JP2014152111A - エステルの製造方法 - Google Patents

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慶彰 指原
Koji Koyanagi
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Abstract

【課題】ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと(メタ)アクリル酸とから、効率よくモノエステルを製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させてモノエステルを得る工程(I)を有するエステルの製造方法であって、工程(I)で用いる原料(メタ)アクリル酸の少なくとも一部が回収(メタ)アクリル酸であり、且つ工程(I)において、原料(メタ)アクリル酸中の水分量が30質量%を超えないように制御する、エステルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、エステルの製造方法に関する。
ポリカルボン酸系重合体はセメント用分散剤として有用であり、それに関する種々の技術が提案されている。このようなセメント用分散剤として、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体とを反応させて得られる共重合体が知られている(特許文献1、2)。
かかる共重合体の構成単量体であるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ポリアルキレングリコールないしアルコキシポリアルキレングリコールと、(メタ)アクリル酸系化合物とを反応させて製造することができる。その際、反応速度及び反応率を向上させるために、ポリアルキレングリコールないしアルコキシポリアルキレングリコールに対して、過剰の(メタ)アクリル酸を使用することが知られている(特許文献3)。
一般に、化合物の合成においては、原料として用いた成分のうち、反応で消費されなかった未反応の成分を除去したり、回収したりして、目的とする化合物の濃度(収率)を高めることが行われる。例えば、特許文献4には、片末端置換ポリアルキレングリコールと不飽和カルボン酸とを反応させて所定のポリエーテルエステル単量体を得るにあたり、過剰の不飽和カルボン酸を留去することが開示されている。特許文献1〜3でも、例えば、実施例において、未反応のメタクリル酸を回収、ないし反応水と共にメタクリル酸を留出させたことが記載されている。
特開平11−228636号公報 特開2001−146449号公報 国際公開第2001/14438号パンフレット 特開2001−172383号公報
しかしながら、回収ポリアルキレングリコールないしアルコキシポリアルキレングリコールと、(メタ)アクリル酸系化合物とをエステル化反応させて、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体を製造する方法では、回収した未反応の(メタ)アクリル酸系単量体には水分が多いため、とりわけ、反応初期の回収分については、そのままエステル化に使用することは困難である。また、水分を除いて蒸留精製するのもコストや危険性が伴うことが多い。一方、このエステル化反応では、反応効率を向上させる、泡立ちやゲル化を抑制して安定に反応を進行させる、といった観点での改良が更に望まれている。
本発明は、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと(メタ)アクリル酸とから、効率よくモノエステルを製造できる製造方法を提供する。
本発明は、原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させてモノエステルを得る工程(I)を有するエステルの製造方法であって、
工程(I)で用いる原料(メタ)アクリル酸の少なくとも一部が回収(メタ)アクリル酸であり、且つ
工程(I)において、原料(メタ)アクリル酸中の水分量が30質量%を超えないように制御する、
エステルの製造方法に関する。
本発明によれば、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと(メタ)アクリル酸とから、効率よくモノエステルを製造できる製造方法が提供される。
本発明の製造方法では、反応中の過剰な泡立ちが抑制されゲルの生成などの問題が生じず、安定に、セメント分散剤用ポリマーの原料として有効なエステルを製造することが可能となる。
工程(I)では、原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(以下、化合物(A)という)と原料(メタ)アクリル酸(以下、化合物(B)という)とをエステル化反応させてモノエステルを得る工程(I)を有する。
化合物(A)のポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとしては、ポリアルキレン部分が、エチレンオキシド単独の付加物又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合付加物等のアルキレンオキシド付加物からなるものを挙げることができ、アルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは1モル以上、より好ましくは5モル以上、更に好ましくは9モル以上であり、また、好ましくは300モル以下、より好ましくは200モル以下、更に好ましくは150以下である。また、モノアルキルエーテル部分を構成するアルキル基としては、炭素数1以上が好ましく、また、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。化合物(A)は、一種を用いることも、アルキレンオキシドの平均付加モル数及び/又はアルキル基の炭素数の異なる二種以上を用いることもできる。
化合物(B)の(メタ)アクリル酸としては特に限定されるものではなく、市販されている予め重合禁止剤を含むもの等を用いることができる。なお、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸の意味である。
化合物(B)は、少なくとも一部が回収(メタ)アクリル酸である。ここで、回収(メタ)アクリル酸は、他の反応の原料として使用され未反応の(メタ)アクリル酸として回収されたものが使用される。他の反応は、本発明と同じく化合物(A)と化合物(B)とを用いたエステル化反応であっても、他の反応であってもよい。
原料(メタ)アクリル酸中、回収(メタ)アクリル酸の割合は、1質量%以上が好ましく、より好ましくは10%質量%以上、更に好ましくは30%質量%以上、更により好ましくは50質量%以上、また、100質量%以下が好ましく、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。また、原料(メタ)アクリル酸中、回収(メタ)アクリル酸の割合は、100質量%であってもよい。
本発明では、化合物(A)がポリオキシエチレン(エチレンオキシド平均付加モル数1以上が好ましく、より好ましくは5以上、更に好ましくは8以上であり、更により好ましくは20以上であり、更により好ましくは100以上であり、また、300以下が好ましく、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下である)モノアルキル(炭素数1以上が好ましく、また、4以下、更に3以下が好ましい)エーテルであり、化合物(B)がメタクリル酸である組み合わせが好ましい。
本発明では、反応中のゲル化を抑制するために、工程(I)において、原料(メタ)アクリル酸中の水分量が30質量%を超えないように制御する。原料(メタ)アクリル酸中の水分量は、回収(メタ)アクリル酸を多く使用する観点及び回収(メタ)アクリル酸の精製エネルギーを低減する観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、また、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4質量%以上に制御する。水分量の制御は、回収(メタ)アクリル酸として水分量の低いものを用いる、回収(メタ)アクリル酸と反応に供されていない未使用の新規(メタ)アクリル酸(100質量%品などの濃度が高いもの)とを混合する、などの方法により行うことができる。なお、原料(メタ)アクリル酸中の水分量はカールフィッシャー法によって測定することができる。
更に本発明では、回収(メタ)アクリル酸の水分量を分析する工程及びその分析値に基づいて、未使用の新規(メタ)アクリル酸との混合比率を決定する工程を有することが好ましい。
一般的な脂肪酸とアルコールのエステル化反応は、平衡反応であり、系中の水の存在により反応性が低下するが、本発明においては、原料(メタ)アクリル酸中の水分量が30質量%未満であれば反応性は低下しない。これは、本発明のアルコール〔化合物(A)〕が、親水的なポリオキシアルキレン基を有し水分子と相互作用することにより、水分子の活性を低下させてエステル化反応における平衡をずらすために、ある程度の水分を系中に存在させることを許容するものと考えられる。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されない。
例えば、特許文献3では、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応では、(メタ)アクリル酸が過剰に用いられ、反応に使用されない(メタ)アクリル酸は系外に排出される。本発明では、原料(メタ)アクリル酸中の水分量が30質量%を超えない範囲まで許容できるため、前反応で過剰に用いた原料(メタ)アクリル酸を回収利用する場合でも、水分の分留除去や新規(メタ)アクリル酸の添加等、水分量の調整の負担を軽減でき、原料(メタ)アクリル酸を経済性良く有効に活用することができる。
化合物(A)と化合物(B)の反応モル比は、エステル化反応速度をより高めるため、化合物(B)/化合物(A)のモル比で3以上、更に10以上が好ましく、そして、50以下、更に40以下が好ましい。
工程(I)においては、化合物(A)と化合物(B)とを、酸触媒及び重合禁止剤の存在下でエステル化反応させることが好ましい。
エステル化反応で用いる酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸類、硫酸、リン酸等の鉱酸類等を挙げることができる。
酸触媒の使用量は、化合物(A)100質量部に対して、0.1質量部以上、10質量部以下が好ましい。0.1質量部以上であると反応速度を適度に保つことができ、10質量部以下であると経済的であり、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのアルキレンオキシド鎖を開裂させることなく、円滑に反応を進行させることができるため好ましい。
エステル化反応で用いる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ベンゾキノン、メトキノン、BHT等から選ばれる1種以上のものの任意比率の組み合わせを挙げることができる。また、反応系に酸素を含む気体を通気することにより、更に重合禁止効果を高めることができる。
重合禁止剤の使用量は、化合物(A)100質量部に対して0.001質量部以上、1質量部以下が好ましい。
エステル化反応における反応温度は、80℃以上、130℃以下が好ましい。80℃以上であると適度な反応速度を保つことができ、130℃以下であるとポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの品質の劣化を防止でき、反応系の粘度を適度に保つことができるため好ましい。
エステル化反応における反応系の圧力は特に限定されるものではないが、原料(メタ)アクリル酸水溶液中の水及び反応により生成した水を系外に留去する観点から、減圧であることが好ましい。反応圧力は、反応性の観点から、50kPa以下が好ましく、より好ましくは30kPa以下、更に好ましくは15kPa以下である。
化合物(A)と化合物(B)のエステル化反応は、反応容器、好ましくは前記反応温度、反応圧力を達成できる反応容器に、化合物(A)と化合物(B)とを仕込んで行う。化合物(A)と化合物(B)を仕込む際、反応容器の気相部分には、窒素ガスなどの不活性ガスを導入することが好ましい。その後、必要に応じて反応容器内を減圧することが好ましい。
反応時間は特に限定はないが、反応生成物の酸価、けん化価などを監視してエステル化反応の進行、終了を確認することができる。
工程(I)においては、エステル化反応後、アルカリ剤を添加して酸触媒を失活させる。このアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等を挙げることができる。アルカリ剤の使用量は、反応性の観点から、使用した酸触媒に対して、0.9当量倍以上が好ましく、1.0当量倍以上がより好ましく、また、1.5当量倍以下が好ましく、1.3当量倍以下がより好ましい。
工程(I)のエステル化反応においては、反応を円滑に進行させるために大過剰量の(メタ)アクリル酸を用いる。エステル化反応後、未反応の(メタ)アクリル酸を留去することができる。未反応の(メタ)アクリル酸を留去する方法としては、真空蒸留法、水蒸気蒸留法又は常圧でキャリアガスとともに留去させる方法等を適用することができる。
工程(I)で生じた未反応の(メタ)アクリル酸は、原料(メタ)アクリル酸の回収(メタ)アクリル酸として用いることが好ましい。
本発明により製造されたエステルは、公知の方法で(メタ)アクリル酸と共重合させて、セメント用分散剤等として好適な、ポリカルボン酸系重合体を製造することができる。
本発明の態様を以下に例示する。
<1> 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させてモノエステルを得る工程(I)を有するエステルの製造方法であって、
工程(I)で用いる原料(メタ)アクリル酸の少なくとも一部が回収(メタ)アクリル酸を含む水溶液であり、且つ
工程(I)において、原料(メタ)アクリル酸水溶液中の水分量が30質量%を超えないように制御する、
エステルの製造方法。
<2> 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とを、原料(メタ)アクリル酸/原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル=3以上更に10以上、そして、50以下、更に40以下のモル比で反応させる、<1>記載のエステルの製造方法。
<3> 原料(メタ)アクリル酸中、回収(メタ)アクリル酸の割合が50質量%以上、100質量%以下である、<1>又は<2>記載のエステルの製造方法。
<4> 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルが、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1以上、更に5以上、更に8以上、更に20以上、更に100以上、そして、300以下、更に200以下、更に150以下)モノアルキル(炭素数1以上、4以下)エーテルであり、原料(メタ)アクリル酸が、メタクリル酸である、<1>〜<3>の何れか記載のエステルの製造方法。
<5> 工程(I)で生じた未反応の(メタ)アクリル酸を、原料(メタ)アクリル酸の回収(メタ)アクリル酸として用いる、<1>〜<4>の何れか記載のエステルの製造方法。
参考例1
80℃で溶融したエチレンオキシド平均付加モル数120のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量5344)559.2gを、4つ口フラスコ(2000ml)に加えた。次に、ハイドロキノン1.7g込み、p−トルエンスルホン酸17.9gが溶解した水溶液38.9gを仕込んだ。ここでポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸の合計質量1kg当たり6ml/(min・kg)となる流量で空気を反応液中に導入し、更に反応容器の気相部に12ml/(min・kg)の流量で窒素を導入しながら、メタクリル酸(未使用の新規メタクリル酸100質量%)269.5g(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルに対して30モル倍となる量)を仕込み、加熱及び反応容器内の減圧を開始した。圧力は13.3kPa(100Torr)に制御し、昇温を開始し、引き続き加熱して反応液温度を110℃に維持して反応水とメタクリル酸を留出させながら反応を行った。圧力は、反応開始1時間後に13.3kPa(100Torr)に減圧したまま維持した。反応開始から6時間後に圧力を常圧に戻し、48%水酸化ナトリウム水溶液9.1gを仕込んで中和し、反応を終了させた。その後、反応液温度を120〜130℃に維持し、真空蒸留法により、未反応のメタクリル酸を留去し、水384gを仕込んで水溶液化し、エステル化反応物を1000g(メタクリル酸エステルとして549g)得た。
このエステル化反応物の組成は、水分38.4質量%、メタクリル酸エステル54.9質量%、メタクリル酸3.1質量%であった。組成は、下記条件のHPLCにより測定した(以下の実施例、比較例でも同様)。また、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸は等モル反応することから、反応で消費したメタクリル酸の量が9.1gであったことが確認された。
*HPLCの測定条件
HPLCは、溶離液貯蔵槽、溶離液の送液装置、オートサンプラー、カラムオーブン、カラム、検出器、データ処理機等から構成される。本実施例では、下記の市販の装置を組み合わせることにより測定条件を設定して、エステル化反応物の組成を測定した。
・カラム:TSK−GEL ODS−80TS 内径4.6mm×カラム長75mm(東ソー株式会社製)
・検出器:UV(220nm)
・サンプリングタイム:10min
・グラジエントタイム:0−10min(溶離液A)、10.1−15.0min(溶離液B)、15.1−20.0min(溶離液A)
・移動相:
溶離液A=0.1%リン酸バッファー(蒸留水使用)/CH3CN=9/1(体積比)
溶離液B=0.1%リン酸バッファー(蒸留水使用)/CH3CN=7/3(体積比)
・流量:1.0mL/minカラム温度:40℃
実施例1
80℃で溶融したエチレンオキシド平均付加モル数120のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量5344)559.2gを、4つ口フラスコ(2000ml)に加えた。次に、ハイドロキノン1.7g込み、p−トルエンスルホン酸17.9gが溶解した水溶液38.9gを仕込んだ。ここでポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸の合計質量1kg当たり6ml/(min・kg)となる流量で空気を反応液中に導入し、更に反応容器の気相部に12ml/(min・kg)の流量で窒素を導入しながら、メタクリル酸水溶液281.7gを仕込み、加熱及び反応容器内の減圧を開始した。メタクリル酸水溶液は、回収メタクリル酸水溶液(水分量の分析値:メタクリル酸94質量%、水6質量%)203.5gと、未使用の新規メタクリル酸78.2gの混合物であり、水分量は4.3質量%、メタクリル酸の仕込量は269.5g(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルに対して30モル倍となる量)であった。また、回収メタクリル酸水溶液は、他の反応で使用されたメタクリル酸のうち未反応メタクリル酸として回収された回収メタクリル酸を含む水溶液であった。圧力は13.3kPa(100Torr)に制御し、昇温を開始し、引き続き加熱して反応液温度を110℃に維持して反応水とメタクリル酸を留出させながら反応を行った。圧力は、反応開始1時間後に13.3kPa(100Torr)に減圧したまま維持した。反応開始から6時間後に圧力を常圧に戻し、48%水酸化ナトリウム水溶液9.1gを仕込んで中和し、反応を終了させた。その後、反応液温度を120〜130℃に維持し、真空蒸留法により、未反応のメタクリル酸を留去し、水384gを仕込んで水溶液化し、エステル化反応物を1000g(メタクリル酸エステルとして549g)得た。
このエステル化反応物の組成は、水分38.6質量%、メタクリル酸エステル54.9質量%、未反応ポリエチレングリコールモノメチルエーテル1.7質量%、重合禁止剤0.2質量%、触媒塩(p−トルエンスルホン酸ナトリウム)1.7質量%、メタクリル酸2.9質量%であった。また、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸は等モル反応することから、反応で消費したメタクリル酸の量が9.1gであったことが確認された。
実施例2
80℃で溶融したエチレンオキシド平均付加モル数120のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量5344)559.2gを、4つ口フラスコ(2000ml)に加えた。次に、ハイドロキノン1.7g込み、p−トルエンスルホン酸17.9gが溶解した水溶液38.9gを仕込んだ。ここでポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸の合計質量1kg当たり6ml/(min・kg)となる流量で空気を反応液中に導入し、更に反応容器の気相部に12ml/(min・kg)の流量で窒素を導入しながら、メタクリル酸水溶液385gを仕込み、加熱及び反応容器内の減圧を開始した。メタクリル酸水溶液は、回収メタクリル酸水溶液(水分量の分析値:メタクリル酸70質量%、水30質量%)であり、メタクリル酸の仕込量は269.5g(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルに対して30モル倍となる量)であった。また、回収メタクリル酸水溶液は、他の反応で使用されたメタクリル酸のうち未反応メタクリル酸として回収された回収メタクリル酸を含む水溶液であった。圧力は13.3kPa(100Torr)に制御し、昇温を開始し、引き続き加熱して反応液温度を110℃に維持して反応水とメタクリル酸を留出させながら反応を行った。圧力は、反応開始1時間後に13.3kPa(100Torr)に減圧したまま維持した。反応開始から6時間後に圧力を常圧に戻し、48%水酸化ナトリウム水溶液9.1gを仕込んで中和し、反応を終了させた。その後、反応液温度を120〜130℃に維持し、真空蒸留法により、未反応のメタクリル酸を留去し、水384gを仕込んで水溶液化し、エステル化反応物を1000g(メタクリル酸エステルとして549g)得た。
このエステル化反応物の組成は、水分38.1質量%、メタクリル酸エステル55.0質量%、未反応ポリエチレングリコールモノメチルエーテル1.8質量%、重合禁止剤0.2質量%、触媒塩(p−トルエンスルホン酸ナトリウム)1.7質量%、メタクリル酸3.2質量%であった。また、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸は等モル反応することから、反応で消費したメタクリル酸の量が9.1gであったことが確認された。
比較例1
80℃で溶融したエチレンオキシド平均付加モル数120のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量5344)559.2gを、4つ口フラスコ(2000ml)に加えた。次に、ハイドロキノン1.7g込み、p−トルエンスルホン酸17.9gが溶解した水溶液38.9gを仕込んだ。ここでポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸の合計質量1kg当たり6ml/(min・kg)となる流量で空気を反応液中に導入し、更に反応容器の気相部に12ml/(min・kg)の流量で窒素を導入しながら、メタクリル酸水溶液414.6gを仕込み、加熱及び反応容器内の減圧を開始した。メタクリル酸水溶液は、回収メタクリル酸水溶液(水分量の分析値:メタクリル酸65質量%、水35質量%)であり、メタクリル酸の仕込量は269.5g(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルに対して30モル倍となる量)であった。また、回収メタクリル酸水溶液は、他の反応で使用されたメタクリル酸のうち未反応メタクリル酸として回収された回収メタクリル酸を含む水溶液であった。圧力は13.3kPa(100Torr)に制御し、昇温を開始し、引き続き加熱して反応液温度を110℃に維持して反応水とメタクリル酸を留出させながら反応を行った。圧力は、反応開始1時間後に13.3kPa(100Torr)に減圧したまま維持したまま反応させると途中でゲル化した。
比較例2
80℃で溶融したエチレンオキシド平均付加モル数120のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量5344)559.2gを、4つ口フラスコ(2000ml)に加えた。次に、ハイドロキノン1.7g込み、p−トルエンスルホン酸17.9gが溶解した水溶液38.9gを仕込んだ。ここでポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメタクリル酸の合計質量1kg当たり6ml/(min・kg)となる流量で空気を反応液中に導入し、更に反応容器の気相部に12ml/(min・kg)の流量で窒素を導入しながら、メタクリル酸水溶液441.8gを仕込み、加熱及び反応容器内の減圧を開始した。メタクリル酸水溶液は、回収メタクリル酸水溶液(水分量の分析値:メタクリル酸61質量%、水39質量%)であり、メタクリル酸の仕込量は269.5g(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルに対して30モル倍となる量)であった。また、回収メタクリル酸水溶液は、他の反応で使用されたメタクリル酸のうち未反応メタクリル酸として回収された回収メタクリル酸を含む水溶液であった。圧力は13.3kPa(100Torr)に減圧したまま維持したまま反応させると途中でゲル化した。
表1に、参考例1、実施例1、2、及び比較例1、2の反応条件等をまとめて示す。
Figure 2014152111

Claims (5)

  1. 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させてモノエステルを得る工程(I)を有するエステルの製造方法であって、
    工程(I)で用いる原料(メタ)アクリル酸の少なくとも一部が回収(メタ)アクリル酸を含む水溶液であり、且つ
    工程(I)において、原料(メタ)アクリル酸水溶液中の水分量が30質量%を超えないように制御する、
    エステルの製造方法。
  2. 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと原料(メタ)アクリル酸とを、原料(メタ)アクリル酸/原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル=3以上、50以下のモル比で反応させる、請求項1記載のエステルの製造方法。
  3. 原料(メタ)アクリル酸中、回収(メタ)アクリル酸の割合が50質量%以上、100質量%以下である、請求項1又は2記載のエステルの製造方法。
  4. 原料ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルが、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1以上、300以下)モノアルキル(炭素数1以上、4以下)エーテルであり、原料(メタ)アクリル酸が、メタクリル酸である、請求項1〜3の何れか1項記載のエステルの製造方法。
  5. 工程(I)で生じた未反応の(メタ)アクリル酸を、原料(メタ)アクリル酸の回収(メタ)アクリル酸として用いる、請求項1〜4の何れか1項記載のエステルの製造方法。
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