JP2014173379A - 建造物の耐火構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】煩雑な作業を要することなく躯体とカーテンウォールとの間の耐火性能を向上させること。
【解決手段】躯体(スラブ1、梁2)とカーテンウォール3との間に耐火性を有するスパンドレル耐火板4を配置して火災時の上層階への延焼を防止する建造物の耐火構造において、スパンドレル耐火板4の上端部と下端部とを支持する支持部を有した支持金具6を躯体に配設し、この支持金具6で少なくともスパンドレル耐火板4の両端部を躯体に支持させるとともに、隣設するスパンドレル耐火板4の端部を支持する支持金具6の相互間にスパンドレル耐火板4の相互間隙を覆う状態で耐火構造材701,702を保持させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、外壁にカーテンウォールを適用した建造物の耐火構造に関するものである。
外壁にカーテンウォールを適用する建造物には、火災が発生した場合に上層階への延焼を防止する目的で、カーテンウォールとスラブとの間に耐火構造が設けられている。この種の耐火構造としては、無目に支持させたスパンドレル耐火板によってカーテンウォールを覆うとともに、スパンドレル耐火板とスラブとの隙間を耐火性の層間塞ぎ材によって塞ぐようにしている。しかしながら、上述の耐火構造にあっては、火災時の高熱によって無目に変形や溶融といった事態が発生した場合、スパンドレル耐火板が脱落し、所望の耐火性能を発揮できない恐れがある。
このため従来では、カーテンウォールに支持させたスパンドレル耐火板をさらにスラブ等の躯体に取り付けた支持部材に支持させるようにした耐火構造も提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。この耐火構造によれば、無目に変形や溶融等の事態が発生した場合にもスパンドレル耐火板が脱落する恐れがなくなり、当該スパンドレル耐火板によって覆われた部分に所望の耐火性能を確保できる。
特開2011−190613号公報
ところで、カーテンウォールには、水平方向に所定の間隔で方立が設けられている。方立は、カーテンウォールをスラブに支持させるための部材であり、室内側に位置する部分がカーテンウォールよりも突出した構造を採るのが一般的である。このため、カーテンウォールに支持させたスパンドレル耐火板によっては、方立を覆うことが困難であり、耐火性能に影響を及ぼす恐れがある。
こうした問題は、方立の部分に対しても耐火被覆を施工することで解決することはできる。しかしながら、方立の部分への耐火被覆は、カーテンウォールを施工した後でなければ実施することができない。このため、躯体とカーテンウォールとの狭い隙間を介して耐火被覆工事を実施しなければならず、作業がきわめて煩雑となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、煩雑な作業を要することなく躯体とカーテンウォールとの間の耐火性能を向上させることのできる建造物の耐火構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建造物の耐火構造は、躯体とカーテンウォールとの間に耐火性を有するスパンドレル耐火板を配置して火災時の延焼を防止する建造物の耐火構造において、スパンドレル耐火板の上端部と下端部とを支持する支持部を有した支持金具を躯体に配設し、この支持金具で少なくともスパンドレル耐火板の両端部を躯体に支持させるとともに、隣設するスパンドレル耐火板の端部を支持する支持金具の相互間に前記スパンドレル耐火板の相互間隙を覆う状態で耐火構造材を保持させたことを特徴とする。
また、本発明は、上述した建造物の耐火構造において、前記耐火構造材として可撓性を有したシート状を成すものを適用したことを特徴とする。
また、本発明は、上述した建造物の耐火構造において、前記耐火構造材として予め成形された平板状を成すものを適用したことを特徴とする。
また、本発明は、上述した建造物の耐火構造において、前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の上端面に対向する上方突出部と、前記上方突出部の突出端部から下方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する上方爪部とを有したことを特徴とする。
また、本発明は、上述した建造物の耐火構造において、前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の側面に対向する上方突出部と、前記上方突出部の突出端部から側方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する上方爪部とを有したことを特徴とする。
また、本発明は、上述した建造物の耐火構造において、前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部から室内方向に向けてほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板に取り付けた係合金具を挿通する貫通孔が形成された上方突出部を有したことを特徴とする。
本発明によれば、躯体に配設した支持金具によってスパンドレル耐火板を支持させるとともに、支持金具の相互間に耐火構造材を保持させるようにしているため、カーテンウォールを施工する以前の広いスペースでスパンドレル耐火板及び耐火構造材の施工を行うことが可能となり、煩雑な作業を要することなく躯体とカーテンウォールとの間の耐火性能を向上させることができるようになる。
図1は、本発明の実施の形態1である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。 図2は、図1における1つの方立301を挟んだ部分を拡大した正面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、図2のB−B線断面図である。 図5は、支持金具6の分解斜視図である。 図6は、図2のC−C線及び図3のD−D線断面図である。 図7は、実施の形態1の第1の変形例を示す正面図である。 図8は、図7のE−E線断面図である。 図9は、実施の形態1の第2の変形例を示す正面図である。 図10は、図9のF−F線断面図である。 図11は、本発明の実施の形態2である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。 図12は、図11のG−G線断面図である。 図13は、図11のH−H線断面図である。 図14は、図11のJ−J線断面図である。 図15は、本発明の実施の形態3である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。 図16は、図15のK−K線断面図である。 図17は、図15のL−L線断面図である。 図18は、実施の形態3の第1の変形例を示す正面図である。 図19は、図18のM矢視図である。 図20は、実施の形態3の第2の変形例を示す正面図である。 図21は、図20のN−N線断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る建造物の耐火構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。図2は、図1における1つの方立301を挟んだ部分を拡大した正面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。図4は、図2のB−B線断面図である。図5は、支持金具6の分解斜視図である。図6は、図2のC−C線及び図3のD−D線断面図である。
本実施の形態の耐火構造は、図1から図3に示すように、建造物の躯体(スラブ1、梁2)とカーテンウォール3との間に耐火性を有するスパンドレル耐火板4を設置し、火災時の上層階への延焼を防止するものである。
スラブ1は、建造物を下層と上層とに区画する構造部材であり、梁2で支持している。梁2は、H型鋼であり、ウェブ201がスラブ1の下面に対して直交する向きで配設してある。梁2は、ウェブ201の上端側に設けられたフランジ202がスラブ1の下面に当接している。
カーテンウォール3は、建造物の外壁をなす部材であり、スラブ1に取り付けた方立ファスナー(図示せず)に方立301を支持させることで設置される。スパンドレル耐火板4は、ケイ酸カルシウム板等の耐火性を有する板状部材であり、ファスナー5を介して梁2のフランジ202に配設した支持金具6に支持させている。
カーテンウォール3の方立301は、図1に示すように水平方向に所定の間隔で設けられている。このため、スパンドレル耐火板4は、方立301と対応する部分に相互間隙を有した状態で設置される。このスパンドレル耐火板4の相互間隙は、第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702で耐火被覆する。第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702は、ロックウール等の耐熱材をシート状に成形した可撓性を有する耐火構造材である。この第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702は、支持金具6によりスパンドレル耐火板4の室内側に保持する。
また、スラブ1を支持する梁2は、スパンドレル耐火板4側を向いた側面とは反対側の側面、及びウェブ201の下端に設けられたフランジ203を梁耐火被覆材8で被覆してある。梁耐火被覆材8は、第1の耐火構造材701と同様の可撓性を有するシート状の耐火構造材である。
さらに、スラブ1とスパンドレル耐火板4との隙間は、耐火性の層間塞ぎ材9によって塞いでいる。
ファスナー5は、図4及び図5に示すように、横断面がL字型の金具の両端に、支持金具6を取り付ける支持金具取付部503を溶接して設けてある。ファスナー5は、L字型の金具における一方の面501に形成した貫通孔501a及び梁2のフランジ202に形成した貫通孔(図示せず)にボルト10の軸を挿通し、ナット11で締結して梁2に取り付けてある。L字型の金具における他方の面502及び支持金具取付部503は、梁2からカーテンウォール3を設置する方向に突出させてある。
支持金具6は、スパンドレル耐火板4の下端部と上端部とを支持する金具であり、第1の基部601と、ファスナー取付部602と、下方支持部603と、第2の基部604と、上方支持部605と、耐火構造材保持部606とを有する。第1の基部601は、ファスナー5の支持金具取付部503と対応する位置から下方に延在する金属板であり、一端部にファスナー取付部602を設けてある。ファスナー取付部602は、L字型の金具を第1の基部601に溶接して設けてある。ファスナー取付部602は、一方の面602aがファスナー5の支持金具取付部503とほぼ平行になるよう、他方の面602bを基部に溶接してある。ファスナー取付部602の一方の面602aには、図5に示すようにファスナー5の支持金具取付部503に形成した貫通孔503a,503bと対応する貫通孔602c,602dを形成してある。
下方支持部603は、スパンドレル耐火板4の下端部を支持する部位であり、第1の基部601の他端に設けてある。下方支持部603は、下方突出部603aと、下方爪部603bと、リブ603cとを有する。下方突出部603aは、第1の基部601からファスナー取付部602の突出方向とは反対の方向にほぼ水平に突出し、スパンドレル耐火板4の下端面4aに対向する部位である。下方爪部603bは、下方突出部603aの突出端部から上方に向けて屈曲し、スパンドレル耐火板4の表面に対向する部位である。リブ603cは、下方突出部603aの下面から第1の基部601の下端部にかけて延在する部位であり、下方突出部603aが面外方向に開くことによるスパンドレル耐火板4の脱落を防ぐために設けてある。
第2の基部604は、第1の基部601と上方支持部605とを連結するL字型の金具であり、一方の面604a及び他方の面604bがそれぞれファスナー取付部602の一方の面602a及び他方の面602bに沿うように設けられる。第2の基部604の一方の面604aには、図5に示すようにファスナー5の支持金具取付部503に形成した貫通孔503a,503bと対応する貫通孔604c,604dを形成してある。
上方支持部605は、スパンドレル耐火板4の上端4aを支持する部位であり、第2の基部604の上端部に設けてある。上方支持部605は、溶接部605aと、上方突出部605bと、上方爪部605cとを有する。溶接部605aは、第2の基部604の他方の面604bに溶接する部位である。上方突出部605bは、溶接部605aからファスナー取付部602の突出方向とは反対の方向にほぼ水平に突出し、スパンドレル耐火板4の上端面4bに対向する部位である。上方爪部605cは、上方突出部605bの突出端部から下方に向けて屈曲し、スパンドレル耐火板4の表面に対向する部位である。
耐火構造材保持部606は、第1の耐火構造材701を保持する部位であり、第1の基部601における上端と下端との間の中間位置から梁2のフランジ203に向けて設けてある。
この支持金具6は、カーテンウォール3の方立301が配置される位置の近傍に配設し、方立301を挟んで配設された一対の支持金具6を1つのファスナー5に取り付ける。この際、1つのファスナー5に取り付ける一対の支持金具6は、ファスナー取付部602及び第2の基部604を、図4に示すようにL字の向きが左右対称となるように設けておく。そして、方立301間に配設した一対の支持金具6でスパンドレル耐火板4の両端部(側面4c,4dの近傍)を梁2に支持させる。スパンドレル耐火板4は、支持金具6の下方突出部603aに載せ、第1の基部601及び下方爪部603bで下端部を挟み、上方支持部605の溶接部605a及び爪部605cで上端部を挟んで支持する。
一方、第1の耐火構造材701は、耐火構造材保持部606により、隣設するスパンドレル耐火板4の端部を支持する支持金具6の相互間にスパンドレル耐火板4の相互間隙を覆う状態で保持する。
また、第2の耐火構造材702は、第1の耐火構造材701の下方にスパンドレル耐火板4の相互間隙を覆う状態で設け、固定ピン等でスパンドレル耐火板4に固定する。この際、第2の耐火構造材702の下端部には下方支持部603のリブ603cを差し込む切れ込みを設けておき、図6に示すように第2の耐火構造材702をスパンドレル耐火板4に密着させる。
本実施の形態の耐火構造では、ファスナー5を介して梁2に配設した支持金具6の下方支持部603及び上方支持部605にスパンドレル耐火板4を支持させるとともに、支持金具6の耐火構造材保持部606に第1の耐火構造材701を保持させる。また、スパンドレル耐火板4は支持金具6の第1の基部601及び第2の基部604とカーテンウォール3との間に設置され、第1の耐火構造材701が支持金具6の第1の基部601と梁2との間に設置される。この際、スパンドレル耐火板4は、支持金具6を境としたカーテンウォール3を設置する側から支持金具6に支持させることができるので、第1の耐火構造材701を支持金具6に支持させた状態でスパンドレル耐火板4を配置することができる。そのため、カーテンウォール3を施工する以前の広いスペースでスパンドレル耐火板4を設置できるとともに、カーテンウォール3の方立301と対応する位置におけるスパンドレル耐火板4の相互間隙を第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702で被覆できる。したがって、本実施の形態の耐火構造は、煩雑な作業を要することなく躯体(スラブ1、梁2)とカーテンウォール3との間の耐火性能を向上させることができる。
さらに、図6に示すように、支持金具6の第1の基部601はスパンドレル耐火板4の躯体側に位置し、かつ第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702で被覆してある。加えて、支持金具6の下方支持部603にはリブ603cを設けてあり、下方突出部603aが面外方向に開くことを防げる。そのため、火災時の高熱による第1の基部601及び下方支持部603の下方突出部603aの変形を抑えることができ、スパンドレル耐火板4、第1の耐火構造材701及び第2の耐火構造材702の脱落を防止できる。
図7は、実施の形態1の第1の変形例を示す正面図である。図8は、図7のE−E線断面図である。
実施の形態1の耐火構造における第1の変形例では、図7及び図8に示すように、第2の基部604に設ける上方支持部605を、上方突出部605bがスパンドレル耐火板4の側面4c,4dと対向するように設けてもいる。このようにすることで、スパンドレル耐火板4の水平方向の位置ずれによる脱落を防ぐことができる。
図9は、実施の形態1の第2の変形例を示す正面図である。図10は、図9のF−F線断面図である。
実施の形態1の耐火構造における第2の変形例では、支持金具6に上方支持部605を設ける代わりに、図9及び図10に示すように、スパンドレル耐火板4に取り付けた係合金具607を第2の基部604に形成した貫通孔604eに挿通して係合させることで、スパンドレル耐火板4の上方側を支持している。
係合金具607は、スパンドレル耐火板4に取り付ける取付部607aと、第2の基部604の貫通孔604eに挿通させる挿通部607bとの間に、これらの部位に対してほぼ直角に屈曲した中間部607cを有したZ字型の金具である。係合金具607は、取付部607aに設けた貫通孔を介してボルト12によりスパンドレル耐火板4に取り付けてある。また、係合金具607は、中間部607cからスパンドレル耐火板4の側面4c,4dに向けて挿通部607bが延出するように取り付けてある。
一方、第2の基部604は、室内方向に向けてほぼ水平に突出する面604aに、係合金具607の挿通部607bを挿通する貫通孔604eを形成してある。
このように、スパンドレル耐火板4に取り付けた係合金具607を第2の基部604の貫通孔604eに挿通してスパンドレル耐火板4の上端部を支持することにより、スパンドレル耐火板4の水平方向及び上下方向の位置ずれによる脱落を防ぐことができる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。図12は、図11のG−G線断面図である。図13は、図11のH−H線断面図である。図14は、図11のJ−J線断面図である。
本実施の形態の耐火構造は、実施の形態1と同様、ファスナー5を介して梁2のフランジ202に取り付けた支持金具6にスパンドレル耐火板4を支持させる。本実施の形態の耐火構造において実施の形態1と異なる点は、図11〜図14に示すように、第1の耐火構造材701の代わりに、ケイ酸カルシウム板等の予め成形された平板状を成す板状耐火構造材703を用いた点である。また、板状耐火構造材703を用いたことにより、支持金具6における板状耐火構造材703を保持する部分の構成を変更している。
本実施の形態における支持金具6は、第1の基部601と、ファスナー取付部602と、下方支持部603と、第2の基部604と、上方支持部605とに加え、第1の耐火構造材保持部608と、保持部取付部材609と、第2の耐火構造材保持部610とを有する。
第1の耐火構造材保持部608は、スパンドレル耐火板4を側面から保持する部位であり、第1の基部601における梁2と対向する位置に保持部取付部材609を介して設けてある。保持部取付部材609は、図13に示すように、第1の基部601から室内側に突出する一対の突出部609a,609bと、突出部609a,609bを連結する中間部609cと、一方の突出部609bからスパンドレル耐火板4の側面4c,4dとは反対側に屈曲したヒレ部609dとを有する。保持部取付部材609は、中間部609cを第1の基部601に溶接してある。第1の耐火構造材保持部608は、図13に示すようにL字型の金具における一方の面608aがスパンドレル耐火板4の側面4c,4dに向けて突出し、かつスパンドレル耐火板4との間に板状耐火構造材703を設置可能な間隙を有した状態になるよう、他方の面608bを保持部取付部材609の突出部609aに溶接して設けてある。
第2の耐火構造材保持部610は、スパンドレル耐火板4を下方から保持する部位であり、第1の基部601における第1の耐火構造材保持部608の下側に設けてある。第2の耐火構造材保持部610は、図14に示すように、L字型の金具における一方の面610aが第1の基部601から室内側にほぼ水平に突出するよう、他方の面610bに設けた貫通孔を介してボルト14により第1の基部601に取り付けてある。
また、第1の耐火構造材保持部608及び第2の耐火構造材保持部610により板状耐火構造材703を保持する際には、スパンドレル耐火板4を支持金具6に支持させた状態で、板状耐火構造材703を躯体(スラブ1,梁2)の上方側から保持位置に挿入する。こうすると、第1の耐火構造材保持部608とスパンドレル耐火板4とがガイドとなり、板状耐火構造材703を容易に設置することができる。また、図13及び図14に示すように、第1の耐火構造材保持部608におけるスパンドレル耐火板4の側面4c,4d方向に突出した面608aと板状耐火構造材703との間に添え板13を介在させる。これにより、スパンドレル耐火板4と板状耐火構造材703とが密着し、所望の耐火性能を容易に確保できる。
本実施の形態の耐火構造は、ファスナー5を介して梁2に取り付けた支持金具6の下方支持部603及び上方支持部605にスパンドレル耐火板4を支持させるとともに、支持金具6の第1の耐火構造材保持部608及び第2の耐火構造材保持部610に第1の耐火構造材701を保持させる。そのため、カーテンウォール3を施工する以前にスパンドレル耐火板4を設置するとともに、カーテンウォール3の方立301と対応する位置におけるスパンドレル耐火板4の相互間隙を板状耐火構造材703及び第2の耐火構造材702で被覆できる。したがって、本実施の形態の耐火構造は、煩雑な作業を要することなく躯体(スラブ1、梁2)とカーテンウォール3との間の耐火性能を向上させることができる。
また、スパンドレル耐火板4は支持金具6の第1の基部601及び第2の基部604とカーテンウォール3との間に設置され、板状耐火構造材703が支持金具6の第1の基部601と梁2との間に設置される。この際、スパンドレル耐火板4を支持金具6に支持させた状態で、板状耐火構造材703を躯体(スラブ1,梁2)の上方側から保持位置に挿入すると、第1の耐火構造材保持部608とスパンドレル耐火板4とがガイドとなり、板状耐火構造材703を容易に設置することができる。第1の耐火構造材保持部608におけるスパンドレル耐火板4の側面4c,4d方向に突出した面608aと板状耐火構造材703との間に添え板13を介在させる。これにより、スパンドレル耐火板4と板状耐火構造材703とが密着し、所望の耐火性能を容易に確保できる。
なお、支持金具6の上方支持部605は、図11及び図12に示したように上方突出部がスパンドレル耐火板4の上端面4bと対向する向きに限らず、図7及び図8に示したように上方突出部605bがスパンドレル耐火板4の側面4c,4dと対向する向きに設けてもよい。また、支持金具6に上方支持部605を設ける代わりに、図9及び図10に示したように、スパンドレル耐火板4に取り付けた係合金具607を第2の基部604に形成した貫通孔604eに挿通して係合させることで、スパンドレル耐火板4の上方側を支持してもよい。
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3である建造物の耐火構造を室内側から見た正面図である。図16は、図15のK−K線断面図である。図17は、図15のL−L線断面図である。
本実施の形態の耐火構造は、実施の形態2と同様、ファスナー5を介して梁2のフランジ202に取り付けた支持金具6にスパンドレル耐火板4を支持させるとともに、支持金具6に設けた第1の耐火構造材保持部608及び第2の耐火構造材保持部610により板状耐火構造材703を保持する。本実施の形態の耐火構造において実施の形態2と異なる点は、支持金具6における基部の形状とファスナー5による支持方法である。
本実施の形態における支持金具6の基部611は、図15〜図17に示すように、横断面がコの字型をなす第1の面611a、第2の面611b、及び第3の面611cと、第3の面611cから第2の面611bとは反対側に突出した第4の面611dとを有する。この支持金具6は、第4の面611dに設けた貫通孔(図示せず)を介してボルト15及びナット16によりファスナー5の面502に取り付けてある。
この支持金具6の下端及び上端には、実施の形態1で示したような下方支持部603及び上方支持部605をそれぞれ設けてある。また、支持金具6におけるスラブ1及び梁2と対向する位置には第1の耐火構造材保持部608を設け、その下方に第2の耐火構造材保持部610を設けてある。
第1の耐火構造材保持部608は、図16及び図17に示すように、基部611におけるスパンドレル耐火板4の側面4c,4d側に位置する第2の面611bの突出端部からスパンドレル耐火板4の側面4c,4d側に張り出すよう、帯状の金属板を溶接して設けてある。第2の耐火構造材保持部610は、実施の形態2と同様、L字型の金具における一方の面610aで板状耐火構造材703を下方から支持するように設けてある。
また、本実施の形態の耐火構造では、図17に示すように、スパンドレル耐火板4及び板状耐火構造材703を第1の耐火構造材701で被覆している。
本実施の形態の支持金具6における基部611は、横断面がコの字型をなす第1の面611a、第2の面611b、及び第3の面611cと、第3の面611cから第2の面611bとは反対側に突出した第4の面611dとを有するので、平板状の第1の基部601を用いた支持金具6に比べて基部611が変形しにくい。そのため、スパンドレル耐火板4からの荷重で支持金具6が変形してスパンドレル耐火板4と板状耐火構造材703との間に隙間が生じることによる耐火性能の低下を防げる。
また、スパンドレル耐火板4及び板状耐火構造材703を第1の耐火構造材701で被覆したことで、スパンドレル耐火板4と板状耐火構造材703との間に隙間が生じた場合でも、所望の耐火性能を確保できる。
図18は、実施の形態3の第1の変形例を示す正面図である。図19は、図18のM矢視図である。
実施の形態3の耐火構造における第1の変形例では、図18及び図19に示すように、第2の基部604に設ける上方支持部605を、上方突出部605bがスパンドレル耐火板4の側面4c,4dと対向するように設けている。この場合、上方支持部605の溶接部605aは、基部611における第1の面611aと第2の面611bとが接続する角部に溶接する。このようにすることで、スパンドレル耐火板4の水平方向の位置ずれによる脱落を防ぐことができる。
図20は、実施の形態3の第2の変形例を示す正面図である。図21は、図20のN−N線断面図である。
実施の形態3の耐火構造における第2の変形例では、支持金具6に上方支持部605を設ける代わりに、図20及び図21に示すように、スパンドレル耐火板4に取り付けた係合金具607を基部611の第3の面611cに形成した貫通孔611eに挿通して係合させることで、スパンドレル耐火板4の上方側を支持している。
係合金具607は、実施の形態1で説明したような取付部607aと、挿通部607bと、中間部607cとを有したZ字型の金具であり、取付部607aに設けた貫通孔を介してボルト12によりスパンドレル耐火板4に取り付けてある。また、係合金具607は、中間部607cからスパンドレル耐火板4の側面4c,4dに向けて挿通部607bが延出するように取り付けてある。
この係合金具607を基部611の第3の面611cに形成した貫通孔611eに挿通してスパンドレル耐火板4の上端部を支持することにより、スパンドレル耐火板4の水平方向及び上下方向の位置ずれによる脱落を防ぐことができる。
1 スラブ
2 梁
201 ウェブ
202,203 フランジ
3 カーテンウォール
301 方立
4 スパンドレル耐火板
5 ファスナー
503 支持金具取付部
6 支持金具
601 第1の基部
602 ファスナー固定部
603 下方支持部
604 第2の基部
605 上方支持部
606 耐火構造材保持部
607 係合金具
608 第1の耐火構造材保持部
609 保持部取付部材
610 第2の耐火構造材保持部
611 基部
701 第1の耐火構造材
702 第2の耐火構造材
703 板状耐火構造材
8 梁耐火被覆材
9 隙間塞ぎ材
10,12,14,15 ボルト
11,16 ナット
13 添え板

Claims (6)

  1. 躯体とカーテンウォールとの間に耐火性を有するスパンドレル耐火板を配置して火災時の延焼を防止する建造物の耐火構造において、
    スパンドレル耐火板の上端部と下端部とを支持する支持部を有した支持金具を躯体に配設し、この支持金具で少なくともスパンドレル耐火板の両端部を躯体に支持させるとともに、隣設するスパンドレル耐火板の端部を支持する支持金具の相互間に前記スパンドレル耐火板の相互間隙を覆う状態で耐火構造材を保持させたことを特徴とする建造物の耐火構造。
  2. 前記耐火構造材として可撓性を有したシート状を成すものを適用したことを特徴とする請求項1に記載の建造物の耐火構造。
  3. 前記耐火構造材として予め成形された平板状を成すものを適用したことを特徴とする請求項1に記載の建造物の耐火構造。
  4. 前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、
    前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、
    前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の上端面に対向する上方突出部と、前記上方突出部の突出端部から下方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する上方爪部とを有した
    ことを特徴とする請求項1に記載の建造物の耐火構造。
  5. 前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、
    前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、
    前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の側面に対向する上方突出部と、前記上方突出部の突出端部から側方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する上方爪部とを有した
    ことを特徴とする請求項1に記載の建造物の耐火構造。
  6. 前記支持金物は、躯体に支持させた場合に上下方向に延在し、かつ上端部及び下端部にそれぞれスパンドレル耐火板を支持する支持部を有した基部を備え、
    前記基部の下端部に設けた支持部は、前記基部からほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板の下端面に対向する下方突出部と、前記下方突出部の突出端部から上方に向けて屈曲し、前記スパンドレル耐火板の表面に対向する下方爪部とを有し、
    前記基部の上端部に設けた支持部は、前記基部から室内方向に向けてほぼ水平に突出し、前記スパンドレル耐火板に取り付けた係合金具を挿通する貫通孔が形成された上方突出部を有した
    ことを特徴とする請求項1に記載の建造物の耐火構造。
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