JP2014165257A - 太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐加水分解性、耐熱性およびフィルム外観性に優れ、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制され、同時に耐UV変色性に優れ、長時間使用しても良好な保護機能を維持する裏面保護膜に適した太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムの提供。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステルを0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなるポリエステルフィルムであり、
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
該組成物は該ポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として特定構造のリン酸化合物を10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲で含有し、該ポリエステルフィルムの末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下、かつ固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下である太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステルを0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなるポリエステルフィルムであり、
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
該組成物は該ポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として特定構造のリン酸化合物を10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲で含有し、該ポリエステルフィルムの末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下、かつ固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下である太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。さらに詳しくは耐加水分解性に優れる太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。
近年、太陽電池モジュールを用いる太陽光発電システムは、クリーンエネルギーを利用する発電手段の一つとして普及が進んでいる。太陽電池の裏面保護膜は、主として太陽電池モジュールの保護機能を有し、機械的特性に優れ、かつ耐光性、耐熱性および耐加水分解性等の諸特性を備えていることが必要とされている。
一般に太陽電池裏面保護膜として含フッ素系フィルムとポリエステルフィルムを貼り合わせたものが使用されているが、フッ素系フィルムは非常に高価であるため、安価かつ性能面でフッ素系と遜色ないようなフィルムが切望されていた。
一般に太陽電池裏面保護膜として含フッ素系フィルムとポリエステルフィルムを貼り合わせたものが使用されているが、フッ素系フィルムは非常に高価であるため、安価かつ性能面でフッ素系と遜色ないようなフィルムが切望されていた。
太陽電池裏面保護膜に用いられる比較的安価かつ耐熱性に優れる材料の1つとして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの使用が提案されている。しかしながら、汎用的なポリエチレンテレフタレートフィルムでは耐熱性や耐加水分解性は十分とはいえず、これまでにも種々の提案がなされてきた。
耐加水分解性を改善する手法の1つとして、例えば特許文献1ではポリエステルフィルムの固有粘度および面配向度に着目した太陽電池用ポリエステルフィルムが提案されているが、重縮合プロセスが長くなる傾向にある。また、フィルム製造時に溶融押出する際に溶融粘度が高いことから、樹脂温度の上昇に伴い樹脂分解が生じやすく、吐出の際に制約が生じることがあった。
特許文献2には耐加水分解性向上剤としてエポキシ化脂肪酸アルキルエステルやエポキシ化脂肪酸グリセリンエステルを添加したポリエステルフィルムが開示されているが、溶融工程で架橋反応による異物発生などが生じることがある。
特許文献2には耐加水分解性向上剤としてエポキシ化脂肪酸アルキルエステルやエポキシ化脂肪酸グリセリンエステルを添加したポリエステルフィルムが開示されているが、溶融工程で架橋反応による異物発生などが生じることがある。
また特許文献3では耐加水分解剤の1つとしてカルボジイミド系化合物の単量体または重合体、もしくはオキサゾリン化合物を添加したポリエステルフィルムが開示されている。しかしながら、これらの耐加水分解剤はフィルム製造工程や加工工程において分解物によるガスが発生しやすく、それらの改善が望まれている。また、これら一般に知られている末端封止タイプの耐加水分解剤は耐UV変色性が十分でないことがあり、長時間屋外で使用すると裏面保護膜に着色や変色が生じることがあった。
一方で、ポリエステル末端カルボキシル基の封止技術の1つとして、ポリエステル重合中にシュウ酸のグリコールエステル及び/又はシュウ酸系のシュウ酸ポリエステルを添加する方法が知られている(特許文献4など)。しかしながら、これらシュウ酸ポリエステルを用いた方法は、末端カルボキシル基の低減に一定の効果は見られるものの、ポリマー中に気泡が存在することが多く、二軸延伸フィルムに使用しようとするとフィルム中の気泡が目立ち、表面外観に影響するため、かかる末端カルボキシル基封止技術を用いた二軸延伸フィルム化の検討はこれまで十分に試みられていなかった。
本発明は上記の問題点に注目してなされたものであり、耐加水分解性、耐熱性およびフィルム外観性に優れ、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制され、同時に耐UV変色性に優れ、長時間使用しても良好な保護機能を維持する裏面保護膜に適した太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者等は、かかる従来技術の問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定のシュウ酸グリコールエステルをポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基封止剤として用いるに際し、ポリエステル重縮合の一定段階において特定条件下で添加することにより、従来の方法で得られるポリエステルとは異なり、ポリエステル中の気泡含有数が少なく、かつ従来のような固有粘度を高めて末端カルボキシル基当量数を低減させる手法とは異なり、フィルムの状態での固有粘度は通常のレベルでありながら末端カルボキシル基当量数が極めて低減された二軸延伸ポリエステルフィルムを得ることができること、さらにエステル交換抑制剤として特定構造のリン酸化合物を用いて二軸延伸フィルム化することにより結晶化促進による耐水加水分解向上効果も発現するため、耐加水分解性、耐熱性およびフィルム外観性に優れ、同時に耐UV変色性にも優れる、太陽電池裏面保護膜に好適な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステル(以下、PAOと略す)を0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなるポリエステルフィルムであり、
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
該組成物は該ポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として下記一般式(2)または(3)で表されるリン酸化合物を10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲で含有し、
(一般式(2)、式(3)中のR1、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であるアルキル基、アリール基またはベンジル基のいずれか一つを表わす)
該ポリエステルフィルムの末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下、かつ固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下である太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムが提供される。
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
該組成物は該ポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として下記一般式(2)または(3)で表されるリン酸化合物を10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲で含有し、
該ポリエステルフィルムの末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下、かつ固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下である太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムが提供される。
さらに本発明によれば、本発明の太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムの好ましい態様として、該ポリエステルフィルムの温度121℃、湿度100%RHの環境下における破断伸度半減時間が104時間以上であること、該ポリエステルフィルムの高圧水銀ランプ8時間照射後のL*a*b*表色系におけるイエローインデックス変化ΔYIが6以下であること、該リン酸化合物がフェニルホスホン酸であること、該シュウ酸グリコールエステルが、ポリエチレンテレフタレートの重縮合反応工程においてポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.2dl/g以上になった段階で、かつ減圧下において液体状で添加されること、の少なくともいずれかを具備する太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルムも提供される。
本発明によれば、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制された耐加水分解性に優れており、同時に耐UV変色性およびフィルム外観性に優れ、長時間使用しても良好な外観・保護機能を維持する太陽電池の裏面保護膜に適したポリエステルフィルムを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[ポリエステル]
本発明におけるポリエステルは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレンテレフタレートである。かかるポリエチレンテレフタレートは実質的に線状であり、そしてフィルム形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有する。かかるポリエチレンテレフタレートは、全グリコール成分の80mol%以上がエチレングリコールであるホモポリマーや共重合体が好ましい。
[ポリエステル]
本発明におけるポリエステルは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレンテレフタレートである。かかるポリエチレンテレフタレートは実質的に線状であり、そしてフィルム形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有する。かかるポリエチレンテレフタレートは、全グリコール成分の80mol%以上がエチレングリコールであるホモポリマーや共重合体が好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレートは、表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であれば、全酸成分の20mol%以下の範囲内で、主たるジカルボン酸以外のジカルボン酸成分、あるいはエチレングリコール以外のグリコール成分を用いることができ、例えばナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸成分、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールなどのアルキレングリコール成分、またアジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、シクロヘキサングリコールなどの脂環族ジオール成分、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールが例示される。
また本発明におけるポリエチレンテレフタレートには本発明の効果を損なわないかぎり、例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸,ω−ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分及びオキシカルボン酸成分の総量に対し20mol%以下、さらには10mol%以下の範囲で共重合したものであってもよい。
さらに本発明におけるポリエチレンテレフタレートには実質的に線状である範囲の量であり、かつ、本発明の効果を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2mol%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸,ペンタエルスリトール等を共重合してもよい。
さらに本発明におけるポリエチレンテレフタレートには実質的に線状である範囲の量であり、かつ、本発明の効果を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2mol%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸,ペンタエルスリトール等を共重合してもよい。
[シュウ酸グリコールエステル(PAO)]
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステル(PAO)を0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなる。
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステル(PAO)を0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなる。
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
PAOは一般的によく知られている重縮合反応(好ましくは溶融重合)によりシュウ酸もしくはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールから製造される。例えば、前記シュウ酸もしくはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールを触媒と共に反応器に充填して重縮合することにより製造できる。触媒としては、P、Ti、Ge、Zn、Fe、Sn、Mn、Co、Zr、V、Ir、La、Ce、Li、Ca、Hfなどの化合物が好ましい。なお、重縮合反応においては、熱劣化防止のため、必要であれば耐熱剤を添加しておいてもよい。また、反応終了後にリン酸エステル化合物(リン酸エステル等)のような触媒失活剤を添加することもできる。
本発明において、PAOによる末端カルボキシル基低減の機構は、ポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基とポリオキザレートの反応によるものであり、上記式中のRのアルキレン基がポリエチレンテレフタレート主鎖中に取り込まれる為、ポリエチレンテレフタレートを構成する主たるグリコール成分と同じ炭素数のアルキレン基であることが、融点の低下や結晶性の低下を抑制する上で好ましく、本発明においてRはエチレン基であることが好ましい。また、本発明で用いるPAOは、上記式で示される繰返し単位が平均で1〜4個連結した単量体もしくは低重合体であることが好ましい。連結した繰返し単位の平均の個数が上限を超えると、PAO自体の融点が高くなり取り扱いが難しくなることがある。
本発明におけるシュウ酸のグリコールエステル(PAO)は、ポリエチレンテレフタレートを形成する全酸成分を基準として0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加され、また好ましくは0.5mol%以上3.0mol%以下の範囲で添加される。なお、該シュウ酸のグリコールエステルが前記式の繰返し単位が複数連結したものである場合も、繰返し単位のモル数を基準とする。
PAOの添加量が下限に満たないと末端カルボキシル基当量数の十分に低いポリエチレンテレフタレートを得ることが難しく、一方添加量が上限を超えるとPAO添加後の固有粘度の低下が大きい上、著しい発泡を生じ、工程上のトラブルを招いたり、フィルム製膜時に気泡によるフィルム切断やフィルム表面外観性の低下が発生しやすくなる。
PAOの添加量が下限に満たないと末端カルボキシル基当量数の十分に低いポリエチレンテレフタレートを得ることが難しく、一方添加量が上限を超えるとPAO添加後の固有粘度の低下が大きい上、著しい発泡を生じ、工程上のトラブルを招いたり、フィルム製膜時に気泡によるフィルム切断やフィルム表面外観性の低下が発生しやすくなる。
[他添加剤]
本発明におけるポリエステル組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに例えば滑剤,顔料,染料,脱泡剤、酸化防止剤,光安定剤,遮光剤(例えばカーボンブラック,酸化チタン等)などの添加剤を必要に応じて含有させることもできる。
本発明におけるポリエステル組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに例えば滑剤,顔料,染料,脱泡剤、酸化防止剤,光安定剤,遮光剤(例えばカーボンブラック,酸化チタン等)などの添加剤を必要に応じて含有させることもできる。
[ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法]
本発明におけるポリエチレンテレフタレートポリマーは、前述のテレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とし、それらを反応させてポリエステル前躯体とし、さらに重縮合反応によって所望の固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートポリマーを製造することができる。
本発明におけるポリエチレンテレフタレートポリマーは、前述のテレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とし、それらを反応させてポリエステル前躯体とし、さらに重縮合反応によって所望の固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートポリマーを製造することができる。
そして、本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法は、以下の3つの工程、好ましくはさらに固相重合工程を含めた4つの工程からなる。
まず、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法における第1工程は、重縮合反応時に前記式で示されるPAOを添加する工程である。
本発明ではPAOを加熱溶融し、液体状態として添加する。液体状態とすることで添加作業が容易になると共に、ポリエステルに添加した際の拡散性がよくなるためか、得られたポリエステルチップ中の気泡が少なくなる。PAOを加熱溶融させる温度は100℃以上であることが好ましい。またPAOの液体状態の粘度は0.1〜10Pの範囲が好ましい。
まず、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法における第1工程は、重縮合反応時に前記式で示されるPAOを添加する工程である。
本発明ではPAOを加熱溶融し、液体状態として添加する。液体状態とすることで添加作業が容易になると共に、ポリエステルに添加した際の拡散性がよくなるためか、得られたポリエステルチップ中の気泡が少なくなる。PAOを加熱溶融させる温度は100℃以上であることが好ましい。またPAOの液体状態の粘度は0.1〜10Pの範囲が好ましい。
PAOの添加に際して添加する直前の重縮合反応の系内を減圧に保つ必要があり、具体的には0.15kPa以下の減圧に保つことが好ましい。従来の手法ではPAO及びPAO類似物を添加する場合、一度、窒素で重縮合反応の系内を常圧に戻して添加後、再び減圧作業を実施しており、かかる手法では時間を要し無駄なポリエステルの分解を発生させるばかりか、系内の脱気が遅くなりポリエステル中の気泡が残りやすくなっていた。
従来の手法に対し、本発明はPAOを液体状態とすることで、減圧下の状態での添加が容易になる。例えば加熱および真空保持の可能な容器(例えば真空ホッパー)を用いて溶融保持したPAOを系内に添加する。この際、PAOを添加した直後より炭酸ガスの発生のため真空度は低下するが、その際の系内の真空度を80kPa以下とすることが好ましく、さらに好ましくは50kPa以下である。この真空度が80kPa以上となるとポリエステル中に気泡が残りやすくなる。
従来の手法に対し、本発明はPAOを液体状態とすることで、減圧下の状態での添加が容易になる。例えば加熱および真空保持の可能な容器(例えば真空ホッパー)を用いて溶融保持したPAOを系内に添加する。この際、PAOを添加した直後より炭酸ガスの発生のため真空度は低下するが、その際の系内の真空度を80kPa以下とすることが好ましく、さらに好ましくは50kPa以下である。この真空度が80kPa以上となるとポリエステル中に気泡が残りやすくなる。
また、PAOの添加時期は、前記ポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.2dl/g以上に到達した以降である。固有粘度が0.2dl/g未満ではポリエチレンテレフタレート中のカルボキシル基自体が少ないため、末端カルボキシル基量を低下させる効果が小さい。さらにPAOの添加は2回以上に分割して添加することも有効である。例えば固有粘度が0.2〜0.3dl/gの段階でPAO全投入量の50〜90%を添加し、さらに固有粘度0.4dl/g以上の段階で残りの10〜50%を添加することが好ましい。PAOの添加によりポリエチレンテレフタレート中の末端カルボキシル基量は低下するが、添加後の重縮合反応の際に多少なりとも末端カルボキシル基の量がまた増加をはじめる。PAOを分割投入することで再発生する末端カルボキシル基量を抑制することが可能である。
また、PAOの添加時期は、好ましくは重縮合反応プロセス中でのポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.2dl/g以上0.5dl/g以下の時点である。添加時期が遅すぎると、ポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基とポリオキザレートの反応により生じる二酸化炭素等に起因する気泡を十分に除くことができず、フィルム製膜工程で気泡や切断の原因となりやすい。また、気泡を除く目的で重縮合時間を長くすると、ポリエチレンテレフタレートにかかる熱履歴が増加するため、末端カルボキシル基の増加を引き起こすことがある。
本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法における第2の工程は、第1工程終了後、重縮合反応を継続して固有粘度0.60〜0.85dl/gに溶融重合にて到達せしめる工程である。
本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法で得られるポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.60dl/g以上となるまで行うことが好ましく、さらには0.60〜0.85dl/gの範囲となるように行うことが好ましい。ポリエチレンテレフタレートポリマーの固有粘度が0.60dl/g未満である場合、フィルム製膜後のフィルムの固有粘度が低くなり、十分な機械特性が得られないことがある。なお、上限を超える固有粘度のポリエチレンテレフタレートポリマーを得ようとすると、重縮合時間が過度に長くなるほか、フィルム製膜工程においてポリエステルを再溶融し押出す際、溶融粘度が高いことにより溶融押出設備等への負荷が大きくなることがある。
本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造方法で得られるポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.60dl/g以上となるまで行うことが好ましく、さらには0.60〜0.85dl/gの範囲となるように行うことが好ましい。ポリエチレンテレフタレートポリマーの固有粘度が0.60dl/g未満である場合、フィルム製膜後のフィルムの固有粘度が低くなり、十分な機械特性が得られないことがある。なお、上限を超える固有粘度のポリエチレンテレフタレートポリマーを得ようとすると、重縮合時間が過度に長くなるほか、フィルム製膜工程においてポリエステルを再溶融し押出す際、溶融粘度が高いことにより溶融押出設備等への負荷が大きくなることがある。
また重縮合反応の温度は、得られるポリエチレンテレフタレートの融点〜(融点+20)℃の範囲、さらには融点〜(融点+10)℃の範囲で行うことが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレートでは通常280〜300℃で重縮合反応が行われるが、PAO添加ポリエチレンテレフタレートは重縮合反応を促進する効果を有することから、低い温度でも重縮合反応速度を維持しつつ、末端カルボキシル基当量数を低減させることができ、268〜275℃が好ましく、さらには270〜273℃が好ましい。
本発明の製造方法における第3の工程は、上記第2の工程で得られたポリエチレンテレフタレートをさらにチップ形状に裁断する工程である。チップ形状に裁断する方法は、それ自体公知のものを採用できる。
また、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造に際し、第3工程終了後、チップ形状にて固有粘度を0.05dl/g以上、さらに0.07dl/g以上高くする固相重合を行う第4工程を有することができる。固相重合後の固有粘度の増加が下限に満たないとオリゴマーの低減効果が十分に発現しないことがある。固相重合を行うことにより、よりオリゴマー量の少ないポリエステルとすることができる。固相重合は公知の方法で行うことができる。
また、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造に際し、第3工程終了後、チップ形状にて固有粘度を0.05dl/g以上、さらに0.07dl/g以上高くする固相重合を行う第4工程を有することができる。固相重合後の固有粘度の増加が下限に満たないとオリゴマーの低減効果が十分に発現しないことがある。固相重合を行うことにより、よりオリゴマー量の少ないポリエステルとすることができる。固相重合は公知の方法で行うことができる。
固相重合して得られるポリエチレンテレフタレートは、ポリマー中のオリゴマー量が0.5重量%以下であることが好ましく、さらに0.3重量%以下であることが好ましい。
ポリエチレンテレフタレートポリマーの重縮合に際し、その他の部分は公知のポリエステル重縮合方法を用いることができる。具体的には、重縮合反応を行う前にエステル化反応もしくはエステル交換反応を行う。エステル交換反応を経由する場合に用いるエステル交換反応触媒としては、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物、チタン化合物などが好適に挙げられる。また、本発明の製造方法ではエステル化反応もしくはエステル交換反応開始前から反応初期の間に、得られるポリエステルの末端カルボキシル基当量数をさらに低減するために、微量の水酸化カリウムなどのアルカリ金属化合物を添加してもよい。
このようにしてエステル化反応もしくはエステル交換反応を経由して得られた前駆体を溶融状態で重縮合反応させればよい。
ポリエチレンテレフタレートポリマーの重縮合に際し、その他の部分は公知のポリエステル重縮合方法を用いることができる。具体的には、重縮合反応を行う前にエステル化反応もしくはエステル交換反応を行う。エステル交換反応を経由する場合に用いるエステル交換反応触媒としては、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、マンガン化合物、チタン化合物などが好適に挙げられる。また、本発明の製造方法ではエステル化反応もしくはエステル交換反応開始前から反応初期の間に、得られるポリエステルの末端カルボキシル基当量数をさらに低減するために、微量の水酸化カリウムなどのアルカリ金属化合物を添加してもよい。
このようにしてエステル化反応もしくはエステル交換反応を経由して得られた前駆体を溶融状態で重縮合反応させればよい。
また、本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造にあたり、重縮合反応の初期段階までに、好ましくはエステル化反応もしくはエステル交換反応終了後から固有粘度0.3dl/gになるまでの重縮合反応中にリン化合物として、下記一般式(2)または(3)で表されるリン酸化合物が添加される。
かかるリン酸化合物の含有量は、本発明のポリエステルフィルムを形成する組成物中のポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲である。
本発明のシュウ酸グリコールエステルとともに、エステル交換抑制剤として特定構造のリン酸化合物を用いることにより、結晶化促進による耐水加水分解向上効果も発現するため、さらに耐加水分解性を高めることができる。
該リン酸化合物として、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸が挙げられ、特にフェニルホスホン酸が好ましい。
上記リン酸化合物の含有量が下限値に満たないと、得られるポリエステルフィルムの結晶性が該リン酸化合物を含まない場合と同程度であり、結晶化促進効果による耐加水分解性の向上効果が十分に得られない。他方、上限値を超えてリン酸化合物を用いても効果が飽和し不経済なだけでなく、かえって耐加水分解性が低下する傾向がある。
該リン酸化合物として、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸が挙げられ、特にフェニルホスホン酸が好ましい。
上記リン酸化合物の含有量が下限値に満たないと、得られるポリエステルフィルムの結晶性が該リン酸化合物を含まない場合と同程度であり、結晶化促進効果による耐加水分解性の向上効果が十分に得られない。他方、上限値を超えてリン酸化合物を用いても効果が飽和し不経済なだけでなく、かえって耐加水分解性が低下する傾向がある。
本発明のポリエチレンテレフタレートポリマーの製造法で得られるポリエステルの末端カルボキシル基当量数は10eq/t以下であることが好ましく、さらに8eq/t以下であることが好ましい。下限は特に制限されないが生産性などの点から3eq/t以上である。また固相重合を組み合わせる場合、末端カルボキシル基当量数は8eq/t以下、さらに6eq/t以下であることが好ましい。
[ポリマー末端の構造]
本発明において、末端封止剤として使用する特定のシュウ酸グリコールエステルは、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造において、シュウ酸グリコールエステルとポリエチレンテレフタレートのカルボキシル末端基が主な成分として炭酸ガスを発生しながら反応し、シュウ酸グリコールエステルのほとんどは消失すると考えられ、末端基の一部にのみシュウ酸グリコールエステルが残存していると考えられる。そのため、フィルムにおけるシュウ酸グリコールエステル構造を定性分析するためには極微量の分析を行う必要がある。分析方法として、フィルムまたはチップの核磁気共鳴スペクトル測定によって確認する方法が挙げられる他、ポリエステル低分子量成分を溶解できる溶媒を用い、該ポリエステル低分子量成分に着目し、核磁気共鳴スペクトル測定によって確認する方法を用いてもよい。
本発明において、末端封止剤として使用する特定のシュウ酸グリコールエステルは、ポリエチレンテレフタレートポリマーの製造において、シュウ酸グリコールエステルとポリエチレンテレフタレートのカルボキシル末端基が主な成分として炭酸ガスを発生しながら反応し、シュウ酸グリコールエステルのほとんどは消失すると考えられ、末端基の一部にのみシュウ酸グリコールエステルが残存していると考えられる。そのため、フィルムにおけるシュウ酸グリコールエステル構造を定性分析するためには極微量の分析を行う必要がある。分析方法として、フィルムまたはチップの核磁気共鳴スペクトル測定によって確認する方法が挙げられる他、ポリエステル低分子量成分を溶解できる溶媒を用い、該ポリエステル低分子量成分に着目し、核磁気共鳴スペクトル測定によって確認する方法を用いてもよい。
[フィルムCOOHおよびIV]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下であり、好ましくは13eq/t以下、さらに好ましくは10eq/t以下である。
ポリエステルフィルムの状態での末端カルボキシル基当量数がかかる範囲であることにより、太陽電池裏面保護膜として用いた場合に、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制され、長時間使用しても良好な保護機能を維持することができる。
また本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下であり、また0.60dl/g以上であることが好ましい。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下であり、好ましくは13eq/t以下、さらに好ましくは10eq/t以下である。
ポリエステルフィルムの状態での末端カルボキシル基当量数がかかる範囲であることにより、太陽電池裏面保護膜として用いた場合に、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制され、長時間使用しても良好な保護機能を維持することができる。
また本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下であり、また0.60dl/g以上であることが好ましい。
本発明において、ポリエステルフィルムが該末端カルボキシル基当量数とともに上述の固有粘度を具備している点に特徴がある。すなわち、ポリエステルの重縮合に際し、特定のシュウ酸グリコールエステルをポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基封止剤として用い、ポリエステル重縮合の一定段階において特定条件下で添加することにより、末端カルボキシル基量の極めて少ないポリエチレンテレフタレートポリマーを製造することができ、しかも従来であれば、本発明の末端カルボキシル基量のポリエステルを得るためには固有粘度も必然的に高くなっていたところ、本発明のポリエチレンテレフタレートは通常の固有粘度の範囲で末端カルボキシル基量を低減できる点に特徴がある。
そして、ポリエステルフィルムの製造工程においては固有粘度が高い方が一般的に延伸安定性に優れ、高強度のフィルムを得ることができる一方、高すぎると溶融粘度の上昇により溶融押出の際に剪断発熱が大きくなり、樹脂温度の上昇による分解が無視できなくなる。そのため、従来の高固有粘度で末端カルボキシル基量の少ないポリエチレンテレフタレートポリマーを用いてフィルム製膜を行うと、ポリマー段階では末端カルボキシル基量が少ないにも係らず、フィルムの末端カルボキシル基量が増加する傾向にあった。
そして、ポリエステルフィルムの製造工程においては固有粘度が高い方が一般的に延伸安定性に優れ、高強度のフィルムを得ることができる一方、高すぎると溶融粘度の上昇により溶融押出の際に剪断発熱が大きくなり、樹脂温度の上昇による分解が無視できなくなる。そのため、従来の高固有粘度で末端カルボキシル基量の少ないポリエチレンテレフタレートポリマーを用いてフィルム製膜を行うと、ポリマー段階では末端カルボキシル基量が少ないにも係らず、フィルムの末端カルボキシル基量が増加する傾向にあった。
かかる従来技術に対し、本発明で用いるシュウ酸グリコールエステルは重縮合反応を加速する効果があり、低温での重合を実現できるのみならず、重合時間を短縮することによる重合度の過剰な上昇を防ぐことができる。その結果、末端カルボキシル基当量数を低減しつつ、剪断発熱による樹脂劣化が問題とならない程度にまで固有粘度を低減することができ、フィルムの耐加水分解性を大きく向上できる。さらに詳述すると、本発明のポリエステルフィルムはフィルム製造工程において生じる剪断発熱が小さく、ポリエチレンテレフタレートの劣化が少ないため、原料のポリエチレンテレフタレートポリマーと同程度の極めて少ない末端カルボキシル基当量数を維持することができ、フィルムの耐加水分解性が向上するものである。
ポリエステルフィルムの固有粘度の上限については、上述したように上限を超えるとフィルム製膜時の剪断発熱が発生しやすく、フィルムの末端カルボキシル基量の増加を引き起こすことがある。また、ポリエステルフィルムの固有粘度の下限については、溶融押出系への負荷が少なくなる観点からはより小さい方が好ましいものの、太陽電池の裏面保護膜としての機械的性質や良好な保護機能の観点から上述の範囲である。
[耐加水分解性]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、温度121℃、湿度100%RHの環境におけるエージング前後での破断伸度の保持率(以下、破断伸度保持率と称することがある)が50%となる時間(以下、破断伸度半減時間)が104時間以上であることが好ましく、さらに好ましくは116時間以上である。
かかる破断伸度保持率特性を有することにより、本発明のフィルムを屋外で長期使用しても優れた耐加水分解性により、長期に渡り劣化を引き起こすことなく、良好な機械強度を維持することができる。本発明においては、上述のように特定のシュウ酸グリコールエステルを用い、特定方法で得たポリエチレンテレフタレートポリマーを用いて製膜された末端カルボキシル基当量数の小さいフィルムを用い、かつ特定構造のリン酸化合物を所定量用いてフィルムの結晶化を高めることで、かかる破断伸度保持率を達成することができる。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、温度121℃、湿度100%RHの環境におけるエージング前後での破断伸度の保持率(以下、破断伸度保持率と称することがある)が50%となる時間(以下、破断伸度半減時間)が104時間以上であることが好ましく、さらに好ましくは116時間以上である。
かかる破断伸度保持率特性を有することにより、本発明のフィルムを屋外で長期使用しても優れた耐加水分解性により、長期に渡り劣化を引き起こすことなく、良好な機械強度を維持することができる。本発明においては、上述のように特定のシュウ酸グリコールエステルを用い、特定方法で得たポリエチレンテレフタレートポリマーを用いて製膜された末端カルボキシル基当量数の小さいフィルムを用い、かつ特定構造のリン酸化合物を所定量用いてフィルムの結晶化を高めることで、かかる破断伸度保持率を達成することができる。
[耐UV変色性]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、L*a*b*表色系における高圧水銀ランプ8時間照射後のフィルムのイエローインデックス(YI)変化、すなわちΔYIが6以下であることが好ましく、さらに好ましくはΔYIが3以下の耐UV変色性を備える。かかる耐UV変色性を備えることにより、本発明のフィルムを屋外で長期使用しても過度な変色を招くことなく、表面外観が維持される。本発明においては耐加水分解性を高める末端封止剤として特定のシュウ酸グリコールエステルを用いることにより、達成することができる。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、L*a*b*表色系における高圧水銀ランプ8時間照射後のフィルムのイエローインデックス(YI)変化、すなわちΔYIが6以下であることが好ましく、さらに好ましくはΔYIが3以下の耐UV変色性を備える。かかる耐UV変色性を備えることにより、本発明のフィルムを屋外で長期使用しても過度な変色を招くことなく、表面外観が維持される。本発明においては耐加水分解性を高める末端封止剤として特定のシュウ酸グリコールエステルを用いることにより、達成することができる。
[フィルム表面外観性]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、シュウ酸グリコールエステルを末端封止剤として使用するにも係らずフィルムの表面外観性に優れる効果を有する。具体的には、フィルム125cm2における直径1mm以上の大きさの気泡数が3個未満であることが好ましい。シュウ酸グリコールエステルを用いながらかかる表面外観性を具備することにより、高い耐加水分解性と高い表面外観性を具備する二軸延伸フィルムが得られる。
かかるフィルム表面外観性は、ポリエステルの重縮合反応工程においてポリエステルの固有粘度が0.2dl/g以上になった段階で、かつ減圧下において、上述した特定のシュウ酸グリコールエステルを0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で100℃以上に加熱溶融して液体状で添加し、さらに所定の固有粘度に達するまで重縮合を反応を継続することで達成される。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、シュウ酸グリコールエステルを末端封止剤として使用するにも係らずフィルムの表面外観性に優れる効果を有する。具体的には、フィルム125cm2における直径1mm以上の大きさの気泡数が3個未満であることが好ましい。シュウ酸グリコールエステルを用いながらかかる表面外観性を具備することにより、高い耐加水分解性と高い表面外観性を具備する二軸延伸フィルムが得られる。
かかるフィルム表面外観性は、ポリエステルの重縮合反応工程においてポリエステルの固有粘度が0.2dl/g以上になった段階で、かつ減圧下において、上述した特定のシュウ酸グリコールエステルを0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で100℃以上に加熱溶融して液体状で添加し、さらに所定の固有粘度に達するまで重縮合を反応を継続することで達成される。
[ポリエステルフィルムの製造方法]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、従来公知の製膜法に準拠して製造することができる。以下にその一例として、ベースとなるポリマーがポリエチレンテレフタレートで構成され、特定のシュウ酸グリコールエステルおよびリン酸化合物を用いて上述のポリマー製造方法により得られたポリエステル組成物を用いた単層ポリエステルフィルムの場合について示す。
まず、上記の方法で製造したポリエチレンテレフタレートチップを乾燥し、押出機で280〜300℃の温度で溶融し、スリットダイに樹脂を導入し、押し出すことにより、未延伸シートを製造する。溶融する温度が280℃未満では樹脂の溶融粘度が高いため押出機への負荷が大きくなる。他方、300℃を越えると樹脂の劣化が促進され、得られるフィルムの耐熱性、耐加水分解性が低下することがある。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、従来公知の製膜法に準拠して製造することができる。以下にその一例として、ベースとなるポリマーがポリエチレンテレフタレートで構成され、特定のシュウ酸グリコールエステルおよびリン酸化合物を用いて上述のポリマー製造方法により得られたポリエステル組成物を用いた単層ポリエステルフィルムの場合について示す。
まず、上記の方法で製造したポリエチレンテレフタレートチップを乾燥し、押出機で280〜300℃の温度で溶融し、スリットダイに樹脂を導入し、押し出すことにより、未延伸シートを製造する。溶融する温度が280℃未満では樹脂の溶融粘度が高いため押出機への負荷が大きくなる。他方、300℃を越えると樹脂の劣化が促進され、得られるフィルムの耐熱性、耐加水分解性が低下することがある。
次に、得られた未延伸シートを縦方向(以下、長手方向、MD方向と称することがある)および縦方向と直交する方向(以下、横方向、幅方向、TD方向と称することがある)の二軸方向に延伸する。延伸は逐次二軸延伸でもよく、同時二軸延伸でもよい。例えば逐次二軸延伸法を用いる場合について説明すると、スリットダイより押出された溶融ポリマーは、キャスティングドラムで冷却固化され、未延伸シートとなる。この未延伸シートを、ロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して縦延伸フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。延伸温度はポリエチレンテレフタレートのガラス転移点(Tg)以上の温度、さらには(Tg)℃〜(Tg+70)℃とするのが好ましい。縦延伸後のフィルムは、続いて、横延伸、熱固定、さらに必要に応じて熱弛緩処理を順次施して二軸延伸フィルム(二軸配向フィルム)とするが、これらの処理はフィルムを走行させながら行う。横延伸はポリエチレンテレフタレートのガラス転移点(Tg)より高い温度から始める。そして(Tg+5)℃〜(Tg+70)℃まで昇温しながら行う。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが、通常、逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。
延伸倍率は、縦方向、横方向ともに、好ましくは2.8〜4.5倍、さらに好ましくは3.0〜4.0倍である。延伸倍率が下限に満たないとフィルムの厚み斑が低下したり、配向に起因する耐加水分解性向上効果が得られないことがある。他方、延伸倍率が上限を超えると製膜中に破断が発生し易くなる。
横延伸後のフィルムは、両端を把持した状態で(Tm−55)℃〜(Tm−15)℃の範囲で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理を行うことが好ましい。
横延伸後のフィルムは、両端を把持した状態で(Tm−55)℃〜(Tm−15)℃の範囲で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理を行うことが好ましい。
さらに弛緩処理を行う場合、公知の弛緩処理方法を用いることができ、例えば熱固定後にフィルム温度を常温に戻す過程で、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させる方法(特開昭57−57628号公報)が挙げられる。その際の弛緩させる割合(弛緩率)として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは1.0〜4.0%、さらに好ましくは1.2〜3.5%の割合で弛緩させることが好ましい。かかる縦弛緩処理により、縦方向の熱収縮率をより小さくすることができる。また横方向の寸法安定性をより高める方法としては、フィルム両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることもできる。
[太陽電池裏面保護膜]
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、太陽電池モジュールの太陽電池保護膜として好適に用いることができ、EVA(エチレンビニルアセテート)をはじめとした太陽電池モジュール用充填剤と貼り合わせて使用される。本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムで構成される太陽電池裏面保護膜は、温度121℃、湿度100%RHの環境におけるエージング前後での破断伸度保持率の半減時間が104時間以上の非常に高い耐久性を有するため、太陽電池裏面保護膜としての保護機能を長期間維持することができ、太陽電池の発電効率を長期に渡り維持することができる。また耐UV変色性およびフィルム外観性に優れるため、長期間使用しても良好な外観を維持することができる。
本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムは、太陽電池モジュールの太陽電池保護膜として好適に用いることができ、EVA(エチレンビニルアセテート)をはじめとした太陽電池モジュール用充填剤と貼り合わせて使用される。本発明の太陽電池裏面保護用ポリエステルフィルムで構成される太陽電池裏面保護膜は、温度121℃、湿度100%RHの環境におけるエージング前後での破断伸度保持率の半減時間が104時間以上の非常に高い耐久性を有するため、太陽電池裏面保護膜としての保護機能を長期間維持することができ、太陽電池の発電効率を長期に渡り維持することができる。また耐UV変色性およびフィルム外観性に優れるため、長期間使用しても良好な外観を維持することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。測定および評価の方法を以下に示す。
(1)フィルムの厚み
フィルムサンプルをエレクトリックマイクロメーター(アンリツ株式会社製 K−402B)にて10点厚みを測定し、平均値をフィルムの厚みとした。
(1)フィルムの厚み
フィルムサンプルをエレクトリックマイクロメーター(アンリツ株式会社製 K−402B)にて10点厚みを測定し、平均値をフィルムの厚みとした。
(2)固有粘度(IV)
得られたポリエステルチップまたはフィルムを用い、重量比が6:4のフェノール:トリクロロエタン混合溶媒に溶解後、35℃の温度で測定した溶液粘度をもとに、下式で計算した値を用いた。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml)、Kはハギンス定数である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/gで示す。
得られたポリエステルチップまたはフィルムを用い、重量比が6:4のフェノール:トリクロロエタン混合溶媒に溶解後、35℃の温度で測定した溶液粘度をもとに、下式で計算した値を用いた。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml)、Kはハギンス定数である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/gで示す。
(3)末端カルボキシル基当量数
得られたポリエステルチップまたはフィルムを用い、窒素雰囲気下、200℃でベンジルアルコールに溶解させた後、滴定法により、ポリエステル重量1t当りの当量数として、末端カルボキシル基当量数(eq/t)を測定した。
得られたポリエステルチップまたはフィルムを用い、窒素雰囲気下、200℃でベンジルアルコールに溶解させた後、滴定法により、ポリエステル重量1t当りの当量数として、末端カルボキシル基当量数(eq/t)を測定した。
(4)耐加水分解性評価
フィルムの縦方向に100mm長、横方向に10mm幅に切り出した短冊状の試料片を用い、温度121℃、湿度100%RHに設定した環境試験機内に放置し、104、116時間の2条件でエージングを行ったサンプルを5枚ずつ作成し、それぞれの条件について試料の縦方向の破断伸度をn=5で測定し、その平均値を求めた。引張試験は東洋ボールドウィン社製(商品名「テンシロン」)を用いて行い、初期チャック間距離50mm、引張速度50mm/minにて実施した。同様に、環境試験機内に放置する前の試料片について破断伸度を5点測定し、それらの平均値より初期破断伸度の平均値を求めた。各エージング条件の5点の平均値を、初期破断伸度の平均値で割った値を破断伸度保持率[%]とした。得られた値をもとに破断伸度劣化曲線を作成し、下記基準にて耐加水分解性を評価した。
◎:破断伸度保持率半減時間が116時間以上
○:破断伸度保持率半減時間が104時間以上116時間未満
×:破断伸度保持率半減時間が104時間未満
フィルムの縦方向に100mm長、横方向に10mm幅に切り出した短冊状の試料片を用い、温度121℃、湿度100%RHに設定した環境試験機内に放置し、104、116時間の2条件でエージングを行ったサンプルを5枚ずつ作成し、それぞれの条件について試料の縦方向の破断伸度をn=5で測定し、その平均値を求めた。引張試験は東洋ボールドウィン社製(商品名「テンシロン」)を用いて行い、初期チャック間距離50mm、引張速度50mm/minにて実施した。同様に、環境試験機内に放置する前の試料片について破断伸度を5点測定し、それらの平均値より初期破断伸度の平均値を求めた。各エージング条件の5点の平均値を、初期破断伸度の平均値で割った値を破断伸度保持率[%]とした。得られた値をもとに破断伸度劣化曲線を作成し、下記基準にて耐加水分解性を評価した。
◎:破断伸度保持率半減時間が116時間以上
○:破断伸度保持率半減時間が104時間以上116時間未満
×:破断伸度保持率半減時間が104時間未満
(5)耐UV変色性(ΔYI)
高圧水銀ランプを用いてフィルムサンプルに8時間紫外線照射を行った。予め測定しておいた紫外線照射前のフィルムのYI値と、紫外線照射後のフィルムのYI値を用いて、下記式に従いΔYI(イエローインデックス変化)を算出し、下記の基準で耐光性を評価した。なお、YI値は、日本電色工業製自動色差計(SE−6000)を用いて白板反射法にて測定し、L*a*b*表色系におけるYI値を求めた。
ΔYI=照射後のYI値−照射前のYI値
○:ΔYIが3以下
△:ΔYIが3を超え6以下
×:ΔYIが6を超える
高圧水銀ランプを用いてフィルムサンプルに8時間紫外線照射を行った。予め測定しておいた紫外線照射前のフィルムのYI値と、紫外線照射後のフィルムのYI値を用いて、下記式に従いΔYI(イエローインデックス変化)を算出し、下記の基準で耐光性を評価した。なお、YI値は、日本電色工業製自動色差計(SE−6000)を用いて白板反射法にて測定し、L*a*b*表色系におけるYI値を求めた。
ΔYI=照射後のYI値−照射前のYI値
○:ΔYIが3以下
△:ΔYIが3を超え6以下
×:ΔYIが6を超える
(6)シュウ酸エステル成分残留物の検出
フィルムサンプル10mgを1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール/クロロホルム混合溶媒(体積比1:1)0.6mlに溶解し、攪拌されたメタノール20ml中に注入することで再沈澱した。沈澱物を濾過して除いたのち濾液を乾固し、1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール/重クロロホルム混合溶媒(体積比1:3)0.6mlに溶解し、50℃で600MHz 1H−NMRスペクトル測定を行った。ケミカルシフトδ3.85(ppm)に観測されるピーク面積と該ポリエステル主鎖に相当するピーク面積よりシュウ酸エステル成分数を計算し、シュウ酸グリコール末端が10[eq/t]以下であれば合格とした。
フィルムサンプル10mgを1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール/クロロホルム混合溶媒(体積比1:1)0.6mlに溶解し、攪拌されたメタノール20ml中に注入することで再沈澱した。沈澱物を濾過して除いたのち濾液を乾固し、1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール/重クロロホルム混合溶媒(体積比1:3)0.6mlに溶解し、50℃で600MHz 1H−NMRスペクトル測定を行った。ケミカルシフトδ3.85(ppm)に観測されるピーク面積と該ポリエステル主鎖に相当するピーク面積よりシュウ酸エステル成分数を計算し、シュウ酸グリコール末端が10[eq/t]以下であれば合格とした。
(7)フィルム中の気泡数
フィルム125cm2を万能スコープ(倍率4倍)で目視観察し、直径1mm以上の大きさの気泡の数をカウントした。以下の基準でフィルム中の気泡数を評価した。
○:気泡0個
△:1個以上3個未満
×:3個以上
フィルム125cm2を万能スコープ(倍率4倍)で目視観察し、直径1mm以上の大きさの気泡の数をカウントした。以下の基準でフィルム中の気泡数を評価した。
○:気泡0個
△:1個以上3個未満
×:3個以上
[合成例1]シュウ酸グリコールエステル化合物の合成
エチレングリコール18.62部に酢酸マンガン4水塩0.0183部を溶かし、シュウ酸ジエチル21.92部を加え、160℃まで加熱して、エステル交換反応の結果生成するエチルアルコールを留出させた。次に亜燐酸0.0062部を加え、その後、窒素雰囲気のもとで徐々に減圧にし、2.7kPaのもとで約10分間加熱反応させ、シュウ酸グリコールエステル化合物を得た。
エチレングリコール18.62部に酢酸マンガン4水塩0.0183部を溶かし、シュウ酸ジエチル21.92部を加え、160℃まで加熱して、エステル交換反応の結果生成するエチルアルコールを留出させた。次に亜燐酸0.0062部を加え、その後、窒素雰囲気のもとで徐々に減圧にし、2.7kPaのもとで約10分間加熱反応させ、シュウ酸グリコールエステル化合物を得た。
[参考例1]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−a)
エステル交換反応容器にテレフタル酸ジメチルを100重量部、エチレングリコールを60重量部、酢酸マンガン四水塩を0.019重量部仕込み、150℃に加熱して溶融し撹拌した。反応容器内温度をゆっくりと235℃まで昇温しながら反応を進め、生成するメタノールを反応容器外へ留出させた。メタノールの留出が終了したらフェニルホスホン酸0.014重量部(テレフタル酸ジメチルに対し17mmol%)を添加し、エステル交換反応を終了させた。続いて5分後に重縮合触媒として、三酸化アンチモン0.038部およびテトラブトキシチタネート0.005部を添加し、240℃まで加熱して一部のエチレングリコールを留出させた後、反応物を内部に撹拌翼を有する重縮合装置に移行した。
エステル交換反応容器にテレフタル酸ジメチルを100重量部、エチレングリコールを60重量部、酢酸マンガン四水塩を0.019重量部仕込み、150℃に加熱して溶融し撹拌した。反応容器内温度をゆっくりと235℃まで昇温しながら反応を進め、生成するメタノールを反応容器外へ留出させた。メタノールの留出が終了したらフェニルホスホン酸0.014重量部(テレフタル酸ジメチルに対し17mmol%)を添加し、エステル交換反応を終了させた。続いて5分後に重縮合触媒として、三酸化アンチモン0.038部およびテトラブトキシチタネート0.005部を添加し、240℃まで加熱して一部のエチレングリコールを留出させた後、反応物を内部に撹拌翼を有する重縮合装置に移行した。
次に徐々に真空度を高めながら35分間を要して、反応温度を270℃に到達せしめた。この温度を保持して真空度を0.15kPa以下に保ち、重縮合反応を15分間行った。この時点でのポリエステル固有粘度は0.22dl/gであった。ここで真空ポンプと重縮合反応釜をむすぶ真空バルブを一旦閉じ、攪拌翼は回転させたままの状態で直ちに真空ホッパー内で加熱し液状とした合成例1のシュウ酸グリコールエステル化合物1.3部(ポリエステルを構成する全酸成分に対し1.5mol%)を添加した後、直ちに真空バルブを開いて減圧処理を再開し、所定の攪拌トルク値に達した時点で反応を停止した。
重合装置下部のバルブを開いて重合装置内部を窒素ガスで加圧し、溶融樹脂をストランド状にして水中に吐出した。ストランドはカッターによりチップ化した。得られたポリマーの固有粘度は0.736dl/gで、末端カルボキシル基当量数は4.2eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−aと称する。
重合装置下部のバルブを開いて重合装置内部を窒素ガスで加圧し、溶融樹脂をストランド状にして水中に吐出した。ストランドはカッターによりチップ化した。得られたポリマーの固有粘度は0.736dl/gで、末端カルボキシル基当量数は4.2eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−aと称する。
[参考例2]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−b)
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を0.5mol%とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.703dl/g、末端カルボキシル基当量数は6.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−bと称する。
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を0.5mol%とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.703dl/g、末端カルボキシル基当量数は6.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−bと称する。
[参考例3]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−c)
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を4.0mol%とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.750dl/g、末端カルボキシル基当量数は3.4eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−cと称する。
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を4.0mol%とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.750dl/g、末端カルボキシル基当量数は3.4eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−cと称する。
[参考例4]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−d)
シュウ酸グリコールエステル化合物を添加せず、真空バルブを途中で開閉する操作を行わなかった以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.679dl/gで、末端カルボキシル基当量数は11.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−dと称する。
シュウ酸グリコールエステル化合物を添加せず、真空バルブを途中で開閉する操作を行わなかった以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.679dl/gで、末端カルボキシル基当量数は11.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−dと称する。
[参考例5]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−e)
シュウ酸グリコールエステル化合物を添加する際に真空ホッパーを用いず、窒素ガスを用いて常圧に戻して液状とした合成例1のシュウ酸グリコールエステル化合物1.3部を添加し、その後真空バルブ操作で徐々に真空度を上げて重縮合工程を再開する手法に変更した以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.757dl/gで、末端カルボキシル基当量数は6.7eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルはチップ中の気泡が多く、フィルム製膜をとりやめた。
シュウ酸グリコールエステル化合物を添加する際に真空ホッパーを用いず、窒素ガスを用いて常圧に戻して液状とした合成例1のシュウ酸グリコールエステル化合物1.3部を添加し、その後真空バルブ操作で徐々に真空度を上げて重縮合工程を再開する手法に変更した以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.757dl/gで、末端カルボキシル基当量数は6.7eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルはチップ中の気泡が多く、フィルム製膜をとりやめた。
[参考例6]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−f)
ポリエステル−dを150〜160℃で3時間予備乾燥した後、210℃、13kPa、窒素ガス雰囲気下で7時間固相重合を行った。固相重合後の固有粘度は0.74dl/g、末端カルボキシル基当量数は9.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−fと称する。
ポリエステル−dを150〜160℃で3時間予備乾燥した後、210℃、13kPa、窒素ガス雰囲気下で7時間固相重合を行った。固相重合後の固有粘度は0.74dl/g、末端カルボキシル基当量数は9.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−fと称する。
[参考例7]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−g)
フェニルホスホン酸の添加量を80[mmol%]とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.730dl/g、末端カルボキシル基当量数は7.1eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−gと称する。
フェニルホスホン酸の添加量を80[mmol%]とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.730dl/g、末端カルボキシル基当量数は7.1eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−gと称する。
[参考例8]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−h)
フェニルホスホン酸の添加量を50[mmol%]とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.735dl/g、末端カルボキシル基当量数は6.5eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−hと称する。
フェニルホスホン酸の添加量を50[mmol%]とする以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.735dl/g、末端カルボキシル基当量数は6.5eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−hと称する。
[参考例9]ポリエチレンテレフタレートの製造(ポリエステル−i)
フェニルホスホン酸の代わりに亜リン酸を17[mmol%]添加する以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.726dl/g、末端カルボキシル基当量数は5.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−iと称する。
フェニルホスホン酸の代わりに亜リン酸を17[mmol%]添加する以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。得られたポリマーの固有粘度は0.726dl/g、末端カルボキシル基当量数は5.0eq/tであった。本参考例で得られたポリエステルをポリエステル−iと称する。
[参考例10]ポリエチレンテレフタレートの製造
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加時期を重縮合工程でのポリエステル固有粘度が0.60dl/gとなった時点に変更した以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。重合終了時点で気泡が多く残留し、ストランドが不安定であったため、チップ化することができなかった。
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加時期を重縮合工程でのポリエステル固有粘度が0.60dl/gとなった時点に変更した以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。重合終了時点で気泡が多く残留し、ストランドが不安定であったため、チップ化することができなかった。
[参考例11]ポリエチレンテレフタレートの製造
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を6.0mol%とした以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。重合終了時点で気泡が多く残留し、ストランドが不安定であったため、チップ化することができなかった。
シュウ酸グリコールエステル化合物の添加量を6.0mol%とした以外は参考例1と同様の操作を繰り返した。重合終了時点で気泡が多く残留し、ストランドが不安定であったため、チップ化することができなかった。
[実施例1]
ポリエステル−aを乾燥機にて170℃で3時間乾燥した後、押出機に供給し280℃で溶融押出し、スリットダイよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを100℃にて縦方向に3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、125℃に加熱された雰囲気中で横方向に3.6倍延伸した。その後テンター内で220℃に加熱された雰囲気中で15秒間熱固定を行い、室温まで冷却して50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
ポリエステル−aを乾燥機にて170℃で3時間乾燥した後、押出機に供給し280℃で溶融押出し、スリットダイよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを100℃にて縦方向に3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、125℃に加熱された雰囲気中で横方向に3.6倍延伸した。その後テンター内で220℃に加熱された雰囲気中で15秒間熱固定を行い、室温まで冷却して50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
[実施例2]
原料ポリエステルをポリエステル−bとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
原料ポリエステルをポリエステル−bとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
[実施例3]
原料ポリエステルをポリエステル−cとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
原料ポリエステルをポリエステル−cとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
[比較例1]
原料ポリエステルをポリエステル−dとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。末端カルボキシル基当量数が多いため十分な耐加水分解性が得られず、長期耐久性に乏しかった。
原料ポリエステルをポリエステル−dとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。末端カルボキシル基当量数が多いため十分な耐加水分解性が得られず、長期耐久性に乏しかった。
[比較例2]
原料ポリエステルをポリエステル−fとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。末端カルボキシル基当量数が多いため十分な耐加水分解性が得られず、長期耐久性に乏しかった。
原料ポリエステルをポリエステル−fとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。末端カルボキシル基当量数が多いため十分な耐加水分解性が得られず、長期耐久性に乏しかった。
[実施例4]
原料ポリエステルをポリエステル−gとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
原料ポリエステルをポリエステル−gとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
[実施例5]
原料ポリエステルをポリエステル−hとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
原料ポリエステルをポリエステル−hとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1の通りである。耐加水分解性、耐UV変色性、表面外観性に優れており、太陽電池裏面保護膜として組み込んだ太陽電池モジュールについて耐久性加速試験を行ったところ、裏面保護膜にクラック発生も見られなかった。
[比較例3]
原料ポリエステルをポリエステル−iとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。実施例にくらべると耐加水分解性の保持時間が低下した。
原料ポリエステルをポリエステル−iとする他は実施例1と同様の操作を行い、50μm厚みのポリエステルフィルムを得た。実施例にくらべると耐加水分解性の保持時間が低下した。
本発明のポリエステルフィルムは、高温・多湿などの過酷な自然環境下で長時間使用しても機械的性質の低下が抑制された耐加水分解性に優れており、同時に耐UV変色性およびフィルム外観性に優れるため、太陽電池裏面保護膜用途に用いることにより、長時間使用しても良好な外観・保護機能を維持することができる。
Claims (5)
- ポリエチレンテレフタレートの全酸成分を基準として下記一般式(1)で表されるシュウ酸グリコールエステル(以下、PAOと略す)を0.1mol%以上5.0mol%以下の範囲で添加して得られるポリエチレンテレフタレートをポリマー成分とする組成物からなるポリエステルフィルムであり、
−C(O)−C(O)−ORO− ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
該組成物は該ポリエチレンテレフタレートを構成する全カルボン酸成分のモル数を基準として下記一般式(2)または(3)で表されるリン酸化合物を10ミリモル%以上80ミリモル%以下の範囲で含有し、
(一般式(2)、式(3)中のR1、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であるアルキル基、アリール基またはベンジル基のいずれか一つを表わす)
該ポリエステルフィルムの末端カルボキシル基当量数が15eq/t以下、かつ固有粘度が0.55dl/g以上0.75dl/g以下であることを特徴とする太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。 - 該ポリエステルフィルムの温度121℃、湿度100%RHの環境下における破断伸度半減時間が104時間以上である請求項1に記載の太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 該ポリエステルフィルムの高圧水銀ランプ8時間照射後のL*a*b*表色系におけるイエローインデックス変化ΔYIが6以下である請求項1または2に記載の太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 該リン酸化合物がフェニルホスホン酸である請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 該シュウ酸グリコールエステルが、ポリエチレンテレフタレートの重縮合反応工程においてポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.2dl/g以上になった段階で、かつ減圧下において液体状で添加される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム。
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| JP2013033311A JP2014165257A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | 太陽電池裏面保護用二軸延伸ポリエステルフィルム |
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Publications (1)
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|---|---|---|---|---|
| CN109852014A (zh) * | 2019-01-11 | 2019-06-07 | 深圳市金志成塑胶科技有限公司 | 一种bopet抗uv母粒材料及其制备工艺 |
| CN115477742A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-12-16 | 源创核新(北京)新材料科技有限公司 | 一种端基改性聚草酸酯的制备方法 |
-
2013
- 2013-02-22 JP JP2013033311A patent/JP2014165257A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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| CN115477742A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-12-16 | 源创核新(北京)新材料科技有限公司 | 一种端基改性聚草酸酯的制备方法 |
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