JP2014003777A - 電池状態調整装置及び組電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】セル間の充電状態を高精度且つ短時間で均等化する。
【解決手段】直列接続された複数のセルから成る組電池を備えた組電池システムにおいて、負荷に対する放電が停止してから十分な時間が経過した後、全セルの端子電圧を測定し、測定電圧の最小値に基づき目標電圧Vdを設定すると共に目標電圧Vdより大きな端子電圧を持つセルを対象セルに設定する。この後、対象セルを放電させる均等化放電動作を実行する。この際、放電の直前及び直後に測定した対象セルの端子電圧(V1[i]及びV2[i])の差電圧(ΔV1[i])を求めると共に、放電停止後に生じるであろう電圧戻り量(ΔV2[i])を予め保持されたデータから取得し、差電圧及び電圧戻り量を用いて補正目標電圧(Vd2[i]=Vd−ΔV1[i]−ΔV2[i])を求める。対象セルの端子電圧が補正目標電圧に達した時点で放電を停止する。
【選択図】図6

Description

本発明は、電池状態調整装置及び組電池システムに関する。
複数のセルを直接接続して形成された組電池において、複数のセル間で充電状態が異なると、最も低い充電状態のセルにより組電池の放電出力が制限される。これを考慮し、複数のセルの充電状態のばらつきを抑制する均等化処理が提案されている。提案方法の中には、セルの内部抵抗等による電圧降下量をも考慮した均等化処理方法も存在する(例えば下記特許文献1参照)。一方、セルの充電又は放電の停止後、電気化学的な成分に起因する電圧成分がセル内に残存し、セルの端子電圧が安定するまでに相応の時間(例えば数時間)が必要になることも知られている。このような電圧の安定を待ってから均等化処理を行う方法や、均等化処理を一旦行った後、セル温度に応じた電圧安定待ち時間を設けてから均等化の終了是非を判断する方法(例えば下記特許文献2参照)も存在する。
特開2009−159794号公報 特開2009−89566号公報
電気化学的な成分に起因する上記の電圧成分をも考慮して均等化を図れば、均等化処理の精度向上が見込める。しかしながら、上述の電圧安定待ち時間を設ける方法では、均等化に必要な時間が長くなる。
そこで本発明は、高精度且つ短時間での均等化実現に寄与する電池状態調整装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電池状態調整装置は、直列接続された複数のセルを個別に充電又は放電する処理である充放電動作を実行可能な充放電回路と、各セルの端子電圧を測定する電圧測定回路と、各セルの充電又は放電の停止後において各セルの端子電圧が過渡的に第1開放電圧から第2開放電圧に戻る際の電圧戻り量のデータを保持するデータ保持部と、前記充放電動作の開始前に測定された各セルの端子電圧に基づき、目標電圧を設定するとともに前記複数のセルの中から対象セルを設定する目標電圧/対象セル設定部と、前記充放電動作の開始前後に測定された前記対象セルの端子電圧と、前記電圧戻り量のデータとに基づき、前記目標電圧を補正して補正目標電圧を導出する目標電圧補正部と、前記対象セルに対する前記充放電動作を開始させ、前記対象セルの端子電圧が前記補正目標電圧に達したときに前記対象セルに対する前記充放電動作を終了させる充放電制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、精度且つ短時間での均等化実現に寄与する電池状態調整装置を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る組電池システムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る組電池システムの全体構成図である。 セルの内部等価回路図(a)と、セル内のインピーダンス回路の等価回路図例(b)、(c)である。 セルの放電前後における、セルの端子電圧の変化の様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る均等化処理の動作フローチャートである。 対象セルの端子電圧の変化の様子を示す図である。 電圧戻り量データの作成手順を示すフローチャートである。 電圧戻り量データの作成に利用される複数のセルを示す図である。 電圧戻り量データの作成に利用される構成を示す図である。 電圧戻り量データの作成時に観測される、セルの端子電圧の波形図である。 セルのSOC及びOCV間の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る制御回路の内部ブロック図である。 目標電圧補正部のブロック図の例である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る組電池システムの全体構成図である。組電池システムは、蓄電池モジュールである組電池1及び充電状態均等化装置2を備える。組電池1は、互いに直列接続されたn個のセル10から成る。図1では、n=3であるが、nは2以上であればいくつでも良い。組電池1を形成する各セル10は、任意の種類の蓄電池であり、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。本実施形態において、放電及び充電とは、特に記述なき限り、組電池1又はセル10の放電及び充電を意味する。組電池1内に複数のセル10の並列接続回路が含まれていても構わないし、組電池1内において複数のセル10の直列接続回路が複数個互いに並列接続されていても良いが、以下の説明では、互いに直列接続されたn個のセル10にのみ注目する。
組電池1には電力ブロック3が接続されている。電力ブロック3は、負荷及び電力源から成る。組電池1は、電力ブロック3内の負荷に対して放電電力を供給することができると共に電力ブロック3内の電力源から充電電力の供給を受けることができる。組電池1と、電力ブロック3内の負荷及び電力源との間に、電力変換回路(不図示)が介在していても良い。図示されない充放電制御回路によって、組電池1及び電力ブロック3間における組電池1の充電及び放電の制御が行われる。この充放電制御回路も組電池システムの構成要素に含まれていると考えても良いし、電力ブロック3も組電池システムの構成要素に含まれていると考えても良い。
充電状態均等化装置2は、制御回路20と、セル10ごとに設けられた放電回路21と、セル10ごとに設けられた電圧センサ22と、を備える。各放電回路21は、抵抗R及びスイッチング素子SWの直列接続回路から成り、各放電回路21としての直列接続回路が、対応するセル10の正極及び負極間に並列接続されている。各電圧センサ22は、対応するセル10の正極及び負極間に並列接続され、対応するセル10の端子電圧(セル10の負極電位を基準としたセル10の正極電位)を測定する。各電圧センサ22の測定結果を示す信号は制御回路20に出力される。制御回路20は、CPU(central processing unit)等から成り、電圧センサ22の測定結果等に基づいて各スイッチング素子SWのオン/オフ制御を行う。スイッチング素子SWとして、電界効果トランジスタ等の半導体スイッチング素子が採用されるが、機械式スイッチをスイッチング素子SWとして用いても構わない。後述の均等化処理の実行時においてのみ幾つかのスイッチング素子SWがオンとされることがあり、均等化動作が実行されていないときには全スイッチング素子SWがオフとされる。
以下では、図2に示す如く、直列接続されたn個のセル10を記号10[1]〜10[n]にて参照することがあり、セル10[i]に並列接続された放電回路21及び電圧センサ22を夫々記号21[i]及び22[i]にて参照することがあり、放電回路21[i]内の抵抗R及びスイッチング素子SWを夫々記号R[i]及びSW[i]にて参照することがあり、電圧センサ22[i]にて測定されたセル10[i]の端子電圧を測定電圧と呼ぶと共に記号V[i]にて参照することがある(iは整数)。スイッチング素子SW[i]がオンのとき、セル10[i]の正極及び負極間が抵抗R[i]を介して接続され、抵抗R[i]を介したセル10[i]の放電が行われる。スイッチング素子SW[i]がオフのとき、抵抗R[i]を介したセル10[i]の放電は行われない。
図3(a)は、1つのセル10の内部等価回路図である。セル10は、一定の直流電圧を出力する内部抵抗がゼロの電圧源VSと、抵抗成分と容量成分を含むインピーダンス回路Zとの直列接続回路である、と考えることができる。図3(b)及び図3(c)の回路ZA及びZBは、インピーダンス回路Zの内部回路の第1例及び第2例である。回路ZAは、抵抗R0と、抵抗R1及びコンデンサC1の並列接続回路とを直列接続した回路である。回路ZBは、抵抗R0と、抵抗R1及びコンデンサC1の並列接続回路と、抵抗R2及びコンデンサC2の並列接続回路と、を直列接続した回路である。インピーダンス回路Zの存在により、図4に示す如く、セル10[i]の端子電圧V[i]は、放電の停止直後において速やかに抵抗R0の電圧降下分だけ上昇して電圧VA[i]に達した後、更に相応の時間(例えば数分〜数時間)をかけて徐々に上昇し、電圧源VSの出力電圧である一定の安定電圧VB[i]に収束する(VA[i]とVB[i]は異なる)。
差(VB[i]−VA[i])は、セル10[i]内に残存している電気化学的な成分に起因する電圧成分に相当し、セル10[i]の放電停止後においてセル10[i]の端子電圧V[i]が過渡的に電圧VA[i]から安定電圧VB[i]に戻る際の電圧戻り量を表している。電圧VA[i]及びVB[i]の夫々は、セル10[i]の正極及び負極間に電流が流れていないときに観測される端子電圧V[i]であるから、セル10[i]の開放電圧の一種である。
制御回路20は、この電圧戻り量をも考慮して、複数のセル10の充電状態を均等化させる均等化処理を実行可能である。セル10の充電状態は、セル10のSOC(State of Charge)として表現される。セル10のSOCは、セル10の満充電容量に対する、セル10の残容量の比である。セル10のSOCはセル10の開放電圧に依存しているため、均等化処理において、制御回路20は、複数のセル10の開放電圧を均等化させることで複数のセル10の充電状態を均等化させる。
図5を参照して、均等化処理の内容を説明する。図5は、均等化処理の動作フローチャートである。制御回路20は、組電池1及び電力ブロック3間における組電池1の充電又は放電が停止してから十分に長い所定時間(例えば2時間)が経過した後に均等化処理を起動させる。例えば、組電池システムを電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両(不図示)に組み込み、組電池1の放電電力を用いて当該車両の走行を実現する際、制御回路20は、当該車両の走行用の放電が停止してから所定時間(例えば2時間)が経過した後に均等化処理を起動する。
均等化処理が起動すると、まずステップS11において、制御回路20は、電圧センサ22[1]〜22[n]の出力信号を取り込むことで全セル10の端子電圧V[1]〜V[n]を測定及び取得し、測定電圧V[1]〜V[n]に基づき目標電圧Vdを設定する。ステップS11及び後述のステップS12及びS13では、全スイッチング素子SWがオフとされている。従って、ステップS11で取得される各端子電圧は各セル10の開放電圧であり、図3(a)の電圧源VSの出力電圧に相当する。目標電圧Vdの値は、均等化処理後の各セル10の開放電圧の目標値である。尚、制御回路20は、ステップS11の測定電圧V[1]〜V[n]の内の最大電圧Vmax及び最小電圧Vminを求め、差(Vmax−Vmin)が所定の正の値以下であるときには、目標電圧Vdを設定することなく均等化処理を終了するようにしても良い。
制御回路20は、例えば、電圧Vmin又は電圧(Vmin+α)を目標電圧Vdに設定する(α>0)。所定値αは、例えば、電圧センサ22を用いた電圧測定の測定誤差と同程度に設定される。ここで設定された目標電圧Vdが所定の下限値を下回る場合には、目標電圧Vdが該下限値に修正される。目標電圧Vdは、最小電圧Vmin以外の電圧を元に設定されても良い。例えば、ステップS11の測定電圧V[1]〜V[n]の平均電圧Vmeanを目標電圧Vdに設定することも可能である。
目標電圧Vdの設定後、ステップS12において、制御回路20は、ステップS11の測定電圧V[1]〜V[n]及び目標電圧Vdに基づき、セル10[1]〜10[n]の中から対象セルを選択及び設定する。ステップS11での測定電圧が目標電圧Vdよりも大きいセル10が対象セルに設定される。即ち、ステップS11の測定電圧V[i]が目標電圧Vdよりも大きい場合、セル10[i]は対象セルに設定され、そうでない場合、セル10[i]は対象セルに設定されない。ステップS12にて、1以上の対象セルが設定される。
対象セルの設定後、ステップS13において、制御回路20は、各対象セルに対応する電圧センサ22の出力信号を取り込むことで各対象セルの端子電圧を測定及び取得する。セル10[i]が対象セルである場合、ステップS13において、対象セル10[i]の端子電圧V[i]が測定電圧V1[i]として取得される。均等化処理は、対象セル10[i]を放電回路21[i]を用いて放電させる均等化放電動作を含み、測定電圧V1[i]は、均等化放電動作における放電直前の対象セル10[i]の開放電圧である。尚、ステップS11にて測定された電圧V[i]を測定電圧V1[i]として流用しても良く、この場合、ステップS13の測定処理は割愛される。
測定電圧V1[i]の取得後、ステップS14において、制御回路20は、各対象セルに対する均等化放電動作の実行を開始する。即ち、スイッチング素子SW[1]〜SW[n]の内、対象セルに並列接続されたスイッチング素子SWのみをオフからオンに切り替える。均等化放電動作の実行開始から所定時間(例えば100ミリ秒)が経過した後、ステップS15において、制御回路20は、各対象セルに対応する電圧センサ22の出力信号を取り込むことで各対象セルの端子電圧を測定及び取得する。セル10[i]が対象セルである場合、ステップS15において、対象セル10[i]の端子電圧V[i]が測定電圧V2[i]として取得される。測定電圧V2[i]は、対象セル10[i]及び放電回路21[i]の電路に関する、対象セル10[i]の閉路電圧である。スイッチング素子SW[i]のターンオンによって急激に減少した端子電圧V[i]が安定した後、放電によって対象セル10[i]の端子電圧が低下し始める前に測定電圧V2[i]が取得されるよう、上記所定時間が設定される。
図6に、対象セルの1つである対象セル10[i]の端子電圧V[i]の波形300を示す。対象セル10[i]に対する均等化放電動作の実行期間は、時刻tAから時刻tBまでの期間である。従って、対象セル10[i]に対応するスイッチング素子SW[i]が、時刻tAにおいてオフからオンに切り替えられ、その後の時刻tBにおいてオンからオフに切り替えられる。
対象セルごとに測定電圧V1[i]及びV2[i]が取得された後、ステップS16において、制御回路20は、対象セルごとに第1補正量とも言うべき電圧量ΔV1を求める。対象セル10[i]に対応する電圧量ΔV1を記号ΔV1[i]にて表す。ΔV1[i]=V1[i]−V2[i]、である。続くステップS17において、制御回路20は、対象セルごとに第2補正量とも言うべき電圧量ΔV2を求める。対象セル10[i]に対応する電圧量ΔV2を記号ΔV2[i]にて表す。電圧量ΔV2[i]は、制御回路20が保持する電圧戻り量データ(後述のΔV2テーブルデータ)に基づき導出される(詳細は後述)。
電圧量ΔV1及びΔV2の導出後、ステップS18において、制御回路20は、Vd、ΔV1及びΔV2に基づき、対象セルごとに補正目標電圧Vd2を求める。対象セル10[i]に対応する補正目標電圧Vd2を記号Vd2[i]にて表す。Vd2[i]=Vd−ΔV1[i]−ΔV2[i]、である。
対象セルごとの補正目標電圧Vd2の導出後、制御回路20は、各対象セルに対応する電圧センサ22の出力信号を用いて各対象セルの端子電圧(閉路電圧)を監視する。そして、制御回路20は、対象セル10[i]の端子電圧(閉路電圧)V[i]が補正目標電圧Vd2[i]にまで下降してきたら、ステップS19において、スイッチング素子SW[i]をオフにすることで対象セル10[i]に対する均等化放電動作を終了させる。全対象セルについての均等化放電動作が終了した時点で均等化処理が終了する。
図6を再度参照して、対象セルの1つである対象セル10[i]の端子電圧変化を説明する。時刻tAにおいて、均等化放電動作が開始されると(スイッチング素子SW[i]がターンオンされると)、対象セル10[i]及び放電回路21[i]を含む放電電路に放電電流が流れて対象セル10[i]の内部抵抗等により大きな電圧降下が生じるため、端子電圧V[i]は急激に減少する。この均等化放電動作の開始前後に取得された測定電圧V1[i]及びV2[i]間の差電圧ΔV1[i]は、対象セル10[i]の内部抵抗等による電圧降下量とみなすことができる。
仮に、“Vd’[i]=Vd−ΔV1[i]”に従って補正目標電圧Vd’[i]を求め、端子電圧V[i]がVd’[i]に達した時点で均等化放電動作を終了したならば、上記内部抵抗等のセル間ばらつきを補償する形で均等化処理を行うことができる。しかしながら、この場合、均等化放電動作の終了直後における端子電圧V[i]は目標電圧Vdと一致するものの、相応の時間(例えば2時間)をかけて、端子電圧V[i]は、目標電圧Vdに上記電圧戻り量(図4参照)を加えた電圧にまで上昇し安定する。即ち、端子電圧V[i]と目標電圧Vdとの間に、上記電圧戻り量に相当する誤差が生じる。電圧戻り量はセルの劣化度等に依存し、セルの劣化度等は複数のセル間で異なりうるため、均等化処理後において端子電圧にばらつきが生じうる。
従って、均等化処理の高精度化を狙った場合、上述の電圧戻り量をも考慮すべきである。本実施形態では、差電圧ΔV1[i]だけではなく、対象セル10[i]の電圧戻り量に相当する電圧量ΔV2[i]をも用いて補正目標電圧Vd2[i]を算出している。このため、非常に高い精度で均等化処理(複数のセル10の充電状態の均等化)を実現することができる。図6では、均等化放電動作の終了に伴って対象セル10[i]の端子電圧V[i]が補正目標電圧Vd2[i]から電圧量ΔV1[i]だけ急激に上昇した後、相応の時間をかけて徐々に電圧量ΔV2[i]だけ更に上昇してゆく(目標電圧Vdに収束してゆく)様子が示されている。即ち、均等化処理後の端子電圧V[i]と目標電圧Vdとの間の誤差がゼロとなる又は非常に小さいため、複数のセル10の充電状態が高精度に均等化される。また、特許文献2の如く、均等化処理を一旦行った後、所定の電圧安定待ち時間を待って均等化終了是非を判断したり均等化処理の再実行を行ったりする必要もないため、均等化を短時間で完了することができる。
[電圧戻り量データの作成方法]
電圧量ΔV2[i]の導出に用いられる電圧戻り量データは、組電池システムの設計段階等において事前に作成される。この電圧戻り量データの作成方法を説明する。図7は、電圧戻り量データの作成手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS31において、段階的に劣化度が異なる複数のセル10を用意する。ここでは、説明の具体化のため、第1〜第20の劣化度を有する計20個のセル10がセルC[1]〜C[20]として用意されたことを想定する(図8参照)。用意されるセルの個数は20以外でも良い。第1〜第20の劣化度は互いに相違している。セルC[i]の劣化度は、例えば、セルC[i]のSOH(State Of Health)を用いて表現される。即ち例えば、セルC[i]の劣化度は、セルC[i]について定められた基準容量に対する、セルC[i]の現在の満充電容量の比である、又は、その比に基づく値である。セルC[i]の基準容量は、セルC[i]の満充電容量の初期値又はセルC[i]に対して予め定められた定格容量である。セルC[1]〜C[20]の夫々は、図9に示す如く、放電回路21及び電圧センサ22と同等の放電回路51及び電圧センサ52に接続される。データ取得装置50は、放電回路51内のスイッチング素子SWをオン/オフ制御することでセルC[i]の放電を実行/停止することができる。セルC[i]に接続された電圧センサ52にてセルC[i]の端子電圧が測定される。尚、図示されない充電回路を用いて、セルC[i]を所望の充電状態まで充電することができる。
ステップS31に続くステップS32において、データ取得装置50は、セルC[1]〜C[20]の満充電容量FCC[1]〜FCC[20]を測定する。セルの満充電容量の測定方法として公知の測定方法を利用できる。例えば、セルC[i]が満充電状態になっている状態を起点としてセルC[i]が放電終止状態になるまでセルC[i]を放電させ、その放電過程におけるセルC[i]の総放電電気量を満充電容量FCC[i]として取得することができる。或いは、セルC[i]が放電終止状態になっている状態を起点としてセルC[i]が満充電状態になるまでセルC[i]を充電させ、その充電過程におけるセルC[i]の総充電電気量を満充電容量FCC[i]として取得することができる。
データ取得装置50は、ステップ33において、劣化度変数fを導出して変数fに1を代入した後、ステップ34において、温度変数kを導出して変数kに1を代入し、更にその後、ステップ35において、OCV変数jを導出して変数jに1を代入する。後述のステップS36〜S45の処理の中で、変数fは、1から所定の劣化度種類数Fまでの整数値をとり、変数kは、1から所定の温度種類数Kまでの整数値をとり、変数jは、1から所定のOCV種類数Jまでの整数値をとる。劣化度種類数Fは、電圧戻り量データを作成する際におけるセルの劣化度の種類数であり、本例では20である。後述の説明からも理解されるが、温度種類数Kは、電圧戻り量データを作成する際におけるセルの温度条件の種類数であり、2以上の整数である。第1〜第Kの温度は互いに異なる。OCV種類数Jは、電圧戻り量データを作成する際におけるセルの開放電圧条件の種類数であり、2以上の整数である。第1〜第Jの開放電圧(以下、OCVとも言う)は互いに異なる。
ステップS35の後、ステップS36〜S39の処理が順次実行される。ステップS36において、データ取得装置50は、図示されない温度調整機構を用いて、第fの劣化度を持つセルC[f]の温度(例えば表面温度)を第kの温度に設定及び維持する。この維持は、ステップS37の処理の実行期間中、継続される。ステップS37において、データ取得装置50は、セルC[f]のSOCが第jのSOCよりも高い状態を起点としてセルC[f]のSOCが第jのSOCになるまで放電回路51を用いてセルC[f]を放電させてからセルC[f]の放電を停止させ、放電停止から第1所定時間だけ経過した時点におけるセルC[f]の端子電圧Veと、放電停止してから第2所定時間だけ経過した時点におけるセルC[f]の端子電圧Ve2とを、電圧センサ52を用いて測定及び取得する。ここで、第2所定時間(例えば2時間)は第1所定時間(例えば100ミリ秒)よりも随分長い。図10に、電圧Ve及びVe2の関係を示す。各時刻におけるセルC[f]のSOCを認識するために、満充電容量FCC[f]が利用される。
電圧Ve及びVe2はそれぞれ図4の電圧VA[i]及びVB[i]と等価なものであり、差(Ve2−Ve)は、セルC[f]の放電停止後においてセルC[f]の端子電圧が過渡的に第1開放電圧Veから第2開放電圧Ve2に戻る際の電圧戻り量を表している。電圧Ve及びVe2の夫々は、セルC[f]の正極及び負極間に電流が流れていないときに観測されるセルC[f]の端子電圧であるから、セルC[f]の開放電圧の一種である。
図11に示す如く、セルC[f]のSOCはセルC[f]のOCVに依存している。ステップS38において、データ取得装置50は、予め分かっているSOC及びOCV間の関係を用いて第jのSOCを第jのOCVに変換する。続くステップS39において、データ取得装置50は、直近のステップS37で取得された電圧Ve及びVe2を用い、等式“ΔV2[f,j,k]=Ve2−Ve”に従って、変数f、j及びkの関数である電圧戻り量のデータΔV2[f,j,k]を取得する。第fの劣化度を有するセル10を、第kの温度で、そのOCVが第jのOCVになるまで放電させた場合において、その放電停止後に観測される電圧戻り量(Ve2−Ve)がV2[f,j,k]である。
f=j=k=1の時に取得されるΔV2[f,j,k]はΔV2[1,1,1]である。図7の処理では、ΔV2[1,1,1]〜ΔV2[F,J,K]が順次取得される。即ち、ステップS39の後、変数jがOCV種類数Jと一致しているか否かが確認され(ステップS40)、変数jがOCV種類数Jと一致している場合にはステップS42への遷移が発生するが、そうでない場合には、変数jに1を加算してから(ステップS41)ステップS36に戻り、ステップS36〜S39の処理が繰り返し実行される。ステップS42では、変数kが温度種類数Kと一致しているか否かが確認され、変数kが温度種類数Kと一致している場合にはステップS44への遷移が発生するが、そうでない場合には、変数kに1を加算してから(ステップS43)ステップS35に戻り、ステップS35〜S41の処理が繰り返し実行される。ステップS44では、変数fが劣化度種類数Fと一致しているか否かが確認され、変数fが劣化度種類数Fと一致している場合には電圧戻り量データの作成処理を終了するが、そうでない場合には、変数fに1を加算してから(ステップS45)ステップS34に戻り、ステップS34〜S43の処理が繰り返し実行される。
結果、電圧戻り量データの作成処理の終了時点では、1≦f≦F、1≦j≦J且つ1≦k≦Kを満たす整数f、j及びkの全ての組み合わせについてのデータΔV2[f,j,k]、即ち、計“F×J×K”個のデータΔV2[1,1,1]〜ΔV2[F,J,K]が取得される。取得された全てのデータΔV2[f,j,k]をまとめて、ΔV2テーブルデータと呼ぶ。
例えば、セル10について想定される劣化度の上限値及び下限値間を(F−1)等分して得られる計F個の劣化度を、第1〜第Fの劣化度として設定することができる。同様に例えば、セル10の使用範囲内のSOC上限値及びSOC下限値間を(J−1)等分して得られる計J個のSOCを、第1〜第JのSOCとして設定することができる。より具体的には例えば、90%から10%までのSOCを5%刻みで抽出することで第1〜第JのSOCを設定する。この場合、J=17であり、第1〜第17のSOCは、夫々、90%、85%、80%、・・・、10%である。同様に例えば、セル10の使用範囲内の温度上限値及び温度下限値間を(K−1)等分して得られる計K個の温度を、第1〜第Kの温度として設定することができる。より具体的には例えば、−30℃から60℃までの温度を5℃刻みで抽出することで第1〜第Kの温度を設定する。この場合、K=19であり、第1〜第19の温度は、夫々、−30℃、−25℃、−20℃、・・・、60℃である。図7のフローチャートは例示であり、ΔV2テーブルデータが得られる限り、どのような順序で各データΔV2[f,j,k]を取得しても構わない。
[制御回路の詳細構成]
図12に、上述の如く求められた電圧戻り量データを保持及び利用する制御回路20の内部ブロック図を示す。制御回路20は、データ保持部61及びΔV2算出部62から成る電圧戻り量推定部60を備える。データ保持部61は、事前に作成されたΔV2テーブルデータを保持する。ΔV2算出部62は、図5のステップS17の処理を行う。即ち、ΔV2算出部62は、対象セル10[i]の劣化度、目標電圧Vd及び対象セル10[i]の温度に基づき、データ保持部61に保持されたΔV2テーブルデータ(電圧戻り量データ)を用いて、電圧量ΔV2[i]を導出する。電圧戻り量推定部60は、この電圧量ΔV2[i]を、均等化放電動作の終了後に対象セル10[1]に生じる電圧戻り量(図4参照)として推定する。
対象セル10[i]の劣化度は、劣化度導出部69にて導出される。セル10[i]の温度は、組電池システムに設けられた、図示されない温度センサにて測定される。各セル10の温度を個別に測定できるようにセル10ごとに温度センサが設けられていても良いし、組電池1全体の温度を測定する温度センサが1つだけ設けられていても良い。組電池1全体の温度を測定する温度センサが設けられている場合、その温度センサによる測定温度を全セル10の検出温度として用いても良い。
上述の説明から明らかなように、ΔV2テーブルデータは、セル10の劣化度、OCV及び温度の関数として与えられている。ΔV2算出部62は、ΔV2テーブルデータとして与えられた関数に、関数の変数である対象セル10[i]の劣化度、目標電圧Vd及び対象セル10[i]の温度を代入することで、ΔV2[i]を求める(尚、繰り返しになるが、目標電圧Vdは均等化処理後の対象セル10の目標開放電圧である)。
例えば、対象セル10[i]の劣化度、目標電圧Vd及び対象セル10[i]の温度が、夫々、第fAの劣化度、第jAのOCV、第kAの温度と一致している場合(fA、jA及びkAは、1≦fA≦F、1≦jA≦J及び1≦kA≦Kを満たす整数)、ΔV2算出部62は、ΔV2[fA,jA,kA]をΔV2[i]としてデータ保持部61から抽出すればよい。対象セル10[i]の劣化度が第1〜第Fの劣化度の何れにも一致せず、第fBの劣化度と第(fB+1)の劣化度との間の劣化度であるならば(fBは、1≦fB≦F−1を満たす整数)、ΔV2[fB,j,k]とΔV2[fB+1,j,k]を用いてΔV2[i]を求めればよい。目標電圧Vdが第1〜第JのOCVの何れにも一致しない場合も同様であり、対象セル10[i]の温度が第1〜第Kの温度の何れにも一致しない場合も同様である。
図12に示す如く、制御回路20には、符号63〜69によって参照される各部位も備えられている。目標電圧設定部63及び対象セル設定部64は、夫々、図5のステップS11及びS12の処理を行って目標電圧Vd及び対象セルを設定する。ΔV1算出部65は、図5のステップS13、S15及びS16の処理を行って各対象セルの電圧量ΔV1[i]を求める。目標電圧補正部66は、図5のステップS18の処理を行って各対象セルの補正目標電圧Vd2[i]を求める。図13に示す如く、ΔV1算出部65及びΔV2算出部62は目標電圧補正部66に内在していると考えても良い。何れにせよ、目標電圧補正部66は、均等化放電動作の開始前後に測定された対象セル10[i]の端子電圧V1[i]及びV2[i]と、電圧戻り量のデータであるΔV2テーブルデータとに基づき、対象セルごとに目標電圧Vdを補正して補正目標電圧Vd2[i]を導出する。充放電制御部67は、図5のステップS14及びS19の処理を行う。
満充電容量測定部68は、一定期間(例えば1ヶ月)ごとに、各セル10の満充電容量を測定する。セル10[i]の満充電容量の測定方法は、上述したセルC[i]の満充電容量の測定方法と同様である。満充電容量の測定用に、各セル10[i]に流れる電流を検出する電流センサ(不図示)を充電状態均等化装置2内に設けておくと良い。劣化度導出部69は、測定部68によりセル10ごとに測定された最新の満充電容量に基づき、セル10ごとに劣化度を求める。セル10[i]の劣化度は、例えば、セル10[i]のSOH(State Of Health)を用いて表現される。従って例えば、劣化度導出部69は、セル10[i]について定められた基準容量に対する、セル10[i]の現在の満充電容量の比、又は、その比に基づく値を、セル10[i]の劣化度として求めることができる。セル10[i]の基準容量は、セル10[i]の満充電容量の初期値又はセル10[i]に対して予め定められた定格容量である。
図4に示す電圧戻り量は、セルの劣化度に大きく依存しており、セルの劣化度が異なれば電圧戻り量も相違してくる。また、セルのOCV及び温度によっても、電圧戻り量は変化する。これを考慮し、上述の如く、セルの劣化度、OCV及び温度の関数として電圧戻り量データ(ΔV2テーブルデータ)を予め求めて保持しておく。そして、実稼働時において、そのデータを用いてセルの劣化度等に応じた電圧戻り量(ΔV2)を推定し、電圧戻り量(ΔV2)を加味して均等化放電動作の終了端子電圧である補正目標電圧Vd2を決定する。これにより、正確な電圧戻り量を加味して均等化放電動作の終了端子電圧が決定されるため、非常に高い精度で均等化処理(複数のセル10の充電状態の均等化)を実現することができる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈5を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述のΔV2テーブルデータは、セル10の劣化度、OCV及び温度を夫々第1〜第3変数とし、第1〜第3変数に依存する関数として与えられているが、ΔV2テーブルデータは、第1〜第3変数の内、任意の1つの変数にのみ依存する関数として与えられていても良いし、任意の2つの変数にのみ依存する関数として与えられていても良い。これに対応して、ΔV2算出部62は、対象セルの劣化度である第1指標、目標電圧Vdである第2指標、対象セルの温度である第3指標の内の少なくとも1つの指標に応じて、電圧量ΔV2[i]を導出すればよい。但し、電圧量ΔV2[i]に相当する電圧戻り量は、セル10の劣化度に特に依存するため、ΔV2テーブルデータを少なくとも第1変数(セル10の劣化度)の関数として与えておき、実稼働時、少なくとも第1指標に応じて電圧量ΔV2[i]を導出することが望ましい。
[注釈2]
上述の実施形態では、セル10[1]〜10[n]の中で端子電圧が比較的高いセルを対象セルに設定し、各対象セルの放電を行うことで複数のセル10の充電状態の均等化を行っているが、これとは逆に、端子電圧が比較的低いセルを対象セルに設定して各対象セルの充電を行うことで複数のセル10の充電状態の均等化を行って良い。
この場合、放電回路21[1]〜21[n]の代わりに、充電状態均等化装置2に、セル10ごとに充電回路(不図示)を設けておいてセル10[1]〜10[n]を個別に充電できるようにしておく。そして例えば、図5のステップS11及び12において、制御回路20は、上記電圧Vmax、(Vmax−α)又はVmeanを目標電圧Vdに設定すると共に、ステップS11での測定電圧が目標電圧Vdよりも小さいセル10を対象セルに設定し、その後、均等化放電動作の代わりに、対象セルを上記充電回路を用いて充電させる均等化充電動作を行えばよい。この場合も、均等化充電動作の開始前後に測定された対象セル10[i]の端子電圧V1[i]及びV2[i]と、ΔV2テーブルデータとに基づき、ΔV1[i]及びΔV2[i]が導出され、Vd、ΔV1[i]及びΔV2[i]に基づき補正目標電圧Vd2[i]が導出される。制御回路20は、均等化充電動作の開始後、対象セル10[i]の端子電圧V[i]が補正目標電圧Vd2[i]にまで上昇した時点で、対象セル10[i]に対する均等化充電動作を終了させればよい。充電について考えた場合、ΔV2テーブルデータから導出される電圧量ΔV2[i]は、セル10[i]の充電停止後においてセル10[i]の端子電圧V[i]が過渡的に第1開放電圧から第2開放電圧(安定電圧)に戻る際の電圧戻り量を表している。尚、放電回路21と上記充電回路の双方を充電状態均等化装置2に設けておき、均等化放電動作と均等化充電動作の双方を用いて、複数のセル10の充電状態の均等化を行って良い。
[注釈3]
対象セルが複数存在する場合、全対象セルに対して均等化放電動作又は均等化充電動作を同時に実行しても良いし、複数の対象セルに対して、1つずつ又は2以上の所定数ずつ、均等化放電動作又は均等化充電動作を行うようにしても良い。
[注釈4]
制御回路20を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。制御回路20にて実現される機能の内、任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムを制御回路20に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておき、該プログラムを制御回路20内の演算処理装置(例えば、制御回路20に搭載可能なマイクロコンピュータ)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。
[注釈5]
例えば、以下のように考えることができる。セル10ごとに設けられうる放電回路21、若しくは、セル10ごとに設けられうる上記充電回路、又は、それら双方の回路は、均等化放電動作及び/又は均等化充電動作を含む充放電動作を実行可能な充放電回路を形成している。各セル10の端子電圧を測定する電圧検出回路は、電圧センサ22[1]〜22[n]を含んでいる。充電状態均等化装置2を、各セル10の充電状態を調整する電池状態調整装置又は充電状態調整装置と呼ぶこともできる。図9のデータ取得装置50は充電状態均等化装置2又は組電池システムの構成要素に含まれている、と捉えるようにしても良い。
1 組電池
2 充電状態均等化装置
10、10[i] セル
20 制御回路
21、21[i] 放電回路
22、22[i] 電圧センサ
60 電圧戻り量推定部
61 データ保持部
62 ΔV2算出部
63 目標電圧設定部
64 対象セル設定部
65 ΔV1算出部
66 目標電圧補正部
67 充放電制御部
68 満充電容量測定部
69 劣化度導出部

Claims (6)

  1. 直列接続された複数のセルを個別に充電又は放電する処理である充放電動作を実行可能な充放電回路と、
    各セルの端子電圧を測定する電圧測定回路と、
    各セルの充電又は放電の停止後において各セルの端子電圧が過渡的に第1開放電圧から第2開放電圧に戻る際の電圧戻り量のデータを保持するデータ保持部と、
    前記充放電動作の開始前に測定された各セルの端子電圧に基づき、目標電圧を設定するとともに前記複数のセルの中から対象セルを設定する目標電圧/対象セル設定部と、
    前記充放電動作の開始前後に測定された前記対象セルの端子電圧と、前記電圧戻り量のデータとに基づき、前記目標電圧を補正して補正目標電圧を導出する目標電圧補正部と、
    前記対象セルに対する前記充放電動作を開始させ、前記対象セルの端子電圧が前記補正目標電圧に達したときに前記対象セルに対する前記充放電動作を終了させる充放電制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電池状態調整装置。
  2. 前記データ保持部に保持される電圧戻り量のデータは、セルの劣化度の関数として与えられ、
    前記目標電圧補正部は、前記データ保持部の保持データから得た、前記対象セルの劣化度に応じた電圧戻り量を用いて前記補正目標電圧を導出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池状態調整装置。
  3. 前記対象セルについて定められた基準容量に対する、前記対象セルの満充電容量の比に基づき、前記対象セルの劣化度を導出する劣化度導出部を更に備えた
    ことを特徴とする請求項2に記載の電池状態調整装置。
  4. 前記データ保持部に保持される電圧戻り量のデータは、セルの開放電圧の関数として与えられ、
    前記目標電圧は、前記対象セルの開放電圧の目標値を持ち、
    前記目標電圧補正部は、前記データ保持部の保持データから得た、前記目標電圧に応じた電圧戻り量を用いて前記補正目標電圧を導出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の電池状態調整装置。
  5. 前記データ保持部に保持される電圧戻り量のデータは、セルの温度の関数として与えられ、
    前記目標電圧補正部は、前記データ保持部の保持データから得た、前記対象セルの温度に応じた電圧戻り量を用いて前記補正目標電圧を導出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の電池状態調整装置。
  6. 直列接続された複数のセルを有する組電池と、
    請求項1〜請求項5の何れかに記載の電池状態調整装置と、を備えた
    ことを特徴とする組電池システム。
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