JP2014018917A - 裁断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型化することなく、裁断刃などの清浄を自動化することが可能な、裁断機を提供する。
【解決手段】 裁断するシート材としてプリプレグを使用すると、裁断刃4には、樹脂成分が付着してしまう。清浄装置9の清浄ユニット10は、裁断刃4に、接触して清浄にする作用が可能である。支持ユニット11は、清浄ユニット10を、裁断刃4が移動可能な範囲外での待機位置10bと、その範囲内への進入位置10aとの間で移動可能に支持する。進入位置10aに裁断刃4を移動させ、裁断刃4を清浄ユニット10に接触しながら移動するようにデータで制御すれば、清浄にする動作を自動的に行わせることができる。待機位置10bに清浄ユニット10を移動させておけば、裁断刃4の移動範囲内に、裁断機としての動作に使用することができない領域を生じない。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート材を裁断テーブル上に載置して、裁断刃で裁断する裁断機に関する。
従来から、裁断機は、衣料品を縫製するためのパーツなどとして、布帛などのシート材を裁断するために使用されている。裁断機では、予め設定される裁断データに従って、効率よく裁断して製造することができる(たとえば、特許文献1参照)。シート材は、裁断テーブル上に載置されて吸引保持される状態で、裁断テーブル表面に沿って移動する裁断刃で裁断される。近年は、衣料品に限らず、家具など、各種産業用資材のシート材の裁断にも、裁断機が使用されている。熱硬化性樹脂が硬化の途中段階の状態で含浸されているプリプレグなども、シート材の素材として使用される。ただし、プリプレグを裁断すると、裁断刃などに樹脂成分が付着してしまう。裁断刃などに樹脂成分が付着すると、裁断に支障が生じるので、付着した樹脂成分を拭取ることなどで、清浄にする必要がある。
熱可塑性樹脂のシート材から、衣服などに貼るマークを溶断するマークカッティング装置では、ヒートカッターの先端ビットに汚れが付着する。汚れを除去するため、ヒートカッターの移動範囲内に、金属ブラシを備えるクリーナを設けるようにしている(たとえば、特許文献2参照)。ヒートカッターは、予め設定される条件に従って、クリーナが設けられている領域に移動し、先端ビットを清浄にする動作を、自動的に行わせることができる。
特開2009−072887号公報 特許第2894769号公報
特許文献1に示すような裁断機でも、裁断刃などに樹脂成分が付着するような場合、特許文献2に示すようなクリーナを設ければ、付着物を除去しながら裁断を続けることができると推定される。しかしながら、裁断刃などの移動範囲内にクリーナを設けると、裁断機としての動作には使用することができない領域が生じてしまう。裁断機としての使用領域を確保して、クリーナで裁断刃などを清浄にする動作も可能にすると、裁断刃などの移動範囲を拡大する必要があり、裁断機が大型化してしまう。
本発明の目的は、裁断機を大型化することなく、裁断刃などを清浄にする動作を自動化することが可能な、裁断機を提供することである。
本発明は、矩形の形状を有する裁断テーブルと、
該矩形の対向する一組の側辺にそれぞれ設けられ、側辺に沿って走行可能な走行体と、
走行体間を側辺に垂直な方向に連結するビーム体と、
ビーム体に沿う方向への移動、および走行体の走行移動の組合せで、裁断テーブルの表面に沿って移動可能な裁断刃とを有し、
裁断刃が予め設定される裁断データに従って移動して裁断することを含む動作を行う裁断機において、
裁断刃を接触させながら移動させると、裁断刃を清浄にする作用が可能な清浄ユニットと、
清浄ユニットを、裁断刃が移動可能な範囲外の待機位置と、裁断刃が移動可能な範囲内の進入位置との間で移動可能に支持し、裁断刃が移動可能な範囲外に設置される支持ユニットとを含む清浄装置を、
備えることを特徴とする裁断機である。
また本発明で、前記支持ユニットは、
前記走行体の走行方向の一端側で裁断テーブルの側方に設置され、
前記清浄ユニットを、前記待機位置と前記進入位置との間で移動可能に支持する支持機構と、
走行体が走行方向の一端側に接近すると、走行体またはビーム体と連動し、清浄ユニットを待機位置から進入位置に移動させる連動機構とを含む、
ことを特徴とする。
また本発明で、前記支持機構は、
前記裁断テーブルの表面に垂直な軸線回りに揺動可能な軸部を有し、前記清浄ユニットを、軸部から一方に延びる腕の端部で支持するレバーと、
レバーが前記進入位置または前記待機位置の一方で清浄ユニットを支持する状態となるように、レバーを揺動変位の一方向に付勢するばねと、
を含み、
前記連動機構は、
前記走行体または前記ビーム体に設けられるカムを含み、
レバーの軸部から他方に延びる腕の端部とカムとの係合によって、レバーを走行体またはビーム体に連動させる、
ことを特徴とする。
また本発明で、前記支持ユニットは、前記清浄ユニットを、前記待機位置では前記裁断テーブルの表面から離反する上方に、前記進入位置では該表面に接近する下方に、前記揺動変位の際に、それぞれ上下動させるカムを備え、
待機位置には、上方に移動する清浄ユニットを覆う蓋を備え、
清浄ユニットは、
前記裁断刃を清浄にするための溶剤を貯留し、
支持ユニットの蓋で覆う際に、蓋の底面と密着して、溶剤の揮散を防ぐように封止するパッキンを有する、
ことを特徴とする。
また本発明で、前記清浄ユニットは、前記待機位置で前記蓋によって覆われる部分に、前記パッキンとともに、ボールが突出するように付勢されるボールプランジャを有し、
蓋は、
清浄ユニットが待機位置に達するとボールに嵌合する凹部を有し、
清浄ユニットが移動する際に、待機位置に達するまではボールによって押上げられて清浄ユニットの上面から離隔し、待機位置に達すると凹部にボールが嵌合し、清浄ユニットの上面に接近して、底面がパッキンに密着する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、裁断機は、清浄ユニットと、支持ユニットとを含む清浄装置を備える。清浄ユニットは、裁断刃が接触しながら移動する動作を行うと、裁断刃を清浄にする作用が可能である。支持ユニットは、清浄ユニットを、裁断刃が移動可能な範囲外の待機位置と、裁断刃が移動可能な範囲内の進入位置との間で移動可能に支持する。支持ユニットで、清浄ユニットを待機位置に移動させておけば、裁断刃の移動範囲内に、裁断機としての動作に使用することができない領域を生じないので、裁断機を大型化することなく、裁断刃を清浄にする動作を自動化することが可能となる。
また本発明によれば、裁断刃を裁断テーブルの表面に沿って移動させる走行体やビーム体の移動を連動機構で利用し、支持機構が支持する清浄ユニットを待機位置と進入位置との間で移動させることができる。
また本発明によれば、走行体を接近させれば、走行体またはビーム体に設けるカムと、支持ユニットのレバーとが係合して、レバーは揺動変位する。レバーの揺動変位で、清浄ユニットは待機位置と進入位置との間を移動する。レバーの一方向への揺動変位は、ばね付勢で行わせることができる。
また本発明によれば、清浄ユニットは、裁断刃を清浄にするための溶剤を貯留するので、進入位置では、裁断刃に付着する樹脂成分を迅速かつ確実に除去することができる。待機位置では、蓋で覆う部分をパッキンで溶剤の揮散を防ぐように封止するので、溶剤を使用可能な時間を延長させることができる。
また本発明によれば、清浄ユニットを、待機位置で蓋によって覆う際の封止を確実に行わせることができる。
図1は、本発明の一実施例としての裁断機1の概略的な構成を示す平面図である。 図2は、図1の清浄ユニット10および支持ユニット11の概略的な構成を示す平面図および正面図である。 図3は、図2の刷毛31の構成を示す平面図、および図1の裁断刃4を刷毛31で清浄にする状態を示す正面断面図である。 図4は、図2の軸部24での上下動を伴う揺動で生じる高低差ΔHを示す、簡略化した側面図である。 図5は、図2の刷毛31、受皿32、および溶剤カバー33の構成を示す平面図および正面図である。 図6は、図2のレバー23、軸部材25、およびカム部材26の構成を示す平面図および正面図である。 図7は、図2の蓋40、蓋板39、および天板36の構成を示す平面図および正面図である。 図8は、図2(b)に示す待機位置10b付近で、受皿32を蓋40で覆う動作を示す簡略化した正面図である。
以下、図1〜図8で、本発明の一実施例としての裁断機1の構成および動作を示す。説明を簡明にするために、平面図と正面図とを並記する図では、対応する構成を一方のみに示し、他方では省略する場合や、異なる動作状態を示す場合がある。また、説明対象の図には記載されていない部分について、他の図に記載される参照符を付して言及する場合がある。
図1は、本発明の一実施例としての裁断機1の概略的な構成を示す。裁断機1は、裁断テーブル2および裁断ヘッド3を備える。裁断ヘッド3には、裁断刃4および生地押え5などが裁断テーブル2に臨むように設けられ、裁断テーブル2上で保持するシート材を、裁断テーブル2の表面に沿って裁断刃4が移動して、予め設定される裁断データに従って裁断する。しかしながらシート材がプリプレグなどを素材としているような場合、裁断の際に、裁断刃4には樹脂成分が汚れとして付着しやすい。裁断機1では、裁断刃4と、その近傍となる生地押え5の底面などの他の部位を含む清浄部位6を清浄にする機能を備えている。
裁断テーブル2は、水平で矩形の形状を有する。矩形の対向する一組の側辺には、各側辺に沿うX方向に走行可能な走行体7a,7bを有する。走行体7a,7b間には、側辺に垂直な方向に連結するビーム体8を有する。裁断ヘッド3は、ビーム体8に沿ってY方向に移動可能である。
裁断テーブル2の中間部分には、載置するシート材を吸着し、また搬送コンベアとしても機能し、裁断刃4が進入しても逃げるように、弾発性がある剛毛ブラシを並べて吸着コンベアテーブル2aが形成されている。搬送方向の上流側と下流側とには、搬入テーブル2bおよび搬出テーブル2cがそれぞれ設けられる。裁断機1では、裁断刃4によって吸着コンベアテーブル2a上のシート材を裁断するので、少なくとも吸着コンベアテーブル2aの範囲では、裁断刃4を移動可能にしておく必要がある。さらに、吸着コンベアテーブル2aへのシート材の搬入時や、吸着コンベアテーブル2aから裁断されたパーツの搬出時には、裁断刃4を搬出テーブル2c上や搬入テーブル2b上に退避させることもある。したがって、X方向については、搬入テーブル2bおよび搬出テーブル2cの一部を含む範囲まで、裁断刃4を移動させる必要がある。
シート材として、たとえば炭素繊維にエポキシなどの熱硬化性樹脂を含浸させてあるプリプレグを使用すると、前述のように、裁断刃4には、樹脂成分が付着してしまう。裁断機1は、走行体7bがX方向に移動可能な範囲の一端に、裁断刃4から付着した樹脂成分を除去する清浄装置9を備えている。清浄装置9は、裁断刃4を接触させながら移動すると、清浄にする作用が可能な清浄ユニット10と、清浄ユニット10を、裁断刃4が移動可能な範囲外での待機位置10bと、その範囲内への進入位置10aとの間で移動可能に支持する支持ユニット11とを含む。搬出テーブル2bの上方の進入位置10aに進出している清浄ユニット10に対して、裁断刃4を接触させながら移動させるようにデータで制御すれば、清浄にする動作を自動的に行わせることができる。支持ユニット11で、清浄ユニット10を待機位置10bに移動させておけば、裁断刃4の移動範囲内に、裁断機としての動作に使用することができない領域を生じないので、裁断機1を大型化することなく、裁断刃4の清浄を自動化することが可能となる。
なお、吸着コンベアテーブル2aの両側には、特許文献1で開示しているような側方覆いベルト12a,12bを設け、裁断テーブル2の両側の静止部との間をそれぞれ覆うようにしている。側方覆いベルト12a,12bで覆う静止部分の外側には、走行体4,5を走行させる部分を覆うカバーベルト13a,13bがそれぞれ設けられる。Y方向については、ビーム体8に沿う両走行体7a,7b間が裁断刃4の移動範囲となる。一方の走行体7aには、裁断機1としての制御動作を作業者から指示するためのコントローラ7cが設けられる。走行体7a,7bのうちの一つ、たとえば走行体7bには、カム14が取付けられる。カム14は、ビーム体8で走行体7bの近傍となる位置に取付けてもよい。搬入テーブル2bおよび搬出テーブル2cの表面は静止面であり、吸着コンベアテーブル2aの表面となる搬送面よりも高い位置にある。静止面と搬送面との境界には、搬入側コーム2dおよび搬出側コーム2eがそれぞれ設けられる。X方向の一端側、たとえば搬出側で、裁断テーブル2の側方には、支持ユニット11が設置される。カム14を設けることによって、走行体7bまたはビーム体8と支持ユニット11とを連動させることができる。
図2は、図1の清浄装置9に含まれる清浄ユニット10および支持ユニット11の概略的な構成を示す。支持ユニット11は、支持機構21と連動機構22とを含む。支持機構21は、清浄ユニット10を、待機位置10bと進入位置10aとの間を旋回して移動可能なように支持するレバー23と、軸部24とを含む。レバー23は、軸部24を支点とする裁断テーブル2の表面に垂直な軸線まわりに、進入状態23aと待機状態23bとの間で揺動変位し、軸部24から一方に延びる腕の端部で清浄ユニット10を支持する。
清浄ユニット10について、図2(a)では進入位置10aにある状態、図2(b)では待機位置10bにある状態をそれぞれ示す。軸部24は、軸部材25、カム部材26およびローラ27を含む。連動機構22は、カム14、ローラ28およびトルクばね29を含む。ローラ28は、軸部24から他方に延びるレバー23の腕の端部で支持される。カム14が移動位置14aまで移動して内側辺でローラ28を押圧すると、カム14によってローラ28が押込み位置28aまで押込まれ、図の反時計回り方向の揺動変位で、清浄ユニット10が進入位置10aに移動する。カム14がローラ28と接触しない離隔位置14bにあると、トルクばね29による時計回り方向の付勢で、清浄ユニット10は待機位置10bに移動し、ローラ28も非接触位置28bで待機する。
すなわち、連動機構22は、走行体7bと連動し、走行体7bが走行方向の一端側に接近すると清浄ユニット10を待機位置10bから進入位置10aに移動させる。本実施例では、裁断刃4を裁断テーブル2の表面に沿って移動させる機構を利用し、清浄ユニット10を待機位置10bと進入位置10aとの間で移動させることができるけれども、移動用の駆動源を独立して設けてもよい。また、たとえば、シリンダやソレノイドなどで、カム14の位置を移動可能にしておけば、連動機構22が作動しないように、制御することも可能となる。さらに、清浄ユニット10の移動は、揺動変位ではなく、直線的に進退する機構で行わせることもできる。またばねによる付勢は、待機位置10bから進出位置10aへの方向に行うようにすることもできる。この場合、走行体7bが離れている状態では、清浄ユニット10を待機位置10bに機械的な係合で保持し、たとえばカム14が接近している際に、係合を外す動作と、外れた係合を戻す動作とを行わせればよい。
支持ユニット11は、ハウジング30も含む。清浄ユニット10は、刷毛31、受皿32、溶剤カバー33、パッキン34およびボールプランジャ35を含む。ハウジング30は、天板36、側板37、底板38、蓋板39および蓋40を含む。側板37は、裁断テーブル2に臨む内方の側面を除く他の側面を覆うので、ハウジング30は、内方の側面が開口し、レバー23および清浄ユニット10が出入り可能となっている。側板37の外方の側面にも窓状の開口37aが設けられ、ローラ28が設けられるレバー23の腕を外側方に突出させることができる。側板37は、ねじ30a,30b,30cで、天板36に固定され、ねじ30dで底板38に固定される。天板36には、蓋板39および蓋40も装着される。蓋板39は、ねじ39aで蓋40に固定される。ボールプランジャ35は、ボール35aが上方に突出するように付勢される。蓋40の底面には、待機位置10bでボールプランジャ35のボール35aに当接する位置に、ボール35aが嵌合する凹部40aが設けられる。
清浄ユニット10は、受皿32の底部でレバー23の腕の端部に取付けられ、ねじ21aで固定される。トルクばね29は、コイル状であり、上端側がねじ22aで天板36の下面に掛けられ、下端側がねじ22bでレバー23の上面に掛けられる。軸部24の軸部材25は、頂部がねじ24aで天板36の下面に固定され、底部がねじ24bで底板38の上面に固定される。
図3は、清浄ユニット10に設ける刷毛31の構成と、清浄ユニット10で裁断刃4を清浄にする動作状態とを示す。図3(a)に示すように、刷毛31は、多数の剛毛31aがベース31bの支持で配列される状態で、ねじ31cで受皿32に固定される。裁断刃4を清浄にする動作は、たとえば20aの位置で裁断刃4を剛毛31a中に突入させ、20bの位置まで剛毛31aの列に沿って右方に移動させてから、裁断刃4を抜出すように、相対移動させる。次に、裁断刃4の位置を、剛毛31aの上隣の列に移動させてから、突入と、前列とは逆方向への移動と、抜出しとを行う。以下同様の繰返しで、裁断刃4を清浄にすることができる。なお、清浄には、刷毛31ばかりではなく、たとえば不織布など、他の形態を使用することもできる。さらに、溶剤や洗剤で洗浄してもよい。
図3(b)に示すように、清浄ユニット10は、裁断刃4とともに、裁断刃4の近傍となる生地押え5の底面5aなどの他の部位を清浄にすることができる。裁断刃4と生地押え5とは、裁断ヘッド3の下方に設けられ、裁断ヘッド3内に備える昇降機構で下降する高さを変化させることができる。裁断刃4は、裁断ヘッド3内の回転機構で、軸線4a回りに向きを変えることもできる。シート材を裁断する際には、裁断刃4を下降させてシート材に突刺し、生地押え5も下降させて底面5aでシート材の表面を押えるので、樹脂成分等が裁断刃4とともに底面5aにも付着する。裁断刃4と底面5aとに対しては、同時に清浄の動作対象としてもよいけれども、一方のみを下降させて、個別に清浄の動作対象とすることもできる。
図4は、図2の軸部24での上下動を伴う揺動で生じる高低差ΔHを示す。図4(a)および図4(b)は、清浄ユニット10の進入位置10aおよび待機位置10bに、それぞれ対応する軸部24の状態を示す。カム26aは、カム部材26の下部の外周面に溝カムとして形成され、ローラ27がフォロワとしてカム26aに嵌合している。カム26aは、進入位置10aに対応する側で平坦な溝となり、待機位置10bに対応する側で、高低差ΔHを生じるように傾斜した溝となる。
したがって、支持ユニット11は、揺動変位の軸部24にカム26aを備えており、清浄ユニット10を、待機位置10bでは裁断テーブル2の表面から離反する上方に、進入位置10aでは表面に接近する下方に、それぞれ上下動させることができる。さらに、図2(b)に示すように、支持ユニット11は、待機位置10bに、上方に移動する清浄ユニット10を覆う蓋40を備えている。
図5は、図2の刷毛31、受皿32、および溶剤カバー33の構成を示す。図2(a)および図3(a)に示すように、清浄ユニット10では、ねじ31cで、図5(a)および図5(b)に示す刷毛31を二列に並べて、図5(c)および図5(d)に示す受皿32に取付けている。刷毛31のベース31bには、ねじ31cを挿通する透孔31dが設けられている。受皿32で刷毛31を取付けた部分の周囲には、有機溶剤、たとえばメチルエチルケトンなどを貯留する。受皿32で、上面の周辺領域には、環状の溝を設けて、Oリング形状などのパッキン34を収容する。パッキン34は、蓋40の底面との間で、有機溶剤を封止する。受皿32の上面には、パッキン34を収容する部分よりも外方に張出す部分を設け、ボールプランジャ35を挿入するねじ孔32aも形成される。受皿32の底面側には、図2(b)に示すように、レバー23に固定するねじ21aが螺合するねじ孔32bも形成される。有機溶剤の貯留部分には、図5(e)および図5(f)に示す溶剤カバー33が被せられる。溶剤カバー33には、剛毛31aを突出させる窓33aが設けられている。剛毛31aやパッキン34としては、使用する有機溶剤への耐久性が良好な材質のものを使用する。
なお、有機溶剤は使用しないで、刷毛31で裁断刃4を擦るだけでも付着物はある程度除去することは可能である。有機溶剤などを使用すれば、裁断刃4に付着する樹脂成分などを、迅速かつ確実に除去することができる。清浄ユニット10は、待機位置10bに、蓋40で覆う部分に有機溶剤の揮散を防ぐように封止するパッキン34を有するので、有機溶剤を使用可能な時間を延長させることができる。
図6は、図2のレバー23、軸部材25、およびカム部材26の構成を示す。図6(a)および図6(b)に示すレバー23は、二つの腕を有する。一方に延びる腕の先端付近には、受皿32の底部を収容する受孔23aが設けられる。一方に延びる腕と他方に延びる腕との中間には、軸部24を通す軸孔23bが設けられる。他方に延びる腕の先端付近には、ローラ28の回転軸を取付けるねじ孔23cが設けられる。軸孔23bの周囲には、透孔23d,23eが設けられ、カム部材26の取付けに使用される。透孔23dには、図2(a)に示す、トルクばね29の下端を掛けるねじ22bが挿入される。受孔23aの周囲には、図2(b)に示すねじ21aを挿入する透孔23f,23g,23hが設けられている。
図6(c)および図6(d)に示す軸部材25は、頂部のねじ孔25aおよび底部のねじ孔25bに、天板36および底板38をそれぞれ固定するねじ24a,24bを、図2(b)に示すように螺合させる。軸部材25の上部は揺動軸25cとなる。軸部材25の下部は、外周に、ローラ27を装着する。図6(e)および図6(f)に示すように、カム部材26は、カム26aが下部の外周に形成され、上部はレバー23の軸孔23bに挿通されるボス26bとなっている。ボス26bは筒状で、内部の揺動孔26cには軸部材25の揺動軸25cが挿入される。カム部材26の下部には、ねじ孔26d,26eが設けられる。ねじ孔26d,26eには、レバー23の透孔23d,23eに挿通したねじ22bを螺合させる。
図7は、図2の蓋40、蓋板39、および天板36の構成を示す。図7(a)および図7(b)に示すように、蓋40では、上面にねじ孔40bを有する上部40cが上方に突出する。上部40c内には、下方に開口する凹部40dが設けられている。凹部40dには、刷毛31の剛毛31aの先端が収容される。凹部40dに連通する凹部40eは、待機位置10bに接近する際に、剛毛31aの先端が蓋40の下面に接触しないように逃すために設けられている。図7(c)および図7(d)に示すように、蓋板39は、図2(b)に示すねじ39aを挿通させる透孔39bを有する。蓋板39の外径は、図2(b)に示すように、蓋40の上部40cの外径よりも大きい。
図7(e)および図7(f)に示すように、天板36は、図2(a)に示すねじ30a,30b,30cを螺合させるためのねじ孔36a,36b,36cを有する。蓋孔36dは、蓋40の上部40cを挿通させるために設けられる。蓋板39を蓋40に取付ければ、蓋40の上部40cが蓋孔36dから脱落するのを阻止するストッパとなる。蓋孔36dの周囲には、下面に開口する凹部36eが形成される。凹部36eは、上部40cを除く蓋40の残部を収容する。ねじ受け孔36fには、図2(b)に示すねじ24aの頭部を収容する。ねじ孔36gには、図2(b)に示す、トルクばね29の上端を掛けるねじ22aを螺合させる。
図8は、図2(b)に示す待機位置10b付近で、受皿32を蓋40で覆う動作を簡略化して示す。レバー23の揺動で、受皿32などの位置も、図8(a)に示す待機位置10bに対応する状態より図の右方にずれるけれども、説明の便宜上、同一の位置で示す。待機位置10bでは、ボールプランジャ35のボール35aが蓋40の凹部40aに嵌合し、蓋40の自重でその底面とパッキン34との間が密着して、清浄ユニット10の受皿32の内部に貯留する有機溶剤を封止する。なお、天板36との間で蓋40を下方に付勢する押圧ばね41を設けてもよく、封止を一層確実に行わせることができる。
レバー23が揺動して、清浄ユニット10が待機位置10bから離れると、図8(b)に示すように、ボール35aが蓋40の凹部40aから離脱し、蓋40はボール35aによって押上げられる。蓋40がボール35aによって押上げられるので、パッキン34と蓋40の底面とが擦れないようにすることができる。さらにレバー23が揺動すると、図8(c)に示すように、ボール35aの位置が下降して、蓋40は、蓋板39で停止するまで下降する。さらに清浄ユニット10が待機位置10bから離れると、図8(d)に示すように、ボール35aは蓋40の底面から離れて下降し、進入位置10aと同等の高さで移動する。清浄ユニット10が進入位置10aから待機位置10bに変る際の動作は、図8(d)から図8(a)までの逆方向に行われる。
1 裁断機
2 裁断テーブル
3 裁断ヘッド
4 裁断刃
5 生地押え
5a 底面
7,7a,7b 走行体
8 ビーム体
9 清浄装置
10 清浄ユニット
10a 進入位置
10b 待機位置
11 支持ユニット
14,26a カム
21 支持機構
22 連動機構
23 レバー
24 軸部
26 カム部材
30 ハウジング
31 刷毛
34 パッキン
35 ボールプランジャ
35a ボール
40 蓋
40a 凹部

Claims (5)

  1. 矩形の形状を有する裁断テーブルと、
    該矩形の対向する一組の側辺にそれぞれ設けられ、側辺に沿って走行可能な走行体と、
    走行体間を側辺に垂直な方向に連結するビーム体と、
    ビーム体に沿う方向への移動、および走行体の走行移動の組合せで、裁断テーブルの表面に沿って移動可能な裁断刃とを有し、
    裁断刃が予め設定される裁断データに従って移動して裁断することを含む動作を行う裁断機において、
    裁断刃を接触させながら移動させると、裁断刃を清浄にする作用が可能な清浄ユニットと、
    清浄ユニットを、裁断刃が移動可能な範囲外の待機位置と、裁断刃が移動可能な範囲内の進入位置との間で移動可能に支持し、裁断刃が移動可能な範囲外に設置される支持ユニットとを含む清浄装置を、
    備えることを特徴とする裁断機。
  2. 前記支持ユニットは、
    前記走行体の走行方向の一端側で裁断テーブルの側方に設置され、
    前記清浄ユニットを、前記待機位置と前記進入位置との間で移動可能に支持する支持機構と、
    走行体が走行方向の一端側に接近すると、走行体またはビーム体と連動し、清浄ユニットを待機位置から進入位置に移動させる連動機構とを含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の裁断機。
  3. 前記支持機構は、
    前記裁断テーブルの表面に垂直な軸線回りに揺動可能な軸部を有し、前記清浄ユニットを、軸部から一方に延びる腕の端部で支持するレバーと、
    レバーが前記進入位置または前記待機位置の一方で清浄ユニットを支持する状態となるように、レバーを揺動変位の一方向に付勢するばねと、
    を含み、
    前記連動機構は、
    前記走行体または前記ビーム体に設けられるカムを含み、
    レバーの軸部から他方に延びる腕の端部とカムとの係合によって、レバーを走行体またはビーム体に連動させることを特徴とする請求項2記載の裁断機。
  4. 前記支持ユニットは、
    前記揺動変位の軸部に、前記清浄ユニットを、前記待機位置では前記裁断テーブルの表面から離反する上方に、前記進入位置では該表面に接近する下方に、揺動変位の際に、それぞれ上下動させるカムを備え、
    待機位置には、上方に移動する清浄ユニットを覆う蓋を備え、
    清浄ユニットは、
    前記裁断刃を清浄にするための溶剤を貯留し、
    支持ユニットの蓋で覆う際に、蓋の底面と密着して、溶剤の揮散を防ぐように封止するパッキンを有する、
    ことを特徴とする請求項3記載の裁断機。
  5. 前記清浄ユニットは、前記待機位置で前記蓋によって覆われる部分に、前記パッキンとともに、が突出するように付勢されるボールプランジャを有し、
    蓋は、
    清浄ユニットが待機位置に達するとボールに嵌合する凹部を有し、
    清浄ユニットが移動する際に、待機位置に達するまではボールによって押上げられて清浄ユニットの上面から離隔し、待機位置に達すると凹部にボールが嵌合し、清浄ユニットの上面に接近して、底面がパッキンに密着する、
    ことを特徴とする請求項4記載の裁断機。
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