JP2014164577A - 駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模を小型化しつつ出力振幅を安定して十分に確保すること。
【解決手段】光変調器駆動回路1は、前段増幅回路3に供給される前段電源11からの電圧を昇圧して後段電源を生成して後段増幅回路7に供給する昇圧回路9と、バイアス制御回路31と、を備え、後段増幅回路7は、後段電源と接地点との間に、抵抗素子27A,27B、カスコードトランジスタ23A,23B、スイッチングトランジスタ25A,25B、及び駆動電流源29を直列に接続された状態で有しており、バイアス制御回路31は、前段電源がオンされてから後段電源がオンされる前に、カスコードトランジスタ23A,23Bをオフに設定し、後段電源がオンされた後にカスコードトランジスタ23A,23Bをオンに設定し、次いで駆動電流源29のオンと同期してカスコードトランジスタ23A,23Bを所定レベルにバイアスする。
【選択図】図1
【解決手段】光変調器駆動回路1は、前段増幅回路3に供給される前段電源11からの電圧を昇圧して後段電源を生成して後段増幅回路7に供給する昇圧回路9と、バイアス制御回路31と、を備え、後段増幅回路7は、後段電源と接地点との間に、抵抗素子27A,27B、カスコードトランジスタ23A,23B、スイッチングトランジスタ25A,25B、及び駆動電流源29を直列に接続された状態で有しており、バイアス制御回路31は、前段電源がオンされてから後段電源がオンされる前に、カスコードトランジスタ23A,23Bをオフに設定し、後段電源がオンされた後にカスコードトランジスタ23A,23Bをオンに設定し、次いで駆動電流源29のオンと同期してカスコードトランジスタ23A,23Bを所定レベルにバイアスする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光送信器に内蔵される駆動回路に関するものである。
近年、データ通信用の光送信モジュールに内蔵される駆動回路においては、高出力振幅が要求されている。このような要求に対応した駆動回路としては、例えば、下記特許文献1に記載のレーザダイオード駆動回路が知られている。
このレーザダイオード駆動回路は、内蔵するスイッチングトランジスタのコレクタ−エミッタ間電圧Vceが不足して利得が減少してしまい所望の電圧が出力できなくなるという問題を解決するための回路である。すなわち、スイッチングトランジスタにできるだけ大きなDCバイアスを印加するためにプルアップインダクタを有する。詳細には、プルアップインダクタとDCカット用のキャパシタを備えることにより、電源電圧Vccを直接スイッチングトランジスタに供給することが可能になる。また、このレーザダイオード回路に含まれ、スイッチングトランジスタに直列接続された抵抗は、AC負荷として作用し、駆動回路の出力インピーダンスを決定する(所定値に設定する)。
しかしながら、上記の従来のレーザダイオード駆動回路では、プルアップインダクタがIC外部に外付けされて設けられるのが一般的であり、その大きさは小さいものでも0.5mm四方である。従って、回路規模を小型化することが難しい。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、回路規模を小型化しつつ出力振幅を安定して十分に確保することが可能な駆動回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る駆動回路は、光送信器に内蔵される駆動回路であって、前段増幅回路と後段増幅回路とを具備した増幅回路において、前段増幅回路に供給される前段電源からの電圧を昇圧して後段電源を生成し、該後段電源を後段増幅回路に供給する昇圧回路と、後段増幅回路に供給されるバイアス電圧を調整するバイアス制御回路と、を備え、後段増幅回路は、後段電源と接地点との間に、抵抗素子、カスコードトランジスタ、スイッチングトランジスタ、及び駆動電流源を直列に接続された状態で有しており、バイアス制御回路は、前段電源がオンされてから後段電源がオンされる前に、カスコードトランジスタを実質的にオフ状態に設定し、後段電源がオンされた後にカスコードトランジスタを実質的にオン状態に設定し、次いで駆動電流源のオン状態への遷移と同期してカスコードトランジスタを所定レベルにバイアスする。
かかる駆動回路によれば、前段増幅回路が前段電源によって給電され、後段増幅回路が前段電源の電圧が昇圧されて生成された後段電源によって給電されるので、回路を小型化しつつ出力振幅を十分に確保できる。また、バイアス制御回路によって、前段電源がオンされてから後段電源がオンされるまでの間には、後段増幅回路に含まれるカスコードトランジスタがオフされてカスコードトランジスタの過電流が防止され、その後、後段電源がオンされた後は、カスコードトランジスタがオンされてカスコードトランジスタに過大な電圧が印加されることが防止される。さらに、バイアス制御回路によって、後段増幅回路の駆動電流源が駆動された後にはカスコードトランジスタが所定レベルにバイアスされる。これにより、カスコードトランジスタの故障を防止して、駆動回路の出力を安定して維持することができる。
バイアス制御回路は、2つのトランジスタを含む差動回路とバランス回路とを有しており、差動回路において、一方のトランジスタは前段電源により、他方のトランジスタは後段電源により、それぞれ制御端子への入力レベルが設定されており、バランス回路は、前段電源と接地点との間に、互いに並列に接続された一対のトランジスタ、及び一対のトランジスタに共通に直列接続された負荷抵抗を有し、一対のトランジスタの一方は、差動回路の他方のトランジスタの電流端子からの出力を受けるように構成されている、ことが好適である。この場合、バイアス制御回路から供給されるバイアス電圧を、後段電源のオフ状態からオン状態の遷移に伴って変化させることができ、その結果、後段増幅回路のカスコードトランジスタにおける過電流の発生及び過電圧の印加を防止することができる。
本発明によれば、回路規模を小型化しつつ出力振幅を安定して十分に確保することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による駆動回路の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光変調器駆動回路1の構成概略図である。この光変調器駆動回路1は、データ通信用の光送信モジュールに内蔵され、発光素子から出力された光信号を変調する光変調器Aを駆動するための回路である。なお、光変調器駆動回路1は、半導体レーザダイオード等の発光素子を直接駆動する回路であってもよい。同図に示すように、光変調器駆動回路1は、前段増幅回路3、エミッタフォロア回路5、後段増幅回路7、前段増幅回路3と後段増幅回路7との間に電気的に接続された昇圧回路9、及び後段増幅回路7に供給されるバイアス電圧を調整するバイアス制御回路31を含んで構成されている。
前段増幅回路3は、前段電源11によって抵抗素子13を介して電圧VccC(例えば、3.3V)が供給され、電流源15によって電流が供給されるプリアンプ17を備えている。このプリアンプ17は、2つの差動信号Vin,VinBが入力され、それぞれの差動信号Vin,VinBを増幅して出力する。また、エミッタフォロア回路5には、電源11にコレクタが接続され、電流源19A,19Bを介してグラウンド(接地点)にエミッタが接続され、ベースがプリアンプの出力に接続された2つのトランジスタ21A,21Bが具備されている。このエミッタフォロア回路5は、インピーダンス変換及び電位変換の役割を有し、2つのトランジスタ21A,21Bのエミッタから、プリアンプ17によって増幅された2つの電圧信号を変換して出力するエミッタフォロアとして動作する。
昇圧回路9は、前段増幅回路3を介して前段電源11からの電圧VccCを受け、電圧VccCを当該電圧より高い電圧VccO(例えば、8V程度)に昇圧して、電圧VccOを後段増幅回路7に供給する。すなわち、昇圧回路9は、後段増幅回路7を給電する後段電源を形成する。このような昇圧回路9としては、例えば、リニアテクノロジー社のLT3467aが用いられる。
後段増幅回路7は、一対のカスコードトランジスタ23A,23B、一対のスイッチングトランジスタ25A,25B、一対の抵抗素子27A,27B、及び駆動電流源29によって構成されている。抵抗素子27Aと一方のカスコードトランジスタ23Aと一方のスイッチングトランジスタ25Aと駆動電流源29とは、昇圧回路9の出力電圧VccOとグラウンド(接地点)との間に直列に接続されている。同様に、抵抗素子27Bと他方のカスコードトランジスタ23Bと他方のスイッチングトランジスタ25Bと駆動電流源29とは、昇圧回路9の出力電圧VccOとグラウンドとの間に直列に接続されている。具体的には、カスコードトランジスタ23A,23Bのコレクタ(電流端子)に、それぞれ、抵抗素子27A,27Bを介して出力電圧VccOが印加され、カスコードトランジスタ23A,23Bのエミッタ(電流端子)が、それぞれ、スイッチングトランジスタ25A,25Bのコレクタに接続され、スイッチングトランジスタ25A,25Bのエミッタが、駆動電流源29を介してグラウンドに共通に接続されている。さらに、カスコードトランジスタ23A,23Bは、それらのベース(制御端子)がバイアス制御回路31によって前段電源11を基準にバイアスされ、スイッチングトランジスタ25A,25Bは、それらのベースにエミッタフォロア回路5の2つの出力が接続されることによりスイッチング駆動される。また、駆動電流源29は、トランジスタ29A、ベース抵抗29B、及びエミッタ抵抗29Cから構成されており、外部からトランジスタ29Aのベースに印加される出力振幅を規定するための変調電圧Vmに応じて電流I0を供給する。なお、カスコードトランジスタ23A,23Bは、目標駆動速度が25GHz等の高い駆動回路においてミラー容量低減による高速化を目的として挿入される。
上記後段増幅回路7においては、抵抗素子27Aとカスコードトランジスタ23Aとの間、及び抵抗素子27Bとカスコードトランジスタ23Bとの間から、それぞれ、出力差動信号VoutB,Voutが出力される。これらの出力差動信号VoutB,Voutは、キャパシタ33A,33Bを介して光変調器Aに与えられる。
次に、バイアス制御回路31の回路構成について詳述する。光変調器駆動回路1を光送信モジュールに組み込んで使用する際の駆動手順は、まず、(1)電圧VccCを印加し、次に、(2)電圧VccCを昇圧することによって生成した電圧VccOを印加し、その後、(3)所望の出力振幅が得られるように変調電圧Vmを印加して電流I0を調整する。バイアス制御回路31は、このような駆動手順において、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位を変化させることによりカスコードトランジスタ23A,23Bにおける過電流の発生及び過電圧の印加を防止するために設けられる。
図2は、バイアス制御回路31の詳細構成を示す回路図である。同図に示すように、バイアス制御回路31は、差動回路35、及びエミッタフォロア回路37、及びバランス回路39によって構成されている。差動回路35は、一対のトランジスタ41A,41Bが前段電源11の出力電圧VccCとグラウンド(接地点)との間に並列に接続されており、一方のトランジスタ41Aのベースの入力レベルは、抵抗素子43,45によって前段電源11からの出力電圧VccCが分圧されて設定され、他方のトランジスタ41Bのベースの入力レベルは、抵抗素子47,49によって昇圧回路9の出力電圧VccOが分圧されて設定される。さらに、差動回路35には、これらのトランジスタ41A,41Bのコレクタ側にそれぞれに直列に接続された負荷抵抗51A,51Bと、トランジスタ41A,41Bのエミッタとグラウンドとの間に共通に接続された電流源53とが備えられている。このようなトランジスタ41Aは電圧VccC基準でバイアスされる一方、トランジスタ41Bは電圧VccO基準でバイアスされることになる。
バイアス制御回路31のエミッタフォロア回路37は、出力電圧VccCとグラウンドとの間に直列に接続されたトランジスタ55及び抵抗素子57を備えている。詳細には、トランジスタ55は、そのコレクタに出力電圧VccCが印加され、そのエミッタが抵抗素子57を介して接地され、そのベースにトランジスタ41Bのコレクタが接続される。このような構成のエミッタフォロア回路37は、差動回路35内のトランジスタ41Bのコレクタ電位を、トランジスタ55のエミッタからバランス回路39に対して出力する。
バイアス制御回路31のバランス回路39においては、一対のトランジスタ59A,59Bが、前段電源11の出力電圧VccCとグラウンドとの間に互いに並列に接続されており、一方のトランジスタ59Aは、そのベースに、エミッタフォロア回路37及び抵抗素子61を介して差動回路35内のトランジスタ41Bのコレクタ電位を受けるように構成され、他方のトランジスタ59Bは、そのベースに、抵抗素子63を介して変調電圧Vmを受けるように構成されている。また、バランス回路39には、トランジスタ59A,59Bに対してエミッタ側に直列にそれぞれ接続された負荷抵抗65A,65Bと、トランジスタ59A,59Bに対してコレクタ側に共通に直列接続された抵抗素子67とが設けられている。このトランジスタ59Aは、差動回路35の出力に依存する電流源であり、トランジスタ59Bは、変調電圧Vmに依存する電流源である。
このような構成のバイアス制御回路31には、抵抗素子67とトランジスタ59A,59Bとの間の接続点69が後段増幅回路7のカスコードトランジスタ23A,23Bに接続される。これにより、接続点69からカスコードトランジスタ23A,23Bに対してベース電位Vb_casが印加される。具体的には、トランジスタ59A側の電流源の電流値をI1、トランジスタ59B側の電流源の電流値をI2、抵抗素子67の抵抗値をRcasとすると、ベース電位Vb_casは、下記式;
Vb_cas=VccC−Rcas×(I1+I2)
により計算される値に設定される。
Vb_cas=VccC−Rcas×(I1+I2)
により計算される値に設定される。
光変調器駆動回路1の駆動手順に応じた上記のバイアス制御回路31の動作について説明する。
まず、上述した駆動手順(1)において前段電源11がオンされてから後段電源である昇圧回路9の出力電圧VccOが立ち上がるまでの間(出力電圧VccOがオンされる前)では、変調電圧Vmはオフの状態であるのでトランジスタ59B及び負荷抵抗65Bを流れる電流I2はほぼゼロとなる。これに対し、出力電圧VccOがゼロであるため、差動回路35においてトランジスタ41Aがオン状態、トランジスタ41Bがオフ状態に設定される。このため、電流源53の供給する電流はほぼトランジスタ41Aにのみ流れるので、差動回路35からエミッタフォロア回路37を介した出力は電圧VccCに等しくなる。これにより、バランス回路39内のトランジスタ59Aがオンに設定されて抵抗素子67に電流I1が流れるため、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位Vb_casを抵抗素子67によって低く設定することができる。その結果、駆動手順(1)ではカスコードトランジスタ23A,23Bを実質的にオフ状態に設定することができる。
その後、上述した駆動手順(2)において昇圧回路9の動作が立ち上がって出力電圧VccOがオンされたときには、トランジスタ59B及び負荷抵抗65Bを流れる電流I2はゼロのままである。その一方で、出力電圧VccOがオンされるために、差動回路35は反転してトランジスタ41Bがオン状態となり、差動回路35からエミッタフォロア回路37を介した出力が低下する。これによって、バランス回路39内のトランジスタ59Aがオフされるように回路定数が設定されているので、抵抗素子67を流れる電流I1がほぼゼロに設定され、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位Vb_casが電圧VccCに等しくなるように設定される。その結果、駆動手順(2)ではカスコードトランジスタ23A,23Bを実質的にオン状態に設定することができる。
次に、上述した駆動手順(3)において変調電圧Vmのオン状態への遷移に同期して、ベース電位Vb_casは、変調電位Vmに依存する電流I2によって、下記式;
Vb_cas=VccC−Rcas×I2
によって規定される。この電流値I2を回路定数によって規定することによって、カスコードトランジスタ23A,23Bが適正レベルでバイアスされることになる。
Vb_cas=VccC−Rcas×I2
によって規定される。この電流値I2を回路定数によって規定することによって、カスコードトランジスタ23A,23Bが適正レベルでバイアスされることになる。
次に、バイアス制御回路31の回路定数の設定方法について、図3〜図5を参照しながら説明する。
駆動手順(1)においては、バイアス制御回路31は図3に示すような接続状態に設定される。このとき、電圧VccO=0なのでトランジスタ41Bの入力はグラウンドとなり、トランジスタ41Bはオフ状態である。すると、トランジスタ41Bのコレクタ出力は電圧VccCにほぼ一致するので、エミッタフォロア回路37のトランジスタ55は、オンとなってこのトランジスタ55に電流が流れ、エミッタ抵抗57に有意な電位差が発生する。一方、変調電圧Vmはオフ(グラウンド電位)のままにあるので、一対のトランジスタ59A,59Bのうちでトランジスタ59Aのみがオンとなる。エミッタ抵抗57における電圧降下による電位がトランジスタ59Aのベースに入力され、トランジスタ59Aに電流I1が流れ、この電流I1により抵抗素子67に電圧降下が生じる。従って、このときのベース電位Vb_casは、抵抗素子67の抵抗値をRcasとすると、下記式;
Vb_cas=VccC−I1×Rcas
で決定される。回路定数設定の第1の条件は、このベース電位Vb_casが変調電圧Vmがオンされた時の値よりも小さい値に設定されることである。一般に、トランジスタがオンされると、そのコレクタ−エミッタ間には0.2〜0.3V程度の電位が残る。そうすると、トランジスタ59Aがトランジスタ55により完全にオンされると、トランジスタ59Aに流れる電流I1は、負荷抵抗65Aの抵抗値をR1とすると、下記式;
I1=(VccC−0.3)/(R1+Rcas)
で与えられるので、上記ベース電位Vb_casは、下記式;
Vb_cas=VccC−(VccC−0.3)×Rcas/(R1+Rcas)
=(VccC×R1+0.3×Rcas)/(R1+Rcas)
と計算される。この値が定常時のバイアス条件(〜2.6V)より小さくなるように、抵抗値R1,Rcasを設定する。
Vb_cas=VccC−I1×Rcas
で決定される。回路定数設定の第1の条件は、このベース電位Vb_casが変調電圧Vmがオンされた時の値よりも小さい値に設定されることである。一般に、トランジスタがオンされると、そのコレクタ−エミッタ間には0.2〜0.3V程度の電位が残る。そうすると、トランジスタ59Aがトランジスタ55により完全にオンされると、トランジスタ59Aに流れる電流I1は、負荷抵抗65Aの抵抗値をR1とすると、下記式;
I1=(VccC−0.3)/(R1+Rcas)
で与えられるので、上記ベース電位Vb_casは、下記式;
Vb_cas=VccC−(VccC−0.3)×Rcas/(R1+Rcas)
=(VccC×R1+0.3×Rcas)/(R1+Rcas)
と計算される。この値が定常時のバイアス条件(〜2.6V)より小さくなるように、抵抗値R1,Rcasを設定する。
また、駆動手順(2)の時には、図4に示すように、電圧VccCに加えて昇圧された電圧VccOもオンとされる。このとき、差動回路35のトランジスタ41A,41Bのベースバイアスを決定する4つの抵抗素子43,45,47,49のそれぞれの抵抗値RUL,RLL,RUR,RLRは、下記式を満たすように設定される。
VccO×RLR/(RUR+RLR)−VccC×RLL/(RUL+RLL)
>1.0V
上記式の第1項は差動回路35のトランジスタ41Bのベース電位、第2項はトランジスタ41Aのベース電位を意味する。第1項と第2項の差、すなわち、両者のベース電位の差を、少なくとも1.0Vほどトランジスタ41Bのそれが高くなるように設定される。そうすると、電圧VccOがオンとなった際には、トランジスタ41Bがオン、トランジスタ41Aがオフとなる状況が実現できる(図5)。その結果、トランジスタ41Bのコレクタ出力Voutは、電流源53の電流値をItail1、負荷抵抗51Bの抵抗値をRRとすると、下記式;
Vout=VccC−RR×Itail1
となり、エミッタフォロア回路37のトランジスタ55のエミッタ出力、すなわち、トランジスタ59Aのベース入力Vbは、下記式;
Vb=Vout−〜0.8V=VccC−RR×Itail1−〜0.8
と計算される。この値Vbをトランジスタ59Aがオフされる程度の値(例えば、0.5V未満)に設定することで、ベース電位Vb_casをVccCに近い値に設定できる。
VccO×RLR/(RUR+RLR)−VccC×RLL/(RUL+RLL)
>1.0V
上記式の第1項は差動回路35のトランジスタ41Bのベース電位、第2項はトランジスタ41Aのベース電位を意味する。第1項と第2項の差、すなわち、両者のベース電位の差を、少なくとも1.0Vほどトランジスタ41Bのそれが高くなるように設定される。そうすると、電圧VccOがオンとなった際には、トランジスタ41Bがオン、トランジスタ41Aがオフとなる状況が実現できる(図5)。その結果、トランジスタ41Bのコレクタ出力Voutは、電流源53の電流値をItail1、負荷抵抗51Bの抵抗値をRRとすると、下記式;
Vout=VccC−RR×Itail1
となり、エミッタフォロア回路37のトランジスタ55のエミッタ出力、すなわち、トランジスタ59Aのベース入力Vbは、下記式;
Vb=Vout−〜0.8V=VccC−RR×Itail1−〜0.8
と計算される。この値Vbをトランジスタ59Aがオフされる程度の値(例えば、0.5V未満)に設定することで、ベース電位Vb_casをVccCに近い値に設定できる。
最後に、駆動手順(3)においては、駆動手順(2)のベース電位Vb_casがVccCに張り付いている状態から変調電圧Vmが徐々に増加される。その結果、駆動手順(2)の段階ではトランジスタ59A,59B共にオフにされた状態に対して、駆動手順(3)の段階では変調電圧Vmを徐々に上昇させることによりトランジスタ59Bに電流が流れ始める(トランジスタ59Aはオフのまま)。トランジスタ59Bのコレクタ出力が適正なレベルになるまで変調電圧Vmを増加させることで、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位Vb_casを意図するような所定レベルに設定することができる。
ここで、上述した構成のバイアス制御回路31には、電流帰還用の抵抗素子65A,65Bが介在されていた。しかしながら、本実施形態の作用を生じさせるには、抵抗素子65A,65Bが省かれていてもよい。この場合、駆動手順(1)の時にはトランジスタ59Aのオン電圧(〜0.3V)がそのままベース電位Vb_casをとして出力され、駆動手順(2)の段階では抵抗素子65A,65Bの有無に係らずベース電位Vb_casが電圧VccCに張り付く。そして、駆動手順(3)の段階では変調電圧Vmをグラウンドに対して調整することでベース電位Vb_casが適正レベルに設定される。ただし、電流帰還用の抵抗素子65A,65Bが介在する場合は、トランジスタ59Bの電流増幅率が直接コレクタ出力に反映されてしまったり、利得が大きな値に設定されてしまったりすることを防止して、バイアスレベルの調整がしやすいという利点がある。
以上説明した光変調器駆動回路1によれば、前段増幅回路3が前段電源11によって給電され、後段増幅回路7が前段電源の電圧VccCが昇圧されて電圧VccO(後段電源)によって給電されるので、プルアップインダクタが無くても後段増幅回路7内のカスコードトランジスタ23A,23Bのコレクタ−エミッタ間電圧Vceを十分に確保することが可能になる。従って、回路を小型化しつつ出力振幅を十分に確保できる。また、バイアス制御回路31によって、前段電源11がオンされてから後段電源がオンされるまでの間には、カスコードトランジスタ23A,23Bがオフされてカスコードトランジスタ23A,23Bの過電流が防止され、その後、後段電源がオンされた後は、カスコードトランジスタ23A,23Bがオンされてカスコードトランジスタ23A,23Bに過大な電圧が印加されることが防止される。さらに、バイアス制御回路31によって、後段増幅回路7の駆動電流源29が駆動された後には、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位が、駆動時のそれらのコレクタ−エミッタ間電圧Vceが十分に確保できるような適正バイアス(例えば2.6V程度)に電圧VccC基準で設定される。これにより、更なる消費電力の増加を生じさせること無く小型モジュールへの取り組みが容易にされるとともに、カスコードトランジスタ23A,23Bの故障を防止して、駆動回路の出力を安定して維持することができる。
ここで、光変調器駆動回路1の作用効果を、比較例と比較しつつ、より詳細に説明する。図7は、比較例に係る光変調器駆動回路901の構成概略図である。同図に示す光変調器駆動回路901と図1の光変調器駆動回路1との相違点は、光変調器駆動回路901においてはバイアス制御回路31が備えられておらず、電圧VccCが抵抗素子903,905によって分圧されてカスコードトランジスタ23A,23Bのベースに入力される点のみである。図8(a)には、電源電圧VccCがオン、電源電圧VccO及び変調電圧Vmが共にオフの状態における後段増幅回路7のバイアス状態を示しており、図8(b)には、電源電圧VccC及び電源電圧VccOが共にオン、変調電圧Vmがオフの状態における後段増幅回路7のバイアス状態を示している。
図8(a)に示すように、電圧VccC基準で決められるベース電位Vb_casは、実動作時と同様な2.6V程度となっている一方で、カスコードトランジスタ23A,23Bのコレクタ電位Vc_casはVccOと同じく0Vにされる。このため、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース−コレクタ間が順バイアスされ、カスコードトランジスタ23A,23Bに非常に大きな電流が流れる。この電流により、カスコードトランジスタ23A,23B及び抵抗素子27A,27Bが破壊される危険性がある。
また、図8(b)に示すように、後段電源がオンされたタイミングでは、変調電圧Vmがオフされているために駆動電流源29の電流I0が流れておらず、コレクタ電位Vc_casは電圧VccOと等しくなる。これは、変調電圧Vmがオンの実使用時と比較して、カスコードトランジスタ23A,23Bのコレクタ−エミッタ間電圧Vceが高い状態になり、耐圧を越えてカスコードトランジスタ23A,23Bが破壊されてしまう危険性がある。
これに対して、本実施形態の光変調器駆動回路1においては、バイアス制御回路31を備えることで、コレクタ電位Vc_casを電源投入手順に応じて変化させるように制御できる。これにより、光変調器駆動回路901で生じるような問題を回避することができる。具体的には、電圧VccOがオフ時にカスコードトランジスタ23A,23Bのベース−コレクタ間に大電流が流れることを防止できる。また、電圧VccOがオン時にカスコードトランジスタ23A,23Bのベース−コレクタ間電圧Vbcが耐圧を越えて大きくなることを防止することができる。
図6には、本実施形態の光変調器駆動回路1で処理される電圧及び電流の時間変化の検証結果を示しており、(a)は電源電圧の時間変化、(b)はカスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位Vb_casの時間変化、(c)はカスコードトランジスタ23A,23Bのベース電流Ib_casの時間変化、(d)はカスコードトランジスタ23A,23Bのコレクタ−エミッタ間電圧Vce_casの時間変化をそれぞれ示している。この結果に示すように、光変調器駆動回路1は、バイアス制御回路31を備えることにより、カスコードトランジスタ23A,23Bのベース電位Vb_casは、図6(b)に示すように、電圧VccCの印加から電圧VccOの印加までの間(100μsec〜200μsec)には1.2V程度低減され、電圧VccOの印加から変調電圧Vmの印加までの間(200μsec〜300μsec)には600mV程度増加している。これにより、それぞれの時間帯において、ベース電流Ib_casは3.7mAから0.3mAに、コレクタ−エミッタ間電圧Vce_casは6Vから5.4Vに、それぞれ低減されていることが判明した。このように、バイアス制御回路31を用いることによって、トランジスタ故障の原因となるベース電流Ib及びコレクタ−エミッタ間電圧Vceが低減できることが実証された。
1…光変調器駆動回路、3…前段増幅回路、7…後段増幅回路、9…昇圧回路、11…前段電源、23A,23B…カスコードトランジスタ、25A,25B…スイッチングトランジスタ、27A,27B…抵抗素子、29…駆動電流源、31…バイアス制御回路、35…差動回路、39…バランス回路、41A,41B…トランジスタ、59A,59B…トランジスタ、67…抵抗素子(負荷抵抗)。
Claims (2)
- 光送信器に内蔵される駆動回路であって、前段増幅回路と後段増幅回路とを具備した増幅回路において、
前記前段増幅回路に供給される前段電源からの電圧を昇圧して後段電源を生成し、該後段電源を前記後段増幅回路に供給する昇圧回路と、
前記後段増幅回路に供給されるバイアス電圧を調整するバイアス制御回路と、
を備え、
前記後段増幅回路は、前記後段電源と接地点との間に、抵抗素子、カスコードトランジスタ、スイッチングトランジスタ、及び駆動電流源を直列に接続された状態で有しており、
前記バイアス制御回路は、前記前段電源がオンされてから前記後段電源がオンされる前に、前記カスコードトランジスタを実質的にオフ状態に設定し、前記後段電源がオンされた後に前記カスコードトランジスタを実質的にオン状態に設定し、次いで前記駆動電流源のオン状態への遷移と同期して前記カスコードトランジスタを所定レベルにバイアスする、
ことを特徴とする駆動回路。 - 前記バイアス制御回路は、2つのトランジスタを含む差動回路とバランス回路とを有しており、
前記差動回路において、一方のトランジスタは前記前段電源により、他方のトランジスタは前記後段電源により、それぞれ制御端子への入力レベルが設定されており、
前記バランス回路は、前記前段電源と接地点との間に、互いに並列に接続された一対のトランジスタ、及び前記一対のトランジスタに共通に直列接続された負荷抵抗を有し、
前記一対のトランジスタの一方は、前記差動回路の前記他方のトランジスタの電流端子からの出力を受けるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の駆動回路。
Priority Applications (2)
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| JP2013035822A JP2014164577A (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 駆動回路 |
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