JP2014126366A - 示差走査熱量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで測定精度を向上させることができる示差走査熱量計を提供する。
【解決手段】加熱炉2とヒータ31との間に配置された保持板(伝熱板)32における加熱炉2側の面に、凸部321を形成する。当該凸部321は、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線に対して、対称となるような配置で形成する。このように、保持板32と加熱炉2との間の接触領域を凸部321に限定することにより、接触領域における密着度を向上させ、保持板32と加熱炉2との間の熱伝達率を向上させることができるため、凸部321を形成するという簡単な構成を用いて、低コストで測定精度を向上させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被測定試料及び基準物質の熱量差を測定するための示差走査熱量計に関するものである。
被測定試料及び基準物質を加熱炉で加熱しながら、それらの温度を検出する示差走査熱量計(DSC:Differential Scanning Calorimeter)が知られている(下記特許文献1参照)。示差走査熱量計を用いることにより、被測定試料が融解する際などに生じる温度変化に基づいて、被測定試料及び基準物質の熱量差を測定することができる。
図5は、従来の示差走査熱量計101の構成例を示した断面図である。この示差走査熱量計101は、例えば加熱炉102及びヒータユニット103を備えている。加熱炉102は、複数の固定ねじ104によりヒータユニット103に取り付けられ、当該ヒータユニット103と共に一体的な示差走査熱量計101を構成している。
加熱炉102には、例えば被測定試料が載置される被測定試料載置部121と、基準物質が載置される基準物質載置部122とが設けられている。被測定試料載置部121及び基準物質載置部122は、互いに近接するように水平面上に並べて配置されている。なお、図5では、被測定試料載置部121及び基準物質載置部122が紙面の前後方向に並んでいる。
ヒータユニット103は、ヒータ131と、当該ヒータ131を両側から挟んで保持する2枚の保持板132、133とを備えている。この例では、冷却板134を挟んで両側にヒータ131が配置され、それらのヒータ131の外側に、それぞれ保持板132、133が配置された構成となっている。これにより、ヒータユニット103は、ヒータ131を用いて加熱炉102の温度を上昇させることができるだけでなく、冷却板134を用いて加熱炉102の温度を下降させることもできるようになっている。
上記のようなヒータユニット103における加熱炉102側の面、すなわち保持板132の上面は、ヒータユニット103から加熱炉102に熱を伝達するための伝熱面135として機能する。このとき、一方の保持板132は、加熱炉102とヒータ131との間に配置された伝熱板を構成している。当該保持板132は、例えば銅により形成されており、ヒータ131の熱を高い熱伝導率で加熱炉102に伝達することができるようになっている。
加熱炉102における被測定試料載置部121及び基準物質載置部122の裏側(下面)には、それぞれ熱電対105が接続されている。これらの熱電対105を介して被測定試料載置部121及び基準物質載置部122の温度を検出することにより、その温度変化に基づいて被測定試料及び基準物質の熱量差を測定することができる。
特開2012−78146号公報
上記のような従来の構成では、伝熱面135が平面により形成されており、当該伝熱面135全体を加熱炉102に接触させるような構成となっている。そのため、伝熱面135の平面度によっては、伝熱面135全体を加熱炉102に密着させることができないおそれがある。伝熱面135全体を加熱炉102に密着させることができなければ、伝熱面135と加熱炉102との間に部分的に空気層が介在することとなる。
伝熱面135と加熱炉102との間に空気層が介在する場合には、伝熱面135から加熱炉102への熱伝達率が低下する。そのため、このような空気層が部分的に生じた場合には、伝熱面135全体において、加熱炉102へと伝達される熱量にばらつきが生じてしまう。その結果、被測定試料載置部121側と基準物質載置部122側とで温度分布にばらつきが生じてしまい、被測定試料及び基準物質の熱量差を精度よく測定することができないという問題がある。
このような測定精度の低下は、測定結果として得られた測定データのベースラインに生じるドリフトの増加など、各種弊害の原因となり得る。そこで、伝熱面135をより高い精度で研磨するなどして、伝熱面135の平面度を向上させることも考えられるが、その場合には、製造コストが高くなるといった問題が生じてしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、低コストで測定精度を向上させることができる示差走査熱量計を提供することを目的とする。
本発明に係る示差走査熱量計は、被測定試料及び基準物質の熱量差を測定するための示差走査熱量計であって、被測定試料が載置される被測定試料載置部、及び、基準物質が載置される基準物質載置部が、中心線に対して対称に設けられた加熱炉と、前記加熱炉を加熱するためのヒータと、前記加熱炉及び前記ヒータの間に配置され、前記ヒータの熱を前記加熱炉に伝達可能な伝熱板とを備え、前記伝熱板における前記加熱炉側の面、又は、前記加熱炉における前記伝熱板側の面の少なくとも一方には、前記中心線に対して対称となるような配置で凸部が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、伝熱板における加熱炉側の面、又は、加熱炉における伝熱板側の面の少なくとも一方に、凸部が形成されているため、伝熱板と加熱炉との間の接触領域を当該凸部に限定することができる。これにより、伝熱板と加熱炉との間の接触面積が小さくなるため、面圧が高くなり、接触領域における密着度が向上する。その結果、接触領域において空気層が介在するのを抑制し、伝熱板と加熱炉との間の熱伝達率を向上させることができる。
上記のような凸部が、被測定試料載置部と基準物質載置部との間の中心線に対して、対称となるような配置で形成されているため、被測定試料載置部側と基準物質載置部側とで温度分布にばらつきが生じるのを防止し、被測定試料及び基準物質の熱量差を精度よく測定することができる。また、伝熱板における加熱炉側の面、又は、加熱炉における伝熱板側の面の少なくとも一方に、凸部を形成するという簡単な構成であるため、製造コストが高くなるのを防止することができる。したがって、低コストで測定精度を向上させることができる。
前記伝熱板における前記加熱炉側の面には、複数の前記凸部が互いに離間するように形成されていてもよい。この場合、複数の前記凸部には、それぞれ前記加熱炉を前記伝熱板に取り付ける際に第1固定具を固定するための固定孔が形成されていてもよい。
このような構成によれば、各凸部に形成された固定孔に第1固定具を固定して、加熱炉を伝熱板に取り付けることにより、各凸部に対応する伝熱板と加熱炉との間の各接触領域において、密着度をより向上させることができる。これにより、測定精度をさらに向上させることができる。
前記伝熱板における前記加熱炉側の面には、前記凸部以外の領域に、前記伝熱板を前記ヒータに取り付ける際に第2固定具を通すための貫通孔が形成されていてもよい。
このような構成によれば、伝熱板をヒータに取り付ける際に第2固定具を通すための貫通孔を、凸部以外の領域に効率よく形成することができる。すなわち、伝熱板における各凸部に固定孔を形成し、凸部以外の領域に貫通孔を形成することにより、各接触領域における密着度を向上させつつ、第1固定具及び第2固定具の固定位置を分散させることができる。
前記加熱炉は、平面視において円形状に形成されていてもよい。また、前記伝熱板は、平面視において矩形状に形成され、各辺が前記加熱炉の直径以上の長さに設定されていてもよい。この場合、前記貫通孔は、少なくとも前記伝熱板の角部に形成されていることが好ましい。
前記加熱炉及び前記伝熱板の接触面同士が、異種材料により形成されていてもよい。
このような構成によれば、加熱炉及び伝熱板の接触面同士が異種材料により形成された構成において、測定精度を効果的に向上させることができる。すなわち、加熱炉及び伝熱板の接触面同士が異種材料により形成されている場合には、材料間の膨張率又は収縮率の相違に起因して、接触面同士が摺動し、熱伝達の際の外乱となり得る。このような場合であっても、本発明によれば、接触領域において空気層が介在するのを抑制し、伝熱板と加熱炉との間における熱伝達率を向上させることができるため、測定精度を効果的に向上させることができる。
本発明によれば、伝熱板と加熱炉との間の接触領域を凸部に限定することにより、接触領域における密着度を向上させ、伝熱板と加熱炉との間の熱伝達率を向上させることができるため、凸部を形成するという簡単な構成を用いて、低コストで測定精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る示差走査熱量計の構成例を示した平面図である。 図1の示差走査熱量計のA−A断面図である。 保持板の構成例を示した平面図である。 保持板の変形例を示した平面図である。 保持板の変形例を示した平面図である。 保持板の変形例を示した平面図である。 従来の示差走査熱量計の構成例を示した断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る示差走査熱量計1の構成例を示した平面図である。また、図2は、図1の示差走査熱量計1のA−A断面図である。この示差走査熱量計1は、被測定試料及び基準物質の熱量差を測定するためのものであり、例えば加熱炉2及びヒータユニット3を備えている。
加熱炉2は、円形状の載置台21と、載置台21の外周を囲む円筒状の周壁22と、周壁22の下端部から径方向に張り出した円環状のフランジ部23とを有し、平面視において円形状に形成されている。加熱炉2は、例えば銅の表面を異種金属でメッキ加工することにより形成されている。ただし、加熱炉2の材料は、上記材料に限定されるものではなく、熱伝導率が高い材料であれば、銀などの他の材料で加熱炉2を形成することも可能である。
載置台21には、中心線Lを挟んで両側に、被測定試料載置部211及び基準物質載置部212が対称に設けられている。被測定試料載置部211及び基準物質載置部212は、例えば円形状の平坦面により形成されており、互いに近接するように水平面上に並べて配置さている。被測定試料載置部211には、測定対象となる試料(被測定試料)が載置される。一方、基準物質載置部212には、例えばアルミナなどの基準となる物質(基準物質)が載置される。
フランジ部23には、周方向に等間隔で複数の貫通孔231が形成されている。この例では、中心点Pに対して90°ごとに4つの貫通孔231が形成されている。これらの貫通孔231に固定ねじ4が挿入され、各固定ねじ4がヒータユニット3に対して固定されることにより、加熱炉2がヒータユニット3に取り付けられる。ただし、貫通孔231及び固定ねじ4の数は、それぞれ4つに限らず、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。また、加熱炉2をヒータユニット3に取り付けるための固定具(第1固定具)は、固定ねじ4以外の固定具により構成されていてもよい。
ヒータユニット3は、加熱炉2を加熱するためのヒータ31と、当該ヒータ31を両側から挟んで保持する2枚の保持板32、33とを備えている。この例では、2つのヒータ31が設けられ、これらのヒータ31の間に冷却板34が挟まれている。これにより、冷却板34を挟んで両側にヒータ31が配置され、それらのヒータ31の外側に、それぞれ保持板32、33が配置された構成となっている。
各ヒータ31は、例えばシーズヒータからなり、金属チューブの中に絶縁材を挟んでニクロム線などの発熱体が収容されることにより構成されている。各ヒータ31は、水平面内で巻回された状態で、冷却板34の上面側及び下面側に配置される。一方のヒータ31と冷却板34の上面との間、及び、他方のヒータ31と冷却板34の下面との間には、それぞれ金属シート35が配置されている。これらの金属シート35は、例えば銀により形成され、異種材料であるヒータ31と冷却板34との間の膨張率又は収縮率の相違に起因して、接触面同士が摺動するのを防止するための緩衝材として機能するようになっている。
冷却板34は、例えば液体窒素などの冷媒が収容されている冷媒収容部(図示せず)に接続されている。このように、本実施形態では、ヒータユニット3にヒータ31及び冷却板34が備えられているため、ヒータ31を用いて加熱炉2の温度を上昇させることができるだけでなく、冷却板34を用いて加熱炉2の温度を下降させることもできるようになっている。
保持板32、33は、例えば銅などの熱伝導率が高い材料により、平面視において矩形状に形成されている。平面視において、保持板32、33の各辺の長さは、加熱炉2の直径以上に設定されており、加熱炉2がヒータユニット3に取り付けられた状態では、ヒータユニット3の上面(保持板32の上面)の範囲内に加熱炉2が収まるように構成されている。
一方のヒータ31と保持板32との間には、金属シート36が配置されている。この金属シート36は、例えば銀により形成され、異種材料であるヒータ31と保持板32との間の膨張率又は収縮率の相違に起因して、接触面同士が摺動するのを防止するための緩衝材として機能するようになっている。
保持板32は、固定ねじ5を用いて一方のヒータ31側に取り付けられている。また、保持板33は、固定ねじ6を用いて他方のヒータ31側に取り付けられている。これらの固定ねじ5、6は、保持板32、33をヒータ31に取り付けるための固定具(第2固定具)であり、それぞれ冷却板34に締め付けて固定されることにより、冷却板34と保持板32、33との間にヒータ31を挟み込んで取り付けることができるようになっている。
加熱炉2における被測定試料載置部211及び基準物質載置部212の裏側(下面)には、それぞれ熱電対7が接続されている。各熱電対7は、ヒータユニット3を貫通するように垂直方向に延びている。これらの熱電対7を介して被測定試料載置部211及び基準物質載置部212の温度を検出することにより、その温度変化に基づいて被測定試料及び基準物質の熱量差を測定することができる。
図3は、保持板32の構成例を示した平面図である。ヒータユニット3における加熱炉2側に設けられた当該保持板32は、加熱炉2及びヒータ31の間に配置され、ヒータ31の熱を加熱炉2に伝達可能な伝熱板を構成している。
保持板32における加熱炉2側の面(上面)には、複数の凸部321が形成されている。この例では、4つの凸部321が、上述の中心線Lに対して対称となるような配置で形成されている。具体的には、保持板32の4辺にそれぞれ対応する4つの凸部321が、各辺から中心点P側に張り出すように形成されている。各凸部321は互いに離間するように形成され、それぞれ同一の高さで独立した凸部321として構成されている。
各凸部321の上面は、ヒータユニット3から加熱炉2に熱を伝達するための伝達面を構成している。各凸部321の上面のうち、図3にハッチングで示した複数の領域は、それぞれ加熱炉2の下面と接触する接触領域322である。この例では、各凸部321の上面(伝達面)の面積が同一であり、各接触領域322の面積も同一となっているが、これに限られるものではない。
各凸部321の上面には、加熱炉2を保持板32に取り付ける際に固定ねじ4を固定するための固定孔323が、それぞれ接触領域322内に形成されている。この例では、固定孔323がねじ孔からなり、加熱炉2の各貫通孔231に固定ねじ4を挿入して、各固定ねじ4を対応する固定孔323に締め付けて固定することにより、加熱炉2をヒータユニット3に取り付けることができるようになっている。
複数の固定孔323は、中心線Lに対して対称となるように配置され、各凸部321の上面における固定孔323の相対位置が一致している。各凸部321には、それぞれ同数の固定孔323が形成されていることが好ましい。この例では、各凸部321に1つずつ固定孔323が形成されているが、これに限られるものではなく、各凸部321に複数の固定孔323が形成されていてもよい。
保持板32における加熱炉2側の面(上面)には、凸部321以外の領域に、保持板32をヒータ31に取り付ける際に固定ねじ5を通すための貫通孔324が形成されている。この例では、保持板32の各角部に貫通孔324が形成されている。すなわち、保持板32の上面のうち、少なくとも保持板32の各角部に対応する領域には凸部321が形成されておらず、これらの各角部に貫通孔324がそれぞれ形成されている。ただし、このような構成に限られるものではなく、保持板32の上面における他の領域に貫通孔324が形成されていてもよい。
保持板32の中央部には、熱電対7を挿通させるための挿通孔325が形成されている。すなわち、保持板32の上面のうち、少なくとも保持板32の中央部に対応する領域には凸部321が形成されておらず、当該中央部に挿通孔325が形成されている。この例では、各凸部321が互いに離間するように形成されることにより、保持板32の上面のうち、貫通孔324が形成されている保持板32の各角部に対応する領域と、挿通孔325が形成されている保持板32の中央部に対応する領域とが、水平面内で互いに連通している。
本実施形態では、保持板32における加熱炉2側の面(上面)に、凸部321が形成されているため、保持板32と加熱炉2との間の接触領域322を当該凸部321に限定することができる。これにより、保持板32と加熱炉2との間の接触面積が小さくなるため、面圧が高くなり、接触領域322における密着度が向上する。その結果、接触領域322において空気層が介在するのを抑制し、保持板32と加熱炉2との間の熱伝達率を向上させることができる。
上記のような凸部321が、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線Lに対して、対称となるような配置で形成されているため、被測定試料載置部211側と基準物質載置部212側とで温度分布にばらつきが生じるのを防止し、被測定試料及び基準物質の熱量差を精度よく測定することができる。また、保持板32における加熱炉2側の面に、凸部321を形成するという簡単な構成であるため、製造コストが高くなるのを防止することができる。したがって、低コストで測定精度を向上させることができる。
特に、本実施形態では、複数の凸部321が互いに離間するように形成され、各凸部321に固定ねじ4を固定するための固定孔323が形成されている。そのため、各凸部321に形成された固定孔323に固定ねじ4を固定して、加熱炉2を保持板32に取り付けることにより、各凸部321に対応する保持板32と加熱炉2との間の各接触領域322において、密着度をより向上させることができる。これにより、測定精度をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、保持板32をヒータ31に取り付ける際に固定ねじ5を通すための貫通孔324を、凸部321以外の領域に効率よく形成することができる。すなわち、保持板32における各凸部321に固定孔323を形成し、凸部321以外の領域に貫通孔324を形成することにより、各接触領域322における密着度を向上させつつ、固定ねじ4及び固定ねじ5の固定位置を分散させることができる。
本実施形態では、加熱炉2及び保持板32の接触面同士が、異種材料により形成されている。このような構成の場合、材料間の膨張率又は収縮率の相違に起因して、接触面同士が摺動し、熱伝達の際の外乱となり得る。このような場合であっても、本実施形態では、接触領域322において空気層が介在するのを抑制し、保持板32と加熱炉2との間における熱伝達率を向上させることができるため、測定精度を効果的に向上させることができる。
図4A〜図4Cは、保持板32の変形例を示した平面図である。上記実施形態では、複数の凸部321が互いに離間するように形成された構成について説明したが、このような構成に限らず、図4A〜図4Cのように、保持板32における加熱炉2側の面(上面)に1つの凸部321が形成された構成であってもよい。
図4Aの例では、図3に示すような複数の凸部321同士が、接続部326を介して互いに接続されることにより、1つの凸部327として構成されている。この凸部327は、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線Lに対して、対称となるような配置で形成されている。この場合、凸部327の上面のうち、図4Aにハッチングで示した一連の領域が、加熱炉2の下面と接触する接触領域322を構成している。
加熱炉2を保持板32に取り付ける際に固定ねじ4を固定するための固定孔323は、凸部327の上面における接触領域322内に複数形成されている。これらの固定孔323は、中心線Lに対して対称となるように配置されている。また、保持板32をヒータ31に取り付ける際に固定ねじ5を通すための貫通孔324は、保持板32の上面における凸部327以外の領域に形成されている。
この例では、上記実施形態と同様に、保持板32の上面における各角部に対応する領域には凸部327が形成されておらず、これらの各角部に貫通孔324がそれぞれ形成されている。また、保持板32の上面における中央部に対応する領域にも凸部327は形成されておらず、当該中央部に、熱電対7を挿通させるための挿通孔325が形成されている。固定孔323及び貫通孔324は、それぞれ4つずつ形成された構成に限らず、それぞれ3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
図4Bの例では、円環状の凸部328が保持板32の上面に形成されている。この凸部328は、中心点Pを中心とするように形成されることにより、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線Lに対して、対称となるような配置で形成されている。この場合、凸部328の上面のうち、図4Bにハッチングで示した円環状の一連の領域、すなわち凸部328の上面全体が、加熱炉2の下面と接触する接触領域322を構成している。
加熱炉2を保持板32に取り付ける際に固定ねじ4を固定するための固定孔323は、凸部328の上面における接触領域322内に複数形成されている。これらの固定孔323は、中心線Lに対して対称となるように配置されている。また、保持板32をヒータ31に取り付ける際に固定ねじ5を通すための貫通孔324は、保持板32の上面における凸部328以外の領域に形成されている。
この例では、凸部328が円環状に形成されているため、保持板32の上面における各角部に対応する領域、及び、保持板32の上面における中央部に対応する領域には、それぞれ凸部328が形成されていない。保持板32の上面における各角部に対応する領域には、上記貫通孔324が形成されている。また、保持板32の上面における中央部に対応する領域には、熱電対7を挿通させるための挿通孔325が形成されている。固定孔323及び貫通孔324は、それぞれ4つずつ形成された構成に限らず、それぞれ3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
図4Cの例では、十字状の凸部329が保持板32の上面に形成されている。この凸部329は、中心点Pを中心とするように形成されることにより、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線Lに対して、対称となるような配置で形成されている。この場合、凸部329の上面のうち、図4Cにハッチングで示した十字状の一連の領域が、加熱炉2の下面と接触する接触領域322を構成している。
加熱炉2を保持板32に取り付ける際に固定ねじ4を固定するための固定孔323は、凸部329の上面における接触領域322内に複数形成されている。これらの固定孔323は、中心線Lに対して対称となるように配置されている。また、保持板32をヒータ31に取り付ける際に固定ねじ5を通すための貫通孔324は、保持板32の上面における凸部329以外の領域に形成されている。
この例では、凸部329が十字状に形成されているため、保持板32の上面における各角部に対応する領域には、凸部329が形成されていない。この保持板32の上面における各角部に対応する領域には、上記貫通孔324が形成されている。また、保持板32の上面における中央部に対応する領域には、熱電対7を挿通させるための挿通孔325が形成されている。このように、挿通孔325は凸部329に形成された構成であってもよい。固定孔323及び貫通孔324は、それぞれ4つずつ形成された構成に限らず、それぞれ3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
以上のような図4A〜図4Cに例示される構成であっても、保持板32における加熱炉2側の面(上面)に、凸部327〜329が形成されているため、保持板32と加熱炉2との間の接触領域322を当該凸部327〜329に限定することができる。これにより、保持板32と加熱炉2との間の接触面積が小さくなるため、面圧が高くなり、接触領域322における密着度が向上する。その結果、接触領域322において空気層が介在するのを抑制し、保持板32と加熱炉2との間の熱伝達率を向上させることができる。
上記のような凸部327〜329が、被測定試料載置部211と基準物質載置部212との間の中心線Lに対して、対称となるような配置で形成されているため、被測定試料載置部211側と基準物質載置部212側とで温度分布にばらつきが生じるのを防止し、被測定試料及び基準物質の熱量差を精度よく測定することができる。また、保持板32における加熱炉2側の面に、凸部327〜329を形成するという簡単な構成であるため、製造コストが高くなるのを防止することができる。したがって、低コストで測定精度を向上させることができる。
ただし、保持板32における加熱炉2側の面(上面)に形成される凸部の形状は、上記のような形状に限らず、他の各種形状を採用することができる。この場合、複数の凸部が互いに離間するように形成された構成であれば、保持板32と加熱炉2との間の各接触領域322における密着度をより向上させることができるため、測定精度をさらに向上させることができる。
上記の例では、保持板32における加熱炉2側の面(上面)に凸部が形成された構成について説明したが、このような構成に限らず、例えば加熱炉2における保持板32側の面(下面)に凸部が形成された構成であってもよいし、保持板32における加熱炉2側の面、及び、加熱炉2における保持板32側の面の両方に、凸部が形成された構成であってもよい。ただし、保持板32に凸部を形成するような構成の方が、加工しやすいため好ましい。
ヒータユニット3は、上述のような構成に限られるものではなく、他の各種構成を採用することができる。例えば、ヒータ31として、2つのシーズヒータが設けられた構成に限らず、ヒータ31の数は1つ又は3つ以上であってもよいし、ヒータ31の種類はシーズヒータ以外のものであってもよい。また、2つのヒータ31の間に冷却板34が挟まれた構成に限らず、例えば冷却板34が備えられていないような構成であっても、本発明を適用することが可能である。
1 示差走査熱量計
2 加熱炉
3 ヒータユニット
4 固定ねじ
5 固定ねじ
6 固定ねじ
7 熱電対
21 載置台
22 周壁
23 フランジ部
31 ヒータ
32 保持板
33 保持板
34 冷却板
35 金属シート
36 金属シート
211 被測定試料載置部
212 基準物質載置部
231 貫通孔
321 凸部
322 接触領域
323 固定孔
324 貫通孔
325 挿通孔
326 接続部
327 凸部
328 凸部
329 凸部

Claims (4)

  1. 被測定試料及び基準物質の熱量差を測定するための示差走査熱量計であって、
    被測定試料が載置される被測定試料載置部、及び、基準物質が載置される基準物質載置部が、中心線に対して対称に設けられた加熱炉と、
    前記加熱炉を加熱するためのヒータと、
    前記加熱炉及び前記ヒータの間に配置され、前記ヒータの熱を前記加熱炉に伝達可能な伝熱板とを備え、
    前記伝熱板における前記加熱炉側の面、又は、前記加熱炉における前記伝熱板側の面の少なくとも一方には、前記中心線に対して対称となるような配置で凸部が形成されていることを特徴とする示差走査熱量計。
  2. 前記伝熱板における前記加熱炉側の面には、複数の前記凸部が互いに離間するように形成されており、
    複数の前記凸部には、それぞれ前記加熱炉を前記伝熱板に取り付ける際に第1固定具を固定するための固定孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の示差走査熱量計。
  3. 前記伝熱板における前記加熱炉側の面には、前記凸部以外の領域に、前記伝熱板を前記ヒータに取り付ける際に第2固定具を通すための貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の示差走査熱量計。
  4. 前記加熱炉及び前記伝熱板の接触面同士が、異種材料により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の示差走査熱量計。
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