JP2014129906A - 熱処理炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス供給管からガスを供給しながら被熱処理物の熱処理を行う熱処理炉において、熱処理領域における温度のばらつきを抑制する。
【解決手段】炉体内部2の熱処理領域12を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物15を連続的に熱処理する熱処理炉10において、搬送方向Aに沿う複数の位置に、搬送方向に直交するようにガス供給管4を炉体内部に挿入するとともに、ガス供給管として、炉体内部に挿入された先端14aは封止され、周壁14bの長手方向に沿う複数の位置にガスを炉体内部に噴出させるためのガス噴出口24が設けられ、先端とは逆側の解放端14cからガスが供給されるように構成されたガス供給管を用い、かつ、炉体内部に挿入された複数のガス供給管のうち、搬送方向において、互いに隣り合う一対のガス供給管についてみた場合に、一方のガス供給管4aと他方の供給ガス供給管4bとを、互いに逆側から炉体内部に挿入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、セラミック電子部品の製造工程などにおいて用いられる熱処理炉に関し、詳しくは、ガス供給管からガス(雰囲気ガス)を供給しながら、連続的に被熱処理物の熱処理を行う熱処理炉に関する。
例えば、積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品は、通常、未焼成のセラミック積層体(セラミック成形体)を熱処理してバインダーを除去する脱バインダー工程、その後に本焼成を行う焼成工程などを経て製造されており、上記脱バインダー工程や焼成工程は、雰囲気や温度などを制御することができるように構成された熱処理炉を用いて実施されている。
そのような熱処理炉の1つに、図13に示すような熱処理炉が提案されている。この熱処理炉は、炉体101の長さ方向に沿って多数のローラ103が列設され、これらローラ103の回転により焼成室102内を被焼成物Mが移送される焼成炉において、ローラ103が中空筒状で、その筒壁に多数の噴気孔105が形成され、これらローラ103の外部開放端103aにガス供給源106が連通接続された構造を有している。
この熱処理炉においては、ローラ103の一方側の端部である外部解放端103a側から雰囲気ガスが供給されるため、外部解放端103aに近い位置に存在する噴気孔105から供給されるガスと、外部解放端103aから遠い位置に存在する噴気孔105から供給されるガスとでは、温度差が大きくなる。すなわち、外部解放端103aに近い噴気孔105から供給されるガスは温度が低いが、ローラ103が燃焼室で加熱されるため、外部解放端103aから遠い噴気孔105から供給されるガスは温度が高くなる。
その結果、焼成室102内に温度分布が生じて、均一な焼成を行うことが困難になり、焼成状態にばらつきが発生するという問題点がある。
特開平6−3070号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、ガス供給管からガスを供給しながら、連続的に被熱処理物の熱処理を行う熱処理炉において、熱処理領域における温度のばらつきが少なく、安定した焼成を行うことが可能な熱処理炉を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の熱処理炉は、
炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
前記搬送方向に沿う複数の位置に、前記搬送方向に直交するようにガス供給管が炉体内部に挿入されているとともに、
前記ガス供給管として、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、炉体外部に位置する解放端からガスが供給されるように構成されたガス供給管が用いられており、かつ、
複数の前記ガス供給管のうち、搬送方向において、互いに隣り合う一対のガス供給管についてみた場合に、一方の前記ガス供給管と他方の前記ガス供給管とが、互いに逆側から前記炉体内部に挿入されていること
を特徴としている。
なお、本発明において、被熱処理物の搬送方向に直交するようにガス供給管が炉体内部に挿入されているとは、文字どおり、搬送方向に直交するようにガス供給管が挿入されている場合に限らず、実装置において生じるような挿入方向のばらつきなどは許容する概念である。
また、本発明の熱処理炉においては、前記一方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口と、前記他方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口が、前記搬送方向に沿う方向についてみた場合に互いに対応する、前記搬送方向に平行な同一線上の位置に設けられていることが好ましい。
ガス噴出口が、搬送方向に沿う方向についてみた場合に、互いに対応する位置に設けられている(すなわち、搬送方向に平行な同一線上に位置している)ような構成とした場合、ガス噴出口から噴き出すガスどうしが衝突することにより、炉体内部の雰囲気を攪拌して、炉体内部の温度のばらつきを抑えることが可能になる。
また、本発明の熱処理炉においては、前記一方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口と、前記他方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口が、前記搬送方向に沿う方向についてみた場合に互いに対応しない、前記搬送方向に平行な同一線上ではない位置に設けられているような構成とすることも可能である。
ガス噴出口が、搬送方向に沿う方向についてみた場合に、互いに対応しない位置に設けられている(すなわち、搬送方向に平行な同一線上に位置していない)ような構成とした場合、対応する位置に設けられているガス噴出口から噴出するガスの影響を受けずに、炉体内部の温度のばらつきを抑えることが可能になる。
なお、本発明において、一方のガス供給管のガス噴出口と、他方のガス供給管のガス噴出口が互いに対応しない位置に設けられているとは、ガス噴出口が、搬送方向に平行な同一線上に位置しないことを意味する概念であり、一例としては、搬送方向に隣り合うガス供給管において、千鳥状にガス噴出口が配設されているような場合が挙げられる。なお、ガス噴出口が、搬送方向に沿う方向についてみた場合に、互いに対応する位置に設けられる構成とするか、あるいは互いに対応しない位置に設けられる構成とするかは、ガス噴出口の間隔などに基づいて、どちらがより炉体内部の温度のばらつきを抑えることができるかによって、適宜選択することができる。
また、前記一対のガス供給管の前記ガス噴出口が、前記ガス供給管の前記炉体内部に位置する領域のうち、搬送方向に直交する方向における前記炉体内部の中央より奥側に位置するガス供給管先端側領域にのみ配設されていることが好ましい。
ガス噴出口が、ガス供給管の炉体内部に位置する領域のうち、搬送方向に直交する方向における炉体内部の中央より奥側のガス供給管先端側領域にのみ配設された構成とした場合、供給されたガスが、ガス供給管を通過して炉体内部の中央を超える領域に達するまでの過程で十分に加熱され、炉体内部に供給されるガスの温度が高くなるため、炉体内部の温度のばらつきを抑制、防止することが可能になる。
また、本発明の他の熱処理炉は、
炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
前記搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれに、前記搬送方向に直交する同一線上に軸心が位置する2本のガス供給管が、互いに逆側から、先端が前記搬送方向に直交する方向における前記炉体内部の中央に達し、かつ、前記先端が互いに正対するような態様で挿入されているとともに、
前記ガス供給管として、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられており、炉体外部に位置する解放端からガスが供給されるように構成されたガス供給管が用いられていること
を特徴としている。
また、本発明のさらに他の熱処理炉は、
炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
前記搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれから前記炉体内部に、前記搬送方向に直交し、かつ、前記炉体内部を貫通するようにガス供給管が挿入されているとともに、
前記ガス供給管として、両端が解放端となり、中央部で連通が遮断され、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、前記両端の解放端のそれぞれから供給されたガスが、前記ガス噴出口を経て、前記炉体内部に供給されるように構成されたガス供給管が用いられていること
を特徴としている。
本発明の熱処理炉は、上述のように、搬送方向に沿う複数の位置に、搬送方向に直交するようにガス供給管が炉体内部に挿入されており、ガス供給管として、周壁の長手方向に沿う複数の位置にガスを炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、炉体外部に位置する解放端からガスが供給されるように構成されたガス供給管を用い、炉体内部に挿入された複数のガス供給管のうち、搬送方向において、互いに隣り合う一対のガス供給管についてみた場合に、一方のガス供給管と他方のガス供給管とを、互いに逆側から炉体内部に挿入するようにしている。したがって、一方のガス供給管では、先端側に向かってガスの温度が徐々に上昇することになり、他方のガス供給管では、上記一方のガス供給管の場合とは逆側に位置する先端側に向かってガスの温度が徐々に上昇することになる。すなわち、一方のガス供給管と他方のガス供給管から供給されるガスの、被熱処理物の搬送方向に直交する方向における温度分布は、互いに対称の関係になるため、それらが混ざり合うことで、炉体内部の温度のばらつきが小さくなり、安定した雰囲気中で、良好な熱処理を行うことが可能になる。
また、本発明の他の熱処理炉(本発明の第2の熱処理炉)では、搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれに、搬送方向に直交する同一線上に軸心が位置する2本のガス供給管を、互いに逆側から、先端が前記搬送方向に直交する方向における前記炉体内部の中央に達し、かつ、前記先端が互いに正対するような態様で挿入するようにしている。したがって、一方側から挿入されるガス供給管のガス噴出口の位置と、他方側から挿入されるガス供給管のガス噴出口の位置とが、点対称の関係になるため、温度分布もほぼ対称の関係になる。そして、かかるガス噴出口から噴出するガスが混ざり合うことで、炉体内部の温度のばらつきが小さくなり、安定した雰囲気中で、良好な熱処理を行うことが可能になる。
また、本発明のさらに他の熱処理炉(本発明の第3の熱処理炉)では、搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれから炉体内部に、搬送方向に直交し、かつ、炉体内部を貫通するように、両端が解放端となり、中央部で連通が遮断され、周壁の長手方向に沿う複数の位置にガスを炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、両端の解放端のそれぞれから供給されたガスが、ガス噴出口を経て、炉体内部に供給されるように構成されたガス供給管を挿入した構成としている。したがって、炉体内部を貫通するように挿入された一本のガス供給管により、両側から炉体内部にガスを供給することが可能になり、上述の本発明の第2の熱処理炉の場合に準じるような作用効果を得ることができる。
本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる熱処理炉の構成を示す側面断面図である。 本発明の実施形態1にかかる熱処理炉の構成を示す平面断面図である。 本発明の実施形態1にかかる熱処理炉の構成を示す正面断面図である。 本発明の実施形態1にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 比較用の熱処理炉におけるガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 実施形態1および比較用の熱処理炉について調べた炉体内部の温度のばらつきを示す図である。 本発明の実施形態2にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 本発明の実施形態4にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 本発明の実施形態5にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 本発明の実施形態6にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 本発明の実施形態7にかかる熱処理炉のガス供給管の配設態様を模式的に示す図である。 従来の熱処理炉の構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を示して、本発明をさらに詳しく説明する。
なお、以下の各実施形態では、セラミック電子部品を製造する場合に、未焼成のセラミック成形体を熱処理する際に用いられる熱処理炉を例にとって説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる熱処理炉10の構成を示す側面断面図、図2はその平面断面図、図3は正面断面図である。
この熱処理炉10は、図1,2,3に示すように、炉体1の内部(炉体内部)2に、加熱手段(ヒータ)3と、雰囲気を調整するためのガスを供給するガス供給管4と、被熱処理物(未焼成のセラミック成形体が収容された匣)15を、所定の搬送方向(図1,2において矢印Aで示す方向)に搬送するための、ローラ6などを備えた搬送機構7を備えている。
また、炉体内部2には、各領域でのガス量および温度を制御する機能を果たす堰8が設けられている。
この熱処理炉10は、複数の被熱処理物15が、順次、炉体内部2の熱処理領域12を通過する(矢印A(図1,2)の方向に通過する)ことにより、連続的に熱処理が行われるように構成されている。
そして、この実施形態1の熱処理炉10においては、複数のガス供給管4が、図1,2,3に示すように、上記搬送方向Aに沿う複数の位置に、搬送方向Aに直交するように炉体内部2に挿入されている。
そして、炉体内部2に挿入された複数のガス供給管4のうち、搬送方向において、互いに隣り合う一対のガス供給管4(例えば、図2の4a,4b)についてみた場合に、一方のガス供給管4(4a)と他方のガス供給管4(4b)とが、互いに逆側から炉体内部2に挿入されている。
そして、各ガス供給管4(4a,4b)は、いずれか一方の炉壁側から炉体内部2に挿入され、先端側が他方の炉壁に支持されることにより、炉体1に安定して支持されるように構成されている。
なお、ガス供給管4としては、通常、例えばセラミックや耐熱金属などの耐熱性を備えた材料からなるものが用いられる。
また、発明の理解を容易にするため、図4に、一対のガス供給管4(4a,4b)に着目した、ガス供給管の配設態様を模式的に示す。
ガス供給管4(4a,4b)は、図2、図3、図4などに示すように、炉体内部2に挿入された先端14aは封止され、図3、図4に示すように、周壁14bの長手方向に沿う複数の位置には、ガスを炉体内部2に噴出させるためのガス噴出口24が設けられ、先端14aとは逆側の炉体1の外部に位置する解放端14cからガス供給管4に供給されたガスが、ガス噴出口24から炉体内部2に供給されるように構成されている。
なお、この実施形態1および以下の各実施形態において、ガス噴出口24は、例えば、ガスが真下に向かって噴き出すように構成されていてもよく、また、前後や左右にある程度の角度をもって噴き出すように構成されていてもよい。
ガスの噴き出し方向を適切に制御することにより、雰囲気の制御を効率よく行うことが可能になる場合がある。
ただし、実施形態1および以下の各実施形態においては、ガス噴出口24から真下に向かってガスを噴き出させるようにした場合を例にとって説明する。
また、この実施形態1では、ガス供給管4として、炉体内部2に位置する領域に、長手方向に沿って、約20個のガス噴出口24を備えたガス供給管4を用いている。ただし、ガス噴出口24の配設個数になんら制約はなく、熱処理炉の実際の構造や寸法などの種々の条件を考慮して、配設個数を設定することができる。
また、ガス供給管4の寸法や具体的な形状さらには配設ピッチや配設数などに関しても、特に制約はない。
また、この実施形態1では、一方のガス供給管4(4a)と他方のガス供給管4(4b)において、ガス噴出口24は、搬送方向Aに沿う方向についてみた場合に、互いに対応する位置に形成されている(すなわち、搬送方向Aに平行な同一線上に位置するように形成されている)。
このように構成された熱処理炉10の場合、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)において、一方のガス供給管4(4a)と、他方のガス供給管4(4b)とが互いに逆側から炉体内部2に挿入されているので、一方側から炉体内部2に挿入された一方のガス供給管4(4a)では、先端側に向かってガスの温度が徐々に上昇することになり、逆側から炉体内部2に挿入された他方のガス供給管4(4b)でも、上記一方のガス供給管4(4a)の場合とは逆側の先端側に向かってガスの温度が徐々に上昇することになる。その結果、一対のガス供給管4(4a,4b)から供給されるガスの、搬送方向Aに直交する方向における温度分布は、互いに対称の関係になるため、それらが混ざり合うことで、炉体内部2の温度のばらつきが小さくなり、安定した雰囲気中で良好な熱処理を行うことが可能になる。
なお、比較のため、図5に模式的に示すように、すべてのガス供給管を同一方向から炉体内部2に挿入した熱処理炉、すなわち、隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)が同一方向から炉体内部2に挿入されている熱処理炉(比較用の熱処理炉)10aを作製し、上記実施形態1の熱処理炉10とともに、炉体内部2の温度の位置的なばらつきの大きさを調べた。
なお、比較用の熱処理炉10aの、他の条件は上述の実施形態1の熱処理炉10の場合と同様である。
炉体内部2の温度の位置的なばらつきの大きさを調べるにあたっては、図4および図5に、符号1,2,3,4,5で示した5点の位置で、炉体内部2の温度を測定した。
その結果、図6に示すように、ガス供給管4を同一方向から炉体内部2に挿入した比較用の熱処理炉10aの場合、炉体内部2の温度のばらつきが大きいのに対して、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)の一方と他方とを、互いに逆側から炉体内部2に挿入するようにした実施形態1の熱処理炉10の場合、炉体内部2の温度のばらつきが小さくなることが確認された。
[実施形態2]
この実施形態2では、上記実施形態1の熱処理炉10とは構成の異なる熱処理炉について説明する。
図7は、本発明の実施形態2にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。この実施形態2の熱処理炉10においては、ガス供給管4として、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)についてみた場合の、一方のガス供給管4(4a)および他方のガス供給管4(4b)として、互いに逆側から炉体内部2の中央にまで達するような長さのガス供給管4(4a,4b)が用いられている。
そして、一方のガス供給管4(4a)に形成されたガス噴出口24と、他方のガス供給管4(4b)に形成されたガス噴出口24の位置は、点対称の関係になるように構成されている。
したがって、この実施形態2の熱処理炉10の場合も、一方のガス供給管と他方のガス供給管から供給されるガスの搬送方向Aに直交する方向における温度分布は、互いに対称の関係になるため、それらが混ざり合うことで、炉体内部の温度分布が小さくなり、炉体内部の温度のばらつきを抑制することができる。
[実施形態3]
図8は、本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。この実施形態3では、ガス供給管4として、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)についてみた場合の、一方のガス供給管4(4a)および他方のガス供給管4(4b)として、上記実施形態2で用いたガス供給管4(4a,4b)よりもさらに長さが短く、互いに逆側から炉体内部2に挿入した場合に、炉体内部2の中央にまで到達しないような長さのガス供給管4(4a,4b)が用いられている。
ただし、この実施形態3においても、ガス供給管4aに形成されたガス噴出口24と、ガス供給管4bに形成されたガス噴出口24の位置は、点対称の関係になるように構成されている。
したがって、この実施形態3の熱処理炉10の場合も、一方のガス供給管4(4a)と他方のガス供給管4(4b)から供給されるガスの搬送方向Aに直交する方向における温度分布は、互いに対称の関係になるため、それらが混ざり合うことで、炉体内部の温度分布が小さくなり、炉体内部の温度のばらつきを抑制することができる。
[実施形態4]
図9は、本発明のさらに他の実施形態(実施形態4)にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。この上記実施形態4では、ガス供給管4として、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)についてみた場合の、一方のガス供給管4(4a)および他方のガス供給管4(4b)として、上記実施形態1において用いられているガス供給管と同じく、炉体内部2の一方端部から他方端部に至る長さを有するが、ガス噴出口24の位置関係が、実施形態1において用いられているガス供給管とは異なるガス供給管4(4a,4b)が用いられている。
すなわち、実施形態4では、一方のガス供給管4(4a)と他方のガス供給管(4b)において、ガス噴出口24が、搬送方向Aに沿う方向についてみた場合に、互いに対応しない位置に形成されている(すなわち、搬送方向Aに平行な同一線上に位置しないように、千鳥状に配設されている)。
この実施形態4の熱処理炉10の場合、上記一対のガス供給管4(4a,4b)において、ガス噴出口24が、搬送方向Aに沿う方向についてみた場合に、互いに対応しない位置に形成されているため、一方のガス供給管4(4a)のガス噴出口24から噴出したガスと、他方のガス供給管4(4b)のガス噴出口24から噴出したガスが互いに干渉しないため、炉体内部2の温度のばらつきを抑制することが可能になる。
[実施形態5]
図10は、本発明のさらに他の実施形態(実施形態5)にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。この上記実施形態5では、ガス供給管4として、互いに隣り合う一対のガス供給管4(4a,4b)についてみた場合、一方のガス供給管4(4a)および他方のガス供給管4(4b)として、上記実施形態1において用いられているガス供給管と同じく、炉体内部2の一方端部から他方端部に至る長さを有するが、ガス噴出口24の位置関係が、実施形態1において用いられているガス供給管とは異なるガス供給管4(4a,4b)が用いられている。
すなわち、実施形態5では、一方のガス供給管4(4a)と他方のガス供給管(4b)のガス噴出口24が、ガス供給管4(4a,4b)の、炉体内部2に位置する領域のうち、搬送方向Aに直交する方向における炉体内部2の中央より奥側のガス供給管先端側領域にのみ配設されている。
このように構成された実施形態5の熱処理炉10の場合、ガス噴出口24が、ガス供給管4(4a,4b)の炉体内部2に位置する領域のうち、炉体内部2の中央より奥側の領域にのみ配設されているため、供給されたガスが、ガス供給管4(4a,4b)を通過して炉体内部2の中央を超える領域に達するまでの過程で十分に加熱され、中央より奥側の領域にのみ配設されたガス噴出口24から、炉体内部2に、温度が十分に上昇したガスを供給することが可能になり、炉体内部2の温度のばらつきを確実に抑制、防止することができる。
[実施形態6]
図11は、本発明のさらに他の実施形態(実施形態6)にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。
この上記実施形態6の熱処理炉10は、搬送方向Aに沿う複数の位置のそれぞれに、搬送方向Aに直交する同一軸線上に位置する2本(一対)のガス供給管4(4c,4d)が、互いに逆側から、先端14aが搬送方向Aに直交する方向における炉体内部2の中央に達し、かつ、先端14aどうしが互いに正対するような態様で挿入されており、炉体外部に位置するガスが解放端14cからガスが供給されるように構成されている。
このように構成された実施形態6の熱処理炉10の場合、一方側から挿入されるガス供給管4(4c)のガス噴出口24の位置と、他方側から挿入されるガス供給管4(4d)のガス噴出口24の位置とが、対称の関係になるため、炉体内部2の温度分布も上述のように対称の関係となり、炉体内部2の温度のばらつきを抑制、防止することが可能になる。その結果、安定した雰囲気中で良好な熱処理を行うことが可能になる。
[実施形態7]
図12は、本発明のさらに他の実施形態(実施形態7)にかかる熱処理炉10の構成を模式的に示す図である。
この実施形態7では、搬送方向Aに沿う複数の位置のそれぞれから炉体内部2に、搬送方向Aに直交し、かつ、炉体内部2を貫通するようにガス供給管44が挿入されている。そして、このガス供給管44としては、両端が解放端44aとなり、中央部44cで連通が遮断され、中央部44cの両側の周壁44bの長手方向に沿う複数の位置に、ガスを炉体内部2に噴出させるためのガス噴出口24が設けられた構成のものが用いられている。
そして、ガス供給管44の両端の解放端44aのそれぞれから供給されたガスが、ガス噴出口24を経て、炉体内部2に供給されるように構成されている。
このように構成された実施形態7の熱処理炉10の場合、炉体内部2を貫通するように挿入された一本のガス供給管44により、両側の解放端44aから炉体内部2にガスを供給することが可能になり、実施形態6の熱処理炉の場合と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、炉体内部の構造、搬送機構や加熱手段の具体的な構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 炉体
2 炉体内部
3 加熱手段(ヒータ)
4 ガス供給管
4a 一対のガス供給管のうちの一方のガス供給管
4b 一対のガス供給管のうちの他方のガス供給管
4c,4d 同一軸線上に位置する2本のガス供給管
6 ローラ
7 搬送機構
8 堰
10 熱処理炉
10a 比較用の熱処理炉
12 熱処理領域
14a ガス供給管の先端
14b ガス供給管の周壁
14c ガス供給管の解放端
15 被熱処理物(未焼成のセラミック成形体が収容された匣)
24 ガス噴出口
44 両端が解放端となっているガス供給管
44a 両端が解放端となっているガス供給管の解放端
44b 両端が解放端となっているガス供給管の周壁
44c 両端が解放端となっているガス供給管の中央部
A 搬送方向

Claims (6)

  1. 炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
    前記搬送方向に沿う複数の位置に、前記搬送方向に直交するようにガス供給管が炉体内部に挿入されているとともに、
    前記ガス供給管として、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、炉体外部に位置する解放端からガスが供給されるように構成されたガス供給管が用いられており、かつ、
    複数の前記ガス供給管のうち、搬送方向において、互いに隣り合う一対のガス供給管についてみた場合に、一方の前記ガス供給管と他方の前記ガス供給管とが、互いに逆側から前記炉体内部に挿入されていること
    を特徴とする熱処理炉。
  2. 前記一方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口と、前記他方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口が、前記搬送方向に沿う方向についてみた場合に互いに対応する、前記搬送方向に平行な同一線上の位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱処理炉。
  3. 前記一方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口と、前記他方のガス供給管の複数の前記ガス噴出口が、前記搬送方向に沿う方向についてみた場合に互いに対応しない、前記搬送方向に平行な同一線上ではない位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱処理炉。
  4. 前記一対のガス供給管の前記ガス噴出口が、前記ガス供給管の前記炉体内部に位置する領域のうち、搬送方向に直交する方向における前記炉体内部の中央より奥側に位置するガス供給管先端側領域にのみ配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理炉。
  5. 炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
    前記搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれに、前記搬送方向に直交する同一線上に軸心が位置する2本のガス供給管が、互いに逆側から、先端が前記搬送方向に直交する方向における前記炉体内部の中央に達し、かつ、前記先端が互いに正対するような態様で挿入されているとともに、
    前記ガス供給管として、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられており、炉体外部に位置する解放端からガスが供給されるように構成されたガス供給管が用いられていること
    を特徴とする熱処理炉。
  6. 炉体内部の熱処理領域を、所定の搬送方向に搬送することにより被熱処理物を連続的に熱処理する熱処理炉であって、
    前記搬送方向に沿う複数の位置のそれぞれから前記炉体内部に、前記搬送方向に直交し、かつ、前記炉体内部を貫通するようにガス供給管が挿入されているとともに、
    前記ガス供給管として、両端が解放端となり、中央部で連通が遮断され、周壁の長手方向に沿う複数の位置に、ガスを前記炉体内部に噴出させるためのガス噴出口が設けられ、前記両端の解放端のそれぞれから供給されたガスが、前記ガス噴出口を経て、前記炉体内部に供給されるように構成されたガス供給管が用いられていること
    を特徴とする熱処理炉。
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