JP2014105405A - 高深色ポリエステル混繊糸 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単糸0.1〜1dtexのポリエステル繊維A(A)と、該ポリエステル繊維Aより沸水収縮率の大きいポリエステルB(B)が混繊されたポリエステル混繊糸であって、該ポリエステル繊維Aを構成するポリエステルが、テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分からエステル化反応を行ってオリゴマーを生成する工程と、該オリゴマーを重縮合反応させる工程を含む製造工程によって製造されたものであり、かつ該ポリエステルには、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物から選ばれる少なくとも1種以上の金属化合物が、ジカルボン酸成分に対して0.5〜2.0モル%となる量、及びリン化合物が特定量含まれている。
【選択図】図2
Description
0.80<P/M≦2.0 ・・・・(1)
上記式(1)中、Pはリン化合物のモル量を表し、Mはアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物のモル量を表す。
本発明のポリエステル混繊糸は、ポリエステル繊維Aとポリエステル繊維Bからなる。
ポリエステル繊維Aを構成するポリエステルにおいて使用されるジカルボン酸は、テレフタル酸が主に用いられるが、物性を失わない範囲で目的に応じて他の成分が共重合されていても良い。テレフタル酸以外の成分としては、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸などを挙げることができるが、得られるポリエステル組成物の基本品質を維持するためには、該ジカルボン酸成分の80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上はテレフタル酸であることが好ましい。
0.80<P/M≦2.0 ・・・・(1)
上記式(1)中、Pはリン化合物添加によるリン原子のモル量を表し、Mはアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物の添加によるアルカリ金属原子及び/又はアルカリ金属原子のモル量を表す。
ポリエステル繊維Aの単糸繊度は0.1〜1dtexであることが必要である。単糸が1dtexを超えると布帛とした際にスエードタッチの風合いを得ることはできず、0.1dtex未満の場合は製糸工程が不安定となる。好ましくは0.3〜0.8dtexである。
なお、ポリエステル繊維A の単繊維の断面形状は特に限定されず、丸、三角、扁平など公知の断面形状が選択できる。
ここで、ポリエステル繊維Bは、従来公知のポリエステルを任意に用いることができ、ポリエステル繊維Aと同等のものでも良く、ポリエステルの種類、総繊度、単繊維繊度、フィラメント数など特に限定されないが、混繊糸の芯成分として機能するためには、前記前記ポリエステル繊維Aより沸水収縮率が大きいことが必要である。
なお、本発明のポリエステル混繊糸には、混繊糸全体の30重量% 以下であれば、他の繊維が含まれていてもさしつかえない。
なお、ポリエステル繊維Aに前記のように弛緩状態で熱処理を施す場合は、熱処理後、ポリエステル繊維Bと混繊してもよいし、ポリエステル繊維Aとポリエステル繊維Bとを混繊させたのち、該混繊糸として弛緩状態で熱処理を施してもよい。
繊維糸条を、周長1.125mの検尺機のまわりに10回巻きつけて、かせを調製し、このかせを、スケール板の吊るし釘に懸垂し、懸垂しているかせの下端に、かせの総重量の1/30の荷重をかけて、かせの収縮処理前の長さL1を測定した。 このかせから荷重を除き、かせを木綿袋に入れ、このかせを収容している木綿袋を沸騰水から取り出し、この木綿袋からかせを取り出し、かせに含まれる水をろ紙により吸収除去した後、これを室温において2 4 時間風乾した。この風乾されたかせを、前記スケール板の吊し釘に懸垂し、かせの下部分に、前記と同様に、かせの総質量の1/3 の荷重をかけて、収縮処理後のかせの長さL2を測定した。沸水収縮率(BWS)は、下記式により算出した。
BWS (%) = ((L1−L2)/L1) ×100
アルカリ減量したポリエステル繊維布帛を操作型電子顕微鏡にて4000倍の倍率で観察し、凹部の形状の内長手方向を長軸、短い方を短軸として計測し、20個の平均値として求めた。
倍率4000倍で、繊維軸と直角方向から走査型電子顕微鏡による側面写真を撮影し、該側面写真における繊維幅両端から10%の長さを除いた繊維表面上の任意の20ヶ所において、図1に示す如く、繊維軸と直角方向に、上記10%の長さを除いた繊維幅の80%の長さに存在する、短軸方向における長さが0.1〜1μm、長軸方向における長さが0.5〜10μmの凹部の個数を数えて長さ10μm当たりに換算し、この20ヶ所における平均値を凹部の個数とした。
色の深みを示す尺度として深色度(K/S)を用いた。染色した布帛の分光反射率を、島津製作所製RC−330型自記分光光度計にて測定し、下記のクベルカ・ムンクの指揮により求めた。この値が大きいほど深色効果が大きい事を示す。
K/S=(1−R)2/2R
なお、Rは反射率、Kは吸収計数、Sは散乱計数を示す。
明度指数L として、JIS Z8729(L*a*b*表色系およびL*u*v*表色系による物体色の表示方法)に示すL*a*b*表示系で表示した。
染色した布帛を色斑を目視にて3段階で判定した。○;均一に染色されている、△;一部に濃淡が淡くみられる、×;濃淡がみられる。
染色した布帛の、風合いを触感にて○、△、×の3段階で評価し、○を良とした。
エステル化反応槽にて、テレフタル酸86部とエチレングリコール40部とを、常法に従ってエステル化反応させオリゴマーを得た。このオリゴマーに、テレフタル酸86部とエチレングリコール40部を65分間かけて連続的に供給し、245℃にてエステル化反応を行った。ついで三酸化アンチモン0.045部を添加して20分後、追加供給したテレフタル酸とエチレングリコールとから生成されるオリゴマー量と等モル量のオリゴマーを重縮合反応槽へ送液した。送液終了後直ちに酢酸カルシウムをポリマー中の酸成分に対して1.0モル%を重縮合反応槽に添加した。さらに5分後にフェニルホスホン酸をポリマー中の酸成分に対して1.25モル%を重縮合反応槽に添加した。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空化にて重縮合反応を行い、固有粘度が0.64dL/gのポリエステルチップを得た。固有粘度は100℃、60分間でオルトクロロフェノールに溶解した希薄溶液を、35℃でウベローデ粘度計を用いて測定した値から求めた。
このチップを140℃にて6時間乾燥し、孔径0.15mm(円形)、144ホールの紡糸口金を使用し、溶融温度280℃、引き取り速度3000m/minで引き取ることにより、70dtexのポリエステル繊維A(単糸繊度0.48dtex)を得た。
一方、酸成分がモル比93/7のテレフタル酸及びイソフタル酸からなり、グリコール成分がエチレングリコールからなり、固有粘度0.52を有する共重合ポリエステルを調製した。この共重合ポリエステル樹脂を、通常の紡糸方法により、ポリエステル繊維Bとして、30dtex/12フィラメントの延伸糸(単糸繊度2.5dtex)を得た。
次いで、1.2%のオーバーフィード率のままで、表面温度が120℃の加熱ロール2に糸条を8回巻回し、弛緩熱処理を施した。その後、加熱ロール2と第2引取りロール4との間に設けたスリットヒーター5により、230℃で、1.8%のオーバーフィード率にて0.05秒間、第2の弛緩熱処理を施して熱固定を行い、第2引取ロール(冷ロール)4に2回巻回した後、パッケージ6に巻き取った。得られた混繊糸において、ポリエステル繊維Aの沸水収縮率は2%あり、一方ポリエステル繊維Bの沸水収縮率は19%であった。
次いで、かかるポリエステル混繊糸に、S方向に600T/Mの撚りを付与し、経密度:200本/2.54cm、緯密度:90本/2.54cmのサテン織物を織成した。この織物を、常法により減量率20%でアルカリ減量加工し、Dianix Black HG−FS(三菱化成工業(株)製)15%owfで130℃×60分間染色後、水酸化ナトリウム1g/リットルおよびハイドサルファイト1g/リットルを含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得た。
得られた黒染布は、ポリエステル繊維A が主として現れており、スエード調のピーチタッチな風合いを呈し、光沢が少なく、濃色に優れていた。得られた黒染布の性状を表1に示す。
実施例1において、酢酸カルシウムを酢酸マグネシウムとしその添加量、およびリン化合物の添加量を表1に示す如く変更した以外は実施例1と同様にして黒染布帛を得た。得られた黒染布帛の物性を表1に示す。
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール60重量部、酢酸カルシウム1水和物0.06重量部をエステル交換反応槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で140℃から230℃まで昇温し、生成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反応を行った。続いて0.56部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対して0.7モル%)と0.8部の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1/2倍モル)を6.8部のエチレングリコール中で120℃の温度において60分間反応せしめて調整したリン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液を添加し、次いで三酸化アンチモン0.04重量部を添加して重縮合反応槽に移した。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空化にて重縮合反応を行い、固有粘度が0.64dL/gのポリエステルチップを得た。
得られたポリエステルを実施例1と同様の方法で紡糸・減量・染色処理を実施した。結果を表1に示す。
実施例1において、孔径0.27mm、36ホールの紡糸口金を用い、総繊度84dtexとしたポリエステル繊維を用いた以外は実施例1と同様にして黒染布帛を得た。得られた黒染布帛の物性を表1に示す。
実施例1において、酢酸カルシウムとリン化合物の添加量を変更した以外は実施例1と同様にして黒染布帛を得た。得られた黒染布帛の物性を表1に示す。
実施例1において、ポリエステル繊維Bとして、テレフタル酸とエチレングリコールからなる、固有粘度0.64ポリエステルを用い、弛緩熱処理して作成した、沸水収縮率2%の30dtex/12フィラメントの延伸糸(単糸繊度2.5dtex)に変更した以外は実施例1と同様にして黒染布帛を得た。得られた黒染布帛の物性を表1に示す。
B:ポリエステルマルチフィラメントB
1:供給ロール
2:第1 引取ロール(加熱ロール)
3:インターレースノズル
4:第2 引取ロール
5:非接触ヒータ(スリットヒータ)
6:パッケージ
Claims (2)
- 単糸0.1〜1dtexのポリエステル繊維Aと、該ポリエステル繊維Aより沸水収縮率の大きいポリエステルBが混繊されたポリエステル混繊糸であって、該ポリエステル繊維Aを構成するポリエステルが、テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分からエステル化反応を行ってオリゴマーを生成する工程と、該オリゴマーを重縮合反応させる工程を含む製造工程によって製造されたものであり、かつ該ポリエステルには、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物から選ばれる少なくとも1種以上の金属化合物が、ジカルボン酸成分に対して0.5〜2.0モル%となる量、及び下記化学式(I)で表されるリン化合物が下記式(1)を満足する量含まれていることを特徴とする高深色ポリエステル混繊糸。
(上記化学式(I)中、Arは未置換もしくは置換された6〜20個の炭素原子を有するアリール基を表し、R1は水素原子、OH基、OR2基を表す。R2は未置換もしくは置換された1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表す。)
0.80<P/M≦2.0 ・・・・(1)
(上記式(1)中、Pはリン化合物のモル量を表し、Mはアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物のモル量を表す。) - ポリエステル繊維Aが鞘部、ポリエステル繊維Bが芯部に位置された芯鞘構造を有しており、ポリエステル繊維Aの単糸繊度が0.1〜0.6dtexである請求項1記載のポリエステル混繊糸。
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|---|---|---|---|---|
| JP2006124880A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Teijin Fibers Ltd | ポリエステル混繊糸およびポリエステル布帛 |
| JP2011063646A (ja) * | 2009-09-15 | 2011-03-31 | Teijin Fibers Ltd | 高鮮明性ポリエステル繊維製造用ポリエステル組成物の製造方法 |
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