JP2014108398A - 脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法 - Google Patents

脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脱水時間が短くなるように低圧打込み時間を設定する脱水処理装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る脱水処理装置1は、浚渫汚泥に含まれるスラリーを貯蔵するスラリー槽10と、スラリー槽に貯蔵されるスラリーの密度を検出する密度計14と、開閉可能な濾室を有し、濾室でスラリーを脱水して脱水ケーキを生成する高圧フィルタプレス式脱水装置30と、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを濾室に移送する低圧ポンプ15と、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを、低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して濾室に圧入するために、低圧ポンプが起動してから低圧打込み時間が経過した後に起動する高圧ポンプ20と、低圧ポンプ15及び高圧ポンプ20を制御するとともに、検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、比較に基づいて低圧打込み時間を決定する制御部60と、を有することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法に関する。より詳細には、本発明は、浚渫土スラリーを脱水して脱水ケーキを生成する脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法に関する。
港湾、湖沼、河川、池及び掘割等に堆積する土砂、ゴミ及びヘドロ等を取除くことにより、水深の確保、悪臭の発生防止及び水生物の保護を図るために実施される浚渫工事が知られている。浚渫工事で発生する浚渫底泥は、含水率が高い液状のものであり、浚渫汚泥とも呼されている。
浚渫汚泥からゴミ、石及び砂礫を取り除いた原液(スラリーとも称される)から水分を分離して減量化する方法として、高圧フィルタプレス式脱水装置が利用されている。高圧フィルタプレス式脱水装置による脱水処理では、まず、吐出量が比較的大きい低圧ポンプを起動して、スラリーが貯蔵されるスラリー槽から高圧フィルタプレス式脱水装置の濾室にスラリーを移送して濾室に急速に充填する。次いで、高圧吐出圧が比較的大きい高圧ポンプを起動してスラリーを濾室に高圧打ち込みする。高圧ポンプを起動する前に、吐出量が比較的大きい低圧ポンプによる低圧打込みを一定時間行うことで、濾過時間を短縮して濾過効率の向上を図っている。
特開平08−257317号公報
しかしながら、スラリー槽に貯蔵されるスラリーの密度は、浚渫する海域の違いなどにより経時的に変化する。このため、低圧打込みをする時間である低圧打ち込み時間を一定時間に固定すると、低圧打込み後の濾室内部のスラリー密度は、スラリー槽に貯蔵されるスラリーの密度に応じて変化する。濾室内部のスラリー密度が低い状態で高圧打込みを行うと、濾室内部でウォータハンマが発生して、高圧フィルタプレス式脱水装置が破損するおそれがある。一方、濾室内のスラリー密度がある程度まで上昇すると、低圧ポンプではスラリーを濾室に圧入できなくなり、濾室内にスラリーが供給できず濾過ができなくなる。この状態では、濾過に寄与しない余分な打込みを実施していることになり、時間及び電力を無駄に消費するおそれがある。
そこで、本発明は、高圧フィルタプレス式脱水装置を有する脱水処理装置において、脱水時間が短くなるように低圧打込み時間を制御可能な脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る脱水処理装置は、浚渫汚泥に含まれるスラリーを貯蔵するスラリー槽と、スラリー槽に貯蔵されるスラリーの密度を検出する密度計と、開閉可能な濾室を有し、濾室でスラリーを脱水して脱水ケーキを生成する高圧フィルタプレス式脱水装置と、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを濾室に移送する低圧ポンプと、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを、低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して濾室に圧入するために、低圧ポンプが起動してから低圧打込み時間が経過した後に起動する高圧ポンプと、低圧ポンプ及び高圧ポンプを制御するとともに、検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、比較に基づいて低圧打込み時間を決定する制御部と、を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る脱水処理装置では、制御部は、スラリー密度がしきい値密度よりも小さいときは、低圧打込み時間を第1打込み時間に決定し、スラリー密度がしきい値密度よりも大きいときは、第1打込み時間よりも短い時間である第2打込み時間に低圧打込み時間を決定することが好ましい。
さらに、本発明に係る脱水処理装置では、しきい値密度は、低圧打込み時間を第1打込み時間にした場合の脱水時間と、低圧打込み時間を第2打込み時間にした場合の脱水時間とが等しくなる密度であることが好ましい。
さらに、本発明に係る脱水処理装置では、スラリー密度は、低圧ポンプの起動前に検出された密度であることが好ましい。
さらに、本発明に係る脱水処理方法は、スラリー槽に貯蔵される浚渫汚泥に含まれるスラリーの密度を検出し、検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、比較結果に基づいて、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを高圧フィルタプレス式脱水装置の濾室に移送する低圧ポンプが起動してから、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して濾室に圧入する高圧ポンプが起動するまで時間である低圧打込み時間を決定し、低圧ポンプを起動し、低圧ポンプが起動してから低圧打込み時間が経過した後に、高圧ポンプを起動することを有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る脱水処理プログラムは、スラリー槽に貯蔵される浚渫汚泥に含まれるスラリーの密度を検出し、検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、比較結果に基づいて、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを高圧フィルタプレス式脱水装置の濾室に移送する低圧ポンプが起動してから、スラリー槽に貯蔵されるスラリーを低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して濾室に圧入する高圧ポンプが起動するまで時間である低圧打込み時間を決定し、低圧ポンプを起動し、低圧ポンプが起動してから低圧打込み時間が経過した後に、高圧ポンプを起動する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明に係る脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法では、低圧打込み時間は検出されたスラリー密度により決定されるので、脱水時間が短くなるように低圧打込み時間を制御可能な脱水処理装置、脱水処理プログラム及びその方法を提供することが可能になった。
脱水処理システムの一例を示す図である。 脱水処理装置の一例を示す図である。 高圧ポンプの概念図である。 高圧フィルタプレス式脱水装置の脱水処理工程を示す図である。 制御部の機能ブロックを示す図である。 脱水処理装置におけるスラリー密度と脱水時間との関係を示す図である。 脱水処理装置の脱水処理フローの一例を示す図である。 (a)はスラリー槽のスラリー密度の変動の一例を示す図であり、(b)は脱水処理装置の消費電流の経時変化の一例を示す図であり、(c)はスラリー槽のスラリー密度と脱水処理装置の消費電力との関係の一例を示す図である。
以下図面を参照して、本発明に係る脱水処理装置について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明との均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、脱水処理システムの一例を示す図である。
脱水処理システム100は、運搬・揚土部110と、前処理部120と、貯泥部130と、反応部140と、高圧脱水処理部150と、水処理部160とを有する。
運搬・揚土部110は、土運船111と、クラムシェル112と、受入装置113とを有する。土運船111は、浚渫地点から脱水処理システム100まで浚渫土を運搬する。クラムシェル112は、土運船111で運搬された浚渫土を受入装置113に移送する。受入装置113は、振動篩いを有し、クラムシェル112により移送された浚渫土に含まれる流木等の所定の大きさ以上の夾雑物を除去した上で、ベルトコンベアを介して浚渫土を前処理部120に移送する。
前処理部120は、受入トロンメル121と、砂礫除去装置122と、トロンメル用ベルトコンベア123と、砂礫用ベルトコンベアとを有する。受入トロンメル121は、円筒形の回転部を有し、回転部を回転させて、クラムシェル112で除去されなかった貝殻等の夾雑物及び石等を除去する。砂礫除去装置122は、受入トロンメル121で夾雑物及び石等が除去された浚渫土を上下方向に振動する水平面を有するスクリーン上に案内することにより、浚渫土から砂礫を除去する。トロンメル用ベルトコンベア123は、受入トロンメル121で除去された夾雑物及び石を夾雑物収集所に運搬する。砂礫用ベルトコンベア124は、砂礫除去装置122で除去された砂礫を砂礫収集所に運搬する。
貯泥部130は、複数の濃度調整槽131と、複数の貯泥槽132とを有する。複数の濃度調整槽131はそれぞれ、不図示の希釈水槽を介して供給される希釈水と、砂礫除去装置122で砂礫が除去された浚渫土とを混合して泥水を生成する。複数の貯泥槽132はそれぞれ、複数の濃度調整槽131で生成された泥水を貯蔵する。複数の濃度調整槽131及び複数の貯泥槽132はそれぞれ、攪拌機を有する。攪拌機は、一定速度で回転し、泥水が沈殿することを防止する。
反応部140は、複数の反応槽141と、PAC槽142と、消石灰貯槽143と、複数のスラリー槽10と、低圧ポンプ15とを有する。複数の反応槽141は、複数の貯泥槽132に接続される配管を介して泥水が複数の貯泥槽132からそれぞれ移送される。複数の貯泥槽132と複数の反応槽141とを接続する配管には、PAC槽からPAC(Poly Aluminum Chioride、ポリ塩化アルミニウム)が管注入される。また、複数の反応槽141にはそれぞれ、消石灰貯槽143から消石灰が注入される。PAC及び消石灰は、脱水助剤であり、PACは反応槽141の内部で攪拌装置により泥水と攪拌されることにより、泥水中に存在する微粒子を凝集して集塊化する。また、消石灰は脱水ケーキの強度増加に寄与するものである。低圧ポンプ15は、吐出量が大きいものの、揚程が小さい、すなわち吐出圧が低いポンプであり、複数のスラリー槽10にそれぞれ配置される。
高圧脱水処理部150は、高圧ポンプ20と、高圧フィルタプレス式脱水装置30と、濾水槽40と、脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41と、脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42とを有する。高圧ポンプ20は、吐出量が低圧ポンプ15よりも小さいものの、揚程が低圧ポンプ15よりも大きい、すなわち吐出圧が低圧ポンプ15よりも高いポンプであり、低圧ポンプ15と直列に配置される。高圧ポンプ20は、停止しているときは、低圧ポンプ15から移送されたスラリーを加圧せずに、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室に移送する。また、高圧ポンプ20は、運転しているときは、低圧ポンプ15から移送されたスラリーを加圧して、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室に圧入する。高圧フィルタプレス式脱水装置30は、複数の濾室を有し、低圧ポンプ15及び高圧ポンプ20により移送されたスラリーを脱水して、脱水ケーキを生成する。濾水槽40は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室での脱水時に発生する濾水を受ける水槽である。脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41及び脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42は、高圧フィルタプレス式脱水装置30で生成された脱水ケーキを運搬する。
水処理部160は、浄化装置161と、放流水槽162と、浄化剤注入装置163と、中和装置164とを有する。浄化装置161は、濾水槽40から移送された濾水と、PAC槽から注入されるPACと、浄化剤注入装置から注入される浄化剤とを混合して、濾水を浄化する。放流水槽162は、浄化装置で浄化された濾水を中和装置から注入される中和剤でpH調整をした上で、放流する。
図2は、脱水処理システム100に含まれる脱水処理装置1を示す図である。図2において、スラリーが流れる配管201〜204は実線で示され、圧油が流れる圧油管501〜504は一点鎖線で示され、電気信号の伝送に使用される信号線601から608は破線で示される。
脱水処理装置1は、スラリー槽10と、低圧ポンプ15と、高圧ポンプ20と、高圧フィルタプレス式脱水装置30と、濾水槽40と、脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41と、脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42とを有する。脱水処理装置1は、圧油装置50と、制御部60とを更に有する。
スラリー槽10は、攪拌装置11と、水位検出器12と、流入弁13と、密度計14とを有する。
攪拌装置11は、プロペラ状の攪拌子と、攪拌子を駆動するモータとを有する。攪拌装置11の攪拌子が回転することにより、スラリー槽10内部のスラリーが攪拌される。スラリー槽10内部のスラリーが攪拌されると、スラリー槽10の内部でスラリーの密度が均一になる。
水位検出器12は、最も長い電極である基準電極と、2番目に長い電極である低水位検出用電極と、最も短い電極である高水位検出用電極とを有する。水位検出器12は、基準電極と、低水位検出用電極との間が非導通になったときに、低水位信号を信号線603を介して制御部60に送信する。また、水位検出器12は、基準電極と、高水位検出用電極との間が導通したときに、高水位信号を信号線603を介して制御部60に送信する。
流入弁13は、制御部60により制御される電動弁であり、配管201及び202の間に配置される。制御部60は、水位検出器12から低水位信号を受信したときに、流入弁13に開信号を送信し、水位検出器12から高水位信号を受信したときに、流入弁13に閉信号を送信する。流入弁13は、開信号を受信したときに開動作して、反応槽141からスラリー槽10へのスラリーの流入が開始する。流入弁13は、閉信号を受信したときに閉動作して、反応槽141からスラリー槽10へのスラリーの流入が停止する。
密度計14は、ガンマ線密度計であり、スラリー槽10内部のスラリー密度を検出し、検出したスラリー密度に対応するスラリー密度信号を信号線601を介して制御部60に送信する。
低圧ポンプ15は、三相モータにより駆動されるうず巻ポンプであり、高圧ポンプ20と比較すると、吐出量は大きいものの、揚程が低く吐出圧が小さい。低圧ポンプ15は、制御部60から信号線604を介して起動指令信号を受信すると、起動するとともに起動確認信号を制御部60に送信する。また、低圧ポンプ15は、制御部60から信号線604を介して停止指令信号を受信すると、停止するとともに停止確認信号を制御部60に送信する。
図3は、高圧ポンプ20の概念図である。図3において、スラリーが流れる配管は実線で示され、圧油又は作動油が流れる圧油管は一点鎖線で示される。
高圧ポンプ20は、第1ポンプ室21と、第2ポンプ室22と、第1吸入弁23と、第1吐出弁24と、第2吸入弁25と、第2吐出弁26と、定量シリンダ27と、駆動シリンダ28とを有する。
第1ポンプ室21は、第1作動油室21pと、第1中間室21mと、第1吸吐室21wとを有する。第1作動油室21pは、定量シリンダ27の動きに応じて作動油が流入及び流出する。第1中間室21mは、不凍液が混入された液体を含み、第1作動油室21p及び第1吸吐室21wとゴム膜を介して隣接する。第1中間室21mの両端に位置するゴム膜は、第1作動油室21pに流入及び流出する作動油の流れに応じて凹凸運動を繰り返す。第1吸吐室21wは、第1中間室21mとの間に位置するゴム膜の動きに応じて、スラリーを吸入及び吐出する。
第2ポンプ室22は、第2作動油室22pと、第2中間室22mと、第2吸吐室22wとを有する。第2作動油室22pは、定量シリンダ27の動きに応じて作動油が流入及び流出する。第2中間室22mは、不凍液が混入された液体を含み、第2作動油室22p及び第2吸吐室22wとゴム膜を介して隣接する。第2中間室22mの両端に位置するゴム膜は、第2作動油室22pに流入及び流出する作動油の流れに応じて凹凸運動を繰り返す。第2吸吐室22wは、第2中間室22mとの間に位置するゴム膜の動きに応じて、スラリーを吸入及び吐出する。
第1吸入弁23は、運転しているときは、複動形の圧油シリンダにより開閉制御され、第1ポンプ室21の第1吸吐室21wにスラリーが吸入されるときに開状態となり、第1ポンプ室21の第1吸吐室21wからスラリーが吐出されるときに閉状態となる。
第1吐出弁24は、運転しているときは、複動形の圧油シリンダにより開閉制御され、第1ポンプ室21の第1吸吐室21wにスラリーが吸入されるときに閉状態となり、第1ポンプ室21の第1吸吐室21wからスラリーが吐出されるときに開状態となる。
第2吸入弁25は、運転しているときは、複動形の圧油シリンダにより開閉制御され、第2ポンプ室22の第2吸吐室22wにスラリーが吸入されるときに開状態となり、第2ポンプ室22の第2吸吐室22wからスラリーが吐出われるときに閉状態となる。
第2吐出弁26は、運転しているときは、複動形の圧油シリンダにより開閉制御され、第2ポンプ室22の第2吸吐室22wにスラリーが吸入されるときに閉状態となり、第2ポンプ室22の第2吸吐室22wからスラリーが吐出されるときに開状態となる。
定量シリンダ27は、駆動シリンダ28に連結される駆動軸と、駆動軸に結合される区画壁とを有し、駆動軸の動きに応じて、第1ポンプ室21の第1作動油室21p及び第2ポンプ室22の第2作動油室22pそれぞれに交互に作動油を流入及び流出させる。
駆動シリンダ28は、定量シリンダ27に連結される駆動軸と、駆動軸に結合される区画壁とを有する。駆動シリンダ28は、圧油装置50から圧油管501及び502を介して供給される圧油に応じて、駆動軸を左右方向に移動させる。
高圧ポンプ20は、停止しているときには、第1吸入弁23、第1吐出弁24、第2吸入弁25及び第2吐出弁26を全て開状態にして、低圧ポンプ15から移送されたスラリーを加圧することなく、高圧フィルタプレス式脱水装置30に移送する。
高圧ポンプ20は、運転しているときには、第1ポンプ室21及び第2ポンプ室22の内部においてスラリーを作動油で加圧して移送する。第1ポンプ室21及び第2ポンプ室22の内部で加圧されるため、高圧ポンプ20を運転することにより、高い吐出圧でスラリーを移送することが可能になる。しかしながら、高圧ポンプ20の吐出量は、第1吸吐室21w及び第2吸吐室22wの容量に依存するため、低圧ポンプ15の吐出量よりも小さくなる。高圧ポンプ20が運転しているとき、低圧ポンプ15から吐出されたものの、高圧ポンプ20に吸入されないスラリーは、戻り弁205を介してスラリー槽10に戻る。
高圧フィルタプレス式脱水装置30は、複数の濾枠31と、圧力計35と、濾枠駆動部36とを有する。複数の濾枠31はそれぞれ、隣接する濾枠31の間に複数の濾室を形成する。圧力計35は、ダイアフラム圧力計であり、濾室内部の圧力を検出し、検出した濾室圧力に対応する濾室圧力信号を制御部60に信号線605を介して送信する。濾枠駆動部36は、圧油装置50から圧油管503及び504を介して供給される圧油により複数の濾枠31を、濾枠31に直交する軸方向に移動するように制御される。濾枠駆動部36に圧油が圧入されると、複数の濾枠31は互いに密接して配置されて、隣接する濾枠31の間に複数の濾室が形成される。濾枠駆動部36から圧油が排出されると、複数の濾枠31は互いに所定の間隔を空けて配置される。
図4は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の脱水処理工程を示す図である。図4(a)は準備工程を示し、図4(b)は濾過工程を示し、図4(c)は残液処理工程を示し、図4(d)は開枠工程を示す図である。
まず、図4(a)に示す準備工程において、高圧フィルタプレス式脱水装置30は、濾枠駆動部36に圧油が圧入されて、複数の濾枠31が近接して配置されて複数の濾室が形成される。複数の濾枠31の側面にはそれぞれ、ナイロンで織成された濾布32が配置される。複数の濾枠31の側面に濾布32がそれぞれ配置されるので、濾枠31が近接して配置されることにより形成される濾室は、端面に濾布が挟着された構成になる。
次いで、図4(b)に示す濾過工程において、高圧フィルタプレス式脱水装置30は、低圧ポンプ15及び高圧ポンプ20からスラリー301が濾室に圧入される。濾室に圧入されたスラリーの水分は、濾布32を介して濾枠31内部に形成される濾水路から濾枠31の外部に濾水302として排出される。濾枠の内部には脱水されたスラリーから脱水ケーキ303が徐徐に形成される。濾枠31の外部に排出された濾水302は、濾水槽40に貯蔵される。濾水槽40に貯蔵された濾水302は、不図示のポンプによって、水処理部160の浄化装置161に移送される。濾過工程は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕に達するまで続けられる。脱水処理装置1は、高い吐出圧を有する高圧ポンプ20で高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部にスラリーを圧入するので、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力を4〔MPa〕まで高めることができる。高い圧力で濾過することにより、塑性限界に近い状態の含水比となる脱水ケーキ301を生成することにより、浚渫土を大幅に減容化することができる。
次いで、図4(c)に示す残液処理工程において、高圧フィルタプレス式脱水装置30は、低圧ポンプ15及び高圧ポンプ20が停止した後に、圧入されたスラリー301の残液が濾枠の給泥部からエアブローによって排出される。スラリー301の残液が濾枠から排出されると、濾枠の内部には固形物である脱水ケーキ303が濾室の内部側面に挟持された状態で残る。
そして、図4(d)に示す開枠工程において、高圧フィルタプレス式脱水装置30は、濾枠駆動部36から圧油が排出され、複数の濾枠31は互いに所定の間隔を空けて配置される。複数の濾枠31が互いに所定の間隔を空けて配置されると、一対の濾枠31に挟持されていた脱水ケーキ303は下方に落下する。落下した脱水ケーキ303は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の下方に位置する脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41及び脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42によって、脱水ケーキ集積所に運搬される。
濾水槽40は、高圧フィルタプレス式脱水装置30から排出された濾水を貯蔵する水槽であり、不図示のポンプにより貯蔵した濾水を水処理部160の浄化装置161に移送する。
脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41は、モータ43により駆動されるベルトコンベアであり、高圧フィルタプレス式脱水装置30の下方に位置し、高圧フィルタプレス式脱水装置30から落下した脱水ケーキを運搬する。モータ43は、制御部60により制御される。モータ43は、制御部60から信号線607を介して起動指令信号を受信すると起動し、制御部60から停止指令信号を受信すると停止する。
脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42は、モータ44により駆動されるベルトコンベアであり、脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41の一端の下方に位置し、脱水ケーキ用第2ベルトコンベア42で運搬された脱水ケーキを脱水ケーキ集積所に運搬する。モータ44は、制御部60により制御される。モータ44は、制御部60から信号線608を介して起動指令信号を受信すると起動し、制御部60から停止指令信号を受信すると停止する。
圧油装置50は、作動油を貯蔵する圧油タンクと、圧油タンク内部の作動油に所定の圧力を加えて圧油として吐出する圧油ポンプと、圧油ポンプから吐出された圧油を圧油管501〜504の何れかに送り出すかを選択する方向切換弁とを有する。圧油装置50の方向切換弁は、制御部60によって制御される。圧油装置50の方向切換弁は、信号線606を介して制御部60から第1高圧ポンプ吐出信号を受信すると、圧油管501を介して高圧ポンプ20に圧油を送り出す。一方、信号線606を介して制御部60から第2高圧ポンプ吐出信号を受信すると、圧油装置50の方向切換弁は、圧油管502を介して高圧ポンプ20に圧油を送り出す。圧油装置50の方向切換弁から圧油管501及び502への送り出しはそれぞれ、所定の時間ごとに交互に実行される。圧油装置50の方向切換弁は、信号線606を介して制御部60から濾室形成信号を受信すると、圧油管503及び504を介して濾枠駆動部36に圧油を送り出す。また、圧油装置50の方向切換弁は、信号線606を介して制御部60から濾室開放信号を受信すると、濾枠駆動部36への圧油の送り出しを終了する。
制御部60は、演算部61と、記憶部62と、I/O部63とを有するコンピュータである。演算部61は、記憶部62に記憶された所定のコンピュータプログラムを実行することにより、脱水処理装置1の制御等の各機能を実現する。制御部60は、例えば、サーバ又はパーソナルコンピュータ若しくはシーケンサとも称されるステートマシン等のコンピュータを用いて形成され得る。
図5は、制御部60の機能ブロックを示す図である。
制御部60は、脱水処理装置制御部611と、スラリー密度記憶部612と、低圧打込み時間決定部613と、低圧ポンプ制御部614と、高圧ポンプ制御部615と、濾室圧力判定部616とを有する。
脱水処理装置制御部611は、不図示の脱水開始ボタンの押下を検出すると、圧油装置50の方向切換弁に信号線606を介して濾室形成信号を送信する。濾室形成信号を受信すると、圧油装置50の方向切換弁は、圧油管503及び504を介して濾枠駆動部36に圧油を送り出す。
また、脱水処理装置制御部611は、低圧ポンプ制御部614及び高圧ポンプ制御部615がそれぞれ停止確認信号を受信し、且つ不図示の脱水終了ボタンの押下を検出すると、圧油装置50の方向切換弁に信号線606を介して濾室開放信号を送信する。濾室形成信号を受信すると、圧油装置50の方向切換弁は、濾枠駆動部36への圧油の送り出しを終了する。
スラリー密度記憶部612は、密度計14から信号線601を介して送信される、スラリー槽10内部のスラリー密度信号に対応するスラリー密度情報を記憶する。
低圧打込み時間決定部613は、不図示の脱水開始ボタンの押下を検出すると、スラリー密度記憶部612が記憶する、スラリー槽10内部のスラリー密度情報と、記憶部62に記憶される所与のしきい値密度情報とを比較する。低圧打込み時間決定部613は、比較結果に基づいて、低圧ポンプが起動してから高圧ポンプが起動するまでの時間である低圧打込み時間を決定する。スラリー槽10内部のスラリー密度がしきい値密度よりも小さい場合、低圧打込み時間決定部613は、記憶部62に記憶される第1打込み時間を低圧打込み時間として決定する。一方、スラリー槽10内部のスラリー密度がしきい値密度よりも大きい場合、低圧打込み時間決定部613は、記憶部62に記憶される第2打込み時間を低圧打込み時間として決定する。第2打込み時間は、第1打込み時間よりも短い時間である。
図6は、脱水処理装置1におけるスラリー密度と、脱水時間との関係を示す図である。図6において、実線で示される曲線は、低圧打込み時間が20分であるときのスラリー密度と、脱水時間との関係を示す曲線である。すなわち、実線で示される曲線における脱水処理では、低圧ポンプ15が起動されてから20分経過した後に高圧ポンプ20が起動している。また、破線で示される曲線は、低圧打込み時間が30分であるときのスラリー密度と、脱水時間との関係を示す曲線である。すなわち、破線で示される曲線における脱水処理では、低圧ポンプ15が起動されてから30分経過した後に高圧ポンプ20が起動している。脱水時間は、低圧ポンプ15が起動されてから、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕に達するまでの時間である。
スラリー密度が低い場合、破線で示される低圧打込み時間が30分である場合の方が、実線で示される低圧打込み時間が20分である場合よりも、脱水時間が短くなる。例えば、矢印Aで示されるスラリー密度が1.10〔g/cm3〕では、低圧打込み時間が30分である場合の方が、低圧打込み時間が20分である場合よりも、脱水時間が10分程度短くなる。
一方、スラリー密度が高い場合、低圧打込み時間が20分である場合の方が、低圧打込み時間が30分である場合よりも、脱水時間が短くなる。例えば、矢印Bで示されるスラリー密度が1.18〔g/cm3〕では、低圧打込み時間が20分である場合の方が、低圧打込み時間が30分である場合よりも、脱水時間が5分程度短くなる。
また、矢印Cで示されるスラリー密度1.12〔g/cm3〕では、低圧打込み時間が20分である場合と、低圧打込み時間が30分である場合とで脱水時間が同一になる。
図6に示す例では、低圧打込み時間決定部613は、しきい値密度は1.12〔g/cm3〕に設定され、第1打込み時間は20分に設定され、第2打込み時間は30分に設定される。このような設定により、脱水処理装置1の脱水時間を短くすることができる。
低圧ポンプ制御部614は、低圧打込み時間決定部613が低圧打込み時間を決定すると、低圧ポンプ15に起動指令信号を送信する。また、低圧ポンプ制御部614は、濾室圧力判定部616が濾室の内部の圧力が4〔MPa〕以上であると判定すると、低圧ポンプ15に停止指令信号を送信する。
高圧ポンプ制御部615は、低圧ポンプ15が起動したことを示す起動確認信号を低圧ポンプ15から受信したときから低圧打込み時間が経過するまでの時間を計測する。起動確認信号を受信したときから低圧打込み時間が経過すると、高圧ポンプ制御部615は、高圧ポンプ20を起動するために、圧油装置50への第1及び第2高圧ポンプ吐出信号の送信を開始する。また、高圧ポンプ制御部615は、濾室圧力判定部616が濾室の内部の圧力が4〔MPa〕以上であると判定すると、圧油装置50への第1及び第2高圧ポンプ吐出信号の送信を終了して、高圧ポンプ20を停止する。
濾室圧力判定部616は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の圧力計35から送信される濾室の内部の圧力に対応する濾室圧力信号を受信して、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕を越えているか否かを判定する。
図7は、脱水処理装置1の脱水処理フローの一例を示す図である。
まず、ステップS101において、脱水処理装置制御部611は、不図示の脱水開始ボタンの押下を検出して、圧油装置50の方向切換弁に濾室形成信号を送信し、脱水処理を開始する。濾室形成信号を受信した圧油装置50は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾枠駆動部36に圧油を送り出す。濾枠駆動部36に圧油が圧入されると、高圧フィルタプレス式脱水装置30の複数の濾枠31は互いに密接して配置されて、隣接する濾枠31の間に複数の濾室が形成される。
次いで、ステップS102において、スラリー密度記憶部612は、密度計14から信号線601を介して送信される、スラリー槽10内部のスラリー密度信号に対応するスラリー蜜導情報を記憶する。
次いで、ステップS103において、低圧打込み時間決定部613は、スラリー密度記憶部612に記憶されるスラリー密度情報と、しきい値密度情報とを比較して、低圧打込み時間を決定する。低圧打込み時間決定部613は、スラリー密度がしきい値密度よりも小さい場合、低圧打込み時間決定部613は、第1打込み時間を低圧打込み時間として決定する。一方、スラリー槽10内部のスラリー密度がしきい値密度よりも大きい場合、低圧打込み時間決定部613は、第1打込み時間よりも短い第2打込み時間を低圧打込み時間として決定する。
次いで、ステップS104において、低圧ポンプ制御部614は、低圧ポンプ15に起動指令信号を送信して、低圧ポンプ15を起動する。
次いで、ステップS105において、高圧ポンプ制御部615は、低圧打込み時間が経過した後に、高圧ポンプ20に起動指令信号を送信して、高圧ポンプ20を起動する。
次いで、ステップS106において、濾室圧力判定部616は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕を越えているか否かを判定する。
ステップS106において、濾室圧力判定部616が高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕を越えていないと判定した場合、処理はステップS106に戻る。また、ステップS106において、濾室圧力判定部616が高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕を越えていると判定した場合、処理はステップS107に進む。
次いで、ステップS107において、低圧ポンプ制御部614は、低圧ポンプ15に停止指令信号を送信して、低圧ポンプ15を停止する。また、高圧ポンプ制御部615は、高圧ポンプ20に停止指令信号を送信して、高圧ポンプ20を停止する。
そして、ステップS108において、脱水処理装置制御部611は、不図示の脱水終了ボタンの押下を検出して、圧油装置50の方向切換弁に濾室開放信号を送信し、脱水処理を終了する。濾室開放信号を受信した圧油装置50は、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾枠駆動部36への圧油の送り出しを終了する。濾枠駆動部36から圧油が排出されると、高圧フィルタプレス式脱水装置30の複数の濾枠31は互いに所定の間隔を空けて配置され、生成された脱水ケーキ303が脱水ケーキ用第1ベルトコンベア41に落下する。
スラリー槽10のスラリー密度が所定のしきい値密度よりも低い場合、低圧打込み時間を長くすると、脱水時間が短くなる。一方、スラリー槽10のスラリー密度が所定のしきい値密度よりも高い場合、低圧打込み時間が短くすると、脱水時間が短くなる。脱水処理装置1は、スラリー槽10のスラリー密度が所定のしきい値密度よりも高いか否かを判定して、その判定結果により低圧打込み時間を決定するので、脱水時間を短くすることができる。また、脱水処理装置1は、スラリー槽10のスラリー密度に基づいて低圧打込み時間を適切な時間に選択できるので、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室でウォータハンマが発生することを防止する。さらに、脱水処理装置1は、脱水時間を短くすることができるので、消費電力を削減することができる。
また、脱水処理装置1では、低圧ポンプの起動前に検出されたスラリー密度に基づいて低圧打込み時間が決定されるので、低圧打込み時間のスラリー密度の変動を考慮する必要がなく、判定処理が簡明になる。
また、脱水処理装置1では、しきい値密度は、低圧打込み時間を第1打込み時間にした場合の脱水時間と、低圧打込み時間を第2打込み時間にした場合の脱水時間とが等しくなる密度であるが、脱水時間ではなく他の要素に基づいて決定されてもよい。例えば、しきい値密度は、低圧打込み時間を第1打込み時間にした場合の消費電力と、低圧打込み時間を第2打込み時間にした場合の消費電力とが等しくなる密度にしてもよい。また、脱水処理装置1では、第1打込み時間を30分、第2打込み時間を20分とする例が説明されるが、第2打込み時間が第1打込み時間よりも短ければ、第1打込み時間及び第2打込み時間は他の時間に設定してもよい。
また、脱水処理装置1では、高圧ポンプ20が運転しているとき、低圧ポンプ15から吐出されたものの、高圧ポンプ20に吸入されないスラリーは、戻り弁205を介してスラリー槽10に戻るが、低圧ポンプ15をインバータ制御してもよい。低圧ポンプ15をインバータ制御することにより、低圧ポンプ15の吐出量を高圧ポンプ20の吐出量と等しくなるように制御できるので、戻り弁205を省略できるとともに、脱水処理装置1の省電力を更に低減できる。
脱水処理装置1では、高圧ポンプ20が低圧ポンプ15に直列に接続されるが、高圧ポンプ20は、低圧ポンプ15に並列に接続されてもよい。この場合、低圧ポンプ15は低圧打込み時間が経過した後に停止し、低圧打込み時間が経過した後は、高圧ポンプ20が単体で高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室にスラリーを圧入する。また、高圧ポンプ20は油圧駆動のポンプであるが、吐出圧が大きい電気駆動のポンプにしてもよい。
また、脱水処理装置1では、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の内部の圧力が4〔MPa〕に達すると、脱水処理の終了を判定しているが、濾室の内部の圧力が4〔MPa〕未満の値に達したときに脱水処理の終了を判定してもよい。また、濾室の内部の圧力が4〔MPa〕より大きい値に達したときに脱水処理の終了を判定してもよい。また、脱水処理の終了は、他のアルゴリズムで判定してもよい。例えば、高圧フィルタプレス式脱水装置30の濾室の容量と、密度計14で検出される密度及び脱水時間から演算される脱水ケーキの容量との関係から、脱水処理の終了を判定してもよい。
また、脱水処理装置1では、低圧打込み時間決定部613は、スラリー槽10内部のスラリー密度との比較に、単一のしきい値密度が使用されるが、複数のしきい値密度が使用されてもよい。スラリー槽10内部のスラリー密度との比較に、複数のしきい値密度が使用されることにより、脱水時間をより短くすることができる。
図8(a)はスラリー槽10のスラリー密度の変動の一例を示す図である。図8(a)に示されるグラフの横軸は脱水処理システムの運転日であり、縦軸はスラリー槽10のスラリー密度である。
スラリー槽10のスラリー密度は1.15〔g/cm3〕〜1.20〔g/cm3〕の範囲で変動している。スラリー槽10のスラリー密度の変動は、時間帯には依存せず、浚渫された海域など浚渫土の種類や浚渫方法等に依存する。
図8(b)は脱水処理装置1の消費電流の経時変化の一例を示す図である。図8(b)に示されるグラフの横軸は1サイクルの脱水時間であり、縦軸は脱水処理装置1で消費される電流の瞬時電流値である。
脱水処理装置1の低圧打込み時間は20分であるので、脱水処理が開始されてから3分後に低圧打込みが開始され、脱水処理装置1で脱水処理が開始されてから23分後に低圧打込みが終了している。
低圧打込みにおける脱水処理装置1の最大電流値は120〔A〕であり、最小電流値は80〔A〕である。低圧打込みでは、低圧ポンプ15を駆動する電流が支配的である。
高圧打込みにおける脱水処理装置1の最大電流値は160〔A〕であり、最小電流値は140〔A〕である。低圧打込みでは、低圧ポンプ15及び高圧ポンプ20を駆動する電流が支配的である。
図8(c)はスラリー槽10のスラリー密度と脱水処理装置1の消費電力との関係の一例を示す図である。図8(c)に示されるグラフの横軸はスラリー槽10のスラリー密度であり、縦軸は脱水処理装置1で消費される電力量である。図8(c)において、実線で示される直線は、低圧打込み時間が20分であるときのスラリー密度と、電力量との関係を示す曲線である。また、破線で示される直線は、低圧打込み時間が30分であるときのスラリー密度と、電力量との関係を示す曲線である。
スラリー密度が1.150〔g/cm3〕〜1.175〔g/cm3〕の範囲では、低圧打込み時間が30分であるときのほうが、低圧打込み時間が20分であるときよりも消費電力量が小さい。一方、スラリー密度が1.175〔g/cm3〕〜1.200〔g/cm3〕の範囲では、低圧打込み時間が20分であるときのほうが、低圧打込み時間が30分であるときよりも消費電力量が小さい。
これから、スラリー密度が1.150〔g/cm3〕〜1.175〔g/cm3〕の範囲では、低圧打込み時間は30分に設定され、スラリー密度が1.175〔g/cm3〕〜1.200〔g/cm3〕の範囲では、低圧打込み時間は20分に設定される。
低圧打込み時間をこのように選択するように設定することにより、脱水処理装置1の消費電力は3.5%削減される。
1 脱水処理装置
10 スラリー槽
15 低圧ポンプ
20 高圧ポンプ
30 高圧フィルタプレス式脱水装置
60 制御部

Claims (6)

  1. 浚渫汚泥に含まれるスラリーを貯蔵するスラリー槽と、
    前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーの密度を検出する密度計と、
    開閉可能な濾室を有し、前記濾室でスラリーを脱水して脱水ケーキを生成する高圧フィルタプレス式脱水装置と、
    前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを前記濾室に移送する低圧ポンプと、
    前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを、前記低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して前記濾室に圧入するために、前記低圧ポンプが起動してから低圧打込み時間が経過した後に起動する高圧ポンプと、
    前記低圧ポンプ及び前記高圧ポンプを制御するとともに、前記検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、前記比較に基づいて前記低圧打込み時間を決定する制御部と、
    を有することを特徴とする脱水処理装置。
  2. 前記制御部は、前記スラリー密度が前記しきい値密度よりも小さいときは、前記低圧打込み時間を第1打込み時間に決定し、
    前記スラリー密度が前記しきい値密度よりも大きいときは、前記第1打込み時間よりも短い時間である第2打込み時間に前記低圧打込み時間を決定する、請求項1に記載の脱水処理装置。
  3. 前記しきい値密度は、前記低圧打込み時間を前記第1打込み時間にした場合の脱水時間と、前記低圧打込み時間を前記第2打込み時間にした場合の脱水時間とが等しくなる密度である、請求項2に記載の脱水処理装置。
  4. 前記スラリー密度は、前記低圧ポンプの起動前に検出された密度である、請求項1〜3の何れか一項に記載の脱水処理装置。
  5. スラリー槽に貯蔵される浚渫汚泥に含まれるスラリーの密度を検出し、
    前記検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、前記比較結果に基づいて、前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを高圧フィルタプレス式脱水装置の濾室に移送する低圧ポンプが起動してから、前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを前記低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して前記濾室に圧入する高圧ポンプが起動するまで時間である低圧打込み時間を決定し、
    前記低圧ポンプを起動し、
    前記低圧ポンプが起動してから前記低圧打込み時間が経過した後に、前記高圧ポンプを起動することを有することを特徴とする脱水処理方法。
  6. スラリー槽に貯蔵される浚渫汚泥に含まれるスラリーの密度を検出し、
    前記検出されたスラリー密度としきい値密度とを比較して、前記比較結果に基づいて、前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを高圧フィルタプレス式脱水装置の濾室に移送する低圧ポンプが起動してから、前記スラリー槽に貯蔵されるスラリーを前記低圧ポンプの吐出圧よりも高い吐出圧で加圧して前記濾室に圧入する高圧ポンプが起動するまで時間である低圧打込み時間を決定し、
    前記低圧ポンプを起動し、
    前記低圧ポンプが起動してから前記低圧打込み時間が経過した後に、前記高圧ポンプを起動する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする脱水処理プログラム。
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