JP2014148940A - 過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

過給機付き内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に関し、再循環排気ガスと新気との合流によって生ずる凝縮水による過給機の性能低下を防止しつつ、運転領域を問わずに低圧排気ガス還流通路を利用した再循環排気ガスの導入を可能とすることを目的とする。
【解決手段】ターボ過給機20と、タービン下流側の排気通路14とコンプレッサ上流側吸気通路12aとを接続するLPL−EGR通路36と、LPL−EGR通路36の途中から分岐し、コンプレッサ下流側吸気通路12bに接続されるバイパス通路42と、EGRガスの流路形態を経路Aと経路Bとの間で選択可能なバイパスバルブ44とを備える。コンプレッサ下流圧に応じて、経路Aと経路Bとの間で上記流路形態が切り替わるようにバイパスバルブ44を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、ターボ過給機付き内燃機関の排気浄化システムが開示されている。この従来の内燃機関は、ターボ過給機のタービンよりも下流(より具体的には、タービン下流の排気浄化装置の更に下流)側の排気通路とコンプレッサよりも上流側の吸気通路とを接続する低圧EGR通路(低圧排気ガス還流通路)を備えている。また、上記内燃機関は、コンプレッサによって加圧された吸気の一部を、EGRクーラーに対してEGRガス(再循環排気ガス)導入時のEGRガス流れの下流側の低圧EGR通路に導くためのバイパス通路を備えている。そして、上記内燃機関では、EGRガスの導入を行わない場合に、バイパス通路を介して加圧された吸気の一部を低圧EGR通路の下流から上流へ逆流させることで、EGR通路およびEGRクーラー内に滞留している未燃燃料や凝縮水を吹き飛ばし、除去することとしている。
特開2007−198310号公報 特開2010−223179号公報
上記特許文献1に記載の内燃機関のように、コンプレッサよりも上流側の吸気通路に対してEGRガスを導入可能な構成(低圧EGR装置)を備えている場合には、コンプレッサの上流においてEGRガスと新気とが合流することになる。EGRガスは水分を多く含んでおり、新気は、通常、EGRガスよりも温度が低い。このため、EGRガスが新気と合流した際に、EGRガスが新気によって冷却され、凝縮水が発生し易くなる。発生した凝縮水はコンプレッサに吸入される。特に、軽負荷時には、吸気通路内の吸気の流速が低いため、発生した凝縮水が吸気通路内に長く留まって粒径の大きな水滴となったうえでコンプレッサに吸入される可能性が高くなる。このようなコンプレッサへの凝縮水の流入によって、過給機の性能低下が生ずることが懸念される。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、再循環排気ガスと新気との合流によって生ずる凝縮水による過給機の性能低下を防止しつつ、運転領域を問わずに低圧排気ガス還流通路を利用した再循環排気ガスの導入を可能とする過給機付き内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、過給機付き内燃機関の制御装置であって、
吸気通路に配置されたコンプレッサと、排気通路に配置されたタービンとを有するターボ過給機と、
前記タービンよりも下流側の前記排気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路であるコンプレッサ上流側吸気通路とを接続する低圧排気ガス還流通路と、
前記低圧排気ガス還流通路の途中から分岐し、前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路であるコンプレッサ下流側吸気通路に接続されるバイパス通路と、
前記排気通路から前記低圧排気ガス還流通路を導入される再循環排気ガスの流路形態を、当該再循環排気ガスが前記低圧排気ガス還流通路を通って前記コンプレッサ上流側吸気通路に導入される第1流路形態と、当該再循環排気ガスが前記低圧排気ガス還流通路および前記バイパス通路を順に通って前記コンプレッサ下流側吸気通路に導入される第2流路形態との間で選択可能な流路切替手段と、
前記コンプレッサの下流側の吸気圧力に応じて、前記第1流路形態と前記第2流路形態との間で前記流路形態が切り替わるように前記流路切替手段を制御する流路制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記流路制御手段は、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が所定値以下となる場合に、前記第2流路形態が選択されるように前記流路切替手段を制御し、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が前記所定値よりも高い場合に、前記第1流路形態が選択されるように前記流路切替手段を制御するものであることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記吸気通路に再循環排気ガスを導入しない場合であって、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が前記タービンの下流側の排気圧力よりも高い場合に、前記バイパス通路を開放させるバイパス通路開放手段を更に備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記バイパス通路との分岐位置よりも前記排気通路に近い側において前記低圧排気ガス還流通路に配置され、当該低圧排気ガス還流通路を流れる再循環排気ガスを冷却するクーラーを更に備えることを特徴とする。
第1および第2の発明によれば、コンプレッサの下流側の吸気圧力(以下、「コンプレッサ下流圧」と略する)に応じて、上記第1流路形態と上記第2流路形態との間で再循環排気ガスの流路形態が切り替わるように流路切替手段を制御する流路制御手段を備えていることにより、次のような効果が得られる構成を実現することができる。すなわち、軽負荷側の非過給領域のようにコンプレッサ下流圧が低い場合に第2流路形態が選択されるように流路切替手段を制御することで、コンプレッサの下流側において再循環排気ガスと新気との混合が行われるようにすることができる。このため、コンプレッサの上流側での凝縮水の発生を回避することで、凝縮水の流入を原因としてコンプレッサに損傷や腐食が生ずるのを防止することができる。また、高負荷側の過給領域のようにコンプレッサ下流圧が高い場合に第1流路形態が選択されるように流路切替手段を制御することで、過給領域であっても再循環排気ガスの導入を行えるようになる。この場合には、コンプレッサの上流側で再循環排気ガスと新気とが混合するため、凝縮水が発生してコンプレッサに流入する可能性がある。しかしながら、高負荷側の過給領域では、コンプレッサの上流における吸入空気量流量が多いため、凝縮水が発生した場合であっても凝縮水は吸気通路に留まることなく粒径の小さな液滴のままで速やかにコンプレッサに吸入されることとなる。このため、この場合には、コンプレッサは、凝縮水の流入を原因とする損傷等を受けにくいといえる。
以上のように、本発明によれば、再循環排気ガスと新気との合流によって生ずる凝縮水による過給機の性能低下を防止しつつ、運転領域を問わずに低圧排気ガス還流通路を利用した再循環排気ガスの導入を可能とすることができる。
第3の発明によれば、吸気通路に再循環排気ガスを導入しない状況下において、コンプレッサにより過給された吸気(新気)を低圧排気ガス還流通路に導入することができる。その結果、低圧排気ガス還流通路を排気通路側に向かって逆流する高圧の吸気によって、低圧排気ガス還流通路の内壁に付着している未燃燃料および凝縮水を吹き飛ばして除去することができる。このように、本発明によれば、低圧排気ガス還流通路の掃気を行うことができるので、未燃燃料および凝縮水の滞留による低圧排気ガス還流通路の圧力損失の増加等の不具合を防止することが可能となる。
第4の発明によれば、吸気通路に再循環排気ガスを導入しない状況下において、コンプレッサにより過給された吸気(新気)を利用して、再循環排気ガスの冷却のためのクーラーをも掃気することができる。これにより、未燃燃料および凝縮水の滞留による当該クーラーの性能低下をも防止することができる。
本発明の実施の形態1の内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1の変形例において実行されるルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1の内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。ここでは、内燃機関10は、一例として火花点火式であり、車両に搭載され、その動力源とされるものである。本実施形態の内燃機関10は、一例として直列4気筒型のものを表しているが、本発明における内燃機関の気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。内燃機関10は、空気を筒内に取り込むための吸気通路12と、筒内から排気ガスを排出するための排気通路14とを備えている。
吸気通路12の入口近傍には、エアクリーナ16が設けられている。エアクリーナ16の下流には、吸気通路12に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ18が設けられている。エアフローメータ18の下流には、ターボ過給機20のコンプレッサ20aが配置されている。ターボ過給機20は、コンプレッサ20aと一体的に連結され排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン20bを備えている。コンプレッサ20aは、タービン20bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。
更に、コンプレッサ20aよりも下流側の吸気通路12(以下、「コンプレッサ下流側吸気通路12b」と称する)には、コンプレッサ20aにより圧縮された空気を冷却するためのインタークーラー22が配置されている。更に、インタークーラー22の下流には、吸気通路12を流れる空気量を調整するためのスロットルバルブ24が配置されている。スロットルバルブ24は、図示省略するスロットルモータにより駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ24の下流には、サージタンク26が配置されている。また、コンプレッサ下流側吸気通路12b(より具体的には、コンプレッサ20aとインタークーラー22との間)には、コンプレッサ20aの下流側の吸気圧力(以下、「コンプレッサ下流圧」と略する)を検出するための吸気圧力センサ28が取り付けられている。
ターボ過給機20のタービン20bは、排気通路14の途中に配置されている。タービン20bよりも上流側の排気通路14には、排気ガスを浄化するための排気浄化装置として、上流側から順に、上流触媒(S/C:Start Catalyst)30および下流触媒(UF/C:Underfloor Catalyst)32がそれぞれ配置されている。上流触媒30の下流(より具体的には、上流触媒30と下流触媒32との間)の排気通路14には、その部位での排気圧力(タービン下流圧でもあり、以下、「S/C下流圧」と称する)を検出するための排気圧力センサ34が取り付けられている。
また、図1に示すシステムは、低圧排気ガス還流通路(LPL(Low Pressure Loop)−EGR通路)36を備えている。LPL−EGR通路36は、タービン20bよりも下流側(本実施形態では、更に上流触媒30よりも下流側)の排気通路14とコンプレッサ20aよりも上流側の吸気通路12(以下、「コンプレッサ上流側吸気通路12a」と称する)とを連通するように構成されている。このLPL−EGR通路36の途中には、LPL−EGR通路36を通って吸気通路12に再循環排気ガス(EGRガス)を導入する際のEGRガス流れの上流側(すなわち、排気通路14に近い側)から順に、EGRクーラー38およびEGRバルブ40がそれぞれ配置されている。EGRクーラー38は、LPL−EGR通路36に導入された排気ガス(EGRガス)を冷却するために備えられている。EGRバルブ40は、LPL−EGR通路36の開閉を担うバルブであり、より具体的には、LPL−EGR通路36の流路断面積を変更することによってLPL−EGR通路36を介して吸気通路12に導入されるEGRガスの流量を調整するためのバルブである。
更に、図1に示すシステムは、EGRバルブ40よりもEGRガス流れの下流側においてLPL−EGR通路36の途中から分岐し、コンプレッサ下流側吸気通路12bに接続されるバイパス通路42を備えている。LPL−EGR通路36におけるバイパス通路42との分岐位置には、バイパスバルブ44が配置されている。
バイパスバルブ44は、EGRバルブ40を開くことによりLPL−EGR通路36を用いたEGRガスの導入を行う状況下において、EGRガスの流路形態を、EGRガスがLPL−EGR通路36をそのまま通ってコンプレッサ上流側吸気通路12aに導入される第1流路形態と、EGRガスがLPL−EGR通路36およびバイパス通路42を順に通ってコンプレッサ下流側吸気通路12bに導入される第2流路形態との間で選択可能とするためのバルブである。
すなわち、バイパスバルブ44によって第1流路形態が選択された場合には、上記分岐位置を通過した後のEGRガスは、図1中に「経路B」と付して示すLPL−EGR通路36内の部位を通ってコンプレッサ上流側吸気通路12aに導入されることになる。この場合に、EGRバルブ40の開度を調整することで、LPL−EGR通路36(経路B)を通ってコンプレッサ上流側吸気通路12aに還流されるEGRガスの流量を調整することができる。一方、第2流路形態が選択された場合には、上記分岐位置を通過した後のEGRガスは、図1中に「経路A」と付して示すバイパス通路42を通ってコンプレッサ下流側吸気通路12bに導入されることになる。この場合においても、EGRバルブ40の開度を調整することで、LPL−EGR通路36およびバイパス通路42(経路A)を通ってコンプレッサ下流側吸気通路12bに還流されるEGRガスの流量を調整することができる。
本実施形態のシステムは、更に、ECU(Electronic Control Unit)46を備えている。ECU46の入力部には、上述したエアフローメータ18、吸気圧力センサ28、排気圧力センサ34とともに、エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ(図示省略)等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種のセンサが接続されている。また、ECU46の出力部には、上述したスロットルバルブ24、EGRバルブ40およびバイパスバルブ44とともに、図示省略する燃料噴射弁および点火プラグ等の内燃機関10の運転を制御するための各種のアクチュエータが接続されている。ECU46は、上記各種のセンサ出力と所定のプログラムとに基づいて上記各種のアクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転を制御するものである。
[コンプレッサの上流へのEGRガス導入に関する課題]
本実施形態の内燃機関10のように、コンプレッサ上流側吸気通路12aに対してEGRガスを導入可能な構成(LPL−EGR通路36を利用するEGR装置)を備えている場合には、コンプレッサ20aの上流においてEGRガスと新気とが合流することになる。EGRガスは水分を多く含んでいるため、新気と合流した際のガス温度が露点(含有水蒸気量が飽和水蒸気量と等しくなる時の温度)以下となると、凝縮水が発生する。新気は、通常、EGRガスよりも温度が低い。このため、EGRガスが新気と合流してEGRガスが新気によって冷やされた際に、ガス温度が露点以下となり、凝縮水が発生してしまう。
発生した凝縮水はコンプレッサ20aに吸入される。コンプレッサ20aは高速で回転しているため、水滴との衝突によってコンプレッサホイールに損傷が生ずる可能性がある。コンプレッサホイールの損傷は、タービン効率の低下などのターボ過給機20の性能低下を招く可能性がある。コンプレッサホイールに衝突する水滴の粒径が大きい方が、コンプレッサホイールの損傷が生じ易くなる。特に、軽負荷時には、吸気通路12内の吸気の流速が低いため、発生した凝縮水が吸気通路12内に長く留まって粒径の大きな水滴に成長し易い。このため、粒径の大きな水滴がコンプレッサ20aに吸入される可能性が高くなり、ターボ過給機20の性能低下が生じ易くなることが懸念される。
[実施の形態1における特徴的な制御]
そこで、本実施形態では、LPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入要求が出された場合には、コンプレッサ下流圧に応じて、LPL−EGR通路36を利用してEGRガスを導入する際のEGRガスの流路形態を、上記の第1流路形態と第2流路形態との間で切り替えるようにした。より具体的には、コンプレッサ下流圧が大気圧以下である場合(すなわち、内燃機関10の運転領域が非過給領域である場合)には、コンプレッサ下流側吸気通路12bにEGRガスを導入する経路A(第2流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44を制御し、一方、コンプレッサ下流圧が大気圧よりも高い場合(すなわち、内燃機関10の運転領域が過給領域である場合)には、コンプレッサ上流側吸気通路12aにEGRガスを導入する経路B(第1流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44を制御するようにした。
更に、本実施形態では、LPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入を行わない場合(例えば、EGRガスの導入中にEGR停止要求が出された場合)において、コンプレッサ下流圧がS/C下流圧よりも高い場合には、経路A(第2流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44を制御することでバイパス通路42を開放しつつ、かつ、所定時間Cが経過するまでEGRバルブ40を開くようにした。
図2は、本発明の実施の形態1の特徴的な制御を実現するためにECU46が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。尚、本ルーチンは、LPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入を行う所定のEGR実行条件が成立した場合に開始されるものとする。
図2に示すルーチンでは、先ず、吸気圧力センサ28の出力を利用して、コンプレッサ下流圧が大気圧以下であるか否かが判定される(ステップ100)。
その結果、上記ステップ100においてコンプレッサ下流圧が大気圧以下であると判定された場合、つまり、内燃機関10の運転領域が非過給領域であると判断できる場合には、経路Aが開かれる(第2流路形態が選択される)ようにバイパスバルブ44が制御されるとともに、要求EGRガス量を確保できる開度となるようにEGRバルブ40が制御される(ステップ102)。
一方、上記ステップ100においてコンプレッサ下流圧が大気圧よりも高いと判定された場合、つまり、内燃機関10の運転領域が過給領域であると判断できる場合には、経路Bが開かれる(第1流路形態が選択される)ようにバイパスバルブ44が制御されるとともに、要求EGRガス量を確保できる開度となるようにEGRバルブ40が制御される(ステップ104)。
次に、EGRガスの導入を停止するEGR停止要求が出されたか否かが判定される(ステップ106)。その結果、EGR停止要求が出されていない場合、つまり、LPL−EGR通路36を用いたEGRガスの導入を継続する場合には、上記ステップ100以降の処理が繰り返し実行される。
一方、上記ステップ106においてEGR停止要求が出されたと判定された場合には、次いで、吸気圧力センサ28および排気圧力センサ34の出力を利用して、コンプレッサ下流圧がS/C下流圧よりも高いか否かが判定される(ステップ108)。その結果、コンプレッサ下流圧がS/C下流圧以下であると判定された場合には、EGRバルブ40が全閉に制御される(ステップ110)。これにより、LPL−EGR通路36を介したガスの流通が遮断される。
一方、上記ステップ108においてコンプレッサ下流圧がS/C下流圧よりも高いと判定された場合には、EGRバルブ40が開かれるとともに、経路Aが開放されるようにバイパスバルブ44が制御される(ステップ112)。これにより、コンプレッサ下流側吸気通路12bを流れる高圧の吸気(新気)の一部を、経路A(すなわち、バイパス通路42)を介して通常のEGRガス導入時のEGRガス流れとは逆方向でLPL−EGR通路36に導入することができる。
次に、上記ステップ112の処理に伴うLPL−EGR通路36への新気の導入を開始してから所定時間Cが経過した場合には、EGRバルブ40が閉じられる(ステップ114)。これにより、LPL−EGR通路36への新気の導入が終了される。本ステップ114における所定時間Cは、上記ステップ112の処理によるLPL−EGR通路36への新気の導入の開始時点から、当該新気の導入に伴って吸気側のコンプレッサ下流圧よりも排気側のS/C下流圧が高くなることで当該新気の導入ができなくなる時点までの時間に相当する値として予め設定されたものである。
以上説明した図2に示すルーチンによれば、LPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入要求が出された際に、コンプレッサ下流圧が大気圧以下である場合(すなわち、内燃機関10の運転領域が軽負荷領域などの非過給領域である場合)には、コンプレッサ下流側吸気通路12bにEGRガスを導入する経路A(第2流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44が制御される。これにより、コンプレッサ20aの下流側においてEGRガスと新気との混合が行われるようにすることができる。このため、コンプレッサ20aの上流側での凝縮水の発生を回避することで、凝縮水の流入を原因としてコンプレッサ20aに損傷や腐食が生ずるのを防止することができる。
また、上記ルーチンによれば、EGRガスの導入要求が出された際に、コンプレッサ下流圧が大気圧よりも高い場合(すなわち、内燃機関10の運転領域が過給領域である場合)には、コンプレッサ上流側吸気通路12aにEGRガスを導入する経路B(第1流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44が制御される。これにより、過給領域であっても、EGRガスの導入を行えるようになる。この場合には、コンプレッサ20aの上流側でEGRガスと新気とが混合するため、凝縮水が発生してコンプレッサ20aに流入する可能性がある。しかしながら、高負荷側の過給領域では、コンプレッサ20aの上流における吸入空気量流量が多いため、凝縮水が発生した場合であっても凝縮水は吸気通路12に留まることなく粒径の小さな液滴のままで速やかにコンプレッサ20aに吸入されることとなる。このため、この場合には、コンプレッサ20aは、凝縮水の流入を原因とする損傷等を受けにくいといえる。
以上のように、本実施形態のシステムによれば、LPL−EGR通路36に導入されるEGRガスの吸気通路12への流出先を、コンプレッサ下流圧に応じてコンプレッサ20aの上流と下流とに切り替えたことにより、EGRガスと新気との合流によって生ずる凝縮水によるターボ過給機20の性能低下を防止しつつ、運転領域を問わずにLPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入を可能とすることができる。
また、上記ルーチンによれば、LPL−EGR通路36を利用したEGRガスの導入を行わない場合(EGR停止要求が出された場合)において、コンプレッサ下流圧がS/C下流圧よりも高い場合には、経路A(第2流路形態)が選択されるようにバイパスバルブ44を制御することでバイパス通路42を開放しつつ、かつ、所定時間Cが経過するまでEGRバルブ40が開かれる。これにより、EGRガスを導入しない状況下において、コンプレッサ20aにより過給された吸気(新気)をLPL−EGR通路36、更にはEGRクーラー38に導入することができる。その結果、LPL−EGR通路36を排気通路14側に向かって逆流する高圧の吸気によって、LPL−EGR通路36およびEGRクーラー38の内壁に付着している未燃燃料および凝縮水を吹き飛ばして除去することができる。吹き飛ばされた未燃燃料および凝縮水は、LPL−EGR通路36から排気通路14に排出され、下流触媒32を通過する際に浄化されたうえで大気中に放出される。このように、上記制御によれば、LPL−EGR通路36、更にはLPL−EGR通路36に設けられたEGRクーラー38の掃気を行うことができるので、未燃燃料および凝縮水の滞留によるLPL−EGR通路36の圧力損失の増加およびEGRクーラー38の性能低下等の不具合を防止することが可能となる。
ところで、上述した実施の形態1においては、コンプレッサ下流圧が大気圧以下であるか否か(非過給領域であるか過給領域であるか)の判断結果に応じて、経路A(第2流路形態)と経路B(第1流路形態)との間でEGRガスの流路形態を切り替える例について説明を行った。しかしながら、本発明においてコンプレッサの下流側の吸気圧力に応じて再循環排気ガスの流路形態を切り替える際に用いる所定値は、大気圧に限らず、例えば、以下のように設定される過給圧Aであってもよい。
すなわち、過給領域であっても、コンプレッサ下流圧があまり高くなっていない状況下であれば、コンプレッサ下流側吸気通路12bに対してEGRガスを導入可能な領域が存在する。そこで、過給領域であってもEGRガスを導入可能な限界となる領域に対してまではコンプレッサ20aの下流側に向けてのEGRガスの導入を行うようにするために、このような思想に基づいて設定する過給圧Aを上記所定値として用いるようにしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態1の変形例においてECU46が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。
図3に示すルーチンでは、先ず、コンプレッサ下流圧が上記過給圧A以下であるか否かが判定される(ステップ200)。この過給圧Aは、上記の思想に基づいて設定される値であり、過給領域においてコンプレッサ下流側吸気通路12bにLPL−EGR通路36を介してEGRガスを供給可能な過給圧の上限値に相当するものである。より具体的には、過給圧Aは、コンプレッサ下流圧とS/C下流圧との差圧と、要求EGRガス量とに基づいて決定される閾値であり、ECU46は、エンジン回転数とエンジン負荷との関係で過給圧Aを予めマップ化して記憶しておくことで、現在の運転状態に応じた過給圧Aを収録することができる。
上記ステップ200においてコンプレッサ下流圧が過給圧A以下であると判定された場合には、ステップ102に進み、一方、コンプレッサ下流圧が過給圧Aよりも高いと判定された場合には、ステップ104に進む。尚、図3において、ステップ102もしくは104以降の処理については、実施の形態1における図2に示すルーチンの処理と同様であるため、ここでは、その詳細な説明を省略する。
また、上述した実施の形態1においては、低圧排気ガス還流通路(LPL−EGR通路)36における排気側の接続口を、タービン20bの下流側であって、かつ上流触媒(S/C)30の下流側の排気通路14とした例について説明を行った。このような構成によれば、上流触媒30によって浄化された後の排気ガスをEGRガスとして導入できるようになる。しかしながら、本発明の低圧排気ガス還流通路における排気側の接続口は、タービンよりも下流側の排気通路であれば、上記構成に限定されるものではなく、例えば、排気通路に配置される排気浄化装置(例えば、上流触媒30)よりも上流側の排気通路であってもよい。
尚、上述した実施の形態1およびその変形例においては、バイパスバルブ44が前記第1の発明における「流路切替手段」に相当している。また、ECU46が上記ステップ100もしくは200の判定結果に応じて上記ステップ102もしくは104の処理を実行することにより前記第1の発明における「流路制御手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1およびその変形例においては、大気圧および過給圧Aが前記第2の発明における「所定値」にそれぞれ相当している。
また、上述した実施の形態1およびその変形例においては、S/C下流圧が前記第3の発明における「タービンの下流側の排気圧力」に相当している。また、ECU46が上記ステップ106の判定が成立する場合に上記ステップ108の判定成立を条件として上記ステップ112の処理を実行することにより前記第3の発明における「バイパス通路開放手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1およびその変形例においては、EGRクーラー38が前記第4の発明における「クーラー」に相当している。
10 内燃機関
12 吸気通路
12a コンプレッサ上流側吸気通路
12b コンプレッサ下流側吸気通路
14 排気通路
16 エアクリーナ
18 エアフローメータ
20 ターボ過給機
20a コンプレッサ
20b タービン
22 インタークーラー
24 スロットルバルブ
26 サージタンク
28 吸気圧力センサ
30 上流触媒
32 下流触媒
34 排気圧力センサ
36 低圧排気ガス還流通路(LPL−EGR通路)
38 EGRクーラー
40 EGRバルブ
42 バイパス通路
44 バイパスバルブ
46 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (4)

  1. 吸気通路に配置されたコンプレッサと、排気通路に配置されたタービンとを有するターボ過給機と、
    前記タービンよりも下流側の前記排気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路であるコンプレッサ上流側吸気通路とを接続する低圧排気ガス還流通路と、
    前記低圧排気ガス還流通路の途中から分岐し、前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路であるコンプレッサ下流側吸気通路に接続されるバイパス通路と、
    前記排気通路から前記低圧排気ガス還流通路を導入される再循環排気ガスの流路形態を、当該再循環排気ガスが前記低圧排気ガス還流通路を通って前記コンプレッサ上流側吸気通路に導入される第1流路形態と、当該再循環排気ガスが前記低圧排気ガス還流通路および前記バイパス通路を順に通って前記コンプレッサ下流側吸気通路に導入される第2流路形態との間で選択可能な流路切替手段と、
    前記コンプレッサの下流側の吸気圧力に応じて、前記第1流路形態と前記第2流路形態との間で前記流路形態が切り替わるように前記流路切替手段を制御する流路制御手段と、
    を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。
  2. 前記流路制御手段は、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が所定値以下となる場合に、前記第2流路形態が選択されるように前記流路切替手段を制御し、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が前記所定値よりも高い場合に、前記第1流路形態が選択されるように前記流路切替手段を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気通路に再循環排気ガスを導入しない場合であって、前記コンプレッサの下流側の吸気圧力が前記タービンの下流側の排気圧力よりも高い場合に、前記バイパス通路を開放させるバイパス通路開放手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  4. 前記バイパス通路との分岐位置よりも前記排気通路に近い側において前記低圧排気ガス還流通路に配置され、当該低圧排気ガス還流通路を流れる再循環排気ガスを冷却するクーラーを更に備えることを特徴とする請求項3に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
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JP2015121106A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御システム
CN114738079A (zh) * 2022-03-16 2022-07-12 潍柴动力股份有限公司 一种发动机气体循环系统及其控制方法和车辆

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