JP2014178255A - 高強度耐食性ハフニウム合金を用いた原子炉制御棒、及び原子炉制御棒用高強度耐食性ハフニウム合金 - Google Patents
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Abstract
【課題】中性子吸収特性に優れ、高強度及び高耐食性を有する原子炉制御棒を提供する。
【解決手段】複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成する。
【選択図】図1
【解決手段】複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高強度耐食性ハフニウム合金を用いた原子炉制御棒、及び原子炉制御棒用高強度耐食性ハフニウム合金に関する。
原子力プラントにおいては、利用率向上および放射性廃棄物削減の観点から、運転サイクルの長期化が進められている。運転サイクルの長期化のために、原子炉部材には信頼性が高く長寿命の材料開発が求められている。
一方、原子炉出力をコントロールする制御棒には、これまで炭化ホウ素B4Cを原料とする中性子吸収材が用いられていたが、近年においては、ハフニウム(Hf)が熱中性子のエネルギー領域に多数の共鳴ピークを有するため、長寿命の制御棒用の材料として期待され、実機に適用されはじめている。
しかしながらHf型制御棒では、例えば中性子吸収材としてのHf板と当該Hf板に対するシース部材であるステンレス板との腐食生成物堆積による隙間環境下での粒界腐食、Hfのスウェリングを原因とするIASCC(照射誘起応力腐食割れ)が生じてしまい、Hf型制御棒を長期に亘って高い信頼性の下に使用するのが困難であった。
特許文献1では、ハフニウムに対して錫、ジルコニウム、クロム、鉄及びニオブを添加したハフニウム合金からなる原子炉制御棒が開示されている。しかしながら、このハフニウム合金は、中性子吸収体としての利用のみに限定され、当該中性子吸収体として利用した場合の塑性加工性及び耐食性を考慮したものであって、中性子吸収体を含む原子炉制御棒の構造部品全体の耐食性、すなわち上述した粒界腐食やIASCCについては考慮されていない。
特許文献2では、ハフニウムに対して錫、ジルコニウム、クロム、鉄、ニオブ及びモリブデンを添加したハフニウム合金からなる原子炉制御棒が開示されている。しかしながら、このハフニウム合金も、中性子吸収体としての利用のみに限定され、当該中性子吸収体として利用した場合の塑性加工性及び耐食性を考慮したものであって、中性子吸収体を含む原子炉制御棒の構造部品全体の耐食性、すなわち上述した粒界腐食やIASCCについては考慮されていない。
一方、Hf制御棒には、強制挿入が完了した時に生じる引張荷重に耐える強度が要求される。ハフニウム合金の引張強度は炉内部品に使用されている例えばステンレスのSUS316Lとほぼ同程度であるが、比強度でみるとSUS316Lよりも40%程度低く、強度が低いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、中性子吸収特性に優れ、高強度及び高耐食性を有する原子炉制御棒を提供することである。
本発明の一態様は、複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成されていることを特徴とする、原子炉制御棒に関する。
また、本発明の他の態様は、複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、Zr:0.01〜5%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成されることを特徴とする、原子炉制御棒に関する。
さらに、本発明のその他の態様は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金に関する。
また、本発明のさらなる態様は、質量%で、Ta:0.5〜4.0、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、Zr:0.01〜5%、残部がHf及び不可避不純物からなることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金に関する。
本発明によれば、中性子吸収特性に優れ、高強度及び高耐食性を有する原子炉制御棒を提供することができる。
(ハフニウム合金)
最初に、実施形態の原子炉制御棒に使用するハフニウム合金について説明する。
原子炉制御棒の構造部品として使用できるに足るような強度を有するようなハフニウム合金を得るには、元素添加により固溶強化する合金化が有効である。しかしながら、大量の元素添加は、熱中性子吸収断面積の大きなハフニウム総量の減量につながり、制御棒としての核的特性を低下させるため、合金化には微量添加で大幅に強度向上する元素の選定が重要である。
最初に、実施形態の原子炉制御棒に使用するハフニウム合金について説明する。
原子炉制御棒の構造部品として使用できるに足るような強度を有するようなハフニウム合金を得るには、元素添加により固溶強化する合金化が有効である。しかしながら、大量の元素添加は、熱中性子吸収断面積の大きなハフニウム総量の減量につながり、制御棒としての核的特性を低下させるため、合金化には微量添加で大幅に強度向上する元素の選定が重要である。
Hume-Rothery則によると原子半径の差が15%以内の合金元素に対する固溶限が広いが、この値を超えると単相としては不安定になることが知られている。そこで本発明者等は、材料の強度に主眼を置き、合金の化学組成を変化させた材料について、機械試験を実施し、添加元素と引張強さの関係を調査した。その結果、材料強度を微量の合金化元素の添加で大幅に強度向上させ、適度な耐食性を有するハフニウム合金の理想的な化学組成を見出した。
本実施形態の第1の態様は、前記知見に基づいて、例えば沸騰水型原子炉の制御棒の構造部品としても使用が可能なハフニウム合金の組成範囲を規定したものである。すなわち、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物から構成されることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金である。
また、本実施形態の第2の態様は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、Zr:0.01〜5%、残部がHf及び不可避不純物から構成されることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金に関する。
なお、このハフニウム合金はハフニウムを母材とするものであるので、上述のような強度及び耐食性の他に、本来的な中性子吸収特性をも有する。
次に、上記した本実施形態のハフニウム合金における各組成成分範囲の限定理由を説明する。なお、各成分の含有量は、特に断らない限り質量%である。
(1)Ta(タンタル)
タンタル(Ta)は、ハフニウム(Hf)母相内に固溶し、金属間化合物の析出により固溶強化し、ハフニウム合金の引張強度を向上させる。一方、脆性の抑制や加工性を保持するためには4%以下とするのが望ましい。また、含有量が4%を超えると水蒸気環境中での耐食性を著しく低下させてしまう。さらに、0.5%未満では、上述したハフニウム母相内への固溶によって十分な量の金属間化合物を析出することができず、固溶強化によるハフニウム合金の引張強度を向上させることができない。このため、Taの含有量は0.5〜4%とする。
タンタル(Ta)は、ハフニウム(Hf)母相内に固溶し、金属間化合物の析出により固溶強化し、ハフニウム合金の引張強度を向上させる。一方、脆性の抑制や加工性を保持するためには4%以下とするのが望ましい。また、含有量が4%を超えると水蒸気環境中での耐食性を著しく低下させてしまう。さらに、0.5%未満では、上述したハフニウム母相内への固溶によって十分な量の金属間化合物を析出することができず、固溶強化によるハフニウム合金の引張強度を向上させることができない。このため、Taの含有量は0.5〜4%とする。
(2)Al(アルミニウム)
アルミニウム(Al)は、ハフニウム(Hf)母相内に固溶し、固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させる。含有量が0.5%を超えると、水蒸気環境中での耐食性を著しく低下させてしまう。さらに、0.025%未満では、上述したハフニウム母相内への固溶による固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させることができない。このため、Alの含有量は0.025〜0.5%とする。
アルミニウム(Al)は、ハフニウム(Hf)母相内に固溶し、固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させる。含有量が0.5%を超えると、水蒸気環境中での耐食性を著しく低下させてしまう。さらに、0.025%未満では、上述したハフニウム母相内への固溶による固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させることができない。このため、Alの含有量は0.025〜0.5%とする。
また、Al及びTaの比、Al/Taが0.05〜0.125の範囲であることが好ましい。このような条件においては、特にハフニウム合金の水蒸気環境中での耐食性を向上させることができる。
(3)Zr(ジルコニウム)
ジルコニウム(Zr)は、ハフニウム母相内に完全に固溶し、固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させるので用途に応じて添加してもよい。また、水蒸気環境中での耐食性を向上する。しかしながら、3%を超えてもこれらの作用効果のさらなる向上を図ることはできず、母材であるハフニウムの含有割合を減少させて、ハフニウム合金の本来的な性質である中性子吸収特性を劣化させてしまう。一方、0.01%未満、好ましくは0.05%未満ではジルコニウム含有の効果を得ることができない。したがって、ジルコニウムの含有量は0.01〜3%、好ましくは0.05〜3%とする。
ジルコニウム(Zr)は、ハフニウム母相内に完全に固溶し、固溶強化によってハフニウム合金の引張強度を向上させるので用途に応じて添加してもよい。また、水蒸気環境中での耐食性を向上する。しかしながら、3%を超えてもこれらの作用効果のさらなる向上を図ることはできず、母材であるハフニウムの含有割合を減少させて、ハフニウム合金の本来的な性質である中性子吸収特性を劣化させてしまう。一方、0.01%未満、好ましくは0.05%未満ではジルコニウム含有の効果を得ることができない。したがって、ジルコニウムの含有量は0.01〜3%、好ましくは0.05〜3%とする。
(4)Cr(クロム)、Fe(鉄)、Sn(錫)
クロム(Cr)、鉄(Fe)、錫(Sn)は、耐食性を高めるのに不可欠な元素である。微量添加により水蒸気環境中の耐食性向上に有効である。1%以上添加すると酸化膜が成長しやすくなる。また、母材であるハフニウムの含有割合を減少させて、ハフニウム合金の本来的な性質である中性子吸収特性を劣化させてしまう。一方、0.05%未満では、耐食性向上に効果がない。したがって、クロム(Cr)、鉄(Fe)、錫(Sn)の含有量は0.05〜1%とする。
クロム(Cr)、鉄(Fe)、錫(Sn)は、耐食性を高めるのに不可欠な元素である。微量添加により水蒸気環境中の耐食性向上に有効である。1%以上添加すると酸化膜が成長しやすくなる。また、母材であるハフニウムの含有割合を減少させて、ハフニウム合金の本来的な性質である中性子吸収特性を劣化させてしまう。一方、0.05%未満では、耐食性向上に効果がない。したがって、クロム(Cr)、鉄(Fe)、錫(Sn)の含有量は0.05〜1%とする。
(5)Hf(ハフニウム)
ハフニウム(Hf)は、熱中性子吸収断面積が大きく、総量は中性子吸収材の性能を直接左右するため、92%以上が望ましい。一方、強度を高めるためには、97%以下とするのが望ましい。したがって、ハフニウム総量は92〜97%とする。なお、このハフニウム総量は、Zrを含まない場合においては、その際の可能な範囲における総量を下限値とする。例えば95%を下限値とする。
ハフニウム(Hf)は、熱中性子吸収断面積が大きく、総量は中性子吸収材の性能を直接左右するため、92%以上が望ましい。一方、強度を高めるためには、97%以下とするのが望ましい。したがって、ハフニウム総量は92〜97%とする。なお、このハフニウム総量は、Zrを含まない場合においては、その際の可能な範囲における総量を下限値とする。例えば95%を下限値とする。
(6)Si(ケイ素)、Mg(マグネシウム)、Cu(銅)、硫黄(S)等
ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、硫黄(S)等は、ハフニウム合金においては不可避不純物として分類されるものである。したがって、これらの元素は可能な限り0%に近いことが望ましい。
ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、硫黄(S)等は、ハフニウム合金においては不可避不純物として分類されるものである。したがって、これらの元素は可能な限り0%に近いことが望ましい。
(原子炉制御棒)
図1は、本実施形態の原子炉用制御棒を示す斜視図であり、図2は、図1のI−I線に沿って切った場合の断面図である。
図1は、本実施形態の原子炉用制御棒を示す斜視図であり、図2は、図1のI−I線に沿って切った場合の断面図である。
本実施形態の原子炉用制御棒は、例えば沸騰水型原子炉(BWR)の炉心部に装荷され、本実施形態の高強度耐食性ハフニウム合金を主要な中性子吸収材とする原子炉用制御棒である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の原子炉用制御棒10は、制御棒有効部となる4枚のブレード11、各ブレード11を横断面十字状に保持するタイロッド12、上部支持構造体(ハンドル)13、及び下部支持構造体14を主要構成とする。原子炉用制御棒10は、下部支持構造体14の下端に連結される制御棒駆動機構(図示省略)による駆動制御を受け、4体一組の燃料集合体で形成される横断面十字状の隙間(図示省略)を通って炉心部で挿抜される。
なお、図1及び図2に示す原子炉制御棒10はあくまで一例であって、必要に応じて適宜変形及び変更することができる。例えば、本実施形態において、ブレード11の数は4枚としているが、必要に応じて任意の数とすることができる。
図2に示すように、本実施形態では、各ブレード11は、上述した第1の態様及び第2の態様の原子炉制御棒用ハフニウム合金の板状部材から構成する。これは、上述したように、第1の態様及び第2の態様の原子炉制御棒用ハフニウム合金が、本来的な中性子吸収特性の他に高強度及び高耐食性を有することに起因する。
図3に示すように、従来の原子炉制御棒20におけるブレード21は、シース211、中性子吸収体212及び被覆管213から構成され、例えばブレード挿抜路となる燃料集合体間の隙間に合わせて、6.5mm〜8.5mmの厚みに設定される。
シース211は、高い強度に加えて高い耐食性が要求されることから、一般にはステンレス鋼やジルカロイ(ジルコニウム合金)により構成され、横断面U字状に形状設定された板材により構成される。中性子吸収体212は、中性子吸収材として汎用のハフニウム合金から構成され、BWRの反応度制御を担う。被覆管213は、高強度及び高耐食性が要求されることから、ステンレス鋼やジルカロイにより構成され且つ気密性を有する円筒中空管であり、上記ハフニウム合金を収容する。
従来においては、中性子吸収特性に優れるハフニウム合金は存在していても、このような中性子吸収特性に加えて高強度及び高耐食性を呈するハフニウム合金は存在していなかった。したがって、従来の原子炉制御棒20のブレード21は、シース211、中性子吸収体212及び被覆管213の3層構造とする必要があり、ブレード21の構成が煩雑化してしまい、ブレード21の製造コスト、さらには原子炉制御棒20の製造コストを増大させる原因となっていた。
しかしながら、本実施形態における第1の態様及び第2の態様のハフニウム合金は、中性子吸収特性のみならず、強度及び耐食性にも優れる。したがって、原子炉制御棒10のブレード11を単一の板状部材から構成することができ、ブレード11の構造を簡易化することができる。したがって、ブレード11の製造コスト、さらには原子炉制御棒20の製造コストを低減することができる。
また、ブレード11を単一の板状部材から構成しているので、図3に示す従来の原子炉制御棒20のように、中性子吸収体212及び被覆管213間の隙間環境下での粒界腐食、Hfのスウェリングを原因とするIASCC(照射誘起応力腐食割れ)を抑制することができ、原子炉制御棒10を長期に亘って高い信頼性の下に使用することができる。
なお、本実施形態の原子炉制御棒10においては、ブレード11内の断面垂直方向に冷却用の貫通孔を形成することもできる。
また、ブレード11の総てを第1の態様及び第2の態様のハフニウム合金の板状部材で構成する代わりに、中性子照射量が高いハンドル直下、例えば図1に示す原子炉制御棒10のハンドル13に直結しているブレード11の一部のみを第1の態様及び第2の態様のハフニウム合金の板状部材で構成し、下部支持構造体14に直結している部分は、図3に示すような従来構成のブレードとすることもできる。
さらに、第1の態様及び第2の態様のハフニウム合金は、上述のように強度及び耐食性に優れるため、タイロッド12、上部支持構造体(ハンドル)13、及び下部支持構造体14にも適用することができる。この場合、これらの構造部品も中性子吸収に寄与するようになるため、原子炉制御棒10の中性子吸収特性をより向上させることができる。
本実施例では、本実施形態の高強度耐食性ハフニウム合金の強度及び耐食性を調べるため、所定の厚さの板材を試験片として用いた。
各試験片は、表1に示すようなハフニウム合金をアーク溶解後、1050℃で熱間圧延して得た。引張試験では、室温における引張強さを評価した。水蒸気酸化試験は、温度500℃、圧力10.3MPa水蒸気環境で24時間の腐食試験を行い、腐食増量を評価した。また、水蒸気酸化による腐食増量試験は、原子炉内機器で使用実績のあるジルカロイの値で規格化した。
表1に各試験片の組成、並びに引張り強さ及び腐食増量比を示した。
なお、腐食増量比は、原子炉内機器で使用実績のあるジルコニウム合金ステンレス(SUS316L)の値の比とする腐食増量比とした。
なお、腐食増量比は、原子炉内機器で使用実績のあるジルコニウム合金ステンレス(SUS316L)の値の比とする腐食増量比とした。
表1から明らかなように、本実施形態の範囲である試験片4,6、及び8については、引張強度が高く、腐食増量が低いことが分かる。すなわち、高い引張強度及び高い腐食性を有することが分かる。
一方、本実施形態の範囲外である試験片1では、Ta及びAlを含まないことから、引張強度及び耐食性に劣ることが分かる。また、試験片2及び3では、Alを含まず、Taの含有量も比較的少ないことから、引張強度及び耐食性に劣ることが分かる。一方、試験片5では、Alを含まず、Taの含有量も比較的少ないことから、引張強度は低いが、Zrを含むことによって耐食性は高いことが分かる。さらに、試験片7では、Taを本実施形態の上限である4%を超えて含有していることから、耐食性が劣化していることが分かる。
以上、本実施形態で規定した組成のハフニウム合金から部材を形成することにより、当該部材は引張強度及び耐食性に優れることが判明した。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 原子炉制御棒
11 ブレード
12 タイロッド
13 上部支持構造体(ハンドル)
14 下部支持構造体
11 ブレード
12 タイロッド
13 上部支持構造体(ハンドル)
14 下部支持構造体
Claims (8)
- 複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、
各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成されていることを特徴とする、原子炉制御棒。 - 複数のブレードと、各ブレードを横断面十字状に保持するタイロッドと、上部支持構造体と、下部支持構造体とを具え、
各ブレードの少なくとも一部は、質量%で、Ta:0.5〜4.0、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、Zr:0.01〜5%、残部がHf及び不可避不純物からなるハフニウム合金の板状部材から構成されることを特徴とする、原子炉制御棒。 - Hfの含有量が、質量%で、94〜97であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の原子炉制御棒。
- AlとTaとの含有量比Al/Taが0.05〜0.125であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の原子炉制御棒。
- 質量%で、Ta:0.5〜4.0%、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、残部がHf及び不可避不純物からなることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金。
- 質量%で、Ta:0.5〜4.0、Al:0.025〜0.5%、Fe、Cr及びSnの少なくとも一種:0.05〜1.0%、Zr:0.01〜5%、残部がHf及び不可避不純物からなることを特徴とする、原子炉制御棒用ハフニウム合金。
- Hfの含有量が、質量%で、94〜97であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の原子炉制御棒用ハフニウム合金。
- AlとTaとの含有量比Al/Taが0.05〜0.125であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一に記載の原子炉制御棒用ハフニウム合金。
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