JP2014016047A - 乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被乾燥体を効率よく乾燥させることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置10は、ワークWを乾燥させるための処理室21を内部に有すると共に処理室21と外部とを連通する貫通孔36が形成されているチャンバ20と、ワークWを加熱するためのヒータ22、23と、貫通孔36に連結され処理室21を常圧よりも低い減圧状態にする真空ポンプユニット40と、処理室21内の圧力を検出する圧力センサ28と、圧力センサ28により、処理室21内の圧力が600Paより低い第1の圧力まで下がったことが検出された場合にヒータ22、23を作動させ、600Paより低くかつ第1の圧力より高い第2の圧力まで上がったことが検出された場合にヒータ22、23を停止させる制御手段100と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾燥装置及び乾燥方法に関する。
水分によって湿潤した粉体(以下、ワークという。)を乾燥させる方法として、伝熱材料からなる容器にワークを入れて、該容器を真空乾燥機に収容し、真空乾燥機内を常圧以下にすると共に容器を加熱する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、加熱された回転ドラムの表面にワークを塗布して蒸発乾燥させ、得られた乾燥物を粉砕機で粉砕する方法が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、ワークに多孔質粒子を混合させて、多孔質粒子に水分を吸着させた後、分級して粉体を採取する方法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
また、フリーザーで凍結させたワークを乾燥装置の処理室内に収容し、処理室内を高真空状態にすることにより、水分を昇華する方法が知られている(例えば、特許文献4を参照)。
特開2002−139279号公報 特開2009−249473号公報 特開2003−254668号公報 特開平11−276571号公報
特許文献1に記載の方法では、チャンバ内の圧力が高いので、ワークから水分が蒸発するのに時間がかかり、ワークの乾燥に多くの時間を要する。さらに、この方法では、粉体同士が付着してしまい、乾燥物が塊状となってしまうおそれがある。そのため、乾燥物を特許文献2に記載されているような粉砕器で粉砕する必要がある。
また、特許文献3に記載の方法では、ワークを乾燥させた後、乾燥物から粉体のみを得るために、分級しなければならない。そのため、乾燥した粉体を得るまでに多くの時間を要する。
また、特許文献4に記載の方法では、ワークを凍結させるための冷凍設備が必要である。また、ワークを凍結させる工程が必要であるため、ワークを乾燥させるために多くの時間を要する。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、被乾燥体を効率よく乾燥させることができる乾燥装置及び乾燥方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る乾燥装置は、
被乾燥体を乾燥させるための処理室を内部に有すると共に前記処理室と外部とを連通する貫通孔が形成されているチャンバと、
前記被乾燥体を加熱するための加熱手段と、
前記貫通孔に連結され前記処理室を常圧よりも低い減圧状態にする圧力調整手段と、
前記処理室の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記圧力検出手段により、前記処理室の圧力が600Paより低い第1の圧力まで下がったことが検出された場合に前記加熱手段を作動させ、600Paより低くかつ前記第1の圧力より高い第2の圧力まで上がったことが検出された場合に前記加熱手段を停止させる制御手段と、
を備えることを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る乾燥方法は、
被乾燥体を乾燥装置の処理室に収容する工程と、
前記処理室を圧力調整手段で常圧よりも低い減圧状態にする工程と、
前記処理室の圧力が600Paより低い第1の圧力まで下がった場合に、前記被乾燥物を加熱する工程と、
前記処理室の圧力が600Paより低くかつ前記第1の圧力より高い第2の圧力まで上がった場合に、前記被乾燥体の加熱を停止する工程と、
を含むことを特徴とする。
前記圧力調整手段は、水封式真空ポンプ及びメカニカルブースターポンプであってもよい。
前記第1の圧力は150〜300Paであり、前記第2の圧力は350〜500Paであってもよい。
本発明によれば、被乾燥体を効率よく乾燥させることができる乾燥装置及び乾燥方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る乾燥装置を模式的に示す図である。 水の状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置で乾燥させる粉体が溶解した水溶液を模式的に示す図であり、(a)は、水溶液がワーク載置台に載置された状態を示す図であり、(b)は、水溶液の水分が液体の状態を示す図であり、(c)は、水溶液の水分が凍結した状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る水溶液を乾燥させる工程を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る乾燥装置の動作を示すテーブルである。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は、下記の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、下記の実施形態及び図面に変更を加えることができるのはもちろんである。
本発明の実施形態に係る乾燥装置について説明する。
図1に示すように、乾燥装置10は、チャンバ20と、真空ポンプユニット40と、制御部100と、を備えている。尚、図1に示す乾燥装置10の、図面上側を「上側」、図面下側を「下側」、図面左側を「左側」、図面右側を「右側」、として以下説明する。
チャンバ20は、左側に密閉扉20aを有し、略直方体の箱状に形成されている。また、チャンバ20の内部には、ワークWを乾燥させるための処理室21が形成されている。
処理室21には、ワークWを載置するためのワーク載置台24が形成されている。
図1に示すように、ワークWを加熱するため、チャンバ20の上壁、下壁及び右側壁、及び密閉扉20aには、ヒータ22が配設されている。また、ワーク載置台24には、ヒータ23が配設されている。ヒータ22、23は、例えば、60〜80℃の間で温度調整可能なシーズヒータからなる。尚、ヒータ22、23は、各壁の内部やワーク載置台24の内部に流通管を配設して熱媒体(オイル、温水など)を流通させる、熱媒ヒータであってもよい。
また、図1に示すように、処理室21には、処理室21内の圧力を計測する圧力センサ28が配設されている。圧力センサ28には、ピエゾ効果を用いた圧電式のもの、ダイヤフラムを用いたもの、ひずみゲージとダイヤフラムを一体化したものなどを使用することができる。さらに、処理室21内には、処理室21内の温度を計測する温度センサ(図示せず)が配設されていてもよい。
また、チャンバ20の右側壁には、処理室21とチャンバ20の外部とを連通する排気口36が形成されている。排気口36には導管37が接続されている。導管37には、ガス排気弁38が接続されている。ガス排気弁38は、外気方向にも切り替え可能な3方弁で形成されている。また、ガス排気弁38には、真空ポンプユニット40が接続されている。
真空ポンプユニット40は、水封式真空ポンプ41と、メカニカルブースターポンプ42と、から構成されている。
水封式真空ポンプ41は、オイルを用いるロータリーポンプと違い、水によって真空シール、回転部の潤滑、摺動部の冷却を行うように構成された真空ポンプである。そのため、水封式真空ポンプ41は水蒸気を含む気体を排出するのに好適である。水封式真空ポンプ41は、処理室21内の圧力を、例えば2000Pa程度まで到達させる能力を有している。また、さらに真空度を上げるため、水封式真空ポンプ41に空気エジェクタ(図示せず)を取り付けてもよい。
水封式真空ポンプ41とガス排気弁38との間には、メカニカルブースターポンプ42が配設されている。メカニカルブースターポンプ42は、大きな排気速度を必要とする場合に、水封式真空ポンプなどと組み合わせて使用される真空ポンプである。水封式真空ポンプ41にメカニカルブースターポンプ42を組み合わせることにより、処理室21内の圧力を、例えば10Pa程度まで到達させることができる。
処理室21と真空ポンプユニット40とが連通するようにガス排気弁38を開いた状態で、真空ポンプユニット40を作動させると、処理室21内の気体は、真空ポンプユニット40に吸引されて、ガス排気弁38を通過し、水封式真空ポンプ41から排気される。これにより、処理室21内は真空状態となる。
制御部100は、コンピュータから構成され、乾燥装置10の動作を制御する。具体的には、制御部100は、制御部100内の記憶部に記憶された制御プログラムにしたがって、ヒータ22、23の加熱、圧力センサ28の作動、ガス排気弁38の開閉、水封式真空ポンプ41及びメカニカルブースターポンプ42の作動、等を制御するための制御信号を各部に供給することにより、図示しないドライバ駆動回路等を介して乾燥装置10の動作を制御する。尚、後述するように、制御部100は、ヒータ22、23のオン又はオフを、圧力センサ28からの信号に基づいて制御する。
ここで、水の三態について説明する。図2に示すように、水は、気体、液体、固体のうちの、いずれかの状態で存在する。3つの状態は、気体と液体との境界を示す蒸気圧曲線A、気体と固体との境界を示す昇華曲線B、固体と液体との境界を示す溶解曲線Cで、区切られる。これら3つの状態が重なったところが三重点Tである。三重点Tは、温度が約0.01℃、圧力が約611Paの点である。そして、三重点Tよりも低い圧力及び温度では、氷と水蒸気とが平衡状態にある。この状態で氷に熱を加えると、昇華現象により氷から水蒸気に状態が変化する。
本実施形態では、ワークWを収容した処理室21を600Pa以下の圧力にすることによりワークWに含有している水分を凍結させた後、該水分が融解しないようにワークWをヒータで加熱して、水分を昇華させることにより、ワークWを乾燥させる。
次に、以上のように構成された本実施形態に係る乾燥装置10を用いて行うワークWの乾燥方法について説明する。一例として、ワークWを、粉体が溶解した水溶液W1とし、また、室温を25℃とした場合について説明する。
まず、処理室21(図1参照)に、水溶液W1を導入する。図3(a)及び(b)に示すように、粉粒W11と粉粒W12との間隔は、L1であり、これらの間には液体である水分が介在している。
次に、乾燥装置10(図1参照)の電源を投入する。制御部100は、ガス排気弁38を開き、真空ポンプユニット40(水封式真空ポンプ41及びメカニカルブースターポンプ42)を作動させる。これにより、図4のaに示すように、処理室21を減圧する。
処理室21の圧力が、水の25℃での蒸気圧である3166Paになると(図4のb参照)、水溶液W1に含有している水分は、蒸発を始める。尚、水分の一部が水蒸気になることで、図4のcに示すように、処理室21の減圧速度は低下する。
さらに、処理室21内の圧力が、水の0℃での蒸気圧である611Paになると(図4のd参照)、ワークWに含有している水分が凍結する。水分は凍結すると、その体積が液体の状態の約1.1倍となる。そのため、図3(c)に示すように、粉粒W11と粉粒W12との間に介在する水分の体積が増えるので、粉粒同士の間隔は、凍結前のL1(図3(b)参照)より大きいL2となる。
さらに、このとき(図4のd参照)、凍結した水分が、昇華する。尚、昇華によって水蒸気になる水分の量は、蒸発によって水蒸気になる水分の量より少ないので(図4のc参照)、図4のeに示すように、処理室21の減圧速度は上昇する。
そして、図4のfに示すように、処理室21の圧力が例えば165Pa(水の−15℃での蒸気圧)まで下がると、制御部100は、水分の昇華を促すため、チャンバ20のヒータ22及びワーク載置台24のヒータ23をオンにする(図5参照)。
これにより、水溶液W1は熱の供給を受けるので、昇華する水分の量は増加する。そして、凍結していた水分が水蒸気になるため、図4のgに示すように、処理室21内の圧力が上昇する。
次に、図4のhに示すように、処理室21の圧力が例えば476Pa(水の−3℃での蒸気圧)まで上がると、水分の溶解を防ぐため、制御部100は、チャンバ20のヒータ22及びワーク載置台24のヒータ23をオフにする(図5参照)。これにより、水溶液W1に熱が供給されなくなるため、昇華する水分の量が減少する。そして、図4のiに示すように、処理室21の圧力は再び下がる。
そして、図4のjに示すように、処理室21の圧力が165Paまで下がると、制御部100は、水分の昇華を促すため、チャンバ20のヒータ22及びワーク載置台24のヒータ23をオンにする(図5参照)。上述のとおり、凍結していた水分が水蒸気になるため、図4のkに示すように、処理室21内の圧力が再び上昇する。
以上のように、所定の時間、真空ポンプユニット40を作動させた状態で、ヒータ22、23のオン及びオフを繰り返すことにより、水溶液W1に含有している水分は昇華して、ほとんど除去される。そして、水溶液W1に含有している水分がほとんど除去されると、図4のlに示すように、処理室21の圧力が165Paまで下がって、制御部100がチャンバ20のヒータ22及びワーク載置台24のヒータ23をオンにしても、処理室21内の圧力は下がり続ける。
そして、処理室21の圧力が例えば103Paになると(図4のm参照)、制御部100は、水溶液W1から水分が除去された、すなわち被乾燥物が得られたと判断し、真空ポンプユニット40を停止させる(図5参照)。
そして、制御部100は、ガス排気弁38を開放して、処理室21内の圧力を常圧と同等にする。その後、被乾燥物の温度が室温と同等になったら、密閉扉20aを開放して、被乾燥物を取り出す。
以上のように、乾燥装置10を用いて水溶液W1から水分を除去し、被乾燥物を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の乾燥装置10によれば、処理室内を600Pa以下の真空にすることによってワークWを凍結させているので、フリーザーなどを用いて凍結させる工程が必要ない。そのため、ワークWの乾燥時間を短縮することができる。
また、ワークWに含有している水分が十分凍結する260Pa(水の−10℃での蒸気圧)で、ヒータ22、23をオンにし、水分が溶解しない437Pa(水の−4℃での蒸気圧)で、ヒータ22、23をオフにしているので、水分が融解することがなく、確実に水分を昇華させることができる。
また、水分が凍結した状態で昇華させているので、液体の状態で蒸発させる場合よりも、粉粒W11と粉粒W12との間に形成される空洞が大きくなる。そのため、粉体同士が密着することなく、微粒な粉体を得ることができる。
また、水蒸気を含む気体を排出するのに適した水封式真空ポンプ41を使用しているので、広い設置場所が必要なコールドトラップを用いなくてよい。また、コールドトラップを用いないので、その分のコストを抑えることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、処理室21の圧力が260Paまで下がったことが検出された場合に、ヒータ22及び23をオンし、437Paまで上がったことが検出された場合に、ヒータ22及び23をオフした。しかし、ヒータをオン又はオフする圧力は、これらに限定されるものではない。例えば、被乾燥物の種類、厚み、形状、又は含水率などに応じて適宜決定してもよい。
例えば、ヒータ22及び23をオンにする処理室21の圧力は、被乾燥物に含有している水分が十分に凍結する圧力であればよく、望ましくは150〜300Paであればよい。また、ヒータ22及び23をオフにする処理室21の圧力は、被乾燥物に含有している水分が溶解しない圧力であればよく、望ましくは350〜500Paであればよい。
また、上記実施形態では、ヒータ22及び23をオンにしても処理室21の圧力が下がり続け、所定の圧力に到達したことによって、ワークWから水分が除去されたものとみなして真空ポンプユニット40を停止させていたが、これに限定されるものではない。例えば、ヒータ22及び23をオンにしても処理室21の圧力が上がらない状態が所定の時間が継続すればワークWから水分が除去されたものとみなして、真空ポンプユニット40を停止させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、一例として、ワークWを、粉体が溶解した水溶液W1としたがこれに限定されるものではない。例えば、ワークWは、活性炭やゼオライトなどの多孔質材料、ポリマーを溶媒に溶解させた高分子溶液、または水分によって湿潤した粉体などであってもよい。
10 乾燥装置
20 チャンバ
20a 密閉扉
21 処理室
22 ヒータ
23 ヒータ
24 ワーク載置台
28 圧力センサ
36 排気口
37 導管
38 ガス排気弁
40 真空ポンプユニット
41 水封式真空ポンプ
42 メカニカルブースターポンプ

Claims (6)

  1. 被乾燥体を乾燥させるための処理室を内部に有すると共に前記処理室と外部とを連通する貫通孔が形成されているチャンバと、
    前記被乾燥体を加熱するための加熱手段と、
    前記貫通孔に連結され前記処理室を常圧よりも低い減圧状態にする圧力調整手段と、
    前記処理室の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段により、前記処理室の圧力が600Paより低い第1の圧力まで下がったことが検出された場合に前記加熱手段を作動させ、600Paより低くかつ前記第1の圧力より高い第2の圧力まで上がったことが検出された場合に前記加熱手段を停止させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記圧力調整手段は、水封式真空ポンプ及びメカニカルブースターポンプからなることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記第1の圧力は150〜300Paであり、前記第2の圧力は350〜500Paであることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
  4. 被乾燥体を乾燥装置の処理室に収容する工程と、
    前記処理室を圧力調整手段で常圧よりも低い減圧状態にする工程と、
    前記処理室の圧力が600Paより低い第1の圧力まで下がった場合に、前記被乾燥物を加熱する工程と、
    前記処理室の圧力が600Paより低くかつ前記第1の圧力より高い第2の圧力まで上がった場合に、前記被乾燥体の加熱を停止する工程と、
    を含む乾燥方法。
  5. 前記圧力調整手段は、水封式真空ポンプ及びメカニカルブースターポンプであることを特徴とする請求項4に記載の乾燥方法。
  6. 前記第1の圧力は150〜300Paであり、前記第2の圧力は350〜500Paであることを特徴とする請求項4又は5に記載の乾燥方法。
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