JP2014169122A - 線材結束体 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル形の線材束を結束線で結束する際の、線材の結束線との接触にともなう擦り傷の発生を抑制し、結束線を緩めたり締めなおしたりすることを容易とし、かつ結束線の低コスト化を図る。
【解決手段】結束線12として、断面円形の金属線を用い、これを線材束11の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けて、その両端末を線材束11の内周面の軸方向端部上において捻り合わせることで接続する。結束線12は断面円形であるため、線材束11との接触面積が従来のフープのような断面が扁平な矩形のものに比べて小さくなり、擦り傷の発生を抑制できる。結束線12の接続部12aをほどいたり締め増すことで、結束線12を緩めたり締めなおしたりすることが容易である。接続部12aが線材束11の内周面の軸方向端部上に位置しているため、捻り合わせ作業が容易である。汎用されている金属線を結束線12として用いるため、高価な鋼帯(フープ)などに比べて、コスト安である。
【選択図】図1

Description

本発明は線材結束体およびその製造方法に関する。
図4(a)のように、鋼線材などの金属線材は、コイル形に巻き回された線材束51の状態で、フープ52と称される鋼帯で結束し、線材結束体50として出荷される(特許文献1参照)。
図4(b)のように、結束線としてのフープ52は、断面が扁平な矩形をなしている。そしてフープ52は、コイル形の線材束51の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けられる。ここでフープ52の両端末は、断面が扁平な矩形であることなどから捻り合わせる等して接続することができない。そのため、線材束の外周面上において端末同士を突き合わせた状態で、シール53と称される接続具によりつなぎ止められる。
このような従来の線材結束体50では、そのフープ52は断面が扁平な矩形であるため、その角が線材と接触した時に、Rが小さい(ほとんどない)こともあって擦り傷が入りやすい。同様にフープ52の両端末を接続するシール53は、線材束の外周側に位置しているため、上下に積み重ねることなどで隣接する他の線材束51とこのシール53が接触することによっても、金属線材に擦り傷ができやすい。このように金属線材に擦り傷が発生すると、その強度が低下し、見栄えも悪くなる。のみならず 最悪の場合、その擦り傷が伸線などの2次加工以降で破断の起点となる切欠きとして働き、製品の機械的特性を損なう。
またフープ52は、シール53により両端末が強固に固定されているため、結束を解くには切断するほかなく、緩めたり、強く締めなおしたりすることが非常に困難である。とくに線材束51は、輸送中の衝撃により圧縮されてその高さが縮小したり、後続の焼き鈍しなどの加熱工程により金属線材が膨張してその直径・高さが拡大したりする。このため、このような線材束51の拡径や縮径に対応して、これを結束する結束線を、容易かつ速やかに緩めたり締めなおしたりできることが要請される。
さらに異形断面のフープ52は、一般的な断面円形の金属線などに比べて高価でもある。
実開昭59−188802号公報
そこで本発明の解決すべき課題は、コイル形の線材束を結束線で結束する際の、線材の結束線との接触にともなう擦り傷の発生を抑制し、結束線を緩めたり締めなおしたりすることを容易とし、かつ結束線の低コスト化を図ることである。
上記した課題を解決するため、本発明では、金属線材の線材束を結束するための結束線として、断面円形の金属線の単線または撚り線を用い、これを線材束の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けて、その両端末を線材束の内周面上において捻り合わせることで接続したのである。
すなわち、線材結束体としての本発明は、金属線材をコイル形に巻き回してなる線材束と、前記線材束の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けられてその両端末が前記線材束の内周面上で捻り合わされる事で接続された結束線としての断面円形の金属線の単線または撚り線と、を備える。ここで線材結束体における結束線の両端末は、前記線材束の内周面の軸方向端部上で捻り合わされているのが好ましい。
また、線材結束体の製造方法としての本発明は、以下の工程を含むものとしたのである。
金属線材をコイル形に巻き回してなる線材束を準備する工程。
前記線材束の軸方向に移動可能であり、かつ互いに平行な状態と垂直な状態の間で回動可能な前記線材束の軸方向に並列する前方部、中央部および後方部を有する、結束線を案内するためのガイドを準備する工程。
断面円形の金属線の単線または撚り線からなる結束線を、前記ガイドを線材束の内部を通り抜けて一方端面の側から他方端面の側へと軸方向に移動させることで、前記線材束の内周面に沿わせる工程。
前記線材束の内部を通り抜けた前記ガイドを、前記線材束の他方端面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の内周面から軸方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の他方端面に沿わせる工程。
前記ガイドの中央部を後方部に対して前記線材束の外周面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の他方端面から外径方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の外周面に沿わせる工程。
前記ガイドの前方部を中央部に対して前記線材束の一方端面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の外周面から軸方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の一方端面に沿わせる工程。
前記線材束の一方端面から内径方向に突出する前記結束線の端末と、これに隣接して前記線材束の内周面から軸方向に突出する前記結束線の端末と、を捻り合わせて接続する工程。
以上のように、結束線の両端末は捻り合わせることで接続されているため、捻りをほどいたり締め増すことで、結束線を緩めたり締めなおしたりすることが容易に可能である。
また、結束線を断面円形の金属線の単線または撚り線としたので、線材束との接触面積が従来のフープに比べて小さくなり、その接触にともなう線材束の金属線材における擦り傷の発生を抑制することが可能である。とくに線材束を傷つけやすい結束線の両端末の捻り合わせによる接続箇所は、線材束の内周面上に位置しているため、隣接する線材束に接触等しにくく、擦り傷の発生が一層抑制することが可能である。
断面円形の汎用されている金属線を結束線として用いるため、異形断面のフープに比べて、コスト安である。
(a)は実施形態の線材結束体の斜視図であり、(b)は結束線としての金属線の断面図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 実施形態の線材結束体の製造方法の概略図である。 端末接続具の(a)は側面図であり、(b)は上面図であり、(c)は正面図である。 (a)は従来の線材結束体の斜視図であり、(b)は結束線としてのフープの断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1(a)に示す実施形態の線材結束体10は、金属線材をコイル形(略円筒形)に巻き回してなる線材束11と、この線材束11を結束する複数の結束線12と、からなる。
線材束11は、従来と同様のものが用いられており、たとえば、金属線材を熱間圧延で連続コイル状に圧延し、さらに圧縮機により軸方向から加圧するなどして充填率を高めたものが用いられる。
金属線材の種類、線径等は特に限定されないが、種類としては高炭素鋼線などの鋼線が、線径としては5〜10mmがそれぞれ例示できる。またコイル形の線材束11の寸法や重量も特に限定されないが、最外径としては1.0〜2.0mが、軸方向の長さとしては0.5〜1.5mが、重量としては0.5〜1.5tがそれぞれ例示できる。金属線材の形状は、断面が略円形のものに限られず、たとえば異形断面のものでもよい。
結束線12は、金属線であり、図1(b)のように、その断面は略円形となっている。その金属線の種類、線径等は特に限定されないが、種類としてはなまし鉄線などの鉄線が、線径としては3〜4mmがそれぞれ例示できる。市販の比較的安価な断面円形の金属線を、このような結束線12として利用することができる。
また本実施形態では、結束線12としての金属線は単線であるが、断面が略円形の金属線を複数撚り合わせてなる撚り線としてもよい。このような撚り線としても、市販の比較的安価な金属撚り線を、結束線として利用することができる。
結束線12の数も特に限定されないが、少なすぎると結束力が不充分となり、多すぎると結束作業の手間がかかりまた本数が増えることによるコストも嵩むため、3〜6本が好ましい。また結束線12の間の間隔も特に限定されないが、間隔が不均等であると結束力に偏りが生じるため、等間隔が好ましい。
図1(a)では、4本の結束線12が、線材束11の周方向に約90度の等間隔をあけて配置されている。
図1(a)のように、各結束線12は、コイル形の線材束11の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けられている。そして、結束線12の両端末は線材束11の内周面上、さらに詳しくは、内周面の軸方向の端部上において捻り合わされる事で接続され、これにより接続部12aが形成されている。
このような捻り合わせによる接続を容易とするために、結束線12は上述したなまし鉄線のように、折り曲げた状態での保形性に比較的優れた金属線が好ましい。
結束線12を緩めることは、接続部12aの捻りをほどくことで容易に行うことができ、また結束線12を締めなおすことも、接続部12aの捻りを締め増すことで容易に行うことができる。したがって、温度変化等の諸要因により、線材束11の直径が拡大したり縮小したりした場合には、結束線12の結束力を、速やかかつ容易に対応させることができる。
図1(a)のように、結束線12の接続部12aは、捻り合わせにより形成されていることから、線材束11の外面からやや突出している。このため、他の部材が接触すると擦り傷が発生するおそれがあるが、線材束11の外周面上等ではなく内周面上に位置している。したがって、複数の線材束11を上下に積み重ねるなどした場合でも、隣接する他の線材束11に接触して擦り傷が発生するような事態は回避されている。
とくに本実施形態では、結束線12の接続部12aは、線材束11の内周面の軸方向端部上、すなわち内周面と端面との境界近傍に位置している。そのため、結束線12の両端末を接続する際には、一方の端末が線材束11の内周面に沿い、他方の端末が線材束11の端面に沿って、両者が略直交した状態で捻り合わせることになる。
したがって、両端末が共に線材束11の内周面に沿って平行になっており、かつ線材束11の端面の開口から奥まった箇所に存在するような場合に比べて、捻り合わせの作業が格段に容易となっている。
ちなみに本発明者らは、線材束11として、線径が8mmの高炭素鋼線材からなり、コイルの最外径が約1.4m、軸方向長さが約1m、重量が約1tのものを用い、結束線12として、線径が3.2mmのなまし鉄線の単線を用い、図1のように線材束11の四箇所を結束線12で結束して線材結束体10を作製した。
その結果、荷姿が変化することもなく、従来のフープ52で結束された線材結束体50と同様の結束力を有することが確認された。
実施形態の線材結束体の構成は以上のようであり、次に図2A〜図2Fを参照して、その製造方法について説明する。
まず、実施形態の線材結束方法を実施するための準備段階として、金属線材をコイル形に巻き回してなる線材束11、ガイド20および結束線コイル30を準備する。
ガイド20は、線材束11の軸方向に向けて移動可能であり、線材束11の軸方向に並列する前方部21、中央部22、および後方部23からなる。
前方部21は中央部22に対して、また中央部22は後方部23に対して、それぞれ平行な状態から垂直の状態へと回動可能となっている。これら前方部21、中央部22および後方部23は、互いにヒンジ等により回動可能に連結されていてもよいし、分離されていてもよい。
またガイドの形状は、図2A〜図2Fで模式的に示したような平坦な形状に限定されず、たとえばローラ状のものが並列している形状でもよい。
結束線コイル30は、断面が略円形の金属線としての結束線12をコイル形に巻き回してなり、ガイド20によって結束線12を引き出し可能に構成されている。
また結束線コイル30には、汎用されているものと同様の構造を有する、伸直ローラ31とカッタ32とが付属している。引き出された結束線12は、伸直ローラ31により巻きぐせが矯正されて伸直し、またカッタ32により切断され、端末が形成されるようになっている。
まず図2Aから図2Bのように、結束線12の前側の端末e1を保持したガイド20を、線材束11の軸方向に移動させる(図2B中、白抜き矢印で示す)。これにより、結束線コイル30から結束線12を、伸直ローラ31により伸直させつつ引き出してゆく。そして、ガイド20が線材束11の内部を一方端面の側から他方端面の側へと通過することにともない、結束線12を線材束11の内周面に沿わせる。
次に図2Bから図2Cのように、ガイド20全体を線材束11の他方端面に向けて約90度回動させる(図2C中、白抜き矢印で示す)。これにより、引き出された結束線12のうち、ガイド20とともに線材束11の内部を挿通し、線材束11の内周面から軸方向へと突出する部分を、その線材束11の他方端面に沿わせる。
さらに図2Cから図2Dのように、ガイド20の中央部22を後方部23に対してほぼ垂直になるように回動させる(図2D中、白抜き矢印で示す)。これにより、引き出された結束線12のうち、線材束11の他方端面から外径方向へと突出する部分を、その線材束11の外周面に沿わせる。
続いて図2Dから図2Eのように、ガイド20の前方部21を中央部22に対してほぼ垂直になるように回動させる(図2E中、白抜き矢印で示す)。これにより、引き出された結束線12のうち、線材束11の外周面から軸方向へと突出する部分を、その線材束11の一方端面に沿わせる。
この状態で、引き出された結束線12は、カッタ32により結束線コイル30から切り離されて後側の端末e2が形成される。
そして図2Eから図2Fのように、引き出された結束線12のうち、線材束11の一方端面から内径方向に突出する前側の端末e1と、これに隣接して線材束11の内周面から軸方向に突出する後側の端末e2とを、互いにほぼ直交する状態に重ね合わせる。この状態で前側の端末e1と後側の端末e2を、端末接続具40により捻り合わせて接続する。このとき図2Fの白抜き矢印で示すように、接続作業の障害とならないよう、ガイド20は退去させる。こうして、実施形態の線材結束体10が完成する。
ここで端末接続具40の詳細を、図3を参照して説明する。端末接続具40は、円柱形の頭部41と、柄42とを有し、頭部41には、その軸心を通って直径方向に横断し、上面および周面の二箇所において開口する溝41aが形成されている。
図3(b)のように、溝41aの深さは、頭部41の軸心(中心)に向けて浅くなっており、頭部41の軸心に対して一側の溝41aの底面と、軸心に対して他側の溝41aの底面とは、軸心上において所定の角度で交わっている。
このように端末接続具40は、その頭部41の溝41aの溝底のラインがV字型となっているため、図3(b)のように、結束線12の互いに直交する両端末e1、e2を交差した状態を維持したままで、収容しやすくなっている。
こうして頭部41の溝41aに結束線12の両端末e1、e2を収容した状態で、端末接続具40をその軸心回りに回転させると、結束線12の端末は捻り合わされて接続されることになる。端末接続具40の回転は、手動によりおこなっても、電動工具に装着するなどして自動でおこなってもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
たとえば実施形態では、結束線の接続部の位置は、線材束の内周面の軸方向端部上となっているがこれに限定されず、線材束の内周面上の任意の位置に配置可能である。
10 実施形態の線材結束体
11 線材束
12 結束線
12a 接続部
20 ガイド
21 前方部
22 中央部
23 後方部
30 結束線コイル
31 伸直ローラ
32 カッタ
40 端末接続具
41 頭部
41a 溝
42 柄
50 従来の線材結束体
51 線材束
52 フープ
53 シール
e1 前側の端末
e2 後側の端末

Claims (3)

  1. 金属線材をコイル形に巻き回してなる線材束と、
    前記線材束の内周面上から端面上を経て外周面上にかけて巻き付けられ、その両端末が前記線材束の内周面上で捻り合わされることで接続された結束線としての断面円形の金属線の単線または撚り線と、を備える線材結束体。
  2. 前記結束線の両端末は、前記線材束の内周面の軸方向端部上で捻り合わされて接続されている請求項1に記載の線材結束体。
  3. 金属線材をコイル形に巻き回してなる線材束を準備する工程と、
    前記線材束の軸方向に移動可能であり、かつ互いに平行な状態と垂直な状態の間で回動可能な前記線材束の軸方向に並列する前方部、中央部および後方部を有する、結束線を案内するためのガイドを準備する工程と、
    断面円形の金属線の単線または撚り線からなる結束線を、前記ガイドを線材束の内部を通り抜けて一方端面の側から他方端面の側へと軸方向に移動させることで、前記線材束の内周面に沿わせる工程と、
    前記線材束の内部を通り抜けた前記ガイドを、前記線材束の他方端面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の内周面から軸方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の他方端面に沿わせる工程と、
    前記ガイドの中央部を後方部に対して前記線材束の外周面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の他方端面から外径方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の外周面に沿わせる工程と、
    前記ガイドの前方部を中央部に対して前記線材束の一方端面に向けて回動させることで、前記結束線の前記線材束の外周面から軸方向に突出する部分を折り曲げて、前記線材束の一方端面に沿わせる工程と、
    前記線材束の一方端面から内径方向に突出する前記結束線の端末と、これに隣接して前記線材束の内周面から軸方向に突出する前記結束線の端末と、を捻り合わせて接続する工程と、を含む結束方法。
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