JP2014107980A - アクチュエータ制御装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】アクチュエータの経時劣化の状態を判定することにより、アクチュエータの経時劣化を原因とする過負荷保護停止を予知し、過負荷保護停止が発生する以前に保守作業などの対策を実施することで予期せぬ生産効率の低下を事前に防止する。
【解決手段】本発明のアクチュエータ制御装置は、アクチュエータの負荷率演算値Fが第二の閾値F2以上になった回数が、所定の回数以上になった場合に(時間T1とT2の間)、アクチュエータが経時劣化の初期状態にあると判定し、負荷率演算値Fが連続して第二の閾値F2以上になった時間が、所定の時間以上になった場合に(時間T2とT3の間)、アクチュエータが経時劣化の中期状態にあると判定し、且つ負荷率演算値Fが第一の閾値F1以上になった回数が、所定の回数以上になった場合に(時間T3以上)、アクチュエータが経時劣化の末期状態にあると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータの経時劣化による過負荷保護停止を事前に予知することができるアクチュエータ制御装置に関する。
モータによって駆動されるアクチュエータでは、アクチュエータに過剰な負荷がかかると、それに抗するようにモータに過剰な電流が供給されるため、加熱によりモータが焼損する場合がある。このため、アクチュエータ制御装置では一般に、モータに供給される電流値に基づき負荷率を演算し、負荷率演算値が所定の値以上になった場合にモータを減速停止させてモータの焼損を防止している。これをアクチュエータの過負荷保護停止という。
また、アクチュエータは、年月が経過するうちに構成要素の摩耗や腐食といった各種の要因によって、アクチュエータを動作させるために必要な負荷が増大する経時劣化が発生する場合がある。つまり、動作経路や動作速度等のアクチュエータの動作条件を変更していないにも関わらず、アクチュエータの経時劣化によってアクチュエータの負荷が過剰となり、アクチュエータの過負荷保護停止が発生する場合がある。
アクチュエータが用いられている生産装置では、アクチュエータの経時劣化による過負荷保護停止を防止するために、定期的にアクチュエータの保守作業を行う場合がある。生産装置の規模が大きくなるほど用いられているアクチュエータの数も多くなるため、このような生産装置では保守作業の作業効率の向上が求められている。
生産装置等で用いられるアクチュエータ制御装置においては、このようなアクチュエータの過負荷保護停止が発生した場合、原因の調査及び対策が必要となり、生産を停止しなければならない可能性がある。このため、生産効率が大幅に低下してしまう。
このような問題を改善するものとして、過負荷保護停止となる負荷率演算値よりも低い負荷率演算値でモータに供給される電流を制限する抄紙機用電動機駆動装置が提案されている(特許文献1参照)。この抄紙機用電動機駆動装置は、電動機と、電動機を駆動する手段と、電動機の電流に基づき負荷率演算値を求める演算手段と、を具備している。そして、この抄紙機用電動機駆動装置は、得られた負荷率演算値が保護停止となる負荷率演算値より低い所定の値となったとき電流指令値を制限する電流制限値信号発生手段と、を具備している。これにより、電動機が過負荷運転時においても保護停止せず連続運転が可能となるように構成されている。
しかしながら、特許文献1に記載の抄紙機用電動機駆動装置では、負荷率演算値が過負荷保護停止となる負荷率演算値より低い所定の値となったときに電流指令値を制限しているため、過負荷保護停止を防止するためにモータが減速されてしまう。このため、生産装置に適用する場合、モータの減速に伴い、生産装置の動作サイクルが正常時に比べ遅延してしまい、予期せぬ生産効率の低下が発生する可能性があった。
特許第3693796号公報
特許文献1に記載の抄紙機用電動機駆動装置では、電動機の経時劣化の状態については調べることができない。
そこで本発明はアクチュエータの経時劣化の状態を判定し、アクチュエータの経時劣化による過負荷保護停止を予知し、過負荷保護停止が発生する以前に保守作業等の対策を実施する事で予期せぬ生産効率の低下を事前に防止するアクチュエータ制御装置を提供する。
本発明によるアクチュエータ制御装置は、モータと、モータにより駆動される少なくとも一つのアクチュエータと、モータの動作を制御する動作制御部と、モータの負荷率演算値を求める負荷率演算部と、負荷率演算値が第一の閾値以上になった際に、第一の過負荷警告信号を出力する第一の過負荷警告信号発生手段と、負荷率演算値が第一の閾値より小さい第二の閾値以上になった際に、第二の過負荷警告信号を出力する第二の過負荷警告信号発生手段と、第一の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第一の回数を計測する第一の回数計測手段と、第二の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第二の回数を計測する第二の回数計測手段と、第二の過負荷警告信号が連続して出力された時間に対応する第二の時間を計測する第二の時間計測手段と、第一の回数、第二の回数及び第二の時間に基づいて、少なくとも一つのアクチュエータの経時劣化の状態を判定する状態判定部と、を備える。
本発明によれば、アクチュエータの経時劣化の状態を判定することができる。このため、アクチュエータの経時劣化を原因とする過負荷保護停止を予知することができ、過負荷保護停止が発生する以前に保守作業などの対策を実施することで予期せぬ生産効率の低下を事前に防止することができる。
本実施形態におけるアクチュエータ制御装置を備えた生産装置及び該アクチュエータ制御装置の概略図。 アクチュエータの連続動作時における負荷率演算値の時間依存性の例を示したグラフ。 本実施形態におけるアクチュエータ制御装置のコントローラ及び状態判定部の動作を示したフローチャート。
以下、本発明に係るアクチュエータ制御装置を用いた実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下に示す図面は、本発明を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
図1(a)は、本実施形態におけるアクチュエータ制御装置100を備えた生産装置500の概略図である。
本実施形態に係る生産装置500は、アクチュエータ制御装置100、作業装置101、作業装置102、及び搬送装置103を備えている。アクチュエータ制御装置100は、作業装置101及び102、及び搬送装置103を制御しており、コントローラ200、220、240、260及び280、プログラマブルコントローラ300、320、340、及びサーバ400によって構成されている。また、作業装置101は、アクチュエータ10、20及び30を備えており、作業装置102は、アクチュエータ40、50及び60を備えている。搬送装置103は、アクチュエータ70及び80を備えている。作業装置101と作業装置102はそれぞれ異なる作業をワーク90に行う作業装置であり、搬送装置103に沿うように設置されている。作業装置101による作業が完了すると、搬送装置103の動作によって矢印Xで示す方向に作業装置102へワーク90が搬送される。アクチュエータ10〜60はそれぞれ、例えばモータ11〜61の回転軸にボールナットが螺合されたボールネジが連結され、ボールネジに固定されたロッドの先端に任意の機器が取り付けられる構成となっている。モータ11〜61が適宜の方向に回転させられると、ボールネジも同方向に回転させられ、ボールネジに螺合されたボールナット及びロッドが一軸方向に往復動される。また、アクチュエータ70及び80は、それぞれモータ71及び81によって駆動される。
コントローラ200〜280は、上位の制御装置であるプログラマブルコントローラ30〜340からの信号に応じて、少なくとも一台のアクチュエータ10〜80を制御する制御装置である。具体的には、コントローラ200は、プログラマブルコントローラ300からの信号に応じてアクチュエータ10を制御しており、コントローラ220は、プログラマブルコントローラ300からの信号に応じてアクチュエータ20及び30を制御している。また、コントローラ240は、プログラマブルコントローラ320からの信号に応じてアクチュエータ70及び80を制御している。さらに、コントローラ260は、プログラマブルコントローラ340からの信号に応じてアクチュエータ50及び60を制御しており、コントローラ280は、プログラマブルコントローラ340からの信号に応じてアクチュエータ40を制御している。すなわち、プログラマブルコントローラ300〜340は、作業装置101、作業装置102、及び搬送装置103を制御する制御装置である。
なお、本実施形態における生産装置500の構成、特に、アクチュエータ、モータ、コントローラ、プログラマブルコントローラ等の個数は本発明を限定するものではなく、任意の個数のものを用いることができる。
次に、本実施形態に係るアクチュエータ制御装置100の詳細について説明する。
図1(b)は、本実施形態におけるアクチュエータ制御装置100の概略図である。
図1(b)では、アクチュエータ10、コントローラ200、プログラマブルコントローラ300及びサーバ400のみを取り出しているが、他の構成要素については同様の構成なので省略する。アクチュエータ10を制御するコントローラ200は、基本制御部201、動作制御部202、負荷率演算部203、過負荷判定部204、計測部207、記憶部212、状態判定部217、及び信号入出力部218によって構成されている。なお、コントローラに設けられているこれらの構成要素は、コントローラに接続されているアクチュエータの数だけ設けてよい。
基本制御部201は、動作制御部202の上位制御部となるものである。基本制御部201では、プログラマブルコントローラ300から入力された信号に応じて、アクチュエータ10の動作開始等のシーケンスを含んだ動作プログラムの解読及び実行が行われる。また、この動作プログラムの実行時に、アクチュエータ10の動作方向や動作速度等の制御を動作制御部202に行わせる。
動作制御部202では、動作プログラムの実行時に、アクチュエータ10が動作開始点から動作終了点へ移動する場合の動作方向や動作速度等が演算され、演算結果をもとにモータ11へ供給する電流の指令が生成される。
負荷率演算部203では、動作制御部202からモータ11に供給された電流値をもとに、負荷率演算値Fが演算される。負荷率演算値Fの演算方法としては、例えばモータ11の発熱量の予測値からモータ11の放熱量の予測値を減算することでモータ11の温度上昇量を予測し、この温度上昇量をモータ11の現在の温度に加算し、モータ11の温度予測値を演算する。このモータ11の温度予測値からモータ11が焼損に至る可能性がある温度(温度限界値)を除算する方法がある。また別に、負荷率演算値Fは、モータの定格電流値に対する供給電流値の割合から求めることができる。
過負荷判定部204には、内部メモリ(不図示)が備えられており、モータの焼損を防止できる範囲で出来る限り大きい負荷率演算値が第一の閾値F1として、第一の閾値F1より低い所定の負荷率演算値が第二の閾値F2として記憶されている。また、過負荷判定部204は、第一の過負荷警告信号発生手段205及び第二の過負荷警告信号発生手段206を備えている。過負荷判定部204では、負荷率演算部203で演算された負荷率演算値Fと第一の閾値F1とを比較し、負荷率演算値Fが第一の閾値F1以上になった場合に、第一の過負荷警告信号発生手段205が、第一の過負荷警告信号を計測部207に出力する。同様に、負荷率演算値Fと第二の閾値F2とを比較し、負荷率演算値Fが第二の閾値F2以上になった場合に、第二の過負荷警告信号発生手段206が、第二の過負荷警告信号を計測部207に出力する。
計測部207には、第一の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第一の回数を計測する第一の回数計測手段208、及び第二の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第二の回数を計測する第二の回数計測手段209が備えられている。また計測部207には、第一の過負荷警告信号が連続して出力された時間に対応する第一の時間を計測する第一の時間計測手段210、及び第二の過負荷警告信号が連続して出力された時間に対応する第二の時間を計測する第二の時間計測手段211が備えられている。そして、得られた第一の回数、第二の回数、第一の時間及び第二の時間は、記憶部212に出力される。
記憶部212には、計測部207から出力された第一の回数を記憶する第一の回数記憶手段213、及び計測部207から出力された第二の回数を記憶する第二の回数記憶手段214が備えられている。 また、記憶部212には、計測部207から出力された第一の時間を記憶する第一の時間記憶手段215、及び計測部207から出力された第二の時間を記憶する第二の時間記憶手段216が備えられている。
状態判定部217では、あらかじめ設定された判定条件と記憶部212に記憶されている第一の回数、第二の回数、第一の時間及び第二の時間が比較される。判定条件が満たされた場合には、アクチュエータ10の経時劣化(経年劣化)を知らせる警報が信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600に出力され、表示される。
アクチュエータを連続運転させた場合の第一の閾値F1及び第二の閾値F2の決定方法について図2を用いて説明する。
図2は、本実施形態のアクチュエータの連続動作時における負荷率演算値Fの時間依存性の例を示したグラフである。なお、以下では図1(b)に示されている各構成要素を用いて説明するが、図1(b)に示されていない各構成要素に対しても同様に適用される。
アクチュエータ10を連続運転させた場合、摩耗や腐食といったアクチュエータ10の構成要素の経時劣化により、負荷率演算値Fは徐々にかつ振動的に上昇する傾向がある。このため、アクチュエータ10の経時劣化による負荷率演算値Fの上昇が始まる前に、アクチュエータ10を所定の時間連続動作させ、この所定の時間の平均の負荷率演算値を基準負荷率演算値F0として取得しておくことが望ましい。第二の閾値F2は、基準負荷率演算値F0に所定の値を乗算した値を設定すればよい。また、第一の閾値F1にはモータ11の焼損を防止できる範囲で出来る限り大きい負荷率演算値を設定すればよい。
次に、アクチュエータ10を連続運転させる場合における状態判定部217の判定条件の決定方法について図2を用いて説明する。
アクチュエータ10が経時劣化の初期状態にある場合には、負荷率演算値Fが第二の閾値F2付近で推移する傾向にある。このため、負荷率演算値Fが第二の閾値F2以上になった回数が、所定の回数以上になった場合に(図2では、時間T1とT2の間)、経時劣化の初期状態と判定するように状態判定部217の判定条件を設定すればよい。また、アクチュエータ10が経時劣化の中期状態にある場合には、負荷率演算値Fは第二の閾値F2を常時超えているが第一の閾値F1には到達しない傾向にある。このため、負荷率演算値Fが連続して第二の閾値F2以上になった時間が、所定の時間以上になった場合に(図2では、時間T2とT3の間)、経時劣化の中期状態と判定するように状態判定部217の判定条件を設定すればよい。また、アクチュエータ10が経時劣化の末期状態にある場合には、負荷率演算値Fは第二の閾値F2を常時超え、かつ第一の閾値F1に到達し始める傾向にある。このため、負荷率演算値Fが第一の閾値F1以上になった回数が、所定の回数以上になった場合に(図2では、時間T3以上)、経時劣化の末期状態と判定するように状態判定部217の判定条件を設定すればよい。
すなわち、状態判定部217では、第二の回数が所定の回数以上になった場合に経時劣化の初期状態と判定され、第二の時間が所定の時間以上になった場合に経時劣化の中期状態と判定される。また、状態判定部217では、第一の回数が所定の回数以上になった場合に経時劣化の末期状態と判定される。このように、状態判定部217にアクチュエータ10の経時劣化の状態を判定する判定条件が設定される。
また、状態判定部217において、アクチュエータ10が経時劣化の初期状態にあると判定された場合には、第一の警報が信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600に出力されるように構成されている。また、状態判定部217において、アクチュエータ10が経時劣化の中期状態にあると判定された場合には、第二の警報が信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600に出力されるように構成されている。さらに、状態判定部217において、アクチュエータ10が経時劣化の末期状態にあると判定された場合には、第三の警報が信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600に出力されるように構成されている。
アクチュエータ10が間欠運転することで負荷率演算値Fの上昇傾向が異なる場合には、状態判定部217の判定条件を変更することでアクチュエータ10の経時劣化の状態を判定することが可能である。例えば、記憶部212にアクチュエータ10の動作回数を記憶する動作回数記憶手段219を新たに設ける。そして、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して第二の回数が所定の回数以上になった場合に経時劣化の初期状態と判定されるように変更する。また、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して第二の時間が所定の時間以上になった場合に経時劣化の中期状態と判定されるように変更する。さらに、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して第一の回数が所定の回数以上になった場合に経時劣化の末期状態と判定されるように変更する。このように、判定条件を変更することで負荷率演算値Fの上昇傾向が異なる場合でも、アクチュエータ10の経時劣化の状態を判定することが可能となる。
また、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して、第二の回数が直前の動作に比べて増加した場合に経時劣化の初期状態と判定されるように変更する。また、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して、第二の時間が直前の動作に比べて増加した場合に経時劣化の中期状態と判定されるように変更する。さらに、動作回数記憶手段219に記憶された動作回数に対して、所定の動作回数連続して第一の回数が直前の動作に比べて増加した場合に経時劣化の末期状態と判定されるように変更する。このように、判定条件を変更することで負荷率演算値Fの上昇傾向が異なる場合でも、アクチュエータ10の経時劣化の状態を判定することも可能となる。
負荷率演算値Fが第一の閾値F1以上になった場合におけるコントローラ200の動作について図3(a)のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートに対応するプログラムは、コントローラ200の中の内部メモリ(不図示)に記憶されており、そしてCPU(不図示)がプログラムを、内部メモリから読み出して実行する。
コントローラ200の動作が開始されると(S1)、まず、負荷率演算値Fがあらかじめ設定された第一の閾値F1以上になった際に、第一の過負荷警告信号発生手段205から出力される第一の過負荷警告信号を計測部207が受信したか判定する(S2)。もし、計測部207が第一の過負荷警告信号を受信した際には(S2のYes)、第一の時間計測手段210によって第一の時間の計測を開始する(S3)。次に、計測部207による第一の過負荷警告信号の受信が終了したか判定する(S4)。もし、計測部207による第一の過負荷警告信号の受信が終了した際には(S4のYes)、第一の時間計測手段210による第一の時間の計測を終了する(S5)。第一の過負荷警告信号発生手段205から第一の過負荷警告信号が瞬間的に出力された場合等による誤検知を防止するために、誤検知防止時間をあらかじめ設定しておき、ステップS5において得られた第一の時間が誤検知防止時間以上か判定する(S6)。もし、ステップS5において得られた第一の時間が誤検知防止時間未満であれば(S6のNo)、計測部207による受信は誤検知とみなし、処理を終了する(S10)。もし、ステップS5において得られた第一の時間が誤検知防止時間以上であれば(S6のYes)、得られた第一の時間を第一の時間記憶手段215に記憶させる(S7)。そして、第一の回数計測手段208において、第一の回数を1だけ増やし、第一の回数記憶手段213に記憶させる(S8)。次に、第一の回数記憶手段213に記憶されている第一の回数及び第一の時間記憶手段215に記憶されている第一の時間に基づいて、状態判定部217にアクチュエータ10の経時劣化の状態を判定させるために、状態判定開始信号を出力する(S9)。そして、動作を終了する(S10)。
なお、第一の時間が誤検知防止時間以上の場合には、モータ11の焼損を防止するためにモータ11を減速停止させ、アクチュエータ10を過負荷保護停止させる。
次に、負荷率演算値Fが第二の閾値F2以上になった場合におけるコントローラ200の動作について図3(b)のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートに対応するプログラムは、コントローラ200の中の内部メモリ(不図示)に記憶されており、そしてCPU(不図示)がプログラムを、内部メモリから読み出して実行する。
コントローラ200の動作が開始されると(S11)、まず、負荷率演算値Fがあらかじめ設定された第二の閾値F2以上になった際に、第二の過負荷警告信号発生手段206から出力される第二の過負荷警告信号を計測部207が受信したか判定する(S12)。もし、計測部207が第二の過負荷警告信号を受信した際には(S12のYes)、第二の時間計測手段211によって第二の時間の計測を開始する(S13)。次に、計測部207による第二の過負荷警告信号の受信が終了したか判定する(S14)。もし、計測部207による第二の過負荷警告信号の受信が終了した際には(S14のYes)、第二の時間計測手段211による第二の時間の計測を終了する(S15)。第二の過負荷警告信号発生手段206から第二の過負荷警告信号が瞬間的に出力された場合等による誤検知を防止するために、誤検知防止時間をあらかじめ設定しておき、ステップS15において得られた第二の時間が誤検知防止時間以上か判定する(S16)。もし、ステップS15において得られた第二の時間が誤検知防止時間未満であれば(S16のNo)、計測部207による受信は誤検知とみなし、処理を終了する(S20)。もし、ステップS15において得られた第二の時間が誤検知防止時間以上であれば(S16のYes)、得られた第二の時間を第二の時間記憶手段216に記憶させる(S17)。そして、第二の回数計測手段209において、第二の回数を1だけ増やし、第二の回数記憶手段214に記憶させる(S18)。次に、第二の回数記憶手段214に記憶されている第二の回数及び第二の時間記憶手段216に記憶されている第二の時間に基づいて、状態判定部217にアクチュエータ10の経時劣化の状態を判定させるために、状態判定開始信号を出力する(S19)。そして、動作を終了する(S20)。
なお、第二の時間が誤検知防止時間以上の場合であっても、モータ11の減速停止は行わない。
次に、状態判定部217がアクチュエータ10の経時劣化の状態を判定する動作について図3(c)のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートに対応するプログラムは、コントローラ200の中の内部メモリ(不図示)に記憶されており、そしてCPU(不図示)がプログラムを内部メモリから読み出して実行する。
状態判定部217の動作が開始されると(S21)、まず、状態判定部217が状態判定開始信号を受信したか判定する(S22)。もし、状態判定部217が状態判定開始信号を受信した際には(S22のYes)、第二の回数記憶手段214に記憶されている第二の回数が所定の回数以上か判定する(S23)。もし、第二の回数が所定の回数未満の場合には(S23のNo)、処理を終了する(S29)。もし、第二の回数が所定の回数以上の場合には(S23のYes)、信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600へ第一の警報を出力させる(S24)。次に、第二の時間記憶手段216に記憶されている第二の時間が所定の時間以上か判定する(S25)。もし、第二の時間が所定の時間未満の場合には(S25のNo)、処理を終了する(S29)。もし、第二の時間が所定の時間以上の場合には(S25のYes)、信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600へ第二の警報を出力させる(S26)。次に、第一の回数記憶手段213に記憶されている第一の回数が所定の回数以上か判定する(S27)。もし、第一の回数が所定の回数未満の場合には(S27のNo)、処理を終了する(S29)。もし、第一の回数が所定の回数以上の場合には(S27のYes)、信号入出力部218を介してコントローラ200の外部の表示部600へ第三の警報を出力させ(S28)、処理を終了する(S29)。
本実施形態におけるアクチュエータ制御装置100のサーバ400について図1(a)及び(b)を用いて説明する。
サーバ400は、警報回数計測部401、警報回数記憶部402及び警報回数比較部403を備えている。警報回数計測部401は、各コントローラの各信号入出力部から各プログラマブルコントローラを介して入力された、各アクチュエータの経時劣化の状態を表す第一の警報の回数、第二の警報の回数及び第三の警報の回数それぞれを各アクチュエータごとに計測する。そして、警報回数記憶部402は、警報回数計測部401が計測した各アクチュエータごとの第一の警報の回数、第二の警報の回数及び第三の警報の回数それぞれを記憶する。そして、警報回数比較部403は、警報回数記憶部402に記憶されている各アクチュエータごとの第一の警報の回数、第二の警報の回数及び第三の警報の回数それぞれを互いに比較する。その結果、経時劣化の状態が末期状態に近いアクチュエータほど、上位に順位付けされ、順位付けの結果が表示部600に出力され、表示される。
以上の様に、第一の閾値F1及び第二の閾値F2を設定し、状態判定部の判定条件を設定することで、アクチュエータの経時劣化の状態をそれぞれの閾値を超えた回数と時間で判定することが可能となる。このため、アクチュエータの経時劣化を原因とする過負荷保護停止を予知することができ、アクチュエータが過負荷保護停止する以前に保守作業等の対策を実施することで予期せぬ生産効率の低下を事前に防止することが可能となる。
また、状態判定部において、アクチュエータが経時劣化の初期状態にあると判定された場合には第一の警報が信号入出力部を介してコントローラの外部の表示部に出力されるように構成されている。また、アクチュエータが経時劣化の中期状態にあると判定された場合には第二の警報が信号入出力部を介してコントローラの外部の表示部に出力されるように構成されている。さらに、アクチュエータが経時劣化の末期状態にあると判定された場合には第三の警報が信号入出力部を介してコントローラの外部の表示部に出力されるように構成されている。この様な構成にすることにより、状態判定部の判定結果により複数の異なる警報をコントローラの外部の表示部に出力するため、プログラマブルコントローラ等の上位の制御装置によって各アクチュエータの経時劣化状態を可視化することが可能となる。このため、各アクチュエータの経時劣化の状態を明確にすることができ、過負荷保護停止が発生する以前に保守作業などの対策を実施するように促すことができる。
また、本実施形態のアクチュエータ制御装置は、複数のアクチュエータを制御する場合において、経時劣化の状態が末期状態に近いアクチュエータほど上位に順位付けが可能な構成となっている。このため、アクチュエータの数が多い場合であっても、経時劣化が進んでいるものから順に保守作業等の対策を行うことができ、作業効率の向上を望むことができる。
また、本実施形態のアクチュエータ制御装置では、負荷率演算値Fが第二の閾値F2以上になった回数、すなわち第二の回数が所定の回数以上になった場合に、そのアクチュエータが経時劣化の初期状態にあると判定するように状態判定部の判定条件が設定されている。また、負荷率演算値Fが連続して第二の閾値F2以上になった時間、すなわち第二の時間が所定の時間以上になった場合に、そのアクチュエータが経時劣化の中期状態にあると判定するように状態判定部の判定条件が設定されている。さらに、負荷率演算値Fが第一の閾値F1以上になった回数、すなわち第一の回数が所定の回数以上になった場合に、そのアクチュエータが経時劣化の末期状態にあると判定するように状態判定部の判定条件が設定されている。この様に、アクチュエータの経時劣化の状態を判定する判定条件が設定されているため、従来のアクチュエータ制御装置より正確にアクチュエータの経時劣化の状態を判定することができ、誤った警報の出力を抑制することができる。
本実施形態のアクチュエータ制御装置では、第一の過負荷警告信号及び第二の過負荷警告信号をコントローラの内部で処理しているが、これらの警告信号は信号入出力部を介して外部に出力することも可能である。この場合、プログラマブルコントローラ等の上位の制御装置に計測部、記憶部及び状態判定部等を設ける構成とすることで、アクチュエータの経時劣化の状態を負荷率演算値Fが各閾値以上になった回数と時間で判定することが可能となる。
また、本実施形態のアクチュエータ制御装置では、第一の警報が出力されていない場合には第二の警報は出力されない構成となっているが、それぞれの警報の出力条件を分割し、第一の警報が出力されていない場合であっても第二の警報が出力される構成としてもよい。
同様に、本実施形態のアクチュエータ制御装置では、第一の警報及び第二の警報が出力されていない場合には第三の警報は出力されない構成となっている。しかしながら、それぞれの警報の出力条件を分割し、第一の警報及び第二の警報が出力されていない場合であっても第三の警報が出力される構成としてもよい。
10、20、30、40、50、60、70、80 アクチュエータ
11、21、31、41、51、61、71、81 モータ
202 動作制御部
203 負荷率演算部
205 第一の過負荷警告信号発生手段
206 第二の過負荷警告信号発生手段
208 第一の回数計測手段
209 第二の回数計測手段
211 第二の時間計測手段
217 状態判定部

Claims (7)

  1. モータと、
    前記モータにより駆動される少なくとも一つのアクチュエータと、
    前記モータの動作を制御する動作制御部と、
    前記モータの負荷率演算値を求める負荷率演算部と、
    前記負荷率演算値が第一の閾値以上になった際に、第一の過負荷警告信号を出力する第一の過負荷警告信号発生手段と、
    前記負荷率演算値が前記第一の閾値より小さい第二の閾値以上になった際に、第二の過負荷警告信号を出力する第二の過負荷警告信号発生手段と、
    前記第一の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第一の回数を計測する第一の回数計測手段と、
    前記第二の過負荷警告信号が出力された回数に対応する第二の回数を計測する第二の回数計測手段と、
    前記第二の過負荷警告信号が連続して出力された時間に対応する第二の時間を計測する第二の時間計測手段と、
    前記第一の回数、前記第二の回数及び前記第二の時間に基づいて、前記少なくとも一つのアクチュエータの経時劣化の状態を判定する状態判定部と、
    を備えていることを特徴とする、アクチュエータ制御装置。
  2. 前記第二の回数が所定の回数以上になった際には、第一の警報を出力し、前記第二の時間が所定の時間以上になった際には、第二の警報を出力し、且つ前記第一の回数が所定の回数以上になった際には、第三の警報を出力する、信号入出力部と、
    前記少なくとも一つのアクチュエータごとに対応して出力された前記第一の警報の回数、前記第二の警報の回数及び前記第三の警報の回数をそれぞれ計測する警報回数計測部と、
    前記少なくとも一つのアクチュエータごとの前記第一の警報の回数、前記第二の警報の回数及び前記第三の警報の回数それぞれを、互いに比較する警報回数比較部と、
    をさらに備え、
    前記警報回数比較部による前記比較に基づいて、前記少なくとも一つのアクチュエータの経時劣化に関する順位付けがされることを特徴とする、請求項1に記載のアクチュエータ制御装置。
  3. 前記第一の過負荷警告信号が連続して出力された時間に対応する第一の時間を計測する第一の時間計測手段と、
    をさらに備え、
    前記第一の時間が所定の時間以上になった際に、前記動作制御部は前記モータを停止させることを特徴とする、請求項2に記載のアクチュエータ制御装置。
  4. 前記第一の回数、前記第二の回数、前記第一の時間、前記第二の時間、前記第一の警報の回数、前記第二の警報の回数及び前記第三の警報の回数それぞれを記憶する少なくとも一つの記憶部を備えることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ制御装置。
  5. 前記負荷率演算値は、前記モータの温度限界値に対する前記モータの温度予測値の割合であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
  6. 前記負荷率演算値は、前記モータの定格電流値に対する前記モータの供給電流値の割合であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
  7. 前記状態判定部は、
    前記第二の回数が所定の回数以上になった場合に、対応するアクチュエータが経時劣化の初期状態にあると判定し、
    前記第二の時間が所定の時間以上になった場合に、対応するアクチュエータが経時劣化の中期状態にあると判定し、
    前記第一の回数が所定の回数以上になった場合に、対応するアクチュエータが経時劣化の末期状態にあると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
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