JP2014128183A - Dc−dcコンバータの異常判定装置及び異常判定方法 - Google Patents

Dc−dcコンバータの異常判定装置及び異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、DC−DCコンバータの異常判定装置及び異常判定方法に係り、電圧変換動作を行うことなく異常判定を正確に行うことにある。
【解決手段】インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する装置は、スイッチング素子をオン/オフさせるオン/オフ制御手段と、インダクタに流れる電流を検出する電流検出手段と、オン/オフ制御手段によるスイッチング素子のオン中又はオフ中に電流検出手段により検出される電流の時間変化に基づいて、DC−DCコンバータの異常を判定する異常判定手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、DC−DCコンバータの異常判定装置及び異常判定方法に係り、特に、インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する装置及び方法に関する。
従来、アイドリングストップシステム搭載車両におけるエンジンの自動再始動時にバッテリ電圧を昇圧するDC−DCコンバータの異常を判定する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。一般に、バッテリ電圧は、エンジンの自動再始動時、スタータへの電力供給に起因して電圧低下する。そこで、上記のDC−DCコンバータでは、エンジンの自動再始動時において、バッテリ電圧の低下を補償すべく、そのバッテリ電圧を昇圧する。
上記の異常判定装置は、エンジンの燃料カット実行中にオルタネータにより一定電圧が出力される状況で、そのオルタネータからの電圧をダイオードなどの電圧降下手段を用いて所定電圧だけ降下させつつ、オルタネータから出力される電圧とDC−DCコンバータにより昇圧される電圧とを比較することで、そのDC−DCコンバータの異常を判定する。
特開2012−77714号公報
しかしながら、上記した異常判定装置では、DC−DCコンバータが昇圧動作を行った後の電圧値は昇圧動作を行う前の電圧値に比べてバラツキが大きく、DC−DCコンバータの異常を精度良く判定することは困難である。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、電圧変換動作を行うことなく異常判定を正確に行うことが可能なDC−DCコンバータの異常判定装置及び異常判定方法を提供することを目的とする。
上記の目的は、インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する装置であって、前記スイッチング素子をオン/オフさせるオン/オフ制御手段と、前記インダクタに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記オン/オフ制御手段による前記スイッチング素子のオン中又はオフ中に前記電流検出手段により検出される前記電流の時間変化に基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定する異常判定手段と、を備えるDC−DCコンバータの異常判定装置により達成される。
また、上記の目的は、インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する方法であって、前記スイッチング素子をオン/オフさせる第1のステップと、前記第1のステップにおける前記スイッチング素子のオン中又はオン中に前記インダクタに流れる電流の時間変化に基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定する第2のステップと、を備えるDC−DCコンバータの異常判定方法により達成される。
本発明によれば、電圧変換動作を行うことなく異常判定を正確に行うことができる。
本発明の第1実施例であるDC−DCコンバータの異常判定装置の構成図である。 エンジンの自動再始動時にバッテリ電圧が低下する状況を表した図である。 本実施例の異常判定装置においてDC−DCコンバータに異常が発生していることが判定された際の具体的な故障箇所を列挙した表の一例である。 本実施例の異常判定装置においてDC−DCコンバータの異常を判定する手法を説明するための図である。 本実施例の異常判定装置においてDC−DCコンバータの異常を判定すべく実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 本発明の変形例である異常判定装置においてDC−DCコンバータの異常を判定する手法を説明するための図である。 本発明の変形例であるDC−DCコンバータの異常判定装置の要部構成図である。 本発明の第2実施例であるDC−DCコンバータの異常判定装置の要部構成図である。 本発明の第3実施例であるDC−DCコンバータの異常判定装置の要部構成図である。 本実施例の異常判定装置においてDC−DCコンバータの異常を判定する手法を説明するための図である。 本発明の変形例である異常判定装置においてDC−DCコンバータの異常を判定する手法を説明するための図である。
以下、図面を用いて、本発明に係るDC−DCコンバータの異常判定装置及び異常判定方法の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるDC−DCコンバータ10の異常判定装置12の構成図を示す。また、図2は、車両エンジンの自動再始動時にバッテリ電圧が低下する状況を表した図を示す。
本実施例のDC−DCコンバータ10は、例えば、車両に搭載されており、車載バッテリの出力電圧を昇圧して車載電気負荷に電力供給を行う装置であって、具体的には、アイドリングストップシステム搭載車両におけるエンジンの自動再始動時にバックアップ電源確保等のために昇圧動作を行う昇圧装置である。DC−DCコンバータ10は、バッテリ14と電気負荷16との間に介在されている。
バッテリ14は、蓄えている電力を所定電圧(通常は、例えば12ボルト)で外部出力することが可能な車載バッテリである。また、電気負荷16は、バッテリ14の電圧又はそのバッテリ電圧よりも高い電圧で作動する電気負荷であって、エンジン停止時のタイミングにもまたエンジン再始動時のタイミングにも作動し得る電気負荷である。電気負荷16は、例えば、車両に搭載されるエンジンスタータやブレーキユニット,ランプユニット,メータユニット,電子制御ユニット(ECU),オーディオなどであればよく、複数設けられていてもよい。
DC−DCコンバータ10は、インダクタ20と、スイッチング素子22と、ダイオード24と、コンデンサ26と、からなる昇圧回路28を備えている。インダクタ20は、所定のインダクタンス値Lを有するチョークコイルである。インダクタ20の一端は、DC−DCコンバータ10すなわち昇圧回路28の入力端子として、バッテリ14に接続されている。インダクタ20の一端には、バッテリ14の電圧が入力電圧Viとして入力される。インダクタ20の他端には、スイッチング素子22が接続されている。スイッチング素子22は、インダクタ20の他端と接地端との間に介在されている。スイッチング素子22は、後述の昇圧制御ICからの指令に従ってオン/オフされる例えばMOS−FETなどである。
インダクタ20の他端には、また、ダイオード24のアノード端子が接続されている。ダイオード24のカソード端子には、電力を蓄えることが可能なコンデンサ26の一端が接続されている。コンデンサ26は、ダイオード24のカソード端子と接地端との間に介在されている。また、ダイオード24のカソード端子及びコンデンサ26の一端は、DC−DCコンバータ10すなわち昇圧回路28の出力端子として、上記の電気負荷16に接続されている。DC−DCコンバータ10すなわち昇圧回路28は、スイッチング素子22のオン/オフによりバッテリ14の出力電圧を昇圧して電気負荷16へ電力供給を行う。
かかる昇圧回路28においては、スイッチング素子22がオフされた状態でバッテリ14からインダクタ20の一端に入力電圧Viが印加されると、インダクタ20に電流が流れてそのインダクタ20が充電される。そして、スイッチング素子22がオフからオンへ切り替わると、以後、インダクタ20に流れる電流が時間の経過に伴って比例的に増加することで、インダクタ20に蓄えられる電力が時間の経過に伴って増加すると共に、コンデンサ26から電気負荷16へ向けて電力が供給される。
次に、スイッチング素子22がオンからオフへ切り替わると、以後、インダクタ20に流れる電流がダイオード24を経由して電気負荷16側へ流れると共に、インダクタ20に蓄えられていた電力が電気負荷16へ向けて放出されて、その電流が時間の経過に伴って比例的に減少する。この際には、昇圧回路28の出力電圧Voが、入力電圧(すなわち、バッテリ14の電圧)Viとインダクタ20で発生する電圧との合計値となるので、その入力電圧Viよりも高くなると共に、また、コンデンサ26が、その入力電圧Viよりも高い出力電圧Voで充電される。
そして、スイッチング素子22がオフからオンへ切り替わると、以後、再び、時間の経過に伴ってインダクタ20に流れる電流が比例的に増加しインダクタ20に蓄えられる電力が増加してインダクタ20の充電が行われると共に、コンデンサ26から電気負荷16へ向けて入力電圧Viよりも高い電圧で電力が供給される。その後は、スイッチング素子22のオン/オフが所定周期で繰り返し行われる。かかる動作によれば、昇圧回路28が常に入力電圧Viよりも高い電圧Voを出力するDC−DCコンバータ10による昇圧が実現される。
DC−DCコンバータ10は、また、上記の如き昇圧回路28での昇圧動作を制御する昇圧制御IC30を備えている。昇圧制御IC30は、昇圧制御回路32、及び、その昇圧制御回路32に接続されるゲートドライバ34を有している。昇圧制御回路32は、通常時においてスイッチング素子22のオン/オフを制御する回路である。昇圧制御回路32は、自車両エンジンの自動停止条件の成立に伴うアイドリングストップ後、エンジンの自動再始動条件が成立するか否かの情報に基づいて、スイッチング素子22のオン/オフを制御する。
具体的には、昇圧制御回路32は、上記の自動再始動条件が成立しないと判別した場合は、昇圧回路28での昇圧が行われないように、スイッチング素子22をオフする指令をゲートドライバ34に対して供給し、一方、上記の自動再始動条件が成立すると判別した場合は、昇圧回路28での昇圧が適切に行われるように、上記の如くスイッチング素子22をオン/オフする指令をゲートドライバ34に対して供給する。ゲートドライバ34は、スイッチング素子22のゲートに接続されている。ゲートドライバ34は、昇圧制御回路32からの指令に従ってスイッチング素子22をオン/オフ駆動する。
尚、上記したエンジンの自動停止条件は、例えば、車両運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われていることや車速がエンジン停止速度以下であることなどである。また、上記したエンジンの自動再始動条件は、例えば、エンジン停止状態においてブレーキペダルの踏み込み操作が解除されたことやアクセルペダルの踏み込み操作が行われたことなどである。
従って、本実施例においては、図2に示す如く、アイドリングストップ後のエンジンの自動再始動時、バッテリ14の電圧が低下するときにも、昇圧制御回路32によりスイッチング素子22のオン/オフ駆動を行うことで、そのバッテリ電圧が通常の電圧(例えば、バッテリ14の目標電圧)まで昇圧された昇圧電源を生成することができる。このため、本実施例によれば、エンジンの自動再始動時にもDC−DCコンバータ10から電気負荷16へ安定した電圧を印加することができ、エンジンの自動再始動前後のタイミングにおいて電気負荷16を適切に継続して作動させることができる。
本実施例のDC−DCコンバータ10において、スイッチング素子22(具体的には、ソース端子)の下流側には、抵抗36が設けられている。すなわち、抵抗36は、スイッチング素子22と接地端との間に介在されている。抵抗36は、スイッチング素子22から接地端へ向けて流れる電流の大きさを検出するための電流検出抵抗である。抵抗36の両端は、昇圧制御IC30に内蔵された電流検出アンプ38の入力端子に接続されている。電流検出アンプ38は、スイッチング素子22から接地端へ向けて流れる電流の大きさIに応じた信号を出力するアンプである。
昇圧制御IC30は、また、制御部40、スイッチ42、及び検査用回路44を有している。上記した電流検出アンプ38の出力端子は、スイッチ42を介して昇圧制御回路32及び検査用回路44に接続されている。スイッチ42は、電流検出アンプ38の出力端子を昇圧制御回路32及び検査用回路44の何れか一方に選択的に接続させるための切替器である。スイッチ42は、通常は、電流検出アンプ38の出力端子を昇圧制御回路32に接続させる。
電流検出アンプ38の出力端子がスイッチ42により昇圧制御回路32に接続されている場合、その電流検出アンプ38の出力信号は、昇圧制御回路32に供給される。昇圧制御回路32は、昇圧回路28での昇圧動作中にスイッチング素子22に流れる過電流を検出する過電流検出機能を有している。昇圧制御回路32は、電流検出アンプ38の出力信号に基づいてスイッチング素子22に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iがスイッチング素子22などを破壊し得る異常値に達しているか否かを判別する。
その結果、昇圧制御回路32は、スイッチング素子22の電流Iが異常値に達していないと判別した場合は、昇圧回路28での昇圧動作を実行し、通常どおり、スイッチング素子22のオン/オフを制御する。一方、スイッチング素子22の電流Iが異常値に達していると判別した場合は、昇圧回路28での昇圧動作を中止し、スイッチング素子22をオフさせる。
従って、本実施例においては、昇圧回路28での昇圧動作中にスイッチング素子22に過電流が流れる異常が発生するか否かに応じて、その昇圧動作を中止することができる。このため、本実施例によれば、過電流発生時にスイッチング素子22を過電流や発熱から保護することができる。
図3は、本実施例の異常判定装置12においてDC−DCコンバータ10に異常が発生していることが判定された際の具体的な故障箇所を列挙した表の一例を示す。図4は、本実施例の異常判定装置12においてDC−DCコンバータ10の異常を判定する手法を説明するための図を示す。また、図5は、本実施例の異常判定装置12において昇圧制御IC30がDC−DCコンバータ10の異常を判定すべく実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例の異常判定装置12は、昇圧制御IC30に内蔵される検査用回路44を備えている。検査用回路44は、インダクタ20のショートやスイッチング素子22の異常などのDC−DCコンバータ10の異常を判定するための回路である。検査用回路44には、制御部40によるスイッチ42の切り替えによって電流検出アンプ38の出力端子が接続され得る。
制御部40には、DC−DCコンバータ10の異常判定を行うべき検査指示が入力される。制御部40は、かかる検査指示に従って、電流検出アンプ38の出力端子を検査用回路44に接続させるようにスイッチ42の切り替えを行う。スイッチ42は、制御部40からの検査指示に基づく切替指示に従って、電流検出アンプ38の出力端子を検査用回路44に接続させ、上記した接続の切替を行う。
尚、制御部40に上記の検査指示が入力されるタイミングは、昇圧回路28での昇圧動作中では無く、その非動作時であって、昇圧回路28の入力電圧(すなわち、バッテリ電圧)Viが安定するタイミング(例えば、アイドリングストップ直前のタイミングなど)である。また、制御部40は、検査指示に基づくスイッチ42への切替指示を後述のDC−DCコンバータ10の異常を判定するのに必要十分な時間継続して行うものとすればよく、スイッチ42が電流検出アンプ38の出力端子を検査用回路44に接続させる状態は、DC−DCコンバータ10の異常を判定するのに必要十分な時間だけ継続されるものとすればよい。
電流検出アンプ38の出力端子がスイッチ42により検査用回路44に接続されている場合、その電流検出アンプ38の出力信号は、検査用回路44に供給される。検査用回路44には、上記した制御部40が接続されていると共に、上記したゲートドライバ34が接続されている。制御部40は、入力された検査指示に従って、検査用回路44に対してDC−DCコンバータ10の異常判定を行うことを指令する実行指示を発する。検査用回路44は、制御部40からの実行指示に従って、電流検出アンプ38の出力信号に基づいてスイッチング素子22に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iに基づいてDC−DCコンバータ10の異常を判定する。
以下、本実施例において、DC−DCコンバータ10の異常を判定する具体的な手法について説明する。
上述の如く、スイッチング素子22がオンされると、以後、インダクタ20に流れる電流が増加する。この際、インダクタ20に流れる電流は、昇圧回路28の入力電圧Viとそのインダクタンス値Lとに応じた傾き(Vi/L)で変化する。このため、スイッチング素子22がオフからオンに切り替わると、以後、インダクタ20からスイッチング素子22を経由して接地側へ流れる電流I(t)は、次式(1)に示す如く、昇圧回路28の入力電圧Viとインダクタンス値Lとスイッチング素子22のオン継続時間tとに応じた値となる。
I(t)=Vi/L×t ・・・(1)
スイッチング素子22のオン中、インダクタンス値Lは通常は一定値であるので、昇圧回路28の入力電圧Viが安定しかつDC−DCコンバータ10が正常状態にあれば、スイッチング素子22に流れる電流Iは、スイッチング素子22のオン継続時間tに時間比例して一定割合で増加する。一方、昇圧回路28の入力電圧Viが変動し或いはDC−DCコンバータ10が異常状態にあると、スイッチング素子22に流れる電流Iが、スイッチング素子22のオン継続時間tに対して一定割合で増加しなくなる。
この点、昇圧回路28の入力電圧Viが安定した状態にあれば、スイッチング素子22がオフからオンに切り替わってから、スイッチング素子22に流れる電流Iが予め定められた所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間を測定することで、DC−DCコンバータ10の異常を判定することが可能である。上記の到達時間が想定範囲内にあれば、DC−DCコンバータ10が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間が想定範囲内になければ、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定することができる。
具体的には、上記の到達時間が想定範囲を下回る場合、すなわち、スイッチング素子22に流れる電流Iが想定以上に早いタイミングで所定の基準電流値I0に達した場合は、DC−DCコンバータ10に、図3において異常判定Xとして示す故障が発生したと判定することができる。この異常判定Xの故障箇所としては、例えば、インダクタ20のインダクタンス値Lが想定値よりも小さくなっている異常、インダクタ20のショート、ダイオード24のショート異常、昇圧制御IC30に内蔵されるICクロックの周波数が想定値よりも低周波数になっている異常、抵抗36の抵抗値が想定値よりも大きくなっている異常、電流検出アンプ38の増幅率が想定値よりも大きくなっている異常、昇圧回路28の入力電圧Viが想定値よりも大きくなっている異常、などである。
一方、上記の到達時間が想定範囲を上回る場合、すなわち、スイッチング素子22に流れる電流Iが想定以上に遅いタイミングで所定の基準電流値I0に達した或いは想定範囲内ではその所定の基準電流値I0に達しなかった場合は、DC−DCコンバータ10に、図3において異常判定Yとして示す故障が発生したと判定することができる。この異常判定Yの故障箇所としては、例えば、昇圧回路28の回路パターンがオープンになっている異常、スイッチング素子22のオープン異常、上記のインダクタンス値Lが想定値よりも大きくなっている異常、上記のICクロックの周波数が想定値よりも高周波数になっている異常、抵抗36の抵抗値が想定値よりも小さくなっている異常、電流検出アンプ38の増幅率が想定値よりも小さくなっている異常、ゲートドライバ34の異常、昇圧回路28の入力電圧Viが想定値よりも小さくなっている異常、などである。
そこで、本実施例においては、上述の手法を用いてDC−DCコンバータ10の異常を判定する。まず、制御部40は、外部からDC−DCコンバータ10の異常判定を行うべき検査指示が入力されない場合は、スイッチ42により電流検出アンプ38の出力端子を昇圧制御回路32に接続させることとし、DC−DCコンバータ10の異常判定を行わない。一方、外部から検査指示が入力されると(ステップ100)、その検査指示に従って、電流検出アンプ38の出力端子を検査用回路44に接続させるようにスイッチ42の切り替えを行う(ステップ102)。かかる処理が実行されると、電流検出アンプ38の出力端子が検査用回路44に接続される。
制御部40は、また、検査指示が入力されると、検査用回路44に対してDC−DCコンバータ10の異常判定を行うことを指令する実行指示を発する。検査用回路44は、制御部40から実行指示を受けると、まず、スイッチング素子22を強制的にオンする指令をゲートドライバ34に対して供給する(ステップ104)。この場合、ゲートドライバ34は、検査用回路44からの強制オン指令に従ってスイッチング素子22をオン駆動する。また、検査用回路44は、スイッチング素子22の強制オン指令をゲートドライバ34に対して供給すると、時間カウントを開始して(ステップ106)、以後、かかる強制オンの開始からの時間をカウントする。
電流検出アンプ38の出力端子が検査用回路44に接続されかつスイッチング素子22がオンされると、電流検出アンプ38の出力信号がスイッチ42を介して検査用回路44に供給される。検査用回路44は、電流検出アンプ38の出力信号に基づいてスイッチング素子22に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かを判別する。尚、この所定の基準電流値I0は、昇圧回路28に入力される基準となる入力電圧Viすなわちバッテリ14の基準となる出力電圧と、インダクタ20の基準となるインダクタンス値Lと、スイッチング素子22の強制オンの開始からの基準となる時間と、から求まるスイッチング素子22に流れると想定される規定の電流値であって、予め定められている。
そして、検査用回路44は、上記したスイッチング素子22の強制オンの開始からの経過時間と検出電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別結果とに基づいて、スイッチング素子22の強制オンの開始から上記の検出電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tを測定し、その到達時間Tが想定範囲内にあるか否かを判別する(ステップ108)。尚、この想定範囲は、昇圧回路28の入力電圧Vi及びインダクタ20のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる時間範囲であって、予め下限値Td及び上限値Tuが定められた時間範囲である。
検査用回路44は、スイッチング素子22のオン中における上記の到達時間Tが想定範囲内にあると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流すなわちインダクタ20に流れる電流が想定内の傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ10が正常状態にあると判定する(ステップ110)。この場合、検査用回路44は、制御部40に対してDC−DCコンバータ10が正常状態にあることを通知し、制御部40は、かかる検査用回路44からの正常通知に従って、電流検出アンプ38の出力端子を昇圧制御回路32に接続させるようにスイッチ42の切り替えを行う(ステップ112)。かかる処理が実行されると、電流検出アンプ38の出力端子が昇圧制御回路32に接続される。
一方、検査用回路44は、スイッチング素子22のオン中における上記の到達時間Tが想定範囲の下限値Tdを下回ると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流すなわちインダクタ20に流れる電流が想定を超える傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定する(ステップ114)。尚、この際の異常判定は、図3に示す異常判定Xであって、例えば、インダクタンス値Lが小さい異常やインダクタ20のショート,ダイオード24のショートなどに基づくものである。
上記ステップ114の処理が実行されると、検査用回路44は、制御部40に対してDC−DCコンバータ10に異常判定Xによる異常が発生したことを通知し、制御部40は、かかる検査用回路44からの異常通知に従って、DC−DCコンバータ10に異常が生じたことを車両運転者などに知らせる通知・表示などを行う(ステップ116)。
また、検査用回路44は、スイッチング素子22のオン中における上記の到達時間Tが想定範囲の上限値Tuを上回ると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流すなわちインダクタ20に流れる電流が想定を下回る傾きで増加している或いは増加していないと判断して、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定する(ステップ118)。尚、この際の異常判定は、図3に示す異常判定Yであって、例えば、回路パターンのオープン異常やスイッチング素子22のオープン異常などに基づくものである。また、この異常判定Yは、スイッチング素子22の強制オンの開始から到達時間Tの想定範囲の上限値Tuが経過した時点で上記の検出電流Iが所定の基準電流値I0に達しない場合にも肯定されるものとするのがよい。
上記ステップ118の処理が実行されると、検査用回路44は、制御部40に対してDC−DCコンバータ10に異常判定Yによる異常が発生したことを通知し、制御部40は、かかる検査用回路44からの異常通知に従って、DC−DCコンバータ10に異常が生じたことを車両運転者などに知らせる通知・表示などを行う(ステップ120)。
このように、本実施例の異常判定装置12においては、スイッチング素子22の強制オン中にその強制オンの開始からスイッチング素子22すなわちインダクタ20に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tを測定し、その到達時間Tが想定範囲内にあるか否かに基づいてDC−DCコンバータ10の異常有無を判定することができる。上記の到達時間Tが想定範囲内にある場合は、DC−DCコンバータ10が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間Tが想定範囲外にある場合は、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定することができる。
また、本実施例において、DC−DCコンバータ10の異常有無を判定するタイミングは、制御部40が電流検出アンプ38の出力端子を昇圧制御回路32に接続させているときではなく、検査用回路44に接続させているときに限られる。また、制御部40が電流検出アンプ38の出力端子を検査用回路44に接続させるタイミングは、昇圧回路28での昇圧動作中では無く、その非動作時である。
従って、本実施例において、DC−DCコンバータ10の異常有無の判定は、昇圧回路28での昇圧動作が行われるエンジンの自動再始動時に限定されて行われるものではなく、昇圧回路28での昇圧動作が行われないその自動再始動時以外のタイミングで行われ、昇圧回路28の入力電圧Viが安定した状態で行われる。このため、本実施例の異常判定装置12によれば、DC−DCコンバータ10の異常有無の判定を、昇圧回路28に昇圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
また、本実施例においては、昇圧回路28での昇圧動作中における過電流を検出するために用いる抵抗36及び電流検出アンプ38を用いて、インダクタ20に流れる電流を検出し、その検出電流に基づいてDC−DCコンバータ10の異常有無を判定する。このため、本実施例によれば、DC−DCコンバータ10の異常有無を判定するための専用の素子を追加することは不要であり、簡素な構成でDC−DCコンバータ10の異常有無を判定することができる。
尚、上記の第1実施例においては、検査用回路44が制御部40からの検査の実行指示に従ってスイッチング素子22を強制的にオンさせることにより特許請求の範囲に記載した「オン/オフ制御手段」及び「第1のステップ」が、検査用回路44がスイッチング素子22のオン中に電流検出アンプ38の出力信号に基づいてスイッチング素子22すなわちインダクタ20に流れる電流Iを検出することにより特許請求の範囲に記載した「電流検出手段」が、検査用回路44がスイッチング素子22の強制オン中にその強制オンの開始からスイッチング素子22すなわちインダクタ20に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tに基づいてDC−DCコンバータ10の異常有無を判定することにより特許請求の範囲に記載した「異常判定手段」及び「第2のステップ」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第1実施例においては、スイッチング素子22が強制オンされた以後、その強制オンの開始からスイッチング素子22に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tに基づいてDC−DCコンバータ10の異常有無を判定するが、その異常有無の判定或いはスイッチング素子22に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別を、スイッチング素子22の強制オンの開始から所定時間(図4に示す時間T´)が経過するまでの期間は行わないこと、すなわち、スイッチング素子22の強制オンの開始から所定時間(図4に示す時間T´)内を除いて行うこととしてもよい。
一般に、スイッチング素子22がオフからオンへ切り替わった際に発生するサージ電圧はスイッチング素子22に流れる電流Iに影響を及ぼすが、これに対して、上記の変形例によれば、スイッチング素子22の強制オン直後にDC−DCコンバータ10の異常有無の判定或いはスイッチング素子22に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別を行わないので、スイッチング素子22のオフからオンへの切り替えに伴うサージ電圧に起因してDC−DCコンバータ10が異常状態であると誤判定されるのを防止することが可能である。
また、上記の第1実施例においては、図4に示す如く、DC−DCコンバータ10の異常有無の判定を、スイッチング素子22の強制オンの開始からスイッチング素子22に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tに基づいて行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スイッチング素子22の強制オン中にそのスイッチング素子22に流れる電流Iの時間変化(具体的には、増加率)に基づいて行うこととすればよく、例えば図6に示す如く、スイッチング素子22の強制オンの開始から予め定められた所定時間T0が経過した時点でのスイッチング素子22に流れる電流Iの大きさに基づいて行うこととしてもよい。
かかる変形例において、検査用回路44は、制御部40から検査の実行指示を受けると、スイッチング素子22を強制的にオンする指令をゲートドライバ34に対して供給すると共に、かかる強制オンの開始からの時間tをカウントする。そして、スイッチング素子22の強制オンの開始からの時間tが所定の基準時間T0に達するか否かを判別すると共に、その強制オンの開始からの時間tが所定の基準時間T0に達した場合には更に、スイッチング素子22に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが想定範囲内にあるか否かを判別する。
尚、上記の所定の基準時間T0は、昇圧回路28に入力される基準となる入力電圧Viすなわちバッテリ14の基準となる出力電圧と、インダクタ20の基準となるインダクタンス値Lと、に応じた傾きで増加する電流値Iが上記の所定の基準電流値I0に達するのに要する時間であって、予め定められている。また、上記の想定範囲は、昇圧回路28の入力電圧Vi及びインダクタ20のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる電流値範囲であって、予め下限値Id及び上限値Iuが定められた電流値範囲である。
検査用回路44は、スイッチング素子22の強制オンの開始から所定時間T0が経過した時点でのスイッチング素子22に流れる電流Iが想定範囲内にあると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流が想定内の傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ10が正常状態にあると判定する。また、スイッチング素子22の強制オンの開始から所定時間T0が経過した時点でのスイッチング素子22に流れる電流Iが想定範囲の上限値Iuを上回ると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流が想定を超える傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定する。この際の異常判定は、図3に示す異常判定Xである。更に、スイッチング素子22の強制オンの開始から所定時間T0が経過した時点でのスイッチング素子22に流れる電流Iが想定範囲の下限値Idを下回ると判別した場合は、スイッチング素子22に流れる電流が想定を下回る傾きで増加している或いは増加していないと判断して、DC−DCコンバータ10が異常状態にあると判定する。この際の異常判定は、図3に示す異常判定Yである。
かかる変形例においても、DC−DCコンバータ10の異常有無の判定を、昇圧回路28での昇圧動作が行われないその自動再始動時以外のタイミングで行うので、昇圧回路28に昇圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
また、上記の第1実施例においては、昇圧回路28がダイオード24を用いて構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示す如く、ダイオード24に代えて同期整流用の素子50を使用するものであってもよい。
また、上記の第1実施例においては、スイッチング素子22に流れる電流Iを検出するのに抵抗36を用いることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示す如く、抵抗36に代えて、スイッチング素子22のオン抵抗を利用してその両端電位からそのスイッチング素子22に流れる電流Iを検出することとしてもよい。
また、上記の第1実施例は、アイドリングストップシステム搭載車両におけるエンジンの自動再始動時にバックアップ電源確保等のために昇圧動作を行うDC−DCコンバータ10の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、かかるエンジンの自動再始動時以外のタイミングに昇圧動作を行うDC−DCコンバータに適用することとしてもよく、また、車両以外の装置に搭載されるDC−DCコンバータに適用することとしてもよい。
図8は、本発明の第2実施例であるDC−DCコンバータ100の異常判定装置102の要部構成図を示す。
本実施例のDC−DCコンバータ100は、例えば、車両に搭載されており、高圧バッテリの出力電圧を降圧して車載電気負荷に電力供給を行う降圧装置である。DC−DCコンバータ100は、高圧バッテリ104と電気負荷106との間に介在されている。高圧バッテリ104は、蓄えている電力を所定電圧(通常は、例えば240ボルト)で外部出力することが可能な車載バッテリである。また、電気負荷106は、上記の電気負荷16と同様であってもよく、また、高圧バッテリ104の出力電圧よりも低い電圧を出力する低圧バッテリであってもよい。
DC−DCコンバータ100は、スイッチング素子110と、ダイオード112と、インダクタ114と、コンデンサ116と、からなる降圧回路118を備えている。スイッチング素子110の一端は、DC−DCコンバータ100すなわち降圧回路118の入力端子として、高圧バッテリ104に接続されている。スイッチング素子110の一端には、高圧バッテリ104の電圧が入力電圧Viとして入力される。
スイッチング素子110の他端には、ダイオード112のカソード端子が接続されている。ダイオード112のアノード端子は接地されている。スイッチング素子110は、高圧バッテリ104とダイオード112との間に介在されている。スイッチング素子110は、後述の降圧制御ICからの指令に従ってオン/オフされる例えばMOS−FETなどである。
スイッチング素子110の他端及びダイオード112のカソード端子には、インダクタ114の一端側が接続されている。インダクタ114は、所定のインダクタンス値Lを有するチョークコイルである。インダクタ114の他端は、コンデンサ116を介して接地されていると共に、DC−DCコンバータ100の出力端子すなわち降圧回路118として、電気負荷106に接続されている。DC−DCコンバータ100すなわち降圧回路118は、スイッチング素子110のオン/オフにより高圧バッテリ104の出力電圧を降圧して電気負荷106へ電力供給を行う。
かかる降圧回路118においては、まず、スイッチング素子110がオフからオンへ切り替わると、インダクタ114、電気負荷106、及びコンデンサ116に高圧バッテリ104の電圧に基づく電圧が印加される。インダクタ114に電圧が印加されると、インダクタ114に電流が流れてそのインダクタ114が充電される。この際、インダクタ114に流れる電流は、時間の経過に伴って比例的に増加する。また、インダクタ114に電圧が印加されているので、降圧回路118の出力電圧Voすなわち電気負荷106に印加される電圧は、降圧回路118の入力電圧Viよりも低くなる。更に、コンデンサ116は、降圧回路118の出力電圧Voで充電される。
次に、スイッチング素子110がオンからオフへ切り替わると、以後、インダクタ114に蓄えられていた電力が電気負荷106へ向けて放出されて、インダクタ114に流れる電流が時間の経過に伴って比例的に減少する。この際、降圧回路118の出力電圧Voは、コンデンサ116の両端電圧となり、降圧回路118の入力電圧Viよりも低くなる。そして、その後は、スイッチング素子110のオン/オフが所定周期で繰り返し行われる。かかる動作によれば、降圧回路118が常に入力電圧Viよりも低い電圧Voを出力するDC−DCコンバータ100による降圧が実現される。
DC−DCコンバータ100は、また、上記の如く降圧回路118での降圧動作を制御する降圧制御IC120を備えている。降圧制御IC120は、スイッチング素子110のオン/オフを制御する回路である。
DC−DCコンバータ100において、スイッチング素子110の他端及びダイオード112のカソード端子とインダクタ114の一端との間には、抵抗122が介在されている。抵抗122は、スイッチング素子110側からインダクタ114に向けて流れる電流の大きさを検出するための電流検出抵抗である。抵抗122の両端は、降圧制御IC120に内蔵された電流検出アンプ124の入力端子に接続されている。電流検出アンプ124は、スイッチング素子110側からインダクタ114へ向けて流れる電流の大きさに応じた信号を出力するアンプである。
降圧制御IC120は、スイッチング素子110のオン/オフを制御するスイッチ制御回路128と、インダクタ114のショートやスイッチング素子110の異常などのDC−DCコンバータ100の異常を判定する検査用回路126と、を有している。スイッチ制御回路128は、スイッチング素子110のオン/オフにより降圧回路118での降圧動作を制御すると共に、また、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定時にスイッチング素子110を強制的にオンさせることが可能である。
検査用回路126には、電流検出アンプ124の出力端子が接続されている。検査用回路126は、スイッチ制御回路128によりスイッチング素子110がオンされているタイミングで、電流検出アンプ124の出力信号に基づくスイッチング素子110からインダクタ114へ向けて流れる電流に基づいてDC−DCコンバータ100の異常を判定する。
スイッチング素子110がオフからオンに切り替わると、以後、インダクタ114に流れる電流Iは、上記(1)式と同様に、降圧回路118の入力電圧Viと出力電圧Voとの差圧とインダクタンス値Lとスイッチング素子110のオン継続時間tとに応じた値となり、DC−DCコンバータ100が正常状態にあれば、スイッチング素子110のオン継続時間tに時間比例して一定割合で増加する。また逆に、スイッチング素子110がオンからオフに切り替わると、以後、インダクタ114に流れる電流Iは、降圧回路118の入力電圧Viと出力電圧Voとの差圧とインダクタンス値Lとスイッチング素子110のオフ継続時間tとに応じた値となり、スイッチング素子110のオフ継続時間tに時間比例して一定割合で減少する。
この点、降圧回路118の入力電圧Vi及び出力電圧Voが安定した状態にあれば、スイッチング素子110がオン又はオフに切り替わってから、インダクタ114に流れる電流Iが予め定められた所定の基準電流値に達するまでの到達時間を測定することで、DC−DCコンバータ100の異常を判定することが可能である。上記の到達時間が想定範囲内にあれば、DC−DCコンバータ100が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間が想定範囲内になければ、DC−DCコンバータ100が異常状態にあると判定することができる。
そこで、本実施例においては、上述の手法を用いてDC−DCコンバータ100の異常を判定する。降圧制御IC120の検査用回路126は、スイッチング素子110がオンされると、時間カウントを開始して、以後、かかるオンの開始からの時間をカウントする。また、検査用回路126は、電流検出アンプ124の出力信号に基づいてインダクタ114に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが所定の基準電流値に達するか否かを判別する。尚、この所定の基準電流値は、降圧回路118に入力される基準となる入力電圧Vi及び降圧回路118から出力される基準となる出力電圧Voと、インダクタ114の基準となるインダクタンス値Lと、スイッチング素子110のオンの開始からの基準となる時間と、から求まるインダクタ114に流れると想定される規定の電流値であって、予め定められている。
検査用回路126は、スイッチング素子110のオン開始からの経過時間と検出電流Iが所定の基準電流値に達するか否かの判別結果とに基づいて、スイッチング素子110のオン開始から上記の検出電流Iが所定の基準電流値に達するまでの到達時間を測定し、その到達時間が想定範囲内にあるか否かを判別する。尚、この想定範囲は、降圧回路118の入力電圧Vi及び出力電圧Vo並びにインダクタ114のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる時間範囲であって、予め下限値及び上限値が定められた時間範囲である。
検査用回路126は、上記の到達時間が想定範囲内にあると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定内の傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ100が正常状態にあると判定する。一方、上記の到達時間が想定範囲の下限値を下回ると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定を超える傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ100に図3において異常判定Xで示す異常が生じていると判定する。また、上記の到達時間が想定範囲の上限値を上回ると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定を下回る傾きで増加している又はほとんど或いは全く増加していないと判断して、DC−DCコンバータ100に図3において異常判定Yで示す異常が生じていると判定する。
このように、本実施例の異常判定装置102においては、スイッチング素子110のオン中にそのオン開始からインダクタ114に流れる電流Iが所定の基準電流値に達するまでの到達時間を測定し、その到達時間が想定範囲内にあるか否かに基づいてDC−DCコンバータ100の異常有無を判定することができる。上記の到達時間が想定範囲内にある場合は、DC−DCコンバータ100が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間が想定範囲外にある場合は、DC−DCコンバータ100が異常状態にあると判定することができる。
従って、本実施例において、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定は、降圧回路118での降圧動作が行われるタイミングに限定されて行われるものではなく、降圧回路118内のスイッチング素子110を強制的にオンすることでも行われる。このため、本実施例の異常判定装置102によれば、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定を、降圧回路118に降圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
尚、上記の第2実施例においては、スイッチ制御回路128がスイッチング素子110をオンさせることにより特許請求の範囲に記載した「オン/オフ制御手段」及び「第1のステップ」が、検査用回路126がスイッチング素子110のオン中に電流検出アンプ124の出力信号に基づいてインダクタ114に流れる電流Iを検出することにより特許請求の範囲に記載した「電流検出手段」が、検査用回路126がスイッチング素子110のオン中にそのオン開始からインダクタ114に流れる電流Iが所定の基準電流値に達するまでの到達時間に基づいてDC−DCコンバータ100の異常有無を判定することにより特許請求の範囲に記載した「異常判定手段」及び「第2のステップ」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第2実施例においては、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定を、スイッチング素子110のオン開始からインダクタ114に流れる電流Iが所定の基準電流値に達するまでの到達時間に基づいて行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スイッチング素子110のオン中にインダクタ114に流れる電流Iの時間変化(具体的には、増加率)に基づいて行うこととすればよく、スイッチング素子110のオン開始から予め定められた所定時間が経過した時点でのインダクタ114に流れる電流Iの大きさに基づいて行うこととしてもよい。
かかる変形例において、検査用回路126は、スイッチング素子110がオンされると、時間カウントを開始して、以後、かかるオンの開始からの時間をカウントする。そして、スイッチング素子110のオン開始からの時間が所定の基準時間に達するか否かを判別すると共に、そのオン開始からの時間が所定の基準時間に達した場合には更に、インダクタ114に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが想定範囲内にあるか否かを判別する。尚、上記の所定の基準時間は、降圧回路118に入力される基準となる入力電圧Vi及び降圧回路118から出力される基準となる出力電圧Voと、インダクタ114の基準となるインダクタンス値Lと、に応じた傾きで増加する電流値Iが上記の所定の基準電流値に達するのに要する時間であって、予め定められている。また、上記の想定範囲は、降圧回路118の入力電圧Vi及び出力電圧Vo並びにインダクタ114のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる電流値範囲であって、予め下限値及び上限値が定められた電流値範囲である。
検査用回路126は、スイッチング素子110のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ114に流れる電流Iが想定範囲内にあると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定内の傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ100が正常状態にあると判定する。また、スイッチング素子110のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ114に流れる電流Iが想定範囲の上限値を上回ると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定を超える傾きで増加していると判断して、DC−DCコンバータ100に図3において異常判定Xで示す異常が生じていると判定する。更に、スイッチング素子110のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ114に流れる電流Iが想定範囲の下限値を下回ると判別した場合は、インダクタ114に流れる電流が想定を下回る傾きで増加している又はほとんど或いは全く増加していないと判断して、DC−DCコンバータ100に図3において異常判定Yで示す異常が生じていると判定する。かかる変形例においても、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定を、降圧回路118での降圧動作が行われないタイミングでも行うことが可能であるので、降圧回路118に降圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
また、上記の第2実施例においては、検査用回路126がスイッチング素子110からインダクタ114へ向けて流れる電流に基づいてDC−DCコンバータ100の異常を判定するタイミングを、スイッチング素子110がオンされている期間中としているが、そのスイッチング素子110がオフされている期間中としてもよい。かかる変形例においては、DC−DCコンバータ100の異常有無の判定を、スイッチング素子110のオフ中にインダクタ114に流れる電流Iの時間変化(具体的には、減少率)に基づいて行うこととすればよい。すなわち、スイッチング素子110のオフ中にそのオフ開始からインダクタ114に流れる電流Iが所定の基準電流値に低下するまでの到達時間を測定し、その到達時間が想定範囲内にあるか否かに基づいてDC−DCコンバータ100の異常有無を判定すること、或いは、スイッチング素子110のオフ開始から予め定められた所定時間が経過した時点でのインダクタ114に流れる電流Iの大きさに基づいてDC−DCコンバータ100の異常有無を判定することとすればよい。
また、上記の第2実施例においては、降圧回路118がダイオード112を用いて構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ダイオード112に代えて同期整流用の素子を使用するものであってもよい。
図9は、本発明の第3実施例であるDC−DCコンバータ200の異常判定装置202の要部構成図を示す。尚、図9において、上記図8と同様の構成を示す部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
本実施例のDC−DCコンバータ200は、例えば、車両に搭載されており、高圧バッテリの出力電圧を降圧して車載電気負荷に電力供給を行う降圧装置である。DC−DCコンバータ200は、高圧バッテリ104と電気負荷106との間に介在されている。DC−DCコンバータ200は、2つのスイッチング素子202,204と、インダクタ206と、コンデンサ208と、からなる降圧回路210を備えている。
高圧バッテリ104と接地端との間には、両スイッチング素子202,204が直列接続されている。すなわち、スイッチング素子202の一端は、DC−DCコンバータ200すなわち降圧回路210の入力端子として、高圧バッテリ104に接続されている。スイッチング素子202の一端には、高圧バッテリ104の電圧が入力電圧Viとして入力される。スイッチング素子202の他端には、スイッチング素子204の一端が接続されている。スイッチング素子204の他端は、接地端側に接続されている。両スイッチング素子202,204は、後述の降圧制御ICからの指令に従ってオン/オフされる例えばMOS−FETなどである。
スイッチング素子202の他端及びスイッチング素子204の一端には、インダクタ206の一端側が接続されている。インダクタ206は、所定のインダクタンス値Lを有するチョークコイルである。インダクタ206の他端は、コンデンサ208を介して接地されていると共に、DC−DCコンバータ200の出力端子すなわち降圧回路210として、電気負荷106に接続されている。DC−DCコンバータ200すなわち降圧回路210は、スイッチング素子202,204のオン/オフにより高圧バッテリ104の出力電圧を降圧して電気負荷106へ電力供給を行う。
かかる降圧回路210においては、まず、スイッチング素子202がオフからオンへ切り替わりかつスイッチング素子204がオフされると、インダクタ206、電気負荷106、及びコンデンサ208に高圧バッテリ104の電圧に基づく電圧が印加される。インダクタ206に電圧が印加されると、インダクタ206に電流が流れてそのインダクタ206が充電される。この際、インダクタ206に流れる電流は、時間の経過に伴って比例的に増加する。また、インダクタ206に電圧が印加されているので、降圧回路210の出力電圧Voすなわち電気負荷106に印加される電圧は、降圧回路210の入力電圧Viよりも低くなる。更に、コンデンサ208は、降圧回路210の出力電圧Voで充電される。
次に、スイッチング素子202がオンからオフへ切り替わりかつスイッチング素子204がオフからオンへ切り替わると、以後、インダクタ206に蓄えられていた電力が電気負荷106へ向けて放出されて、インダクタ206に流れる電流が時間の経過に伴って比例的に減少する。この際、降圧回路210の出力電圧Voは、コンデンサ208の両端電圧となり、降圧回路210の入力電圧Viよりも低くなる。そして、その後は、スイッチング素子202,204のオン/オフが所定周期で繰り返し行われる。かかる動作によれば、降圧回路210が常に入力電圧Viよりも低い電圧Voを出力するDC−DCコンバータ200による降圧が実現される。
DC−DCコンバータ200は、また、上記の如く降圧回路210での降圧動作を制御する降圧制御IC212を備えている。降圧制御IC212は、スイッチング素子202,204のオン/オフを制御する回路である。
DC−DCコンバータ200において、スイッチング素子204の他端及びインダクタ206の一端と接地端との間には、抵抗214が介在されている。抵抗214は、接地端側からスイッチング素子204に向けて流れる電流の大きさを検出するための電流検出抵抗である。抵抗214の両端は、降圧制御IC212に内蔵された電流検出アンプ216の入力端子に接続されている。電流検出アンプ216は、接地端側からスイッチング素子204へ向けて流れる電流の大きさに応じた信号を出力するアンプである。降圧制御IC212は、電流検出アンプ216の出力信号に基づいて接地端側からスイッチング素子204へ向けて流れる電流Iを検出する。
降圧制御IC212は、スイッチング素子202,204それぞれのオン/オフを制御するスイッチ制御回路218と、インダクタ206のショートやスイッチング素子202,204の異常などのDC−DCコンバータ200の異常有無を判定する検査用回路220と、を有している。スイッチ制御回路218は、スイッチング素子202,204のオン/オフにより降圧回路210での降圧動作を制御する。スイッチ制御回路218は、降圧回路210での降圧動作中、スイッチング素子202,204のオン/オフを、電流検出アンプ216の出力信号に基づいて検出される接地端側からスイッチング素子204へ向けて流れる電流Iに基づいてフィードバック制御する。
また、検査用回路220は、スイッチ制御回路218によりスイッチング素子202がオフされかつスイッチング素子204がオンされているタイミングで、電流検出アンプ216の出力信号に基づく接地端側からスイッチング素子204へ向けて流れる電流に基づいてDC−DCコンバータ200の異常を判定する。
スイッチング素子202がオフされかつスイッチング素子204がオンされると、インダクタ206に流れる電流は、略ゼロである状態からサージ電圧に起因して大電流となり、その後は、時間の経過に伴って比例的に減少する。このインダクタ206に流れる電流Iは、降圧回路210の入力電圧Viと出力電圧Voとの差圧とインダクタンス値Lとスイッチング素子204のオン継続時間tとに応じた値となり、DC−DCコンバータ200が正常状態にあれば、スイッチング素子204のオン継続時間tに時間比例して一定割合で減少する。
この点、降圧回路210の入力電圧Vi及び出力電圧Voが安定した状態にあれば、スイッチング素子202がオフされかつスイッチング素子204がオンされてから、インダクタ206に流れる電流Iが予め定められた所定の基準電流値に達する(低下する)までの到達時間を測定することで、DC−DCコンバータ200の異常を判定することが可能である。上記の到達時間が想定範囲内にあれば、DC−DCコンバータ200が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間が想定範囲内になければ、DC−DCコンバータ200が異常状態にあると判定することができる。
そこで、本実施例においては、上述の手法を用いてDC−DCコンバータ200の異常を判定する。降圧制御IC212の検査用回路220は、スイッチング素子202がオフされかつスイッチング素子204がオンされると、時間カウントを開始して、以後、かかるオンの開始からの時間をカウントすると共に、電流検出アンプ216の出力信号に基づいて接地側からスイッチング素子204に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが所定の基準電流値I0に達する(低下する)か否かを判別する。尚、この所定の基準電流値I0は、降圧回路210に入力される基準となる入力電圧Vi及び降圧回路210から出力される基準となる出力電圧Voと、インダクタ206の基準となるインダクタンス値Lと、スイッチング素子204のオン開始からの基準となる時間と、から求まるインダクタ206に流れると想定される規定の電流値であって、予め定められている。
検査用回路220は、スイッチング素子204のオン開始からの経過時間と検出電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別結果とに基づいて、スイッチング素子204のオン開始から上記の検出電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tを測定し、その到達時間Tが想定範囲内にあるか否かを判別する。尚、この想定範囲は、降圧回路210の入力電圧Vi及び出力電圧Vo並びにインダクタ206のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる時間範囲であって、予め下限値Td及び上限値Tuが定められた時間範囲である。
検査用回路220は、上記の到達時間Tが想定範囲内にあると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定内の傾きで減少していると判断して、DC−DCコンバータ200が正常状態にあると判定する。一方、上記の到達時間Tが想定範囲の下限値を下回ると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定を超える傾きで減少していると判断して、DC−DCコンバータ200に図3において異常判定Xで示す異常が生じていると判定する。また、上記の到達時間Tが想定範囲の上限値を上回ると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定を下回る傾きで減少している又はほとんど或いは全く減少していないと判断して、DC−DCコンバータ200に図3において異常判定Yで示す異常が生じていると判定する。
このように、本実施例の異常判定装置202においては、スイッチング素子204のオン中にそのオン開始からインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tを測定し、その到達時間Tが想定範囲内にあるか否かに基づいてDC−DCコンバータ200の異常有無を判定することができる。上記の到達時間Tが想定範囲内にある場合は、DC−DCコンバータ200が正常状態にあると判定し、一方、上記の到達時間Tが想定範囲外にある場合は、DC−DCコンバータ200が異常状態にあると判定することができる。
従って、本実施例において、DC−DCコンバータ200の異常有無の判定は、降圧回路210での降圧動作が行われるタイミングに限定されて行われるものではなく、降圧回路210内のスイッチング素子202のオフ及びスイッチング素子204のオンを強制的に行うことでも行われる。このため、本実施例の異常判定装置202によれば、DC−DCコンバータ200の異常有無の判定を、降圧回路210に降圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
尚、上記の第3実施例においては、スイッチ制御回路218がスイッチング素子202をオンさせかつスイッチング素子204をオンさせることにより特許請求の範囲に記載した「オン/オフ制御手段」及び「第1のステップ」が、検査用回路220がスイッチング素子204のオン中に電流検出アンプ216の出力信号に基づいてインダクタ206に流れる電流Iを検出することにより特許請求の範囲に記載した「電流検出手段」が、検査用回路220がスイッチング素子204のオン中にそのオン開始からインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tに基づいてDC−DCコンバータ200の異常有無を判定することにより特許請求の範囲に記載した「異常判定手段」及び「第2のステップ」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第3実施例においては、スイッチング素子204のオン開始からインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するまでの到達時間Tに基づいてDC−DCコンバータ200の異常有無を判定するが、その異常有無の判定或いはインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別を、スイッチング素子204のオン開始から所定時間(図10に示す時間T´)が経過するまでの期間は行わないこと、すなわち、スイッチング素子204のオン開始から所定時間(図4に示す時間T´)内を除いて行うこととしてもよい。
一般に、スイッチング素子204がオフからオンへ切り替わった際に発生するサージ電圧はインダクタ206に流れる電流Iに影響を及ぼすが、これに対して、上記の変形例によれば、スイッチング素子204のオン直後にDC−DCコンバータ200の異常有無の判定或いはインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達するか否かの判別を行わないので、スイッチング素子204のオフからオンへの切り替えに伴うサージ電圧に起因してDC−DCコンバータ200が異常状態であると誤判定されるのを防止することが可能である。
また、上記の第3実施例においては、図10に示す如く、DC−DCコンバータ200の異常有無の判定を、スイッチング素子204のオン開始からインダクタ206に流れる電流Iが所定の基準電流値I0に達する(低下する)までの到達時間Tに基づいて行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スイッチング素子204のオン中にインダクタ206に流れる電流Iの時間変化(具体的には、減少率)に基づいて行うこととすればよく、図11に示す如く、スイッチング素子204のオン開始から予め定められた所定時間T0が経過した時点でのインダクタ206に流れる電流Iの大きさに基づいて行うこととしてもよい。
かかる変形例において、検査用回路220は、スイッチング素子202がオフされかつスイッチング素子204がオンされると、時間カウントを開始して、以後、かかるスイッチング素子204のオン開始からの時間をカウントする。そして、スイッチング素子204のオン開始からの時間が所定の基準時間に達するか否かを判別すると共に、そのオン開始からの時間が所定の基準時間に達した場合には更に、インダクタ206に流れる電流Iを検出し、その検出電流Iが想定範囲内にあるか否かを判別する。尚、上記の所定の基準時間は、降圧回路210に入力される基準となる入力電圧Vi及び降圧回路210から出力される基準となる出力電圧Voと、インダクタ206の基準となるインダクタンス値Lと、に応じた傾きで減少する電流値Iが上記の所定の基準電流値に達する(低下する)のに要する時間であって、予め定められている。また、上記の想定範囲は、降圧回路210の入力電圧Vi及び出力電圧Vo並びにインダクタ206のインダクタンス値Lそれぞれの正常値であるバラツキの下限値及び上限値から求まる電流値範囲であって、予め下限値及び上限値が定められた電流値範囲である。
検査用回路220は、スイッチング素子204のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ206に流れる電流Iが想定範囲内にあると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定内の傾きで減少していると判断して、DC−DCコンバータ200が正常状態にあると判定する。また、スイッチング素子204のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ206に流れる電流Iが想定範囲の上限値を上回ると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定を超える傾きで減少していると判断して、DC−DCコンバータ200に図3において異常判定Xで示す異常が生じていると判定する。更に、スイッチング素子204のオン開始から所定時間が経過した時点でのインダクタ206に流れる電流Iが想定範囲の下限値を下回ると判別した場合は、インダクタ206に流れる電流が想定を下回る傾きで減少している又はほとんど或いは全く減少していないと判断して、DC−DCコンバータ200に図3において異常判定Yで示す異常が生じていると判定する。かかる変形例においても、DC−DCコンバータ200の異常有無の判定を、降圧回路210での降圧動作が行われないタイミングでも行うことが可能であるので、降圧回路210に降圧動作を行わせることなく正確に行うことが可能である。
10,100,200 DC−DCコンバータ
12,102,202 異常判定装置
14,104 バッテリ
16,106 電気負荷
20,114,206 インダクタ
22,110,204 スイッチング素子
24,112 ダイオード
26,116,208 コンデンサ
28 昇圧回路
30 昇圧制御IC
32 昇圧制御回路
34 ゲートドライバ
36,122,214 抵抗
44,126,220 検査用回路
118,210 降圧回路
120,212 降圧制御IC
128,218 スイッチ制御回路

Claims (10)

  1. インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する装置であって、
    前記スイッチング素子をオン/オフさせるオン/オフ制御手段と、
    前記インダクタに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記オン/オフ制御手段による前記スイッチング素子のオン中又はオフ中に前記電流検出手段により検出される前記電流の時間変化に基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とするDC−DCコンバータの異常判定装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記オン/オフ制御手段により前記スイッチング素子がオン/オフされた以後、該オン/オフの開始から前記電流検出手段により検出される前記電流が所定の基準電流値に達するまでの到達時間が所定の時間範囲内にあるか否かに基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  3. 前記異常判定手段は、前記オン/オフ制御手段により前記スイッチング素子がオン/オフされた以後、該オン/オフの開始から所定時間内を除いて、前記電流検出手段により検出される前記電流が所定の基準電流値に達するまでの到達時間が所定の時間範囲内にあるか否かに基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記到達時間が前記所定の時間範囲内にない場合に、前記DC−DCコンバータに異常が生じていると判定することを特徴とする請求項2又は3記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  5. 前記異常判定手段は、前記オン/オフ制御手段により前記スイッチング素子がオン/オフされた以後、該オン/オフの開始から所定時間が経過した時点での前記電流検出手段により検出される前記電流が所定の電流値範囲内にあるか否かに基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記所定時間が経過した時点での前記電流検出手段により検出される前記電流が前記所定の電流値範囲内にない場合に、前記DC−DCコンバータに異常が生じていると判定することを特徴とする請求項5記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  7. 前記DC−DCコンバータは、直流電圧の昇圧変換を行う昇圧回路を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  8. 前記昇圧回路は、アイドリングストップシステム搭載車両におけるエンジンの自動再始動時にバッテリ電圧を昇圧する電圧変換器であることを特徴とする請求項7記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  9. 前記DC−DCコンバータは、直流電圧の降圧変換を行う降圧回路を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載のDC−DCコンバータの異常判定装置。
  10. インダクタとスイッチング素子とを少なくとも有する直流電圧の変換を行うDC−DCコンバータの異常を判定する方法であって、
    前記スイッチング素子をオン/オフさせる第1のステップと、
    前記第1のステップにおける前記スイッチング素子のオン中又はオフ中に前記インダクタに流れる電流の時間変化に基づいて、前記DC−DCコンバータの異常を判定する第2のステップと、
    を備えることを特徴とするDC−DCコンバータの異常判定方法。
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