し被試験体TPに加える疲労試験に用いられる。疲労試験装置1は、複数の周波数f1〜fnのそれぞれに対応した信号振幅Af1〜Afnが記憶されるメモリ35と、周波数が複数の周波数f1〜fnの中から昇順に1つずつ順次選択されて変化し且つ信号振幅が当該選択された周波数に対応してメモリ35に記憶された信号振幅Af1〜Afnとなる試験振動信号S1を繰り返し出力する試験振動信号出力部21と、試験振動信号出力部21によって出力された試験振動信号S1に応じた振動を被試験体TPに加えるアクチュエータ15と、アクチュエータ15によって被試験体TPに加えられた実振動を検出するロードセル16と、ロードセル16によって検出された実振動に基づいて、試験振動信号S1の現在の周波数において荷重振幅が目標値Asに近づくように当該現在の周波数に対応してメモリ35に記憶された信号振幅を補正した補正信号振幅を算出する補正信号振幅算出手段30aと、試験振動信号S1の現在の周波数が再度選択される前に、補正信号振幅算出手段30aによって算出された補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅としてメモリ35に記憶させる信号振幅更新手段30bと、を有している。
また、試験振動信号出力部21が、ロードセル16によって検出された実振動に基づいて、荷重振幅が目標値Asに近づくように、試験振動信号S1の信号振幅を補正して出力するように構成されている。
また、試験振動信号S1の変化を示す所定パターンが、低い周波数から高い周波数に向けて昇順に徐々に変化するものである。
以上より、本実施形態によれば、メモリ35に、複数の周波数f1〜fnのそれぞれに対応した複数の信号振幅Af1〜Afnが記憶されており、試験振動信号出力部21が、周波数が複数の周波数f1〜fnの中から昇順に1つずつ順次選択されて変化し且つ信号振幅が当該選択された周波数に対応してメモリ35に記憶された信号振幅Af1〜Afnとなる試験振動信号S1を繰り返し出力する。また、アクチュエータ15が、試験振動信号S1に応じた振動を被試験体TPに加え、ロードセル16が、被試験体TPに加えられた実振動を検出する。そして、補正信号振幅算出手段30aが、検出された実振動に基づいて試験振動信号S1の現在の周波数において被試験体TPに加えられる荷重振幅が目標値Asに近づくように当該現在の周波数に対応してメモリ35に記憶された信号振幅を補正した補正信号振幅を算出し、信号振幅更新手段30bが、試験振動信号S1の現在の周波数が再度選択される前に、補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅としてメモリ35に記憶させる。
これにより、試験振動信号S1の周波数f1〜fnに対応して記憶された信号振幅Af1〜Afnが、当該周波数の非選択後で再度選択される前に当該周波数において検出された実振動に基づいて算出された補正信号振幅に置き換えられるので、この補正信号振幅は実振動に基づいて補正されたものであるため、疲労試験装置1(具体的には、アクチュエータ15など)の周波数特性及び被試験体TPの特性の変化が反映されており、そのため、試験振動信号S1が所定パターンにしたがって一通り変化した後、再度所定パターンにしたがって変化する際に当該周波数が再度選択されたときに、これら特性が反映された信号振幅の試験振動信号S1を出力することができる。したがって、周波数が複数の周波数の中から昇順に1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数によらず目標値Asとなる振動を繰り返し被試験体TPに加える疲労試験において、疲労試験装置1の周波数特性の影響を抑制するとともに、試験が進行した場合においても被試験体TPに加えられる荷重振幅の変化を抑制することができる。
また、試験振動信号出力部21が、検出された実振動に基づいて、荷重振幅が目標値Asに近づくように、試験振動信号S1の信号振幅を補正して出力するように構成されているので、試験振動信号S1が所定パターンにしたがって変化した際に、当該試験振動信号S1に実振動の状態を即時に反映(フィードバック)でき、そのため、荷重振幅を所定の一定値により近づけることができる。
また、試験振動信号S1の変化を示す所定パターンが、低い周波数から高い周波数に向けて昇順に徐々に変化するものであるので、所定の周波数範囲について連続的に周波数が変化する振動を被試験体TPに加えることができる。
本実施形態では、被試験体TPに、周波数が低い周波数から高い周波数に向けて昇順に徐々に変化する振動を加える構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、周波数が高い周波数から低い周波数に向けて降順に変化する振動を加える構成や、周波数が昇順及び降順に交互に繰り返して変化する構成、周波数がランダムに変化する構成など、周波数が複数の周波数の中から所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化する構成であれば、本発明の目的に反しない限り、周波数の変化パターンは任意である。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 疲労試験装置
10 加振部
15 アクチュエータ(加振手段)
16 ロードセル(実振動検出手段)
20 振動制御部
21 試験振動信号出力部(試験振動信号出力手段)
22 発振器
23 補正回路
30 マイクロコンピュータ(補正信号振幅算出手段、信号振幅更新手段)
35 メモリ(信号振幅記憶手段)
S1 試験振動信号
S2 実振動信号
T 信号テーブル
TP 被試験体
As 荷重振幅の目標値(所定の一定値)

Claims (3)

  1. 周波数が複数の周波数の中から所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ荷重振幅が周波数によらず所定の一定値となる振動を繰り返し被試験体に加える疲労試験に用いられる疲労試験装置であって、
    前記複数の周波数のそれぞれに対応した信号振幅が記憶される信号振幅記憶手段と、
    周波数が前記複数の周波数の中から前記所定パターンにしたがって1つずつ順次選択されて変化し且つ信号振幅が当該選択された周波数に対応して前記信号振幅記憶手段に記憶された前記信号振幅となる試験振動信号を繰り返し出力する試験振動信号出力手段と、
    前記試験振動信号出力手段によって出力された前記試験振動信号に応じた振動を被試験体に加える加振手段と、
    前記加振手段によって前記被試験体に加えられた実振動を検出する実振動検出手段と、
    前記実振動検出手段によって検出された前記実振動に基づいて、前記試験振動信号の現在の周波数において前記荷重振幅が前記所定の一定値に近づくように当該現在の周波数に対応して前記信号振幅記憶手段に記憶された前記信号振幅を補正した補正信号振幅を算出する補正信号振幅算出手段と、
    前記試験振動信号の前記現在の周波数が再度選択される前に、前記補正信号振幅算出手段によって算出された前記補正信号振幅を当該周波数に対応した信号振幅として前記信号振幅記憶手段に記憶させる信号振幅更新手段と、を有していることを特徴とする疲労試験装置。
  2. 前記試験振動信号出力手段が、前記実振動検出手段によって検出された前記実振動に基づいて、前記荷重振幅が前記所定の一定値に近づくように、前記試験振動信号の信号振幅を補正して出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の疲労試験装置。
  3. 前記所定パターンが、低い周波数から高い周波数に向けて、又は、高い周波数から低い周波数に向けて徐々に変化するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の疲労試験装置。
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