JP2014019806A - ポリエチレン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 剛性と長期クリープ性のバランスに優れ、かつ表面外観が良好なポリエチレン系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 溶液粘度[η]Aが0.3〜2.0dl/g、密度dAが950kg/m3以上であるエチレン単独重合体10〜90重量%と、特定のメタロセン触媒により製造された、溶液粘度[η]Bが1.0〜6.0dl/g、密度dBが910〜955kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜10重量%を含み、[η]B>[η]A、dA>dBの関係を満たし、密度が935〜965kg/m3であり、メルトフローレートが0.01〜5g/10minであり、引張降伏強さ(σy)と全周ノッチ式引張クリープ試験における破壊時間(tf)がσy≧−3.1log(tf)+31.1を満足するポリエチレン樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、長期クリープ性に優れたポリエチレン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、剛性と長期クリープ性のバランスに優れ、かつ成形加工性にも優れたポリエチレン樹脂組成物に関するものである。
ポリエチレン樹脂は、剛性、耐衝撃性、耐環境応力亀裂性(ESCR)、伸び特性などの機械的性質に優れ、また、耐薬品性、耐腐食性、電気的性質にも優れるため、射出成形品、フィルム、シート、パイプ、ブロー容器などの分野で広く使用されている。
しかしながら、最近は環境問題への配慮や取り扱い易さの観点から、製品の薄肉軽量化の要望が高く、肉厚を薄くしても充分な強度が得られ、かつ、ESCRなどの長期クリープ性にも優れたポリエチレン樹脂が望まれている。また、製品の生産性の観点からは、成形加工時の負荷が少なく、生産速度を高めることが可能であり、外観不良などの発生も少ない成形加工性に優れたポリエチレン樹脂が望まれている。
一般に、肉厚を薄くして製品強度を維持するためには、剛性(即ちポリエチレンの密度)を高くすることが必要であるが、長期クリープ性は密度と相反する関係にあり、薄肉化に対応するためにポリエチレンの密度を高くするとESCRなどの長期クリープ性が不足する問題が生じる。また、成形加工性を向上させるには、基本的に分子量を低下させることが必要であるが、この場合も長期クリープ性が低下する。したがって、従来の技術では、剛性、成形加工性、長期クリープ性のすべてを満足するポリエチレン樹脂を得ることは困難であった。
近年、低分子量成分と高分子量成分を別々に製造し、高分子量成分にのみコモノマーを導入することで、剛性、成形加工性、長期クリープ性のバランスが改良されたポリエチレン樹脂が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このような工夫を施した場合でも、高い剛性が要求される用途では、ESCRなどの長期クリープ性が不足し、長期クリープ性向上のために分子量を高くすることにより成形加工性が低下する問題が依然存在する。
特開2000−109521号公報
本発明は、上記現状に鑑み、従来のポリエチレンに比べて剛性、成形加工性、長期クリープ性のバランスに優れた、新規なポリエチレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、エチレン系重合体A(低分子量成分)とエチレン系重合体B(高分子量成分)の2つの成分からなる分子量分布を有するポリエチレン樹脂組成物において、高分子量成分を特定のメタロセン触媒を使用して重合することにより、従来の樹脂より剛性を高くしても、良好な成形加工性を維持したまま、優れた長期クリープ性が発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)溶液粘度[η]Aが0.3〜2.0dl/g、密度dAが950kg/m3以上であるエチレン単独重合体(エチレン系重合体Aとする)10〜90重量%と、溶液粘度[η]Bが1.0〜6.0dl/g、密度dBが910〜955kg/m3、ゲル・パーミネーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である分子量分布(Mw/Mn)が3より大きいエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体(エチレン系重合体Bとする)90〜10重量%(エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bの合計量は100重量%)を含み、(2)前記、溶液粘度が[η]B>[η]A、密度がdA>dBの関係を満たし、(3)密度が935〜965kg/m3であり、(4)メルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10minであり、(5)引張試験により測定した引張降伏強さ(σy)と全周ノッチ式引張クリープ試験において、2%界面活性剤水溶液中、測定温度80℃、負荷応力5.4MPaで測定した破壊時間(tf)が
σy≧−3.1log(tf)+31.1
なる関係を満足することを特徴とするポリエチレン樹脂組成物に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のポリエチレン樹脂組成物を構成するエチレン系重合体AおよびBについて説明する。
(エチレン系重合体A)
本発明におけるエチレン系重合体Aはエチレンの単独重合体である。エチレン系重合体Aの溶液粘度([η]A)は0.3〜2.0dl/g、好ましくは0.35〜1.0dl/g、更に好ましくは0.4〜0.8dl/gである。ここで、溶液粘度はオルトジクロルベンゼン(ODCB)を溶媒として135℃で測定した値である。[η]Aが0.3dl/g未満の場合は耐衝撃性などの機械強度が低下し、成形加工時に発煙やメヤニが発生しやすいなど好ましくない。一方、[η]Aが2.0dl/gを超える場合は、成形加工時の流動性が低下する。
エチレン系重合体Aの密度dAは950kg/m3以上、好ましくは960kg/m3以上、更に好ましくは970kg/m3以上である。ここで、密度は実施例に示す方法により測定した値である。密度が950kg/m3未満の場合は、本発明の目的とする剛性の高いポリエチレン樹脂が得られない。
(エチレン系重合体B)
本発明におけるエチレン系重合体Bは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。ここで、α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等があげられ、これらを1種あるいは2種以上組合わせて使用することができる。これらのα−オレフィンのうち、剛性と長期クリープ性のバランスに優れる点から1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが特に好ましい。
なお、エチレン系重合体B中に含まれる炭素数3〜20のα−オレフィン含量は、本発明の目的とする剛性の高いポリエチレン樹脂を得る点から8wt%以下であることが好ましい。
エチレン系重合体Bの溶液粘度([η]B)は1.0〜6.0dl/g、好ましくは2.0〜5.5dl/g、更に好ましくは3.0〜5.0dl/gである。[η]Bが1.0dl/g未満の場合は優れた長期クリープ性が得られない。一方、[η]Bが6.0dl/gを超える場合は、成形加工時の流動性が低下するとともに、未溶融ゲルを生じ易い。
エチレン系重合体Bの密度dBは910〜955kg/m3、好ましくは912〜945kg/m3、更に好ましくは915〜935kg/m3である。密度が910kg/m3未満の場合は、本発明の目的とする剛性の高いポリエチレン樹脂が得られない。一方、密度が955kg/m3を超える場合は、長期クリープ性が不十分となる。
エチレン系重合体BのMw/Mnは3より大きく、好ましくは3.5より大きく、さらに好ましくは4より大きい。エチレン系重合体BのMw/Mnが3以下の場合は、ポリエチレン樹脂組成物の成形加工性が低減する。
次に、本発明のポリエチレン樹脂組成物について説明する。本発明のポリエチレン樹脂組成物は前述のエチレン系重合体Aおよびエチレン系重合体Bにより構成される。エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bの組成比は、エチレン系重合体Aが10〜90重量%に対してエチレン系重合体Bが90〜10重量%、好ましくはエチレン系重合体Aが20〜80重量%に対してエチレン系重合体Bが80〜20重量%、更に好ましくはエチレン系重合体Aが30〜70重量%に対してエチレン系重合体Bが70〜30重量%(エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bの合計量は100重量%)である。エチレン系重合体Bが90重量%を超える場合(即ちエチレン系重合体Aが10重量%未満の場合)は、成形加工時の流動性が低下する。一方、エチレン系重合体Bが10重量%未満の場合(即ちエチレン系重合体Aが90重量%を越える場合)は、ポリエチレン樹脂の機械的強度が低下し、また、本発明の目的とする優れた長期クリープ性が得られない。
エチレン系重合体Aの溶液粘度([η]A)とエチレン系重合体Bの溶液粘度([η]B)は[η]B>[η]Aの関係を満たす必要がある。この関係を満たさない場合は、本発明の目的とする剛性と長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物が得られない。
エチレン系重合体Aの密度(dA)とエチレン系重合体Bの密度(dB)はdA>dBの関係を満たす必要がある。この関係を満たさない場合は、本発明の目的とする剛性と長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物が得られない。
本発明のポリエチレン樹脂組成物の密度は935〜965kg/m3好ましくは940〜960kg/m3、さらに好ましくは945〜958kg/m3である。密度が935kg/m3未満の場合は、本発明の目的とする剛性の高いポリエチレン樹脂が得られない。一方、密度が965kg/m3を越える場合は、長期クリープ性が不十分となる。
本発明のポリエチレン樹脂組成物のMFRは、0.01〜5g/10min、好ましくは0.02〜2g/10min、さらに好ましくは0.05〜1g/10minである。ここで、MFRは荷重2.16kg、温度190℃の条件で測定した場合の値である。MFRが0.01g/10min未満の場合は流動性が悪く、通常の成形機による加工が極めて困難となる。一方、MFRが5g/10minを越える場合は、機械的強度が低下し、また、本発明の目的とする優れた長期クリープ性が得られない。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、引張試験により測定した引張降伏強さ(σy)と全周ノッチ式引張クリープ試験において、2%界面活性剤水溶液中、測定温度80℃、負荷応力5.4MPaで測定した破壊時間(tf)が
σy≧−3.1log(tf)+31.1 ・・・式(1)
好ましくは
σy≧−3.1log(tf)+32.7 ・・・式(1‘)
更に好ましくは
σy≧−3.1log(tf)+34.3 ・・・式(1“)
なる関係を満足することが必要である。
ここで、引張降伏強さ(σy)は、本発明のポリエチレン樹脂組成物を実施例に示す方法でシート状にプレス成形した後、ダンベル形状に打抜いた試験片を用いて、試験温度23℃、歪速度200%/minで引張試験することにより求めることができる。
また、破壊時間(tf)は、前述のダンベル形状に打抜いた試験片を用いて、JIS K6774 附属書5に記載された方法を参考として、実施例に示す方法で全周ノッチ式引張クリープ試験を行なうことにより求めることができる。
式(1)は、実験的に求められたものである。式(1)の傾き(−3.1)は、実施例1〜4の引張降伏強さ(σy)と破壊時間(tf)の関係を回帰分析して、その近似直線から算出した。また、式(1)の切片(31.1)は、本発明の全てのポリエチレン樹脂組成物の引張降伏強さ(σy)と破壊時間(tf)の関係が式(1)を満足するように、実施例1〜4の回帰分析により得られた近似直線を平行移動することにより決定した。
引張降伏強さ(σy)は密度と相関し、本発明のポリエチレン樹脂組成物から得られる成形体の剛性の指標となる。また、全周ノッチ式引張クリープ試験は、管の長期クリープ性を評価する有効な方法として広く採用されている熱間内圧クリープ試験と強い相関を持つことが知られており(JIS K 6774 (1998) ガス用ポリエチレン管 財団法人日本規格協会 1998年参照)、得られる破壊時間(tf)は長期クリープ性の指標となる。従って、前述の式(1)を満足する本発明のポリエチレン樹脂組成物は、剛性と長期クリープ性のバランスに優れると言える。
引張降伏強さ(σy)が同一の場合でも、破壊時間(tf)はポリエチレン樹脂組成物のMFRにより影響を受け、MFRが低い樹脂ほど破壊時間(tf)は長くなる。従って、MFRを低くすれば前述の式(1)を満足させることは可能であるが、その場合、成形加工性が低下し、通常の成形機による加工が極めて困難となる。本発明のポリエチレン樹脂組成物は、成形加工性に問題のないMFRが0.01g/10min以上において前述の式(1)を満足することが必要であり、これにより剛性、成形加工性、長期クリープ性が高いレベルでバランスしたポリエチレン樹脂組成物が得られる。
次に、本発明のポリエチレン樹脂組成物を得るための触媒および製造方法について説明する。
本発明におけるエチレン系重合体Aは、チーグラー・ナッタ触媒を用いてスラリー重合法により製造されるエチレン系重合体を使用できることはもちろんであるが、チーグラー・ナッタ触媒以外のメタロセン触媒、フィリップス型クロム系触媒により得られたエチレン系重合体を使用することも可能である。
本発明によるエチレン系重合体Aの製造は、いわゆるチーグラー・ナッタ触媒を用いたスラリー法の一般的な反応条件で行うことができる。すなわち、連続式またはバッチ式で20〜110℃の温度で重合を行う。重合圧としては特に限定はないが、加圧下、特に0.15〜5MPaの使用が適している。重合を実施する際の溶媒としては、通常使用されているいかなるものも使用し得る。特に炭素数3〜20のアルカンまたはシクロアルカン、例えばプロパン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが適している。
エチレン系重合体Aの製造は、エチレン単独重合のみならず、エチレンと1種以上のα−オレフィンとの共重合も含む。重合に用いるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどがあげられ、これらを1種あるいは2種以上組合わせて使用することができる。また、重合体中に二重結合を導入するために、α−オレフィンとブタジエン、イソプレンなどのジエン類との混合物を使用して共重合を行うこともできる。共重合に用いるα−オレフィンの使用量は、目的重合体の密度に合わせて選ぶことが必要である。
エチレン系重合体Aの製造は、通常の一つの重合条件で行う1段重合のみならず、複数の重合条件で行う多段階重合において行うことができる。
エチレン系重合体Aの分子量は、公知の手段、すなわち適当量の水素を反応系内に存在させるなどの方法により調節することができる。
密度は後述するエチレン系重合体A製造時の反応系内のα−オレフィン濃度により調節することができる。すなわち、添加するα−オレフィンを増加し、α−オレフィン濃度を増加させることによって密度を低減させることが可能である。また、添加するα−オレフィンを低減することによって密度を増大させることも可能である。
[η]Aはエチレン系重合体Aの製造時の反応系内の水素濃度により調節することができる。添加する水素量を増加し、水素濃度を増加させることによって[η]Aを低減させることが可能である。また、添加する水素量を低減することによって[η]Aを増大させることも可能である。また、[η]Aはエチレン系重合体Aの製造時の重合反応温度によっても調節可能であり、より低温に設定することによって[η]Aを増大させることも可能である。 本発明におけるエチレン系重合体Bは、成分(a)メタロセン化合物、成分(b)有機変性粘土、および成分(c)有機アルミニウム化合物を含むメタロセン触媒により製造されたエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。メタロセン化合物、アルミノキサンおよび無機酸化物担体からなる触媒に代表される一般的なメタロセン触媒で得られるエチレン系重合体はゲル・パーミネーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)である分子量分布が3以下であるのに対して、成分(a)、成分(b)および成分(c)からなるメタロセン触媒で製造されたエチレン系重合体BのMw/Mnは3より大きくなり、エチレン系重合体Bを含むポリエチレン樹脂組成物の成形加工性を向上させる。
本発明における成分(a)は、メタロセン化合物であり、具体的には一般式(6)または(7)
Figure 2014019806
Figure 2014019806
で表されるメタロセン化合物を例示することができ、好ましくは、剛性、成形加工性、長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、一般式(7)で表されるメタロセン化合物を用いることが好ましい。
M1はチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基である。
式(6)中のR1およびR2は各々独立して下記一般式(8)、(9)、(10)または(11)で表されるM1に配位する配位子であり、
Figure 2014019806
R1とR2はM1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R6は各々独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基である。
式(7)中のR3およびR4は各々独立して下記一般式(12)、(13)、(14)または(15)で表されるM1に配位する配位子であり、
Figure 2014019806
R3とR4はM1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R7は各々独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基である。
式(7)中のR5は一般式(16)または(17)
Figure 2014019806
で表され、R3とR4を架橋するように作用しており、nは1〜5の整数であり、R8は各々独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基であり、M2はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。
本発明における炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基を例示できる。
本発明における炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基を例示できる。
炭素数1〜20のアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基を例示できる。
炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基を例示できる。
一般式(6)で表される化合物として、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドなどのジルコニウム化合物、ジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に変えた化合物や上記メタロセン化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた化合物などを例示することができる。
一般式(7)で表される化合物として、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル))ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル))ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4,5−ベンゾ−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル))ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル))ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−エチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メトキシ−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−トリメチルシリル−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−イソプロピル−7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−メトキシ−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−トリメチルシリル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−エチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メトキシ−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−トリメチルシリル−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−イソプロピル−7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−メトキシ−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−トリメチルシリル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−エチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メトキシ−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−トリメチルシリル−7−メチル1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−イソプロピル−7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−メトキシ−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−トリメチルシリル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物、ジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に変えた化合物や上記遷移金属化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた化合物などを例示することができるが、好ましくは、剛性、成形加工性、長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを用いることができる。
本発明における成分(b)は、粘土化合物を有機化合物で変性した有機変性粘土であり、粘土化合物層間に有機イオンを導入したイオン複合体である。
粘土化合物の変性に用いる粘土化合物は、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子であり、構造上の特色として層状構造を成しており、多くのものが層の中に種々の大きさの負電荷を有する。この点で、シリカやアルミナあるいはゼオライトのような三次元構造を持つ金属酸化物と大きく異なる。粘土化合物を前述の負電荷の大きさで分類すると、化学式当たりの負電荷が0であるパイロフィライト,カオリナイト,ディッカイトおよびタルク群、その負電荷が0.25〜0.6であるスメクタイト群、0.6〜0.9であるバーミキュライト群、およそ1である雲母群、およそ2である脆雲母群に分けることができる。ここで示した各群には、それぞれ種々の鉱物が含まれるが、スメクタイトに属する粘土鉱物としては、モンモリロナイト,バイデライト,サポナイト,ヘクトライト等が挙げられる。また、これらの粘土化合物は天然に存在するが、人工合成により不純物の少ないものを得ることができる。本発明においては、ここに示した天然の粘土化合物および人工合成により得られる粘土化合物のすべてが使用可能であり、また、上記に例示がないものでも粘土化合物の定義に属するものはすべて用いることができる。成形加工性に優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、エチレン系重合体Bの分子量分布を大きくするために、スメクタイト族ヘクトライトに属する粘土化合物が好適である。
粘土化合物の変性に用いる有機化合物としては、剛性、成形加工性、長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、下記一般式(18)で表される化合物が好適である。
Figure 2014019806
式(18)中のR9〜R11は各々独立して炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルシリル基であり、剛性、長期クリープ性のバランスに優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、少なくともひとつが炭素数14以上であれば好適であり、少なくともひとつが炭素数21以上であればさらに好適である。また、成形加工性に優れたポリエチレン樹脂組成物を得ることを目的に、エチレン系重合体BのMw/Mnを大きくするためにR9〜R11の炭素数を低減することもできる。
式(18)中のM3は周期表第15族の原子であり、R9R10R11HM3+は一価のカチオンである。
A−は一価のアニオンであり、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオンまたはヘキサフルオロリン酸イオンを例示できるが、これらに限定されるものではない。
本発明における炭素数1〜30の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘプチル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2−(1−シクロヘキセニル)エチル基、n−ノニル基、n−デシル基、イソデシル基、ゲラニル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、シクロドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘンエイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、オレイル基、ベヘニル基、フェニル基等を例示することができる。
炭素数1〜30のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基等を例示することができる。
炭素数1〜30のアルキルアミノ基は、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基等を例示することができる。
炭素数1〜30のアルキルシリル基は、トリメチルシリル基、トリtert−ブチルシリル基、ジtert−ブチルメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等を例示することができる。
M3が窒素原子である場合の一般式(18)で表される有機化合物の具体例としては、N,N−ジメチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−イソプロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−イソブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−tert−ブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−イソペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−(2−メチルブチル)−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−ネオペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−tert−ペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−イソヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ヘプチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−オクチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ノニル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−デシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ウンデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−テトラデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ヘキサデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−オクタデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ノナデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−アラキル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−オレイル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−アリル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩N−メチル−N−3−メチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−4−メチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−2,3−ジメチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩N,N−ジエチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−エチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−イソプロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−イソブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−tert−ブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−イソペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−(2−メチルブチル)−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−ネオペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−tert−ペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−イソヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ヘプチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−オクチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ノニル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−デシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ウンデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−テトラデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ヘキサデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−オクタデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−ノナデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−n−アラキル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−オレイル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−アリル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−3−メチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−4−メチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−2,3−ジメチルシクロヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−エチル−N−シクロドデシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジプロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジペンチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジヘキシル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジヘプチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジオクチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−ヘキサトコシルアミン塩酸塩等の化合物および上記化合物の塩酸塩をフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩または硫酸塩に置き換えた化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
M3がリン原子であるものとしては、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン塩酸塩等の化合物および上記化合物の塩酸塩をフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩または硫酸塩に置き換えた化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
有機化合物変性においては、粘土化合物の濃度は0.1〜30重量%、処理温度は0〜150℃の条件を選択して処理を行うことが好ましい。また、有機化合物は固体として調製して溶媒に溶解させて使用しても良いし、溶媒中での化学反応により有機化合物の溶液を調製してそのまま使用しても良い。粘土化合物と有機化合物の反応量比については、触媒の活性を向上させるために、粘土化合物の交換可能なカチオンに対して当量以上の有機化合物を用いることが好ましいが、エチレン系重合体BのMw/Mnを大きくするために有機化合物の量を低減することができる。処理溶媒としては、ペンタン、ヘキサンもしくはヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素類、エチルアルコールもしくはメチルアルコール等のアルコール類、エチルエーテルもしくはn−ブチルエーテル等のエーテル類、塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランまたは水等を用いることができるが、好ましくは、アルコール類または水を単独もしくは溶媒の一成分として用いることである。
また、本発明で用いる有機変性粘土(b)の粒径は特に制限されるものではないが、小さすぎると沈降しづらく触媒調製を効率よく行えなくなり、大きすぎると触媒をスラリーで移送する際に途中の配管に詰まったりするため、1〜100μmであることが好ましい。粒径を調節する方法も特に制限されず、大きな粒子を粉砕して適切な粒径にしても、小さな粒子を造粒して適切な粒径にしても良く、あるいは粉砕と造粒を組み合わせても良い。また、粒径の調節は未変性の粘土に行っても、変性後の有機変性粘土に行っても良い。
粉砕や造粒の方法も特に制限されず、粉砕ならばインパクトミル、回転ミル、カスケードミル、カッターミル、ケージミル、衝撃式粉砕機、コニカルミル、コロイドミル、コンパウンドミル、ジェットミル、振動ミル、スタンプミル、チューブミル、ディスクミル、タワーミル、媒体攪拌ミル、ハンマーミル、ピンミル、フレットミル、ペブルミル、ボールミル、摩砕機、遊星ミル、リングボールミル、リングロールミル、ロッドミル、ローラーミル、ロールクラッシャー等を、造粒としては転動造粒、流動層造粒、攪拌造粒、圧縮造粒、押出造粒、破砕造粒、溶融造粒、噴霧造粒等いずれの方法を用いてもよい。
本発明における成分(c)は下記一般式(19)で表される化合物である。
Figure 2014019806
式中のR12は炭素数1〜20の炭化水素基であり、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムを例示できる。
本発明における成分(a)と成分(b)と成分(c)の比に制限はないが、次に示す比であることが望ましい。成分(a)と成分(c)のモル比は(成分(a)):(成分(c))=100:1〜1:100000の範囲にあり、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましく、成分(a)と成分(b)の重量比が(成分(a)):(成分(b))=10:1〜1:10000にあり、特に3:1〜1:1000の範囲であることが好ましい。
本発明の成分(a)、成分(b)および成分(c)を含むメタロセン触媒を調製する方法に関して制限はなく、調製の方法として、各成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、成分(b)、成分(c)を2種類以上用いてメタロセン触媒を調製することも可能である。
本発明におけるエチレン系重合体Bの製造方法は、通常の重合プロセス、すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれのプロセスにも使用できる。
本発明におけるエチレン系重合体Bの製造方法は、気相でも液相でも行うことができ、特に気相で重合を行う場合には、粒子形状の整ったエチレン系重合体を効率よく安定的に生産することができる。また、重合を液相で行う場合、用いる溶媒は、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
本発明のエチレン系重合体Bの製造方法において、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜3000kg/cm2Gの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるエチレン系重合体は、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
[η]Bは[η]Aと同様にエチレン系重合体Bの製造時の反応系内の水素濃度、重合反応温度により調節することができる。また、[η]Bはエチレン系重合体Bの製造時に用いるメタロセンの種類によっても調節することができ、後述する一般式(6)のメタロセン化合物を用いるよりも一般式(7)のメタロセン化合物を用いた方が高い[η]Bが得られる。また、一般式(12)、(13)、(14)の配位子を持つメタロセン化合物よりも一般式(15)の配位子を持つメタロセン化合物を用いた方が高い[η]Bが得られる。さらに、[η]Bはエチレン系重合体Bの製造時に用いる有機変性粘土(成分(b))の種類によっても調節することができ、変性に用いる後述する一般式(18)で示される化合物の添加量を少なくする、あるいは一般式(18)中の炭化水素基(R9〜R11)の炭素数を少なくすることによっても高い[η]Bが得られる。
密度はエチレン系重合体B製造時の反応系内のα−オレフィン濃度により調節することができる。すなわち、添加するα−オレフィンを増加し、α−オレフィン濃度を増加させることによって密度を低減させることが可能である。また、添加するα−オレフィンを低減することによって密度を増大させることも可能である。さらに、密度はエチレン系重合体Bの製造時に用いるメタロセンの種類によっても調節することができ、後述する一般式(6)のメタロセン化合物を用いるよりも一般式(7)のメタロセン化合物を用いた方が同一α−オレフィン濃度で低い密度が得られる。また、一般式(7)のメタロセン化合物においてnを小さくすると、同一α−オレフィン濃度でエチレン系重合体の密度は小さくなり、n=1のときに最も低い密度となる。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、エチレン系重合体Aおよびエチレン系重合体Bをそれぞれ単独の重合器を用いて重合し、得られたエチレン系重合体AおよびBの混合物を単軸あるいは多軸の押出機を用いて溶融混練する方法、あるいは、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知の混練装置を用いて溶融混練する方法により得ることができる。また、本発明のポリエチレン樹脂は、複数の重合器を直列につないで重合する多段式スラリー重合法により、エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bを連続的に重合することによっても得ることができる。この場合、エチレン系重合体Aおよびエチレン系重合体Bの重合順序に関しては特に制限はない。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、本発明で用いる触媒以外の触媒および製造法により得られたエチレン系重合体、例えば、本発明で用いる触媒以外のチーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒、フィリップス型クロム系触媒により得られたエチレン系重合体、高圧ラジカル法により得られたエチレン系重合体などとブレンドして使用することもできる。
さらに、本発明のポリエチレン樹脂組成物は、必要に応じて各種添加剤、例えば、酸化防止剤、中和剤、滑剤、耐候剤、帯電防止剤、難燃剤、核剤、架橋剤(過酸化物等)、カーボンブラック、各種顔料およびタルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウムなどの各種無機フィラー、金属繊維のような導電性フィラーなどを配合することができる。
本発明により得られるポリエチレン樹脂組成物は、従来からポリエチレン樹脂の成形に用いられている公知の方法、例えば、押出成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、射出成形、インフレーション成形、回転成形、真空成形などの方法によって成形することができる。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、優れた長期クリープ性を有するため、従来のポリエチレンに比べて剛性、成形加工性と長期クリープ性のバランスを高度に改良することが可能であり、パイプ、シート、テープ、被覆材、産業資材などの押出成形用材料、洗剤容器、薬品容器、医療容器、食品容器、各種産業資材などの中空成形用材料、家電用部品、工業用部品、コンテナ、雑貨などの射出成形用材料、各種フィルム材料、各種繊維材料など幅広い用途の材料として好適である。また、剛性と長期クリープ性のバランスに優れ、かつ表面外観が良好で、ガス輸送用パイプや給排水用パイプに好適なポリエチレンパイプの材料として好適である。
以下に、実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
実施例および比較例中の各種測定方法を以下に示す。
(1)溶液粘度
溶液粘度は以下の条件で測定した。
装置:柴山科学器械製作所製 毛細管粘度自動測定装置 SS 201−H2T
粘度管:ウベローデ改良型
溶媒:o−ジクロロベンゼン(BHT0.1%入り)
測定温度:135±0.2℃
計算方法:Mead&Fuossの式(1点法)、n=2の平均値
(2)密度
MI計の押出物に所定のアニールを実施し、密度勾配管にて測定した。
(JIS K6922−1、K6922−2、K7112準拠)
(3)MFR
MI計により、測定温度190℃、荷重2.16kgで測定した
(JIS K6922−2、K7210準拠)
(4)全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)
[測定試料]
下記条件でプレス成形した厚み3.2mmの平板から、平行部の長さ25mm、幅5mmのダンベル状試験片を打ち抜き、試験片の中央部に深さ0.5mmのレザーノッチを全周に入れたものを使用した。
プレス温度:180℃
冷却プレス温度:25℃/min
予熱時間:5min
加圧時間:5min
加熱圧力:200kg/cm2(ゲージ圧力)
[全周ノッチ式引張クリープ試験]
全周ノッチ式引張クリープ試験機((株)第一科学製、型式TCT−6NC)に前記試験片をセットし、測定温度80℃、界面活性剤 (日本油脂(株)製ノニオンNS−215)の2%水溶液中で、負荷応力(荷重/ノッチ部を除く実効断面積)が5.0〜6.4MPaの範囲に入るように荷重を変えてn=3の破壊時間を測定した。負荷応力と破壊時間の関係から最小二乗法により負荷応力5.4MPaにおける破壊時間(tf)を算出した。
(5)引張降伏強さ(σy)
[測定試料]
前記全周ノッチ式引張クリープ試験に用いたものと同様のダンベル状試験片を使用した。
[引張試験]
引張試験機(東洋精機(株)製、商品名テンシロンUTM−2.5T)に試験片をセットし、測定温度23℃、歪速度200%/min(引張速度50mm/min)で試験を実施し、JIS K7113に準拠して引張降伏強さ(σy)を算出した。
(6)成形外観
バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名キャピログラフ)に、長さが8mm、直径が2.095mm、流入角90°のダイスを装着し、測定温度190℃、ピストン降下速度100mm/min(剪断測度152sec−1)で溶融樹脂を押出し、得られたストランド(紐状成形体)の表面状態を目視観察した。ストランドの表面が平滑な場合を○、表面荒れが発生した場合を×とした。
以下に、実施例および比較例で用いた触媒の調製方法に関する説明をするが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
触媒調製例1:メタロセン触媒(M1触媒)
[有機変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びメチルジオレイルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンM2O)63.8g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[メタロセン触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に[有機変性粘土の調製]で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.545g(1mmol)及び15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液190mL(100mmol)を添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてメタロセン触媒(M1触媒)を得た(固形重量分:10wt%)。
触媒調製例2:メタロセン触媒(M2触媒)
[有機変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[メタロセン触媒の調製]
前記[有機変性粘土の調製]で得られた有機変性粘土を用い、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.669g(1mmol)を用いたこと以外は触媒調製例1[メタロセン触媒の調製]と同様の方法で調製を行い、メタロセン触媒(M2触媒)を得た(固形重量分:10wt%)。
触媒調製例3:メタロセン触媒(M3触媒)
[メタロセン触媒の調製]
触媒調製例2[有機変性粘土の調製]で得られた有機変性粘土を用い、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.719g(1mmol)を用いたこと以外は触媒調製例1[メタロセン触媒の調製]と同様の方法で調製を行い、メタロセン触媒(M3触媒)を得た(固形重量分:10wt%)。
触媒調製例4:チーグラー・ナッタ触媒(Z1触媒)
攪拌装置を備えた10lのステンレス製オートクレーブに、イソプロパノール108.2g(1.80モル)とn−ブタノール 134.6g(1.82モル)を入れ、これにヨウ素2.0g、金属マグネシウム粉末40g(1.65モル)およびチタンテトラブトキサイド224.1g(0.66モル)を加え、さらにヘキサン2.0lを加えた後80℃まで昇温し、発生する水素ガスを排除しながら窒素シール下で1時間攪拌した。引き続き120℃まで昇温して1時間反応を行い、MgとTiを含む均一溶液を得た。オートクレーブの内温を45℃に保ち、ジエチルアルミニウムクロライドの30%ヘキサン溶液1.32kg(3.3モル)を1時間かけて加えた。すべてを加えた後、60℃で1時間攪拌した。45℃に冷却後、イソブチルアルミニウムジクロライドの50%ヘキサン溶液2.81kg(9.1モル)を2時間かけて加えた。すべてを加えた後、70℃で1時間攪拌を行いTi含量11wt%のチーグラー・ナッタ触媒(B−1)287.4gを得た。得られた触媒(Z1触媒)はヘキサンを用いて残存する未反応物および副生成物を除去した後、ヘキサンスラリーとして次の重合工程に用いた。
触媒調製例5:メタロセン触媒(M4触媒)
[メタロセン触媒の調製]
500mLのフラスコに、シリカ(ダビソン948、200℃、5時間減圧焼成)10.5g、トルエン200mLを加え懸濁状にした。そこへメチルアルミノキサンのトルエン溶液(2.39M)66mLを加え、室温で1時間攪拌した。
上記接触生成物スラリーにジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.335g(0.5mmol)を加え、室温で1時間攪拌し、メタロセン触媒(M4触媒)を得た。
実施例1
[エチレン系重合体Aの製造]
内容積5リットルのステンレススチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン3リットル、15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液3.3mL(1.75mmol)および触媒調製例1で調製したメタロセン触媒(M1触媒)763mg(固形分76.3mg)を仕込み、内温を85℃に調節した。オートクレーブ内圧を窒素で0.1MPaに調節した後、エチレン/水素混合ガス(水素1,500ppm含有)をオートクレーブ内圧が1.0MPaになるまで加え重合を開始した。重合中、オートクレーブ内圧が1.0MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガス(水素1,500ppm含有)を連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後にオートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、306gのエチレン系重合体Aを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]A)は0.43dl/g、密度は979.8kg/m3であった。
[エチレン系重合体Bの製造]
内容積5リットルのステンレススチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン3リットル、15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液3.3mL(1.75mmol)、1−ブテン11.9gおよび触媒調製例3で調製したメタロセン触媒(M3触媒)299mg(固形分29.9mg)を仕込み、内温を70℃に調節した。オートクレーブ内圧を窒素で0.1MPaに調節した後、エチレン/水素混合ガス(水素1,200ppm含有)をオートクレーブ内圧が1.0MPaになるまで加え重合を開始した。重合中、オートクレーブ内圧が1.0MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガス(水素1,200ppm含有)を連続的に導入した。また、重合温度を70℃に制御した。重合開始90分後にオートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、101gのエチレン系重合体Bを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]B)は4.23dl/g、密度は922.3kg/m3、分子量分布(Mw/Mn)は6.0であった。
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
前記[エチレン系重合体Aの製造]で製造したエチレン系重合体Aと、上記[エチレン系重合体Bの製造]で製造したエチレン系重合体Bを50/50(wt/wt)で配合し、得られたエチレン系重合体組成物のパウダーに、イルガノックス1010(チバスペシャルティーケミカルズ社製:商品名)1000ppm、イルガフォス168(チバスペシャルティーケミカルズ社製:商品名)1000ppm、およびステアリン酸カルシウム1500ppmを配合して予備混合した後、2軸押出機(東洋精機(株)製)を用いて、スクリュー回転数20rpm、バレル設定温度220℃の条件で溶融混練を行い、ポリエチレン樹脂のペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.06g/10min、密度は951.3kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、前記<パイプ成形>に記載した方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例2
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bを47.5/52.5(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.05g/10min、密度は949.9kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例3
[エチレン系重合体Aの製造]
内容積10リットルのステンレススチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン6.0リットルを仕込み、内温を80℃に調節した。その後、15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液11mL(5.78mmol)および触媒調製例4で得たチーグラー・ナッタ触媒(Z1触媒)の固形分50mgを含有するスラリーを順次添加した。オートクレーブ内圧を0.1MPaに調節した後、水素を1.54MPa加え、次いでオートクレーブ内圧が2.1MPaになるように、連続的にエチレンを加えながら90分間重合を行った。重合終了後室温まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、エチレン系重合体Aを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]A)は0.54dl/g、密度は974.6kg/m3であった。
[エチレン系重合体Bの製造]
触媒調製例2で調製したメタロセン触媒(M2触媒)244mg(固形分24.4mg)を仕込み、エチレン/水素混合ガス(水素680ppm含有)を用いたこと以外は、実施例1[エチレン系重合体Bの製造]と同様の方法で製造を行い、131gのエチレン系重合体Bを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]B)は4.66dl/g、密度は917.2kg/m3、分子量分布(Mw/Mn)は4.0であった。
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
実施例3[エチレン系重合体Aの製造]で製造したエチレン系重合体Aと実施例3[エチレン系重合体Bの製造]で製造したエチレン系重合体Bを65/35(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.09g/10min、密度は954.2kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例4
[エチレン系重合体Aの製造]
水素を1.9MPa加えたこと以外は、実施例3[エチレン系重合体Aの製造]と同様の方法で製造を行い、エチレン系重合体Aを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]A)は0.42dl/g、密度は976.3kg/m3であった。
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
上記エチレン系重合体Aと実施例3[エチレン系重合体Bの製造]で製造したエチレン系重合体Bを65/35(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.09g/10min、密度は955.9kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例5
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
内容積5リットルのステンレススチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン3リットル、15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液3.3mL(1.75mmol)および触媒調製例2で調製したメタロセン触媒(M2触媒)763mg(固形分76.3mg)を仕込み、内温を85℃に調節した。オートクレーブ内圧を窒素で0.1MPaに調節した後、エチレン/水素混合ガス(水素1,500ppm含有)をオートクレーブ内圧が1.0MPaになるまで加え重合を開始した。重合中、オートクレーブ内圧が1.0MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガス(水素1,500ppm含有)を連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後にオートクレーブの内圧を0MPaまで脱圧した。さらにオートクレーブ内圧を窒素で0.5MPaに調節した後、0MPaまで脱圧する操作を3回繰り返した。第一段目重合で製造したエチレン系重合体Aの極限粘度([η]A)は0.47dl/g、密度は977.9kg/m3であった。続いて、上記オートクレーブに1−ブテン11.9gを仕込み、内温を70℃に調節した。オートクレーブ内圧を窒素で0.1MPaに調節した後、エチレン/水素混合ガス(水素1,200ppm含有)をオートクレーブ内圧が1.0MPaになるまで加え重合を開始した。重合中、オートクレーブ内圧が1.0MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガス(水素1,200ppm含有)を連続的に導入した。また、重合温度を70℃に制御した。重合開始90分後にオートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、エチレン系重合体組成物を得た。得られたエチレン系重合体組成物のパウダーに、イルガノックス1010(チバスペシャルティーケミカルズ社製:商品名)1000ppm、イルガフォス168(チバスペシャルティーケミカルズ社製:商品名)1000ppm、およびステアリン酸カルシウム1500ppmを配合して予備混合した後、2軸押出機(東洋精機(株)製)を用いて、スクリュー回転数20rpm、バレル設定温度220℃の条件で溶融混練を行い、ポリエチレン樹脂のペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.08g/10min、密度は950.6kg/m3であった(二段目重合で得られたエチレン系重合体Bの極限粘度([η]B)は3.86dl/g、密度は923.3kg/m3と推定された。)。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例6
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bを40.0/60.0(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.03g/10min、密度は945.3kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
実施例7
[エチレン系重合体Aの製造]
水素を1.9MPa加えたこと以外は、実施例3[エチレン系重合体Aの製造]と同様の方法で製造を行い、エチレン系重合体Aを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]A)は0.42dl/g、密度は976.3kg/m3であった。
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
上記エチレン系重合体Aと実施例3[エチレン系重合体Bの製造]で製造したエチレン系重合体Bを70/30(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.22g/10min、密度は957.8kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
比較例1
重合内容積370リットルの第一段重合器に、脱水精製したヘキサン45kg/hr、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウムを32mmol/hr、触媒調製例4の方法で得たチーグラー・ナッタ触媒(Z1触媒)を固形成分1.80g/hrの速度で連続的に供給し、重合器内容物を所要速度で排出しながら、85℃においてエチレンを25kg/hrの速度で供給し、エチレン濃度0.8wt%、水素の対エチレン濃度比0.93mol/molに保ち、全圧2.9MPa、平均滞留時間3.7hrの条件下で、満液状態で連続的に第一段の重合を行った。第一段重合器で得られた重合体を含むヘキサンスラリーは、フラッシュタンクにて未反応の水素およびエチレンをフラッシュさせた。(第一段におけるエチレン重合体の極限粘度([η]A)は0.53dl/g、密度は975.1kg/m3であった。)その後、内容積545リットルの第二段重合器に導入し、固体触媒成分およびアルキルアルミニウムは追加せず、ヘキサンを146kg/hrで供給し、重合器内容物を所要速度で排出しながら、80℃においてエチレンを25kg/hr、1−ブテンを8.0kg/hrの速度で供給し、エチレン濃度1.0wt%、水素の対エチレン濃度比0.018mol/mol、1−ブテンの対エチレン濃度比2.90mol/molに保ち、全圧を2.0MPa、平均滞留時間1.5hrの条件下に第二段重合を行った。第二段重合器からの排出物はフラッシュタンクにて未反応の水素、エチレン、1−ブテンをフラッシュさせた後、濾過により溶媒から分離して乾燥した。得られたエチレン系重合体組成物のパウダーは、実施例1と同様の方法により溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.10g/10min、密度は950.0kg/m3であった(第二段重合器で重合されたエチレン系重合体(エチレン系重合体B)の極限粘度([η]B)は3.6dl/g、密度は924.9kg/m3と推定された。)。ポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
比較例2
[エチレン系重合体Bの製造]
内容積5リットルのステンレススチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン3リットル、15%トリイソブチルアルミニウムヘキサン溶液3.3mL(1.75mmol)、1−ブテン11.9gおよび触媒調製例5で調製したメタロセン触媒(M4触媒)を固形分で200mgを仕込み、内温を70℃に調節した。オートクレーブ内圧を窒素で0.1MPaに調節した後、エチレン/水素混合ガス(水素1,000ppm含有)をオートクレーブ内圧が1.0MPaになるまで加え重合を開始した。重合中、オートクレーブ内圧が1.0MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガス(水素1,000ppm含有)を連続的に導入した。また、重合温度を70℃に制御した。重合開始90分後にオートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、110gのエチレン系重合体Bを得た。得られたエチレン系重合体の極限粘度([η]B)は4.20dl/g、密度は922.5kg/m3、分子量分布(Mw/Mn)は2.8であった。
[ポリエチレン樹脂組成物の調製]
実施例1[エチレン系重合体Aの製造]で製造したエチレン系重合体Aと上記エチレン系重合体Bを47.5/52.5(wt/wt)で配合したこと以外は、実施例1[ポリエチレン樹脂組成物の調製]と同様の方法で溶融混練を行いポリエチレン樹脂ペレットを得た。得られたペレットのMFRは0.05g/10min、密度は950.0kg/m3であった。得られたポリエチレン樹脂組成物の特性値を表1に示す。
[パイプ製造およびパイプ物性測定]
得られたポリエチレン樹脂を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエチレンパイプを製造し、引張降伏強さ(σy)および全周ノッチ式引張クリープ試験による破壊時間(tf)を測定した。ポリエチレンパイプの特性値を表1に示す。
Figure 2014019806

Claims (5)

  1. (1)溶液粘度[η]Aが0.3〜2.0dl/g、密度dAが950kg/m3以上であるエチレン単独重合体(エチレン系重合体Aとする)10〜90重量%と、
    成分(a)メタロセン化合物、成分(b)有機変性粘土、および成分(c)有機アルミニウム化合物を含むメタロセン触媒により製造された、溶液粘度[η]Bが1.0〜6.0dl/g、密度dBが910〜955kg/m3、ゲル・パーミネーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比である分子量分布(Mw/Mn)が3より大きいエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体(エチレン系重合体Bとする)90〜10重量%(エチレン系重合体Aとエチレン系重合体Bの合計量は100重量%)を含み、(2)前記、溶液粘度が[η]B>[η]A、密度がdA>dBの関係を満たし、(3)密度が935〜965kg/m3であり、(4)メルトフローレートが0.01〜5g/10minであり、(5)引張試験により測定した引張降伏強さ(σy)と全周ノッチ式引張クリープ試験において、2%界面活性剤水溶液中、測定温度80℃、負荷応力5.4MPaで測定した破壊時間(tf)が
    σy≧−3.1log(tf)+31.1
    なる関係を満足することを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。
  2. 成分(a)が一般式(7)
    Figure 2014019806
    [式中、M1はチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基であり、R3およびR4は各々独立して下記一般式(12)、(13)、(14)または(15)で表されるM1に配位する配位子
    Figure 2014019806
    (式中、R7は各々独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基である。)であり、R3とR4はM1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R5は一般式(16)または(17)
    Figure 2014019806
    (式中、R8は各々独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基であり、M2はケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)で表され、R3とR4を架橋するように作用しており、nは1〜5の整数である。]で表されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  3. 成分(b)がスメクタイト族粘土化合物を一般式(18)
    Figure 2014019806
    (式中、R9〜R11は各々独立して炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルシリル基であり、M3は周期表第15族の原子であり、R9R10R11HM3+は一価のカチオンであり、A−は一価のアニオンである。)で表される有機化合物にて変性した有機変性粘土であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  4. エチレン系重合体Bに使用されるα−オレフィンが、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン樹脂組成物からなるパイプ。
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