JP2014058617A - インクジェット用記録インク及びこれを用いた記録装置 - Google Patents

インクジェット用記録インク及びこれを用いた記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来、インク保存性、画質、吐出性の両立が困難であったが、使用する分散剤種と、添加剤種特に表面張力調整用添加剤種との特定な組合せを選択使用することでインク保存性、画質、吐出性が両立されたインクジェット用インクを提供すること。
【解決手段】少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクにおいて、該顔料は、ノニオン系分散剤を用いて分散された顔料であり、更に、アニオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを含んでなることを特徴とするインクジェット用記録インク。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット用記録インク、インクジェット用記録に関する。
インクジェット記録方式は、他の各種記録方式に比べてプロセスが簡単であるためフルカラー化が容易であり、簡略な構成の装置であっても高解像度の画像が得られるという利点がある。
近年、OA用プリンタの高速化、高画質化技術の向上に伴って画像品質、色相、彩度、光沢、耐久性(耐擦過性、耐マーカー性等)などへの要求が更に厳しくなってきている。
また、普通紙での高画質化のためにはインクの表面張力を下げ、普通紙への濡れ性を上げて発色性を向上させることが有効である。 また画像の耐久性を向上させるためには水不溶性樹脂の添加が有効である。
例えば、特許文献1では、自己分散型インク、シリコーンオイル含有インクの2セットを用意したものが提案されている。 しかし、この提案のようなインクは、速乾性に乏しく、耐擦過性、耐マーカー性の紙種依存が大きいという問題がある
また、特許文献2では、ポリマー微粒子、水不溶性又は難溶性の色材、水溶性有機溶剤、及びフッ素系界面活性剤を含有したインクが提案されている。 しかし、この提案のようなフッ素系界面活性剤を含有した低表面張力インクは、ノズルプレートが濡れやすく、吐出安定性の確保が困難であるという問題がある。
また、特許文献3では、水溶性溶媒、色材、水、及び少なくとも同一分子内中にアルキレンオキサイド部、芳香環部、及びカルボキシル部を含む重合体を含有したインクについて提案されており、その明細書中には、「吐出口周辺部の撥液処理」、「シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の含有」についても開示されている。 しかし、この提案には、シリコーン系界面活性剤の種類については何ら記載されておらず、この提案の構成では、フッ素系界面活性剤を含有した低表面張力インクでは撥インク性の確保が困難である。
また、特許文献4には、自己分散型顔料、ポリマー粒子、及びポリシロキサン骨格を有する化合物を含有するインクジェット記録用水分散体及び該水分散体を含有する水系インクが提案されている。 しかし、この提案のインクの表面張力は25mN/m〜50mN/mであり、低表面張力インクを意図したものではない。
また、特許文献5では、先に、インクジェットインクの表面張力を下げ、記録媒体への濡れ性を上げて発色性を向上させるため、インクジェットノズルにおけるノズルプレートの撥インク層にシリコーン樹脂を含有させることを提案している。この提案によれば、インクの発色性を向上させることができるが、撥インク層の別の要求事項としてプリンタの高速化、使用頻度の増加により初期の撥インク性だけでなく、ワイピング等による機械的耐久性にも優れていることが求められる。 従来のインクでは、初期の撥インク性は確保できるものの連続印字を行うと撥インク層に乾燥したインクが固着し、撥インク性の低下を引き起こしていた。
また、特許文献6では、水、水溶性有機溶剤、水分散性樹脂、顔料、界面活性剤としてフッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤を1種類以上含有するインクが提案されているが、撥インク層への固着は言及されていない。
また、特許文献7では、界面活性剤型で撥インク層への固着を防止するシリコーンオイルを含有するインクが提案されているが、フッ素系界面活性剤を含有した低表面張力インクの為、泡立ちやすい処方となってしまい、初期充填性、連続印字を行う際の不具合となる。
実際提案された処方では保存性、画像濃度、耐過性、吐出性、初期充填性のバランスが取れていない。
本発明の課題は、上記を解決するためのものであり、従来、インク保存性、画質、吐出性の両立が困難であったが、使用する分散剤種と、添加剤種特に表面張力調整用添加剤種との特定な組合せを選択使用することでインク保存性、画質、吐出性が両立されたインクジェット用インクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下のものが含まれる。即ち、上記課題は、本発明のつぎの手段により解決される。
(1)「少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクにおいて、該顔料は、ノニオン系分散剤を用いて分散された顔料であり、更に、アニオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを含んでなることを特徴とするインクジェット用記録インク。」
(2)「前記アニオン系界面活性剤が、ジオクチルスルホサクシネートNa塩であることを特徴とする前記(1)項に記載のインクジェット用記録インク。」
(3)「前記ジオクチルスルホサクシネートNa塩の重量基準含有量が顔料1に対し0.001以上0.1以下であることを特徴とする前記(2)項に記載のインクジェット用記録インク。」
(4)「前記ノニオン系分散剤として、少なくとも下記一般式(1)で示される材料の一種を使用することを特徴とする前記(1)項乃至(3)項のいずれかに記載のインクジェット用記録インク;
Figure 2014058617

(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、アラルキル基を表し、lは0〜の整数を表し、nは平均繰返し単位を表わす20〜200の整数を表す。)。」
(5)「前記ノニオン系分散剤がPOE(n=40)βナフチルエーテルであることを特徴とする前記(4)項に記載のインクジェット用記録インク。」
(6)「前記ノニオン系分散剤の重量基準が顔料1に対し0.01以上2.0以下であることを特徴とする前記(1)項乃至(5)項のいずれかに記載のインクジェット用記録インク。」
(7)「更にアニオン性自己乳化型のエーテル系ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする前記(1)項乃至(6)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。」
(8)「前記(1)項乃至(7)項のいずれかに記載のインクジェット用記録インクを収容したことを特徴とするインクジェット用カートリッジ。」
(9)「前記(1)項乃至(7)項のいずれかに記載のインクジェット用記録インクを吐出させて記録を行う方式のヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット用記録装置。」
(10)「少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクの製造方法において、少なくとも顔料、水、アニオン系界面活性剤およびノニオン系分散剤を用いて分散した顔料分散体に、有機溶剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを混合する工程を有することを特徴とするインクジェット用記録インクの製造方法。」
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、黒顔料インク、カラー顔料インクに使用する分散剤種と、添加剤種特に表面張力調整用添加剤種との特定な組合せを選択することで、保存安定性、吐出性、画質の両立が達成された顔料インク、記録装置および記録方法を提供することができるという極めて優れた効果が発揮される。
シリコーン系添加剤やフッ素系添加剤を用いた低表面張力インクにおいて、該添加剤含有インク使用は、ノズルプレートが濡れやすく、吐出安定性の確保が困難という問題を誘発し勝ちであり、かつまた、インクの媒体液中に共存するときにはインクの低表面張力化に寄与するにしても媒体液蒸発後にはノズル吐出口付近でインク材料を硬く固化させる傾向が強いが、意外にも本発明においては、特定構造の添加剤が特定の分散剤や水性液媒体との相性よいこともあってか、このような傾向を著しく軽減させる。
実施例でも用いた本発明のインクジェット記録装置の1例を示す図である。 図1に示されるインクジェット記録装置の内部構造及び動作を説明するための概要図である。 本発明のインクカートリッジ例のインク袋(241)の1例を示す概略図である。 図3のインク袋(241)をカートリッジケース(244)内に収容したインクカートリッジ(200)を示す概略図である。
以下、本発明を詳細かつ、具体的に説明する。
上記のように本発明は、少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクにおいて、該顔料は、ノニオン系分散剤を用いて分散された顔料であり、更に、アニオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した特定構造の直鎖状ブロックコポリマーを含んでなることを特徴とする。
[アニオン系界面活性剤]
本発明のアニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ジオクチルスルホサクシネート塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステル等が例示される。中でも特に、ジオクチルスルホサクシネート塩は、少量添加でも分散性良好を期待できる。アニオン系界面活性剤は分散時、インク調合時どちらの添加でも構わない。
本発明のインクジェット記録用インクの顔料に対するジオクリルスルホサクシネート塩の重量基準は顔料1に対し0.001以上0.1以下が好ましく、より好ましくは0.005〜0.01である。0.001〜0.01の範囲にすることにより平均粒径が小さく、又粒度分布に於ける標準偏差の小さいインク液を提供できる。顔料に対する分散剤が0.001未満では、濡れ性の悪い顔料の場合、平均粒径が大きく、又粒度分布に於ける標準偏差の大きいインク液のため満足な彩度が得られない。0.1より大きいと泡立ちの問題より初期充填性、連続印字が困難になる傾向がある。
[ポリエーテル変性シリコーン]
本発明におけるジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーは疎水性のジメチルポリシロキサンと親水性のポリアルキレンオキサイドから構成されているもので非イオン系の界面活性剤ではあるが、下記の一般式(2)にその1例としての化学構造を示す(この例は、本発明で用いるジメチルポリシロキサン−ポリアルキレンオキサイドのブロックコポリマーの特性を説明するためのものであって、本発明を限定するためのものないのは勿論である)が、このようなブロックコポリマーは主骨格の鎖長が長く、しかも直鎖状の構造であることから特異な性質を持っている。ポリエーテル変性シリコーンオイルといわれるものであるが、(以降、ポリエーテル変性シリコーンオイルと記する。)、インクに添加するポリエーテル変性シリコーンオイルの親水親油バランスに着目したものを添加することにより、撥インク層へのインク固着を防止できることを見出した。疎水性のあるものは、該ポリエーテル変性シリコーンオイルの水不溶性樹脂への吸着が十分でなく、固着を引き起こしてしまい、逆に親水が強くなると、親水部の割合が相対的に小さくなるため水不溶性樹脂表面の親水化効果が小さく、やはり固着防止作用を発現しない。
Figure 2014058617

(式中、aはジメチルシロキサン単位の数を表わす整数、bはエトキシ単位の数を表わす整数、cはプロピオキシ単位の数を表わす整数、dはジメチルシロキサンとポリアルキレンオキサイドからなるブロック単位数を表わす整数であり、xは2又は3を表わす。)
また、理由は定かではないが、ジオクチルスルホサクシネートNa塩を使用したものに、ポリエーテル変性シリコーンオイルを使用すると抑泡としての効果も発揮される。
上記ポリエーテル変性シリコーンの市販品としては、FZ−2203,FZ−2207,FZ−2222,FZ2231(東レ・ダウコーニング製)などが挙げられる。勿論、本発明はこれらに限られるものではない。
[ノニオン系分散剤]
本発明における顔料の使用される分散剤としてはブラック、カラー種別に応じて適宜選択できるが、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリンエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンαナフチルエーテル、ポリオキシエチレンβナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等を用いることができる。
本発明における顔料に使用される分散剤はいかなるものでも良いが、一般式(1)に記載される材料を用いることにより平均粒径が小さく、又粒度分布に於ける標準偏差の小さい水系顔料インクを得ることができる。
Figure 2014058617

(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、アラルキル基を表し、lは0〜の整数を表し、nは平均繰返し単位を表わす20〜200の整数を表す。)
一般式(1)で示される分散剤で、nは好ましくは20以上200以下、より好ましくは30以上100以下である。nが20未満では分散安定性が低下する傾向があり、平均粒径が大きく、又粒度分布に於ける標準偏差の大きいインク液のため満足な彩度が得られない。また、nが200より大きいとインクの粘度が高くなり、インクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。POE(n=40)(但し平均付加数)βナフチルエーテルが更に好ましい。
本発明のノニオン系分散剤としては、前記一般式(1)で示されている材料以外では、下記構造式で示されるスチレン化フェノール系(ノイゲンEA-177,n=25:HLBから推定)等を使用することができる。
Figure 2014058617
本発明のインクジェット記録用インクの顔料に対するノニオン系分散剤の重量基準は顔料1に対し0.01以上2.0以下が好ましく、より好ましくは0.05〜1.0である。0.01〜2.0の範囲にすることにより平均粒径が小さく、又粒度分布に於ける標準偏差の小さいインク液を提供できる。顔料に対する分散剤が0.01未満では、平均粒径が大きく、又粒度分布に於ける標準偏差の大きいインク液のため満足な彩度が得られない。2.0より大きいとインクの粘度が高すぎてインクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。
[ウレタン系樹脂]
本発明において用いられるウレタン樹脂とは、主鎖がウレタン結合の連なるポリウレタン骨格を主体として構成される高分子を指す。本発明ではウレタン樹脂の中でも特に、水分散性のウレタン樹脂を用いる。このような水分散性のウレタン樹脂は、ポリウレタン骨格の主鎖中に、水に安定に分散させるために必要な親水成分を導入したり、あるいは外部乳化剤で分散することにより得られるポリウレタンの水分散体が一般的であるが、主鎖中に親水成分を導入した自己分散タイプ(自己乳化型)のものがより好ましい。
本発明において用いられるウレタン系樹脂としては、ジイソシアネート化合物と、ポリエーテルジオール類、ポリエステルジオール類、ポリカーボネートジオール類などのジオール化合物と、カルボン酸基、スルホン酸基などの酸基含有ジオールとを反応して得られる水分散性の各種のウレタン樹脂(エステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹脂、カーボネート系ウレタン樹脂など)が好適である。この中でも、特にアニオン性自己乳化型エーテル系ウレタン樹脂のものがより好ましい。
上記のジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジイソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、これらジイソシアネートの変性物(カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン含有変成物など)等が挙げられる。
上記のジオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルジオール、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペート等のポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールが挙げられる。インクの保存安定性の観点から好ましくはポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系のジオール化合物が好ましく、さらに好ましくはポリエーテル系またはポリカーボネート系が好ましく、さらに好ましくはポリエーテル系が好ましい。ポリエーテル系、ポリカーボネート系は水中で加水分解による変質がしにくいため、保存安定性が良好になる。上記の酸基含有ジオールとしては、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸などが挙げられる。特にジメチロールブタン酸が好ましい。
ウレタン系樹脂の合成方法としては、イソシアネート基と反応しない低沸点溶剤(アセトン等)中で、イソシアネート末端プレポリマーを合成し、ジアミン、ポリオールなどで親水基を導入後、水で希釈し相転換させ、溶剤は留去させてポリウレタンディスパージョンを得る溶液法、親水基を導入したイソシアネート基末端プレポリマーを最初に合成し、水中に分散後、アミンで鎖延長を行うプレポリマー法、その他ホットメルト法、ウレタンプレポリマーを乳化剤水溶液中で媒体である水を鎖延長剤として使用する方法、疎水性ポリオールと芳香族ポリイソシアネートから得られる遊離イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの芳香環をスルホン化する工程を経る方法、ブロックイソシアネートを使用する方法等、色々と知られているが、特に限定されるものではない。
特にウレタン系樹脂をプレポリマー法によって合成してもよく、その際、低分子量のポリヒドロキシ化合物を使用してもよい。低分子量のポリヒドロキシ化合物としては、上記のポリエステルジオールの原料として挙げたグリコール及びアルキレンオキシド低モル付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、そのアルキレンオキシド低モル付加物などが挙げられる。水系ウレタン樹脂の場合、有機溶剤相で作成したウレタンプレポリマーを転相・乳化し水相でさらに鎖延長させる方法が一般的に知られている。この際の鎖伸長剤としてジアミン等のポリアミン類が一般的である。
具体的には、ウレタンプレポリマーは、ジメチロールアルカン酸に由来する酸基を中和した後または中和しながら水延長またはジ若しくはトリアミン延長する。アミン延長の際に鎖伸長剤として使用するポリアミン類としては、通常ジアミン又はトリアミンが挙げられる。また、その具体例としてはヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン等が挙げられる。しかしながら鎖伸長剤としてポリアミン類を使用したウレタン系樹脂を用いると、記録液の保存安定性は良くない傾向にあることが判明した。これは、アミン延長したウレタン樹脂(ポリウレタンウレア部分を含むポリウレタン樹脂)は加水分解を生じやすいこと、さらに、加水分解によって生じたポリアミン類もまた顔料分散記録液中で凝集剤として働くことから、二重に悪い影響を与えていることが推測される。 ウレタン系樹脂は、Li、Na、K等のアルカリ金属塩、アンモニア、ジメチルアミン、(モノ、ジ、トリ)エタノールアミン等の有機アミン塩などの形で使用できる。これらは、前述の方法で得られたウレタン樹脂をさらに中和することにより得ることができる。この中和の際に使用する塩基としては、所望の塩のカウンターイオン等に応じて適宜選択することができ、例えば、ブチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、モルホリン、アンモニア、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。 市販の樹脂エマルジョンとしては、SF460,SF460S,SF420SF110,SF300,SF361(ポリウレタン系樹脂エマルジョン、第一工業製薬社製)、W−6020,W−5025,W−5661,W−6010(ポリウレタン系樹脂エマルジョン、三井化学社製)などが挙げられる。アニオン性自己乳化型エーテル系ポリウレタン樹脂の酸価は40以上100以下が好ましい。
[顔料]
カーボンブラックの平均一次粒子径は10.0nm〜30.0nmで、BET表面積は100m/g〜400m/gである。好ましくはカーボンブラッの平均一次粒子径は15.0nm〜20.0nmで、BET表面積は150m/g〜300m/gである。
カーボンブラックの具体例には、三菱化学社製の#10B、#20B、#30、#33、#40、#44、#45、#45L、#50、#55、#95、#260、#900、#1000、#2200B、#2300、#2350、#2400B、#2650、#2700、#4000B、CF9、MA8、MA11、MA77、MA100、MA220、MA230、MA600及びMCF88等;キャボット社製のモナーク120、モナーク700、モナーク800、モナーク880、モナーク1000、モナーク1100、モナーク1300、モナーク1400、モーガルL、リーガル99R、リーガル250R、リーガル300R、リーガル330R、リーガル400R、リーガル500R及びリーガル660R等;デグサ社製のプリンテックスA、プリンテックスG、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス55、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック4、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラック6、スペシャルブラック100、スペシャルブラック250、カラーブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160及びカラーブラックS170等が挙げられる。
マゼンタ顔料としては、ピグメントレッド5、ピグメントレッド7、ピグメントレッド12、ピグメントレッド48(Ca)、ピグメントレッド48(Mn)、ピグメントレッド57(Ca)、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド123、ピグメントレッド168, ピグメントレッド184, ピグメントレッド202,ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアン顔料としては、ピグメントブルー1、ピグメントブルー2、ピグメントブルー3、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー16、ピグメントブルー22、ピグメントブルー60、バットブルー4、バットブルー60等が挙げられる。
イエロー顔料としては、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー2、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー16、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー154、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー180等が挙げられる。
[インクジェットインクの製法、顔料分散体]
本発明のインクジェット用記録インクの製造方法としては、最初に顔料とノニオン系分散剤、アニオン系界面活性剤、水や必要に応じて水溶性有機溶剤等の混合物を攪拌羽根やホモジナイザー、ビーズレス分散機でプレミックス後、サンドミル、ボールミル、ダイノーミル、ロールミル、ナノマイザー、ホモジナイザー等の公知の分散機で分散、その後必要に応じて顔料分散体とウレタン樹脂を混合する方法が望ましい。 顔料分散体とウレタン樹脂の混合前に他の材料を混合すると凝集、増粘することがある。
また本発明のインクジェット用記録インクの製造方法としては、上記分散体にインクとして必要な材料を混合する方法が望ましい。
この際、混合順は分散体にインク材料を投入、あるいはインク材料に分散体を投入、のいずれも可能である。
また、顔料分散体および(または)インクをフィルター、遠心分離装置等で粗大粒子を濾過することで、インクの吐出安定性を確保することができる。
[インクジェット記録装置、記録方法、インクカートリッジ]
本発明のインクジェット用記録インクを収容したインクカートリッジを形成することができ、該インクカートリッジを収容したインクジェット装置で該インクに記録信号に応じてオリフィスから吐出させ、被記録材に画像形成を行い、画像形成物を得ることができる。
尚、本発明の顔料インクを用いて印字する手段としては、連続噴射型あるいはオンデマンド型の記録ヘッドを有する前記のインクジェット方式のプリンター(インクジェットプリンター)による印刷方式が挙げられる。尚、オンデマンド型としては、例えば、ピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、静電方式等が例示される。
これらインクカートリッジの形成、インクジェット装置の形成、画像形成方法は、例えば特開2000−198958号公報に記載されたもの等、当技術分野に関する公知技術を適宜採用することができる。
また、本発明において記録媒体は、紙などのインク組成物に対して吸収性を有するもの、インク組成物に対して実質的に非吸収性のもののいずれであっても好適に用いられる。本発明によるインクジェット記録方法が適用可能な記録媒体の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等を基材とするプラスチックシート、黄銅、鉄、アルミニウム、SUS、銅等の金属表面または非金属の基材に蒸着等の手法により金属コーティング処理をした記録媒体、紙を基材として撥水処理などがなされた記録媒体、無機質の材料を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料からなる記録媒体などが挙げられる。
このうち、紙が経済性の点と画像の自然さの点で最も好ましい。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などに好適に使用することができる。
以下、実施例でも用いたインクジェット記録装置について概要を説明する。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体(101)と、装置本体(101)に装着した用紙を装填するための給紙トレイ(102)と、装置本体(101)に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ(103)と、インクカートリッジ装填部(104)とを有する。インクカートリッジ装填部(104)の上面には、操作キーや表示器などの操作部(105)が配置されている。インクカートリッジ装填部(104)は、インクカートリッジ(200)の脱着を行うための開閉可能な前カバー(115)を有している。(111)は上カバー、(112)は前カバーの前面である。
装置本体(101)内には、図2に示すように、左右の側板(不図示)に横架したガイド部材であるガイドロッド(131)とステー(132)とで、キャリッジ(133)を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって移動走査する。
キャリッジ(133)には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド(134)の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド(134)を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどが使用できる。
また、キャリッジ(133)には、記録ヘッド(134)に各色のインクを供給するための各色のサブタンク(135)を搭載している。サブタンク(135)には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部(104)に装填された本発明のインクカートリッジ(200)から、本発明のインクセットに係るインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ(102)の用紙積載部(圧板)(141)上に積載した用紙(142)を給紙するための給紙部として、用紙積載部(141)から用紙(142)を1枚づつ分離給送する半月コロ〔給紙コロ(143)〕、及び給紙コロ(143)に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド(144)を備え、この分離パッド(144)は給紙コロ(143)側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙(142)を記録ヘッド(134)の下方側で搬送するための搬送部として、用紙(142)を静電吸着して搬送するための搬送ベルト(151)と、給紙部からガイド(145)を介して送られる用紙(142)を搬送ベルト(151)との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ(152)と、略鉛直上方に送られる用紙(142)を略90°方向転換させて搬送ベルト(151)上に倣わせるための搬送ガイド(153)と、押さえ部材(154)で搬送ベルト(151)側に付勢された先端加圧コロ(155)とが備えられ、また、搬送ベルト(151)表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ(156)が備えられている。
搬送ベルト(151)は無端状ベルトであり、搬送ローラ(157)とテンションローラ(158)との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト(151)は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト(151)の裏側には、記録ヘッド(134)による印写領域に対応してガイド部材(161)が配置されている。なお、記録ヘッド(134)で記録された用紙(142)を排紙するための排紙部として、搬送ベルト(151)から用紙(142)を分離するための分離爪(171)と、排紙ローラ(172)及び排紙コロ(173)とが備えられており、排紙ローラ(172)の下方に排紙トレイ(103)が配されている。
装置本体(101)の背面部には、両面給紙ユニット(181)が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット(181)は、搬送ベルト(151)の逆方向回転で戻される用紙(142)を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ(152)と搬送ベルト(151)との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット(181)の上面には手差し給紙部(182)が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙(142)が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙(142)は、ガイド(145)で案内され、搬送ベルト(151)とカウンタローラ(152)との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド(153)で案内されて先端加圧コロ(155)で搬送ベルト(151)に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ(156)によって搬送ベルト(157)が帯電されており、用紙(142)は、搬送ベルト(151)に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ(133)を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド(134)を駆動することにより、停止している用紙(142)にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙(142)を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙(142)の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙(142)を排紙トレイ(103)に排紙する。
そして、サブタンク(135)内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ(200)から所要量のインクがサブタンク(135)に補給される。
このインクジェット記録装置においては、インクカートリッジ(200)中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジ(200)における筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジ(200)は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体(101)の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体(101)の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ(200)の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
[インクカートリッジ]
本発明のインクセットを構成する各インクは、容器に収容してインクカートリッジとして用いることができ、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を付設してもよい。
容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを有するものなどが好適に挙げられる。
上記インクカートリッジについて、図3及び図4を参照して説明する。ここで、図3は、本発明のインクカートリッジのインク袋(241)の一例を示す概略図であり、図4は図3のインク袋(241)をカートリッジケース(244)内に収容したインクカートリッジ(200)を示す概略図である。
図3に示すように、インク注入口(242)からインクをインク袋(241)内に充填し、該インク袋中に残った空気を排気した後、該インク注入口(242)を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口(243)に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク袋(241)は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図4に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース(244)内に収容し、インクカートリッジ(200)として各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いる。
本発明のインクカートリッジは、前述の本発明のインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることが特に好ましい。
以下、実施例、比較例に基き本発明をより詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されないものである。なお実施例中の部数は重量部を表すものである。表1〜6に顔料種、分散剤、樹脂等々を示す。表7に評価結果を示す。
初めに、各実施例、比較例で用いた各種材料を纏めて示す。
Figure 2014058617
Figure 2014058617
Figure 2014058617
Figure 2014058617
Figure 2014058617
[顔料分散体の基本的調製]
下記のそれぞれの処方でプレミックスし、混合スラリーを得た。ディスクタイプのメディアミル(寿工業社UAM型)で0.015mmジルコニアビーズ、充填率70%を用いて、周速6m/s、液温10℃で特定の平均粒径まで循環分散し、その後、遠心分離機(久保田商事(株)製Model−7700)で粗大粒子を遠心分離したのち、1.2μの径を有するフィルターを用いて濾過し、各顔料分散体を調製した。
<黒顔料分散体の基本処方>
・黒顔料(顔料種α) 250部
・ノニオン系分散剤(分散剤V) 50部(比率:0.2)
・アニオン系界面活性剤A 5部(比率:0.02)
・蒸留水 残り(合計:1000部)
<イエロー顔料分散体の基本処方>
・イエロー顔料(顔料種β) 200部
・ノニオン分散剤(分散剤V) 75部(比率:0.375)
・アニオン系界面活性剤A 5部(比率:0.025)
・蒸留水 残り(合計:1000部)
<マゼンタ顔料分散体の基本処方>
・マゼンタ顔料(顔料種γ) 200部
・ノニオン分散剤(分散剤V) 75部(比率:0.375)
・アニオン系界面活性剤A 5部(比率:0.025)
・蒸留水 残り(合計:1000部)
<シアン顔料分散体の基本処方>
・シアン顔料(顔料種δ) 200部
・ノニオン分散剤(分散剤V) 75部(比率:0.375)
・アニオン系界面活性剤A 5部(比率:0.025)
・蒸留水 残り(合計:1000部)
[実施例1(黒色インクNo.1の調製)]
上記黒色顔料分散体を用い、下記インク処方により顔料インクを調製し、30分攪拌後孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過、真空脱気して、濾過、実施例1のインクNo.1を得た。
[インク処方(他の各色顔料インクの場合も同じ)]
顔料 5.0部
グリセリン 7.5部
ジエチレングリコール 15.0部
2―エチル−1,3−ヘキサンジオール 3.0部
2−ピロリドン 3.0部
ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 5部
添加剤その1 0.1部
樹脂a 2.0部
蒸留水 残り(合計:100部)
[実施例2(イエロー顔料インクNo.2の調製)]
上記イエロー顔料分散体を用い、上記インク処方により顔料インクを調製し、30分攪拌後孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過、真空脱気して、濾過、実施例2のインクNo.2を得た。
[実施例3(マゼンタ顔料インクNo.3の調製)]
上記マゼンタ顔料分散体を用い、上記インク処方により顔料インクを調製し、30分攪拌後孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過、真空脱気して、濾過、実施例3のインクNo.3を得た。
[実施例4(シアン顔料インクNo.4の調製)]
上記シアン顔料分散体を用い、上記インク処方により顔料インクを調製し、30分攪拌後孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過、真空脱気して、濾過、実施例4のインクNo.4を得た。
[実施例5(黒色インク顔料No.5の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したアニオン系界面活性剤をBにする以外同様にして黒顔料インクNo.5(実施例5)を得た。
[実施例6(イエロー顔料インクNo.6の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したアニオン系界面活性剤をCにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.6(実施例6)を得た。
[実施例7(シアン顔料インクNo.7の調製)]
シアン顔料インクNo.4で使用したアニオン系界面活性剤をDにする以外同様にしてシアン顔料インクNo.7(実施例7)を得た。
[実施例8(マゼンタ顔料インクNo.8の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したアニオン系界面活性剤をEにする以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.8(実施例8)を得た。
[実施例9(黒顔料インクNo.9の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したジオクチルスルホサクシネートNa塩の添加量を0.25部(比率0.001)にする以外同様にして黒顔料インクNo.9(実施例9)を得た。
[実施例10(黒顔料インクNo.10の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したジオクチルスルホサクシネートNa塩の添加量を25部(比率0.1)にする以外同様にして黒顔料インクNo.10(実施例10)を得た。
[実施例11(黒顔料インクNo.11の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したジオクチルスルホサクシネートNa塩の添加量を0.20部(比率0.0008)にする以外同様にして黒顔料インクNo.11(実施例11)を得た。
[実施例12(黒顔料インクNo.12の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したジオクチルスルホサクシネートNa塩の添加量を0.26部(比率0.104)にする以外同様にして黒顔料インクNo.12(実施例12)を得た。
[実施例13(イエロー顔料インクNo.13の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したノニオン系分散剤種を、IIIにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.13(実施例13)を得た。
[実施例14(イエロー顔料インクNo.14の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したノニオン系分散剤種を、IVにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.14(実施例14)を得た。
[実施例15(イエロー顔料インクNo.15の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したノニオン系分散剤種を、Iにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.15(実施例15)を得た。
[実施例16(イエロー顔料インクNo.16の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したノニオン系分散剤種を、IIにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.16(実施例16)を得た。
[実施例17(マゼンタ顔料インクNo.17の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したノニオン系分散剤の添加量を2.0部(比率0.01)にする以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.17(実施例17)を得た。
[実施例18(マゼンタ顔料インクNo.18の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したノニオン系分散剤の添加量を400部(比率2.0)にする以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.18(実施例18)を得た。
[実施例19(マゼンタ顔料インクNo.19の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したノニオン系分散剤の添加量を1.5部(比率0.008)にする以外同様にしてマゼンタ顔料19(実施例19)を得た。
[実施例20(マゼンタ顔料インクNo.20の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したノニオン系分散剤の添加量を401部(比率2.01)にする以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.20(実施例20)を得た。
[実施例21(シアン顔料インクNo.21の調製)]
シアン顔料インクNo.4で使用した樹脂をbにする以外同様にしてシアン顔料インクNo.21(実施例21)を得た。これら各インク処方は纏めて表6に示される。
[比較例1(黒顔料インクNo.22の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用した分散剤種をVIにする以外同様にして黒顔料インクNo.22(比較例1)を得た。
[比較例2(イエロー顔料インクNo.23の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用した分散剤種をVIにする以外同様にしてイエロー顔料インクNo.23(比較例2)を得た。
[比較例3(マゼンタ顔料インクNo.24の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用した分散剤種をVIにする以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.24(比較例3)を得た。
[比較例4(シアン顔料インクNo.25の調製)]
シアン顔料インクNo.4で使用した分散剤種をVIにする以外同様にしてシアン顔料インクNo.25(比較例4)を得た。
[比較例5(黒顔料インクNo.26の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用したアニオン系界面活性剤を未添加にすること以外同様にして黒顔料インクNo.26(比較例5)を得た。
[比較例6(イエロー顔料インクNo.27の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用したアニオン系界面活性剤を未添加にすること以外同様にしてイエローインクNo.27(比較例6)を得た。
[比較例7(マゼンタ顔料インクNo.28の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用したアニオン系界面活性剤を未添加にすること以外同様にしてマゼンタインクNo.28(比較例7)を得た。
[比較例8(シアン顔料インクNo.29の調製)]
シアン顔料インクNo.4で使用したアニオン系界面活性剤を未添加にすること以外同様にしてシアンインクNo.29(比較例8)を得た。
[比較例9(黒顔料インクNo.30の調製)]
黒顔料インクNo.1で使用した添加剤その1を添加剤その2にすること以外同様にして黒顔料インクNo.30(比較例9)を得た。
[比較例10(イエロー顔料インクNo.31の調製)]
イエロー顔料インクNo.2で使用した添加剤その1を添加剤その2にすること以外同様にしてイエロー顔料インクNo.31(比較例10)を得た。
[比較例11(マゼンタ顔料インクNo.32の調製)]
マゼンタ顔料インクNo.3で使用した添加剤その1を添加剤その2にすること以外同様にしてマゼンタ顔料インクNo.32(比較例11)を得た。
[比較例12(シアン顔料インクNo.33の調製)]
シアン顔料インクNo.4で使用した添加剤その1を添加剤その2にすること以外同様にしてシアン顔料インクNo.33(比較例12)を得た。これらインク処方は纏めて表6に示される。
Figure 2014058617
註(1);上記表中「添加量はインク100部当りの量。但し、分散剤量は顔料に対する量比。
註(2);インク100部中、他に、グリセリン7.5部、ジエチレングリコール15.0部、2−エチル−1,3−へキサンジオール3.0部、2−ピロリドン3.0部、ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム0.5部を含む。インク100部中の残部は蒸留水)。
実施例1〜21、比較例1〜12を株式会社リコー製インクジェットプリンターIPSiO GX 5000用インクパックに充填してインクカートリッジを作成した。
ゼロックス(株)社製PPC用紙XEROX4200に印字し、印字画像をXrite濃度計にて測定した。又吐出安定性、インク保存性についても下記試験法により評価した。測定結果を表7に示す。
[評価1:画像評価(画像の彩度、ベタ濃度)]
画像の鮮明性(彩度)とは画像サンプルのベタ画像の測色をXrite濃度計にて行い、色度図上にプロットし、色度図上の原点からの距離を言う。より詳しくは色度図上のa値、b値について、次の計算式(1)の値を言う。
Figure 2014058617
[評価基準]
(イエロー顔料インク 彩度)
○:彩度80以上
△:彩度75以上 80未満
×:彩度75未満
(マゼンタ顔料インク 彩度)
○:彩度70以上
△:彩度65以上 70未満
×:彩度65未満
(シアン顔料インク 彩度)
○:彩度55以上
△:彩度50以上 55未満
×:彩度50未満
(黒ベタ濃度)
○:1.30以上
△:1.20以上1.30未満
×:1.20未満
[評価2:吐出安定性]
株式会社リコー製インクジェットプリンター IPSiO GX 5000を恒温恒湿槽に入れ、槽内の環境を温度32℃、湿度30%RHに設定、以下の印刷パターンチャートを20枚連続で印字後、20分間印字を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1,000枚印写後、ノズルチェックパターンを打って抜けの数で判断した。
(印刷パターンチャート、評価基準)
印刷パターンは、画像領域中、印字面積が、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は300dpi、ワンパス印字とした。
○:抜けなし
△:抜け10箇所以内
×:抜け10箇所より多い
[評価3:インク保存性、評価基準]
各インクをポリエチレン容器に入れ密封し、70℃3週間保存した後の粒径、表面張力、粘度を測定し初期物性との変化率により下記のように評価した。
○:10%以内
△:30%以内
×:50%を超える
[評価4:泡立ち評価、評価基準]
各インク10 mlを所定のシリンダー(L480,φ65mm,目盛0〜1,000ml,目量10ml)に入れ規定温度(25℃)に加温する。次いで空気導入管をシリンダー底面に接するように取り付け,空気を吹き込む(流量94ml/min×5min)。通気を止めて10分間放置後の泡の高さを評価した。
○:高さ50ml以内
△:高さ50mlより大きく、100ml以内
×:高さ100mlより大きく
Figure 2014058617
次に、上記表7の評価結果について検討する。
全ての実施例を比較例と比較して、本発明の少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクにおいて、該顔料は、ノニオン系分散剤を用いて分散された顔料であり、更に、アニオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを含んでなることを特徴とするインクジェット用記録インクは、本発明の前記目的を基本的に達成するものであった。
これに対し、上記全要件のうちいずれかの要件を欠く比較例は少なくとも1つの評価において劣るものであった。
また、前記要件に加えて更に前記(2)項〜(7)項記載の要件をも満たすインクジェット用記録インクは、それぞれさらに好ましい結果を示した。
すなわち、実施例1〜4と実施例5〜8との比較結果から、前記アニオン系界面活性剤としてジオクチルスルホサクシネートNa塩を用いた場合には、泡立ち評価において優れたものであった。
また、前記ジオクチルスルホサクシネートNa塩の重量基準含有量が顔料1に対し0.001以上0.1以下である場合について見ると、実施例9〜10の前記ジオクチルスルホサクシネートNa塩の重量基準含有量が顔料1に対し0.001以上0.1以下である場合、実施例11〜12との比較結果から、実施例11の画像評価及び泡立ち評価結果よりも優れ、また実施例12の泡立ち評価結果よりも優れたものであった。
さらに、ノニオン系分散剤として、前記一般式(1)で示される化合物材料の一種を使用した実施例13〜14は、実施例15〜16との比較の結果から、実施例15の場合よりインク保存評価が優れ、実施例16の場合より吐出性評価が優れた結果を示した。
また、ノニオン系分散剤が特にPOE(n=40)βナフチルエーテルである場合について見ると、実施例2は、実施例15と比較してインク保存評価が優れたものであった。
また、ノニオン系分散剤の重量基準量が特に、顔料1に対し0.01以上2.0以下である場合について見ると、実施例17〜18は、実施例19よりもインク保存評価の点で優れた結果を示し、実施例20よりも吐出性評価の点で優れた結果を示した。
また、アニオン性自己乳化型のエーテル系ポリウレタン樹脂を更に含有する場合、例えば、実施例4は、実施例21と比較してインク保存評価が優れたものであった。
以上の結果から、黒顔料インク、カラー顔料インクに使用する分散剤種、添加剤種を規定することで、保存安定性、吐出性、画質の両立させことが期待できる顔料インク、記録装置および記録方法を提供することができることが分かる。
(図1、図2について)
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前カバーの前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ
(図3、図4について)
200 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
特開2010−059401号公報 特開2003−226827号公報 特開2004−10733号公報 特開2007−154021号公報 特開2005−138383号公報 特開2008−95089号公報 特開2009−62519号公報

Claims (10)

  1. 少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクにおいて、該顔料は、ノニオン系分散剤を用いて分散された顔料であり、更に、アニオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを含んでなることを特徴とするインクジェット用記録インク。
  2. 前記アニオン系界面活性剤が、ジオクチルスルホサクシネートNa塩であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録インク。
  3. 前記ジオクチルスルホサクシネートNa塩の重量基準含有量が顔料1に対し0.001以上0.1以下であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット用記録インク。
  4. 前記ノニオン系分散剤として、少なくとも下記一般式(1)で示される材料の一種を使用することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット用記録インク。
    Figure 2014058617

    (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、アラルキル基を表し、lは0〜の整数を表し、nは平均繰返し単位を表わす20〜200の整数を表す。)
  5. 前記ノニオン系分散剤がPOE(n=40)βナフチルエーテルであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット用記録インク。
  6. 前記ノニオン系分散剤の重量基準が顔料1に対し0.01以上2.0以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット用記録インク。
  7. 更にアニオン性自己乳化型のエーテル系ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  8. 前記請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット用記録インクを収容したことを特徴とするインクジェット用カートリッジ。
  9. 前記請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット用記録インクを吐出させて記録を行う方式のヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット用記録装置。
  10. 少なくとも、水、顔料、有機溶剤を含有するインクジェット用記録インクの製造方法において、少なくとも顔料、水、アニオン系界面活性剤およびノニオン系分散剤を用いて分散した顔料分散体に、有機溶剤、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドが交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーを混合してインク組成物を得る工程を有することを特徴とするインクジェット用記録インクの製造方法。
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