JP2014020902A - 土壌内放射能分布測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 土壌内の放射能の深さ方向の分布を短時間で調べられるようにする。
【解決手段】 計測対象個所で地面5の深さ方向に延びる円柱状に土壌より切り出した試料4の外周に、シンチレーションファイバ3を周方向に巻き付けて、シンチレーションファイバ3の全体形状が円筒形状となる放射線検出部2を形成する。シンチレーションファイバ3には、シンチレーションファイバ3の長手方向の放射線の空間分布を求めてから、シンチレーションファイバ3により形成してある円筒形状の軸心方向に対応する地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を求める機能と、求められた地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を基に、地面からの深さ方向の放射能分布を求める機能を備えた計測系6を接続する。試料4に対する1回の放射線計測作業で、計測系6により試料4における地面からの深さ方向の放射能分布を求める。
【選択図】図1
【解決手段】 計測対象個所で地面5の深さ方向に延びる円柱状に土壌より切り出した試料4の外周に、シンチレーションファイバ3を周方向に巻き付けて、シンチレーションファイバ3の全体形状が円筒形状となる放射線検出部2を形成する。シンチレーションファイバ3には、シンチレーションファイバ3の長手方向の放射線の空間分布を求めてから、シンチレーションファイバ3により形成してある円筒形状の軸心方向に対応する地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を求める機能と、求められた地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を基に、地面からの深さ方向の放射能分布を求める機能を備えた計測系6を接続する。試料4に対する1回の放射線計測作業で、計測系6により試料4における地面からの深さ方向の放射能分布を求める。
【選択図】図1
Description
本発明は、土壌内の深さ方向についての放射能の分布を測定するために用いる土壌内放射能分布測定装置に関するものである。
放射性物質に汚染された土壌の除染作業を行う場合、深さ方向の除染が不十分になる虞を防止し、又、汚染されていない深さまでの除染作業を行うことで廃棄物の量が過度に増加することを防止するためには、土壌の表面から深さ方向のどの位置まで放射性物質が存在しているかを知ることが重要である。
そこで、土壌の除染作業を行う場合は、予め、土壌の深さ方向について放射能の分布を調べることが望まれる。
従来、土壌の深さ方向についての放射能の分布を調べる場合は、先ず、土壌の一定の深さごとにサンプリングを行い、次いで、深さの異なる層ごとに採取された土砂等の試料について、それぞれの放射能を計測するか、又は、上記各試料の近傍の放射線量を計測してから、その放射線量の計測結果を放射能に変換(換算)することで評価する手法が、広く一般的に行われている。
ところで、放射線の計測手法の1つとして、放射線の入射によりシンチレーション光を発生するシンチレーションファイバを用いた手法が従来提案されている。これは、放射線の入射に伴って発生するシンチレーション光が該シンチレーションファイバの一端側と他端側へ到達するときの光子数の比(減衰比)や到達時間差を基に、シンチレーションファイバの長手方向に沿って放射線の強度分布を測定できるようにしてある(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
ところが、土壌の深さ方向についての放射能の分布を調べる上記従来の手法は、土壌の深さの異なる層ごとの試料について、放射能又は放射線量の計測作業を個別に行う必要があるため、上記土壌内の放射能の分布を調べるのに時間と手間を要するというのが実状である。
なお、特許文献1、2には、土壌の深さ方向の放射能分布を調べる考えは全く示されておらず、示唆する記載もない。
そこで、本発明者等は、上記特許文献1、特許文献2に示された放射線の計測手法を発展させて、土壌の深さ方向についての放射能の分布をより短時間で調べることができるようにするための工夫、研究を重ねて、本発明をなした。
したがって、本発明の目的とするところは、土壌の深さ方向についての放射能の分布を短時間で調べることができる土壌内放射能分布測定装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、シンチレーションファイバを位置をずらしながら周方向に巻いて全体が筒形状となるように配置してなり、且つ地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に、軸心方向に沿い配置するための放射線検出部を備え、更に、上記放射線検出部のシンチレーションファイバに接続した計測系を備え、該計測系は、上記シンチレーションファイバへの放射線の入射に伴って発生するシンチレーション光が、該シンチレーションファイバの両端部に到達する時間の差から、該シンチレーションファイバの長手方向における放射線の入射位置を検出すると共に、放射線の空間分布を求める機能と、該求められた該シンチレーションファイバの長手方向の放射線の空間分布から、上記シンチレーションファイバを巻いて形成してある筒形状の軸心方向に対応する上記地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を求める機能と、該求められた地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を基に、地面からの深さ方向の放射能分布を求める機能を備えてなるものとした構成とする。
又、上記構成において、放射線検出部は、軸心方向の等間隔位置にリング状の遮蔽板を備える構成とする。
同様に、上記構成において、放射線検出部は、地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に配置するための筒状部材の外周に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定させてなる構成とする。
上述の構成において、放射線検出部を、地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に配置することに代えて、土壌に地面から深さ方向に延びるように設けた穴の内側に、軸心方向を揃えて配置するものとした構成とする。
又、上記構成において、放射線検出部は、上下方向に延びる柱状の支持部材の外周に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定させてなる構成とする。
同様に、上記構成において、放射線検出部は、上下方向に延びる筒状の支持部材の内周面に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定し、更に、上記支持部材の下端に、頂点を下方に向けた円錐状又は角錐状の尖端部材を一体に取り付けてなる構成とする。
本発明の土壌内放射能分布測定装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)測定対象個所の土壌における地面から深さ方向に延びるよう切り出した柱状の試料に対する1回の放射線量の計測作業のみで、上記個所の土壌における地面からの深さ方向の放射能分布を測定できる。このため、該放射能分布を調べる作業を短時間で実施することができる。
(2)更に、上記作業に要する手間の削減化を図ることができる。
(1)測定対象個所の土壌における地面から深さ方向に延びるよう切り出した柱状の試料に対する1回の放射線量の計測作業のみで、上記個所の土壌における地面からの深さ方向の放射能分布を測定できる。このため、該放射能分布を調べる作業を短時間で実施することができる。
(2)更に、上記作業に要する手間の削減化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)は本発明の土壌内放射能分布測定装置の実施の一形態を示すものである。
すなわち、本発明の土壌内放射能分布測定装置は、図1(a)に符号1で示すもので、シンチレーションファイバ3を周方向に巻いて全体が円筒形状となるように配置させた放射線検出部2を備える。
上記放射線検出部2の円筒形状は、図1(b)に示すように、土壌のボーリングにより地面(地表面)5から深さ方向に延びるよう切り出される円柱状の試料4の外周に配置できるようにしてあるものとする。
具体的には、上記試料4の外周に、上記シンチレーションファイバ3を巻きつけることにより、該シンチレーションファイバ3の全体形状が、上記試料4の外周を囲む円筒形状になるようにしてある。
ところで、現状では、上記シンチレーションファイバ3は、検出する放射線の空間分解能(位置分解能)が30cm程度となっている。一方、除染を実施するためには土壌の表面をどの深さまで除去すればよいかということを調べる目的で、土壌の深さ方向の放射能の分布を調べる際には、たとえば、1cm〜数cm単位の空間分解能(位置分解能)が必要とされる。
この点に鑑みて、本発明では、上記シンチレーションファイバ3の有する放射線検出の空間分解能がXcm、土壌の深さ方向の放射能の分布を調べる際に所望される空間分解能がYcmである場合は、上記シンチレーションファイバ3を周方向に巻いて上記円筒形状を形成するときに、高さ方向Ycmの領域に、上記シンチレーションファイバ3を、少なくともXcmの長さ分、巻きつける構成としてある。なお、上記シンチレーションファイバ3は、上記円筒形状の軸心方向に徐々に位置をずらしながら巻くようにしてある。この際、上記シンチレーションファイバ3は、螺旋状に配置させることが望ましいが、上記高さYcmの領域ごとに、必要量(Xcm分)のシンチレーションファイバ3を配置させるために径方向に巻き重ねてもよい。なお、図1(a)に示したシンチレーションファイバ3の螺旋状の配置は、図示するための便宜上のものであって、実際の装置構成を反映したものではない。
上記放射線検出部2のシンチレーションファイバ3には、図1(a)に示す如き計測系6が接続されている。すなわち、上記シンチレーションファイバ3の両端部には、光電子増倍管のような光検出器7a,7bが取り付けてある。上記各光検出器7a,7bには、その検出信号(電気信号)の出力側に、増幅器8a,8b、ディスクリミネータ9a,9bを介して時間−波高変換器10が接続してある。一方のディスクリミネータ9aと時間−波高変換器10との間には、信号遅延回路11が設けてある。更に、上記時間−波高変換器10には、マルチチャンネルアナライザ12が接続してあり、該マルチチャンネルアナライザ12には、後述する手法で放射能分布の推定を行うコンピュータのようなモニタリング装置13が接続してある。
なお、上記信号遅延回路11による検出信号の遅延は、放射線が、上記シンチレーションファイバ3の長手方向における一方の光検出器7aの近傍位置に入射した場合でも、他方の光検出器7bによる検出信号が、上記一方の光検出器7aの検出信号よりも先に、上記時間−波高変換器10に入力されるように設定してあるものとする。
これにより、上記計測系6では、上記シンチレーションファイバ3のいずれかの個所に、放射線が入射してシンチレーション光が発生すると、上記各光検出器7a,7bにより該シンチレーション光が検出された時点で、該各光検出器7a,7bより検出信号が出力される。該各検出信号は、対応する増幅器8a,8bで増幅された後、対応するディスクリミネータ9a,9bにより、予め設定されている閾値によるノイズカットが行われてから、上記時間−波高変換器10に入力される。この際、上記信号遅延回路11が設けてあることにより、上記他方の光検出器7bによる検出信号は、上記一方の光検出器7aの検出信号よりも先に、上記時間−波高変換器10に入力されるようになる。
上記時間−波高変換器10では、この他方の光検出器7bによる検出信号が入力された時点から、上記一方の光検出器7aによる検出信号が入力される時点までの時間差と、上記信号遅延回路11に設定されている遅延時間とから、上記シンチレーション光が各光検出器7aと7bに最初に到達したときの時間差を求め、この時間差から、上記シンチレーションファイバ3の長手方向における放射線の入射位置を検出するようにしてある。
更に、そのときの波高は、放射線の計数値(カウント)に比例することから、上記マルチチャンネルアナライザ12で分析して、入力波高スペクトルを求めることで、上記シンチレーションファイバ3の長手方向に対する放射線量の空間分布を求めるようにしてある。この結果を、上記シンチレーションファイバ3による放射線の計数値を横軸とし、上記シンチレーションファイバ3を巻いて形成してある円筒形状の軸心方向に揃えられている上記試料4における地面5からの深さ方向位置を縦軸としてプロットすると、図2(a)に示すようなグラフとなる。
ここで、図2(b)に示すような上記試料4と同径で且つ厚みの薄い円板状線源14より放射される放射線について考えると、その応答関数は、図2(b)に示したグラフのように、該円板状線源14の側方に大きい値を取ると共に、該円板状線源14の上下方向にも多少広がるようになる。
そのため、上記図2(a)で求められたグラフは、上記試料4における地面5からの深さ方向の本来の放射能分布と、上記図2(b)に示したグラフの如き円板状線源14の応答関数がコンボリューション(畳み込み)された結果であると考えられる。
そこで、上記モニタリング装置13では、上記図2(a)で求められたグラフを、上記図2(b)に示したグラフの円板状線源14の応答関数で割る(デコンボリューションする)という推定手法により、図2(c)に示す如き上記試料4における地面5からの深さ方向の放射能分布を求めるようにしてある。該モニタリング装置13で求められた上記試料4における地面5からの深さ方向の放射能分布の測定結果は、表示装置やプリンタ、その他、任意の機器へ出力させるようにすればよい。
以上の構成としてある本発明の土壌内放射能分布測定装置1を使用する場合は、予め、図1(b)に示したように、計測対象個所、たとえば、除染を行うべき個所の土壌をボーリングして、地面5から深さ方向に延びる円柱状の試料4を切り出してサンプリングする。
次いで、図1(a)に示すように、上記試料4の外周には、上記シンチレーションファイバ3を上記所定の巻き方で巻き付けて、該シンチレーションファイバ3により円筒形状に形成した放射線検出部2を、該試料4の外周に配置させる。
その後は、この状態を保持すると、本発明の土壌内放射能分布測定装置1では、上記試料4より上記シンチレーションファイバ3に放射線が入射するときにシンチレーション光が発生するようになり、それに伴い、該シンチレーションファイバ3に接続されている上記計測系6で上述した処理が行われることから、上記モニタリング装置13により、上記試料4における地面5からの深さ方向の放射能分布の測定結果が出力されるようになる。
したがって、上記測定結果を基に、上記試料4をサンプリングした個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を測定することができる。
このように、本発明の土壌内放射能分布測定装置1によれば、計測対象個所で上記試料4をサンプリングしておけば、該試料4に対する1回の放射線量の計測作業のみで、上記計測対象個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を測定できるため、該放射能分布を調べる作業を短時間で実施することができる。
更に、土壌の深さ方向についての放射能分布を調べる従来の手法に比して、放射線量の計測作業の回数が大幅に減るため、作業に要する手間の削減化を図ることができる。
次に、図3は本発明の実施の他の形態として、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置は、図3に符号1Aで示すように、図1(a)に示したと同様の構成に加えて、試料4の上下方向の等間隔位置の外周に、リング状の遮蔽板15を装着させる構成としたものである。なお、上記各遮蔽板15は、図示しない支持材や間隔保持部材により、上記図3に示したように試料4の外周で上下方向に配列された位置をそれぞれ保持できるようにしてあるものとする。
又、上記遮蔽板15の材質は、たとえば、鉛等の計測対象とする放射線に対する遮蔽能が高い材質としてあるものとする。
上記遮蔽板15の内径は、上記試料4の外径よりわずかに大きな寸法に設定してあるものとする。なお、上記試料4の外周にシンチレーションファイバ3を巻きつけるときには、該シンチレーションファイバ3は、上記遮蔽板15の外周側を迂回させるように配置させるか、又は、上記遮蔽板15の内周部に設けた図示しない切欠きを通して配置させるようにすればよい。
その他の構成は図1(a)に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。なお、図示する便宜上、上記シンチレーションファイバ3に接続してある計測系6(図1(a)参照)の記載は省略してある。
以上の構成としてある本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Aは、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1と同様に使用することができる。
この際、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Aでは、上記試料4の或る個所から放射される放射線は、上記遮蔽板15により遮られることで上下方向に広がることが抑制されるようになる。
このことは、上記シンチレーションファイバ3の長手方向に対する放射線量の空間分布を示す図2(a)に示したと同様なグラフから、図2(c)に示したと同様の上記試料4における地面5からの深さ方向の放射能分布を求めるときに、デコンボリューションに用いる図2(b)に示したと同様の円板状線源14より放射される放射線の応答関数の上下幅がより狭くなることに相当する。
このため、本発明の土壌内放射能分布測定装置1Aによれば、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態と同様の効果に加えて、上記試料4をサンプリングした計測対象個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を、より正確に測定することができる。
次いで、図4は本発明の実施の更に他の形態として、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置は、図4に符号1Bで示すように、図1(a)に示したと同様の構成において、試料4の外周にシンチレーションファイバ3を直接巻きつけて放射線検出部2を形成させる構成に代えて、上記試料4の外径よりもやや大きな内径を有する筒状部材16と、該筒状部材16の外周に巻きつけたシンチレーションファイバ3とからなる放射線検出部2aを備える構成としたものである。
上記筒状部材16は、上記試料4全体を収納可能な長さ寸法を有するものとする。又、該筒状部材16は、軸心方向の両端が開放されているか、あるいは、軸心方向の一端側が閉塞された構成としてある。
上記筒状部材16の材質は、一般に、計測対象とする放射線に対する透過能が高い(遮蔽能が低い)とされている材質としてあるものとする。具体的には、たとえば、上記筒状部材16は、塩化ビニル管のようなプラスチック製のものを採用するようにすればよい。
上記筒状部材16の外周に対する上記シンチレーションファイバ3の巻き方は、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1における試料4の外周へのシンチレーションファイバ3の巻き方と同様にすればよい。上記筒状部材16の外周に巻きつけたシンチレーションファイバ3は、図示しない接着剤や被覆材を用いて、該筒状部材16の外周に固定するようにしてある。
その他の構成は図1(a)に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。なお、図示する便宜上、上記シンチレーションファイバ3に接続してある計測系6(図1(a)参照)の記載は省略してある。
以上の構成としてある本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Bを使用する場合は、計測対象個所の土壌から予めサンプリングした上記試料4を、上記放射線検出部2aの筒状部材16の内側に収納させる。
これにより、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Bでは、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1と同様に、上記試料4をサンプリングした計測対象個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を測定することができる。
したがって、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Bによれば、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Bでは、上記放射線検出部2aの筒状部材16の内側に収納させる試料4を、別の試料4に入れ替えることで、該別の試料4について放射能分布を測定する作業を開始できる。このため、放射能分布の測定作業に要する時間と手間をより削減させることができる。
更に、図5は、本発明の実施の更に他の形態を示すものである。
すなわち、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置は、図5に符号1Cで示すように、上下方向に延びる柱状、たとえば、円柱状の支持部材17と、該支持部材17の外周に巻きつけたシンチレーションファイバ3とからなる放射線検出部2bを備えた構成としてある。
上記支持部材17の上下方向の長さ寸法は、計測対象個所の土壌の地面から、放射性物質の汚染が進行していることが想定される深さまでの寸法よりも長くなるように設定してあるものとする。
上記支持部材17の材質は、図4に示した筒状部材16と同様の材質としてあるものとする。なお、上記支持部材17は、放射線の透過性をより高めるという観点から考えると、図5に示すような中空構造とすることが望ましいが、中実であってもよい。
上記支持部材17の外周に対する上記シンチレーションファイバ3の巻き方は、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1における試料4の外周へのシンチレーションファイバ3の巻き方と同様にすればよい。上記支持部材17の外周に巻きつけたシンチレーションファイバ3は、図示しない接着剤や被覆材を用いて、該支持部材17の外周に固定するようにしてある。
上記支持部材17の上端側には、該支持部材17を構成要素とする上記放射線検出部2bを上下動させるときに作業者、あるいは、作業機が保持するための図示しない保持部が取り付けてある。
18は地面5に設けた穴を示す。その他の構成は図1(a)に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。なお、図示する便宜上、上記シンチレーションファイバ3に接続してある計測系6(図1(a)参照)の記載は省略してある。
以上の構成としてある本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Cを使用する場合は、予め、計測対象個所の土壌をボーリングして、上記放射線検出部2bの外径よりもやや大きな内径の穴18を、地面5から深さ方向に形成しておく。
次いで、上記地面5の穴18には、上記放射線検出部2bを上方より吊り降ろして挿入配置させる。
この状態で、上記穴18の周縁の土壌から放射される放射線が、上記放射線検出部2bのシンチレーションファイバ3に入射すると、該シンチレーションファイバ3では、シンチレーション光が発生するようになる。
これにより、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Cでは、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1による試料4についての地面5からの深さ方向の放射能分布の測定と同様の処理で、上記穴18が設けてある土壌について、地面5からの深さ方向の放射能分布を直接測定することができる。
このように、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Cによれば、上記計測対象個所の土壌に設けた穴18に上記放射線検出部2bを挿入配置させた状態での1回の放射線量の計測作業のみで、該計測対象個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を測定できるため、該放射能分布を調べる作業を短時間で実施することができる。
更に、図6は、本発明の実施の更に他の形態として、図5の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置は、図6に符号1Dで示すように、図5に示したと同様の構成において、上下方向に延びる円柱状の支持部材17の外周にシンチレーションファイバ3を巻きつけて形成した放射線検出部2bを備える構成に代えて、上下方向に延びる中空の柱状、たとえば、円筒状の支持部材19の内周面に、シンチレーションファイバ3を、周方向に巻いて円筒形状に配置した状態で取り付けて放射線検出部2cを構成したものである。
更に、該放射線検出部2cは、頂点を下方に向けて上記支持部材19の下端に一体に取り付けた円錐状又は角錐状の尖端部材20を備えた構成としてある。図では、円錐状の尖端部材20が示してある。
なお、上記支持部材19の上下方向の長さ寸法は、図5に示した実施の形態における支持部材17の上下方向の長さ寸法と同様に設定してあるものとする。
又、上記支持部材19の材質は、図4に示した筒状部材16と同様の材質としてあるものとする。
上記支持部材19の内周面に取り付ける上記シンチレーションファイバ3の巻き方は、図1(a)(b)及び図2(a)(b)(c)の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1における試料4の外周へのシンチレーションファイバ3の巻き方と同様にすればよい。
上記シンチレーションファイバ3の上記支持部材19の内周面への取り付けは、図示しない接着剤を用いて行うようにすればよい。
その他の構成は図5に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。なお、図示する便宜上、上記シンチレーションファイバ3に接続してある計測系6(図1(a)参照)の記載は省略してある。
以上の構成としてある本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Dを使用する場合は、計測対象個所の土壌に、上記放射線検出部2cを形成している上記支持部材19を、尖端部材20側から突き刺して、地面から深さ方向に延びる穴18を形成させると同時に、該穴18の内側に、上記放射線検出部2cを配置させるようにする。
この状態で、上記穴18の周縁の土壌から放射される放射線が、上記放射線検出部2cのシンチレーションファイバ3に入射すると、該シンチレーションファイバ3では、シンチレーション光が発生するようになる。
これにより、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Dでは、図5の実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Cと同様に、上記穴18が設けてある土壌について、地面5からの深さ方向の放射能分布を直接測定することができる。
したがって、本実施の形態の土壌内放射能分布測定装置1Dによれば、図5の実施の形態と同様の効果に加えて、硬く締まっていない土壌であればボーリングによる穴開け作業を要することなく適用することができるため、計測対象個所の土壌における地面5からの深さ方向の放射能分布を調べる作業に要する時間と手間を更に削減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、各実施の形態に示した円筒形状の放射線検出部2,2a,2b,2cの径と軸心方向寸法の比は、図示した以外の任意の比に設置してもよい。
計測対象個所となる土壌は、海や湖沼や川の水底であってもよい。
シンチレーションファイバ3を周方向に巻いて形成させる放射線検出部2,2a,2b,2cは、シンチレーションファイバ3の局所的な屈曲を抑えるという観点から考えると、全体が円筒形状となるようにすることが望ましいが、試料4の形状や、穴18の形状に応じた中空の筒状であればよい。この場合、図4の実施の形態における筒状部材16、図5の実施の形態における支持部材、図6の実施の形態における支持部材19は、断面形状を適宜変更すればよい。
放射線検出部2,2a,2b,2cのシンチレーションファイバ3に接続する計測系6は、シンチレーションファイバ3の両端側に光検出器7a,7bを備える構成に代えて、シンチレーションファイバ3の一端側に反射手段を、他端側に光検出器を取り付けた構成としてもよい。この場合は、上記シンチレーションファイバ3への放射線の入射により発生するシンチレーション光が、該シンチレーションファイバ3の一端側に達すると、上記反射手段で反射されてから他端側へ向かうようになるため、1回の放射線の入射に伴い、上記光検出手段では、シンチレーション光の検出が、上記放射線の入射位置に応じた時間差で2回検出されるようになる。よって、この時間差を基に、該計測系では、上記シンチレーションファイバ3の長手方向における放射線の入射位置を検出することができるため、上述の計測系6と同様の処理を行うことができる。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1,1A,1B,1C,1D 土壌内放射能分布測定装置
2,2a,2b,2c 放射線検出部
3 シンチレーションファイバ
4 試料
5 地面
15 遮蔽板
16 筒状部材
17 支持部材
19 支持部材
20 尖端部材
2,2a,2b,2c 放射線検出部
3 シンチレーションファイバ
4 試料
5 地面
15 遮蔽板
16 筒状部材
17 支持部材
19 支持部材
20 尖端部材
Claims (6)
- シンチレーションファイバを位置をずらしながら周方向に巻いて全体が筒形状となるように配置してなり、且つ地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に、軸心方向に沿い配置するための放射線検出部を備え、
更に、上記放射線検出部のシンチレーションファイバに接続した計測系を備え、
該計測系は、上記シンチレーションファイバへの放射線の入射に伴って発生するシンチレーション光が、該シンチレーションファイバの両端部に到達する時間の差から、該シンチレーションファイバの長手方向における放射線の入射位置を検出すると共に、放射線の空間分布を求める機能と、該求められた該シンチレーションファイバの長手方向の放射線の空間分布から、上記シンチレーションファイバを巻いて形成してある筒形状の軸心方向に対応する上記地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を求める機能と、該求められた地面からの深さ方向位置の放射線の計数値を基に、地面からの深さ方向の放射能分布を求める機能を備えてなるものとした構成
を有することを特徴とする土壌内放射能分布測定装置。 - 放射線検出部は、軸心方向の等間隔位置にリング状の遮蔽板を備える構成とした請求項1記載の土壌内放射能分布測定装置。
- 放射線検出部は、地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に配置するための筒状部材の外周に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定させてなる構成とした請求項1記載の土壌内放射能分布測定装置。
- 放射線検出部を、地面から深さ方向に延びるよう土壌より切り出した柱状の試料の外周に配置することに代えて、土壌に地面から深さ方向に延びるように設けた穴の内側に、軸心方向を揃えて配置するものとした請求項1記載の土壌内放射能分布測定装置。
- 放射線検出部は、上下方向に延びる柱状の支持部材の外周に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定させてなる構成とした請求項4記載の土壌内放射能分布測定装置。
- 放射線検出部は、上下方向に延びる筒状の支持部材の内周面に、周方向に巻いて全体が筒形状となるよう配置したシンチレーションファイバを固定し、更に、上記支持部材の下端に、頂点を下方に向けた円錐状又は角錐状の尖端部材を一体に取り付けてなる構成とした請求項4記載の土壌内放射能分布測定装置。
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2012
- 2012-07-18 JP JP2012159484A patent/JP2014020902A/ja active Pending
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