JP2014005449A - スラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スラッシュ成形品の凸部の成形性、耐摩耗性及び連続成形性を全て満足するスラッシュ成形用材料を提供する。
【解決手段】 体積平均粒径が10〜500μmである樹脂粒子(A)と、体積平均粒径が0.1〜5μmである無機微粒子(B)に潤滑剤(J)が予め吸収された吸油無機微粒子(B’)とを含有する熱可塑性樹脂粒子組成物であって、前記吸油無機微粒子(B’)の量が前記樹脂粒子(A)の重量を基準として0.2〜5重量%であることを特徴とするスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)。
【選択図】なし

Description

本発明は、スラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物に関するものである。
自動車内装部品のインストルメントパネルには、スラッシュ成形品が使用されている。これまでスラッシュ成形用材料として、主に軟質のポリ塩化ビニル系粉末がこのような用途に使用されている(例えば特許文献1参照)。しかし、軟質化されたポリ塩化ビニルは低分子量の可塑剤を多量に含有するため、可塑剤の凝固点以下ではソフト感が消失してしまう問題があった。これに対して、軟化開始温度と軟化終了温度との差が小さく、シャープメルト性を有することにより、低温においてもソフト感を有するスラッシュ成形品を提供できる熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末が開示されている(例えば特許文献2参照)。
一方、近年、インストルメントパネルにはより厳しい耐摩耗性が要求されるようになってきている。特許文献1に記載のようなポリ塩化ビニル系のスラッシュ成形用材料では最近の耐摩耗性を満たすことができない。また、特許文献2に記載のような従来のポリウレタン系のスラッシュ成形用材料ではシリコーンオイルのような潤滑剤をポリウレタン系粉末に多量に使用することで耐摩耗性の要求を満たすことができるが、スラッシュ成形品の凸部の成形性が悪くなり、スラッシュ成形品表面にブリードアウトした潤滑剤が金型を汚染し、同じ金型で連続成形した場合にスラッシュ成形品のグロスが次第に高くなり、意匠性が低下し、連続成形性が悪いという問題があった。
特開平5−279485号公報 特開平10−259369号公報
本発明の課題は、スラッシュ成形品の凸部の成形性、耐摩耗性及び連続成形性を全て満足するスラッシュ成形用材料を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、体積平均粒径が50〜500μmである樹脂粒子(A)と、体積平均粒径が0.1〜5μmである無機微粒子(B)に潤滑剤(J)が予め吸収された吸油無機微粒子(B’)とを含有する熱可塑性樹脂粒子組成物であって、前記吸油無機微粒子(B’)の量が前記樹脂粒子(A)の重量を基準として0.2〜5重量%であることを特徴とするスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)である。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)は、スラッシュ成形品の凸部の成形性、耐摩耗性及び連続成形性のいずれにも優れる。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)は体積平均粒径が50〜500μmである樹脂粒子(A)を含有する。
樹脂粒子(A)としては、熱可塑性の樹脂であれば特に限定はなく、例えば塩化ビニル樹脂、ウレタン(ウレア)樹脂、アクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びこれら2種以上の混合物等が挙げられる。これらの内、スラッシュ成形品のソフト感の観点から塩化ビニル樹脂、ウレタン(ウレア)樹脂が好ましく、ウレタン(ウレア)樹脂が特に好ましい。
以下、好ましい樹脂である塩化ビニル樹脂及びウレタン(ウレア)樹脂について詳細に説明するが、その他の前記樹脂を本発明における樹脂粒子(A)に用いた場合も、塩化ビニル樹脂やウレタン(ウレア)樹脂を用いた場合と同様に本発明の効果を奏する。
尚、本発明においてウレタン(ウレア)樹脂とは、ウレタン樹脂及び/又はウレタンウレア樹脂を意味する。
塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体及び塩化ビニル単位を好ましくは50重量%以上、更に好ましくは70重量%以上含有する共重合体等が挙げられる。
塩化ビニル共重合体に用いられる塩化ビニル以外の単量体としては、エチレン及びプロピレン等のオレフィン類;塩化アリル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル及び三フッ化塩化エチレン等のハロゲン化オレフィン類;酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;イソブチルビニルエーテル及びセチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリル−3−クロロ−2−オキシプロピルエーテル及びアリルグリシジルエーテル等のアリルエーテル類;アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル及び無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸、そのエステル又はその酸無水物類;アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等のアクリルアミド類;アリルアミン安息香酸塩及びジアリルジメチルアンモニウムクロライド等のアリルアミン及びその誘導体類;等、近畿化学協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社(1988年)第75〜104頁に例示されている各種単量体の1種又は2種以上が使用され得る。
塩化ビニル樹脂には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体及び塩素化ポリエチレン等の樹脂に、塩化ビニル、又は塩化ビニルとそれと共重合可能な前記単量体との混合単量体がグラフト重合された樹脂も含まれる。
塩化ビニル樹脂は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法及び塊状重合法等、従来知られているいずれの製造法によっても製造され得るが、特に懸濁重合法により製造された塩化ビニル樹脂が好ましい。
塩化ビニル樹脂の平均重合度は1000以上であり、好ましくは1500〜3000である。塩化ビニル樹脂の平均重合度が1000未満の場合、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が低くなる。尚、平均重合度は、JIS K 6720−2に準拠して測定される。
樹脂粒子(A)に用いられるウレタン(ウレア)樹脂は、例えば活性水素成分(a)と有機ジイソシアネート成分(b)とを反応させて得ることができる。
活性水素成分(a)としては、数平均分子量(以下、Mnと略記)が500以上の高分子ジオール(a1)、低分子ジアミン(a2)、化学式量又はMnが500未満の低分子ジオール(a3)、モノオール(a4)及び水等が挙げられる。
尚、本発明におけるジオールのMnはJIS K 1557−1に準拠して測定されるジオールの水酸基価から算出される値である。
Mnが500以上の高分子ジオール(a1)としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール及びポリエーテルエステルジオール等が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、例えば(1)後述の低分子ジオール(a3)とジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハライド等]との縮合重合によるもの;(2)後述の低分子ジオール(a3)を開始剤としてラクトンモノマーを開環重合したもの;(3)後述の低分子ジオール(a3)と、低分子カーボネート化合物(例えば、アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルカーボネート、炭素数2〜6のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート及び炭素数6〜9のアリール基を有するジアリールカーボネート)とを、脱アルコール反応させながら縮合させることによって製造されるポリカーボネートジオール等;及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体の具体例としては、炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸[コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸等]、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸[テレフタル酸、イソフタル酸等]、これらのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキルエステル(ジメチルエステル、ジエチルエステル等)、酸ハライド(酸クロライド等)等]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記のラクトンモノマーとしてはγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエステルジオールの具体例として、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチレンアジペートジオール、ポリ3−メチルペンチレンアジペートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、2個の水酸基含有化合物[例えば後述の低分子ジオール(a3)、2価のフェノール類等]にアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)が付加した構造の化合物があげられる。上記2価のフェノール類としてはビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等)、単環フェノール類(カテコール及びハイドロキノン等)等が挙げられる。
付加させるAOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,3−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド及び1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。これらの内、性状や反応性の観点から、PO、EO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
ポリエーテルジオールの内で好ましいものは、2価のフェノール類にAOが付加したものであり、更に好ましいものは2価のフェノール類にEOが付加したものである。
ポリエーテルエステルジオールとしては、前記ポリエステルジオールにおいて原料の低分子ジオール(a3)に代えて上記ポリエーテルジオールを用いたもの、例えば上記ポリエーテルジオールの1種以上と前記ポリエステルジオールの原料として例示したジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体の1種以上とを縮重合させて得られるものが挙げられる。
高分子ジオール(a1)としては、耐熱性、耐光性の観点からポリエステルジオールを使用することが好ましい。
低分子ジアミン(a2)としては、炭素数6〜20の脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン及びイソホロンジアミン等);炭素数2〜20の脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等);炭素数8〜20の芳香脂肪族ジアミン[キシリレンジアミン及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの内で好ましいものは脂環式ジアミン及び脂肪族ジアミンであり、特に好ましいものはイソホロンジアミン及びヘキサメチレンジアミンである。
低分子ジアミン(a2)はブロックされたジアミン(例えば、炭素数3〜10のケトンとのケチミン化物)等として使用することができる。
化学式量又はMnが500未満の低分子ジオール(a3)としては、炭素数2〜8の脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール等)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール及び1,2−、1,3−又は2,3−ブタンジオール等)等];環状基を有するジオール類[炭素数6〜15の脂環基含有ジオール{1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び水添ビスフェノールA等}、炭素数8〜20の芳香環含有ジオール(m−又はp−キシリレングリコール等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS及びビスフェノールF等)のオキシアルキレンエーテル、多核フェノール類(ジヒドロキシナフタレン等)のオキシアルキレンエーテル及びビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート等];これらのAO付加物(分子量500未満)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。低分子ジオールの内で好ましいものは脂肪族ジオール及び脂環基含有ジオールである。
モノオール(a4)としては、炭素数1〜8の脂肪族モノオール類[直鎖モノオール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール及びオクタノール等)及び分岐鎖を有するモノオール(イソプロピルアルコール、ネオペンチルアルコール、3−メチル−ペンタノール及び2−エチルヘキサノール)等];炭素数6〜12の環状基を有するモノオール類[脂環基含有モノオール(シクロヘキサノール等)及び炭素数7〜12の芳香環含有モノオール(ベンジルアルコール及びナフチルエタノール等)等]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの内で好ましいものは脂肪族モノオール及び芳香環含有モノオールである。
また、活性水素成分(a)の一部として、国際公開第2012/063483号に記載の下記一般式(1)で表される活性水素含有化合物(a5)を使用することにより、機械物性(伸び及び引張り強度)に優れた成形物を得ることができる。
Figure 2014005449
一般式(1)におけるR1は1価若しくは多価の活性水素含有化合物(R1H)から1個の活性水素を除いた1価の基又は水酸基を表す。複数個ある場合のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2は2価の活性水素含有化合物(R2H)から2個の活性水素を除いた2価の基を表し、複数個ある場合のR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Yは3価以上の芳香族ポリカルボン酸から全てのカルボキシル基を除いた3価以上の基を表す。Yの芳香環は炭素原子から構成され、その炭素原子にはカルボキシル基以外の置換基及び/又はハロゲン原子が結合していてもよいが、その内の少なくとも一つの炭素原子は置換基が結合しておらず、eは1以上の整数を表し、fは0以上の整数を表し、かつ、3≦e+f≦h−1を満たす。但し、hは前記芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基を含む全ての置換基を水素原子に置換した場合の芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子の数、即ち芳香環上で置換可能な部位の数を表す。
活性水素含有化合物(R1H)には、炭素数1〜30の、水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物及びリン酸化合物;分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物が含まれる。
水酸基含有化合物としては、1価のアルコール、2〜8価の多価アルコール、フェノール及び多価フェノール等が含まれる。具体的にはメタノール、エタノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、ナフチルエタノール等の炭素数1〜12の1価のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等の2価アルコール;グリセリン及びトリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体等の4〜8価のアルコール;フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン及び1−ヒドロキシピレン等のフェノール;ポリブタジエンポリオール;ひまし油系ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)並びに米国特許3265641号明細書に記載のポリフェノール等が挙げられる。これらの内、生産性、並びに成形物の低温溶融性と機械物性(伸び、引張り強度)及び耐熱性の観点から好ましいのは炭素数1〜12の1価のアルコールであり、特に好ましいのはベンジルアルコールである。尚、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、以下において同様である。
アミノ基含有化合物としては、アミン、ポリアミン及びアミノアルコール等が含まれる。具体的には、アンモニア;炭素数1〜20のアルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等の芳香族ポリアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルカノールアミン;ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合により得られるポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリアミン;ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);ジシアンジアミド等;が挙げられる。
カルボキシル基含有化合物としては、酢酸及びプロピオン酸等の脂肪族モノカルボン酸;安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;コハク酸、フマル酸、セバシン酸及びアジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ナフタレン−1,4ジカルボン酸、ナフタレン−2,3,6トリカルボン酸、ピロメリット酸、ジフェン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、2,3,6−アントラセントリカルボン酸、及びピレンジカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸;アクリル酸の(共)重合物等のポリカルボン酸重合体(官能基数2〜100)等が挙げられる。
チオール基含有化合物としては、1官能のフェニルチオール、アルカンチオール及びポリチオール化合物が含まれる。ポリチオールとしては、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエタンジチオール及び1,6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸及びホスホン酸等が挙げられる。
活性水素含有化合物(R1H)には、分子内に2種以上の活性水素含有官能基(水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基及びリン酸基等)を有する化合物も含まれる。
また、活性水素含有化合物(R1H)には、上記活性水素含有化合物にAOを付加した化合物も含まれる。
更に、活性水素含有化合物(R1H)としては、ジオールとジカルボン酸(脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸)との縮合反応で得られる活性水素含有化合物(ポリエステル化合物)を使用することができる。縮合反応においては活性水素含有化合物、ポリカルボン酸共に1種類を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ジカルボン酸には、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸及びフマル酸等の炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2’−ビベンジルジカルボン酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ジフェン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸及びピレンジカルボン酸等の炭素数8〜18の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
また、ジカルボン酸とジオールとの縮合反応を実施する際に、ポリカルボン酸の無水物や低級アルキルエステルを使用することもできる。
活性水素含有化合物(R2H)としては、上記(R1H)の内の2価の活性水素含有化合物が挙げられる。
2価の水酸基含有化合物としては、具体的には、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,3−又は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等の2価アルコール並びにこれらの炭素数2〜6のAO付加物が挙げられる。
2価のアミノ基含有化合物としては、具体的には、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の脂環式ジアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。
2価のカルボキシル基含有化合物としては、具体的には、コハク酸、フマル酸、セバシン酸及びアジピン酸等の炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−1,4ジカルボン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸等の炭素数8〜18の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
2価のチオール基含有化合物としては、具体的にはエタンジチオール及び1、6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
ウレタン(ウレア)樹脂成形物の機械物性(伸び、引張り強度)向上の観点から、2価の活性水素含有化合物(R2H)として好ましいのは、2価の水酸基含有化合物及び2価のアミノ基含有化合物であり、更に好ましいのは、炭素数2〜10のグリコール、ポリ(n=2〜5)エチレングリコール、ポリ(n=2〜5)(1,2−プロピレン)グリコール及び炭素数2〜6のジアミン(エチレンジアミン、ブチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等)であり、特に好ましいのは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、エチレンジアミン及びブチレンジアミンであり、最も好ましいのは、エチレングリコールである。
Yは3価以上の芳香族ポリカルボン酸からすべてのカルボキシル基を除いた残基を表す。Yの芳香環を構成する原子は炭素原子のみである。芳香環に直接結合するものは水素原子でも置換基でもよいが、少なくとも1つは水素原子である。即ち、Yの芳香環は、その芳香環を構成する炭素原子に結合した少なくとも一つの水素原子を有する。
置換基としては、アルキル基、ビニル基、アリル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、ホスフィノ基、チオ基、チオール基、アルデヒド基、エーテル基、アリール基、アミド基、シアノ基、ウレア基、ウレタン基、スルホン基、エステル基及びアゾ基等が挙げられる。機械物性向上(伸び、引っ張り強度、圧縮硬さ)及びコストの観点から、置換基としては、アルキル基、ビニル基、アリル基、アミノ基、アミド基、ウレタン基及びウレア基が好ましい。
Y上の置換基の配置としては、機械物性向上の観点から、3価の芳香族ポリカルボン酸の場合は2個のカルボニル基が隣接し、3個目のカルボニル基と1又は2個目のカルボニル基の間に水素原子が配置された構造が好ましく、4価以上の芳香族ポリカルボン酸の場合は2個のカルボニル基が隣接し、3個目以降のカルボニル基と1又は2個目のカルボニル基の間に水素原子が配置された構造が好ましい。
Yを構成する3価以上の芳香族ポリカルボン酸(YH)としては、ベンゼンポリカルボン酸(トリメリット酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等)、及び多環式芳香族ポリカルボン酸(ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸等)の炭素数8〜18の芳香族ポリカルボン酸が挙げられる。
3価以上の芳香族ポリカルボン酸(YH)の内、好ましいのはベンゼンポリカルボン酸である。ベンゼンポリカルボン酸のカルボキシル基が3個の場合はカルボキシル基の置換位置が1,2,4−位(トリメリット酸)であり、カルボキシル基が4個の場合はカルボキシル基の置換位置が1,2,4,5−位(ピロメリット酸)又は1,2,3,5−位であることが好ましい。
一般式(1)におけるeは1以上の整数を表し、fは0以上の整数を表し、かつ、3≦e+f≦h−1を満たす。但し、hは前記芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基を含む全ての置換基を水素原子に置換した場合の芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子の数、即ち芳香環上で置換可能な部位の数を表す。例えばベンゼン、ナフタレン等の化合物が有する環炭素に結合した水素原子の数をいうものとする。ベンゼンの場合は6、ナフタレンの場合は8である。
活性水素含有化合物(a5)は、3価以上の芳香族ポリカルボン酸(YH)に、2価の活性水素含有化合物(R2H)、活性水素含有化合物(R1H)を一般式(1)において規定するe、fを満たすような比率で脱水縮合反応させるか、(R2H)を脱水縮合反応させるかわりに、EO及びPO等のAOをカルボキシル基に付加反応させることでも得ることが可能である。また、(R1H)を使用するかわりに、反応温度の観点から炭素数1〜30の有機基を有するモノクロライドを脱塩化水素反応させることによって(a5)を得ることが好ましい。
モノクロライドとしては、クロロメチレン基を有するモノクロライドが更に好ましく、特にベンジルクロライドが好ましい。
ウレタン(ウレア)樹脂の溶融性の観点から、一般式(1)のeが1又は2である構造を有することが好ましく、溶融性とその成形物の機械強度、耐熱性との両立の観点から、eが1であることが更に好ましい。
一般式(1)においてeが1である活性水素含有化合物を用いる場合、溶融性とその成形物の機械強度、耐熱性の両立の観点から、その含有量は、ウレタン(ウレア)樹脂の重量を基準として0.1〜5重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜4重量%、特に好ましくは1〜3重量%である。
一般式(1)においてeが2である活性水素含有化合物を用いる場合、溶融性とその成形物の機械強度、耐熱性の両立の観点から、その含有量は、ウレタン(ウレア)樹脂の重量を基準として0.1〜3重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜2重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%である。
有機ジイソシアネート成分(b)としては、
(i)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート及びビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート等];
(ii)炭素数4〜15の脂環式ジイソシアート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)及びビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];
(iii)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[m−又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];
(iv)炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート[1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート及びm−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等];
(v)これらのジイソシアネートの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらの内で好ましいものは脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものはHDI、IPDI、水添MDIである。
ウレタン(ウレア)樹脂の合成方法としては以下の方法が挙げられる。
(1)有機溶媒の存在下又は無溶媒であらかじめ高分子ジオール(a1)とモノオール(a4)の混合物と有機ジイソシアネート成分(b)を、上記混合物中の水酸基とジイソシアネート成分(b)のイソシアネート基のモル比が、1:1.2〜1:4.0となるように反応させ、得られた末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(G)を、水及び分散安定剤存在下で、低分子ジアミン(a2)若しくは低分子ジオール(a3)で伸長反応させる方法。尚、低分子ジアミンはブロックされた直鎖脂肪族ジアミン(例えばケチミン化合物)等を使用することができる。
(2)上記ウレタンプレポリマー(G)を、非極性有機溶媒及び分散安定剤存在下で、低分子ジアミン(a2)若しくは低分子ジオール(a3)で伸長反応させる方法。
(3)活性水素成分(a)と有機ジイソシアネート成分(b)とをワンショットで反応させる方法。
ウレタン化及びウレタンウレア化の反応温度は、ウレタン化及びウレタンウレア化を行う際に通常採用される温度と同じでよく、有機溶媒を使用する場合は通常20℃〜100℃であり、有機溶媒を使用しない場合は通常20℃〜140℃、好ましくは20℃〜130℃である。有機溶媒としては活性水素を有しないものが望ましく、メチルエチルケトン(以下MEK)、アセトン、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン及びジメチルホルムアミド等が挙げられる。
ウレタン化及びウレタンウレア化の際には反応を促進するために必要によりポリウレタンに通常用いられる触媒を使用することができる。当該触媒としては、例えばアミン系触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン及びトリエチレンジアミン等)及び錫系触媒(トリメチルチンラウレート、ジブチルチンジラウレート及びジブチルチンマレート等)等が挙げられる。
樹脂粒子(A)としてウレタン(ウレア)樹脂を用いる場合、例えばウレタン(ウレア)樹脂を製造する際に乳化・分散体として得た後に固液分離して乾燥させるか、又は塊状若しくはペレット状のウレタン(ウレア)樹脂を粉砕する等の製造法で得ることができる。
ウレタン(ウレア)樹脂を分散体として得る方法としては、特に限定されず、例えば上記ウレタン(ウレア)樹脂の合成方法における(1)の方法、より具体的には国際公開第2011/070784号や国際公開第2013/018747号に記載の方法等が挙げられる。
乳化・分散装置としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(プライミクス社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(プライミクス社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(日本コークス工業社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。この内粒径分布の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス及びTKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
塊状又はペレット状のウレタン(ウレア)樹脂から樹脂粒子を製造する方法としては、例えばニーダー等のバッチ式混練機やサイドフィーダーが付属したスクリュー式押出機等を用いてウレタン(ウレア)樹脂を製造し、次いで、液体窒素等によって冷却して、ターボミル等の衝撃式粉砕機で粉砕する方法等が挙げられる。
樹脂粒子(A)の体積平均粒径は、凸部の成形性の観点から通常10〜500μm、好ましくは70〜300μm、更に好ましくは100〜200μmである。本発明における体積平均粒径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置[日機装(株)製「Microtrac MT3000II」]を用いて樹脂粒子の粒子径を測定し、得られた相対累積粒径分布曲線において累積量が50%のときの粒径(d50)を体積平均粒径とした。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)は、更に体積平均粒径が0.1〜5μmである無機微粒子(B)に潤滑剤(J)が予め吸収された吸油無機微粒子(B’)を含有する。(B’)を含有することによりスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)から得られるスラッシュ成形品の凸部の成形性、耐摩耗性及び連続成形性を全て満足させることが可能になる。
無機微粒子(B)としては、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ベントナイト、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、縮合リン酸アルミ、アルミナ、マグネシア、ウォラストナイト、ゾノトライト、ウィスカー及び金属粉末等が挙げられる。これらの内、吸油性の観点から、シリカ、酸化チタン及び縮合リン酸アルミが好ましい。
無機微粒子(B)の体積平均粒径は、熱可塑性樹脂中への分散性の観点から、通常0.1〜5μm、好ましくは0.2〜4μmである。
潤滑剤(J)としては公知の潤滑剤等が使用でき、フッ素化合物(リン酸トリパーフルオロアルキル(炭素数8〜20)エステル、例えば、トリパーフルオロオクチルホスフェート及びトリパーフルオロドデシルホスフェート等);シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン及びカルボキシル変性ジメチルポリシロキサン等)、脂肪酸エステル(炭素数10〜24の脂肪酸のモノ又は多価アルコールエステル、例えば、ブチルステアレート、硬化ひまし油及びエチレングリコールモノステアレート等);脂肪族酸アミド(炭素数8〜24の脂肪酸のモノ又はビスアミド、例えば、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド及びエチレンジアミンのジステアリン酸アミド等);金属石鹸(ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛等);天然又は合成ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス及びポリブロピレンワックス等);及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。潤滑剤(J)として好ましいのは、潤滑性の観点からシリコーンオイルである。
潤滑剤(J)の使用量は、吸油無機微粒子(B’)の重量を基準として好ましくは20〜70重量%、更に好ましくは30〜60重量%である。
無機微粒子(B)に潤滑剤(J)を予め吸収させて吸油無機微粒子(B’)を得る方法としては、
例えば無機微粒子(B)と潤滑剤(J)とを以下の混合装置を用いて混合する方法が挙げられる。吸油無機微粒子(B’)の形態としては、潤滑剤(J)が無機微粒子(B)の中に吸収され、べとつきがないことが好ましい。
吸油無機微粒子(B’)を製造する際に使用する混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。例えば固定容器型混合機としては高速流動型混合機、複軸パドル型混合機、高速剪断混合装置[ヘンシエルミキサ(登録商標)等]、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機[ナウタミキサ(登録商標)等]が挙げられ、これらの内で好ましいのは複軸パドル型混合機、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機(ナウタミキサ等)である。
無機微粒子(B)と潤滑剤(J)とを混合する温度及び時間は、(B)と(J)の種類により適宜設定することができるが、温度は通常20〜100℃、時間は通常1分〜10時間である。
樹脂粒子組成物(P)中の吸油無機微粒子(B’)の含有量は、スラッシュ成形品の凸部の成形性、耐摩耗性及び連続成形性の観点から樹脂粒子(A)の重量を基準として、通常0.2〜5重量%、好ましくは0.5〜5重量%、更に好ましくは0.8〜3重量%である。
樹脂粒子組成物(P)は樹脂粒子(A)と吸油無機微粒子(B’)の他にその他の添加剤を含有してもよい。添加剤としてはブロッキング防止剤(粉体流動性向上剤)、顔料、可塑剤及び安定剤等が挙げられる。
添加剤の添加量の合計量は、樹脂粒子(A)の重量を基準として、好ましくは0〜50重量%、更に好ましくは1〜30重量%である。
添加剤は、樹脂粒子(A)を製造前の原料中、樹脂粒子(A)の前駆体[例えばウレタンプレポリマー(G)]製造後、樹脂粒子(A)製造後のいずれの段階で添加してもよいが、添加剤が可塑剤又はブロッキング防止剤(粉体流動性向上剤)である場合は樹脂粒子(A)の製造後に添加することが好ましい。
添加剤が液状物である場合、樹脂粒子(A)と添加剤を混合することにより、添加剤が(A)中にしみこみ、添加剤が(A)に含浸された樹脂粒子組成物(P)が得られる。
ブロッキング防止剤(粉体流動性向上剤)として、公知の無機系ブロッキング防止剤及び有機系ブロッキング防止剤等を使用することができる。無機系ブロッキング防止剤としてはシリカ、タルク、酸化チタン及び炭酸カルシウム等が挙げられる。有機系ブロッキング防止剤としては粒子径10μm以下の熱硬化性樹脂(熱硬化性ポリウレタン樹脂、グアナミン系樹脂及びエポキシ系樹脂等)及び粒子径10μm以下の熱可塑性樹脂[熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂及びポリ(メタ)アクリレート樹脂等]等が挙げられる。ブロッキング防止剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ブロッキング防止剤(粉体流動性向上剤)の添加量は、樹脂粒子(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜5重量%、更に好ましくは0.5〜1重量%である。
顔料としては特に限定されず、公知の有機顔料及び/又は無機顔料を使用することができる。有機顔料としては、例えば不溶性若しくは溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられ、無機系顔料としては、例えばクロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物(酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等)、金属塩類[硫酸塩(硫酸バリウム等)、珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、燐酸塩(燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム等)等]、金属粉末(アルミ粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、銅粉末等)、カーボンブラック等が挙げられる。顔料の平均粒径については特に限定はないが、通常0.2〜5.0μmであり、好ましくは0.5〜1μmである。顔料は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料の添加量は、樹脂粒子(A)の重量を基準として、通常10重量%以下、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは1〜3重量%である。
可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルベンジル及びフタル酸ジイソデシル等);脂肪族2塩基酸エステル(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル及びセバシン酸−2−エチルヘキシル等);トリメリット酸エステル(トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル及びトリメリット酸トリオクチル等);脂肪酸エステル(オレイン酸ブチル等);安息香酸エステル類[ポリエチレングリコール(重合度2〜10)のジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)のジ安息香酸エステル等];脂肪族リン酸エステル(トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート及びトリブトキシホスフェート等);芳香族リン酸エステル[トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート及びトリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等];ハロゲン脂肪族リン酸エステル(トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(βークロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート及びトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等);等が挙げられる。可塑剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
可塑剤の添加量は、樹脂粒子(A)の重量を基準として、好ましくは0〜50重量%、更に好ましくは5〜20重量%である。
安定剤としては、スラッシュ成形用材料に用いられる通常の酸化防止剤、紫外線吸収剤や加水分解防止剤の他、分子中に炭素−炭素二重結合(置換基を有していてもよいエチレン結合等)(但し、芳香環中の二重結合は除く)又は炭素−炭素三重結合(置換基を有していてもよいアセチレン結合)を有する化合物等が使用できる。安定剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系[2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール及びブチル化ヒドロキシアニソール等];ビスフェノール系[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等];リン系[トリフェニルフォスファイト及びジフェニルイソデシルフォスファイト等]等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等];ベンゾトリアゾール系[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等];サリチル酸系[フェニルサリシレート等];ヒンダードアミン系[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等]等が挙げられる。
加水分解防止剤としては、カルボキシル基と反応する官能基を分子内に有するものが挙げられる。カルボキシル基と反応する官能基としてはカルボジイミド基、オキサゾリン基、エポキシ基、シクロカーボネート基及びアジリジン基等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
分子中に炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合を有する化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸と多価アルコール(2〜10価の多価アルコール、以下同様)とのエステル(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等);(メタ)アリルアルコールと2〜6価の多価カルボン酸とのエステル(ジアリルフタレート及びトリメリット酸トリアリルエステル等);多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテル(ペンタエリスリトール(メタ)アリルエーテル等);多価アルコールのポリビニルエーテル(エチレングリコールジビニルエーテル等);多価アルコールのポリプロペニルエーテル(エチレングリコールジプロペニルエーテル等);ポリビニルベンゼン(ジビニルベンゼン等)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらの内、安定性(ラジカル重合速度)の観点から、(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステルが好ましく、更に好ましくはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートである。
安定剤の添加量は、樹脂粒子(A)の重量を基準として、好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは1〜15重量%である。
樹脂粒子(A)を得た後に添加剤と混合する場合の混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。例えば固定容器型混合機としては高速流動型混合機、複軸パドル型混合機、高速剪断混合装置[ヘンシエルミキサ(登録商標)等]、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機[ナウタミキサ(登録商標)等]が挙げられ、これらの中で好ましいのは、複軸パドル型混合機、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機(ナウタミキサ等)である。
樹脂粒子組成物(P)の体積平均粒径は、好ましくは10〜500μm、更に好ましくは70〜300μmの範囲にある。
樹脂粒子組成物(P)は、樹脂粒子(A)に無機微粒子(B)に潤滑剤(J)が予め吸収された吸油無機微粒子(B’)及び必要により前記添加剤を混合することで製造される。混合方法としてはドライブレンド、湿式混合の何れでもよい。樹脂粒子組成物(P)の形態として、樹脂粒子(A)の表面は(B’)で被覆されていることが好ましい。
樹脂粒子組成物(P)を製造する際に使用する混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。具体例としては上述の吸油無機微粒子(B’)を製造する際に用いられる装置と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
樹脂粒子組成物(P)を用いてスラッシュ成形法で成形することにより、表皮等の樹脂成形物を製造することができる。スラッシュ成形法としては、本発明の樹脂粒子組成物が入ったボックスと加熱した金型を共に振動回転させ、樹脂粒子組成物を型内で溶融流動させた後、冷却後、固化させ、表皮を製造する方法を挙げることができる。前記金型温度は好ましくは200〜300℃、更に好ましくは200〜250℃である。
樹脂粒子組成物(P)で成形された表皮厚さは、0.3〜1.5mmであることが好ましい。
成形表皮は、表面を発泡型に接するようにセットし、ウレタンフォームを流し、裏面に5mm〜15mmの発泡層を形成させて、樹脂成形品とすることができる。樹脂粒子組成物(P)で成形された樹脂成形品は、自動車内装材、例えばインストルメントパネル、ドアトリム等に好適に使用される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
製造例1 [ジアミンのMEKケチミン化物の製造]
ヘキサメチレンジアミンと過剰のMEK(ジアミンに対して4倍モル量)を80℃で24時間還流させながら生成水を系外に除去した。その後減圧にて未反応のMEKを除去してMEKケチミン化物を得た。
製造例2 [活性水素含有化合物(a5−1)の製造]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の備えた反応槽中に、無水トリメリット酸(192部)、ベンジルアルコール(216部)を入れ、180℃で生成する水を留去しながら5時間反応させた後、エチレングリコール(62部)を140℃で生成する水を留去しながら5時間反応させ、一般式(1)におけるeが1でfが2の活性水素含有化合物(a5−1)を得た。得られた活性水素含有化合物(a5−1)の水酸基価を測定し、分子量を計算した結果434であった。
製造例3 [プレポリマー溶液(G−1)の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレートジオール(278.1部)、Mnが1000のポリブチレンアジペートジオール(417.2部)、製造例2で得られた活性水素含有化合物(a5−1)(16.0部)、ベンジルアルコール(5.3部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、MEK(363.7部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(132.0部)を投入し、90℃で6時間反応させてプレポリマー溶液(G−1)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、1.34%であった。
製造例4 [プレポリマー溶液(G−2)の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレートジオール(280.2部)、Mnが1000のポリブチレンアジペートジオール(420.3部)、ベンジルアルコール(9.25部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、MEK(363.7部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(138.9部)を投入し、90℃で6時間反応させてプレポリマー溶液(G−2)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、1.67%であった。
製造例5 [樹脂粒子(A−1)の製造]
反応容器に、製造例3で得られたプレポリマー溶液(G−1)(100部)、酸化防止剤[BASFジャパン(株)製「イルガノックス1010」](0.14部)、カーボンブラック(1部)及び製造例1で得られたジアミンのMEKケチミン化物(5.1部)を投入混合し、そこに分散剤としてのポリカルボン酸型アニオン界面活性剤[三洋化成工業(株)製「サンスパールPS−8」]の固形分濃度4%水溶液(189部)とMEK(56部)を加え、ホモジナイザー[イカジャパン(株)製「ウルトラタラックス」]を用いて10000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、樹脂粒子(A−1)を得た。(A−1)の体積平均粒径は180μmであった。
製造例6 [樹脂粒子(A−2)の製造]
反応容器に、製造例4で得られたプレポリマー溶液(G−2)(100部)、酸化防止剤[BASFジャパン(株)製「イルガノックス1010」](0.14部)、カーボンブラック(1部)及び製造例1で得られたジアミンのMEKケチミン化物(6.2部)を投入混合し、そこに分散剤としてのポリカルボン酸型アニオン界面活性剤[三洋化成工業(株)製「サンスパールPS−8」]の固形分濃度4%水溶液(189部)とMEK(56部)を加え、ホモジナイザー[イカジャパン(株)製「ウルトラタラックス」]を用いて10000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、樹脂粒子(A−2)を得た。(A−2)の体積平均粒径は100μmであった。
製造例7 [樹脂粒子(A−3)の製造]
反応容器に、製造例3で得られたプレポリマー溶液(G−1)(100部)及び酸化防止剤[BASFジャパン(株)製「イルガノックス1010」](0.14部)、カーボンブラック(1部)、製造例1で得られたMEKケチミン化物(5.1部)を投入混合し、そこに分散剤としてのポリカルボン酸型アニオン界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8]の固形分濃度2%水溶液(300部)を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて5000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、樹脂粒子(A−3)を得た。(A−3)の体積平均粒径は145μmであった。
製造例8 [樹脂粒子(A−4)の製造]
反応容器に、分散剤としてのポリカルボン酸型アニオン界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8]の固形分濃度5%水溶液(236部)とMEK(70.5部)の混合物を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン(2.2部)を加え1分間混合した。続いて撹拌継続下に製造例3で得られたプレポリマー溶液(G−1)(100部)に酸化防止剤[BASFジャパン(株)製「イルガノックス1010」](0.14部)を事前混合したものを15秒で投入混合し、同じく周速23m/sで2分間混合した。この混合物を温度計、攪拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、樹脂粒子(A−4)を製造した。(A−4)の体積平均粒径は165μmであった。
製造例9 [樹脂粒子(A−5)の製造]
オートクレーブに脱イオン水(14.3部)、部分ケン化ポリビニルアルコールの2.5%水溶液(4.0部)及びジイソプロピルパーオキシジカーボネートの30%トルエン溶液(0.071部)を仕込み、オートクレーブ内を脱気した。次いで塩化ビニル(100部)を仕込んだ後、攪拌を開始して、85℃に加温した脱イオン水(128.6部)を仕込み、オートクレーブ内の温度を57℃にして重合を開始した。オートクレーブ内の圧力が57℃における塩化ビニルの飽和蒸気圧より196kPa低下したところで重合を停止し、未反応の塩化ビニルを除去した。得られたスラリーを脱水・乾燥して樹脂粒子(A−4)を得た。(A−4)の体積平均粒径は130μmであった。
実施例1〜4 [樹脂粒子組成物(P−1)〜(P−4)の製造]
ナウタミキサ内に、表1記載の樹脂粒子(A)(100部)、可塑剤としてのポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製「サンフレックス EB−300」](8部)、分子中に炭素−炭素二重結合を有する安定剤としてのジペンタエリスリトールペンタアクリレート[三洋化成工業(株)製「ネオマー DA−600」](1.0部)、紫外線安定剤としてのビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート(混合物)[BASFジャパン(株)製「TINUVIN 765」](0.3部)を投入し70℃で4時間含浸した後室温まで冷却して樹脂粒子組成物を得た。次いで、表1に記載の種類及び量の潤滑剤(J)と無機微粒子(B)を別のナウタミキサを用いて5分間混合することにより(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)を表1に記載の(B)と(J)の合計量の部数投入し、5分間混合することで本発明の樹脂粒子組成物(P−1)〜(P−4)を得た。
実施例5 [樹脂粒子組成物(P−5)の製造]
ヘンシェルミキサーに樹脂粒子(A−5)(100部)、トリオクチルトリメリテート(70部)及びエポキシ化亜麻仁油(5部)を投入して混合しながら昇温し、ブレンド物の温度が125℃に達した時点で冷却することにより塩化ビニル樹脂組成物を製造した。次いで、表1に記載の種類及び量の潤滑剤(J)と無機微粒子(B)を別のナウタミキサを用いて5分間混合することにより(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)を表1に記載の(B)と(J)の合計量の部数投入し、5分間混合することで本発明の樹脂粒子組成物(P−5)を得た。
実施例6〜8 [樹脂粒子組成物(P−6)〜(P−8)の製造]
カーボンブラック(1部)とポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製「サンフレックス EB−300」](8部)を予備混合し着色剤混合物を製造した。分子中に炭素−炭素二重結合を有する安定剤としてのジペンタエリスリトールペンタアクリレート[三洋化成工業(株)製「ネオマー DA−600」](1.0部)と紫外線安定剤としてのビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート(混合物)[BASFジャパン(株)製「TINUVIN 765」](0.3部)を予備混合し、添加剤混合物を製造した。次いで、ナウタミキサ内に、表1に記載の樹脂粒子(A)(100部)、上記着色剤混合物(9部)、上記添加剤混合物(1.3部)を投入し、2時間混合した。次いで、表1に記載の種類及量の潤滑剤(J)と無機微粒子(B)を別のナウタミキサを用いて5分間混合することにより(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)を表1に記載の(B)と(J)の合計量の部数投入し、更にブロッキング防止剤としての架橋ポリメチルメタクリレート[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」](0.5部)を投入して5分間混合することで本発明の樹脂粒子組成物(P−6)〜(P−8)を得た。
比較例1
「(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)」を「潤滑剤(J)」に代えて、その使用量を表2に記載の部数とすること以外は実施例1と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−1)を得た。
比較例2
「(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)」を「無機微粒子(B)」に代えて、その使用量を表2に記載の部数とすること以外は実施例1と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−2)を得た。
比較例3
「(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)」を「潤滑剤(J)」に代えて、その使用量を表2に記載の部数とすること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子組成物を得た後、更に表2に記載の部数の無機微粒子(B)を加えて5分間混合した以外は実施例1と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−3)を得た。
比較例4
「(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)」を「無機微粒子(B)」に代えて、その使用量を表2に記載の部数とすること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子組成物を得た後、更に表2に記載の部数の潤滑剤(J)を加えて5分間混合した以外は実施例1と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−4)を得た。
比較例5
「(B)に(J)を予め吸収させた吸油無機微粒子(B’)」を「無機微粒子(B)と潤滑剤(J)」に代えて、その使用量を表2に記載の部数とすること以外は実施例1と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−5)を得た。
比較例6
潤滑剤(J)と樹脂粒子(B)の使用量を表2に記載の部数に変更する以外は比較例5と同様にして比較用の樹脂粒子組成物(P’−6)を得た。
得られた本発明の樹脂粒子組成物(P−1)〜(P−8)及び比較用の樹脂粒子組成物(P’−1)〜(P’−6)について、以下の試験方法に基づいて耐摩耗性、連続成形性及び凸部の成形性を評価した結果を、樹脂微粒子(A)と無機微粒子(B)の体積平均粒径と共に表1及び表2に示す。
Figure 2014005449
Figure 2014005449
尚、表1及び表2に記載の潤滑剤(J)と無機微粒子(B)としては以下のものを使用した。
(J−1):ストレートシリコーンオイル[東レ・ダウコーニング(株)製「SH200−10000CS」]
(J−2):変性シリコーンオイル[信越化学(株)製「X−22−3820W」]
(B−1):シリカ微粒子[グレースジャパン(株)製「サイブロックS200」]
(B−2):縮合リン酸アルミ微粒子[テイカ(株)製「K−WHITE #82」]
(B−3):酸化チタン微粒子[石原産業(株)製「タイペーク R−820」]
<体積平均粒径の測定方法>
レーザー回折式粒子径分布測定装置[日機装(株)製「Microtrac MT3000II」]を用いて測定し、得られた相対累積粒径分布曲線において累積量が50%のときの粒径(d50)を体積平均粒径とした。
<表皮の作製>
外部離型剤としてのフッ素系離型剤(ケムリースジャパン社製「モノコート1902」)を塗布し予め230度に加熱されたしぼ模様の入ったNi電鋳型にスラッシュ成形用の樹脂粒子組成物を充填し、10秒後余分な樹脂粒子組成物を排出した。60秒後水冷して表皮(厚さ1mm)を作製した。
<耐摩耗性>
前述の方法で作製した厚さ1mmの成形表皮を厚紙に貼り付け、10cm×10cmの大きさに裁断した。中心に穴を開け、テーバー式摩耗試験機(東測精密工業製)に固定し、摩耗輪としてCS−10を使用し、荷重500gで500回転摩耗を行い、以下の基準で評価した。
5:シボの摩耗が認められない。
4:シボの摩耗がわずかに認められる。
3:シボの摩耗がはっきり認められる。
2:シボの摩耗が激しく、段差が認められる。
1:シボの摩耗が激しく、亀裂が認められる。
<連続成形性>
同一のNi電鋳型を用いて、2回目以降は外部離型剤を塗付しない以外は前述の方法で表皮を連続して50ショット作製した後、1ショット目と50ショット目の表皮のシボ面のグロスを光沢計[(株)村上色彩技術研究所社製:GMX−202]で測定した。50ショット目と1ショット目のグロスの差で評価し、小さいほど良好である。
<凸部の成形性>
しぼ模様の入ったNi電鋳型に深さ1mm、幅0.5mmのくぼみ(くぼみの側面と底面は直角に交わる)を形成し、前述の表皮の作製と同じ条件で表皮(厚さ1mm)を作製して、くぼみ部分に入った表皮が突起状となるのでその形状を目視で観察し、以下の基準で評価した。
3:突起部分に角がある。
2:突起部分に角がない部分と角がある部分が混在する。
1:突起部分に角がない。
尚、上記における角とは、Ni電鋳型のくぼみの側面と底面が交わる部分で形成された表皮の突起部の角(エッジ)を意味し、この角がNi電鋳型におけるくぼみの形状を再現して形成されている程凸部の成形性に優れる。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物から成形されるスラッシュ成形品、例えば表皮は、自動車内装材、例えばインストルメントパネル、ドアトリム等の表皮として好適に使用される。

Claims (5)

  1. 体積平均粒径が10〜500μmである樹脂粒子(A)と、体積平均粒径が0.1〜5μmである無機微粒子(B)に潤滑剤(J)が予め吸収された吸油無機微粒子(B’)とを含有する熱可塑性樹脂粒子組成物であって、前記吸油無機微粒子(B’)の量が前記樹脂粒子(A)の重量を基準として0.2〜5重量%であることを特徴とするスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(P)。
  2. 前記吸油無機微粒子(B’)に吸収された前記潤滑剤(J)の量が、前記吸油無機微粒子(B’)の重量を基準として20〜70重量%である請求項1記載の樹脂粒子組成物。
  3. 前記潤滑剤(J)がシリコーンオイルである請求項1又は2記載の樹脂粒子組成物。
  4. 前記樹脂粒子(A)を構成する樹脂が、ウレタン(ウレア)樹脂又は塩化ビニル樹脂である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂粒子組成物。
  5. 前記樹脂粒子(A)を構成する樹脂が、一般式(1)で表される活性水素含有化合物(a5)を含有する活性水素成分(a)と有機ジイソシアネート成分(b)とを反応させて得られるウレタン(ウレア)樹脂である請求項1〜4のいずれか記載の樹脂粒子組成物。
    Figure 2014005449
    [式中、R1は1価若しくは多価の活性水素含有化合物から1個の活性水素を除いた1価の基又は水酸基を表し;複数個ある場合のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく;R2は2価の活性水素含有化合物から2個の活性水素を除いた2価の基を表し、複数個ある場合のR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく;Yは3価以上の芳香族ポリカルボン酸から全てのカルボキシル基を除いた3価以上の基を表し;Yの芳香環は炭素原子から構成され、その炭素原子にはカルボキシル基以外の置換基及び/又はハロゲン原子が結合していてもよいが、その内の少なくとも一つの炭素原子は置換基が結合しておらず;eは1以上の整数を表し、fは0以上の整数を表し、かつ、3≦e+f≦h−1を満たし;hは前記芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基を含む全ての置換基を水素原子に置換した場合の芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子の数、即ち芳香環上で置換可能な部位の数を表す。]
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