JP2014143142A - 有機電子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板上の有機電子素子が封止されている有機電子デバイスの提供。
【解決手段】ガラス基板、前記ガラス基板の表面上に形成された有機電子素子、および前記ガラス基板に接着しているバリアフィルムを含み、前記バリアフィルムが前記有機電子素子を前記ガラス基板とともに封止するように前記ガラス基板に接着されている有機電子デバイスであって、前記バリアフィルムは、基材、少なくとも1層の有機層、少なくとも1層の無機層を含み、前記バリアフィルムの端部の少なくとも一部が前記ガラス基板の裏面で前記ガラス基板と接着している有機電子デバイス。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機電子デバイスに関する。本発明は、特に、ガラス基板上の有機電子素子がバリアフィルムにより封止されている構造を有する有機電子デバイスに関する。
水や酸素に弱い有機電子素子を、バリアフィルムを用いて封止した形態の有機電子デバイスは数多く提案されている。ガラス基板上に形成された有機電子素子の封止は、通常、接着剤によりバリアフィルムを貼合して行われるが、端部から接着剤を通過する水分侵入の影響も大きい。そのため、有機電子素子とバリアフィルムのエッジとの間の距離を十分に確保して水分の拡散距離を長くすることにより耐久性を確保する必要がある。一方で、有機電子デバイスの基板上の有機電子素子の外側部分はデッドスペースであり、小さいことが好ましい。
上記に関連して、特許文献1には、有機電子素子上に設けられるバリアフィルムの端部を基板の端部を覆うように構成することにより、端部からの水分侵入の影響を軽減する技術が開示されている。特許文献2には有機層および無機層を含むフィルムであって袋状のフィルムにより発光素子を封止する発光装置の作製方法に関する記載がある。特許文献3には可撓性に優れたガスバリアに関する記載がある。
特表2007−531238号公報 特開2003−109756号公報 特開2011−63851号公報
本発明は、ガラス基板上の有機電子素子が封止されている構造を有する有機電子デバイスの提供を課題とする。
特許文献1に記載の技術においては、バリアフィルムの端部が基板の表面から裏面にわたって接着されることになるため、有機電子素子とバリアフィルムのエッジとの間の距離を短く保ったまま接着剤端部より侵入した水分の拡散距離を長く取ることが可能となる。特許文献1においては、バリアフィルムとして金属箔が具体的に記載されており、金属箔の端部が湾曲して上記の構造をとっている。
本発明者らは、ガラス基板上の有機電子素子を同様に封止できるとともに、有機電子素子からの発光や有機電子素子への受光を効率的になしうる構造を有する有機電子デバイスの提供を試み、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下(1)〜(17)を提供するものである。
(1)ガラス基板、前記ガラス基板の表面上に形成された有機電子素子、および前記ガラス基板に接着しているバリアフィルムを含み、前記バリアフィルムが前記有機電子素子を前記ガラス基板とともに封止するように前記ガラス基板に接着されている有機電子デバイスであって、
前記バリアフィルムは、基材、少なくとも1層の有機層、少なくとも1層の無機層を含み、
前記バリアフィルムの端部の少なくとも一部が前記ガラス基板の裏面で前記ガラス基板と接着している有機電子デバイス。
(2)前記バリアフィルムの端部の前記の少なくとも一部が前記ガラス基板の裏面および表面で前記ガラス基板と接着している(1)に記載の有機電子デバイス。
(3)前記基材の膜厚が50μm以下である(1)または(2)に記載の有機電子デバイス。
(4)前記基材の膜厚が25μm以下である(1)または(2)に記載の有機電子デバイス。
(5)前記無機層がシリコン化合物またはアルミニウム化合物からなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(6)前記無機層が窒化シリコン、水素化窒化シリコン、および水素化酸窒化シリコンからなる群から選択される1つ以上を含む(5)に記載の有機電子デバイス。
(7)前記無機層が25%原子以上30%原子以下の水素を含む(1)〜(6)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(8)前記バリアフィルムの前記ガラス基板側の最表面層が無機層である(1)〜(7)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(9)裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が面取りされている(1)〜(8)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(10)裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が円弧状である(9)に記載の有機電子デバイス。
(11)前記円弧の曲率半径が0.2mm以下である(10)に記載の有機電子デバイス。
(12)裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が多角形状である(9)に記載の有機電子デバイス。
(13)前記多角形の最小角が135度以上である(12)に記載の有機電子デバイス。
(14)前記有機電子素子が有機EL素子である(1)〜(13)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(15)前記バリアフィルムが長方形1の形状を有し、
長方形1のY方向に平行な2辺にある前記バリアフィルムの端部が裏面で前記ガラス基板と接着しており、かつ、前記ガラス基板が長方形2の形状を有し、前記バリアフィルムが接着している裏面が長方形2のY方向に平行なの2辺の端部にある(1)〜(14)のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
(16)前記長方形1のX方向に平行な2辺において前記バリアフィルムの端部が裏面で前記ガラス基板と接着していない(15)に記載の有機電子デバイス。
(17)前記の長方形2のY方向に平行な2辺における前記ガラス基板のエッジから前記有機電子素子までの距離が前記の長方形2のX方向に平行なの2辺における前記ガラス基板のエッジから前記有機電子素子までの距離よりも短い(15)または(16)に記載の有機電子デバイス。
本発明によりガラス基板上の有機電子素子がフィルムにより封止され、特に端部からの水分侵入の影響が軽減されている構造を有する有機電子デバイスが提供される。本発明の一実施態様では、透明で電気絶縁性であるフィルムにより有機電子素子が封止されている有機電子デバイスの提供が可能である。
本発明の有機電子デバイスの製造工程におけるガラス基板とバリアフィルムの配置の一例を示す図である。 本発明の有機電子デバイスの一例の端部を厚み方向から見た断面図を示す図である。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を含む意味で使用される。
(有機電子デバイス)
本発明は、ガラス基板、有機電子素子、およびバリアフィルムを含む有機電子デバイスに関する。大気中の酸素、水分、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等を遮断する機能を有するバリアフィルムを用いて、該バリアフィルムおよびガラス基板により有機電子素子を封止(密閉)することにより、水や酸素等により常温常圧下における使用によっても経年劣化しうる有機電子素子を劣化から保護することができる。本発明の有機電子デバイスは、前記バリアフィルムを用いて前記有機電子素子を前記ガラス基板とともに封止するように前記ガラス基板に接着する構成を有する。このような有機電子デバイスは一般的に、ガラス基板、有機電子素子、およびバリアフィルムを基板の厚み方向でこの順に含む部位を含む構造を有する。前記構造の有機電子デバイスは例えば、(1)ガラス基板の1つの面の中央に有機電子素子を形成する(本明細書において有機電子素子が形成されているガラス基板の前記の1つの面を「表面」という場合がある);(2)(1)により得られた基板の表面の、有機電子素子の周辺に接着剤を塗布する;(3)前記接着剤によりバリアフィルムを基板と結合させることにより作製できる。すなわち、例えば、長方形のガラス基板表面の中央に長方形の形状に有機電子素子を形成し、次に前記表面の有機電子素子の外側に有機電子素子を完全に取り囲むように接着剤を塗布し(例えば図1参照)、最後に前記ガラス基板に対して前記表面側からバリアフィルムを前記接着剤により前記ガラス基板に接着させることができる。なお、本願明細書で「長方形」というときは、正方形も含む意味である。
本発明の有機電子デバイスは上記の構造において、バリアフィルムの端部の少なくとも一部が表面とは反対側の面(本明細書において「裏面」ということがある)においてガラス基板と接着していることを特徴の1つとしている。すなわち、バリアフィルムは表面からガラス基板厚みからなる側面(エッジ)を経由して裏面までにわたって配置され、裏面においてガラス基板と接着する。このような構成をとることにより、バリアフィルムが、ガラス基板の端部の少なくとも一部を覆う構造となり、覆われている端部からの外気の侵入を抑えることができる。裏面においてガラス基板と接着しているバリアフィルムは、さらにエッジにおいてガラス基板と接着していてもよい。典型的には、裏面においてガラス基板と接着している部位のバリアフィルムの端部において、バリアフィルムはガラス基板エッジの一部と接着し、さらにガラス基板端部の表面と接着していればよい。
バリアフィルムの端部の少なくとも一部が接着しているガラス基板の裏面はガラス基板の端部の少なくとも一部の裏面であればよい。
バリアフィルムの端部の少なくとも一部は、いずれの部位でもよく、例えば、ガラス基板の形状に対応して長方形であるバリアフィルムにおける対向する2辺に対応する部位であってもよく、バリアフィルムの端部のすべての端部であってもよい。バリアフィルムの端部の少なくとも一部が長方形であるバリアフィルムにおける対向する2辺に対応する部位であるとき、覆われているガラス基板の部位も長方形であるガラス基板における対向する2辺に対応する部位であればよい。
なお、本明細書において、ガラス基板およびバリアフィルム等の平面状の物体について「端部」というとき、厚みからなる側面(エッジ)からの特定の距離の範囲の外周部分を意味する。前記距離はエッジから平面中心部分までの距離を超えない限り特に限定されないが、平面の大きさに応じて、例えば、0.1mm以上、1mm以上、5mm以上、1cm以上、5cm以上であればよく、30cm以下、20cm以下、10cm以下、5cm以下、1cm以下であればよい。前記の特定の距離は1つの物体の外周について一定であっても、一定でなくてもよい。
(バリアフィルム)
本発明の有機電子デバイスに含まれるバリアフィルムは、基材上に、少なくとも1層の有機層および少なくとも1層の無機層を含むバリア性積層体を有するバリアフィルムであればよい。
バリアフィルムにおいて、バリア性積層体は、基材フィルムの片面にのみ設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。本発明のバリア性積層体は、基材フィルム側から無機層、有機層の順に積層していてもよいし、有機層、無機層の順に積層していてもよい。積層される最上層(基材から最も遠い層)は無機層でも有機層でもよいが無機層であることが好ましい。
バリアフィルムはバリア性積層体、基材以外の構成成分(例えば、易接着層等の機能性層)を有していてもよい。機能性層はバリア性積層体の上、バリア性積層体と基材フィルムの間、基材フィルム上のバリア性積層体が設置されていない側(裏面)のいずれに設置してもよい。
バリアフィルムは透明であることが好ましい。有機電子素子から、または有機電子素子に、バリアフィルムを経由して光が通過する構造の有機電子デバイス(例えは、発光をバリアフィルムが設置された面から取り出す構造のデバイスや、バリアフィルム側に受光面がある太陽電池)では、透明であることが特に必要である。
また、バリアフィルムは電気絶縁性であることが好ましい。特にバリアフィルムに含まれる個々の構成要件(例えば、無機層、有機層など)が電気絶縁性であることが好ましい。例えば、本願発明において用いられるバリアフィルムは、導電性の金属箔を含むバリアフィルムではないことが好ましい。
(バリア性積層体)
バリア性積層体は、少なくとも1層の有機層と少なくとも1層の無機層を含むものであり、2層以上の有機層と2層以上の無機層とが交互に積層しているものであってもよい。
また、バリア性積層体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、バリア性積層体を構成する組成が膜厚方向に有機領域と無機領域が連続的に変化するいわゆる傾斜材料層を含んでいてもよい。前記傾斜材料の例としては、キムらによる論文「Journal of Vacuum Science and Technology A Vol. 23 p971−977(2005 American Vacuum Society) ジャーナル オブ バキューム サイエンス アンド テクノロジー A 第23巻 971頁〜977ページ(2005年刊、アメリカ真空学会)」に記載の材料や、米国公開特許2004−46497号明細書に開示してあるように有機領域と無機領域が界面を持たない連続的な層等が挙げられる。以降、簡略化のため、有機層と有機領域は「有機層」として、無機層と無機領域は「無機層」として記述する。
バリア性積層体を構成する層数に関しては特に制限はないが、典型的には2層〜30層が好ましく、3層〜20層がさらに好ましい。また、有機層および無機層以外の他の構成層を含んでいてもよい。
(有機層)
有機層は有機ポリマーを主成分とする、有機層であることが好ましい。ここで主成分とは、有機層を構成する成分の第一の成分が有機ポリマーであることをいい、通常は、有機層を構成する成分の80重量%以上が有機ポリマーであることをいう。
有機ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステルおよびアクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂、あるいはポリシロキサン等の有機珪素ポリマーなどが挙げられる。有機層は単独の材料からなっていても混合物からなっていてもよいし、サブレイヤーの積層構造であってもよい。この場合、各サブレイヤーが同じ組成であっても異なる組成であってもよい。また、上述したとおり、米国公開特許2004−46497号明細書に開示してあるように無機層との界面が明確で無く、組成が膜厚方向で連続的に変化する層であってもよい。
本発明における有機層は、好ましくは、重合性化合物を含む重合性組成物を硬化してなるものである。
(重合性化合物)
重合性化合物は、好ましくは、ラジカル重合性化合物および/またはエーテル基を官能基に有するカチオン重合性化合物であり、より好ましくは、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物、および/または、エポキシまたはオキセタンを末端または側鎖に有する化合物である。これらのうち、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物が好ましい。エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物の例としては、(メタ)アクリレート系化合物、アクリルアミド系化合物、スチレン系化合物、無水マレイン酸等が挙げられ、(メタ)アクリレート系化合物および/またはスチレン系化合物が好ましく、(メタ)アクリレート系化合物がさらに好ましい。
(メタ)アクリレート系化合物としては、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。
スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレン等が好ましい。
以下に、本発明で好ましく用いられる(メタ)アクリレート系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2014143142
Figure 2014143142
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さらに、下記一般式(2)で表されるメタアクリレート系化合物も好ましく用いることができる。
一般式(2)
Figure 2014143142
一般式(2)中、R11は、置換基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは、0〜5の整数を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、R11の少なくとも1つは重合性基を含む。
11の置換基としては、−CR12 2−(R12は水素原子または置換基)、−CO−、−O−、フェニレン基、−S−、−C≡C−、−NR13−(R13は水素原子または置換基)、−CR14=CR15−(R14、R15は、ぞれぞれ、水素原子または置換基)の1つ以上と、重合性基との組み合わせからなる基が挙げられ、−CR12 2−(R12は水素原子または置換基)、−CO−、−O−およびフェニレン基の1つ以上と、重合性基との組み合わせからなる基が好ましい。
12は、水素原子または置換基であるが、好ましくは、水素原子またはヒドロキシ基である。
11の少なくとも1つが、ヒドロキシ基を含むことが好ましい。ヒドロキシ基を含むことにより、有機層の硬化率が向上する。
11の少なくとも1つの分子量が10〜250であることが好ましく、70〜150であることがより好ましい。
11が結合している位置としては、少なくともパラ位に結合していることが好ましい。
nは、0〜5の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、いずれも1であることがさらに好ましい。
一般式(2)で表される化合物は、R11の少なくとも2つが同じ構造であることが好ましい。さらに、nは、いずれも1であり、4つのR11の少なくとも2つずつがそれぞれ同じ構造であることがより好ましく、nは、いずれも1であり、4つのR11が同じ構造であることがさらに好ましい。一般式(2)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基であることが好ましく、(メタ)アクリロイル基であることがより好ましい。一般式(2)が有する重合性基の数は、2つ以上であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。また、上限は特に定めるものではないが、8つ以下であることが好ましく、6つ以下であることがより好ましい。
一般式(2)で表される化合物の分子量は、600〜1400が好ましく、800〜1200がより好ましい。
以下に、一般式(2)で表される化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定されることはない。また、下記化合物では、一般式(2)の4つのnがいずれも1の場合を例示しているが、一般式(2)の4つのnのうち、1つまたは2つまたは3つが0のもの(例えば、2官能や3官能化合物等)や、一般式(2)の4つのnのうち、1つまたは2つまたは3つ以上が2つ以上のもの(R11が1つの環に、2つ以上結合しているもの、例えば、5官能や6官能化合物等)も好ましい化合物として例示される。
Figure 2014143142
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上記一般式(2)で表される化合物は、市販品として入手することができる。また、上記化合物は、公知の方法によって合成することもできる。例えば、エポキシアクリレートは、エポキシ化合物とアクリル酸との反応で得ることができる。これらの化合物は、通常、反応の際、2官能、3官能、5官能やその異性体なども生成する。これらの異性体を分離したい場合は、カラムクロマトグラフィによって分離できるが、本発明では、混合物として用いることも可能である。
重合性化合物は、重合性組成物の固形分に対し、90質量%以上含まれていることが好ましく、99質量%以上含まれていることがより好ましい。
有機層を形成するための組成物において重合性化合物は2種類以上含まれていてもよい。
(シランカップリング剤)
重合性組成物はシランカップリング剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤は重合性基を含むことが好ましく、特に(メタ)アクリレート基を含むことが好ましい。好ましいシランカップリング剤としては、以下の一般式(1)で示されるシランカップリング剤があげられる。
Figure 2014143142
式中、R1は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R2はハロゲン元素またはアルキル基を示し、R3は水素原子またはアルキル基を示し、Lは2価の連結基を示し、nは0から2のいずれかの整数を示す。
ハロゲン元素としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、及びヨウ素原子があげられる。
アルキル基、または後述の置換基のうちアルキル基を含む置換基中のアルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜9がより好ましく、1〜6がさらに好ましい。アルキル基の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。アルキル基は、直鎖状であっても分枝状であっても環状であっても構わないが、直鎖アルキル基が好ましい。
2価の連結基としては、1〜20個の炭素を含む連結基であることが好ましい。好ましくは1〜12、より好ましくは1〜6の炭素を含む連結基であればよい。2価の連結基の例としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、1,2−プロピレン基、2,2−プロピレン基(2,2−プロピリデン基、1,1−ジメチルメチレン基とも呼ばれる)、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロピレン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,12−ドデシレン基、1,16−ヘキサデシレン基等)、アリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基)、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、スルホニル基、およびこれらの2価の基が複数個直列に結合した2価残基(例えば、ポリエチレンオキシエチレン基、ポリプロピレンオキシプロピレン基、2,2−プロピレンフェニレン基等)を挙げることができる。これらの基は置換基を有してもよい。また、これらの基の2個以上が複数直列に結合して形成された連結基であってもよい。この中でも、アルキレン基、アリーレン基およびこれらが複数直列に結合した2価の基が好ましく、無置換のアルキレン基、無置換のアリーレン基およびこれらが複数直列に結合した2価の基がより好ましい。置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基などがあげられる。
シランカップリング剤は、重合性組成物の固形分に対し、1〜30質量%含まれていることが好ましく、5〜20質量%含まれていることがより好ましい。
また、本発明では、シランカップリング剤を2種類以上含んでいてもよく、この場合、それらの合計量が、上記範囲となる。
以下に、シランカップリング剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014143142
シランカップリング剤の、重合性組成物の固形分(揮発分が揮発した後の残分)中に占める割合は、1〜20質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
(重合開始剤)
重合性組成物は、通常、重合開始剤を含む。重合開始剤を用いる場合、その含量は、重合に関与する化合物の合計量の0.1モル%以上であることが好ましく、0.5〜2モル%であることがより好ましい。このような組成とすることにより、活性成分生成反応を経由する重合反応を適切に制御することができる。光重合開始剤の例としてはBAFSジャパンから市販されているイルガキュア(Irgacure)シリーズ(例えば、イルガキュア651、イルガキュア754、イルガキュア184、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819など)、ダロキュア(Darocure)シリーズ(例えば、ダロキュアTPO、ダロキュア1173など)、クオンタキュア(Quantacure)PDO、ランベルティ(Lamberti)社から市販されているエザキュア(Esacure)シリーズ(例えば、エザキュアTZM、エザキュアTZT、エザキュアKTO46など)、エザキュアKIPシリーズ等が挙げられる。
(溶剤)
重合性組成物は、通常、溶剤を含んでいる。溶剤としては、ケトン、エステル系の溶剤が例示され、2−ブタノン、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンが好ましい。溶剤の含量は、重合性組成物の60〜97質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。
(有機層の形成方法)
重合性組成物から有機層を形成する方法としては、プラスチックフィルム、またはプラスチックフィルム上の機能層、または無機層上に適用し、その後、光(例えば、紫外線)、電子線、または熱線にて、硬化させる方法があげられる。
適用方法としては、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパ−を使用するエクストル−ジョンコート法が採用できる。
また、有機層はフラッシュ蒸着法のような真空製膜法で形成してもよい。
重合性組成物は、光によって硬化させることが好ましい。照射する光は、通常、高圧水銀灯もしくは低圧水銀灯による紫外線である。照射エネルギーは0.1J/cm2以上が好ましく、0.5J/cm2以上がより好ましい。重合性化合物として、(メタ)アクリレート系化合物を用いる場合、空気中の酸素によって重合阻害を受けるため、重合時の酸素濃度もしくは酸素分圧を低くすることが好ましい。窒素置換法によって重合時の酸素濃度を低下させる場合、酸素濃度は2%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。減圧法により重合時の酸素分圧を低下させる場合、全圧が1000Pa以下であることが好ましく、100Pa以下であることがより好ましい。また、100Pa以下の減圧条件下で0.5J/cm2以上のエネルギーを照射して紫外線重合を行うことが特に好ましい。
有機層は、平滑で、膜硬度が高いことが好ましい。有機層の平滑性は1μm角の平均粗さ(Ra値)として1nm未満であることが好ましく、0.5nm未満であることがより好ましい。モノマーの重合率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、92%以上であることが特に好ましい。ここでいう重合率とはモノマー混合物中の全ての重合性基(例えば、アクリロイル基およびメタクリロイル基)のうち、反応した重合性基の比率を意味する。重合率は赤外線吸収法によって定量することができる。
有機層の膜厚については特に限定はない。しかし、薄すぎると膜厚の均一性を得ることが困難になり、厚すぎると外力によりクラックを発生してバリア性が低下する。かかる観点から、有機層の膜厚は50nm〜5000nmが好ましく、200nm〜4000nmがより好ましく、30nm〜3000nmが更に好ましい。
有機層の表面にはパーティクル等の異物、突起が無いことが要求される。このため、有機層の成膜はクリーンルーム内で行われることが好ましい。クリーン度はクラス10000以下が好ましく、クラス1000以下がより好ましい。
有機層の硬度は高いことが好ましい。有機層の硬度が高いと、無機層が平滑に成膜されその結果としてバリア能が向上することがわかっている。有機層の硬度はナノインデンテーション法に基づく微小硬度として表すことができる。有機層の微小硬度は100N/mm以上であることが好ましく、150N/mm以上であることがより好ましい。
(無機層)
無機層は、バリア性積層体内の層であり、通常、金属化合物からなる薄膜の層である。無機層の形成方法は、目的の薄膜を形成できる方法であればいかなる方法でも用いることができる。例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD)、種々の化学的気相成長法(CVD)、めっきやゾルゲル法等の液相成長法があり、プラズマCVD法が好ましい。無機層に含まれる成分は、上記性能を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化窒化物または金属酸化炭化物であり、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、CeおよびTaから選ばれる1種以上の金属を含む酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物または酸化炭化物などを好ましく用いることができる。これらの中でも、Si、Al、In、Sn、ZnおよびTiから選ばれる金属の酸化物、窒化物または酸化窒化物が好ましく、SiまたはAlの酸化物または窒化物がより好ましく、特に窒化シリコン(Si窒化物)が好ましい。これらは、副次的な成分として他の元素を含有していてもよい。例えば、窒化シリコンは水素を含んで水素化窒化シリコンとなっていてもよく、さらに酸素を含んで水素化酸窒化シリコンとなっていてもよい。
上述のように、ガラス基板の表面に配置されるバリアフィルムを端部でガラス基板の裏面と接着させるために、バリアフィルムの端部の少なくとも一部は湾曲させる必要があるが、この湾曲によっては、例えばバリアフィルムの無機層にクラック等が生じてしまう場合がある。無機層が水素化窒化シリコンを含むと無機層が引張に対して強くなり、同様に圧縮耐性も向上する傾向があるため、このクラックは生じにくくなる。この傾向は無機層中に水素結合が形成されることによると推定される。無機層における水素の量は25〜30%原子%であることが好ましい。水素の量がこれより多いとバリア性の低下や酸化耐性が低下する可能性がある。
無機層の平滑性は、1μm角の平均粗さ(Ra値)として1nm未満であることが好ましく、0.5nm以下がより好ましい。無機層の成膜はクリーンルーム内で行われることが好ましい。クリーン度はクラス10000以下が好ましく、クラス1000以下がより好ましい。
1層に付き、通常、5〜500nmの範囲内であり、好ましくは10〜200nmである。無機層の膜厚は20nmより大きくてもよく、また30nm以上 40nm以上でありうる。また、無機層の膜厚は、100nm以下、50nm以下、または35nm以下であってもよい。 無機層は複数のサブレイヤーから成る積層構造であってもよい。この場合、各サブレイヤーが同じ組成であっても異なる組成であってもよい。また、上述したとおり、米国公開特許2004−46497号明細書に開示してあるように有機層との界面が明確で無く、組成が膜厚方向で連続的に変化する層であってもよい。
(無機層の形成方法)
無機層は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などの真空製膜法で形成することができる。無機層が窒化シリコンを含む層である場合はプラズマCVD法で形成されることが好ましい。
(有機層と無機層の積層)
有機層と無機層の積層は、所望の層構成に応じて有機層と無機層を順次繰り返し製膜することにより行うことができる。
特に、少なくとも2層の有機層と少なくとも2層の無機層を交互に積層した場合に、高いバリア性を発揮することができる。交互積層は支持体側から有機層/無機層/有機層/無機層の順に積層していても、無機層/有機層/無機層/有機層の順に積層していてもよい。
(機能層)
バリア性積層体は、機能層を有していてもよい。機能層については、特開2006−289627号公報の段落番号0036〜0038に詳しく記載されている。これら以外の機能層の例としてはマット剤層、保護層、耐溶剤層、帯電防止層、平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層、応力緩和層、防曇層、防汚層、被印刷層、易接着層等が挙げられる。
(基材)
本発明の有機電子デバイスに用いられるバリアフィルムの基材はプラスチックフィルムであることが好ましい。プラスチックフィルムはバリア性積層体を保持できるフィルムであれば材質、膜厚等に特に制限はなく、使用目的等に応じて適宜選択することができる。有機電子デバイスの種類に従って、透明プラスチックフィルムや、高い光学特性を有するフィルムが好ましい場合もある。プラスチックフィルムとしては、具体的には、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂、アクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂が挙げられる。プラスチックフィルムは、ポリエステル樹脂およびいわゆる光学フィルムが好ましく、ポリエステル樹脂としてはポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)、光学フィルムとしてはシクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。
プラスチックフィルムの膜厚は、特に制限はないが、薄いことが好ましい。屈曲性の高いバリアフィルムとして、ガラス基板の裏面でのバリアフィルムとガラス基板との接着を容易とするためである。基材が薄いとバリアフィルムにおける曲げ中心からの無機層の距離を短くすることができ、無機層における曲げ応力が小さくなる。基材は、通常、1〜150μmであればよく、50μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましい。
(ガラス基板)
本発明の有機電子デバイスにおけるガラス基板としては、有機電子デバイスの基板として用いられている材質の基板のいずれを用いてもよく、特に限定されない。
ガラス基板は面取りされていてもよい。より具体的には、ガラス基板においては、エッジおよび表面、並びにエッジおよび裏面がそれぞれなす角が面取りされていてもよい。面取りされているガラス基板を用いることにより、エッジ部分を覆うように形成されるバリアフィルムへの応力を緩和し、ガラス基板の裏面でのバリアフィルムとガラス基板との接着を容易とすることができる。面取りの形態は特に限定されないが、円弧状(R面取り)または多角形状に行うことができる。すなわち、ガラス基板を厚み方向から見た端部が円弧状または多角形状円弧状となるように行うことができる。円弧状の面取りの曲率半径はガラス基板の厚さに応じて、例えば1cm〜0.1 mmで設定すればよい。例えば、0.2 mm以下の曲率半径を用いることができる。多角形状の面取りは最小角が好ましくは120度以上、より好ましくは135度以上、さらに好ましくは150度以上であればよい。
面取りの方法は、当業者に公知のいずれの方法でもよい。面取り済みの市販のガラス基板を用いてもよい。また、面取りは、少なくとも、バリアフィルムの端部が基板の反対側の面で接着することにより覆われているカラス基板のエッジにおいて施されていればよい。
(有機電子素子が形成されたガラス基板とバリアフィルムとの結合)
表面上に有機電子素子が形成されているガラス基板の上記表面上から有機電子素子を挟むようにバリアフィルムを配置して、ガラス基板とバリアフィルムを接着することにより、有機電子素子が形成されたガラス基板とバリアフィルムとの結合を行えばよい。ガラス基板の裏面においてバリアフィルムの端部の少なくとも一部が接着することを可能とするために、バリアフィルムの端部がガラス基板の端部より外側部分にある部分があればよい。例えば、長方形(長方形1)のバリアフィルムと長方形(長方形2)のガラス基板とを結合する場合は、前記長方形1のY方向に平行な2辺および前記長方形2のY方向に平行な2辺が略平行となるように、かつ、前記長方形1のY方向に平行な2辺を前記長方形2のY方向平行な2辺の外側となるように両者を配置することにより(図1参照)、対向する2辺に位置する端部において、バリアフィルムが裏面で接着している構造を形成することが可能になる。
有機電子素子が形成されたガラス基板の表面には、有機電子素子の外周に接着剤を塗布してバリアフィルムを設けてもよく、バリアフィルムが固体封止法による封止のためのフィルムとしても用いられていてもよい。固体封止法とはデバイスの上に好ましくは保護層を形成した後、接着剤層、バリアフィルムを重ねて硬化する方法である。しかし、接着剤層は有機電子素子上には設けられていないことが好ましい。接着剤は一般的に水分を含むためである。
接着剤としては特に制限はないが、熱硬化性エポキシ樹脂、光硬化性アクリレート樹脂等が例示される。
また、接着シートまたはテープを用いてもよい。接着シートとしては、広くOCA(Optical Clear Adhesive)して知られる接着シートが例示される。
バリアフィルムがガラス基板の裏面に接着されているバリアフィルムの端部においては、表面の有機電子素子の外周部分、ガラス基板のエッジ、反対側の面を経由する方向に接着剤を例えば、0.1mm以上、1mm以上、2mm以上、5mm以上、または1cm以上の幅で設ければよい。接着剤の幅は素子への水分の影響を減らすためには、大きければ大きいほどよいが、例えば、ガラス基板の大きさや有機電子デバイスの使用目的に応じて、1mm以下、2mm以下、5mm以下、1cm以下、または5cm以下程度の幅で設ければよい。上記の端部においては、接着剤は、裏面のみにあってもよく、裏面およびエッジにあってもよく、裏面、エッジ、および表面にあってもよい。例えば、図2(図2においては、円弧状に面取りされたガラス基板を用いた例が示されている。)に示すように、バリアフィルムの端部が、ガラス基板の裏面、エッジ、表面に亘って接着剤を設けることにより、バリアフィルムのエッジ部分から侵入する外気が接着剤層を経由する距離(接着剤の幅)を、有機電子デバイスのデットスペースを抑えつつ、確保することができる。
バリアフィルムがガラス基板の裏面に接着されているバリアフィルムの端部(屈曲端部)以外の端部(非屈曲端部)を有する場合は、非屈曲端部に設けられる接着剤の幅は、屈曲端部に設けられる接着剤の幅と同じであっても、異なっていてもよい。一般的には、同様に外気を封止するため、ほぼ同じであることが好ましい。この場合は接着剤の幅は表面に設けられる接着剤のみで達成されていればよい。
上記からわかるように、屈曲端部においては、接着剤のために必要な表面のスペースを抑えることができるため、ガラス基板のエッジから前記有機電子素子までの距離を、非屈曲端部と比較して短くすることができる。
基材の片面にバリア積層体が設けられているバリアフィルムが用いられている場合は有機電子素子からバリア積層体側が有機電子素子側となるように、バリアフィルムがガラス基板と接着されることが好ましい。また、有機電子素子からみてバリアフィルムの最表面層が無機層となるようにバリアフィルムがガラス基板と接着されることが好ましい。最表面層が無機層である構造により、ガラス基板とバリアフィルムとにより構成される有機電子素子を含む空間の水分を減少させることができる。
(有機電子素子)
本発明の有機電子デバイスにおける有機電子素子の例としては、空気中の化学成分(酸素、水、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等)によって性能が劣化する素子が好ましくあげられる。前記デバイスの例としては、例えば、有機EL素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池等を挙げることができ有機EL素子に好ましく用いられる。
有機EL素子としては、特に限定されないが、特開2012−256904号公報に記載の有機EL素子を用いることができる。
液晶表示素子としては、特開2009−172993号公報の段落番号0044の記載を参酌することができる。
その他の適用例としては、特表平10−512104号公報に記載の薄膜トランジスタ、特開平5−127822号公報、特開2002−48913号公報等に記載のタッチパネル、特開2000−98326号公報に記載の電子ペーパー、特願平7−160334号公報に記載の太陽電池等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[バリアフィルムの作製]
ポリエチレンテレフタレート(東レ社製、S10)の平滑面上に、プラズマ処理を行った後、以下の構造式で表される化合物Iを95重量部、重合開始剤(Lamberti社、Esacure KTO46)5重量部を2−ブタノン溶媒に溶解し、乾燥膜厚が2000nmとなるように塗布成膜し、酸素含有量100ppm以下の窒素雰囲気下で紫外線照射量0.5J/cm2で照射して硬化させ、第1の有機層を作製した。その第1の有機層上に、第1の無機層を真空成膜で40nm作成した。第1の無機層は表1に示す組成で作製し、窒化ケイ素(膜中に酸素,水素を含む)はプラズマCVD法、酸化アルミはスパッタ法、酸化ケイ素は真空蒸着法により作製した。さらに第1の無機層表面上に、第2の有機層を第1の有機層と同様の方法で作製した。表1に示すように、一部の実施例において、第2の有機層表面上に第2の無機層を第1の無機層と同様の方法で作製した。
Figure 2014143142
[耐久性の評価方法]
カルシウム腐食法(Asia Display/IDW'01 pp.1435〜1438参照)と呼ばれる、金属カルシウムの退色により水分進入を評価する方法を応用して、実際の有機電子デバイスを想定した耐久性評価を実施した。
ガラス基板上に金属カルシウムを蒸着し、バリアフィルムと接着剤を用いて封止する。接着剤(ナガセケムテックス社、XNR5516)はディスペンサーでガラス基板上に塗布し、バリアフィルムを貼り合せた後、紫外線照射量6J/cm2で+80℃1時間の加熱により硬化させた。比較例では、接着剤幅が5mm(X方向に平行な2辺の接着),1mm(Y方向に平行な2辺の接着)程度となるよう接着剤量を調整した。実施例では、図1に示すように配置されたバリアフィルムのY方向に平行な2辺のガラス基板と重なっていない端部を曲げてガラス基板のY方向に平行な2辺の端部をそれぞれ包むようにして、表面1mmかつ裏面4mmの接着剤幅で接着し、バリアフィルムのX方向に平行な2辺はガラス基板のX方向に平行な2辺の端部に表面5mmの接着剤幅で接着した。
封止後のサンプルを60℃/90%の高温高湿槽内に1000時間保管した後、金属カルシウムの退色面積ともとのカルシウム面積から退色率を計測し、表2に示す基準で耐久性を評価した。結果を表1に示す。
なお、表1の 端部構造の記載において、「直角は面取りなし、Rは円弧状面取り(曲率半径0.2mm)、Cは多角形状面取り(内角135度)を示す。また、表1に記載のあるH量は、ラザフォード後方散乱及び水素前方散乱分析法により無機層における元素及び原子数を測定し、その原子数比から規定した。
Figure 2014143142
Figure 2014143142
1.ガラス基板
2.有機電子素子
3.バリアフィルム
4.接着剤

Claims (17)

  1. ガラス基板、前記ガラス基板の表面上に形成された有機電子素子、および前記ガラス基板に接着しているバリアフィルムを含み、前記バリアフィルムが前記有機電子素子を前記ガラス基板とともに封止するように前記ガラス基板に接着されている有機電子デバイスであって、
    前記バリアフィルムは、基材、少なくとも1層の有機層、少なくとも1層の無機層を含み、
    前記バリアフィルムの端部の少なくとも一部が前記ガラス基板の裏面で前記ガラス基板と接着している有機電子デバイス。
  2. 前記バリアフィルムの端部の前記の少なくとも一部が前記ガラス基板の裏面および表面で前記ガラス基板と接着している請求項1に記載の有機電子デバイス。
  3. 前記基材の膜厚が50μm以下である請求項1または2に記載の有機電子デバイス。
  4. 前記基材の膜厚が25μm以下である請求項1または2に記載の有機電子デバイス。
  5. 前記無機層がシリコン化合物またはアルミニウム化合物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  6. 前記無機層が窒化シリコン、水素化窒化シリコン、および水素化酸窒化シリコンからなる群から選択される1つ以上を含む請求項5に記載の有機電子デバイス。
  7. 前記無機層が25%原子以上30%原子以下の水素を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  8. 前記バリアフィルムの前記ガラス基板側の最表面層が無機層である請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  9. 裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が面取りされている請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  10. 裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が円弧状である請求項9に記載の有機電子デバイス。
  11. 前記円弧の曲率半径が0.2mm以下である請求項10に記載の有機電子デバイス。
  12. 裏面で前記バリアフィルムと接着している前記ガラス基板の端部が多角形状である請求項9に記載の有機電子デバイス。
  13. 前記多角形の最小角が135度以上である請求項12に記載の有機電子デバイス。
  14. 前記有機電子素子が有機EL素子である請求項1〜13のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  15. 前記バリアフィルムが長方形1の形状を有し、
    長方形1のY方向に平行な2辺にある前記バリアフィルムの端部が裏面で前記ガラス基板と接着しており、かつ、前記ガラス基板が長方形2の形状を有し、前記バリアフィルムが接着している裏面が長方形2のY方向に平行なの2辺の端部にある請求項1〜14のいずれか一項に記載の有機電子デバイス。
  16. 前記長方形1のX方向に平行な2辺において前記バリアフィルムの端部が裏面で前記ガラス基板と接着していない請求項15に記載の有機電子デバイス。
  17. 前記の長方形2のY方向に平行な2辺における前記ガラス基板のエッジから前記有機電子素子までの距離が前記の長方形2のX方向に平行なの2辺における前記ガラス基板のエッジから前記有機電子素子までの距離よりも短い請求項15または請求項16に記載の有機電子デバイス。
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