JP2014106251A - ベルト駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトの駆動を中断することなく、突発外乱が生じた際にも無端ベルトの幅方向の位置の補正制御を発散させずに、エッジ形状データの変更が行える構成を実現する。
【解決手段】エッジセンサ38により検知した無端ベルトのエッジ位置E(r,n)を第2メモリ7に記憶する。このエッジ位置と第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データB(r,n)とを比較して、無端ベルトの幅方向の位置変動量W(r,n)を演算する。補償器2は、この位置変動量に応じた修正信号S(r,n)を出力し、この修正信号は、第3メモリ8に記憶される。第4メモリには伝達関数Pが記憶されている。変更部5は、エッジ位置と、修正信号と、伝達関数とを用いて、第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データを変更する。
【選択図】図5

Description

本発明は、無端ベルトを駆動するベルト駆動装置に関し、特に、無端ベルトの幅方向の位置を補正する構成に関する。
従来から、画像形成プロセスに電子写真方式や静電記録方式を採用した種々の形式の、プリンタ、複写機、ファクシミリ、これらの複合機などの画像形成装置が開発されている。このような画像形成装置において、像担持体から転写されるトナー像を担持する中間転写体、あるいは像担持体からのトナー像を転写する記録材を担持して搬送する記録材搬送機構に無端状のベルト(以下、無端ベルト)を採用したものがある。更には、記録材に転写されたトナー像を加熱して定着する定着装置に無端ベルトを採用したものもある。
このような中間転写体、転写材搬送機構等に無端ベルトを採用したベルト駆動装置においては、駆動時のベルトの寄りや蛇行等が発生する。ベルト駆動時の寄りや蛇行は、ベルト駆動機構を始め、ベルト自身の機械的精度、ベルトの特性変化、転写材が転写材供給機構から転写材搬送ベルトに突入することによって生じる搬送ベルトの振動等、外部から加えられる様々な力が原因となる。このため、ベルトのエッジ位置を検出し、その検出結果に基づいてベルトに対する配設角度を調整するステアリングローラにより、ベルトの寄りや蛇行を補正する方法が知られている。
ところが、この検出結果には、ベルトのエッジ形状成分が含まれる。このため、例えば、ベルト交換時においてのみエッジ形状を測定してエッジ形状データを記憶させ、ベルト寄り位置検知結果からエッジ形状成分を除去する方法が知られている。しかし、無端ベルトのエッジ形状は、ベルト交換時だけでなく、装置の設置環境や使用状況による温湿度の変化、長期使用による経時的な塑性変形、ベルトの摩耗や亀裂といった劣化等によって変化する。このため、ベルト交換時のみのエッジ形状データだけでは、ベルトの蛇行を的確に修正することは難しい。
そこで、所定のタイミングで現在のベルトのエッジ形状と記憶部のエッジ形状データの差分をチェックし、差分が大きい場合は、ベルトの駆動を中断し、エッジ形状データを再取得・更新(変更)する技術が開示されている(特許文献1)。
また、現在のエッジ形状データと記憶部でのエッジ形状データとを比較し、差分が大きい場合でもベルトの駆動を中断せず、補償器のゲインを1未満にし、エッジ形状データを再取得・更新(変更)する技術が開示されている(特許文献2)。
特許第3632731号公報 特許第3931467号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術においては、ベルトの駆動を中断するため、画像形成の生産性が低下してしまう恐れがあった。また、特許文献2に記載の技術では、エッジ形状を再取得する際、補償器のゲインを1未満にするため、ベルト位置変動を生じさせる突発外乱が生じた場合、ベルトの幅方向の位置の補正制御が発散する恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑み、ベルトの駆動を中断することなく、突発外乱が生じた際にも無端ベルトの幅方向の位置の補正制御を発散させずに、エッジ形状データの変更が行える構成を実現すべく発明したものである。
本発明は、無端ベルトと、前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、前記無端ベルトの走行方向に交差する幅方向のエッジ位置を検知するエッジ位置検知手段と、前記無端ベルトのエッジ形状データを記憶する第1記憶手段と、前記エッジ位置検知手段により検知した前記エッジ位置を記憶する第2記憶手段と、前記エッジ位置検知手段により検知した前記エッジ位置と前記第1記憶手段に記憶された前記エッジ形状データとを比較して、前記無端ベルトの幅方向の位置変動量を演算する位置変動量演算手段と、前記位置変動量演算手段により求めた前記位置変動量に応じた修正信号を出力する補償器と、前記補償器から出力された前記修正信号に従って、前記無端ベルトの幅方向の位置を補正するベルト幅方向位置補正手段と、前記補償器から出力された前記修正信号を記憶する第3記憶手段と、前記ベルト幅方向位置補正手段に対する入力値と、前記ベルト幅方向位置補正手段が補正する前記無端ベルトの幅方向の位置との関係である伝達関数を記憶する第4記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記エッジ位置と、前記第3記憶手段に記憶された前記修正信号と、前記第4記憶手段に記憶された伝達関数とを用いて、前記第1記憶手段に記憶されたエッジ形状データを変更する変更手段と、を備えた、ことを特徴とするベルト駆動装置にある。
本発明によれば、エッジ位置、修正信号、伝達関数を用いて、エッジ形状データを変更するため、ベルトの駆動を中断することなく、突発外乱が生じた際にも無端ベルトの幅方向の位置の補正制御を発散させずに、エッジ形状データの変更が行える。
本発明の第1の実施形態に係るベルト駆動装置を備えた画像形成装置の概略構成断面図。 図1のステアリングローラ近傍の詳細図。 (a)ベルトエッジセンサの配置図と、(b)その概略構成を示す模式図。 ベルト駆動装置のシステム構成の概略を示す図。 第1の実施形態のベルト寄り補正制御に関するブロック図。 (a)エッジ形状補正なし時、(b)エッジ形状除去時、(c)外乱発生時、(d)エッジ形状誤差時における、ベルトの走行方向の位置とベルト位置変動量との関係の一例をそれぞれ示す図。 第1の実施形態のベルト寄り補正制御の一例を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態のベルト寄り補正制御に関するブロック図。 第2の実施形態のベルト寄り補正制御の一例を示すフローチャート。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置1は、電子写真方式のフルカラー画像形成装置で、不図示の制御部からの制御信号に基づいて以下で説明する動作を行う。図1において、22はY(イエロー)画像形成部、23はM(マゼンタ)画像形成部、24はC(シアン)画像形成部、25はK(ブラック)画像形成部である。以上の各画像形成部の構成は全て同一なので、以下ではY画像形成部22を詳細に説明し、他の画像形成部の説明は省略する。また、本構成においては4つの画像形成部を採用しているがこれに限定するものでない。
Y画像形成部22において、30は感光ドラム(像担持体)で、レーザースキャナ(露光装置)29からの光によって、その表面に潜像が形成される。26は一次帯電器で、感光ドラム30の表面を所定の電位に帯電させ、潜像形成の準備をする。28は現像器で、感光ドラム30上の潜像を現像して、トナー画像を形成する。現像器28には、現像バイアスを印加して現像するためのスリーブ(不図示)が含まれている。33は1次転写ローラで、中間転写ベルト31の背面から電圧を加え、感光ドラム30上のトナー画像を、中間転写ベルト31上に転写する。転写終了後、感光ドラム30に残ったトナーを掻き落とすためにドラムクリーニングブレード(不図示)が配置され次の画像形成に供される。
無端ベルトである中間転写ベルト31は、ベルト駆動ローラ34、従動ローラ32A、32B、ステアリングローラ35、2次転写内ローラ36により張架され、ベルト駆動装置100を構成する。2次転写内ローラ36は、中間転写ベルト31上に転写されたトナー像を更に記録材としての記録紙21に転写する。
ステアリングローラ35は、中間転写ベルト31の内側から外側へ向かってバネ42によって加圧され、移動可能に取り付けられていることから、中間転写ベルト31に一定の張力を付与している。また詳細は後述するが、ステアリングローラ35のアライメントを任意に変更することによって、中間転写ベルト31の幅方向の位置の補正(寄り補正)制御を行う。
ベルト駆動ローラ34は、駆動手段としてのベルト駆動モータ40によって回転されて、中間転写ベルト31を図中の矢印方向に走行させる。また、本実施形態の場合、中間転写ベルト31の走行(搬送)方向1箇所に設けられたマーク等を検知する、ベルトホーム検知センサ43も備えている。
前述した感光ドラム30上に形成されたトナー像は、1次転写ローラ33の作用によって像担持体でもある中間転写ベルト31上に一次転写される。同様の画像形成工程が各画像形成部23、24、25においても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順番に重ね転写される。
一方、記録紙21が給紙部(不図示)から2次転写領域に搬送され、2次転写内ローラ36と二次転写外ローラ37の作用によって、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録紙21に転写される。このときに転写しきれずに中間転写ベルト31上に残った廃トナーは中間転写ベルト31に当接する当接部材であるクリーニングブレード39によって除去され、中間転写ベルト31は次の画像形成に供される。
[ベルト寄り補正機構]
次に、図2を用いてベルト駆動装置100のベルト寄り補正機構110について説明する。ベルト駆動装置100は、中間転写ベルト31の幅方向の位置の補正(寄り補正)制御を行う、ベルト幅方向位置補正手段としてのベルト寄り補正機構110を備える。
ベルト寄り補正機構110は、ステアリングローラ35及びローラ揺動機構111を有する。ステアリングローラ35は、軸受ホルダ107によって回転自在に支持されている。また軸受ホルダ107はスライドレール106の可動側に固定されている。さらにスライドレール106の可動側の同じ面には、スライダ105が固定されている。一方、スライドレール106の固定側はステアリングアーム(支持部材)101に固定されている。また、スライダ105はステアリングアーム101にかけられたバネ(付勢部材)42によって矢印T方向に付勢されている。したがって、スライダ105はステアリングアーム101上をスライドし、この結果、ステアリングローラ35が矢印T方向に付勢され、中間転写ベルト31にテンションを与えている。なお、本実施形態ではステアリングローラ35がバネ42によって付勢され、中間転写ベルト31に一定のテンションを付与する機能も持ち合わせているが、ステアリング機能とテンション付与機能とは分離させて、別構成としてもかまわない。
ローラ揺動機構111は、ステアリングアーム101、揺動軸104、カム103、フォロワ102、ステアリングモータ41などにより構成される。図2の紙面手前側のステアリングアーム101は揺動軸104を中心に揺動可能に軸支されている。ステアリングアーム101上には、揺動軸104に対してステアリングローラ35とは対称の方向に、フォロワ102が軸支されている。また、フォロワ102に当接するようにカム103が設けられ、カム103はステアリングモータ(駆動手段)41によって回転可能に構成されている。
ここで、カム103が図2中の矢印A方向に回動すると、ステアリングアーム101のフォロワ102側は揺動軸104を中心に矢印C方向に回動し、この結果、ステアリングローラ35側が矢印E方向に回動して、そのアライメントが変更される。これとは逆に、カム103が矢印B方向に回動すると、ステアリングアーム101のフォロワ102側は揺動軸104を中心に矢印D方向に回動し、この結果、ステアリングローラ35側が矢印F方向に回動して、そのアライメントが変更される。ステアリングローラ35のアライメントが矢印E方向に変移すると中間転写ベルト31は紙面奧側に移動し、矢印F方向に変移すると中間転写ベルト31は紙面手前側に移動する。
なお、本実施形態では紙面奥側のステアリングアーム(不図示)を固定としているが、例えば、紙面奥側にも紙面手前側と同様の機構を用いるなどをして前奥共に揺動可能な構成としてもよい。その場合は、紙面手前側と奥側とでステアリングアームの揺動方向を逆にし、なおかつ揺動量の絶対値を一致させれば、ステアリングローラ35の中央を軸として揺動させることが可能である。
[エッジセンサ]
次に、図3を用いて、ベルトの寄り量の検知手法について説明する。図3(a)において、中間転写ベルト31の感光ドラム30からトナー像が転写される転写面の走行方向下流には、エッジ位置検知手段としてのエッジセンサ38が配置されている。そして、このエッジセンサ38により、中間転写ベルト31の走行方向に交差する幅方向のエッジ位置(ベルト寄り位置)を検知する。なお、転写面は図1のステアリングローラ35の遠方に配置されている従動ローラ32A及びステアリングローラ35の近傍に配置されている従動ローラ32Bより形成されている。
図3(b)に、エッジセンサ38の具体的構成を示す。エッジセンサ38は、スプリング38aの引っ張り力をもって接触子38bの一端側が中間転写ベルト31の端部に、圧接状態に保持されている。この場合、スプリング38aによる接触子38bの圧接力は、中間転写ベルト31を変形させない程度の適度な大きさに設定されている。また、接触子38bは、その中間部位を支軸38cにて回動自在に支持され、その支軸38cを境にした接触子38bの他端側に変位センサ38dが対向状態に配設されている。
このエッジセンサ38においては、ベルト蛇行時における中間転写ベルト31の幅方向(図中のy方向)への動きが、そのベルトエッジに圧接する接触子38bの動き(揺動動作)に置き換えられる。このとき、接触子38bの動き(変位)に対応して変位センサ38dの出力レベルが変動するため、そのセンサ出力に基づいて中間転写ベルト31の幅方向の位置を連続的に検知することができる。
なお、ベルトの幅方向の位置を検知するセンサは、上述のようなベルト端部に接触式のセンサを配置する方式以外に、非接触式としてもかまわない。非接触式の構成としては、例えば、ベルトに描かれたマークをベルト上部より非接触式のセンサで読み取る方式が挙げられる。何れにしても、エッジセンサ38はベルト端部に配置されており、ベルト寄り位置の変動量を直接検知する。
[ベルト駆動装置のシステム構成]
次に、図4を用いてベルト駆動装置100のシステム構成について説明する。図4において、ステアリング制御装置12は、ベルト寄りや蛇行の補正手段となるための駆動源となるステアリングモータ41の駆動を制御するために、モータ制御信号をステアリングモータ41に出力する。ステアリングモータ41には、回転角度や回転速度を高精度に制御可能なステッピングモータを使用することが望ましい。またステアリング制御装置12には、前述したベルトホーム検知センサ43とエッジセンサ38が接続されていて、ベルトホーム検知センサ43からはベルトホーム信号が、エッジセンサ38からは、ベルトエッジ信号がそれぞれ入力される。
[ベルト寄り補正制御]
次いで、図5ないし図7を用いて本実施形態に係るベルト寄りや蛇行を補正するベルト寄り補正制御(ステアリング制御)について説明する。図5において、制御手段としてのコントローラ12aは、上述したステアリング制御装置12の中の一部機能を有する。コントローラ12aは、主に補償器2、モータドライバ3、第1演算部4、変更部5、各種メモリ6〜10を備えている。各種メモリ6〜10は、同一の記憶装置であっても良いし、複数の記憶装置であっても良い。また、ステアリングモータ41とステアリングローラ35は、前述した図2のベルト寄り補正機構110に対応する。また、ベルトモジュール11は、前述の中間転写ベルト31と、このベルトを張架するローラ32A、32B、34、36を含むメカ構成である。
第1記憶手段としての第1メモリ6には、中間転写ベルト31のエッジ形状データが記憶されている。初期段階では、装置に組み込む前に予め測定したデータ、或いは、最初の電源投入時などにエッジセンサ38により測定したデータが記憶される。そして、後述するように、第1メモリ6に記憶されているエッジ形状データは、変更部5により変更(更新)されていく。
位置変動量演算手段としての第1演算部4は、エッジセンサ38により検知したエッジ位置と第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データとを比較して、中間転写ベルト31の幅方向の位置変動量(ベルト寄り位置)を演算する。即ち、ベルトの幅方向の位置を検出するためのエッジセンサ38には、実際のベルト幅方向の位置変動の他に、ベルトのエッジ形状が読み取り誤差として加わる。本実施形態では、ベルト寄り補正制御実行時に、第1メモリ6のエッジ形状データB(r,n)をエッジセンサ38のデータE(r,n)から引くことで、ベルトのエッジ形状を減じたベルトの位置変動量W(r,n)を求めるようにしている。これにより、ベルトのエッジ形状に起因する読み取り誤差を抑制できる。なお、エッジセンサ38により検知したエッジ位置E(r,n)は、第2記憶手段としての第2メモリ7に記憶される。
ここで、「r」は中間転写ベルト31の回転開始から、ベルトホーム検知センサ43によってベルトホーム信号が出力された回数、つまり回転開始から中間転写ベルト31が何回回転したかを示す値である。また「n」は、ベルトホーム信号を基準にした、中間転写ベルト31の搬送方向に対応した番地の値を示す。
補償器2は、第1演算部4により求めた位置変動量に応じた修正信号を出力する。即ち、ベルト位置目標値とベルトの位置変動量W(r,n)との偏差に応じた修正信号S(r,n)を、モータドライバ3に出力する。したがって、この修正信号S(r,n)は、ステアリングモータドライバ指令値となる。なお、本実施形態では、ステアリングモータ41としてステッピングモータを採用しているため、補償器2から出力される修正信号S(r,n)は、モータステップ数に対応している。また、補償器2から出力された修正信号S(r,n)は、第3記憶部としての第3メモリ8に記憶される。
モータドライバ3は、ステアリングモータドライバ指令値としての修正信号S(r,n)に従って、ステアリングモータ41を駆動し、このモータ駆動によってステアリングローラ35が傾き、ベルトの幅方向の位置が変動する。言い換えれば、ベルト寄り補正機構110は、補償器2から出力された修正信号S(r,n)に従って、中間転写ベルト31の幅方向の位置を補正する。
第4記憶手段としての第4メモリ9には、ベルト寄り補正機構110に対する入力値と、ベルト寄り補正機構110が補正する中間転写ベルト31の幅方向の位置との関係である伝達関数Pを記憶している。この伝達関数Pとは、ステアリングモータ指令値と、ステアリングモータ41が駆動し、ステアリングローラ35が傾斜することで生じる中間転写ベルト31の幅方向の位置変動量との関係を示す数式化したものである。このような伝達関数は、物理法則からのモデリングにより求める方法もあれば、出荷前にシステム同定手法に則り取得してもよい。また、画像形成動作の停止中にシステム同定を実施し、伝達関数を再取得して第4メモリ9に記憶させる方法も考えられる。これにより、装置の設置環境によるローラアライメントの変化や、ローラとベルト間の摩擦係数変化に伴う伝達関数の変化に対応できる。なお、この伝達関数の取得タイミングや取得方法については、上述内容に限定されるものではない。
変更手段としての変更部5は、第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データB(r,n)を変更する。この変更は、第2メモリ7に記憶されたエッジ位置E(r,n)と、第3メモリ8に記憶された修正信号S(r,n)と、第4メモリ9に記憶された伝達関数とを用いて行われる。具体的には、変更部5は、第2メモリに記憶されたエッジ位置に関するデータから、第3メモリに記憶された修正信号に関するデータに第4メモリに記憶された伝達関数Pを乗じた値を減じることで新たなエッジ形状データを求める。
ここで、エッジ位置に関するデータは、例えば、第2メモリ7に記憶された中間転写ベルト31の所定回転分のエッジ位置の平均E(n)とする。また、修正信号に関するデータは、第3メモリ8に記憶された中間転写ベルト31の所定回転分の修正信号の平均S(n)とする。なお、それぞれのデータは、これに限らず、例えば、変更前の直近のデータ(変更する直前のベルト1周分のデータ)としても良い。本実施形態では、それぞれのデータは、中間転写ベルト31の所定回転分の平均とする。このために変更部5は、エッジ位置の平均E(n)を演算する第2演算部51と、修正信号の平均S(n)を演算する第3演算部52とを有する。また、エッジ形状データを求めるための演算を行う第4演算部53も有する。
より具体的に説明する。変更部5は、第2メモリ7と第3メモリ8とから、それぞれエッジ位置E(r,n)と修正信号(モータ指令値)S(r,n)とを、例えばベルト3回転分にわたってデータを読み出す。そして、第2演算部51により、各回転における同一番地のエッジ位置E(1,n)、E(2,n)、E(3,n)の和をベルト回転数3で割り、エッジ位置に関するデータE(n)を算出する。また、第3演算部52により、各回転における同一番地の修正信号S(1,n)、S(2,n)、S(3,n)の和をベルト回転数3で割り、修正信号に関するデータS(n)を算出する。さらにS(n)とE(n)は、それぞれの演算部で、データの傾き補正と、平均値が0となるようにオフセット補正とが実施される。即ち、互いに対比可能なデータに補正される。続いて、第4演算部53により、エッジ位置に関するデータE(n)から、修正信号に関するデータS(n)と第4メモリ9の伝達関数を掛けた値を引き、得られた値を新たなエッジ形状データB(n)とする。
また、第5記憶手段としての第5メモリ10は、第1演算部4により演算した位置変動量W(r,n)を記憶する。そして、変更部5は、中間転写ベルト31が1回転する間に第5メモリ10に記憶された位置変動量のデータに関する値が所定の範囲内である場合に、エッジ形状データを変更するようにしている。即ち、変更部5では、エッジ形状データB(r,n)とエッジセンサ38のデータE(r,n)の差分であるW(r,n)の標準偏差が後述する範囲内であった場合に、第1メモリ6のエッジ形状データB(r,n)を変更する。このために変更部5は、第5演算部54と判断部55とを有する。
第5演算部54は、第5メモリ10に記憶された位置変動量のデータに関する値として、下記の式(1)を用いて、中間転写ベルト31のr回転時のベルト位置変動標準偏差(W(r,n)の標準偏差)Wstdev(r)を算出する。
Figure 2014106251
判断部55は、式(1)により算出したベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)と、予め設定したWth_min及びWth_maxと比較する。そして、ベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)が、Wth_minより大きく、Wth_max以下(所定の範囲内)かを判断する。ベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)が所定の範囲内であった場合は、第1メモリ6でのエッジ形状データと現在のベルトエッジ形状の誤差が大きくなっていると考えられる。このため、第1メモリ6でのエッジ形状データを、第4演算部53で求めたエッジ形状データB(n)に変更(更新)する。
ここで図6を用いて、判断部55での判定の際のベルト位置変動量W(r,n)の一例となるデータを示す。図6(a)は、エッジセンサ38での検出値E(r,n)から、第1メモリ6のエッジ形状データB(r,n)を差し引いていない時の、ベルト位置変動量W(r,n)を示している。
図6(b)は、エッジセンサ38での検出値E(r,n)から第1メモリ6のエッジ形状データB(r,n)を差し引き、エッジ形状を除去できた状態、つまり実際のベルト幅方向の位置を示している場合のデータである。この状態では、前述のr回転時のベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)が、Wth_min以下となる。
図6(c)は、突発外乱が生じた際のベルト位置変動量W(r,n)を示しており、この状態では、前述したr回転時のベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)が、Wth_maxより大きくなる。
図6(d)は、第1メモリ6のエッジ形状データと現在のベルトエッジ形状に誤差が生じている状態で、前述したr回転時のベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)は、Wth_min<Wstdev(r)≦Wth_maxという関係になる。この状態では、判断部55により、エッジ形状データが更新される。ここでは、エッジ形状データの更新時の判定基準として、標準偏差を用いたが、分散でもよく、また上記に限定されるものではない。
[制御の流れ]
続いて、図7のフローチャートを用いて、画像形成動作中に実行されるベルト寄り補正制御及びエッジ形状データの更新手順について説明する。まず、ベルト駆動ローラ34の回転によって中間転写ベルト31の走行が開始されると、コントローラ12aでは、ベルトの回転数rをゼロにリセットする(S1)。次いで、ベルトホーム検知センサ43からベルトホーム信号が出力されたか否かを繰り返し判定する(S2)。そして、ベルトホーム信号が検知されると、ベルトの回転数rをインクリメント(+1)し、ベルトの回転方向(走行方向)に対応した番地の値nをゼロにリセットする(S3)。
次いで、中間転写ベルト31の搬送終了の信号が入力されたか否かを判断し(S4)、入力された場合はその時点で処理を抜け、入力されなかった場合はベルトの回転方向に対応した番地の値nをインクリメント(+1)する(S5)。
続いて、ベルトホーム信号の出力タイミングを基準にエッジセンサ38の検出データE(r,n)を取得し、第2メモリ7に保存する(S6)。次に、エッジセンサ38の検出データE(r,n)とこれに対応する第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データB(r,n)との差分を取り、ベルト位置変動量W(r,n)を算出し、第5メモリ10に保存する(S7)。
次いで、ベルト位置変動量W(r,n)とベルト目標値との偏差に応じて補償器2から出力された修正信号S(r,n)に従ってステアリング制御を行う。これにより、モータドライバ3によってステアリングモータ41が駆動され、ステアリングローラ35が傾斜する。このとき、ベルトホーム信号の出力タイミングを基準に、この修正信号S(r,n)を第3メモリ8に保存する(S8)。
続いて、番地の値「n」が、ベルトの1回転の間に検出すべきデータの個数Nに達したか否かを判断し(S9)、達していない場合はS4に戻る。達した場合は、第5演算部54により、r回転時のベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)を算出する(S10)。
次に、ベルト位置変動標準偏差Wstdev(r)が、Wth_min<Wstdev(r)≦Wth_maxの範囲内か否かを判断し(S11)、範囲外であった場合はS2に戻る。一方、S11において、範囲内であった場合は、第1メモリ6でのエッジ形状データと現在のベルトエッジ形状の誤差が大きくなっていると判断し、第1メモリ6のエッジ形状データの更新へと移行する(S12)。即ち、上述したように、第4演算部53により、エッジ位置に関するデータE(n)から、修正信号に関するデータS(n)と第4メモリ9の伝達関数を掛けた値を引き、新たなエッジ形状データB(n)を得る。そして、この新たなエッジ形状データB(n)に第1メモリ6のエッジ形状データを変更する。
このように本実施形態の場合、エッジ位置、修正信号、伝達関数を用いて、エッジ形状データを変更する。このため、ベルトの駆動を中断することなく、また、補償器2のゲインを1未満としないことから突発外乱が生じた際にも中間転写ベルト31の幅方向の位置の補正制御を発散させずに、エッジ形状データの変更が行える。この結果、エッジ形状誤差成分起因による色ずれを低減することができ、高画質の印刷物を取得することが可能となる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。本実施形態は、エッジ形状データを更新するか否かの判断基準が、上述の第1の実施形態と異なる。このため、第1の実施形態と同様の構成に関しては、同一の符号を付して説明を省略若しくは簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の場合、変更部5は、第6演算部56と判断部57とを有する。また、第4演算部53は、中間転写ベルト31(図1など参照)が1回転する間に第2メモリ7及び第3メモリ8に記憶されたデータと、第4メモリ9に記憶された伝達関数Pとから、R(r,n)を求める。即ち、第2メモリに記憶されたエッジ位置のデータE(r,n)から、第3メモリ8に記憶された修正信号のデータS(r,n)に伝達関数Pを乗じた値を減じたデータR(r,n)を求める。
また、第6演算部56は、データR(r,n)と第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データB(r,n)との差分に関する値Ystdev(r)を求める。そして、判断部57が、値Ystdev(r)が所定の範囲内であるか否かを判断し、所定の範囲内である場合に、第1メモリ6に記憶されたエッジ形状データを変更する。
図9のフローチャートを参照しつつ、具体的に説明する。なお、図9のフローチャートのS9までは、第1の実施形態で説明した図7のフローチャートと同様であるため、S13以降について詳細説明を行う。
S13において、第4演算部53により、エッジセンサ38のデータE(r,n)から、修正信号S(r,n)と伝達関数Pを掛けた値を引き、得られた値をR(r,n)とする。次に、第6演算部56により、得られた値R(r,n)と第1メモリ6に記憶されているエッジ形状データB(r,n)との差分を取り、Y(r,n)を算出する。次いで、第6演算部56により、下記の式(2)を用いて、r回転時のエッジ形状補正差分の標準偏差Ystdev(r)を算出する(S14)。
Figure 2014106251
続いて、判断部57により、式(2)により算出したエッジ形状補正差分の標準偏差Ystdev(r)と、予め設定したYth_min及びYth_maxと比較する。そして、ベルト位置変動標準偏差Ystdev(r)が、Yth_minより大きく、Yth_max以下(所定の範囲内)かを判断する(S15)。範囲外であった場合はS2に戻る。一方、S15において、範囲内であった場合は、第1メモリ6でのエッジ形状データと現在のベルトエッジ形状の誤差が大きくなっていると判断し、第1メモリ6でのエッジ形状データの更新へと移行する(S12)。エッジ形状データの更新法は第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。ここでは、エッジ形状データの更新時の判定基準として、標準偏差を用いたが、分散でもよく、また上記に限定されるものではない。その他の構成及び作用についても、上述の第1の実施形態と同様である。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、本発明を画像形成装置の中間転写ベルトを駆動する構成について説明したが、その他のベルトを有する構成にも本発明は適用可能である。例えば、像担持体からのトナー像を転写する記録材を担持して搬送する記録材搬送機構に無端ベルトを採用した構成や、記録材に転写されたトナー像を加熱して定着する定着装置に無端ベルトを採用した構成にも適用可能である。
1・・・画像形成装置、2・・・補償器、4・・・第1演算部(位置変動量演算手段)、5・・・変更部(変更手段)、6・・・第1メモリ(第1記憶手段)、7・・・第2メモリ(第2記憶手段)、8・・・第3メモリ(第3記憶手段)、9・・・第4メモリ(第4記憶手段)、10・・・第5メモリ(第5記憶手段)、12a・・・コントローラ、31・・・中間転写ベルト(無端ベルト)、38・・・エッジセンサ(エッジ位置検知手段)、41・・・ステアリングモータ(駆動手段)、43・・・ベルトホーム検知センサ、100・・・ベルト駆動装置、110・・・ベルト寄り補正機構(ベルト幅方向位置補正手段)

Claims (5)

  1. 無端ベルトと、
    前記無端ベルトを走行させる駆動手段と、
    前記無端ベルトの走行方向に交差する幅方向のエッジ位置を検知するエッジ位置検知手段と、
    前記無端ベルトのエッジ形状データを記憶する第1記憶手段と、
    前記エッジ位置検知手段により検知した前記エッジ位置を記憶する第2記憶手段と、
    前記エッジ位置検知手段により検知した前記エッジ位置と前記第1記憶手段に記憶された前記エッジ形状データとを比較して、前記無端ベルトの幅方向の位置変動量を演算する位置変動量演算手段と、
    前記位置変動量演算手段により求めた前記位置変動量に応じた修正信号を出力する補償器と、
    前記補償器から出力された前記修正信号に従って、前記無端ベルトの幅方向の位置を補正するベルト幅方向位置補正手段と、
    前記補償器から出力された前記修正信号を記憶する第3記憶手段と、
    前記ベルト幅方向位置補正手段に対する入力値と、前記ベルト幅方向位置補正手段が補正する前記無端ベルトの幅方向の位置との関係である伝達関数を記憶する第4記憶手段と、
    前記第2記憶手段に記憶された前記エッジ位置と、前記第3記憶手段に記憶された前記修正信号と、前記第4記憶手段に記憶された伝達関数とを用いて、前記第1記憶手段に記憶されたエッジ形状データを変更する変更手段と、を備えた、
    ことを特徴とするベルト駆動装置。
  2. 前記変更手段は、前記第2記憶手段に記憶された前記エッジ位置に関するデータから、前記第3記憶手段に記憶された前記修正信号に関するデータに前記第4記憶手段に記憶された伝達関数を乗じた値を減じることで新たなエッジ形状データを求める、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のベルト駆動装置。
  3. 前記エッジ位置に関するデータは、前記第2記憶手段に記憶された前記無端ベルトの所定回転分の前記エッジ位置の平均であり、
    前記修正信号に関するデータは、前記第3記憶手段に記憶された前記所定回転分の前記修正信号の平均である、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のベルト駆動装置。
  4. 前記位置変動量演算手段により演算した前記位置変動量を記憶する第5記憶手段を有し、
    前記変更手段は、前記無端ベルトが1回転する間に前記第5記憶手段に記憶された前記位置変動量のデータに関する値が所定の範囲内である場合に、前記エッジ形状データを変更する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載のベルト駆動装置。
  5. 前記変更手段は、前記無端ベルトが1回転する間に前記第2記憶手段に記憶された前記エッジ位置のデータから、同じく1回転する間に前記第3記憶手段に記憶された前記修正信号のデータに前記第4記憶手段に記憶された伝達関数を乗じた値を減じたデータと、前記第1記憶手段に記憶されたエッジ形状データとの差分に関する値が所定の範囲内である場合に、前記エッジ形状データを変更する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載のベルト駆動装置。
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