JP2014006821A - 車両周辺監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前方の動物に対する注意喚起を改善した車両周辺監視装置を提供する。
【解決手段】車両周辺監視装置1は、撮像手段による撮像画像に第1及び第2対象物画像部分が含まれているか否かを判断する画像判断手段21と、画像判断手段21の判断に基づいて、第1対象物については第1対象物の存在を検知しだい運転者への注意喚起を実施し、第2対象物については第2対象物の存在を検知後、第2対象物に対する接触予想時間が所定値以下になった時に運転者への注意喚起を実施する注意喚起手段22と、注意喚起手段22による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が第1対象物の存在に気付いたことを所定条件として該所定条件の充足を判断する充足判断手段23と、充足判断手段23が所定条件を充足していないと判断したときには、注意喚起手段に再度の注意喚起を実施させる制御手段24とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された撮像手段による撮像画像に基づいて、運転者に対する注意喚起を行う車両周辺監視装置に関する。
車両走行上の危険となる前方障害物をレーダ等により察知して、察知した障害物についての危険情報を表示器等に表示する車両周辺監視装置が知られている(例:特許文献1)。
また、車両前方に存在する生体(歩行者や動物)を赤外線カメラを使って検出し、生体が検出されたときに、表示器への表示や警告音に表示したり、警告音による報知を行って、運転者に対する注意喚起を行う車両周辺監視装置も知られている。
特開2009−151566号公報
動物の行動パターンは不規則であるため、動物を検知したときは、車両からの距離にかかわらず警報を行うので、他の警報対象物(例:人)に比べて、警報開始時から車両が動物へ到達する時刻までの時間が長くなっている。このことは、動物に対する警報について運転者に違和感を抱かせることとなり、その改善が望まれている。
本発明の目的は、車両前方の動物に対する注意喚起を改善することができる車両周辺監視装置を提供することである。
第1発明の車両周辺監視装置は、車両に搭載された撮像手段による撮像画像に基づいて、運転者に対する注意喚起を行う車両周辺監視装置であって、撮像画像に第1対象物画像部分及び第2対象物画像部分が含まれているか否かを判断する画像判断手段と、前記画像判断手段の判断に基づいて第1対象物については第1対象物の存在を検知しだい運転者への注意喚起を実施し、前記画像判断手段の判断に基づいて第2対象物については第2対象物の存在を検知後、前記第2対象物に対する接触予想時間が所定値以下になった時に運転者への注意喚起を実施する注意喚起手段と、前記注意喚起手段による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が第1対象物の存在に気付いたことを所定条件として該所定条件の充足を判断する充足判断手段と、前記充足判断手段が前記所定条件を充足していないと判断したときには、前記注意喚起手段に再度の注意喚起を実施させる制御手段とを備えることを特徴とする。
第1発明によれば、車両周辺監視装置は、注意喚起手段による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が第1対象物の存在に気付いたことを所定条件として該所定条件が充足されないときは、注意喚起手段に再度の注意喚起を実施するので、第1対象物に対する注意喚起を早い段階から開始しつつ、運転者の不的確な対応を防止し、また、無用の再注意喚起を行わないようにすることができる。
第2発明の車両周辺監視装置は、第1発明において、前記注意喚起手段は、前記再度の注意喚起を、最初の注意喚起とは同一の喚起方式でかつ強めたものとするか、又は異なる喚起方式で行うことを特徴とする。
第2発明によれば、再度の注意喚起の効果を高めることができる。
第3発明の車両周辺監視装置は、第1発明又は第2発明において、前記充足判断手段は、前記注意喚起手段による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が接触回避の運転操作を行ったときは、前記所定条件が充足したと判断することを特徴とする。
第3発明によれば、注意喚起対象となった動物に対する運転者による接触回避操作が実施されたことを検知することによって、運転者が動物の存在に気付いたことを容易に判断することができる。
車両周辺監視装置の構成図。 図1に示した車両周辺監視装置の車両への取り付け態様の説明図。 画像処理ユニットが実施する監視対象物の検出処理及び警報判定処理のフローチャート。 図3の警報処理ルーチンのフローチャート。 車両の前方に存在する人及び動物に対する警報の実施についての説明図。 再警報が実施されない場合の問題点を指摘する説明図。 再警報を含む警報処理の説明図。
図1を参照して、車両周辺監視装置1は、車両10に搭載され遠赤外線を検出可能な1台の赤外線カメラ2(本発明の「撮像手段」に相当する)を備え、赤外線カメラ2による撮像画像に基づいて、運転者に対する注意喚起を行う。
車両周辺監視装置1は、赤外線カメラ2以外に、さらに、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ3と、車両の走行速度を検出する車速センサ4と、運転者によるブレーキの操作量を検出するブレーキセンサ5と、赤外線カメラ2により得られる画像から車両前方の監視対象物(歩行者等)を検出し、該監視対象物と車両が接触する可能性が高い場合に警報を出力する画像処理ユニット8と、音声により警報を行うためのスピーカ6と、赤外線カメラ2により得られた画像を表示すると共に、接触の可能性が高い監視対象物を運転者に視認させる表示を行うためのヘッドアップディスプレイ(以下、HUDという)7とを備えている。
図2を参照して、赤外線カメラ2は、車両10の前部の左右方向中心に配置され、撮像物の温度が高い程出力レベルが高くなる(輝度が大きくなる)撮像画像を出力する。HUD7は、車両10のフロントウィンドウの運転者側の前方位置に画面7aが表示されるように設けられている。
車両10の前方の実空間について、X,Y,Zの座標軸を定義する。原点Oは赤外線カメラ2の中心位置とし、Z軸は、前側を正にして車両10の前後方向へ水平に延びる軸とされ、X軸は右側を正にして車両10の左右水平方向へ延びる軸とされ、Y軸は下側を正にして鉛直方向へ延びる軸とされる。
なお、実空間座標系X−Y−Zの原点Oは車両10の左右方向中心に設定しつつ、赤外線カメラ2は車両10の左右方向中心から左右や上下へずらした位置に設定することもできる。その場合は、対象物についての実空間座標(X,Y,Z)は、撮像画像から求めた位置を原点Oと赤外線カメラ2のレンズ中心との距離に応じて補正して求めることになる。
図1を参照して、画像処理ユニット8は、赤外線カメラ2から出力されるアナログの映像信号をデジタルデータに変換して画像メモリ(図示せず)に取り込み、該画像メモリに取り込んだ車両前方の画像に対して各種演算処理を行う機能を有している。画像処理ユニット8は、CPUやメモリ等により構成された電子ユニットであり、該CPUに車両10周辺監視用プログラムを実行させることによって、画像判断手段21、注意喚起手段22、充足判断手段23及び制御手段24の機能を実現する。
画像判断手段21、注意喚起手段22、充足判断手段23及び制御手段24は、詳細については、後述の図3及び図4のフローチャートに関連して説明するので、図1では簡単に説明する。
画像判断手段21は、撮像画像に人画像部分又は動物画像部分が含まれているか否かを判断する。注意喚起手段22は、画像判断手段21の判断に基づいて動物(本発明の「第1対象物」に相当する。)については動物の存在を検知しだい運転者への注意喚起を実施し、画像判断手段21の判断に基づいて人(本発明の「第2対象物」に相当する。)については人の存在を検知後、第2対象物に対する接触予想時間が所定値以下になった時に運転者への注意喚起を実施する。この結果、注意喚起手段22による動物に対する警報開始時の車両10から動物までの距離は、注意喚起手段22による人に対する警報開始時の車両10から人までの距離より大となる。
充足判断手段23は、注意喚起手段22による動物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が動物の存在に気付いたことを所定条件の充足に基づいて判断する。制御手段24は、充足判断手段23が所定条件を充足していないと判断したときには、注意喚起手段22に再度の注意喚起を実施させる。
所定条件は、注意喚起対象となった動物に対する運転者による接触回避操作が実施されたこととする条件を含む。
注意喚起手段22は、再度の注意喚起を、最初の注意喚起とは同一の喚起方式でかつ強めたものとするか、又は異なる喚起方式で行う。
次に図3に示したフローチャートに従って、画像処理ユニット8による監視対象物の検出処理及び警報判定処理の実行手順について説明する。
STEP1では、画像処理ユニット8は、赤外線カメラ2からの撮像画像信号を入力する。赤外線カメラ2は、一定時間ごとに、車両10の前方の光景を所定の画角で撮影し、その撮像画像信号を出力する。
STEP2では、画像処理ユニット8は、撮像画像信号(アナログ信号)をデジタルの諧調(輝度)データに変換したグレースケール画像を画像メモリに取り込む。
赤外線カメラ2が一定時間間隔で撮像した直近の所定数(複数)の赤外線画像は時系列のグレースケール画像として画像メモリに記憶される。そして、画像メモリに記憶された時系列の所定数のグレースケール画像は、一定時間間隔が経過して、赤外線カメラ2が最新の撮像画像を生成するごとに、直近の所定数のグレースケール画像に更新される。
STEP3では、画像処理ユニット8は、グレースケール画像の各画素について、輝度が所定の閾値以上である画素を高輝度画素として「1」(白)とし、輝度が該閾値よりも小さい画素を低輝度画素として「0」(黒)とする2値化処理を行って2値化画像を取得する。
STEP4では、画像処理ユニット8は、2値化画像中の各白画像部分の各縦方向(2値化画像の上下方向)位置に対し、横方向(2値化画像の左右方向)に白の画素の連続する画素列の開始画素位置及び長さを示すランレングスデータを算出する。
STEP5では、画像処理ユニット8は、2値化画像のランレングスデータに基づいて対象物の2値化画像としての白画像部分を抽出し、抽出した白画像部分に対してラべリング(番号付け)を行う。
STEP6では、画像処理ユニット8は、ラベリングした白画像部分の重心、面積、及び白画像部分の外接四角形のアスペクト(縦横)比を算出する。
STEP7では、画像処理ユニット8は、対象物の時刻間追跡を実施する。具体的には、赤外線カメラ2が一定時間間隔で出力する前回と今回の赤外線画像の2値化画像に含まれるラベル付き白画像部分について、相関性に基づいて同一対象物について白画像部分同士を対応付ける。その際、画像判断手段21は、白画像部分の重心、面積、及び白画像部分の外接四角形のアスペクト(縦横)比が対応の所定の閾値内に収まる、前回と今回の白画像部分は、所定の相関性があるとして、同一対象物についての白画像部分であると判断する。
STEP7において、画像処理ユニット8は、同一対象物についての白画像部分であると判断された白画像部分は、前回の2値化画像において付けられたラベルが継承されるように、再ラベリングする。
STEP8では、画像処理ユニット8は、前回の2値化画像と今回の2値化画像において同一ラベルを付けられた白画像部分同士について大きさの変化率から対象物までの距離を測定する。
歩行者の実空間位置の算出では、算出式として例えば次の式(1)が使用される。なお、詳細は例えば特開2008−113296号公報等に記載されているとおりである。
Z=Rate・V・Δt/(1−Rate)・・・(1)
上記の式(1)において各符号の定義は次のとおりである。
Z:対象物について図2のZ軸方向の位置、すなわち車両10から対象物までの距離。
Rate:今回及び前回の2値化画像において、STEP7における時刻間追跡により同一の対象物についての白画像部分であると判断された該白画像部分の外接四角形の幅又は高さの寸法比。今回の2値化画像における外接四角形の幅及び高さをw0,h0、前回の2値化画像における外接四角形の幅及び高さをw1,h1とすると、Rate=w1/w0又はh1/h0となる。なお、寸法h0,h1,w0,w1は2値化画像における画素ピッチ数で表現したものである。
Δt:今回及び前回の2値化画像の基になっている2値化画像の撮像時刻の時間差。
V:車両10の車速。
式(1)で求めたZはさらに車両10の回頭角により補正される。車両10の回頭角はヨーレートセンサ3の出力をΔtにより積分した積分値に基づいて算出される。この算出には、前述の特開2008−113296号公報等において説明されている手法を用いることができる。
画像処理ユニット8は、STEP8の実行後、ROUTINE9(警報処理ルーチン)を実行する。ROUTINE9の実行には画像処理ユニット8の画像判断手段21、注意喚起手段22、充足判断手段23及び制御手段24が関与する。ROUTINE9について、図4のフローチャートを参照して、説明する。
STEP21では、画像判断手段21は、STEP7での再ラベリングされたラベル付きの各白画像部分のうち、該白画像部分が表す対象物が生体であると判断されたものに対し、該対象物の種別が動物であるか人であるかを判断する。そして、画像判断手段21は、動物であると判断したときには、処理をSTEP22へ進め、人であると判断したときには、処理をSTEP36へ進める。
生体は、周囲より高温であるのに対し、一般的な構造物は生体より低温である。したがって、一般的な構造物は、2値化画像において白画像部分にはならない。しかし、一部の構造物は所定の温度以上であることがあり、これらは2値化画像において白画像部分として抽出される。白画像部分のうち、生体と構造物とは、例えば形状、アスペクト比、輝度分散(生体は輝度分散が少ない。)等に基づいて識別することができる。
生体を表す白画像部分が、人の画像部分であるか動物の画像部分であるかも、形状やアスペクト比等により識別することができる。人の画像部分は縦長であり、動物の画像部分は横長となる。
前述したように、動物に対する注意喚起としての警報は、赤外線カメラ2の赤外線画像から動物の画像部分が抽出されしだい、実施される。図5は車両10の前方に存在する人41及び動物42に対する警報の実施についての説明図である。図5に図示のX,Zは図2で定義した実空間座標系のX,Zの座標軸に相当する。図5では、赤外線カメラ2(図2)の画角は例えば12°になっている。赤外線カメラ2が出力する赤外線画像は、赤外線カメラ2の画角によってZ軸に対して左右対称の左境界線53及び右境界線54の内側範囲のものになる。
人41についての警報領域には、接近判定領域61と、左侵入判定領域62と、右侵入判定領域63とがある。接近判定領域61は、Z軸に対してX軸方向へ±(車体幅+3m)/2の幅とされ、Z軸方向に30m〜80mの範囲の長さに設定される。左侵入判定領域62及び右侵入判定領域63は、X軸方向へ接近判定領域61に対してそれぞれ左右にかつ左境界線53及び右境界線54の内側に設定され、Z軸方向へ接近判定領域61と等しい長さに設定されている。図5では、接近判定領域61に対しては、右肩下がりの斜線のハッチングが施され、左侵入判定領域62及び右侵入判定領域63は右肩上がりの斜線のハッチングが施されている。
人41は、接近判定領域61、左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63に存在するもののみが車両10の運転者に対する警報対象になる。この画像処理ユニット8は、Z軸方向へ車両10からおおよそ150〜300m遠方にいる生体を識別できるように、設計されている。この150〜300mという識別限界設計値は、ヘッドライトのハイビームが届く範囲として設定されている。動物42は、車両10から画角内の該識別限界設計値よりも近くに存在することが画像処理ユニット8により検出されしだい、車両10の運転者への警報の対象になり、画角の外へ移動すると、警報対象から外れる。
人41が接近判定領域61、左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63に存在するか否かは、人41の実空間座標(X,Y,Z)に基づいて判断される。監視対象物についての距離(Z座標)の算出方式として、2つのカメラの視差に基づいて行う複眼方式と、1つのカメラから出力される時系列の撮像画像における対象物画像部分の寸法変化率を利用する単眼方式とがある。
この車両周辺監視装置1は単眼方式を用いている。単眼方式により対象物の実空間位置を具体的に算出する仕方は、例えば特開2008−113296号公報に記載されたものを用いることができる。概略を述べると、赤外線カメラ2による撮像画像の時系列における対象物画像部分の外接四角形の幅又は高さが変化する比率を算出し、該比率と車速とに基づいて人41のZ座標を算出し、さらに、Z座標と撮像画像における対象物画像部分のピクセル位置とに基づいて人41のX座標及びY座標が算出される。ヨーレートセンサ3の出力は実空間座標(X,Y,Z)を車両10の回頭角に基づいて補正する際に利用される。
動物42については、その実空間位置としての実空間座標(X,Y,Z)を算出することは省略される。前述したように、動物42については、その存在が赤外線カメラ2の撮像画像内に検出されしだい、その実空間座標(X,Y,Z)を算出することなく、直ちに、警告音出力及び警告表示が開始される。
車両周辺監視装置1による警報は警告音出力と警告表示との2種類で実施される。車両周辺監視装置1は、警告表示では、HUD7の画面7a(グレースケール画像)の動物画像部分71又は人画像部分74に包囲枠72又は75を付けて表示し、動物42については画角の外側へ移動するまで、人41については警報領域から退出するまで、継続する。車両周辺監視装置1は、警告音出力では、人41についての警報及び動物42についての警報共に、開始時にスピーカ6から警告音を所定回数、出力して、終了する。
図5において、矢印48,49は、その向きへそれらに対応付けられている人41及び動物42が移動している状態を示している。矢印48の移動状態に対しては警告音及び警告表示の両方が実施され、矢印49の移動状況に対しては警告表示のみが実施される。
矢印48は、接近判定領域61に存在する人41が車両10の方(Z軸の負方向)へ移動している状態、左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63に存在する人41がX軸方向へ接近判定領域61の方へ移動している状態、又は左境界線53及び右境界線54の内側領域に存在する動物42が任意の方向へ移動している状態を示している。
矢印49は、人41が左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63から接近判定領域61へ向かうことなく左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63内で移動している状態、又は左侵入判定領域62から接近判定領域61へ移動した人41がさらに接近判定領域61から右侵入判定領域63へ侵入する状態を示している。
図4に戻って、STEP22では、注意喚起手段22は、最初の警報を実施済みか否かを判断し、実施済みであれば、処理をSTEP23へ進め、未実施であれば、処理をSTEP30へ進める。
STEP22における最初の警報及び次のSTEP23における再警報について、図6及び図7を参照して、説明する。なお、図6は再警報が実施されない場合の問題点を指摘する説明図であり、車両周辺監視装置1は図7で示す内容で警報を実施する。
図6及び図7において横軸は、車両10の前方に存在する人又は動物の存在位置をそれらが車両10に接触するまでの経過時間(TTC:Time-To-Collision)に換算した値で示している。なお、TTCは本発明の「接触予想時間」に相当する。各地点のTTCは、各車両10が該地点を通過してから現在までの経過時間を正として表すので、車両10の前方の地点のTTCは負となる。TTCが、絶対値の大きい負の数であるほど、車両10より前方の遠方地点となる。
図6の警報処理は動物に対する再警報を実施しないのに対し、図7の警報処理は動物に対する再警報を実施する。図6及び図7の警報処理は、人に対しては同一の内容になっている。また、図6における動物に対する警報処理は、図7における動物に対する警報処理のうち、最初の警報処理に相当するものとなっている。図6及び図7の共通の警報処理について先に説明してから、図7の再警報について説明する。
車両周辺監視装置1は、動物42については、図5で説明したように、赤外線カメラ2による赤外線画像により認識されしだい、警告音及び警告表示の両方の警報を実施する。動物42が、車両10の走行に伴い、左境界線53と右境界線54との間の範囲へZ軸方向へ侵入してくるときの警告音出力及び警告表示の実施開始はTTC=−T1の時点となる。TTC=−T1(T1は正の数)は、動物42が車両10よりまだ十分に遠方に存在するときの値となっている。T1は例えば10〜20秒の範囲であり、TTC=−T1に相当するZ軸方向位置はZ軸方向へ車両10より識別限界設計値(おおよそ150〜300m)だけ前方に相当する。
車両周辺監視装置1は、動物42についての警告表示として、TTC=−T1の時点で、画面7aとして表示するグレースケール画像70内の動物画像部分71に黄色の包囲枠72を付ける。
車両周辺監視装置1は、動物42についての警告表示を、動物42が左境界線53及び右境界線54の内側の範囲に留まる限り、TTC=−T1の時点以降も継続する。
車両周辺監視装置1は、動物42についての警告音による警報では、TTC=−T1の時点で、スピーカ6から例えば2回、警告音を出力して、終了する
車両周辺監視装置1による人41についての警告表示は、TTC=−T2(=−5秒)の時点で、接近判定領域61、左侵入判定領域62及び右侵入判定領域63に存在している人41、又は左境界線53及び右境界線54の内側の領域に侵入した人41について行われる。TTC=−T2は、車両10の通常の走行速度で人41が車両10のZ軸方向へ80m前方の地点に存在するときに相当する。人41についての警告表示の具体的な内容は、動物42についての警告表示と同一であり、グレースケール画像70において人画像部分74を黄色の包囲枠75で囲うものである。人41についての警告表示は、TTC=−T2の時点以降も継続する。
車両周辺監視装置1による人41についての警告音出力は、TTC=−T2の時点に人41が接近判定領域61に存在するとき、又はTTC=−T2の時点以降に人41が侵入した時に実施される。車両周辺監視装置1は、人41についての警告音出力として、動物42についての警告音出力のときと同様に、警告音をスピーカ6から2回、出力して、終了する。
もし、図6のように、動物42についての警告音出力を動物42の検出開始時に限定して行うと、その後も、警告表示は継続されるものの、運転者は、動物42に対する接触回避操作を後回しにすることがあり得る。
なお、車両周辺監視装置1は、人41についての警告音も、人41が接近判定領域61に侵入した時に出力して、終了するが、人41についての警告音出力は車両10が人41に比較的接近してからであるので、運転者は直ちに警報対象の人41を肉眼で認知する。したがって、運転者は人41に対する注意は警告音開始から継続する。
車両周辺監視装置1は、図6の警報処理におけるこのような問題点に対処して、動物42についての警報を再実施する。その再警報の内容は図7に示すとおりである。
すなわち、図7の警報処理では、車両周辺監視装置1は、TTC=−T1の時点から所定時間が経過した時点、又はTTC=−T1の時点から車両10が所定距離を走行した時点としてのTTC=−T3(T1>T3>T2)の時点で、充足判断手段23が、車両10の運転者が人41に対する接触回避操作を実施済みか否かの判定Aを行う。なお、該判定Aの条件は本発明の「所定条件」に相当する。
運転者による人41に対する接触回避操作は、主なものとして例えばブレーキペダルの踏み込み、アクセルペダルの踏み込み力の緩め、又はステアリングホィールの回転操作等であり、動物42との接触を回避させようとする運転者による一切の運転操作を含む。画像処理ユニット8は、運転者によるブレーキペダルの踏み込みの有無はブレーキセンサ5の出力に基づいて検出することができ、運転者によるステアリングホィールの回転操作の有無はヨーレートセンサ3の出力に基づいて検出するができ、また、接触回避操作に伴う車両10の減速及び再加速は車速センサ4の出力に基づいて検出することができる。
制御手段24は、充足判断手段23による判定Aの結果が正(充足)であれば、TTC=−T3の時点以降も、グレースケール画像70において動物画像部分71の包囲枠72を点灯する。
制御手段24は、充足判断手段23による判定Aの結果が否(非充足)であれば、TTC=−T3の時点で、再警報として、警告音出力を再実施したり、グレースケール画像70における動物画像部分71の包囲枠72を点灯から点滅表示へ切り替える。
再警報は、TTC=−T1の時点での最初の警報よりも強めて、運転者に有効に認識されるようにする。警告音の再出力を強める仕方としては、(a)警告音の出力回数の増大(図7では4回になっている。)、(b)音量の増大、又は(c)最初の警告音は単なるブザー音とするのに対し、再警告音は着メロ(登録商標)等の特殊音にすることが挙げられる。
警告表示を強める仕方としては、動物画像部分71を囲っている包囲枠72を点灯から点滅78に切り替えることの他に、グレースケール画像70の全体を表示と非表示とに交互に切替えるのも効果的である。
注意喚起手段22は、再警報を、最初の警報とは異なる喚起方式で実施してもよい。異なる喚起方式としては、例えば、運転座席を適当に振動させることや、運転者の顔や胸元に向けて、一瞬、光を照射することが挙げられる。
なお、充足判断手段23が判定Aについて正の結論を出したことは、制御手段24が警告音の再警報の実施の中止を決定したことを意味する(後述のSTEP26に相当)。また、図7では、判定Aが否であるときの再警報として、警告音出力の再実施及び点滅78の両方が行われているが、警告音出力の再実施のみとして、点滅78は省略して、包囲枠72は点灯のまま、すなわち再警告表示は不実施とすることもできる。
図4に戻って、STEP23〜STEP25,STEP31の処理は図7の判定Aの処理に相当する。STEP26の「再警報の中止決定」は、図7では、判定Aが正であるときの流れに相当する。STEP32の「再警報実施」は、図7では、判定Aが否であるときの流れに相当する。
STEP23では、充足判断手段23は、動物42についての再警報を実施済み又は再警報中止を決定済みであるかを判定し、判定が正であれば、処理を図3の処理手順へ戻す。充足判断手段23は、否の判定をすると、処理をSTEP24へ進める。なお、動物42についての再警報を実施済みとは、ROUTINE9の今回の実行開始前までに、後述のSTEP32を実施済みであること意味する。動物42についての再警報中止を決定済みとは、ROUTINE9の今回の実行開始前までに、後述のSTEP26を実施済みであることを意味する。
STEP24では、充足判断手段23は、運転者による動物42に対する接触回避操作の有無について判断し、接触回避操作有りと判断すれば、処理をSTEP25へ進め、無しと判断すれば、処理をSTEP31へ進める。
STEP25では、充足判断手段23は、現在時刻又は現在地が最初の警報(最初の警報についてはSTEP30で後述)から所定時間内又は所定走行距離内であるか否かを判定し、判定が正であれば、処理をSTEP26へ進め、否であれば、処理をとSTEP32へ進める。
STEP26では、制御手段24は、再警報の中止を決定する。その後、制御手段24は処理を図3の処理手順に戻す。
STEP30では、注意喚起手段22は最初の警報を実施する。該最初の警報は、図7では、TTC=−T1の時点での警報に相当する。その後、注意喚起手段22は処理を図3の処理手順に戻す。
STEP31では、STEP25と同様に、充足判断手段23は、現在時刻又は現在地が最初の警報(警告音出力)から所定時間内又は所定走行距離内であるか否かを判定する。そして、充足判断手段23は、判定が否であれば、処理手順をSTEP32へ進め、判定が正であれば、処理を図3の処理手順に戻す。
STEP32では、制御手段24は、警告音及び警告表示の再警報を実施する。該再警報の具体例は、図7においてTTC=−T3の時点で実施される警告音の再出力や包囲枠72の点滅78である。
STEP36では、注意喚起手段22は、人41が接近判定領域61、左侵入判定領域62又は右侵入判定領域63に存在するか否かを判定し、判定が正であれば、処理をSTEP37に進め、判定が否であれば、処理を図3の処理手順に戻す。
STEP37では、注意喚起手段22は、人41の存在位置に応じた警報を開始又は継続する。具体的には、図6及び図7で説明したように、人41が接近判定領域61にいるときは、警告音及び警告表示の両方を実施し、人41が左侵入判定領域62及び右侵入判定領域63にいるときは、警告表示のみを実施する。
以上、本発明を実施形態について説明したが、本発明は、その要旨の範囲内で種々に変形して実施することができる。例えば、実施形態では、本発明の「第1対象物」及び「第2対象物」はそれぞれ動物42及び人41となっているが、動物又は人を2種類に分けて(例:大きさ未確認動物と大きさ確認動物、又は大人と幼児等)、「第1対象物」を第1種類の動物又は人とし、「第2対象物」を第2種類の動物又は人とすることもできる。
実施形態では、撮像手段として赤外線カメラ2の撮像画像から対象物画像部分を抽出しているが、赤外線カメラ2の撮像画像に代えて、可視光カメラの撮像画像から対象物画像部分の抽出処理を行うこともできる。
例えば、実施形態では、運転者が動物42の存在に気付いたことを、運転者が車両10の減速等の運転操作を行ったか否かに基づいて判断しているが、これに代えて、運転者の視線を検知するカメラを配備し、最初の警報に対して、運転者が視線を動物42の方へ向けたならば、運転者が動物42の存在に気付いたと判断することもできる。
実施形態では、警告表示を画面7aのグレースケール画像70において行っているが、計器盤の速度計近辺に簡易表示器を設け、動物42が検知されしだい、該簡易表示器に動物42のアイコンを表示する警告表示方式とすることもできる。
1・・・車両周辺監視装置、2・・・赤外線カメラ(撮像手段)、10・・・車両、21・・・画像判断手段、22・・・注意喚起手段、23・・・充足判断手段、24・・・制御手段、41・・・人(第2対象物)、42・・・動物(第1対象物)、70・・・グレースケール画像(撮像画像)、71・・・動物画像部分、72・・・包囲枠、74・・・人画像部分、78・・・点滅。

Claims (3)

  1. 車両に搭載された撮像手段による撮像画像に基づいて、運転者に対する注意喚起を行う車両周辺監視装置であって、
    撮像画像に第1対象物画像部分及び第2対象物画像部分が含まれているか否かを判断する画像判断手段と、
    前記画像判断手段の判断に基づいて第1対象物については第1対象物の存在を検知しだい運転者への注意喚起を実施し、前記画像判断手段の判断に基づいて第2対象物については第2対象物の存在を検知後、前記第2対象物に対する接触予想時間が所定値以下になった時に運転者への注意喚起を実施する注意喚起手段と、
    前記注意喚起手段による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が第1対象物の存在に気付いたことを所定条件として該所定条件の充足を判断する充足判断手段と、
    前記充足判断手段が前記所定条件を充足していないと判断したときには、前記注意喚起手段に再度の注意喚起を実施させる制御手段とを備えることを特徴とする車両周辺監視装置。
  2. 請求項1記載の車両周辺監視装置において、
    前記注意喚起手段は、前記再度の注意喚起を、最初の注意喚起とは同一の喚起方式でかつ強めたものとするか、又は異なる喚起方式で行うことを特徴とする車両周辺監視装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両周辺監視装置において、
    前記充足判断手段は、前記注意喚起手段による第1対象物についての運転者へ注意喚起開始後、所定時間以内又は所定走行距離以内に運転者が接触回避の運転操作を行ったときは、前記所定条件が充足したと判断することを特徴とする車両周辺監視装置。
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