JP2014142130A - 全熱交換素子用仕切部材およびその素材を用いた全熱交換素子および熱交換形換気装置 - Google Patents

全熱交換素子用仕切部材およびその素材を用いた全熱交換素子および熱交換形換気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することを目的とするものである。
【解決手段】高温空気15と低温空気16との間に配置される全熱交換素子用仕切部材14であって、水分を吸収した場合に伸長率の異なる二種類の透湿性部を備え、前記透湿性部のうち、前記伸長率の低い低伸長部17を前記高温空気側に配し、前記透湿性部のうち、前記伸長率の高い高伸長部18を前記低温空気側に配したことを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
【選択図】図5

Description

本発明は、伝熱性と透湿性を有する全熱交換素子用仕切部材、およびその全熱交換素子用仕切部材を仕切板に用いた全熱交換素子、およびその全熱交換素子を用いた熱交換形換気装置に関するものである。
従来、冷房や暖房の効果を損なわずに換気できる装置として、換気の際に給気と排気の間で熱交換を行う熱交換形換気装置が知られている。
熱交換形換気装置には、熱交換を行うための熱交換素子が含まれており、素材には給気と排気が交じり合わないようにするガスバリア性(主として二酸化炭素バリア性)と伝熱性が求められる。特に、温度と同時に湿度の交換も行う全熱交換素子に関しては、高い透湿性も合わせて有する必要がある。また、寒冷地や熱帯地など室内外で温湿度差が大きな条件で使用する場合、素子内部に結露・結氷が発生するため、耐水性も必要である。
これらを実現するために、この種の全熱交換素子に用いる全熱交換素子用仕切部材は、以下のような構成となっていた。
すなわち、温度の高い高温空気流と、温度の低い低温空気流との間に配置される全熱交換素子用仕切部材であって、吸湿性物質として親水性高分子を水溶液化し、多孔質シートに塗工後に水不溶化させる構成となっていた。
例えば、これに類似する先行文献として下記特許文献1参照。
特開2008−14623号公報
上記従来例における課題は、室内外で温湿度差が大きな場合、全熱交換素子内部の高温空気が流れる風路に結露・結氷が発生し、風路が狭窄する。そのため、低温空気に対し、高温空気の風量が低下して、全熱交換素子全体の温度が低下する。その結果、素子内部を流れる高温空気がさらに冷却されて結露・結氷が増加し、風量が低下することで換気量が低下するという悪循環が生じることであった。
そこで本発明は、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、高温空気と低温空気との間に配置される全熱交換素子用仕切部材であって、水分を吸収した場合に伸長率の異なる二種類の透湿性部を備え、前記透湿性部のうち、前記伸長率の低い第一透湿性部を前記高温空気側に配し、前記透湿性部のうち、前記伸長率の高い第二透湿性部を前記低温空気側に配したことを特徴とするものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、高温空気と低温空気との間に配置される全熱交換素子用仕切部材であって、水分を吸収した場合に伸長率の異なる二種類の透湿性部を備え、前記透湿性部のうち、前記伸長率の低い第一透湿性部を前記高温空気側に配し、前記透湿性部のうち、前記伸長率の高い第二透湿性部を前記低温空気側に配したことを特徴とするものであり、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することができるものである。
すなわち、本発明によれば、水分を吸収した場合に伸長率の異なる二種類の透湿性部を備えた全熱交換素子用仕切部材であるため、全熱交換素子用仕切部材は水分を吸収することで伸長率の低い面を内側に、伸長率の高い面を外側にして円弧状にゆがむ性質を備える。つまり、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合、発生した水分を吸収して全熱交換素子用仕切部材は円弧状にゆがむ。
このとき、伸長率の低い第一透湿性部を高温空気側に配し、伸長率の高い第二透湿性部を低温空気側に配したことによって、高温空気側の風路を拡張するように全熱交換素子用仕切部材は円弧状にゆがむ。その結果として、結露・結氷によって狭窄する高温空気側の風路を全熱交換素子用仕切部材がその性質によって拡張することができ、高温空気の風量低下を抑制できるため、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することができるのである。
本発明の実施の形態1にかかる全熱交換形換気装置の設置例を示す概要図 同全熱交換形換気装置の構造を示す図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子を示す斜視図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子を示す分解斜視図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子用仕切部材を示す斜視図 同全熱交換形換気装置の従来の全熱交換素子の結露・結氷の様子を示す断面図 同全熱交換形換気装置の本発明の全熱交換素子の結露・結氷の様子を示す断面図
以下、本発明の一実施形態を説明する。
(実施の形態1)
図1において、1は家で、屋内に全熱交換形換気装置2が設置されている。
例として日本の冬季を挙げると、屋内からの空気(高温空気の一例)を、白色矢印のごとく、全熱交換形換気装置2を介して屋外に放出する。
また、屋外の空気(低温空気の一例)は、黒色矢印のごとく、全熱交換形換気装置2を介して室内にとり入れる。
そして、このことにより換気を行うとともに、この換気時に、屋内空気の熱を屋外空気へと伝達し、不用意な熱の放出を抑制しているのである。
全熱交換形換気装置2は図2に示すように、本体ケース3に全熱交換素子4を配置し、ファン5を駆動することで、屋内空気を内気口6から吸い込み、全熱交換素子4、ファン5を経由し、排気口7から屋外へと排出する。
また、ファン8を駆動することで、屋外空気を外気口9から吸い込み、全熱交換素子4、ファン8を経由し、給気口10から屋内へと取り入れる構成となっている。
また、前記全熱交換素子4は、図3、図4に示すように、枠体11の矩形開口部に全熱交換素子用仕切部材14を装着したものを、高温空気風路リブ12および低温空気風路リブ13を交互に挟んで所定間隔で配置し、隣接する枠体11間に上述した高温空気15、次に隣接する枠体11間に上述した低温空気16を流すことで、熱交換を行わせる構造となっている。
冬季の場合、高温空気15は暖房や人の呼気などから湿気を含んだ状態であり、低温空気16は乾燥した状態となっている。全熱交換素子用仕切部材14の両面を高温空気15と低温空気16がそれぞれ流れることで、全熱交換素子用仕切部材14を介した熱伝達により、高温空気15の熱が低温空気16に伝えられる。また、全熱交換素子用仕切部材14を介した湿気伝達により、高温空気15の水分が低温空気16に伝えられる。
このとき、例えば屋外が極めて低温であった場合、高温空気15が低温空気16によって露点以下まで冷却されることで、全熱交換素子用仕切部材14表面に結露・結氷20を生じることとなる。
従来の仕切部材19を全熱交換素子用仕切部材14として用いた場合、図6に示すように結露・結氷20によって、高温空気15が流れる風路が狭窄して風路の通風抵抗が増加し、高温空気15の風量が低下するため、家1の換気量が不足する。さらに、高温空気15の風量が低下することで、全熱交換素子4に流れ込む熱量が減少する。このため、全熱交換素子4全体の温度が低下し、より結露・結氷20が生じやすい環境となるため、ますます家1の換気量が不足するという悪循環が生じていた。
本発明では、図5に示したように、全熱交換素子用仕切部材14が、第一透湿性部として水分を吸収した場合に伸長率が相対的に低い低伸長部17と、第二透湿性部として相対的に伸長率が高い高伸長部18を備えている。このため、図7に示したように、全熱交換素子用仕切部材14は結露・結氷20を吸収することで低伸長部17を内側に、高伸長部18を外側にして円弧状にゆがむ。つまり、高温空気15が流れる風路が広がるようにゆがむため、結露・結氷20による風路の狭窄を緩和し、高温空気15の風量低下を抑制するため、家1の換気量不足を抑制することができる。さらに、低温空気16が流れる風路が若干狭窄するため、低温空気16の風量が低下する。このため、全熱交換素子4全体の温度が低下しにくくなり、前記従来の仕切部材19を用いた場合と異なり、結露・結氷20が生じやすい環境へと変わることを抑制することができる。そのため、家1の換気量不足を抑制することができる。
また、全熱交換素子用仕切部材14は、水分で濡れることであまり性質の変化しない低伸張性透湿シートを低伸長部17とし、水分を吸収し、よく膨張する高伸張性透湿シートを高伸長部18として、前記異なる二種類の透湿シートを貼りあわせて用いてもよい。
上記のように異なる二種類の透湿シートを貼りあわせて用いることで、低伸長部17と高伸長部18の伸長率の違いを材質によって調整しやすくなるため、家1の換気量不足の抑制という効果に加え、全熱交換素子用仕切部材14のゆがみを全熱交換形換気装置2の使用環境に応じて調節できるという効果を奏する。
シートを貼り合わせる手法としては、熱溶着や、グラフト重合、接着剤による方法など既知の手法を用いることが出来る。
また、全熱交換素子用仕切部材14は、面と垂直方向に貫通孔を備え、水分で濡れることであまり性質の変化しない低伸張性多孔質シートに水分を吸収し、よく膨張する吸湿性物質を含有させ、吸湿性物質を含まない部位を低伸長部17として用い、吸湿性物質を含む部位を高伸長部18として構成してもよい。
上記のように低伸張性多孔質シートを基材として用い、そこに吸湿性物質を高伸長部18として含有させることで、低伸長部17と高伸長部18のベース部材が同じとなる。このため、家1の換気量不足の抑制という効果に加え、水分を吸収したときの低伸長部17と高伸長部18との伸長差によって低伸長部17と高伸長部18とが剥れてしまうことを抑制することが出来る。
低伸張性多孔質シートに吸湿性物質を含ませる方法としては、吸湿性物質を溶かして低伸張性多孔質シートに塗布・乾燥する方法、吸湿性物質と低伸張性多孔質シートを重ねて加圧することで吸湿性物質を低伸張性多孔質シートに厚入する方法、低伸張性多孔質シートの孔内で吸湿性物質を合成する方法など既知の手法を用いることが出来る。
また、高伸長部18を構成する高伸張性透湿シートや吸湿性物質に、親水性高分子を材料に用いても良い。
親水性高分子は、その分子鎖の間に水分子を捉える性質を持つため、吸水性が良く線熱交換効率を向上させるための吸湿剤として使える上、水分子が分子鎖の間に入り膨らむことで、体積を膨張させて伸長することができるという効果を奏する。
この場合、例えば親水基として、水酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、アミド基、第4級アンモニウム基などを備えた炭化水素で構成された親水性高分子や、同じく親水基を備えたフッ素系親水性高分子が挙げられる。
高伸長部の伸張性は、例えば20℃で乾燥時の長さを100%とした場合に、水に浸漬し十分に吸収させた場合に、101%以上200%以下、さらに好ましくは105%以上130%以下が好ましい。このような伸張性をもつ物質として、例えば上記のような親水性高分子が挙げられる。
低伸長部の伸張性は、例えば20℃で乾燥時の長さを100%とした場合に、水に浸漬し十分に吸収させた場合に、80%以上105%以下、さらに好ましくは95%以上105%以下が好ましい。このような伸張性をもつ物質として、例えば、澱粉などの親水性高分子と熱可塑性樹脂をグラフト重合したものや、十分にケン化したポリビニルアルコールなどの伸張性が100%以下となる材質や、ポリエチレンやポリエチレンテレフタラート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンなどの疎水性高分子、ガラス、アルミナ、シリカなどの無機材料が挙げられる。
また、高温空気風路リブ12または低温空気風路リブ13の少なくともいずれか一方が、全熱交換素子用仕切部材14を貫通している構成としてもよい。
高温空気風路リブ12または低温空気風路リブ13の少なくともいずれか一方が、全熱交換素子用仕切部材14を貫通していることで、全熱交換素子用仕切部材14がゆがむ際に、高温空気風路リブ12または低温空気風路リブ13によって固定される。このため、より確実に高温空気15が流れる風路が広がるようにゆがむため、結露・結氷20による風路の狭窄を緩和し、高温空気15の風量低下を抑制するため、家1の換気量不足を抑制することができるという効果を奏する。
また、全熱交換素子4に、前記構成の全熱交換素子用仕切部材14を用いた構成としてもよい。
この構成により、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子4の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することができる全熱交換素子4を得ることができる。
また、全熱交換形換気装置2に、前記構成の全熱交換素子4を用いた構成としてもよい。
この構成により、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子4の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することができる全熱交換形換気装置2を得ることができる。
なお、低伸張性透湿シートまたは高伸張性透湿シートのいずれか一方は多孔質部材でも良く、全熱交換素子用仕切部材14を貫通する貫通孔が生じない場合であれば、低伸張性透湿シート及び高伸張性透湿シートが多孔質部材であってもよい。
以上のように本実施形態にかかる全熱交換素子用仕切部材は、室内外で温湿度差が大きく結露・結氷が発生する場合であっても、全熱交換素子の風量低下を抑制し、換気量の低下を抑制することを可能とするものであるので、全熱交換素子、熱交換形換気装置等に用いる全熱交換素子用仕切部材として有用である。
1 家
2 全熱交換形換気装置
3 本体ケース
4 全熱交換素子
5 ファン
6 内気口
7 排気口
8 ファン
9 外気口
10 給気口
11 枠体
12 高温空気風路リブ
13 低温空気風路リブ
14 全熱交換素子用仕切部材
15 高温空気
16 低温空気
17 低伸長部
18 高伸長部
19 従来の仕切部材
20 結露・結氷

Claims (8)

  1. 高温空気と低温空気との間に配置される全熱交換素子用仕切部材であって、水分を吸収した場合に伸長率の異なる二種類の透湿性部を備え、前記透湿性部のうち、前記伸長率の低い第一透湿性部を前記高温空気側に配し、前記透湿性部のうち、前記伸長率の高い第二透湿性部を前記低温空気側に配したことを特徴とする全熱交換素子用仕切部材。
  2. 前記全熱交換素子用仕切部材として、低伸張性透湿シートを前記第一透湿性部とし、高伸張性透湿シートを前記第二透湿性部として、これら異なる二種類の透湿シートを貼りあわせて構成したことを特徴とする請求項1記載の全熱交換素子用仕切部材。
  3. 前記全熱交換素子用仕切部材として、面と垂直方向に貫通孔を備えた低伸張性多孔質シートの一部に吸湿性物質を含有させて、前記吸湿性物質を含まない低伸張性多孔質シート部を前記第一透湿性部とし、前記吸湿性物質を含む低伸張性多孔質シート部を前記第二透湿性部として構成したことを特徴とする請求項1記載の全熱交換素子用仕切部材。
  4. 前記第二透湿性部の材料に親水性高分子を用いた構成を特徴とする請求項1または2に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  5. 前記吸湿性物質が親水性高分子であることを特徴とする請求項3に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の全熱交換素子用仕切部材を用いた全熱交換素子。
  7. 前記全熱交換素子が、前記全熱交換素子に通風するための通風路を形成するリブと、前記全熱交換素子用仕切部材とを交互に重ねて積層した形状の全熱交換素子であって、前記リブが前記全熱交換素子を貫通していることを特徴とする請求項6に記載の全熱交換素子。
  8. 請求項6または7に記載の前記全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置。
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