JP2014162115A - 印刷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性材料含有液体を用いた印刷において、品質のばらつきを無くすと共に高精度の印刷を行える印刷機を提供する。
【解決手段】圧胴18に搬送される紙Wの一方面に磁性材料含有インクを塗布するロータリースクリーン胴19を有した印刷部12と、紙Wに塗布された磁性材料含有インクに磁場をかける磁気部13とを備えた枚葉印刷機10において、磁気部13は、紙Wを支持する支持面27a,27bに永久磁石28a,28bが設けられた磁気胴22を備えると共に、圧胴18と磁気胴22との間に設けられて紙Wを胴搬送する渡胴21をさらに備える。
【選択図】図1
【解決手段】圧胴18に搬送される紙Wの一方面に磁性材料含有インクを塗布するロータリースクリーン胴19を有した印刷部12と、紙Wに塗布された磁性材料含有インクに磁場をかける磁気部13とを備えた枚葉印刷機10において、磁気部13は、紙Wを支持する支持面27a,27bに永久磁石28a,28bが設けられた磁気胴22を備えると共に、圧胴18と磁気胴22との間に設けられて紙Wを胴搬送する渡胴21をさらに備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、シートに磁性材料を含有した液体を塗布する印刷部を備えた印刷機に関するものである。
紙幣や有価証券等の印刷物では、偽造防止の為、磁性材料を含有したインクやニス等を使用して一部の絵柄(セキュリティ要素)が印刷されることが多い。このような絵柄は特定条件下例えば紫外線下、あるいは光にかざされた時のみに目に見える色付きの線及び/又は模様の重畳の組合せから形成される。この絵柄の利点は、印刷物に印刷し或いは配置することが容易であり、また簡単な装置を使用して、又は肉眼で照合できるが、現在のプリンタとスキャナとコピー機とを使用しては複製できないことである。
この種の印刷機として、従来、例えば特許文献1に開示されたものがある。
これは、図9に示すように、インプレッション・シリンダ100上にシートを受け渡すための移送シリンダ101と、ドクター・ブレード102,103を備えインプレッション・シリンダ100と協働していてまた磁場により配向できる色素を含んでいるインクを用いてシートを印刷するようになっている第一及び第二のスクリーン・シリンダ104,105と、デリバリーシリンダ106及びガイドシリンダ107を介してシートを排出するためのチェーン・グリッパー108とを具備する。
前記インプレッション・シリンダ100はそのインプレッション表面に三つの磁石109,110,111を具備し、これらの磁石109,110,111は前記第一及び第二のスクリーン・シリンダ104,105により前記シート上に達成される圧痕に対応する地点に位置決めされている。図中112はシートにスクリーン印刷された圧痕を乾燥させるUV(紫外線)ランプであり、113はデリバリーシリンダ106の表面に任意に設けた磁石で、114はガイドシリンダ107の表面に任意に設けた磁石である。
これによれば、インプレッション・シリンダ100上を搬送されるシートに、第一及び第二のスクリーン・シリンダ104,105によりスクリーン印刷が施され、そのシートにスクリーン印刷された圧痕内の磁性色素が磁石109,110,111が創生する磁場により一定方向に配向される。その後、シートはチェーン・グリッパー108により排出されるが、必要に応じて前記スクリーン印刷された圧痕内の磁性色素はデリバリーシリンダ106内の磁石113やガイドシリンダ107内の磁石114が創生する磁場により一定方向に配向されると共に当該圧痕はUV(紫外線)ランプ112で乾燥される。
そして、このようにスクリーン印刷された圧痕は、目で見られる角度によって外見上の色が変化するという光効果を生ずるが、このような光効果はプリンタ、スキャナ及びコピー機により複製することはできないものとなっている。
しかしながら、特許文献1に開示された印刷機にあっては、デリバリーシリンダ106やガイドシリンダ107においてはチェーン・グリッパー108によるチェーン搬送のため、チェーンとチェーンガイドとの間の隙間によりチェーンがシートの幅方向に動くことから、磁石113,114に対するシートの印刷位置が1回転毎にずれて品質にばらつきが生じたり不良を発生させてしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、磁性材料含有印刷を用いた印刷において、品質のばらつきを無くすと共に高精度の印刷を行える印刷機を提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するための本発明に係る印刷機は、
シートの先端を保持する第1シート保持手段を備えて当該シートを搬送する第1搬送胴と、該第1搬送胴と対向し当該第1搬送胴に搬送されるシートの一方面に磁性材料含有液体を塗布する液体塗布手段と、を有した印刷部と、
前記印刷部のシート搬送方向下流側に設けられ、シートに塗布された磁性材料含有液体に磁場をかける磁気部と、
を備えた印刷機において、
前記磁気部は、前記シートの先端を保持する第2シート保持手段と当該第2シート保持手段により保持されたシートを支持する支持面を有し、当該シートを搬送すると共に支持面に磁性部が設けられた磁気胴を備えると共に、
さらに、前記第1搬送胴と前記磁気胴との間に設けられ、前記第1搬送胴の第1シート保持手段からシートを受け取り、シートの他方面が前記磁気胴の支持面に接するように前記磁気胴の第2シート保持手段へ受け渡す搬送装置を備え、
前記搬送装置が、シートの先端を保持する第3シート保持手段を備えて当該シートを搬送する一つ又は互いに対接する複数の第2搬送胴のみで構成される、
ことを特徴とする。
シートの先端を保持する第1シート保持手段を備えて当該シートを搬送する第1搬送胴と、該第1搬送胴と対向し当該第1搬送胴に搬送されるシートの一方面に磁性材料含有液体を塗布する液体塗布手段と、を有した印刷部と、
前記印刷部のシート搬送方向下流側に設けられ、シートに塗布された磁性材料含有液体に磁場をかける磁気部と、
を備えた印刷機において、
前記磁気部は、前記シートの先端を保持する第2シート保持手段と当該第2シート保持手段により保持されたシートを支持する支持面を有し、当該シートを搬送すると共に支持面に磁性部が設けられた磁気胴を備えると共に、
さらに、前記第1搬送胴と前記磁気胴との間に設けられ、前記第1搬送胴の第1シート保持手段からシートを受け取り、シートの他方面が前記磁気胴の支持面に接するように前記磁気胴の第2シート保持手段へ受け渡す搬送装置を備え、
前記搬送装置が、シートの先端を保持する第3シート保持手段を備えて当該シートを搬送する一つ又は互いに対接する複数の第2搬送胴のみで構成される、
ことを特徴とする。
また、
前記磁気部は、前記磁気胴に対向して設けられ、シートを当該磁気胴の支持面に押圧する押圧手段を備えることを特徴とする。
前記磁気部は、前記磁気胴に対向して設けられ、シートを当該磁気胴の支持面に押圧する押圧手段を備えることを特徴とする。
また、
前記押圧手段は、前記磁気胴に対接して回転可能に支持された押圧体であることを特徴とする。
前記押圧手段は、前記磁気胴に対接して回転可能に支持された押圧体であることを特徴とする。
また、
前記押圧体は、前記シートの磁性材料含有液体が塗布されている箇所への押圧を避ける非押圧部が設けられていることを特徴とする。
前記押圧体は、前記シートの磁性材料含有液体が塗布されている箇所への押圧を避ける非押圧部が設けられていることを特徴とする。
また、
前記磁性部は、前記磁気胴の本体に取付け/取外し可能な磁性部材であることを特徴とする。
前記磁性部は、前記磁気胴の本体に取付け/取外し可能な磁性部材であることを特徴とする。
また、
前記第2搬送胴はスケルトン胴であり、
前記スケルトン胴に対向して配設され、前記シートの他方面を吸引する吸引ガイドを備えたことを特徴とする。
前記第2搬送胴はスケルトン胴であり、
前記スケルトン胴に対向して配設され、前記シートの他方面を吸引する吸引ガイドを備えたことを特徴とする。
また、
前記磁気胴は、第2シート保持手段と支持面とを複数組設けてなる倍径胴であることを特徴とする。
前記磁気胴は、第2シート保持手段と支持面とを複数組設けてなる倍径胴であることを特徴とする。
本発明に係る印刷機によれば、印刷部から磁気部へシートが胴のシート保持手段のみで受け渡されると共にこれら胴のみにより搬送されるため、磁性材料含有印刷を用いた印刷において、品質のばらつきを無くすと共に高精度の印刷を行える。
以下、本発明に係る印刷機を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1を示す磁気部の拡大側面図、図2Aは本発明の実施例1を示す紙押えシリンダに装着される樹脂版の全体図、図2Bは本発明の実施例1を示す紙押えシリンダに装着される樹脂版の要部拡大斜視図、図3Aは本発明の実施例1を示す紙押えシリンダに装着されるブランケットの全体図、図3Bは本発明の実施例1を示す紙押えシリンダに装着されるブランケットの断面図、図4は本発明の実施例1を示す印刷機全体の概略構成図である。
図4に示すように、本枚葉印刷機(印刷機)10は、シート供給部11と印刷部(印刷ユニット)12と磁気部(磁気ユニット)13とシート排出部14とから構成される。
前記シート供給部11は、積み重ねられた紙(シート)Wを一枚ずつ送り出すサッカー装置11aと、このサッカー装置11aから送り出されたシートを搬送するフィーダーボード15とを備えている。
フィーダーボード15のシート搬送方向下流側には、揺動自在に支持され当該フィーダーボード15から搬送されてきた紙Wを受け取り搬送するスウィング装置16が設けられている。そして、当該スウィング装置16と印刷部12との間には、互いに対接する4つの渡胴17a〜17dが設けられており、これら4つの渡胴17a〜17dのうち、最上流の渡胴17aがスウィング装置16に対向して配設されている。尚、渡胴17a〜17dは単胴として構成される。
4つの渡胴17a〜17dのうち、最下流の渡胴17dには圧胴(第1搬送胴)18が対接しており、当該圧胴18には、図1に示されるように紙Wの先端をくわえて保持するくわえ爪装置(第1シート保持手段)18aが設けられている。尚、圧胴18には2つのくわえ爪装置18aが180°位相を違えて設けられた二倍胴(倍径胴)として構成されている。
前記圧胴18の前記渡胴17dとの対接位置(シート受取り位置)よりも回転方向下流側であり当該圧胴18の側方には、ロータリースクリーン胴(液体塗布手段)19が対接している。このロータリースクリーン胴19はその周面の印刷を施す箇所に多数の孔が設けられており、当該ロータリースクリーン胴19の内部には図示しないインク供給装置により磁場により配向できる色素(磁性材料)を含んでいる磁性材料含有インク(磁性材料含有液体)が供給される。そして、ロータリースクリーン胴19の内部には、当該ロータリースクリーン胴19の内部にある磁性材料含有インクを当該ロータリースクリーン胴19の孔を介して外側へ押し出すドクター・ブレード20が設けられている。
ここで、圧胴18、ロータリースクリーン胴19、ドクター・ブレード20、図示しないインク供給装置により、印刷部12が構成されている。
圧胴18のロータリースクリーン胴19との対接位置(印刷位置)よりも回転方向下流側には、渡胴(第2搬送胴:搬送装置)21が当該圧胴18に対向して設けられている。前記渡胴21には、図1に示すように、二つのくわえ爪装置(第3シート保持手段)24a,24bが180°位相を違えて設けられた二倍胴(倍径胴)として構成されており、シートを支持する支持面を有さないスケルトン胴として構成されている。
また、渡胴21の圧胴18との対接位置(シート受取り位置)よりも回転方向下流側であって当該渡胴21の上部には、渡胴21のくわえ爪装置24a,24bの移動軌跡に沿う円弧状の案内面25aを有すると共に紙Wを吸引して当該案内面25aに吸着させる吸引ガイド25が配設される。
渡胴21の圧胴18との対接位置(シート受取り位置)よりも回転方向下流側かつ吸引ガイド25との対向箇所よりも回転方向下流側には、磁気胴22が当該渡胴21に対向して配設されている。磁気胴22は、180°位相を違えて設けられた二つのくわえ爪装置26a,26b(第2シート保持手段)と、これらくわえ爪装置26a,26bにその先端が保持された紙Wを支持する二つの円弧状の支持面27a,27bを有する二倍胴(倍径胴)で構成されると共に、前記支持面27a,27bの外面には磁性部としての複数の永久磁石(磁性部材)28a,28bが当該支持面27a,27bの円周方向及び軸方向に配設されている。
図示例では、支持面27a,27b及び永久磁石28a,28bはシェル22a,22bとして構成されており、磁気胴22の本体部22cに取付け/取外し可能に構成されている。ここで、本体部22cと永久磁石28a,28bが設けられたシェル22a,22bとにより磁気胴22が構成され、当該磁気胴22が磁気部13を構成する。図1中29は磁気胴22の上方に設けられシェル22a,22bを吊り上げる吊持手段としての交換ホイストである。
磁気胴22の渡胴21との対接位置(シート受取り位置)よりも回転方向下流側には、紙Wを当該磁気胴22の支持面27a,27bに押圧する押圧手段としての紙押えシリンダ(押圧体)23が対接しており、磁気胴22とギア連結している。
紙押えシリンダ23は、その表面に後述する樹脂版32又はブランケット33等の押圧部材が巻装され、当該押えシリンダ23の切欠き30内には、樹脂版32又はブランケット33のくわえ側端部(紙押えシリンダ23の回転方向下流側端部)をくわえて保持するくわえ側万力装置31aと、樹脂版32又はブランケット33の尻側端部(紙押えシリンダ23の回転方向上流側端部)をくわえて保持する尻側万力装置31bとが設けられている。
押圧部材が樹脂版32の場合は、図2A,図2Bに示すように、その表面に紙Wに押し当てられる押圧部32aと紙Wの前述した磁性材料含有インクが塗布された塗布箇所に対応する箇所に設けられ当該塗布箇所への接触及び押圧を避ける凹部(非押圧部)32bとを有して基板34上に貼設される。従って、押圧部32aは紙Wの磁性材料含有インクが塗布されていない非印刷箇所に接触して当該紙Wを押圧するのである。そして、基板34のくわえ側端部及び尻側端部はそれぞれ前記くわえ側万力装置31a及び尻側万力装置31bにクランプされる。
押圧部材がブランケット33の場合は、図3A,図3Bに示すように、その表面に、紙Wに押し当てられる押圧部33aと紙Wの前述した磁性材料含有インクが塗布された塗布箇所に対応する箇所に設けられ当該塗布箇所への接触及び押圧を避ける凹部(非押圧部)33bとを有すると共に、ブランケット33のくわえ側端部及び尻側端部にはそれぞれ口金35が係着されている。そして、ブランケット33のくわえ側端部及び尻側端部はこれら口金35を介してそれぞれ前記くわえ側万力装置31a及び尻側万力装置31bにクランプされる。尚、図1中36は、磁気胴22に対向して配設され当該磁気胴22の前記押えシリンダ23との対接位置よりも回転方向下流側の検査位置で磁気胴22上を搬送される紙Wの印刷部12による印刷が施された表面を撮像しこの印刷状態を検査する検査カメラである。
磁気胴22の紙押えシリンダ23との対接位置(紙押え位置)よりも回転方向下流側には、紙Wを当該磁気胴22から取り出す排紙胴37が対接している。そして、排紙胴37を構成する図示しない一対のスプロケットには、排紙チェーン38が巻回されている。この排紙チェーン38には、紙Wの先端をくわえる図示しない爪竿が一定間隔をおいて設けられている。
また、排紙チェーン38の下方には、紙Wの搬送方向に沿って、その上流側から良紙が積載される2つの正紙パイル39,40と、不良紙が積載される1つの損紙パイル41と、サンプリング紙が排出されるサンプリングパイル42とが配置される。尚、図4中43は紙Wの印刷が施された表面に対向するように配置され当該表面に塗布された磁性材料含有インクを乾燥或いは硬化させる乾燥装置であり、44は紙Wの搬送経路を挟んで前記乾燥装置43と対向する位置、即ち紙Wの印刷が施されていない裏面に対向するように設けられ、紙Wの裏面を吸着して案内するバキュームテーブルである。前記排紙胴37、排紙チェーン38、正紙パイル39,40、損紙パイル41、サンプリングパイル42、乾燥装置43、バキュームテーブル44でシート排出部14が構成される。
このような枚葉印刷機10において、シート供給部11のサッカー装置11aからフィーダーボード15上に紙Wを給紙すると、当該紙Wは、スウィング装置16により渡胴17aに受け渡され、その後渡胴17b〜渡胴17dを経て印刷部12の圧胴18に受け渡される。その際紙Wは圧胴18のくわえ爪装置18aにその先端が保持されて搬送され、当該紙Wの表面(一方面)にロータリースクリーン胴19により磁性材料含有インクが塗布されてスクリーン印刷が施される。このスクリーン印刷により紙Wに対して膜厚が厚い厚盛りの印刷を行うことができる。
その後、紙Wはその先端が圧胴18のくわえ爪装置18aからスケルトン胴で構成される渡胴21のくわえ爪装置24a,24bに受け渡され、当該渡胴21の回転に伴い搬送される。この後、くわえ爪装置24a,24bにくわえられる先端以降が浮遊状態となる紙Wはその裏面(他方面)が吸引ガイド25の案内面25aに吸引・支持された状態で搬送されるので、安定した搬送状態が得られると共に、磁性材料含有インクが塗布された紙Wの表面は他物と接触することがないため、印刷箇所のキズ、コスレが防止される。
次いで、紙Wはその先端が渡胴21のくわえ爪装置24a,24bから磁気胴22のくわえ爪装置26a,26bにくわえ替えられ、当該紙Wの裏面が前記磁気胴22の支持面27a,27bに接するように受け渡される。ここで、紙Wの一方面に塗布された磁性材料含有インクに永久磁石28a,28bから磁場がかけられる。これにより、磁性材料含有インクの色素が一定方向に配向されて所要の光効果(セキュリティ要素)が創生される。
この際、くわえ爪装置26a,26bにその先端が保持されて磁気胴22上を搬送される紙Wは、紙押えシリンダ23により磁気胴22の支持面27a,27bに押圧されるので、当該支持面27a,27bに密着する。これにより、磁気胴22の全ての永久磁石27a,27bの磁場が紙Wの対応箇所に均一に作用するとともに、永久磁石27a,27bに対する紙Wの印刷箇所の位置がずれることがないので、上述した所要の光効果(セキュリティ要素)がばらつきなく高精度に創生される。
また、磁気胴22が二倍胴で構成されているため、当該磁気胴22の支持面27a,27bの曲率は小さくなり、紙Wの当該支持面27a,27bへの密着性が向上する。
また、紙押えシリンダ23に巻装された樹脂版32又はブランケット33の表面には、磁性材料含有インクが塗布されている印刷箇所に対応して当該印刷箇所への押圧を避ける多数の凹部32b,33bが設けられているので、印刷箇所は樹脂版32又はブランケット33と接触することがなく、上述した所要の光効果(セキュリティ要素)が汚損されることはない。
また、前記支持面27a,27b及び永久磁石28a,28bが設けられたシェル22a,22bの保守・交換の際は、交換ホイスト29を使用して当該シェル22a,22bを磁気胴22の本体部22cに対して取付け/取外しを行う。
その後、紙Wは検査カメラ36によりその表面が撮像され、印刷部12によるスクリーン印刷の良否が検査される。
このようにスクリーン印刷部に光効果(セキュリティ要素)が創生された紙Wは、磁気胴22からシート排出部14の排紙胴37において排紙チェーン38の図示しない爪竿に受け渡され、排紙チェーン38の走行に伴い搬送される。
この搬送下で、紙Wはバキュームテーブル44によりその裏面側が水平に吸引・支持された状態で案内され、その表面側に印刷され磁場により配向された磁性材料含有インクが乾燥装置43により乾燥される。これにより、印刷部12により印刷された磁性材料含有インクは光効果(セキュリティ要素)が施された状態で固化される。この後、紙Wはバキュームテーブル44を離れてさらにチェーン搬送され、検査カメラ36による検査結果に基づいて、図示しない爪竿により、正紙パイル39,40又は損紙パイル41に排出される。作業者により図示しないサンプリングスイッチが操作された場合は、紙Wはサンプリングパイル42に排紙される。
このようにして、本実施例によれば、印刷部12から磁気部13へ紙Wが搬送される際に、当該紙Wは胴のくわえ爪装置により保持されて搬送されると共に、一方の胴のくわえ爪装置から他方の胴のくわえ爪装置へ紙Wをくわえ替えするため、高い見当精度で紙Wを搬送することができ、磁気胴22の永久磁石28a,28bに対する紙Wの印刷箇所が高精度で位置決めされる。さらに、紙押えシリンダ23により紙Wが磁気胴22の支持面27a,27bに密着させられるため、紙Wが支持面27a,27bに対してずれることなく高い見当精度が維持されると共に、全ての永久磁石28a,28bによる磁場の力が紙Wのそれぞれの印刷箇所において均一に作用するため、配向状態のばらつきが無い、高品質な光効果(セキュリティ要素)を得ることができる。
図5は本発明の実施例2を示す紙押えローラの要部断面図である。
これは、実施例1における紙押えシリンダ23に代えて紙押えローラ50を用いる例である。
紙押えローラ50は、一対の機械フレーム51間にベアリング52を介して回転可能に支持されたローラ軸50a上にゴム50bで被嵌された押えローラ50cが固定ねじ50dで軸方向への位置調整が可能に複数配置されてなる。軸方向への位置調整は、紙Wの磁性材料含有インクが塗布されている箇所や磁気胴22のくわえ爪装置26a,26b(図1参照)と干渉せずに紙Wを押えられる位置に押えローラ50を位置付けるために行われる。また、紙押えローラ50は磁気胴ギア53に連結するギア54により回転駆動される。
これによれば、実施例1と同様の作用効果が得られると共に、押えローラ50cの位置調整により印刷部12による様々な印刷パターンに対応することができる。
図6は本発明の実施例3を示す紙押えローラの要部断面図である。
これは、実施例2の紙押えローラ50を機械フレーム51間にベアリング52を介して回転フリーに支持させて磁気胴22(図1参照)に連れ回りさせるようにした例であり、その他の構成は実施例2と同様なので、実施例2と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略する。
これによれば、実施例2と同様の作用効果が得られる。
図7Aは本発明の実施例4を示す紙押えローラの要部断面図、図7Bは本発明の実施例4を示す紙押えローラの要部側面図である。
これは、押えローラ50cの表面に押圧部52eと凹部50fとが設けられる。凹部50fは紙Wの磁性材料含有インクが塗布されている箇所や磁気胴22のくわえ爪装置26a,26b(図1参照)に対応する位置に設けられる。
そして、紙押えローラ50Aは、一対の機械フレーム51間に回動自在に横架された支持軸59上にその基端部が固定された一対のレバー55の先端部にその両端軸がベアリング52aを介して回転可能に支持される。図示例では、レバー55に着脱可能に組み付けられた押え板56を介して紙押えローラ50Aが取付け/取外し可能になっている。
さらに、少なくとも一方のレバー55の中間部には機械フレーム51にそのヘッド基端部が枢支されたエアシリンダ57のピストンロッド先端部がピン結合される。従って、エアシリンダ57の伸縮によりレバー55が支持軸59を中心に揺動し、これにより磁気胴22に連れ回り可能な紙押えローラ50Aが磁気胴22に対して着脱可能となる。そして、紙押えローラ50Aの着時には、レバー55が調整ボルト付きストッパ58に当接することにより、その押圧位置が規制される。また、調整ボルト付きストッパ58の位置調整により紙押えローラ50Aの位置を調整することができる。これらにより、紙押えローラ50Aの紙厚に対応した調整や紙Wに対する押圧力の調整を行うことができる。
これによれば、上述した作用効果以外は実施例1と同様の作用効果が得られる。
図8Aは本発明の実施例5を示す紙押えローラの全体斜視図、図8Bは本発明の実施例5を示す紙押えローラの断面図である。
これは、磁気胴22(図1参照)とギア連結で回転可能な紙押えローラ50Bにおいて、ローラ軸50aに巻装された樹脂版32やブランケット33の表面の、磁気胴22のくわえ爪装置26a,26b(図1参照)に対応する位置に切欠き60を設けた例である。また、樹脂版32やブランケット33の表面には紙Wに押し当てられる押圧部32a(33a)と紙Wの磁性材料含有インクが塗布されている箇所への押圧を避ける多数の凹部(非押圧部)32b(33b)が設けられる。
これによれば、実施例1と同様の作用効果に加えて、紙押えローラであっても切欠き60により確実に磁気胴22のくわえ爪装置26a,26bとの干渉を回避することができると共に、押圧部32a(33a)により紙Wの非印刷部のほとんどの部分を押圧することができ、紙Wの支持面27a,27bへの密着性を向上させることができるという利点が得られる。
尚、本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種変更が可能であることは言うまでもない。例えば、印刷部における液体塗布手段としてはスクリーン印刷に限らずグラビア印刷、凹版印刷、インクジェット印刷等でも良い。
また、実施例では、印刷部12の圧胴18と磁気部13の磁気胴22との間にこれら両胴に対接する1つの渡胴を設けて、紙Wのくわえ爪装置による保持及び搬送、そしてくわえ爪装置同士による紙Wのくわえ替えを行ったが、圧胴18と磁気胴22との間に設けられる渡胴21の数は1つに限定されず、3つや5つといった複数の奇数個の渡胴21を設けても良い。その際、複数の渡胴は互いが対接しており、紙Wが圧胴18から磁気胴22までこれら渡胴21のみで搬送されるよう配置する必要がある。換言すると、圧胴18と磁気胴22との間には一つ或いは複数の互いに対接する奇数個の渡胴のみが配設されていれば良いのである。
また、磁性材料含有液体として、磁場により配向できる色素を含んでいる磁性材料含有インクを説明したが、色素が磁性材料でなくても良く、透明インキやニスのように色の無い透明な液体に磁性材料が含まれるようにしても良い。
また、実施例では、永久磁石(磁性部材)28a,28bをシェル22a,22bに設けた例を示したが、この形態に限定されず、例えば磁性部材が設けられたシート材でも良く、さらには磁気胴22の本体部22cに直接磁性部材が取り付けられるようにしても良い。その場合、支持面は磁気胴22の本体部22cの周面となる。
さらに、磁性部材は直に紙Wに接触するようにしても良いし、磁性部材を含む支持面全体を非磁性体で覆うようにしても良い。
また、実施例では、押圧手段の押圧体としてシリンダやローラを説明したが複数の円板でも良い。また、押圧手段は押圧体に限定されず、磁気胴22に対向して設けられ紙Wにエアを吹き付けるエア吹きでも良い。要は紙Wを磁気胴22の支持面27a,27bに密着させて永久磁石28a,28bに対する紙Wの印刷位置がずれないようにすれば良いのである。
また、実施例では、検査カメラ36を磁気胴22に対向させ当該磁気胴22の前記紙押えシリンダ23との対接位置よりも回転方向下流側の検査位置で紙Wの表面を撮像するようにしたが、検査位置は上述した位置に限定されるものではなく、例えば圧胴18のロータリースクリーン胴19との対接位置(印刷位置)よりも回転方向下流側で撮像するように圧胴18に対向させても良いし、排紙チェーン38により搬送中の紙Wを撮像するように排紙チェーン38による紙Wの搬送経路に対向させても良い。要は印刷部12による印刷が施された後にこの印刷された表面を撮像する位置に検査カメラ36を設ければ良いのである。
本発明に係る印刷機は、磁性材料含有液体を用いた印刷において、品質のばらつきを無くすと共に高精度の印刷を行えるので、紙幣等の銀行券や株券・債券等の有価証券のセキュリティ要素を印刷するにあたって、極めて有益に利用することができる。
10 枚葉印刷機(印刷機)
11 シート供給部
11a サッカー装置
12 印刷部(印刷ユニット)
13 磁気部(磁気ユニット)
14 シート排出部
15 フィーダーボード
16 スウィング装置
17a〜17d 渡胴
18 圧胴(第1搬送胴)
18a くわえ爪装置(第1シート保持手段)
19 ロータリースクリーン胴(液体塗布手段)
20 ドクター・ブレード
21 渡胴(第2搬送胴:搬送装置)
22 磁気胴
22a,22b シェル
22c 本体部
23 紙押えシリンダ(押圧体:押圧手段)
24a,24b くわえ爪装置(第3シート保持手段)
25 吸引ガイド
25a 案内面
26a,26b くわえ爪装置(第2シート保持手段)
27a,27b 支持面
28a,28b 永久磁石(磁性部材)
29 交換ホイスト
30 切欠き
31a くわえ側万力装置
31b 尻側万力装置
32 樹脂版
32a 押圧部
32b 凹部(非押圧部)
33 ブランケット
33a 押圧部
33b 凹部(非押圧部)
34 基板
35 口金
36 検査カメラ
37 排紙胴
38 排紙チェーン
39,40 正紙パイル
41 損紙パイル
42 サンプリングパイル
43 乾燥装置
44 バキュームテーブル
50,50A,50B 紙押えローラ
50a ローラ軸
50b ゴム
50c 押えローラ
50d 固定ねじ
51 機械フレーム
52,52a ベアリング
53 磁気胴ギア
54 ギア
55 レバー
56 押え板
57 エアシリンダ
58 ストッパ
59 支持軸
60 切欠き
11 シート供給部
11a サッカー装置
12 印刷部(印刷ユニット)
13 磁気部(磁気ユニット)
14 シート排出部
15 フィーダーボード
16 スウィング装置
17a〜17d 渡胴
18 圧胴(第1搬送胴)
18a くわえ爪装置(第1シート保持手段)
19 ロータリースクリーン胴(液体塗布手段)
20 ドクター・ブレード
21 渡胴(第2搬送胴:搬送装置)
22 磁気胴
22a,22b シェル
22c 本体部
23 紙押えシリンダ(押圧体:押圧手段)
24a,24b くわえ爪装置(第3シート保持手段)
25 吸引ガイド
25a 案内面
26a,26b くわえ爪装置(第2シート保持手段)
27a,27b 支持面
28a,28b 永久磁石(磁性部材)
29 交換ホイスト
30 切欠き
31a くわえ側万力装置
31b 尻側万力装置
32 樹脂版
32a 押圧部
32b 凹部(非押圧部)
33 ブランケット
33a 押圧部
33b 凹部(非押圧部)
34 基板
35 口金
36 検査カメラ
37 排紙胴
38 排紙チェーン
39,40 正紙パイル
41 損紙パイル
42 サンプリングパイル
43 乾燥装置
44 バキュームテーブル
50,50A,50B 紙押えローラ
50a ローラ軸
50b ゴム
50c 押えローラ
50d 固定ねじ
51 機械フレーム
52,52a ベアリング
53 磁気胴ギア
54 ギア
55 レバー
56 押え板
57 エアシリンダ
58 ストッパ
59 支持軸
60 切欠き
Claims (7)
- シートの先端を保持する第1シート保持手段を備えて当該シートを搬送する第1搬送胴と、該第1搬送胴と対向し当該第1搬送胴に搬送されるシートの一方面に磁性材料含有液体を塗布する液体塗布手段と、を有した印刷部と、
前記印刷部のシート搬送方向下流側に設けられ、シートに塗布された磁性材料含有液体に磁場をかける磁気部と、
を備えた印刷機において、
前記磁気部は、前記シートの先端を保持する第2シート保持手段と当該第2シート保持手段により保持されたシートを支持する支持面を有し、当該シートを搬送すると共に支持面に磁性部が設けられた磁気胴を備えると共に、
さらに、前記第1搬送胴と前記磁気胴との間に設けられ、前記第1搬送胴の第1シート保持手段からシートを受け取り、シートの他方面が前記磁気胴の支持面に接するように前記磁気胴の第2シート保持手段へ受け渡す搬送装置を備え、
前記搬送装置が、シートの先端を保持する第3シート保持手段を備えて当該シートを搬送する一つ又は互いに対接する複数の第2搬送胴のみで構成される、
ことを特徴とする印刷機。 - 前記磁気部は、前記磁気胴に対向して設けられ、シートを当該磁気胴の支持面に押圧する押圧手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
- 前記押圧手段は、前記磁気胴に対接して回転可能に支持された押圧体であることを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
- 前記押圧体は、前記シートの磁性材料含有液体が塗布されている箇所への押圧を避ける非押圧部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の印刷機。
- 前記磁性部は、前記磁気胴の本体に取付け/取外し可能な磁性部材であることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
- 前記第2搬送胴はスケルトン胴であり、
前記スケルトン胴に対向して配設され、前記シートの他方面を吸引する吸引ガイドを備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷機。 - 前記磁気胴は、第2シート保持手段と支持面とを複数組設けてなる倍径胴であることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013035392A JP2014162115A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 印刷機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013035392A JP2014162115A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 印刷機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2014162115A true JP2014162115A (ja) | 2014-09-08 |
Family
ID=51613195
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013035392A Pending JP2014162115A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 印刷機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2014162115A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016080849A (ja) * | 2014-10-16 | 2016-05-16 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバテープ心線の製造方法、光ファイバテープ心線の製造装置 |
| JP2017532228A (ja) * | 2014-10-30 | 2017-11-02 | カーベーアー−ノタシ ソシエテ アノニム | 磁界配向ユニット及び移動可能な乾燥/硬化ユニットを具える印刷機 |
| CN116368012A (zh) * | 2021-03-09 | 2023-06-30 | 柯尼格及包尔公开股份有限公司 | 构造为丝网印刷单元的单张纸印刷单元 |
| JP7639243B1 (ja) | 2022-06-22 | 2025-03-04 | ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー | 方向付け装置、ノンインパクト印刷箇所および硬化装置を備える印刷ユニット |
-
2013
- 2013-02-26 JP JP2013035392A patent/JP2014162115A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016080849A (ja) * | 2014-10-16 | 2016-05-16 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバテープ心線の製造方法、光ファイバテープ心線の製造装置 |
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| CN116368012A (zh) * | 2021-03-09 | 2023-06-30 | 柯尼格及包尔公开股份有限公司 | 构造为丝网印刷单元的单张纸印刷单元 |
| JP2023543315A (ja) * | 2021-03-09 | 2023-10-13 | ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー | スクリーン印刷ユニットとして形成されるシート印刷ユニット |
| JP7472404B2 (ja) | 2021-03-09 | 2024-04-22 | ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー | スクリーン印刷ユニットとして形成されるシート印刷ユニット |
| CN116368012B (zh) * | 2021-03-09 | 2024-06-18 | 柯尼格及包尔公开股份有限公司 | 构造为丝网印刷单元的单张纸印刷单元 |
| JP7639243B1 (ja) | 2022-06-22 | 2025-03-04 | ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー | 方向付け装置、ノンインパクト印刷箇所および硬化装置を備える印刷ユニット |
| JP2025506576A (ja) * | 2022-06-22 | 2025-03-12 | ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー | 方向付け装置、ノンインパクト印刷箇所および硬化装置を備える印刷ユニット |
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