JP2014014898A - 研磨布用ドレッサーおよびその製造方法 - Google Patents

研磨布用ドレッサーおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドレッシングしたときに、金属成分の溶出が少なく、かつ砥粒の脱落が抑制されたドレッサーを提供する。
【解決手段】支持材の表面に複数個の砥粒が樹脂によって単層に固着された研磨布用ドレッサーであって、樹脂と砥粒との間に金属層が存在するドレッサーを提供する。樹脂に接する側の金属層の表面は凹凸部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学的かつ機械的平面研磨(Chemical Mechanical Planarization、以下CMPと略す)の工程で、研磨布を研削するために使用されるドレッサー、及びその製造方法に関する。
半導体ウェーハの表面を研磨する装置、あるいは、集積回路を製造する途中の配線や絶縁層の表面を平坦化する装置、磁気ハードディスク基板に使用されるAl板やガラス板の表面を平坦化する装置等ではCMP研磨が用いられている。CMP研磨とは、例えば、ウレタン製の研磨パッドが貼り付けられた回転基板に、微細な砥粒を含むスラリー液を供給しながら、被研磨面を押し当てて、被研磨面を平坦化する方法である。当然のことながら、この研磨パッドの研磨能力は使用時間と共に低下していく。そこで、この研磨能力の低下を抑制するために、一定時間毎に研磨パッド表層部を研削する。これにより、常に研磨パッドの新しい面を表面に出すことができ、研磨パッドの平坦性が維持される。この研削をドレッシングといい、ドレッシングに使用する部品をドレッサーと呼ぶ。ドレッサーは一般的に、金属基板に砥粒を電着、あるいは、ろう付け等によって接合させたものである。
ドレッサーには、従来から、パッドにスクラッチ傷を与えないことが要求される。さらに最近では、集積回路のライン/スペ−スの極狭化によるパターン露光装置の焦点深度の低下、あるいは磁気ハードディスクの記録容量増加等に伴って、ドレッサーの構成部材からの溶出金属を極力抑制するニーズが高くなってきている。ドレッシング中に、ドレッサー中の金属成分がスラリーに溶出し、研磨パッドを介して半導体ウェーハ等を汚染する問題が発生しているためである。
溶出金属を抑制することを目的としたドレッサーとして、以下のものが開示されている。特許文献1には、MgO−SiO2系焼結体の表面にダイヤモンド砥粒を固着した板を樹脂基板に取り付けたドレッサーが開示されている。特許文献2には、ダイヤモンド砥粒を樹脂基板に固着したドレッサーが開示されている。特許文献3には、W、Si、SiOの粉末焼結体にダイヤモンド砥粒を固着したものを樹脂、セラミックス、ステンレス板に接着したドレッサーが開示されている。特許文献4には、炭化珪素からなる基板にダイヤモンド成膜して形成した砥粒を固着したドレッサーが開示されている。特許文献5には、ガラスとセラミックス粉末複合体でダイヤモンド砥粒を固着したものを支持材に取り付けたドレッサーが開示されている。
一方、特許文献6には、ダイヤモンド砥粒を樹脂からなる下引層で保持した芯線からなるワイヤソーで、シリコンウェハを切断することが提案されている。
特開2008−132573号公報 特開2001−25957号公報 特開2001−179638号公報 特開2004−291129号公報 国際公開第2008/062846号 特開2009−285791号公報
前述したように、従来から金属溶出を抑制するために、ドレッサーを構成する部材に金属以外のセラミックス焼結体、あるいは、樹脂を使用したドレッサーが開示されている。しかし、セラミックス焼結体にダイヤモンド砥粒を固着すると、ダイヤモンド砥粒と焼結粉末との反応によって、ダイヤモンド砥粒が劣化してしまう問題がある。一方、樹脂支持材にダイヤモンド砥粒を固着すると、樹脂とダイヤモンドとの固着力が弱いために、ドレッシング中にダイヤモンドの脱落が起こり、スクラッチが頻発する問題が生じる。
本発明は、ドレッシングの際に砥粒の脱落が少なく、かつ、好ましくは金属溶出が抑制されたドレッサーを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]支持材の表面に複数個の砥粒が樹脂によって単層に固着された研磨布用ドレッサーであって、
前記樹脂と前記砥粒との間には金属層が存在し、前記樹脂に接する前記金属層の表面は凹凸部を有する研磨布用ドレッサー。
[2]前記樹脂と前記金属層とが接触している線上において、前記樹脂と前記金属層との濡れ角度θが0<θ<90°の範囲にある、[1]に記載の研磨用ドレッサー。
[3]前記金属層の膜厚が0.1μm〜20μmである[1]または[2]に記載の研磨布用ドレッサー。
[4]前記金属層の凹凸部は、隣り合う凹部と凸部の間隔が0.05μm〜10μmであり、かつ、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差が0.05μm〜15μmである、[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサー。
[5]前記金属層が、Ti、Ni、Al、Cu、黄銅、CrおよびAuの1種以上の金属から構成される、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサー。
[6]前記砥粒の粒径が5μm〜300μmである[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサー。
[7]前記砥粒がダイヤモンド砥粒である[1]〜[5]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサー。
[8]前記支持材が樹脂製あるいは金属製である[1]〜[7]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサー。
[9]前記金属製支持材の表面に砥粒を固着させる樹脂層を有し、前記金属製支持材の前記樹脂層と接する表面は凹凸部を有する、[8]に記載の研磨布用ドレッサー。
[10]前記金属製支持材がステンレス製である、[8]または[9]に記載の研磨布用ドレッサー。
[11]前記[1]〜[10]のいずれかに記載の研磨布用ドレッサーの製造方法であって、
前記砥粒の表面に、金属層を形成する工程と、前記金属層をエッチングし、前記凹凸部を形成する工程と、前記砥粒を、前記エッチングされた金属層を介して、樹脂により支持材の表面に固着させる工程と、を有する研磨布用ドレッサーの製造方法。
本発明の研磨布用ドレッサーは、樹脂と砥粒との間に十分な固着力があり、砥粒の脱落が抑制される。また、砥粒の脱落の抑制が可能であるため、スクラッチ傷の発生も抑制できる。このため、CMP研磨のパッドコンディショナーに本発明のドレッサーを適用すれば、製品基板の品質向上が達成されると共に、高い生産性も維持できる。また、金属製支持材と砥粒を固着させるための樹脂層との間には十分な固着力があるため、金属製支持材から樹脂層が剥離することを抑制できる。
図1Aは本発明の研磨布用ドレッサ−の断面模式図であり、図1Bは本発明の研磨布用ドレッサ−の金属層と樹脂製支持材との界面を示す模式図であり、図1Cは金属製支持材と樹脂層との界面を示す模式図である。 図2Aは、研磨布用ドレッサ−の、砥粒配置面からの斜視図であり、図2Bは、樹脂と金属層が接触している線上における樹脂と金属層の濡れ角度θを示す模式図である。 実施例における砥粒の配置パターンを示す図である。
1枚のドレッサー表面には、その面積にもよるが、通常、数千個から数万個の単結晶砥粒(例えばダイヤモンド砥粒、好ましくは人工ダイヤモンド砥粒)が固定されている。特に、ダイヤモンドは炭素原子が共有結合しているため、通常、その表面は安定である。そのため、ダイヤモンドを樹脂と接触させても、ダイヤモンドと樹脂とを化学結合させることはできない。したがって、ダイヤモンド砥粒を樹脂に固着しても、十分な結合力を得るには至っていなかった。
本発明者らは、砥粒を金属層で覆い、金属層の表面に微細な凹凸を付与し、それを樹脂に固着させた。それにより、金属層の表面の凹凸部に樹脂が入り込み、樹脂と金属層との界面のアンカー効果によって、砥粒を十分な固着力で固定できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
1.研磨布用ドレッサー
本発明の研磨布用ドレッサーは、支持材と、その表面に単層に固着された複数個の砥粒とを有する。また、本発明のドレッサーにおける支持材は樹脂製支持材であるか、または表面に樹脂層がある金属製支持材でありうる。金属製支持体に形成された樹脂層に、複数個の砥粒が単層に固着されている。
本発明の研磨布用ドレッサーを、図1A〜Cに模式的に示す。図1Aに示すように、樹脂3と砥粒1との間には金属層2が存在する。また、図1Bに示すように、樹脂3に接している金属層2の表面は凹凸部を有する。樹脂3が、金属層2の凹凸に入り込み、両者がアンカー効果によって結合する。したがって、本発明によれば、砥粒1の固着力に優れた研磨布用ドレッサーが実現される。
樹脂3は、樹脂製支持体を構成する樹脂であってもよいし、金属製支持体などの支持体の表面に形成された樹脂層4であってもよい(図1C参照)。図1Cに示すように、樹脂層4に接する支持材5(例えば金属製支持材)の表面は凹凸部を有する。樹脂層4が、金属製支持材5の凹凸に入り込み、両者がアンカー効果によって結合する。もちろん、本発明の研磨布用ドレッサーには、必要に応じて、他の部材が設けられていてもよい。
(金属層について)
本発明の研磨布用ドレッサーにおける金属層は、樹脂と砥粒との間にある層である。支持材の露出表面にも金属層が設けられていてもよいが、研磨布用ドレッサーでドレッシングするときに金属成分が溶出することを防止する観点からは、支持材の露出表面の一部のみに金属層を配置するか、できるだけ配置しないことが好ましい。
金属層は、樹脂に接する表面に凹凸部を有する。金属層の厚みは0.1μm〜20μmであることが好ましい。金属層の厚みとは、平均厚みを意味する。金属層が薄すぎると、その表面に好適な凹凸部が存在することが難しくなり、樹脂と金属層との界面のアンカー効果が低下する。また、金属層の厚みを過大にして、大きな凹凸部を形成しても、上記アンカー効果の更なる向上はしにくい。金属層の厚みは、研磨布用ドレッサーの断面をSEMまたはTEMにて直接観察した際に観察される平均厚みとする。
金属層の凹凸部において、隣り合う凹部と凸部との間隔は0.05μm〜10μmであることが好ましい。間隔が0.05μm未満では、凹凸部の形成自体が難しくなり樹脂とのアンカー効果を得難くなる。一方、間隔が10μm超の場合には凹部の最低部から凸部の最高部までの表面の傾斜が緩やかになるために樹脂とのアンカー効果が低下し易くなる。なお、隣り合う凹部と凸部との間隔とは、隣り合う凹部の最低部と凸部の最高部との間隔をいう。
金属層の凹凸部において、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差は0.05μm〜15μmであることが好ましい。高さの差が0.05μm未満では、金属層に凹凸部を形成したとしても樹脂の入り込み量が少なく、樹脂との十分なアンカー効果が得られ難くなる。また、高さの差を15μm超としても樹脂とのアンカー効果の更なる向上は得にくい。
金属層の凹凸部は、樹脂に接している金属層の表面の全てに存在していると、アンカー効果が最大となってより好ましい。しかしながら、樹脂に接している金属層の表面の少なくとも50%以上の面積部分に存在していれば、十分なアンカー効果が得られる。
さらに、金属層に微細な凹凸部を形成することで、砥粒を覆う金属層に対する樹脂の濡れ性が飛躍的に向上することを新たに見出した。つまり、金属層の表面の微細な凹凸部によって、樹脂の濡れ性が向上する。図2Aは、研磨布用ドレッサーの砥粒配置面の斜視図である。砥粒を覆う金属層に対する樹脂の濡れ性が高まると、図2Aに示されるように、樹脂3が砥粒2を覆うようにして保持することができる。
樹脂の濡れ性は、樹脂と金属層との濡れ角度θによって示されうる。樹脂と金属層との濡れ角度θは、樹脂表面と金属層が接触している線上における樹脂と金属層との濡れ角度をいう。より具体的に濡れ角度θは、図2Bに示すように、固体と液体が接触した時の公知の濡れ角度と同様に定義される。そして、濡れ角度θを0<θ<90°の範囲とすることによって、砥粒の支持体への固着力が向上することが見出された。濡れ角度θを10≦θ≦80°の範囲とすると、固着力が更に向上するためより好ましい。
さらに、研磨布用ドレッサーの重要な指標の一つであるパッド研削力を向上させるためには、砥粒の突き出し高さが大きいことが必要となる。樹脂と砥粒の濡れ角度θを0<θ<90°の範囲とすることによって、砥粒突き出し高さを大きく保ったまま、砥粒を樹脂で覆うことができる。そのため、パッド研削力と砥粒の脱落抑制との両立が可能となる。
濡れ角度θは、金属層の表面に形成させる凹凸部における凹部と凸部の間隔、および、最高部と最低部の高さの差によって制御することができる。
金属層の厚み、凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔、凹凸部の隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差は、砥粒10個の金属層のそれぞれの各値を実測し、その測定値の平均値とする。実測の方法は、砥粒表面部位からFIB加工によって断面観察できる部位を切り出し、SEM、あるいは、TEMによる直接観察とする。
砥粒表面を覆う金属層は、Ti、Ni、Al、Cu、黄銅、Cr、Auの1種以上の金属から構成されることが好ましい。これらの金属層は、溶液めっき処理等の湿式工程、あるいはスパッタ、CVD等の乾式工程によって、砥粒表面に形成することができる。これらの金属層は、ダイヤモンド砥粒表面との密着性にも優れており、金属層の表面に微細な凹凸部を容易に形成できる。
砥粒を被覆する金属層は、一層であっても複数層からなる積層体であってもよい。金属層が、複数の金属層からなる積層体から構成されていると、固着力をより高めたり、金属層表面の加工性を向上させることが可能となる場合がある。
複数の金属層の積層体の具体的構成を例示すれば、ダイヤモンド砥粒表面をTi金属層で被覆して、ダイヤモンドの炭素原子とTi原子とを反応させて化学結合させる。そして、Ti金属層をNi金属層等で被覆する。これにより、TiとNiとの化学結合も生じ、ダイヤモンド砥粒自体と金属層との間の結合力を高めることができるためより好ましい。
また、複数の金属層の積層体は、砥粒側に砥粒と化学結合しやすい金属層を形成し、樹脂層側に凹凸部を形成しやすい金属層を形成して得てもよい。これにより、砥粒と金属層との結合力を高め、かつ金属の加工性を向上させることができる。
(砥粒について)
本発明の研磨布用ドレッサーにおける砥粒は、研削能力のある単結晶粒子の砥粒であればよい。単結晶粒子とは、例えばダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、及び酸化アルミニウム等である。これらの砥粒の中でも特に、ダイヤモンド砥粒は研削能力が高い。しかしながら、従来、ダイヤモンド砥粒を樹脂製支持材に固着しても、十分な結合力を得るには至っていなかった。これに対して、本発明ではダイヤモンド砥粒を強固に樹脂に固着できるという効果が得られる。
ダイヤモンド砥粒の粒径は、5μm以上300μm以下であることが好ましい。砥粒の大きさは、CMP研磨される被研磨物によって適宜選択される。半導体集積回路のCMP研磨の場合には、比較的大きな単結晶ダイヤモンド砥粒であって、ダイヤモンド表面が晶壁面となっているブロッキータイプが使用される。一方、Alやガラス等の磁気ハードディスク基板のCMP研磨の場合には、比較的小さな単結晶ダイヤモンド砥粒が使用される。
ダイヤモンド砥粒の粒径が5μm未満であると、個々のダイヤモンド砥粒に設けられる金属層表面の凹凸部の数が少なくなるため、金属層と樹脂製支持材との界面のアンカー効果が低下する可能性がある。一方、ダイヤモンド砥粒の粒径が300μm超であると、研磨布用ドレッサーによる研磨後のパッドの凹凸が大きくなり、ドレッシングされたパッドの平坦性が低下し易い。したがって、砥粒の粒径が10μm以上200μm以下であれば、研磨布用ドレッサーの製作のし易さ、及び研磨布用パッドによる研磨後のパッド平坦性の点からより好ましい。
(支持材について)
本発明の研磨布用ドレッサーにおける支持材は、樹脂製支持材であってもよいし、金属製支持材であってもよい。後述のように、金属製支持材の場合には、砥粒を配置させる金属製支持材の面に樹脂層が形成されている。
支持材の形状は、特に限定されるものではなく、八角形、二十角形等の多角形の形状でもよい。通常、研磨布用ドレッサーを用いたパッドの研削では、支持材自体が回転しながらパッドを研削する。そのため、均一研削性を担保するためには、支持材の形状は円盤状であることが好ましい。
(樹脂製支持材について)
研磨布用ドレッサーにおける樹脂製支持材の材料は、特に制限はないが、温間で流動性を有し、常温では固化状態となる熱可塑性樹脂が適している。後述するように、流動性がある状態の樹脂に、金属層で被覆された砥粒を接触させて、砥粒と樹脂とを密着させる。それにより、研磨布用ドレッサーを製造することができる。
CMPドレッサーは、酸性あるいはアルカリ性のスラリー中で使用される。そのため、支持材を構成する樹脂は耐酸性、耐アルカリ性を有することが好ましい。このような樹脂として、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のスーパーエンジニアリングプラスチック、汎用エンジニアリングプラスチック、汎用プラスチックを適用することができる。
支持材を構成する樹脂には、シリカ粒子、アルミナ粒子、アルミナ繊維、SiC繊維、炭素繊維、ガラス繊維が含有されてもよい。それにより、樹脂製支持材の剛性を調整し、砥粒を被覆した金属層の熱膨張係数に近づけることができ、金属層と樹脂製支持材との密着性を高めることができる。
(金属製支持材について)
研磨布用ドレッサーにおける金属製支持材の材料は、耐酸性あるいは耐アルカリ性を有する材料であるステンレスが好ましい。通常の鋼材の表面に、Niめっき、Crめっき、等の処理を行って、耐酸性あるいは耐アルカリ性を向上させた金属部材を用いることができる。
金属製支持材を用いる場合には、金属製支持材の砥粒固着面に樹脂層が形成される。金属製支持材の砥粒固着面に形成する樹脂層の材料は、前記樹脂製支持材と同様の樹脂を使用することができる。樹脂層の厚みは、少なくとも砥粒の粒径の半分程度以上の厚みであればよく、砥粒の固着力、および金属製支持材との密着力が十分となる。樹脂層の厚みは、砥粒の粒径の約半分程よりも小さいと、樹脂で砥粒を覆う面積が少なくなるため砥粒の固着力が低下する。樹脂層の厚みの上限は特に限定されず、CMP装置にセットされるドレッサーの形状に応じて厚みを変えることができる。
金属製支持材の樹脂層は、金属製支持材上に直接、射出成型によって形成することができる。または、予め公知の方法で樹脂層(樹脂フィルム)を作製し、その樹脂層と金属製支持材とを熱圧着することによって形成することができる。
金属製支持材の、樹脂層が形成される表面には凹凸があってもよい。凹凸は、アンカー効果によって金属製支持材と樹脂層との密着性を高める。凹凸部において、隣り合う凹部と凸部との間隔は0.05μm〜10μmが好ましい。間隔が0.05μm未満では、凹凸部の形成自体が難しくなりアンカー効果を得難くなる。一方、10μm超の場合には凹部の最低部から凸部の最高部までの表面の傾斜が緩やかになるためにアンカー効果が低下し易くなる。なお、隣り合う凹部と凸部との間隔とは、隣り合う凹部の最低部と凸部の最高部との間隔をいう。
凹凸部において、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差は0.05μm〜15μmであることが好ましい。高さの差が0.05μm未満では、金属層の表面に凹凸部を形成したとしても樹脂の入り込み量が少なく、十分なアンカー効果が得られ難くなる。また上記差を15μm超としてもアンカー効果の更なる向上はしにくい。
本発明の特徴である金属層の凹凸部は、樹脂製支持材に接している金属層の全ての表面に存在していれば、アンカー効果が最大となってより好ましいが、樹脂と接している金属層の表面積の少なくとも50%以上の面積部分に存在していれば十分なアンカー効果が得られる。
金属製支持材の砥粒固着面に対する反対側の面には、金属が露出していてもよい。金属製支持材の両面に金属が露出している場合に比べて、金属の溶出は半減以下に抑制する。また、砥粒固着面と反対側の面に、通常の樹脂コーティング、あるいはDLCコーティング等を行って金属を覆うことで、溶出金属量を大幅に抑えることができる。
2.研磨布用ドレッサーの製造方法
本発明の研磨布用ドレッサーは、特に限定されるものではないが、例えば1)砥粒の表面を金属層で被覆し、2)金属層の表面にエッチング等により凹凸部を形成し、3)凹凸部を有する金属層で被覆された砥粒を、樹脂製支持体の砥粒固着面に接触させて得られる。
また、本発明の研磨布用ドレッサーは、金属製支持材を用いる場合には、前記1)および2)に加えて、4)金属製支持材の表面にエッチング等により凹凸部を形成し、5)金属製支持材表面に樹脂層を形成する工程と、砥粒と樹脂層とを接触させる工程とを行って得られる。金属製支持材表面に樹脂層を形成する工程と、砥粒と樹脂層とを接触させる工程とは、同時に行ってもよい。
(砥粒への金属層の形成)
ダイヤモンド砥粒表面へ所定の金属層を所定の厚みで被覆する方法として、a)溶液めっき処理等の湿式工程、あるいはb)スパッタ、CVD等の乾式工程などの公知の方法が挙げられる。砥粒を被覆する金属層の厚みは、上記方法の各々の処理時間で制御することができる。
スパッタ処理により砥粒を金属層で被覆するには、砥粒を金属板あるいはガラス板の上に散布し、その板をスパッタ装置のチャンバー内のターゲットと対向する位置に設置する。この状態でスパッタ処理を行うと、ターゲットから弾き出された金属原子が砥粒の表面の約半分にのみ到達し、砥粒の表面の約半分には到達しない。したがって、個々の砥粒は、約半分の表面が金属層で被覆された状態となる。このように、砥粒の表面の半分のみを金属層で被覆してもよい。
砥粒を被覆する金属層の厚みは、0.1μm〜20μmであることが好ましい。0.1μm未満では、その表面に好適な凹凸部を形成することが難しくなる。したがって、金属層の厚みが0.1μm未満では樹脂と金属層との界面のアンカー効果が低下する。また、20μm超としても、上記アンカー効果の更なる向上は期待しにくい。したがって金属層の厚みが3μm〜20μmの範囲であれば、好適な凹凸部を安定して形成することができ、厚みをこの範囲とすることで、より安定したアンカー効果が得られる。
砥粒をTi金属層で被覆する場合、金属Tiターゲットを用いてスパッタ処理するか、あるいはTiイオンを含む溶液を、所定の温度に加熱した砥粒に噴霧するパイロゾル法による処理によってTi金属層を形成することが好ましい。特に、これらの処理によってダイヤモンド砥粒をTi金属層で被覆した場合、Ti原子がダイヤモンド砥粒のC原子と化学的に結合するため、両者の密着力が良好となる。
また、砥粒をTi金属層で被覆した後に、さらにNi金属層で被覆することも可能である。砥粒表面にTi金属層が存在すると、電気めっきによりNi金属層を形成することが可能となる。
砥粒表面を、直接Ni金属層で被覆する場合、次亜リン酸水溶液等を使った無電解Niめっき法によりNi金属層を形成することができる。この場合には、Ni−P合金の金属層が得られる。
砥粒をAl金属層で被覆する場合には、砥粒をステンレス製等の網の容器に入れて、溶融したAl金属の中に浸した後、引き上げる方法を用いてもよい。ただし、この方法ではAl金属層の厚みの制御が難しい。したがって、Al金属層の形成には、スパッタ処理がより適している。
砥粒をCu金属層で被覆する場合には、無電解Cuめっき法を用いて砥粒にCu金属層を形成することができる。また上述の方法により砥粒をTi金属層で被覆した後、電気めっき処理を行い、さらにCu金属層で被覆することも可能である。
砥粒を黄銅で被覆してもよい。黄銅は、Cu60〜70質量%とZn30〜40質量%の合金である。黄銅からなる金属層は、めっき処理により得られる。黄銅のめっきは所定濃度比のCu−Znの合金めっき浴から得ることができる。また砥粒表面に、CuめっきとZnめっきとをそれぞれ所定の質量比になるように別々に行った後に、合金化熱処理を施すことによっても、砥粒表面に黄銅のめっきからなる金属層が形成される。Cuめっきは上述した方法で行うことができる。ZnめっきをCuめっきの上に形成する場合には電気めっき法を用いることができる。
砥粒をCr金属層で被覆する場合、金属Crをターゲットとして用いたスパッタ処理により砥粒にCr金属層を形成することができる。また予めTi、Ni、Cu、もしくは黄銅をめっきした砥粒を、電気めっき法によりCr金属層で被覆してもよい。
砥粒をAu合金層で被覆する場合、Au合金としては、Au−Cu合金、あるいは、Au−Ni合金が適している。砥粒をAu−Cu合金層で被覆する場合、予め無電解めっきによってCuをめっきした砥粒に、Auの電気めっき、あるいはAu−Cu合金の電気めっきを行う。Au−Cu合金はAuが60質量%程度存在すると硬度が高くなる。Au−Ni合金層で砥粒を被覆する場合、予めNiを無電解めっきによってNiめっきした砥粒に、Auの電気めっき、あるいはAu−Ni合金の電気めっきを行う。
(金属層への凹凸部の形成)
砥粒の表面に所定厚みで形成された金属層に凹凸部を付与する。凹凸部を付与する方法としては、各金属に応じた湿式エッチング法や、電解エッチング法などが挙げられる。湿式エッチング法では、エッチング液の濃度や、エッチング時間等を調整することによって、凹凸部の隣り合う凹部と凸部の間隔や、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を調整することができる。また、電解エッチング法では、電解液の種類や電流密度等を調整することによって、凹凸部の隣り合う凹部と凸部の間隔や、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を調整することができる。
前述の通り、金属層表面の凹凸部の隣り合う凹部と凸部の間隔を0.05μm〜10μmの範囲に制御することが好ましく、また、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を0.05μm〜15μmの範囲に制御することが好ましい。
砥粒を被覆するTi金属層に、湿式エッチング法により凹凸部を形成するには、例えば、容器中の硝酸及び弗酸含有水溶液に、Ti金属層で被覆した砥粒を浸漬して、所定の時間、撹拌すればよい。硝酸及び弗酸の濃度や、浸漬時間を変えることによって、凹凸部の凹部と凸部との間隔、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を調整することができる。
また、Ti金属層に、電解エッチング法による凹凸部を形成するには、例えば、容器中のメチルアルコールとエチレングリコールと過塩素酸との混合溶液に、一対の白金電極を入れ、陽極側の白金電極に接するようにTi金属層で被覆した砥粒を配置し、電極間に数十ボルトの直流電圧を印加すればよい。メチルアルコールとエチレングリコールと過塩素酸との混合割合や、印加電圧を調整することによって、凹凸部の凹部と凸部との間隔、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を変えることができる。
砥粒を被覆するNi金属層に凹凸部を形成するには、例えば、硝酸及び氷酢酸の水溶液で湿式エッチングすればよい。また、過硫酸アンモニウム水溶液で電解エッチングしてもよい。
砥粒を被覆するAl金属層に凹凸部を形成するには、例えば、塩酸、硝酸、及び弗酸の水溶液で湿式エッチングすればよい。また、硼弗化水素酸水溶液で電解エッチングしてもよい。
砥粒を被覆するCu金属層あるいは黄銅からなる金属層に凹凸部を形成するには、例えば、過硫酸アンモニウム及び塩酸の水溶液で湿式エッチングすればよい。また、燐酸水溶液で電解エッチングしてもよい。
砥粒を被覆するCr金属層に凹凸部を形成するには、例えば、硝酸及び塩酸の水溶液で湿式エッチングすればよい。または、蓚酸の水溶液で電解エッチングしてもよい。
砥粒を被覆するAu金属層に凹凸部を形成するには、例えば、硝酸及び塩酸の水溶液で湿式エッチングすればよい。または、塩酸の水溶液で電解エッチングしてもよい。
(支持材への砥粒の固着)
樹脂製支持材に砥粒を固着させるには、樹脂製支持材の成形と、樹脂製支持材への砥粒の固着とを同時に行うことができる。例えば、流動性がある状態の樹脂を砥粒に接触させて、圧力を加えて密着させることで、樹脂製支持材を成形する。それにより、樹脂製支持材を構成する樹脂が、金属層表面の凹凸部に入り込むことができる。より具体的には、金属層で被覆された砥粒を基板上に仮固定し、仮固定した砥粒に、高圧条件下で加熱された流動性のある樹脂を流入接触させて、樹脂製支持材を成形する。基板に仮固定された砥粒は、ドレッサーの砥粒の配置パターンと同様にパターニングされていることが好ましい。予め基板に粘着テープ等の接着剤を配置しておくことで、砥粒を仮固定することができる。
金属製支持材に砥粒を固着させるには、まず、金属製支持材の表面に樹脂層を形成する。金属製支持材の表面に樹脂層を形成するには、例えば、流動性がある状態の樹脂を金属製支持材に接触させて、圧力を加えて密着させて行う。その後、金属製支持材の樹脂層の上に砥粒を仮固定し、砥粒を仮固定した支持材を加熱し、樹脂を再溶融させればよい。それにより、樹脂層の樹脂が金属層表面の凹凸部に入り込むことができる。
また、金属製支持材に砥粒を固着させるには、金属製支持材の上に板状樹脂(樹脂フィルム)を配置し、樹脂フィルムの上に砥粒を仮固定した状態で樹脂が溶融する温度まで昇温させてもよい。それにより、金属支持材と砥粒の間に樹脂層が形成できる。
金属製支持材の樹脂層を形成する面には、凹凸部を形成しておくことが好ましい。金属製支持材の表面に凹凸部を形成するには、金属製支持材をエッチング液に浸漬させればよい。金属製支持材に軟鋼などの材質を用いる場合には、ピクリン酸アルコ−ル溶液、あるいは、硝酸アルコ−ル溶液などを用いることができる。支持材にSUS304ステンレス鋼を用いる場合には塩化第二鉄溶液、あるいは、Kalling液、などを用いることができる。凹凸部の間隔、隣り合う凹部の最低部と凸部の最高部との高さの差は、これらのエッチング溶液の濃度と浸漬時間によって制御することができる。
樹脂を砥粒に接触させるには、射出成形法および温間金型プレス法が適している。特に、射出成形法は、生産性に優れているため好適である。金属層表面の凹凸部への樹脂の密着性を高めるためには、樹脂が凹凸部に接触する前に凹凸部近傍にあるガスを真空脱ガス等によって除去しておくことがより望ましい。つまり、減圧条件にしておくことが好ましい。
支持材に固着された砥粒の配置パターンは、ランダムであっても、規則的であってもよい。規則的に配置する場合には、三角形、四角形、五角形、六角形等のマトリクスの各頂点に砥粒を配置してもよい。また、種々のパターン領域に砥粒を配置することが可能である。砥粒を配置するには、例えば、射出成型機の金型にセット可能な基板上に、所定位置に開口部を有する篩の開口部を通して砥粒を落とし込み、基板の所定位置に砥粒を配置すればよい。
また、強磁性であるNi金属層で被覆された砥粒を、磁石の上に置かれた基板上に置くと、砥粒を被覆するNi金属層が磁石に対向して配置するので配置方向が揃う。そして、粘着テープを貼った基板を重ねて、砥粒を粘着テープに付着させる。それにより、金属層で被覆されていない砥粒部位が粘着テープに接着し、金属層で被覆された砥粒部位が粘着テープに接着せず露出する。この状態の砥粒と樹脂とを一体化させれば、金属層で被覆された砥粒部位が樹脂と接触し、金属層で被覆されていない砥粒部位は樹脂と接触しない。その後、基板を除去すれば、金属層で被覆されていない砥粒が露出する。よって、金属層を取り除く処理が不要となる。
支持材から露出する砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)の調整は、基板に仮固定された砥粒の状態で調整されうる。例えば、基板の両面テープに砥粒を仮固定するときに、両面テープの厚みを砥粒の粒径の半分程度にしておけば、砥粒を両面テープに埋め込むことで、砥粒の約半分が両面テープから露出する。その後、仮固定された砥粒に樹脂を接触させて密着させると、両面テープ中に埋め込まれた砥粒部位は、樹脂に覆われずに支持材から突出する。その結果、砥粒と樹脂とが一体化しつつ、砥粒の半分が突出しているドレッサーが得られる。
全面に金属被覆した砥粒と樹脂とを一体化した場合、樹脂製支持材から突出している砥粒部位も、金属層で被覆されている。つまり、図1Aの模式図で示される砥粒1の樹脂3から突出している部位においても、金属層2で被覆された状態となっている。この場合、砥粒を被覆する金属層に応じた湿式エッチング液で、樹脂3から突出した砥粒部位の金属層のみを溶解し、除去することができる。また、金属層で被覆した砥粒と樹脂とを一体化した後、ダミードレッシングを行うことによっても、樹脂3から突出した砥粒部位の金属層のみを除去することができる。このダミードレッシングを、コロイダルシリカ等のスラリーを流しながら行うことによって、効率的に金属層を除去することができる。
このようにして、樹脂3から突出した部位のダイヤモンド砥粒を覆っている金属層を取り除くことによって、パット研削速度が向上する。また、パット研削時に金属成分が溶出することを抑制できる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒の砥粒表面を、無電解めっきによりNi金属で被覆した。Ni無電解めっき浴は、塩化ニッケル:50g/L、次亜リン酸ナトリウム:10g/L、クエン酸ナトリウム:10g/Lを含み、pH4、浴温度90℃とした。めっき浴はスターラーで撹拌した。金属層の厚みを実測する方法は、砥粒表面部位からFIB加工によって断面観察できる部位を切り出し、SEM、あるいは、TEMにて直接観察した。
(凹凸部の形成)
Ni金属層を形成した砥粒を、硝酸:氷酢酸=1:1の溶液を蒸留水で希釈したエッチング液に浸漬し、Ni金属層の表面に凹凸部を形成した。凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差は、エッチング液の溶液濃度及び、浸漬時間で制御した。表1にエッチング液の濃度(%)及び浸漬時間(秒)を示す。
凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差は、砥粒10個についてそれぞれ実測し、これらの値の平均値とした。金属層の厚みは、実測される平均厚みとした。凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差を実測する方法は、砥粒表面部位からFIB加工によって断面観察できる部位を切り出し、SEMあるいはTEMにて直接観察した。
(樹脂製支持材の形成)
凹凸部が形成された金属層で被覆された砥粒を、直径100mm、厚み2mmのSUS304板の上に仮固定した。先ず、SUS304板の上に耐熱性のある両面テープを貼りつけた。両面テープは、100μm厚の耐熱両面テープを使用した。貼り付けた両面テープに以下の手順で砥粒を配置した。砥粒の径(高さ)の約半分に相当する約70μmが、耐熱テープ中に押し込まれた。仮固定された砥粒は、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにパターニングされ、かつ砥粒同士の間隔を0.4mmとした。
具体的には、SUS304板10の片側の面に描いた半径25mmの円11と、半径48mmの円12の間のリング状領域に砥粒を配置した。より具体的には、このリング状領域を、等角度(90°)で4つのアーク状領域(13−1〜4)に分割し、隣り合うア−ク状領域同士の2mm幅のギャップ(14−1〜4)には、ダイヤモンド砥粒を配置しなかった。アーク状領域13−1〜4のそれぞれに、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにダイヤモンド砥粒を規則的に配置した。ダイヤモンド砥粒同士の間隔は0.4mmとした。砥粒の具体的配置手順は、前記の砥粒配置と同じパターンの、砥粒が通り抜ける程度の穴が開いた篩を作製し、その篩目から砥粒を落とし込む方法で行った。
次に、砥粒がパターニング配置されたSUS304板を、射出成型機の金型の底面にセットした。セットされたSUS304板の砥粒が、樹脂流入側を向いていた。金型の底面の直径は100mmであり、金型の内容積は円柱形状であった。樹脂はポリフェニレンサルファイド(PPS)を使用した。金型温度120℃とし、射出成型機のシリンダー温度320〜370℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件で樹脂を流入し、砥粒と樹脂とを一体化させた。1ショットでの樹脂流入量は、樹脂製支持材の厚みが4mmになるように調整した。
SUS304板を取り外すことで、直径100mm、厚み4mmの樹脂製支持材の表面にダイヤモンド砥粒が所定の位置に配置された研磨布用ドレッサーが得られた。樹脂製支持材から露出している砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)は、約68μmであった。樹脂から露出している砥粒表面を被覆する金属層を、硝酸:40%弗酸=80:3の溶液に浸漬して除去した。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
樹脂製支持材の樹脂と金属層とが接している線上における濡れ角度θを測定するために、砥粒と樹脂を含む断面で切断し、両者の接合状態をSEMで観察した。観察断面における樹脂の金属層への濡れ角度を、分度器を用いて測定した。各試料において、10カ所測定し、それらの平均値を求めた。
樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度は、金属層の表面に形成させる凹凸部における凹部と凸部の間隔、および、最高部と最低部の高さの差によって制御することができた。
(評価)
以下の方法により、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。
・溶出金属量
市販のタングステン用スラリー(Cabot社製、W2000)に4%の過酸化水素水を混合した溶液1000mL中に、作製した研磨布用ドレッサーを1枚ずつ5日間浸漬した。その後、スラリー中の金属元素、Ti、Ni、Al、Cu、Zn、Cr、AuをICP発光分光分析法で測定した。表1に、これらの元素の合計量を、スラリー中への溶出金属量として示した。
・パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数
作製した研磨布用ドレッサーを用いてパッドを研削した。研削したパッドは発砲ポリウレタン製であり、パッドの直径は250mmであった。このパッドを研磨盤の上に貼り付けた。回転機構とパッドの半径方向に揺動機構とを有する装置に、上記方法により得られた研磨布用ドレッサーを固定し、加圧機構によって2.0kgの加重を加えて、パッドに押し付けた。研磨布用ドレッサーの中心をパッドの中心に合わせつつ、パッド中心から30mm〜90mmの範囲で半径方向に揺動させた。パッド回転数は90rpm、ドレッサー回転数は80rpm、揺動は10往復/分とした。パッド回転方向とドレッサーの回転方向は同じ方向にした。また研削面全面が水の膜で覆われる程度に水を供給した。
研削開始から5分経過時点で一端、研削を中断して、パッド厚みを測定した。パッド厚みは、互いに直交する2本の直径上に沿って、マイクロメータで測定した。1つの直径を等間隔で10等分し、等分した部位のほぼ中心付近の20点の厚み測定値の平均を求めてパッド厚みとした。再び研削を続けて、研削開始から10時間経過時点で、同様にパッド厚みを測定した。
パッドの研削速度は、5分後〜10時間後の間におけるパッド厚みの減少量から求めた。パッド平坦性は、10時間研削後に測定した20点のパッド厚みの値の内、最大値から最小値を引いた値として評価した。さらに、10時間後における砥粒脱落数を使用後のドレッサーを実体顕微鏡で観察して求めた。
[実施例2〜11]
Niめっき浴中へのダイヤモンド砥粒の浸漬時間を調整して砥粒を被覆する金属層の厚みを変えて、かつ凹凸部の形成条件を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして研磨布用ドレッサーを作製した。ただし、砥粒を入れためっき浴を、スターラーで撹拌すると共に、浸漬時間が1800秒を越えた時点で、砥粒を新しいめっき浴に浸漬させた。
[実施例12]
砥粒表面に、パイロゾル法で0.1μmのTi金属層を形成した。そのTi金属層上に無電解めっきでNi金属層を形成し、表1に示す形成条件で凹凸部を形成した。それ以外は、実施例1と同様とに研磨布用ドレッサーを作製した。
[実施例13〜16]
Niめっき浴中へのダイヤモンド砥粒の浸漬時間を調整して金属層の厚みを変えて、かつ凹凸部の形成条件を表1に示すように変更した以外は、実施例12と同様とに研磨布用ドレッサーを作製した。ただし、砥粒を入れためっき浴はスターラーで撹拌すると共に、浸漬時間が1800秒を越えた時点で、砥粒を新しいめっき浴に浸漬させた。
[比較例17]
金属層を形成しなかった以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。
Figure 2014014898
実施例1〜16のドレッサーにおける濡れ角度θは0<θ<90の範囲にあり、両者の濡れ性が高く、固着力が高いことが分かる(ダイヤ脱落数が小さい)。濡れ角度θが10≦θ≦80°の範囲であれば、固着力が更に向上する。これに対して、金属層を形成しない比較例17における濡れ角度θは、θ>90°であって濡れ性が低かった。そのため、比較例17では、固着力が低かった(大量にダイヤモンドが脱落した)。
実施例1〜16のドレッサーは、溶出金属量が全て0.05mg/L以下であった。参考例として、従来公知の方法で試作したNi電着研磨布用ドレッサーにおける溶出金属量を測定したところ、溶出金属量は100〜200mg/Lであった。
金属層の凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔が0.05μm未満である場合(実施例1、13を参照)、及び10μmを超える場合(実施例10、14、15)では、金属層と樹脂製支持材との界面でのアンカー効果が十分でなく、いくつかのダイヤモンド砥粒が脱落した。
金属層の凹凸部の隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差が0.05μm未満である場合(実施例1、2、13を参照)には、少数のダイヤモンド砥粒の脱落が生じた。したがって、凹凸部の隣り合う凹部と凸部との間隔、及び隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さを0.05μm以上とすることにより、ダイヤモンドの脱落を抑制可能であることがわかる。一方、金属層を形成しない比較例17では、大量にダイヤモンドが脱落した。
実施例1〜16のドレッサーでは、4.0μm/分の優れたパッド研削速度、2.5μm以下の優れたパッド平坦性もいずれも得ることができた。
[実施例21]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒をTi金属層で被覆した。Ti金属による被覆は、DCマグネトロンスパッタ装置を使用して行い、ターゲットには純度99.9%の金属Tiを用いた。基板上にダイヤモンド砥粒を一層に並べ、ダイヤモンド砥粒にTi金属層をスパッタ成膜した。スパッタ処理を中断して、砥粒の向きを変えて、再びスパッタ処理を行った。それにより、Ti金属層で被覆されない砥粒部位がないようにした。表2の被覆条件の欄には、中断前および中断後のスパッタ時間の合計を示した。スパッタ条件は、Arガス0.3Pa、出力1000Wとした。Ti金属層の厚みは、スパッタ時間で制御した。
(凹凸部の形成)
硝酸40mL、40%弗酸10mLを蒸留水で希釈したエッチング液に砥粒を浸漬、撹拌し、砥粒を被覆するTi金属層表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
実施例1と同様にして、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を、金型温度120℃とし、射出成型機のシリンダー温度340℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件で流入し、砥粒と樹脂製支持体とを一体化させた研磨布用ドレッサーを得た。樹脂製支持材から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
実施例1と同様に、樹脂製支持材の樹脂表面と金属層とが接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例22〜24]
Ti金属層の形成条件(スパッタ時間)、及び凹凸部の形成条件を表2に示すように変更した以外は、実施例21と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。
[実施例25]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒をAl金属層で被覆した。Al金属による被覆も、Ti金属による被覆と同様にスパッタで行った。純度99.9%の金属Alターゲットを使用し、出力を800Wとした。スパッタ時間は表2に示す時間とし、その他の条件は、実施例21と同様に行った。
(凹凸部の形成)
塩酸75mL、硝酸25mL、及び40%弗酸5mLを蒸留水で希釈したエッチング液に砥粒を浸漬、撹拌し、Al金属層の表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
ポリアミド(PA)を、金型温度80℃、射出成型機のシリンダー温度280℃、射出圧力1310kgf/cm2の条件で、実施例1と同様にして樹脂製支持材を成形し、研磨布用ドレッサーを得た。樹脂から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例26]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒に、パイロゾル法でTi金属を0.1μm被覆し、その上にCu金属層を電気めっきにより形成した。Cuのめっき浴は、シアン化第一銅70g/L、シアン化ナトリウム90g/L及び炭酸ナトリウム30g/Lを含み、pH11、浴温度55℃とした。めっき条件は、電流密度3A/dmとした。
(凹凸部の形成)
過硫酸アンモニウム10g及び塩酸10mLを蒸留水で希釈したエッチング液に砥粒を浸漬、撹拌し、Cu金属層の表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
樹脂製支持材の材料としてポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いた。金型温度60℃、射出成型機のシリンダー温度240℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件で、実施例1と同様に樹脂製支持材を形成し、研磨布用ドレッサーを得た。樹脂から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例27]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒の表面を無電解めっきによりCuで被覆した。さらに、Zn層を電気めっき法により形成した。その後、Ar雰囲気で550℃に5分間保持し、CuとZnとを合金化して黄銅とした。この際、それぞれのめっき厚みを制御して、質量比でCu60〜70%、Zn30〜40%となるようにした。
Cuの無電解めっき浴は、硫酸銅8〜12g/L、ロッセル塩30〜40g/L、水酸化ナトリウム8〜10g/L、及びパラホルムアルデヒド8〜12g/Lを含み、pH13、温度20℃とした。めっき厚みを、ダイヤモンド砥粒の浸漬時間で制御した。一方、Znの電気めっき浴は、シアン化亜鉛60g/L、シアン化ナトリウム35g/L、及び水酸化ナトリウム80g/Lを含み、浴温度25℃とした。電流密度4A/dmとしてめっきを行った。Znのめっき厚みを、めっき時間で制御した。
(凹凸部の形成)
過硫酸アンモニウム10g、塩酸10mLを蒸留水で希釈したエッチング液に、砥粒を浸漬し、撹拌して、黄銅合金層の表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
ポリフェニレンサルファイド(PPS)を用い、実施例1と同様に樹脂製支持材を形成し、研磨布用ドレッサーを得た。樹脂から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例28]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒に、パイロゾル法でTi金属を0.1μm被覆した。さらに、電気めっき法でCr金属層を形成した。Crの電気めっき浴は、無水クロム酸400g/L、水酸化ナトリウム60g/L、酸化クロム8g/L、及び硫酸0.8g/Lを含み、浴温20℃とした。電流密度70A/dmの条件でめっきを行った。
(凹凸部の形成)
硝酸20mL、塩酸60mLを蒸留水で希釈したエッチング液に砥粒を浸漬し、撹拌して、Cr層表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
樹脂製支持材の材料として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いた。金型温度60℃、射出成型機のシリンダー温度240℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件で実施例1と同様に樹脂製支持材を成形した。樹脂から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例29]
(金属層の形成)
平均粒径dが150μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒に、パイロゾル法でTi金属を0.1μm被覆し、さらにAu−Cu合金層を電気めっき形成した。Au−Cu合金の電気めっき浴は、シアン化金カリウム3g/L、シアン化銅14g/L、チオ尿素0.7g/L、及びシアン化カリウム33g/Lを含み、浴温度60℃とした。電流密度1.5A/dmの条件でめっきを行った。このめっきによって、約50mass%Au−Cu合金層が得られた。
(凹凸部の形成)
硝酸10mL、塩酸100mLを蒸留水で希釈したエッチング液に砥粒を浸漬、撹拌し、Cr層表面に凹凸部を形成した。
(樹脂製支持材の形成)
樹脂としてポリカ−ボネート(PC)を用いた。金型温度80℃、射出成型機のシリンダー温度を300℃、射出圧力147MPa(1500kgf/cm2)の条件で、実施例1と同様に樹脂製支持材を形成した。樹脂から露出している砥粒表面に被覆されている金属層を、エッチング液の浴に浸漬して除去した。エッチング液は、金属層に凹凸を形成するために使用したエッチング液の濃度を95〜100%にしたものとした。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
[実施例30]
Au−Cu合金層の形成条件(Au−Cuのめっき浴への浸漬時間)、及び凹凸部の形成条件を表2に示すように変更した以外は、実施例29と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。実施例29と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表2に示す。
Figure 2014014898
実施例21〜30のドレッサーでは、濡れ角度θは0<θ<90の範囲にあり、両者の濡れ性が高い。また、実施例21〜30のドレッサーでは、溶出金属量は全て、0.05mg/L以下であった。したがって、本発明の研磨布用ドレッサーを用いることにより、溶出金属量が抑制可能であることがわかる。さらに、実施例21〜30のドレッサーでは、4.0μm/分の優れたパッド研削速度、2.5μm以下の優れたパッド平坦性を得ることができた。
ただし、金属層の隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さが0.05未満である場合(実施例21、29)は、アンカー効果が十分ではなく、いくつかのダイヤモンド砥粒が脱落した。したがって、凹凸部の、隣り合う凹部と凸部との間隔、及び隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さを調整することにより、ダイヤモンドの脱落を抑制可能であることがわかる。
[実施例31]
平均粒径が3μm単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ただし、ダイヤモンド砥粒はランダムに配置した。ダイヤモンド砥粒同士の間隔は、約5μmとなるようにした。また、ダイヤモンド砥粒の仮固定は、ゲル状接着剤にて行い、接着剤が固化する前に仮付けされた砥粒を押し込んで、砥粒突き出し高さが砥粒径の約半分になるように調整した。
得られた研磨布用ドレッサーについて、実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例32]
平均粒径が7μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ただし、ダイヤモンド砥粒はランダムに配置した。ダイヤモンド砥粒同士の間隔は、約10μmとなるようにした。また、ダイヤモンド砥粒の仮固定は、ゲル状接着剤にて行い、接着剤が固化する前に仮付けされた砥粒を押し込んで、砥粒突き出し高さが砥粒径の約半分になるように調整した。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例33]
平均粒径が11μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例34]
平均粒径が52μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例35]
平均粒径が88μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例36]
平均粒径が148μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例37]
平均粒径が207μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例38]
平均粒径が285μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中への浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
[実施例39]
平均粒径が322μmの単結晶人工ダイヤモンド砥粒を用いた。砥粒のNiめっき浴中へのダイヤモンド砥粒の浸漬時間、及び凹凸部の形成条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に研磨布用ドレッサーを作製した。ダイヤモンド砥粒の配置は、実施例1と同様に正方形マトリックスの各頂点に配置した。また仮固定に使用する耐熱性の両面テープの厚みを、平均粒径の半分の厚みとした。
得られた研磨布用ドレッサーについて実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表3に示す。
Figure 2014014898
実施例31〜39のドレッサーでは、濡れ角度θは0<θ<90の範囲にあり、両者の濡れ性が高い。実施例1と同様に測定した実施例31〜39の溶出金属量は全て、0.05mg/L以下であった。したがって、本発明の研磨布用ドレッサーを用いることにより、溶出金属量が抑制可能であることがわかる。
ただし、ダイヤモンド砥粒の径が5μm未満(実施例31)では、アンカー効果が低く、小数のダイヤモンド砥粒の脱落が生じた。一方、砥粒系が300μmを超える場合(実施例39)では、パッド研削速度は向上したが、平坦性が2.5μm超となって他の実施例より低下した。
[実施例41]
金属製支持材として、直径100mm、厚み5mmの円盤状のSUS304ステンレスを用いた。用意したSUS304ステンレスを、塩化第二鉄5g、塩酸50mL、を100mLの蒸留水で希釈したエッチング液に浸漬し、撹拌して、SUS304ステンレスの表面に凹凸部を形成した。浸漬時間は、50秒とした。
(金属製支持材への樹脂層の形成)
表面に凹凸を形成したSUS304ステンレスを射出成型機の金型にセットした。金型温度120℃とし、射出成型機のシリンダー温度340℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件で、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を金型に流入し、SUS304ステンレス上に樹脂層を形成した。樹脂層厚みは金型の高さを調整することで80μmとした。
(砥粒の固着)
実施例21で使用したものと同じ砥粒(平均粒径150μmのダイヤモンド砥粒)を使用した。砥粒を、直径100mm、厚み2mmのSUS304板の上に仮固定した。先ず、SUS304板の上に比較的粘着力が弱い耐熱性のある両面テープを貼りつけた。両面テープは、100μm厚の耐熱両面テープを使用した。貼り付けた両面テープに以下の手順で砥粒を配置した。砥粒の径(高さ)の約半分に相当する約70μmが、耐熱テープ中に押し込まれた。仮固定された砥粒は、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにパターニングされ、かつ砥粒同士の間隔を0.4mmとした。
具体的には、金属製支持材の片側の面に描いた半径25mmの円と、半径48mmの円の間のリング状領域に砥粒を配置した。より具体的には、このリング状領域を、等角度(90°)で4つのアーク状領域に分割し、隣り合うア−ク状領域同士のギャップ(2mm幅)には、ダイヤモンド砥粒を配置しなかった。各アーク状領域に、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにダイヤモンド砥粒を規則的に配置した(図3参照)。砥粒の具体的配置手順は、前記の砥粒配置と同じパターンの、砥粒が通り抜ける程度の穴が開いた篩を作製し、その篩目から砥粒を落とし込む方法で行った。
次に、砥粒が両面テ−プで所定配置に仮固定されたSUS304板の砥粒側の面を、樹脂層が形成されたSUS304支持材の樹脂層の上に重ねた後、全体で約2kgの荷重を加えた状態で、樹脂層が溶融する300℃まで昇温した。室温まで冷却した後、重ね合わせた仮固定用のSUS板をSUS支持材から取り外した。砥粒は、両面テ−プから容易に剥がれ樹脂層に固定されていた。
直径100mm、厚み5mmの樹脂製支持材の上にダイヤモンド砥粒が所定の位置に配置された研磨布用ドレッサーが得られた。樹脂製支持材から露出している砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)は、約72μmであった。樹脂から露出している砥粒の表面を被覆する金属層を、実施例22と同様に除去した。
(樹脂表面と金属層が接している線上における濡れ角度θ)
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表4に示す。
[実施例42]
金属製支持材として、直径100mm、厚み5mmの円盤状のSUS304のステンレスを用いて実施例41と同様に支持材表面に凹凸部を形成させた。その凹凸部を有した金属製支持材の上に120μmの厚みの樹脂層を形成させた。使用した砥粒、砥粒の接合、濡れ角度の測定、評価も実施例41と同様に行った。樹脂支持材から露出している砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)は、約67μmであった。これらの結果を表4に示す。
[実施例43]
金属製支持材として、直径100mm、厚み5mmの円盤状のSUS304のステンレスを用いて実施例41と同様に支持材表面に凹凸部を形成させた。その凹凸部を有した金属製支持材の上に200μmの厚みの樹脂層を形成させた。使用した砥粒、砥粒の接合、濡れ角度の測定、評価も実施例41と同様に行った。樹脂製支持材から露出している砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)は、約68μmであった。これらの結果を表4に示す。
[実施例44]
金属製製支持材として、直径100mm、厚み5mmの円盤状のSUS304のステンレスを用いた。ただし、SUS304支持材の上に凹凸部の形成処理を実施しなかった。その上に120μmの厚みの樹脂層を形成させた。使用した砥粒、砥粒の接合、濡れ角度の測定、評価も実施例41と同様に行った。樹脂製支持材から露出している砥粒の高さ(砥粒突き出し高さ)は、約68μmであった。これらの結果を表4に示す。
Figure 2014014898
実施例41〜44のドレッサーでは、樹脂表面と砥粒表面の金属層が接触している線上における濡れ角度θは、0<θ<90の範囲にあり、両者の濡れ性が優れている。ダイヤモンド砥粒の脱落はなかった。SUS304支持材の上に凹凸部を形成した実施例41〜43では樹脂層の密着に優れており、剥離は生じなかった。支持材の上に凹凸部を形成しなかった実施例44では、樹脂層の一部が支持材から剥離した。また、実施例41〜44のドレッサーでは、4.0μm/分の優れたパッド研削速度、2.5μm以下の優れたパッド平坦性を得ることができた。
実施例1と同様に測定した実施例41〜43の溶出金属量は全て、0.11mg/L以下であった。樹脂層の剥離が生じた実施例44の溶出金属量は実施例41〜43に比較して0.17mg/Lと多めであったが、実用上は問題ない範囲であった。したがって、本発明の研磨布用ドレッサーを用いることにより、溶出金属量が抑制可能であることがわかる。
[実施例51]
金属製支持材として、直径100mm、厚み5mmの円盤状のSUS304のステンレスを用いた。用意したSUS304ステンレスを、塩化第二鉄5g、塩酸50mL、を100mLの蒸留水で希釈したエッチング液に浸漬し、撹拌して、支持材表面に凹凸部を形成した。浸漬時間は、50秒とした。
(樹脂層の形成)
射出成型機を用いて、金型温度120℃とし、射出成型機のシリンダー温度340℃、射出圧力98MPa(1000kgf/cm2)の条件でポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を流入し、板厚が250μmの板を作製した。この板を直径100mmに切り出し、SUS304金属製支持材の凹凸部を形成させた側の面に重ねた。全体に5kgfの荷重を加えてながら270℃で熱圧着し、金属製支持材の上に厚みが250μm樹脂層を形成させた。
(砥粒の固着)
実施例22で使用したものと同じ砥粒(平均粒径150μmのダイヤモンド砥粒)を使用した。砥粒を、直径100mm、厚み2mmのSUS304板の上に仮固定した。先ず、SUS304板の上に比較的粘着力が弱い耐熱性のある両面テープを貼りつけた。両面テープは、100μm厚の耐熱両面テープを使用した。貼り付けた両面テープに以下の手順で砥粒を配置した。砥粒の径(高さ)の約半分に相当する約70μmが、耐熱テープ中に押し込まれた。貼り付けた両面テープに以下の手順で砥粒を配置した。仮固定された砥粒は、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにパターニングされ、かつ砥粒同士の間隔を0.4mmとした。
具体的には、金属製支持材の片側の面に描いた半径25mmの円と、半径48mmの円の間のリング状領域に砥粒を配置した。より具体的には、このリング状領域を、等角度(90°)で4つのアーク状領域に分割し、隣り合うア−ク状領域同士のギャップ(2mm幅)には、ダイヤモンド砥粒を配置しなかった。各アーク状領域に、正方形マトリックスの各頂点に位置するようにダイヤモンド砥粒を規則的に配置した(図3参照)。砥粒の具体的配置手順は、前記の砥粒配置と同じパターンの、砥粒が通り抜ける程度の穴が開いた篩を作製し、その篩目から砥粒を落とし込む方法で行った。
次に、砥粒が両面テ−プで所定配置に仮固定されたSUS304板の砥粒側の面を、樹脂層が形成されたSUS304支持材の樹脂層の上に重ねた後、全体で約2kgの荷重を加えた状態で、樹脂層が溶融する300℃まで昇温した。室温まで冷却した後、重ね合わせた仮固定用のSUS板をSUS支持材から取り外した。砥粒は、両面テ−プから容易に剥がれ樹脂層に固定されていた。
直径100mm、厚み5mmの金属製支持材の上にダイヤモンド砥粒が所定の位置に配置された研磨布用ドレッサーが得られた。樹脂表面から露出している砥粒の樹脂表面の底部からの高さ(砥粒突き出し高さ)は、約70μmであった。樹脂から露出している砥粒表面を被覆する金属層を、実施例22と同様に除去した。
実施例1と同様に樹脂表面と金属層が接している線上における両者の濡れ角度を測定した。
(評価)
実施例1と同様に、得られた研磨布用ドレッサーの溶出金属量、濡れ角度θ、パッド研削速度、パッド研削後のパッド平坦性、及びダイヤモンド砥粒脱落数を測定した。これらの結果を表5に示す。
Figure 2014014898
実施例51のドレッサーでは、樹脂表面と砥粒表面の金属層が接触している線上における濡れ角度θは、0<θ<90の範囲にあり、両者の濡れ性が高い。ダイヤモンド砥粒の脱落はなかった。SUS304支持材の上に凹凸部を形成した樹脂層は密着に優れており、剥離は生じなかった。さらに、実施例51のドレッサーでは4.3μm/分の優れたパッド研削速度、優れたパッド平坦性2.4μmを得ることができた。実施例1と同様に測定した溶出金属量は、0.11mg/L以下であった。したがって、本発明の研磨布用ドレッサーを用いることにより、溶出金属量が抑制可能であることがわかる。
本発明によれば、砥粒の脱落が少なく、パッドの研削を行った際に溶出金属が少ない研磨布用ドレッサーが得られる。したがって、本発明の研磨布用ドレッサーは、様々な研磨装置の研磨パッドのドレッシングに適用可能である。
1 砥粒
2 金属層
3 樹脂
4 樹脂層
5 支持材
10 SUS304板
11,12 円
13−1〜4 アーク状領域
14−1〜4 ギャップ

Claims (11)

  1. 支持材の表面に複数個の砥粒が樹脂によって単層に固着された研磨布用ドレッサーであって、
    前記樹脂と前記砥粒との間には金属層が存在し、前記樹脂に接する前記金属層の表面は凹凸部を有する研磨布用ドレッサー。
  2. 前記樹脂と前記金属層とが接触している線上において、前記樹脂と前記金属層との濡れ角度θが0<θ<90°の範囲にある、請求項1に記載の研磨用ドレッサー。
  3. 前記金属層の膜厚が0.1μm〜20μmである請求項1または2に記載の研磨布用ドレッサー。
  4. 前記金属層の凹凸部は、隣り合う凹部と凸部の間隔が0.05μm〜10μmであり、かつ、隣り合う凹部の最底部と凸部の最高部との高さの差が0.05μm〜15μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサー。
  5. 前記金属層が、Ti、Ni、Al、Cu、黄銅、CrおよびAuの1種以上の金属から構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサー。
  6. 前記砥粒の粒径が5μm〜300μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサー。
  7. 前記砥粒がダイヤモンド砥粒である請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサー。
  8. 前記支持材が樹脂製あるいは金属製である請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサー。
  9. 前記金属製支持材の表面に砥粒を固着させる樹脂層を有し、前記金属製支持材の前記樹脂層と接する表面は凹凸部を有する、請求項8に記載の研磨布用ドレッサー。
  10. 前記金属製支持材がステンレス製である、請求項8または9に記載の研磨布用ドレッサー。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の研磨布用ドレッサーの製造方法であって、
    前記砥粒の表面に、金属層を形成する工程と、
    前記金属層をエッチングし、前記凹凸部を形成する工程と、
    前記砥粒を、前記エッチングされた金属層を介して、樹脂により支持材の表面に固着させる工程と、を有する研磨布用ドレッサーの製造方法。
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