JP2014040733A - 建物構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の柱部Pにわたって梁3が剛接合してあるラーメン構造部4を備えた建物構造であって、一対の柱部Pの内の一方の柱部P1に作用する長期の軸力は、他方の柱部P2に作用する長期の軸力より小さく設定してあり、梁3は、一方の柱部P1との接合端部側を、他方の柱部P2との接合端部側より剛性が低くなるように構成してある。
【選択図】図1
Description
このような建物構造においては、建物外周部に配置されている柱部は、建物中央側に配置されている柱部に比べて床の支配面積が小さいから、一般的に長期の軸力も小さい設定になっている。
また、各柱部は、剛接合の梁によって繋がっており、特に、柱の最下部どうしは、基礎梁によって剛接合されている。
柱間隔が一定であれば、床の支配面積に応じた柱部の長期軸力は、床の支配面積が小さい前記一方の柱部では、床の支配面積が大きい前記他方の柱部より小さくなり、それらの基礎に伝わる荷重に関しても同様の関係となる。
従って、基礎の沈下量も、一方の柱部下方の沈下量より、他方の柱部下方の沈下量の方が大きくなる。
しかしながら、図2(b)に示すように、一方の柱部P1と他方の柱部P2とは、梁3(特に、最下層では基礎梁3A)によって剛接合されているから、沈下量の差は、梁3に対する曲げモーメントとして作用する。特に、基礎梁3Aには、大きな曲げモーメントが作用することになる。
その結果、基礎梁3Aに剛接合されている両柱部P1,P2にもそれらの曲げモーメントが作用することになるから、一方の柱部P1の曲げ耐力の強化を図るために一方の柱部P1を大断面化することが必要となる。特に、長期軸力の設定が小さい前記一方の柱部に関しては、曲げ耐力の強化に伴う断面積増加の度合が高くなる。
即ち、特に前記一方の柱部においては、大断面化によって、スペース上の制約が大きくなり、建築計画上の支障となる虞があると共に、コストアップになる問題点がある。
その結果、一方の柱部の曲げ耐力を低く設定できるようになり、一方の柱部の大断面化を緩和することができる。
従って、一方の柱部の小断面化によってスペース上の制約を少なくでき、自由度の高い建築計画を行うことができ、且つ、コストダウンを図ることが可能となる。
また、一方の柱部の小断面化に伴う他方の柱への負担増加については、例えば、他方の柱の断面増加や、隣接させて耐震壁を形成する等の対応処理を実施することで、容易に対処できる。尚、長期軸力が大きい他方の柱部の周りには、一般的に建物のコアや、壁等が設けられることが多いから、それらコアや壁を利用して、上述のような対応処理を採用しやすい。
また、一対の柱部にわたって剛接合される梁は、基礎梁に限るものではなく、それより上方の階層の梁も対象とすることができる。
また、特に、梁成を変化させることで断面積を調整すれば、より簡単に、梁の剛性の制御を行うことができる。
例えば、一端側の梁剛性を目標値まで低くするために求められる梁断面積が、必要鉄筋量を確保できないほど小さな値になってしまうような場合、その梁端部に用いるコンクリート強度を低くすることによる剛性低下作用を組み合わせることで、必要鉄筋量を確保できる程度まで梁断面積の減少量を抑えながらも、一端側でのトータルの梁剛性が目標値となるように制御できる。
また、別の例としては、梁の一端側でのコンクリート強度を、他端側でのコンクリート強度より高く設定すると共に、一端側の梁断面積をより小さく設定して、一端側でのトータルの梁剛性が目標値となるように制御することもできる。
フーチング基礎1が地盤G上に載置されていることで、柱部Pの荷重が地盤Gによって支持されている。
便宜上、以後の説明においては、P1の記号を付した「建物の外周部に位置する柱部」を、一方の柱部P1といい、P2の記号を付した「建物内側に隣接する柱部」を、他方の柱部P2という。
柱部Pに作用する長期軸力は、床の支配面積の関係で、一方の柱部P1の方が他方の柱部P2より小さく設定されている。
従って、一方の柱部P1の柱2aは、他方の柱部P2の柱2bより軸耐力が低く設計されている。
尚、図1に示す梁3は、基礎梁3Aである。
また、基礎梁3Aを構成するコンクリートは、梁全長にわたって一定の強度のものが使用されている。
従って、一方の柱部P1との接合端部側の「梁成の小さい部分3a」は、他方の柱部P2との接合端部側を含む「他の部分3b」より低い剛性となるように設計されている。
その結果、各柱部P1,P2と剛接合されている基礎梁3Aには、図2に示すように、曲げモーメントが作用する。更には、基礎梁3Aの曲げモーメントは、剛接合された各柱部P1,P2にも伝わることになる。
この作用は、図2(a)の曲げモーメント図に示すとおりである。因みに、図2(b)の曲げモーメント図は、本実施形態との比較例として、基礎梁3Aの剛性を全長にわたって一定に構成した場合を示している。
このように、一方の柱部P1との接合端部側に梁成の小さい部分3aを設けることで、基礎梁3Aに発生する曲げモーメントが、一方の柱部P1に伝わり難くなり、一方の柱部P1を、必要以上に大断面化する必要が無くなる。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 梁端部の低剛性化の手法は、先の実施形態で説明した梁成を他の部分よりも減少させる方法に限るものではなく、例えば、梁成に加えて梁幅寸法をも含めて梁断面積を減少させる方法であってもよい。
また、梁端部の部材強度を、他の部分より低下させる方法を採用することも可能である。
また、梁断面積と部材強度とを組み合わせることで、梁端部の低剛性化を図る方法であってもよい。この場合は、梁断面積と部材強度とを共に、他の部分より小さくすることに限るものではなく、何れか一方を他の部分より小さくする一方、他方を他の部分よりも大きくする方法も可能である。
〈3〉 一方の柱部P1、及び、他方の柱部P2は、先の実施形態で説明した「建物の外周部に位置する柱部」と「建物内側に隣接する柱部」とで構成してあることに限るものではなく、例えば、何れの柱部P1,P2も、建物外周部に位置する柱部より内側に配置されたものであってもよい。要するに、一対の柱部Pの内の一方の柱部P1に作用する長期の軸力が、隣接する他方の柱部P2に作用する長期の軸力より小さく設定してある関係があれば該当する。
具体的な一例としては、図3に示すように、低層部Lの一部範囲に高層部Hが立設してある場合に、低層部Lと高層部Hとの境界部分の柱部は、軸力が大きいから「他方の柱部P2」に相当し、それに隣接する低層部Lの柱部は、「一方の柱部P1」に相当する。
〈4〉 一方の端部が低剛性に形成してある梁3は、先の実施形態で説明した基礎梁3Aに限るものではなく、例えば、基礎梁3Aより上方に配置されている梁3であったもよい。
〈5〉 前記梁成の小さい部分3aは、その全長にわたって同一の梁断面形状に構成してあることに限るものではなく、図4に示すように、前記他の部分3bの境界から梁端部にかけて、徐々に梁成が小さくなるように構成してあってもよい。
3A 基礎梁
4 ラーメン構造部
P 柱部
P1 一方の柱部
P2 他方の柱部
Claims (4)
- 一対の柱部にわたって梁が剛接合してあるラーメン構造部を備えた建物構造であって、
前記一対の柱部の内の一方の柱部に作用する長期の軸力は、他方の柱部に作用する長期の軸力より小さく設定してあり、前記梁は、前記一方の柱部との接合端部側を、前記他方の柱部との接合端部側より剛性が低くなるように構成してある建物構造。 - 前記梁は、前記一方の柱部との接合端部側の断面積を、前記他方の柱部との接合端部側の断面積より小さく形成することで、前記一方の柱との接合端部側の前記剛性が低くなるように構成してある請求項1に記載の建物構造。
- 前記ラーメン構造部は、鉄筋コンクリート造であり、前記梁は、前記一方の柱部との接合端部側のコンクリート強度と、前記他方の柱部との接合端部側のコンクリート強度とを異ならせてある請求項2に記載の建物構造。
- 前記梁は、基礎梁である請求項1〜3の何れか一項に記載の建物構造。
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| JP2009052251A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Ohbayashi Corp | 制振建物、建物の制振方法、鉄筋コンクリート造の建物、鉄筋コンクリート造の建物の長周期化方法 |
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