JP2014142618A - 光学フィルム、偏光板、液晶表示装置および光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の光学異方性層3と該第1の光学異方性層3の表面に設けられた第2の光学異方性層4を含み、第1の光学異方性層3は、液晶化合物を配向させ重合させて固定化された層であり、前記液晶化合物の第2の光学異方性層4と接している側の表面チルト角が5〜80°である、光学フィルム。
【選択図】図1
Description
一方、図7に示したように、支持体1’、ラビング処理を行った第1配向膜2’、第1光学異方性層3’、第2光学異方性層4’の順で積層されている光学補償フィルムであり、第1光学異方性層3’表面をラビング処理し、第2光学異方性層4’に含まれる液晶化合物を配向させる態様が考えられる。しかし、第1の光学異方性層3’の表面に直接に第2の光学異方性層4’を設けるために、第1の光学異方性層3’の表面をラビング処理すると、ラビング屑が残ってしまい、得られる光学フィルムにハジキや輝点、ムラが発生しやすくなる。
本願発明はかかる問題点を解決することを目的としたものであって、光学異方性層を2層以上積層した光学フィルムであって、ハジキや輝点、ムラが少ない光学フィルムを提供することを目的とする。
<1>第1の光学異方性層と該第1の光学異方性層の表面に設けられた第2の光学異方性層を含み、第1の光学異方性層は、液晶化合物を配向させ重合させて固定化された層であり、前記液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°である、光学フィルム。
<2>第1の光学異方性層の遅相軸と第2の光学異方性層の遅相軸とが直交している、<1>に記載の光学フィルム。
<3>第1の光学異方性層の第2の光学異方性層に接している側に界面活性剤が偏在している、<1>または<2>に記載の光学フィルム。
<4>第1の光学異方性層に含まれる液晶化合物が棒状液晶化合物であり、第2の光学異方性層が円盤状液晶化合物を含むか、第1の光学異方性層に含まれる液晶化合物が円盤状液晶化合物であり、第2の光学異方性層が棒状液晶化合物を含む、<1>〜<3>のいずれかに記載の光学フィルム。
<5>複屈折モードの液晶表示装置用である、<1>〜<4>のいずれかに記載の光学フィルム。
<6>第1の光学異方性層のRe値と第2の光学異方性層のRe値との和が−75〜25nmである、<1>〜<5>のいずれかに記載の光学フィルム(Reは、波長550nmにおける面内レターデーションを表し、第1の光学異方性層の遅相軸方向を基準とする。)。
<7>偏光膜と、該偏光膜の両面に設けられた保護フィルムを有し、前記保護フィルムの少なくとも一方が、<1>〜<6>のいずれかに記載の光学フィルムを含む偏光板。
<8>前記保護フィルムの少なくとも一方が、<1>〜<6>のいずれかに記載の光学フィルムであり、偏光膜と配向膜または光学異方性層が接着層を介して貼り合されている、<7>に記載の偏光板。
<9>前記保護フィルムの少なくとも一方が、<1>〜<6>のいずれかに記載の光学フィルムであり、偏光膜、支持体、配向膜、第1の光学異方性層、第2の光学異方性層の順に積層している、<7>に記載の偏光板。
<10><1>〜<6>のいずれかに記載の光学フィルムまたは<7>〜<9>のいずれかに記載の偏光板を有する液晶表示装置。
<11>一対の偏光板と、一対の偏光板の間に設けられたTNモードの液晶セルとを有し、前記一対の偏光板の少なくとも一方が、<7>〜<9>のいずれかに記載の偏光板であり、第2の光学異方性層がTNモードの液晶セルに近い側となるように設けられている、液晶表示装置。
<12>複屈折モードに配置された一対の偏光板と、一対の偏光板の間に設けられたTNモードの液晶セルとを有し、前記一対の偏光板の少なくとも一方が、<7>〜<9>のいずれかに記載の偏光板であり、第2の光学異方性層がTNモードの液晶セルに近い側となるように設けられており、前記偏光板が有する第1の光学異方性層のRe値と第2の光学異方性層のRe値との和が−75〜25nmである、液晶表示装置(ただし、Reの符号は、隣接する側の液晶セル内の基板表面における液晶のダイレクタ方向を負とし、液晶のダイレクタ方向と直交する方向を正とする。)。
<13>第1の光学異方性層の表面に、該表面をラビング処理することなく、直接に、液晶化合物を含む組成物を塗布し、液晶化合物を配向させ、重合させて固定化させて第2の光学異方性層を形成することを含む、<1>〜<6>のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
<14>液晶化合物と界面活性剤を含む組成物を塗布し、液晶化合物を配向させ、重合させて固定化させて第1の光学異方性層を形成することを含む、<13>に記載の光学フィルムの製造方法。
本発明の光学フィルムは、第1の光学異方性層と該第1の光学異方性層の表面に設けられた第2の光学異方性層を含み、第1の光学異方性層は、液晶化合物を配向させ重合させて固定化された層であり、前記液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°であることを特徴とする。このような構成とすることにより、第1の光学異方性層の表面にラビング処理を行うことなく、直接に第2の光学異方性層を形成することができる。また、このような光学フィルムは、液晶表示装置に組み込んだときの正面コントラスト、階調反転、および正面画像と斜め画像との階調再現性と色味の差が良好なものとすることができる。
以下、図面に従って本発明の構成を示す。本発明の範囲がこれらの構成に限定されるものではないことは言うまでもない。
また、後述するとおり、支持体1の代わりに仮支持体を採用し、配向膜2、第1の光学異方性層3、第2の光学異方性層4の積層体として用いることも好ましい。
第1の光学異方性層は、液晶化合物を配向させ重合させて固定化された層である。また、通常、配向膜の表面に液晶化合物と溶剤からなる組成物を塗布すると、表層側の液晶化合物のチルト角は通常、ダイレクタに対して平行となるが、本発明では、前記液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°である。
表面チルト角は、5〜80°であり、5〜75°が好ましく、5〜45°がより好ましい。表面チルト角を5〜80°とすることで、第1の光学異方性層は、第2の光学異方性層に含まれる液晶化合物を配向させる配向制御能を有するようになり、第1の光学異方性層の表面にラビング処理を行わずに直接第2の光学異方性層を形成することができる。
界面活性剤は、1種類でもよく、また2種以上の種類を混合して使用してもよい。
界面活性剤を配合する以外に、第1の光学異方性層の表面チルト角を5〜80°とする方法として、第二の液晶性化合物を混合する方法も、好適に用いることができる。また、表面チルト角が温度によって変化する場合は、温度制御により所望の表面チルト角に調整することができる。
第二の液晶性化合物の配合量としては、液晶化合物100質量部あたり2〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報や特開2007−279688号公報に記載のものを好ましく用いることができこれらの内容は本願明細書に組み込まれる。円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報や特開2010−244038号公報に記載のものを好ましく用いることができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
光重合開始剤の使用量は、組成物(塗布液である場合は固形分)の0.01〜20質量%の範囲にあることが好ましく、0.5〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
また、第1の光学異方性層の配向状態は、ホモジニアス配向、すなわち液晶のダイレクタが基板面に平行で厚さ方向で一様な配向状態であることが最も望ましいが、チルト角があっても好ましく用いることが出来る。また、ハイブリッド配向、すなわち液晶層の上層と下層のチルト角がことなりその間は緩やかにチルト角が変化する配向状態であっても好ましく用いることが出来る。
第1の光学異方性層の第2の光学異方性層と接する側の表面粗さ(Ra)としては、通常、3nm以下であり、好ましくは、0.5nm以下である。
第2の光学異方性層は、例えば、第1の光学異方性層の表面上に形成されている層であり、第1の光学異方性層の表面をラビング処理することなく、直接に、液晶化合物を含む組成物を塗布し、液晶化合物を配向させ、重合させて固定化させて得られる。
ここで面内レターデーションReは、第2の光学異方性層の遅相軸方向を基準にしたときの値である。
本発明の光学フィルムは、第1の光学異方性層の遅相軸と、第2の光学異方性層の遅相軸とが直交となるように配置されていることが好ましい。このような構成とすることにより、階調反転、および正面画像と斜め画像との階調再現性と色味差、正面コントラスト、正面透過率が良好となる。
ここで、本実施形態におけるReは、第1の光学異方性層の進相軸方向を基準にした値を示す。
第1の光学異方性層のReと第2の光学異方性層のReとの和が−75〜25nmが好ましく、−70〜20nmがより好ましく、−65〜15nmが特に好ましい。
本発明の光学フィルムは、第1の光学異方性層および第2の光学異方性層を支持する支持体を有していてもよい。また、支持体は仮支持体であってもよく、本発明の光学フィルムを使用する際、仮支持体をはがして使用する態様であってもよい。
本発明の光学フィルムは、第1の光学異方性層に含まれる液晶化合物液晶化合物が均一に配向した状態にするために、支持体と第1の光学異方性層との間に配向膜を配置するのが好ましい。また、仮支持体上に作製した配向膜を支持体上に転写した配向膜を用いてもよい。
本発明の偏光板は、偏光膜と、該偏光膜の両面に設けられた保護フィルムを有し、前記保護フィルムの少なくとも一方が、本発明の光学フィルムである。
この態様における本発明の偏光板は、仮支持体上に配向膜を作製し、該配向膜にラビング処理を施し、該配向膜上に第1および第2の光学異方性層を積層させてから仮支持体をはがし、配向膜の第1および第2の光学異方性層が形成されていない側の面を偏光膜に貼り付けることで形成される。なお、仮支持体とともに、配向膜をはがし、第1の光学異方性層の第2の光学異方性層が形成されていない側の面を偏光膜に貼り合せるようにしてもよい。
この様態における本発明の偏光板は、偏光膜にラビング処理を施し、前記偏光膜上に第1および第2の光学異方性層を積層させることで形成される。なお、偏光膜表面に配向膜を作製し、前記配向膜にラビング処理を施し、前記偏光膜上に第1および第2の光学異方性層を積層させることで形成しても良い。
本発明では、一対の偏光板と、一対の偏光板の間に設けられたTNモードの液晶セルとを有し、前記一対の偏光板の少なくとも一方が、本発明の偏光板であり、第2の光学異方性層がTNモードの液晶セルに近い側となるように設けられている。本発明の液晶表示装置としては、図4に一例を示すように、一対の偏光板の両方が本発明の偏光板(11A、11B)であることが好ましい。また、図5に一例を示すように、支持体を有さない本発明の光学フィルムが積層された偏光板を用いた液晶表示装置であってもよい。
本発明の液晶表示装置は、複屈折モードであっても、旋光モードであっても良い。
ここで、本発明の光学フィルムは、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの一方または両方にも用いられる。
ここで、本発明の光学フィルムは、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの一方または両方にも用いられる。
第1偏光膜と液晶セルとの間に配置された第1光学フィルムと、第2偏光膜と液晶セルとの間に配置された第2光学フィルムと、を有し、第1および第2光学フィルムは、透明支持体と、該透明支持体上に形成された配向膜と、該配向膜上に形成された液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなる第1の光学異方性層と、第1の光学異方性層に隣接して形成された液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなる第2の光学異方性層とを有し、第1の光学異方性層の液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°であり、第1および第2光学フィルムは、第2の光学異方性層が液晶セル側となるように配置されており、第1偏光膜の吸収軸が第1の偏光膜に隣接する液晶セル内の第1基板表面における液晶のダイレクタ方向に対して直交または平行に配置されている態様である。
ここで、本発明の光学フィルムは、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの一方または両方にも用いられる。
第1偏光膜と液晶セルとの間に配置された第1光学フィルムと、第2偏光膜と液晶セルとの間に配置された第2光学フィルムと、を有し、第1および第2光学フィルムは、配向膜上に形成された液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなる第1の光学異方性層と、第1の光学異方性層に隣接して形成された液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなる第2の光学異方性層とを有し、第1の光学異方性層の液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°であり、第1および第2光学フィルムは、第2の光学異方性層が液晶セル側となるように配置されており、第1偏光膜の吸収軸が第1の偏光膜に隣接する液晶セル内の第1基板表面における液晶のダイレクタ方向に対して直交または平行に配置されている態様である。
ここで、本発明の光学フィルムは、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムの一方または両方にも用いられる。
また、複屈折モードの第1および第2の態様、ならびに旋光モードの第1および第2の態様では、第1および第2の光学フィルムにおける、第1の光学異方性層が円盤状液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなり、第2の光学異方性層が棒状液晶化合物を含有する組成物を硬化した層からなることが好ましい。
すなわち、一対の偏光板のうち、第1の光学異方性層のReと第2の光学異方性層のReとの和が−75〜25nmであり、−65〜15nmであることが好ましく、−55〜5nmであることがより好ましい。なお、面内レターデーションReの符号は、隣接する側の液晶セル内の基板表面における液晶のダイレクタ方向を負とし、液晶のダイレクタ方向と直交する方向を正とする。複屈折モードでは、フィルムの和としてのReが隣接する側の液晶ダイレクタ方向と平行方向にすることで透過率を大きくでき、かつ主に第2の光学異方性層がハイブリッド配向していることでパネル液晶の黒状態のレターデーションをキャンセルし黒状態における斜め方向の光漏れを抑える作用を持つという理由により、このような構成とすると、表示性能に優れた液晶表示装置が得られる。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基に、以下の式(1)および式(2)よりRthを算出することもできる。
Rth={(nx+ny)/2 − nz} × d
上記式中、Re(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわし、nxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。dは膜厚である。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
なお、本明細書では、特に付記がない限りは屈折率の測定波長は550nmとする。「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味する。
(1)光学フィルムの構成
表1に製作した光学フィルムの構成を示した。
光学フィルムの形成に用いた支持体を表2に、配向膜とその形成条件を表3に、第1および第2の光学異方性層の塗布液組成物と形成条件を表4に示した。
それぞれの光学フィルムの製作は、支持体の上に配向膜を形成し、表1に記載したラビング方向にラビングした後、塗布液を塗布し、配向熟成した後に紫外線を照射して重合硬化した。
続いて、この上に第1の光学異方性層を表1に示した条件・層構成で形成した。
具体的には、光学フィルム1については、表2の支持体1の上に表3の配向膜Aの塗布液を8番バーを用いて塗布し、100℃で2分間加熱処理を行い配向膜を形成した。引き続き、この配向膜を支持体の長手方向に平行にラビングしたのちに、表4に示した塗布液1を3番バーを用いて塗布し、100℃に30秒間保持して配向熟成を行い60℃にて窒素雰囲気下で500mJ/cm2の照射エネルギーで紫外線照射し重合反応を行うことによって第1の光学異方性層を形成した。
続いてこの上に配向膜Aの塗布液を8番バーを用いて塗布して 100℃で2分間加熱処理を行い配向膜を形成した。引き続き、この配向膜を支持体の長手方向に平行にラビングしたのちに、表4に示した塗布液4を4番バーを用いて塗布し、125℃に2分間保持して配向熟成を行い90℃にて窒素雰囲気下で500mJ/cm2の照射エネルギーで紫外線照射し重合反応を行うことによって第2の光学異方性層を形成し、光学フィルム1を製作した。
以下同様に、表1〜表4に示した形成条件の操作を行って、光学フィルム2〜206の形成を行った。
また、表1における光学フィルム4〜10は、第1の光学異方性層におけるラビング方向が、支持体長手方向から時計回りに45度と反時計回りに45度のものを、それぞれについて1枚づつ製作した。
(4)−1 配向評価
製作した光学フィルムの特性を下記表に示した。Reは上記で作製した光学フィルムにおいて、透明支持体をガラス基板に変えて同様に作製したサンプルをKOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて測定した光波長550nmにおける正面方向のReである(第1の光学異方性層及び第2の光学異方性層の合計Re)。
また、遅相軸配置はガラス基板上に第1の光学異方性層及び第2の光学異方性層を各々作製し、KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて測定した光波長550nmにおける正面方向のReと上記ガラス基板上に同条件で第1の光学異方性層、第2の光学異方性層を積層して作製したサンプルのReを比較することにより決定した。積層サンプルのReが第1の光学異方性層と第2の光学異方性層のReを足し合わせた値と等しい場合を遅相軸が“平行“配置、積層サンプルのReが第1の光学異方性層と第2の光学異方性層のReを差し引いた値と等しい場合を遅相軸が”直交“配置とした。
なお、遅相軸配置が直交配置において棒状液晶層のRe>円盤状液晶のReの場合、Reの符号は、隣接する側の液晶セル内の基板表面における液晶のダイレクタ方向を正とした。
<ハジキ>
ハジキは、光学フィルムをクロスニコルの二枚の偏光板に挟んで、対角位に配置して、シャーカステン上において観察した場合に視認できる周囲とは明るさが異なる円形状の小点であり、光学フィルム1m2あたり、2個以下をA、3個〜10個をB、11個以上をCとした。
<輝点>
輝点は光学フィルムをクロスニコルの二枚の偏光板に挟んで、消光位に配置して、シャーカステン上において観察した場合に視認できる点状の白点であり、光学フィルム1m2あたり、15個以下をA、16個〜50個をB、51個以上をCとした。
<面状(ムラ)>
面状(ムラ)は、光学フィルムをクロスニコルの二枚の偏光板に挟んで、消光位に配置して、シャーカステン上において観察した場合に視認できる周期の大きな薄いムラであり、視認できなかった場合をA、視認された場合をBとした。
一方、光学フィルム1および4は、図6のように、第2の光学異方性層の表面に配向膜を形成し、該配向膜上に第1の光学異方性層を形成した態様である。光学フィルム1および4は、2つの配向膜があるため、膜厚が厚くなることがわかる。また、ハジキ、輝点、および面状ムラが多く確認されたことがわかる。
光学フィルム2および5は、図7のように、第2の光学異方性層の表面をラビング処理し、その表面上に第1の光学異方性層を形成した態様である。光学フィルム2および5は、第1の光学異方性層の表面をラビング処理しているので、ラビング屑が残ってしまい、ハジキ、輝点、および面状ムラが多く確認されたことがわかる。
(1)偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒間浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒間浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した。その後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
市販のセルロースアセテートフィルムを1.5モル/Lで、55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し、希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記の方法で作製した光学フィルムと、鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムとを組み合わせて前記の偏光膜を挟むようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せて偏光板を得た。ここで、光学フィルムの光学異方性層が、外側にくるように配置した。また市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。このとき、偏光膜及び偏光膜両側の保護膜はロール形態で作製されているため各ロールフィルムの長手方向が平行となっており連続的に貼り合わせた。従って光学フィルムのロール長手方向(セルロースアセテートフィルムの流延方向)と偏光膜吸収軸とは平行な方向となった。
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(S23B350H、サムスン電子(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記の作製した偏光板の2枚を選択して、粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付け、下記表の構成のTNモード液晶表示装置をそれぞれ作製した。なお、比較例1、2、実施例1の液晶表示装置は旋光モードであり、その他の実施例および比較例の液晶表示装置は複屈折モードになるように、(1)で作製の偏光板を貼り付けた。貼り付けた偏光板の吸収軸の角度は表に示したとおりである。
<正面コントラスト比(CR)>
上記で作製した各液晶表示装置について、測定機“EZ−Contrast XL88”(ELDIM社製)を用いて、白表示における正面方向(表示面に対して法線方向)の輝度(Yw)及び黒表示における正面方向の輝度(Yb)を測定し、正面におけるコントラスト比(Yw/Yb)を算出し、以下の基準で評価した。
4:正面CRが1000以上
3:正面CRが750以上、1000未満
2:正面CRが500以上、750未満
1:正面CRが500以下
上記で作製した各液晶表示装置に、ISO 12640−1:1997、規格番号 JIS X 9201:1995、画像名 ポートレイトを表示し、暗室にて目視で下方向(極角30°)から観察して、表示画像の階調反転を評価した。
5:下方向での階調反転は観察されない。
4:下方向での階調反転はほとんど観察されない。
3:下方向での階調反転がやや観察される。
2:下方向での階調反転が観察される。
1:下方向での階調反転が非常に観察されやすい。
上記で作製した各液晶表示装置にISO 12640−1:1997、規格番号 JIS X 9201:1995、画像名 ポートレイトを表示し、暗室にて目視で正面と斜め方向(極角45°方位角は任意)から観察して、表示画像の対称性を評価した。
5:どの方位角から見ても、階調性と色味の差はほとんどない。
4:どの方位角から見ても、階調性と色味の差は非常に小さい。
3:どの方位角から見ても、階調性と色味の差が小さい。
2:特定の方位角から見ると、階調性と色味の差が発生する。
1:特定の方位角から見ると、階調性と色味の差が大きい。
上記で作製した各液晶表示装置について、測定機“EZ−Contrast XL88”(ELDIM社製)を用いて、白表示で正面方向(表示面に対して法線方向)の輝度を測定(結果をYとする)し、次に、液晶表示装置から液晶パネルを抜いたバックライトのみ輝度を測定(結果をY0とする)し、これらの比を用いて以下の基準で評価した。
5:5.0% ≦ Y/Y0
4:4.0% ≦ Y/Y0 < 5.0%
3:3.0% ≦ Y/Y0 < 4.0%
2:2.0% ≦ Y/Y0 < 3.0%
1:1.0% ≦ Y/Y0 < 2.0%
(1)保護膜の作製
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、コア層セルロースアシレートドープ1を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アセチル置換度2.88のセルロースアセテート 100質量部
エステルオリゴマー(化合物1−1) 10質量部
耐久性改良剤(化合物1−2) 4質量部
紫外線吸収剤(化合物1−3) 3質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 438質量部
メタノール(第2溶剤) 65質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
上記のコア層セルロースアシレートドープ190質量部に下記のマット剤分散液1を10質量部加え、外層セルロースアシレートドープ1を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製) 2質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76質量部
メタノール(第2溶剤) 11質量部
コア層セルロースアシレートドープ1 1質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
前記コア層セルロースアシレートドープ1とその両側に外層セルロースアシレートドープ1とを3層同時に流延口から20℃のドラム上に流延した。溶剤含有率略20質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定し、残留溶剤が3〜15質量%の状態で、横方向に1.2倍延伸しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、厚さ25μmのセルロースアシレートフィルムを作製し偏光板保護膜01とした。
1)フィルムのケン化
作製した保護膜01を37℃に調温した4.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(ケン化液)に1分間浸漬した後、フィルムを水洗し、その後、0.05mol/Lの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、更に水洗浴に通した。そして、エアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後に70℃の乾燥ゾーンに15秒間滞留させて乾燥し、ケン化処理したハードコート層付保護膜01を作製した。
2)偏光子の作製
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、2対のニップロール間に周速差を与え、長手方向に延伸し、幅1330mm、厚みは15μmの偏光子を調製した。このようにして作製した偏光子を偏光子1とした。
3)貼り合わせ
このようにして得た偏光子1と、前記ケン化処理した保護膜01とを、PVA((株)クラレ製、PVA−117H)3%水溶液を接着剤として、偏光軸とフィルムの長手方向とが直交するようにロールツーロールで貼りあわせて偏光板01を作製した。
光学フィルム8の作製において、支持体を上記片面保護膜付偏光板(偏光板01)に変えて、光学フィルムを形成した。光学フィルムの作製は、偏光板01の偏光膜を表1の光学フィルム8に記載したラビング方向にラビングした後、塗布液を塗布し、配向熟成した後に紫外線を照射して重合硬化した。
続いて、この上に第2の光学異方性層を表1の光学フィルム8に示した条件・層構成で形成した。
なお、第1の光学異方性層の配向熟成を70℃に変更し、第2の光学異方性層の配向熟成を75℃、紫外線照射時の温度を70℃に変更した以外は光学フィルム8と同様にして第1および第2の光学異方性層を形成して、光学フィルム(偏光板02)を作製した。
上記表の塗布液に用いた棒状液晶および円盤状液晶以外の液晶を用いた場合の、本発明の構成の光学フィルムの形成結果とその膜構成を、および塗布液処方を下記表に示した。なお、光学フィルム108は支持体4を用い、他の光学フィルムは支持体2を用いた。また、配向膜は、上記表の配向膜を用いた。配向膜は焼成後にフィルムの長手方向に対して45度の方向にラビングを行った。
2、2’ 配向膜
3、3’ 第1の光学異方性層
4、4’ 第2の光学異方性層
5、5A、5B 偏光膜
6、6A、6B 保護フィルム
7 液晶セル
10A、10B 光学フィルム
11A、11B 偏光板
Claims (14)
- 第1の光学異方性層と該第1の光学異方性層の表面に設けられた第2の光学異方性層を含み、
第1の光学異方性層は、液晶化合物を配向させ重合させて固定化された層であり、前記液晶化合物の第2の光学異方性層と接している側の表面チルト角が5〜80°である、光学フィルム。 - 第1の光学異方性層の遅相軸と第2の光学異方性層の遅相軸とが直交している、請求項1に記載の光学フィルム。
- 第1の光学異方性層の第2の光学異方性層に接している側に界面活性剤が偏在している、請求項1または2に記載の光学フィルム。
- 第1の光学異方性層に含まれる液晶化合物が棒状液晶化合物であり、第2の光学異方性層が円盤状液晶化合物を含むか、第1の光学異方性層に含まれる液晶化合物が円盤状液晶化合物であり、第2の光学異方性層が棒状液晶化合物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 複屈折モードの液晶表示装置用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 第1の光学異方性層のRe値と第2の光学異方性層のRe値との和が−75〜25nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム(Reは、波長550nmにおける面内レターデーションを表し、第1の光学異方性層の遅相軸方向を基準とする。)。
- 偏光膜と、該偏光膜の両面に設けられた保護フィルムを有し、前記保護フィルムの少なくとも一方が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムを含む偏光板。
- 前記保護フィルムの少なくとも一方が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムであり、偏光膜と配向膜または光学異方性層が接着層を介して貼り合されている、請求項7に記載の偏光板。
- 前記保護フィルムの少なくとも一方が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムであり、偏光膜、支持体、配向膜、第1の光学異方性層、第2の光学異方性層の順に積層している、請求項7に記載の偏光板。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムまたは請求項7〜9のいずれか1項に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
- 一対の偏光板と、一対の偏光板の間に設けられたTNモードの液晶セルとを有し、前記一対の偏光板の少なくとも一方が、請求項7〜9のいずれか1項に記載の偏光板であり、第2の光学異方性層がTNモードの液晶セルに近い側となるように設けられている、液晶表示装置。
- 複屈折モードに配置された一対の偏光板と、一対の偏光板の間に設けられたTNモードの液晶セルとを有し、前記一対の偏光板の少なくとも一方が、請求項7〜9のいずれか1項に記載の偏光板であり、第2の光学異方性層がTNモードの液晶セルに近い側となるように設けられており、前記偏光板が有する第1の光学異方性層のRe値と第2の光学異方性層のRe値との和が−75〜25nmである、液晶表示装置(ただし、Reの符号は、隣接する側の液晶セル内の基板表面における液晶のダイレクタ方向を負とし、液晶のダイレクタ方向と直交する方向を正とする。)。
- 第1の光学異方性層の表面に、該表面をラビング処理することなく、直接に、液晶化合物を含む組成物を塗布し、液晶化合物を配向させ、重合させて固定化させて第2の光学異方性層を形成することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
- 液晶化合物と界面活性剤を含む組成物を塗布し、液晶化合物を配向させ、重合させて固定化させて第1の光学異方性層を形成することを含む、請求項13に記載の光学フィルムの製造方法。
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