JP2014141014A - 紙容器用バリアフィルム、並びにそれよりなる紙容器用積層材及び液体用紙容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材フィルムdの一方の面に、化学気相成長法により形成される酸化珪素蒸着膜a、ガスバリア性塗布膜b、及び、物理気相成長法により形成される酸化アルミニウム蒸着膜c、をこの順に積層し、酸化アルミニウム蒸着膜cがバリアフィルムの最表面となるように積層した紙容器用バリアフィルム。
【選択図】図1
Description
このような液体用紙容器としては、例えば、最外層、紙基材層、接着層、バリア層及び最内層を有する紙容器用積層材を製函してなるものが挙げられる。ここで、バリア層としては、例えば、樹脂フィルム等の基材フィルムの一方の面に、無機酸化物の蒸着膜を設けたバリアフィルム等が使用される(特許文献1)。
これに対して、該蒸着膜上に、蒸着膜を保護する塗膜層を設けることにより、クラック等の発生を防ぐことが知られている。
これらの問題に対し、ガスバリア性塗布膜表面に予めプライマー剤を塗布し、次いでさらにオゾン処理を行ってから、紙基材とラミネートすることが知られている。
1.基材フィルムの一方の面に、(a)化学気相成長法により形成される酸化珪素蒸着膜、(b)一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す)で表される少なくとも1種のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更に、ゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜、及び、(c)物理気相成長法により形成される酸化アルミニウム蒸着膜、をこの順に積層し、該(c)酸化アルミニウム蒸着膜がバリアフィルムの最表面となるように積層した紙容器用バリアフィルム。
2.少なくとも、最外層、紙基材層、熱融着性樹脂層、上記1.に記載の紙容器用バリアフィルムからなるバリア層、及び、最内層、を順次に積層し、且つ、該紙容器用バリアフィルムの酸化アルミニウム蒸着膜の面が、該熱融着性樹脂層と対向し、且つ、該熱融着性樹脂層と直接接するように積層した紙容器用積層材。
3.前記熱融着性樹脂層を構成する熱融着性樹脂が、分子内にカルボキシル基または酸無水物基を有するエチレン系重合体であることを特徴とする、上記2.に記載の紙容器用積層材。
4.上記2.または3.に記載の積層材を製函してなることを特徴とする液体用紙容器。
以下、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。
<I>バリアフィルム及び積層材の層構成
本発明の紙容器用バリアフィルムは、図1に示すように、基材フィルム(d)、酸化珪素蒸着膜(a)、ガスバリア性塗布膜(b)、及び酸化アルミニウム蒸着膜(c)、をこの順に有する層構成を基本とする。ここで、酸化アルミニウム蒸着膜(c)は常にバリアフィルムの最表面を形成する。基材フィルム(d)上に酸化珪素蒸着膜(a)を積層する前に、基材フィルム(d)の積層面を、種々の表面処理に付しておいてもよい。また同様に、酸化珪素蒸着膜(a)上にガスバリア性塗布膜(b)を積層する前に、酸化珪素蒸着膜(a)の積層面を、種々の表面処理に付しておいてもよい。さらに、酸化アルミニウム蒸着膜(c)を積層する前に、ガスバリア性塗布膜(b)の積層面を、プラズマ処理等の表面処理に付しておいてもよい。
本発明の紙容器用バリアフィルムにおいて使用される基材フィルムとしては、化学的ないし物理的強度に優れ、酸化珪素蒸着膜を製膜化する条件等に耐え、また、その膜特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる樹脂のフィルムを使用することができる。具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。本発明においては、上記の樹脂のフィルムの中でも、特に、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムを使用することが好ましいものである。なお、基材フィルムは、上記樹脂の未延伸フィルムや一軸方向または二軸方向に延伸した樹脂のフィルムなどのいずれのものでも使用することができる。
なお、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
本発明の紙容器用バリアフィルムにおいて、基材フィルム上に設ける蒸着膜は、無機酸化物または無機窒化物を種々の化学気相成長法または物理気相成長法で蒸着することにより設けることができるが、特に、耐屈曲性の観点から、化学気相成長法により、酸化珪素蒸着膜を設けることが好ましい。
上記の低温プラズマ化学気相成長法による酸化珪素蒸着膜の形成法の一例を低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である図3を用いて説明する。
本発明で使用するガスバリア性塗布膜は、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更に、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合してなるガスバリア性組成物からなる。該塗布膜は、該ガスバリア性組成物を、上記基材フィルム上の酸化珪素蒸着膜上に塗工し、20〜180℃、かつ上記の基材フィルムの融点以下の温度、好ましくは50〜160℃の範囲の温度で10秒〜10分間加熱処理して形成することができる。
上記一般式R1 nM(OR2)mで表されるアルコキシドとしては、アルコキシドの部分加水分解物、アルコキシドの加水分解縮合物の少なくとも1種以上を使用することができ、また、上記アルコキシドの部分加水分解物としては、アルコキシ基のすべてが加水分解されるものに限定されず、1個以上が加水分解されているもの、および、その混合物であってもよく、更に、加水分解の縮合物としては、部分加水分解アルコキシドの2量体以上のもの、具体的には、2〜6量体のものを使用してもよい。
まず、上記のアルコキシシラン等のアルコキシド、シランカップリング剤、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体、ゾルゲル法触媒、酸、水、有機溶媒、および、必要に応じて、金属アルコキシド等を混合し、ガスバリア性組成物を調製する。混合により、ガスバリア性組成物(塗工液)は、重縮合反応が開始及び進行する。
本発明の紙容器用バリアフィルムにおいて、ガスバリア性塗布膜上に設ける蒸着膜は、無機酸化物を種々の化学気相成長法または物理気相成長法で蒸着することにより設けることができるが、特に、蒸着材料としての扱いやすさから、物理気相成長法により、酸化アルミニウム蒸着膜を設けることが好ましい。
該酸化アルミニウム蒸着膜は、物理気相成長法により、酸化アルミニウム蒸着膜の1層からなる単層膜あるいは2層以上からなる多層膜を形成して製造することができる。
本発明の紙容器用積層材において、最外層は、熱によって溶融し相互に融着し得る各種のヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂からなる層である。具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂を使用することができる。本発明においては、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、これを押出機等を用いて溶融押出して、アンカーコート層等を介して、紙基材層上に溶融押出積層することにより、あるいは、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、予め、これから樹脂のフィルムないしシートを製造し、その樹脂のフィルムないしシートを、ラミネート用接着剤層等を介して、紙基材層上にドライラミネート積層することにより、最外層を形成することができるものである。なお、本発明において、最外層の厚さとしては、5〜200μm位、好ましくは、10〜100μm位が望ましいものである。
本発明の紙容器用積層材において、紙基材層は、用途に応じて任意の紙基材を使用することができる。特に、製函して液体用紙容器として用いるためには、紙基材として、十分に高い賦型性、耐屈曲性、剛性、腰及び強度を有するものを使用する必要がある。このような紙基材としては、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは、純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の各種の紙基材であって、坪量約80〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2位のものを好適に使用することができる。
本発明の紙容器用積層材において、熱融着性樹脂層を構成する熱融着性樹脂としては、分子内にカルボキシル基または酸無水物基を有するエチレン系重合体が好適に使用される。
このような重合体としては、エチレンと不飽和カルボン酸またはその無水物との共重合体が挙げられる。
本発明の紙容器用積層材において、最内層は、熱によって溶融し、相互に融着し得る任意の樹脂からなってよい。具体的には、前記した最外層と同一の樹脂を使用することができる。
また、1種ないし2種以上の樹脂を共押出することにより、最内層を2層またはそれ以上の多層構成としてもよい。
本発明において、最内層の膜厚としては、シール不良を防ぐために、10μmないし300μm、好ましくは、20μmないし100μmが望ましい。
少なくとも、上記最外層、紙基材層、熱融着性樹脂層、バリアフィルムからなるバリア層、及び最内層、を順次に積層し、且つ、バリアフィルムの酸化アルミニウム蒸着膜の面が、熱融着性樹脂層と対向し、これと直接接するように積層した本発明の積層材を、製函加工に付し、紙容器、特に液体用紙容器とすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を制限するものではない。
(1)一方にコロナ処理面を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、次いで、下記に示す条件で、上記フィルムのコロナ処理面に、厚さ10nmの酸化珪素蒸着膜を形成した。
た。
これにより、本発明のバリアフィルムを得た。
上記実施例1の工程(3)において、プラズマ処理後のガスバリア性塗布膜表面に、酸化アルミニウム蒸着膜を形成する代わりに、該表面に、ウレタン系プライマー剤(DICグラフィックス株式会社製CVDプライマー(12))をダイレクトグラビア法によりコーティングしてプライマーコート層(0.25μm)を形成し、さらにオゾン処理を行った以外は、実施例1と同様にして、プライマーコート層/ガスバリア性塗布膜0.3μm/酸化珪素蒸着膜10nm/二軸延伸PETフィルム12μm、からなるバリアフィルムを得た。
上記実施例1において、ガスバリア性塗布膜を設けず、酸化珪素蒸着膜上に直接酸化アルミニウム蒸着膜を設けた以外は、実施例1と同様にして、酸化アルミニウム蒸着膜20nm/酸化珪素蒸着膜10nm/二軸延伸PETフィルム12μm、からなるバリアフィルムを得た。
(1)層間接着強度試験
実施例1及び比較例1で製造したバリアフィルムのそれぞれについて、酸化アルミニウム蒸着膜の面(実施例1)、または、プライマーコート層の面(比較例1)が、EMAAと対向するようにして、EMAAの樹脂温度295℃、樹脂厚み20μmと熱融着し、引張試験機(テンシロン万能試験機RTC1310A、オリエンテック社製)を用いて、剥離速度50mm/minで、90°剥離試験を行い、二軸延伸PETフィルムとEMAAとの間の15mm当たりの剥離強度(N/15mm)を測定した。
結果を表2に示す。
酸素透過度の測定:
実施例1及び比較例1で製造した積層材のそれぞれについて、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、OXTRAN〕にて、JIS K 7126に準拠して、酸素透過度を測定した(サンプル数N=10)。結果を表3に示す。
水蒸気透過度の測定:
実施例1及び比較例1で製造した積層材のそれぞれについて、温度40℃、湿度100%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、PERMATRAN〕にて、JIS K 7129に準拠して、水蒸気透過度を測定した(サンプル数N=10)。結果を表3に示す。
実施例1、比較例1及び比較例2で製造した積層材を用いて、900ml容カートン及び2000ml容カートンを作成し、これに酒を充填し、密封した。次いで、これを60℃のオーブン中に15日間放置後、質量を測定し、充填直後の質量からの減量値を求めた
。結果を表4に示す。
b.ガスバリア性塗布膜
c.酸化アルミニウム蒸着膜
d.基材フィルム
1.最外層
2.紙基材層
3.熱融着性樹脂層
4.バリア層
5.最内層
11.基材フィルム
21.プラズマ化学気相成長装置
22.真空チャンバー
23.巻き出しロール
24.補助ロール
25.冷却・電極ドラム
26、27.ガス供給装置
28.原料揮発供給装置
29.原料供給ノズル
30.グロー放電プラズマ
31.電源
32.マグネット
33.補助ロール
34.巻き取りロール
35.真空ポンプ
41.巻き取り式真空蒸着装置
42.真空チャンバー
43.巻き出しロール
44、45.ガイドロール
46.コーティングドラム
47.るつぼ
48.蒸着源
49.酸素ガス吹出口
50.マスク
51、52.ガイドロール
53.巻き取りロール
Claims (4)
- 基材フィルムの一方の面に、
(a)化学気相成長法により形成される酸化珪素蒸着膜、
(b)一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す)で表される少なくとも1種のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更に、ゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜、及び、
(c)物理気相成長法により形成される酸化アルミニウム蒸着膜、
をこの順に積層し、該(c)酸化アルミニウム蒸着膜がバリアフィルムの最表面となるように積層した紙容器用バリアフィルム。 - 少なくとも、最外層、
紙基材層、
熱融着性樹脂層、
請求項1に記載の紙容器用バリアフィルムからなるバリア層、及び、
最内層、
を順次に積層し、且つ、該紙容器用バリアフィルムの酸化アルミニウム蒸着膜の面が、該熱融着性樹脂層と対向し、且つ、該熱融着性樹脂層と直接接するように積層した紙容器用積層材。 - 前記熱融着性樹脂層を構成する熱融着性樹脂が、分子内にカルボキシル基または酸無水物基を有するエチレン系重合体であることを特徴とする、請求項2に記載の紙容器用積層材。
- 請求項2または3に記載の積層材を製函してなることを特徴とする液体用紙容器。
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| JP6075080B2 (ja) | 2017-02-08 |
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