JP2014189689A - プロピレン系ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固体触媒成分(A)の存在下に、(I)及び(II)の工程からなり、(I)の工程で成分(B)を添加し、(II)の工程で水素濃度50〜500ppmの範囲にし、(II)の工程の重量平均分子量が180万以上とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。成分(A):固体触媒成分。(I)プロピレンを単独重合させる又はエチレン若しくは炭素数4以上のアルファ−オレフィンを0を越えて10重量%未満でプロピレンと共重合する第一工程(II)プロピレンとエチレン又は炭素数4以上のα−オレフィンを10〜90重量%重合する第二工程、成分(B):有機アルミニウム化合物(1)R1 aAlXb(OR2)c・・・(1)
【選択図】なし
Description
しかしながら、その改良効果は未だ充分ではなく、ゲルやフィッシュアイを削減しつつ、さらなる機械物性向上のために本出願人は多角的に鋭意検討してきた。
共重合体の割合が高くなるとショートパスしていない通常の粒子(通常滞留粒子)でも、重合槽壁面等に付着しやすく、一旦生成した付着物は除熱が不十分なため塊状ポリマーを生成し、運転の障害となることがある。本出願人は、触媒調製段階において触媒粒子の分散性を高め、触媒同士が凝集しないような重合触媒を製造し、α−オレフィンを一段で、又は、二段以上の多段重合によって得る場合にも運転トラブルをなくすことができる触媒を提供している(特許文献2参照)。
しかしながら、それでも尚、粒子のベタツキについては課題が残り、生成したパウダーの流動性が悪化して重合槽からの抜き出しや移送等に障害となる。これは共重合体の分子量にも依存し低い分子量体ほど顕著である。
この方式は、生産性の観点からして、いわゆる連続重合が好適に行われ、触媒を含む原料成分が連続的もしくは間歇的に反応系に供給され、重合で得られたポリマー粒子が連続的または間歇的に反応器から排出されるなど優れている。このような気相重合法は、ポリマー粒子と同伴して抜き出される気固混合物を脱圧するのみで製品粉体が得られるため、実質的に液体を伴う環境下で重合を行うスラリー重合やバルク重合よりも、プロセスが簡易化でき、またエネルギー的にも有利であることから賞用されている。
一方、攪拌流動式プロセスでは、機械的な攪拌によって製品粉体を攪拌し、同時に反応器内で容易に気化する液体を供給することにより、この蒸発潜熱により反応熱を除去する。すなわち、撹拌混合することを特徴とし、粉体の流動を前提としていないので上述のような限界によるプロセス制約は少ないと言える。
一方で、ポリプロピレンを製造する場合には、連鎖移動反応を起こす能力のある水素を分子量調節剤として用いるのが一般的である。よりMFRの高い、すなわち、より分子量の低いポリプロピレンを製造するためには、より高濃度の水素を用いる必要がある。故に、液化プロピレンの潜熱を利用する気相重合法プロセスでは、高MFRのポリプロピレンを製造しようとすると、除熱の問題から生産性が落ちてしまう問題が発生し、これは、第一工程で分子量の低い結晶性成分を製造するポリプロピレン系ブロック共重合体の製造を行う場合、第一重合工程において問題が大きくなる。さらには、第二工程での水素同伴問題も大きくなる問題があった。
この解決手段として、構成成分の1つに特定のビニルシラン化合物を用いたプロピレン向けの水素反応性の高い改良固体触媒成分を開発し、それを各種重合プロセスに応用する手法について鋭意検討した結果、この改良固体触媒成分を、主に液化プロピレンの潜熱を用いて除熱を行う気相重合法プロセスと組み合わせると、高MFRのプロピレン系ブロック共重合体の生産性を著しく高め、加えて、プロピレン系ブロック共重合体の製造可能範囲を拡大することができた(特許文献3参照)。
しかしながら、それでもまだ第二工程での水素残存量は充分低下しておらず、水素ガスパージにより生産性へ悪影響を及ぼす問題が解決されないままであり、共重合体の分子量はさらなる向上が望まている。
成分(A):次の成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を接触処理してなる固体触媒成分
成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
成分(A2):ビニルシラン化合物
成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物
成分(A4):有機アルミニウム化合物
成分(B):下記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物
R1 aAlXb(OR2)c・・・(1)
(一般式(1)中、R1及びR2は炭素数4〜10の炭化水素基を表す。Xはハロゲン又は水素原子を表す。a≧1、0≦b≦2、0≦c≦2、a+b+c=3である。)
また、第八の発明として、前記成分(C)の総量が、前記成分(B)に対して0.5〜20倍モルであることを特徴とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方法が提供され、第九の発明として、前記成分(C)が、エタノールであることを特徴とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方法が提供され、第十の発明として、前記工程(I)において、プロピレン単独重合体を製造し、前記工程(II)においてプロピレンとエチレンを共重合し、エチレンを全モノマー成分に対して10〜90重量%重合させることを特徴とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方法が提供される。
成分(A):次の成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を接触処理してなる固体触媒成分
成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
成分(A2):ビニルシラン化合物
成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物
成分(A4):有機アルミニウム化合物
成分(B):下記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物
R1 aAlXb(OR2)c・・・(1)
(一般式(1)中、R1及びR2は炭素数4〜10の炭化水素基を表す。Xはハロゲン又は水素原子を表す。a≧1、0≦b≦2、0≦c≦2、a+b+c=3である。)
本発明の構成要素である有機アルミニウムがブロック共重合体の製造における分子量及び重合活性に関する特異な触媒機能を発揮する理由(メカニズム)については、現在までのところ、十分に解明されていないが、本発明者らは以下のように考えている。
一般的にオレフィン重合触媒による重合反応では、ポリマー生長末端が成長していく成長反応だけでなく、成長を抑止する競争的ないくつかの連鎖反応からなることが知られている。たとえば、分子量制御剤である水素への連鎖反応、助触媒として用いる有機アルミニウムへの連鎖反応、モノマープロピレン分子中のβ水素脱離による連鎖反応などが知られており、様々な分子量の混合物として製品ポリマーが得られる。本出願人らは、これまでの実績と経験に基づき分子量制御については水素による影響の次に、有機アルミニウムによる影響が大きいと推定し、その分子構造に焦点を当て鋭意研究をすすめた。
これまでのチーグラー・ナッタ触媒は重合時に還元力(活性化力)の強い比較的小さな分子であるトリエチルアルミニウムを用いるのが一般的であった為、本出願人らもこれまで特許文献1〜3に示すようなチーグラー・ナッタ重合触媒及び当該有機アルミニウムを用いて製造を行ってきた。しかしながら、本出願人の仮説によると、活性化力が強い反面、アルミニウム原子に結合する炭化水素置換基が小さい為、反応の遷移状態において触媒活性中心へ配位しやすく、実質的に連鎖反応が進行しやすく分子量が低下する原因と推定している。即ち、この推定に基づけば、固体触媒成分を活性化する能力を維持しつつ、大きな置換基を有する有機アルミニウムの適用が連鎖を抑制することが出来、従来の固体触媒成分自体の変更をすることなく重合時の有機アルミニウムを変更するだけで簡便に分子量を高めることが出来たと推定している。
さらに、分子量が高まったばかりでなく、予想外に活性も向上することを見出した。これについて考えられる要因として、これまでの還元力(活性化力)が強い有機アルミニウムが固体触媒成分製造時に使用される際、活性化反応が充分に進行すれば、引き続き、重合時にさらに当該有機アルミニウムを用いた場合、逆に過還元を引き起こし触媒を一部不活性化していたと考えられる。即ち、固体触媒成分製造時に活性化が十分に進行した場合は、重合時には穏和な還元力を有する有機アルミニウムを用いるだけで充分であると推定している。
本発明で用いる触媒においては、プロピレン系ブロック共重合体用の触媒として、(A1)チタン、マグネシウム、ハロゲンを必須成分として含有する固体成分、(A2)ビニルシラン化合物及び(A3)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物、及び(A4)有機アルミニウムを接触させてなる固体触媒成分(A)を用いることを特徴とする。この際、本発明の効果を損なわない範囲で、電子供与性化合物(C)などの任意成分を用いることが出来る。
本発明で用いる固体触媒成分(A)は以下の成分(A1)〜(A4)を接触させてなるものである。
本発明において、固体成分(A1)としては、チタン(A1a)、マグネシウム(A1b)、ハロゲン(A1c)を必須成分として含有し、任意成分として電子供与体(A1d)を用いることが出来る。ここで、「必須成分として含有する」という事は、挙示の三成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で任意の成分を任意の形態で含んでも良いという事を示すものである。チタン、マグネシウム、ハロゲンを必須成分として含有する固体成分自体は公知のものであり、以下に詳述する。
(A1a)チタン
チタン源となるチタン化合物としては、任意のものを用いることが出来る。代表的な例としては特開平3−234707号公報に開示されている化合物を挙げることが出来る。チタンの価数に関しては、4価、3価、2価、0価の任意の価数を持つチタン化合物を用いることが出来るが、好ましくは4価および3価のチタン化合物、更に好ましくは4価のチタン化合物を用いる事が望ましい。
この中で、四塩化チタンとテトラブトキシチタンが特に好ましい。3価のチタン化合物の具体例としては、三塩化チタンに代表されるハロゲン化チタン化合物類を挙げることが出来る。三塩化チタンは、水素還元型、金属アルミニウム還元型、金属チタン還元型、有機アルミニウム還元型、など、公知の任意の方法で製造された化合物を用いることが出来る。上記のチタン化合物類は単独で用いるだけではなく、複数の化合物を併用する事も可能である。また、上記チタン化合物類の混合物や平均組成式がそれらの混合された式となる化合物(例えば、Ti(OBu)mCl4−m;0<m<4などの化合物)、また、フタル酸エステル等のその他の化合物との錯化物(例えば、Ph(CO2Bu)2・TiCl4などの化合物)、などを用いる事が出来る。
マグネシウム源となるマグネシウム化合物としては、任意のものを用いることが出来る。代表的な例としては、特開平3−234707号公報に開示されている化合物を挙げることが出来る。一般的には、塩化マグネシウムに代表されるハロゲン化マグネシウム化合物類、ジエトキシマグネシウムに代表されるアルコキシマグネシウム化合物類、金属マグネシウム、酸化マグネシウムに代表されるオキシマグネシウム化合物類、水酸化マグネシウムに代表されるヒドロキシマグネシウム化合物類、ブチルマグネシウムクロライドに代表されるグリニャール化合物類、ブチルエチルマグネシウムに代表される有機金属マグネシウム化合物類、炭酸マグネシウムやステアリン酸マグネシウムに代表される無機酸及び有機酸のマグネシウム塩化合物類、及びそれらの混合物や平均組成式がそれらの混合された式となる化合物(例えば、Mg(OEt)mCl2−m;0<m<2などの化合物)、などを用いる事が出来る。 この中で特に好ましいのは、塩化マグネシウム、ジエトキシマグネシウム、金属マグネシウム、ブチルマグネシウムクロライドである。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、沃素、及びそれらの混合物を用いる事が出来る。この中で塩素が特に好ましい。ハロゲンは上記のチタン化合物類及び/又はマグネシウム化合物から供給されるのが一般的であるが、その他の化合物より供給することも出来る。代表的な例としては、四塩化ケイ素に代表されるハロゲン化ケイ素化合物類、塩化アルミニウムに代表されるハロゲン化アルミニウム化合物類、1,2−ジクロロエタンやベンジルクロライドに代表されるハロゲン化有機化合物類、トリクロロボランに代表されるハロゲン化ボラン化合物類、五塩化リンに代表されるハロゲン化リン化合物類、六塩化タングステンに代表されるハロゲン化タングステン化合物類、五塩化モリブデンに代表されるハロゲン化モリブデン化合物類、などを挙げることが出来る。これらの化合物は単独で用いるだけでなく、併用する事も可能である。この中で、四塩化ケイ素が特に好ましい。
固体成分(A1)は、任意成分として電子供与体を含有しても良い。電子供与体(A1d)の代表的な例としては、特開2004−124090号公報に開示されている化合物を挙げることが出来る。一般的には、有機酸及び無機酸並びにそれらの誘導体(エステル、酸無水物、酸ハライド、アミド)化合物類、エーテル化合物類、ケトン化合物類、アルデヒド化合物類、アルコール化合物類、アミン化合物類、などを用いることが望ましい。
電子供与体として用いる事の出来る有機酸化合物としては、フタル酸に代表される芳香
族多価カルボン酸化合物類、安息香酸に代表される芳香族カルボン酸化合物類、2−n−ブチル−マロン酸の様な2位に一つ又は二つの置換基を有するマロン酸や2−n−ブチル−コハク酸の様な2位に一つ又は二つの置換基若しくは2位と3位にそれぞれ一つ以上の置換基を有するコハク酸に代表される脂肪族多価カルボン酸化合物類、プロピオン酸に代表される脂肪族カルボン酸化合物類、ベンゼンスルホン酸やメタンスルホン酸に代表される芳香族及び脂肪族のスルホン酸化合物類、などを例示する事が出来る。これらのカルボン酸化合物類及びスルホン酸化合物類は、芳香族・脂肪族に関わらず、マレイン酸の様に分子中の任意の場所に任意の数だけ不飽和結合を有しても良い。
エステルの構成要素であるアルコールとしては、脂肪族及び芳香族アルコールを用いることが出来る。これらのアルコールの中でも、エチル基、ブチル基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基、等の炭素数1〜20の脂肪族の遊離基からなるアルコールが好ましい。更に好ましくは炭素数2〜12の脂肪族の遊離基からなるアルコールが望ましい。また、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等の脂環式の遊離基からなるアルコールを用いる事も出来る。
る事が出来る。中でも、塩素が最も好ましい。多価有機酸のポリハライドの場合は複数のハロゲンが同一であっても異なっていても良い。アミドの構成要素であるアミンとしては、脂肪族及び芳香族アミンを用いることが出来る。これらのアミンの中でも、アンモニア、エチルアミンやジブチルアミンに代表される脂肪族アミン、アニリンやベンジルアミンに代表される芳香族の遊離基を分子内に有するアミン、などを好ましい化合物として例示する事が出来る。
多価エーテル化合物類、などを例示する事が出来る。多価エーテル化合物類の好ましい例は、後述する少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)であり、特開平3−294302号公報および特開平8−333413号公報に開示された例示から選ぶことが出来る。
れる脂肪族アミン化合物類、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジンに代表される窒素含有脂環式化合物類、アニリンに代表される芳香族アミン化合物類、ピリジンに代表される窒素原子含有芳香族化合物類、1,3−ビス(ジメチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパンに代表される多価アミン化合物類、などを例示することが出来る。
ブチル、フタル酸ジヘプチルに代表されるフタル酸エステル化合物類、フタロイルジクロライドに代表されるフタル酸ハライド化合物類、2−n−ブチル−マロン酸ジエチルの様な2位に一つ又は二つの置換基を有するマロン酸エステル化合物類、2−n−ブチル−コハク酸ジエチルの様な2位に一つ又は二つの置換基若しくは2位と3位にそれぞれ一つ以上の置換基を有するコハク酸エステル化合物類、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパンや2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパンの様な2位に一つ又は二つの置換基を有する1,3−ジメトキシプロパンに代表される脂肪族多価エーテル化合物類、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンに代表される芳香族の遊離基を分子内に有する多価エーテル化合物類、などである。
固体成分(A1)を調製する際に任意成分として電子供与体を用いる場合の使用量は、使用するマグネシウム化合物の量に対してモル比(電子供与体のモル数/マグネシウム化合物のモル数)で、好ましくは0.001〜10の範囲内であり、特に好ましくは0.01〜5の範囲内が望ましい。
[−Si(H)(R)−O−]q・・・(2)
(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、qはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチストークスとなる重合度を示す。)
具体的な化合物の例としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハイドロジェンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、等を挙げることが出来る。また、必要に応じて電子供与体等の任意成分を接触させても良い。この際、任意成分はハロゲンを含有するチタン化合物類及び/又はハロゲンを含有するケイ素化合物類と同時に接触させても良いし、別々に接触させても良い。
本発明に用いられるビニルシラン化合物(A2)としては、特開平3−234707号公報及び特開2003−292522号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。これらのビニルシラン化合物はモノシラン(SiH4)の水素原子の少なくとも一つがビニル基類で置換され、残りの水素原子の一部ないし全部がその他の遊離基に置き換えられた構造を持つ化合物であり、下記一般式(3)で表すことが出来る。
[CH2=CH−]mSiXnR1 j(OR2)k・・・(3)
(一般式(2)中、Xはハロゲンを表す。R1は水素又は炭化水素基を表す。R2は水素又は炭化水素基又は有機ケイ素基を表す。m≧1,0≦n≦3,0≦j≦3,0≦k≦2,m+n+j+k=4である。)
一般式(3)中、Xはハロゲンを表し、フッ素、塩素、臭素、沃素、などを例示する事が出来る。複数存在する場合はお互いに同一であっても異なっても良い。この中で、塩素が特に好ましい。nはハロゲンの数を表し、0以上3以下の値を取る。より好ましくは、nの値は0以上2以下である事が望ましく、特に好ましくは0である。
一般式(3)中、R1は水素又は炭化水素基を表し、好ましくは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基、より好ましくは水素又は炭素数1〜12の炭化水素基から選ばれる任意の遊離基を表す。好ましいR1の例としては、水素、メチル基やブチル基に代表されるアルキル基、シクロヘキシル基に代表されるシクロアルキル基、フェニル基に代表されるアリール基、などを挙げる事が出来る。特に好ましいR1の例としては、水素、メチル基、エチル基、フェニル基、などを挙げる事が出来る。jはR1の数を表し、0以上3以下の値を取る。より好ましくは、jの値は1以上3以下である事が望ましく、更に好ましくは2以上3以下であり、特に好ましくは2である。jが2以上である場合、複数存在するR1はお互いに同一であっても異なっても良い。
ことも出来る。好ましい化合物の例としては、CH2=CH−SiMe3、[CH2=CH−]2SiMe2、CH2=CH−Si(Cl)Me2、CH2=CH−Si(Cl)2Me、CH2=CH−SiCl3、[CH2=CH−]2Si(Cl)Me、[CH2=CH−]2SiCl2、CH2=CH−Si(Ph)Me2、CH2=CH−Si(Ph)2Me、CH2=CH−SiPh3、[CH2=CH−]2Si(Ph)Me、[CH2=CH−]2SiPh2、CH2=CH−Si(H)Me2、CH2=CH−Si(H)2Me、CH2=CH−SiH3、[CH2=CH−]2Si(H)Me、[CH2=CH−]2SiH2、CH2=CH−SiEt3、CH2=CH−SiBu3、CH2=CH−Si(Ph)(H)Me、CH2=CH−Si(Cl)(H)Me、CH2=CH−Si(Me)2(OMe)、CH2=CH−Si(Me)2(OSiMe3)、CH2CH−Si(Me)2−OSi(Me)2−CH=CH2、などを挙げることが出来る。これらの中でも、CH2CH−SiMe3、[CH2=CH−]2SiMe2、がより好ましく、[CH2=CH−]2SiMe2が最も好ましい。
(A3a)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物
本発明で用いられるアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物(A3a)としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。一般的には、下記一般式(4)にて表される化合物を用いることが望ましい。
R3R4 aSi(OR5)b・・・(4)
(一般式(4)中、R3は炭化水素基又はヘテロ原子含有炭化水素基を表す。R4は水素、ハロゲン、炭化水素基及びヘテロ原子含有炭化水素基から選ばれる任意の遊離基を表す。R5は炭化水素基を表す。0≦a≦2,1≦b≦3,a+b=3である。)
R3として用いることの出来る炭化水素基は、一般に炭素数1〜20、好ましくは炭素数3〜10のものである。R3として用いることの出来る炭化水素基の具体的な例としては、n−プロピル基に代表される直鎖状脂肪族炭化水素基、i−プロピル基やt−ブチル基に代表される分岐状脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基に代表される脂環式炭化水素基、フェニル基に代表される芳香族炭化水素基、などを挙げる事が出来る。より好ましくは、R3として分岐状脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を用いる事が望ましく、とりわけ、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、テキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、などを用いることが望ましい。R3がヘテロ原子含有炭化水素基である場合は、ヘテロ原子が、窒素、酸素、硫黄、リン、ケイ素から選ばれる事が望ましく、とりわけ、窒素又は酸素である事が望ましい。R3のヘテロ原子含有炭化水素基の骨格構造としては、R3が炭化水素基である場合の例示から選ぶことが望ましい。とりわけ、N,N−ジエチルアミノ基、キノリノ基、イソキノリノ基、などが好ましい。
R4として用いることの出来る炭化水素基の具体的な例としては、メチル基やエチル基に代表される直鎖状脂肪族炭化水素基、i−プロピル基やt−ブチル基に代表される分岐状脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基に代表される脂環式炭化水素基、フェニル基に代表される芳香族炭化水素基、などを挙げる事が出来る。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、などを用いることが望ましい。R4がヘテロ原子含有炭化水素基である場合は、R3がヘテロ原子含有炭化水素基である場合の例示から選ぶことが望ましい。
とりわけ、N,N−ジエチルアミノ基、キノリノ基、イソキノリノ基、などが好ましい。aの値が2の場合、二つあるR4は同一であっても異なっても良い。また、aの値に関わらず、はR4とR3同一であっても異なっても良い。
中でも、メチル基とエチル基が最も好ましい。bの値が2以上である場合、複数存在するR5は同一であっても異なっても良い。
これらの有機ケイ素化合物類は単独で用いるだけでなく、複数の化合物を併用することも出来る。
本発明で用いられる少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(A3b)としては、特開平3−294302号公報および特開平8−333413号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。一般的には、下記一般式(5)にて表される化合物を用いることが望ましい。
R8O−C(R7)2−C(R6)2−C(R7)2−OR8・・・(5)
(一般式(5)中、R6及びR7は水素、炭化水素基及びヘテロ原子含有炭化水素基から選ばれる任意の遊離基を表す。R8は炭化水素基又はヘテロ原子含有炭化水素基を表す。)
R6として用いることの出来る炭化水素基は、一般に炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のものである。R6として用いることの出来る炭化水素基の具体的な例としては、n−プロピル基に代表される直鎖状脂肪族炭化水素基、i−プロピル基やt−ブチル基に代表される分岐状脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基に代表される脂環式炭化水素基、フェニル基に代表される芳香族炭化水素基、などを挙げる事が出来る。
より好ましくは、R6として分岐状脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を用いる事が望ましく、とりわけ、i−プロピル基、i−ブチル基、i−ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、などを用いることが望ましい。
二つのR6は結合して一つ以上の環を形成しても良い。この際、環構造中に2個又は3個の不飽和結合を含むシクロポリエン系構造を取る事も出来る。また、他の環式構造と縮合していても良い。単環式、複環式、縮合の有無に関わらず、環上に炭化水素基を置換基として1つ以上有していても良い。環上の置換基は、一般に炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のものである。具体的な例としては、n−プロピル基に代表される直鎖状脂肪族炭化水素基、i−プロピル基やt−ブチル基に代表される分岐状脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基に代表される脂環式炭化水素基、フェニル基に代表される芳香族炭化水素基、などを挙げる事が出来る。
一般式(5)中、R8は炭化水素基又はヘテロ原子含有炭化水素基を表す。具体的には、R8はR6が炭化水素基である場合の例示から選ぶ事が出来る。好ましくは、炭素数1〜6の炭化水素基である事が望ましく、更に好ましくはアルキル基である事が望ましい。最も好ましくはメチル基である。
R6〜R8がヘテロ原子含有炭化水素基である場合は、ヘテロ原子が、窒素、酸素、硫黄、リン、ケイ素から選ばれる事が望ましい。また、R6〜R8が炭化水素基であるかヘテロ原子含有炭化水素基であるかに関わらず、任意にハロゲンを含んでいても良い。R6〜R8がヘテロ原子及び/又はハロゲンを含む場合、その骨格構造は炭化水素基である場合の例示から選ばれる事が望ましい。また、R6〜R8の八個の置換基はお互いに同一であっても異なっても良い。
中でも、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、が特に好ましい。これらの少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(A3b)は単独で用いるだけでなく、複数の化合物を併用することも出来る。また、固体成分(A1)中の任意成分(A1d)として用いられる多価エーテル化合物と同一であっても異なっても良い。
本発明において固体触媒成分(A)を調製する際の用いられる有機アルミニウム化合物(A4)としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。一般的には、下記一般式(6)にて表される化合物を用いることが望ましい。
R9 cAlXd(OR10)e・・・(6)
(一般式(6)中、R9は炭化水素基を表す。Xはハロゲン又は水素を表す。R10は炭化水素基又はAlによる架橋基を表す。c≧1、0≦d≦2、0≦e≦2、c+d+e=3である。)
一般式(6)中、Xはハロゲン又は水素である。Xとして用いる事の出来るハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、沃素、などを例示することが出来る。この中で、塩素が特に好ましい。
一般式(6)中、R10は炭化水素基である。R10が炭化水素基である場合には、R9の炭化水素基の例示と同じ群からR7を選択することが出来る。
本発明における固体触媒成分(A)は、(A1)固体成分、(A2)ビニルシラン化合物、並びに、(A3)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(A4)、有機アルミニウム化合物、固体触媒成分(A)の各構成成分の接触条件は、酸素を存在させない事が必要であるものの、本発明の効果を損なわない範囲で任意の条件を用いることが出来る。一般的には、次の条件が好ましい。
有機アルミニウム化合物(A4)を用いる場合の使用量は、固体成分(A1)を構成するチタン成分に対するアルミニウムの原子比(アルミニウム原子のモル数/チタン原子のモル数)で、好ましくは0.1〜100の範囲内であり、特に好ましくは1〜50の範囲内が望ましい。
手順(ii):(A1)固体成分に(A3)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物及び/又は少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物を接触させた後、(A2)ビニルシラン化合物を接触させる方法
手順(iii):全ての化合物を同時に接触させる方法
などを例示することが出来る。この中でも、手順(i)及び手順(iii)が好ましい。
手順(v):(A1)固体成分に(A2)ビニルシラン化合物、(A3)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物及び/又は少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物を接触させ、その後に(A4)有機アルミニウム化合物を接触させる方法、
手順(vi):全ての化合物を同時に接触させる方法、などが好ましい。(A4)有機アルミニウム化合物についても上記と同様に複数回接触させる事が出来る。この際、複数回用いる(A4)有機アルミニウム化合物がお互いに同一であっても異なっても良い。
本発明の触媒において用いられる有機アルミニウム化合物(B)としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。好ましくは、固体触媒成分(A)を調製する際有機アルミニウム化合物(A4)における例示と同じ群から選択する事が出来る。この際、有機アルミニウム化合物(B)と有機アルミニウム化合物(A4)が同一であっても異なっても良い。中でも、有機アルミニウム化合物(B)の炭素数は、有機アルミニウム化合物(A4)の炭素数より多いことが好ましい。さらに好ましくは、有機アルミニウム化合物(B)がトリイソブチルアルミニウムであることが好ましい。また、単独の化合を用いるだけでなく、複数の化合物を併用することも出来る。
R1 aAlXb(OR2)c ・・・(1)
(ここで、R1及びR2は炭素数4〜10の炭化水素基を表す。X はハロゲン又は水素原子を表す。a≧1、0≦b≦2、0≦c≦ 2、a+b+c=3である。)
本発明においては触媒として固体触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)を用いることが必須要件であるが、本発明の効果を損なわない範囲で、下記に説明する有機ケイ素化合物(D1)、及び、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)、その他の化合物(E)の任意成分を用いることが出来る。
本発明の触媒において任意成分として用いられる有機ケイ素化合物(D1)としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることが出来る。好ましくは、固体触媒成分(A)において用いられるアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物(A3a)における例示と同じ群から選択する事が出来る。この際、アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物(A3a)と任意成分として用いられる有機ケイ素化合物(D1)が同一であっても異なっても良い。
有機ケイ素化合物(D1)は単独の化合物を用いるだけでなく、複数の化合物を併用することも出来る。また触媒成分として成分(A)、(B)に加えて、必要に応じて(D1)有機ケイ素化合物を重合時に添加することもできる。
本発明の触媒において任意成分として用いられる少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)としては、好ましくは、固体触媒成分(A)において用いられる少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(A3b)における例示と同じ群から選択する事が出来る。この際、固体触媒成分(A)を調製する際に用いられる少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(A3b)と触媒の任意成分として用いられる少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)が同一であっても異なっても良い。少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)は単独の化合物を用いるだけでなく、複数の化合物を併用することも出来る。また触媒成分として成分(A)、(B)に加えて、必要に応じて(D1)有機ケイ素化合物及び/又は(D2)少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物
を重合時に添加することもできる。
本発明の効果を損なわない限り、上記有機ケイ素化合物(D1)及び少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)以外の成分を触媒の任意成分として用いる事が出来る。例えば、特開2004−124090号公報に開示された様に、分子内にC(=O)N結合を有する化合物(E)を用いることにより、CXSの様な非晶性成分の生成を抑制することが出来る。この場合、テトラメチルウレア、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−エチル−2−ピロリジノン、などを好ましい例として挙げることが出来る。また、ジエチル亜鉛の様なAl以外の金属原子を持つ有機金属化合物を用いることも出来る。また触媒成分として成分(A)、(B)に加えて、必要に応じて(D1)有機ケイ素化合物及び/又は(D2)少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物及び/又は(E)その他の化合物
を重合時に添加することもできる。
発明の触媒における任意成分の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が好ましい。
有機ケイ素化合物(D1)を用いる場合の使用量は、固体触媒成分(A)を構成するチタン成分に対するモル比(有機ケイ素化合物(D1)のモル数/チタン原子のモル数)で、好ましくは0.01〜10,000の範囲内であり、特に好ましくは0.5〜500の範囲内が望ましい。
少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)を用いる場合の使用量は、固体触媒成分(A)を構成するチタン成分に対するモル比(少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物(D2)のモル数/チタン原子のモル数)で、好ましくは0.01〜10,000の範囲内であり、特に好ましくは0.5〜500の範囲内が望ましい。
分子内にC(=O)N結合を有する化合物(E)を用いる場合の使用量は、固体触媒成分(A)を構成するチタン成分に対するモル比(分子内にC(=O)N結合を有する化合物(E)のモル数/チタン原子のモル数)で、好ましくは0.001〜1,000の範囲内であり、特に好ましくは0.05〜500の範囲内が望ましい。
1.予備重合工程
本発明における重合触媒成分(A)は、本重合で使用する前に予備重合処理して用いることが好ましい。重合プロセスに先立って、予め少量のポリマーを触媒周囲に生成させることによって、触媒がより均一となり、微粉の発生量を抑えることができる。
また、その重合に際して生成するポリマーの分子量を調節するために水素等の分子調節剤を併用することもできる。
固体触媒成分(A)又は固体成分(A1)1グラムあたりの基準で、予備重合量は0.001〜100gの範囲内であり、好ましくは0.1〜50g、更に好ましくは0.5〜10gの範囲内が望ましい。予備重合時の反応温度は−150〜150℃、好ましくは0〜100℃である。そして、予備重合時の反応温度は本重合のときの重合温度よりも低くする事が望ましい。反応は、一般的に撹拌下に行うことが好ましく、そのとき不活性溶媒を存在させることもできる。重合触媒成分(A)の予備重合処理に用いられる不活性溶剤は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカンおよび流動パラフィン等の液状飽和炭化水素やジメチルポリシロキサンの構造を持ったシリコンオイル等重合反応に著しく影響を及ぼさない不活性溶剤である。これらの不活性溶剤は1種の単独溶剤または2種以上の混合溶剤のいずれでもよい。これらの不活性溶剤の使用に際しては重合に悪影響を及ぼす水分、イオウ化合物等の不純物を取り除いた後で使用することが好ましい。
本発明の重合工程は、第1段重合(第一工程)および第2段重合(第二工程)の二段階よりなる。第1段重合および第2段重合はこの順序(第1段→第2段)で実施する。
本発明によるプロピレン系ブロック共重合体の製造は、触媒成分とモノマーが効率良く接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的な重合形態として、液化させたモノマー中でのバルク重合、または実質的に溶媒を用いない気相重合等に適用される。また、全体として少なくとも2槽以上用いて、連続式によって実施する。また、好ましくは、第二工程で流動層反応器、または内部に水平軸回りに回転する撹拌機を有する横型反応器を用いることが好ましい。
本発明において、重合を行う相が実質的に気相であれば良く、本発明の効果を阻害しない範囲で液が存在してもよい。この液としては、除熱のための液化プロピレンだけでなく、ヘキサンなどの不活性炭化水素成分を例示することができる。
気相重合法プロセスとしては、二段気相重合法プロセスが好ましく、二段気相重合法プロセスは、前記した固体触媒成分(A)を用い、先ず第1段階で、プロピレンを単独で重合させるか、或いはプロピレンとエチレン及び炭素数4〜8のα‐オレフィンからなる群から選ばれる1種以上のコモノマーとを共重合させ、次いで第2段階で、プロピレンとエチレン及び炭素数4〜8のα‐オレフィンからなる群から選ばれる1種以上のコモノマーとを共重合させるものである。
また、第一重合工程及び/又は第二重合工程において、槽数を増やすことなく滞留時間分布を更に狭くする方法として、重合槽の中にパウダーの移動を制限する堰を設けることもできる。堰の形態としては、重合槽に固定された固定堰を用いてもよいし、回転軸に固定された回転堰を用いてもよい。
4.第一工程
第一段重合(第一工程)は、バルク重合または実質気相状態で、プロピレン単独、あるいはプロピレンとα−オレフィンとの混合物を固体触媒成分(A)、成分(B)および必要に応じて電子供与体(C)の存在下で、連続重合させて、結晶性のプロピレン重合体を製造する工程である。α−オレフィンとしてはエチレンが一般的である。この第一段重合では、プロピレン単独重合体またはα−オレフィン含量7重量%以下のプロピレン・α−オレフィン共重合体を形成させる。第1段重合でプロピレン・α−オレフィン重合体中のα−オレフィン含量が7重量%を越えると、最終共重合体の嵩密度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大幅に増大する。
滞留時間は重合槽の構成や製品インデックスに合わせて任意に調整する事が出来る。一般的には、30分〜10時間の範囲内で設定される。
ト(MFR)を制御することができる。プロピレン系ブロック共重合体のMFRは、成形方法や用途により設定されるが、通常、0.1以上、好ましくは50以上、さらに好ましくは70以上であり、1000以下、好ましくは500以下、さらに好ましくは400以下である。MFRが過小な場合は、ポリマーの流動性が著しく低下し成形が困難となり、また過大な場合は、引張り特性の低下などが発生する。
5.第二工程
第二段階重合(第二工程)は、プロピレンとα−オレフィンとの混合物を一つ以上の重合槽で重合させて、重合体を製造する工程である。α−オレフィンとしては、エチレンが好ましい。この第二段階重合ではプロピレン/α−オレフィンの重合比(重量比)が90/10〜10/90、好ましくは80/20〜20/80、特に好ましくは70/30〜30/70の割合であるプロピレンの共重合体を製造する。ただし、この工程での重合量は、全重合量の15重量%以上、好ましくは20重量%以上、更に好ましくは25重量%以上であり、90重量%以下、好ましくは70重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。重合量が過小な場合はプロピレン系ブロック共重合体の衝撃強度が低下し、過大な場合はプロピレン系ブロック共重合体のパウダー流動性が著しく悪化し、系内からの抜出しトラブルの発生や系内への付着が発生する。また、第二段階重合では、エチレン以外の他のコモノマーを共存させてもよい。
本発明における第2工程の重合反応器内の水素濃度が50ppm以上、500molppm以下である。好ましくは50ppm以上、400molppm以下、さらに好ましくは50molppm以上、300molppm以下である。
この下限を下回るためには反応ガスのパージ量が多くなりすぎ原単位の悪化を招いたり、逆に水素濃度がこれ以上高くなると分子量が十分に上がらなかったりするおそれがある。これらの水素濃度の値は、ガスクロマトグラフで測定される。なお水素とプロピレンのモル比は必ずしも常時一定である必要はない。連続重合の場合はそのポリマーを重合した触媒の平均滞留時間の平均値を採用する。バッチ重合の場合は重合開始から重合終了までの間の平均値を採用する。特にバッチ重合においては水素を初期にだけ一括で反応器に導入することがあり、この場合水素の消費に従って経時的に減少したり、また逆に重合反応に伴い発生する水素の蓄積で経時的に上がっていく場合があるが、このような場合は重合開始時の水素とプロピレンのモル比と、重合終了時の水素とプロピレンのモル比との平均値を採用する。
水素濃度を本発明の範囲に調整する方法としては、(a)水素分離膜によって水素に富むガスを選択的に透過分離する方法、(b)オレフィンに対する接触水素化能を持つ水素添加触媒を使用する方法、(c)水素を選択的に吸着する固体吸着剤を使用する方法、(d)水素を選択的に吸着する液体吸着剤を使用する方法等があるが、工業的には(a)が好ましい。
本発明で用いられる水素分離膜としては、平膜積層型、封筒状にした平膜を巻いたコイル型、中空糸型を挙げることができる。水素分離膜の素材としては、セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリふッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴム、ポリイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシドなどを挙げることができる。及びそれらの変性素材を挙げることができる。
第二段階重合(第二工程)で製造される重合体の重量平均分子量(Mwcopoly)は、180万以上であり、好ましくは180万〜340万の範囲であり、より好ましくは180万〜260万の範囲である。Mwcopolyが180万以下となると、耐衝撃強度が低下するなど物性が低下するおそれがある。一方、Mwcopolyが340万以上となると、共重合体成分と第一段階重合で製造される結晶性のプロピレン重合体との混合が十分に行われないおそれがあり、好ましくない。
また、第二段階重合(第二工程)で製造される重合体の極限分子量([η]copoly)は、9以上であり、好ましくは9〜15の範囲であり、より好ましくは9〜13の範囲である。
6.電子供与体化合物(C)
第一工程または第二工程のいずれか、あるいは両方で、添加する電子供与体化合物(成分(C))は、触媒成分のひとつとして用いられる電子供与体とは異なり、比較的短時間で重合槽から排出された粒子(ショートパス粒子)を失活させる目的で使用される電子供与体化合物であ、触媒キラーとも称されるものである。成分(C)としては、通常は酸素、窒素、リンあるいは硫黄を含有する有機化合物である。
し21のアミン。
以上のなかで、本発明における成分(C)としては、特に好ましいものはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸メチルである。
従って、成分(C)の添加は、ショートパス粒子を選択的に、かつ効率的に失活させる必要があり、少なくとも第2段重合工程の前半までに添加することが必要となる。
成分(C)の効果としては、通常滞留粒子に対してはその一部分を失活させるのに対しートパス粒子は完全に失活させる特性を持っている。これは粒子の粒径の違いによるものである。
また、成分(C)以外で第2段重合槽に標準状態で気体である重合活性抑制剤を添加して、第2段重合槽の重合活性を制御しても良い。重合活性抑制剤と成分(C)を併用した場合、成分(C)の添加量が減少するため、ゲルやフッシュアイ低減の効果は小さくなるが、第2段重合槽の重合量制御に関しては、優れた方法である。標準状態で気体である活性抑制剤としては、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、硫化カルボニル、アンモニアなどが挙げられる。
また、標準状態で液体である成分(C)の場合は、反応槽へ直接添加するか、あるいは不活性炭化水素溶媒、液体状モノマーに溶解希釈して供給することもできる。この場合、反応槽の頂部或いは底部より導入しても良いが、成分(C)の分散と言う点では、頂部から添加することが好ましい好ましく、更にはスプレーノズル等を用いれば、より成分(C)の分散性を高めることができる。成分(C)の添加量は、特に限定しないが、第二工程の重合量がプロピレン系ブロック共重合体に対して20重量%以上の場合、重合系内に添加する成分(C)の総量が、使用する成分(B)に対して、0.5倍モル以上、より好ましくは0.8倍モル以上、さらに好ましくは1倍モル以上であり、20倍モル以下、好ましくは10倍モル以下、より好ましくは5倍モル以下である。成分(C)の添加量が過小な場合は、ゲル、フィッシュアイの低減効果が小さく、また成分(C)の添加量が過剰な場合は、第2段重合槽の活性が著しく低下する。
(1)メルトフローレート(MFR):
JISK7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して求めた。
プロピレン単独重合体のMFR、プロピレンエチレンブロック共重合体のMFR、及び、プロピレンエチレンブロック共重合体中のプロピレンエチレンランダム共重合体成分単位の含量の値を用いて、下記に示す粘度の混合則に基づき計算した。
100×LN(ブロック共重合体のMFR)
=(プロピレン単独重合体単位の含量)×LN(プロピレン単独重合体のMFR)+(ランダム共重合体成分単位の含量)×LN(ランダム共重合体のMFR)
本発明で用いるプロピレン系ブロック共重合体中のプロピレンエチレンランダム共重合体部分(以下ゴム成分ということがある。)の比率(Wc)、エチレン含量及び重量平均分子量(Mwcopoly)の測定は、下記の装置、条件を用い、下記の手順で測定する。
(i)クロス分別装置
ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100(CFCと略す)
(ii)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析
FT−IR、パーキンエルマー社製 1760X
CFCの検出器として取り付けられていた波長固定型の赤外分光光度計を取り外して代わりにFT−IRを接続し、このFT−IRを検出器として使用する。CFCから溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトランスファーラインは1mの長さとし、測定の間を通じて140℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフローセルは光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測定の間を通じて140℃に温度保持する。
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
CFC後段部分のGPCカラムは、昭和電工社製AD806MSを3本直列に接続して使用する。
(i)溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB)
(ii)サンプル濃度:4mg/mL
(iii)注入量:0.4mL
(iv)結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温する。
(v)分別方法:
昇温溶出分別時の分別温度は40、100、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別する。なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション3)の溶出割合(単位:重量%)を各々W40、W100、W140と定義する。W40+W100+W140=100である。また、分別した各フラクションは、そのままFT−IR分析装置へ自動輸送される。
(vi)溶出時溶媒流速:1mL/分
CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラクション1〜3について、GPC−IRデータを採取する。
(i)検出器:MCT
(ii)分解能:8cm−1
(iii)測定間隔:0.2分(12秒)
(iv)一測定当たりの積算回数:15回
各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−IRによって得られる2945cm−1の吸光度をクロマトグラムとして使用して求める。溶出量は各溶出成分の溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
使用する標準ポリスチレンは何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。
F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000。
各々が0.5mg/mLとなるようにODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.4mL注入して較正曲線を作成する。較正曲線は最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。分子量への換算は森定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー」(共立出版)を参考に汎用較正曲線を用いる。その際使用する粘度式([η]=K×Mα)には以下の数値を用いる。
(i)標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時
K=0.000138、α=0.70
(ii)プロピレン系ブロック共重合体のサンプル測定時
K=0.000103、α=0.78
各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエチレン含有量の分布)は、FT−IRによって得られる2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−NMR測定等によりエチレン含有量が既知となっているエチレン−プロピレンラバー(EPR)及びそれらの混合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチレン含有量(重量%)に換算して求める。
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体中のプロピレンエチレンランダム共重合体部分の比率(Wc)は、下記式(I)で理論上は定義され、以下のような手順で求められる。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/B100 …(I)
式(I)中、W40、W100は、上述した各フラクションでの溶出割合(単位:重量%)であり、A40、A100は、W40、W100に対応する各フラククションにおける実測定の平均エチレン含有量(単位:重量%)であり、B40、B100は、各フラクションに含まれるプロピレンエチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量(単位:重量%)である。A40、A100、B40、B100の求め方は後述する。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/100 …(II)
つまり、(II)式右辺の第一項であるW40×A40/B40は結晶性を持たないプロピレンエチレンランダム共重合体含有量(重量%)を示し、第二項であるW100×A100/100は結晶性を持つプロピレンエチレンランダム共重合体部分含有量(重量%)を示す。
ここで、B40およびCFC測定により得られる各フラクション1および2の平均エチレン含有量A40、A100は、次のようにして求める。
微分分子量分布曲線のピーク位置に対応するエチレン含有量がB40となる。また、測定時にデータポイントとして取り込まれる、各データポイント毎の重量割合と各データポイント毎のエチレン含有量の積の総和がフラクション1の平均エチレン含有量A40となる。フラクション2の平均エチレン含有量A100も同様に求める。
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体におけるプロピレンエチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量は、上述で説明した値を用い、次式から求められる。
プロピレンエチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量(重量%)=(W40×A40+W100×A100)/Wc
但し、Wcは先に求めたプロピレンエチレンランダム共重合体部分の比率(重量%)である。
Mwcopolyは、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)のGPCから得られる曲線をもとに算出する。
前述するように、フラクション1には2段目で重合したプロピレンエチレンランダム共重合体の大部分、およびプロピレン単独重合体部分の中でも極端に分子量の低い成分およびアタクチックな成分が存在する。本発明では、この2つの成分のうち2段目で重合したプロピレンエチレンランダム共重合体のみの重量平均分子量を規定する。そこで、図1に示すように、得られたフラクション1全体のGPC曲線から、分子量1万以下の成分データを除いた後に、再び分子量分布曲線を算出する。そののちにMwについて求めたものをMwcopolyとする。
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体におけるプロピレンエチレンランダム共重合体部分の固有粘度[η]copolyは、ウベローデ型粘度計を用いてデカリンを溶媒として温度135℃で測定する。
まず、結晶性プロピレン重合体部分の重合終了後、一部を重合槽よりサンプリングし、固有粘度[η]homoを測定する。次に、結晶性プロピレン重合体部分を重合した後、プロピレンエチレンランダム共重合体を重合して得られた最終重合物(F)の固有粘度[η]Fを測定する。[η]copolyは、以下の関係から求める。
[η]F=(100−Wc)/100×[η]homo+Wc/100×[η]copoly
(1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)2を200g、TiCl4を1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。更に、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分(b1)のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分(b1)のTi含量は2.7質量%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分(b1)のスラリーを固体成分(b1)として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分(b1)の濃度が25g/Lとなるように調整した。SiCl450mlを加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。
その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチ
ルジビニルシランを30ml、(i−Pr)2Si(OMe)2を30ml、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、得られたスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分にはTiが1.2質量%、(i−Pr)2Si(OMe)2が8.8質量%含まれていた。
(2)予備重合
上記で得られた固体成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が20g/Lとなるように調整した。スラリーを10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、更に30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分(b)を得た。この固体触媒成分(b)は、固体成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分(b)のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0質量%、(i−Pr)2Si(OMe)2が8.2質量%含まれていた。
内容積2000リットルの流動床式反応槽を2個連結してなる連続反応装置を用いて重合を行った。まず第1反応槽で、重合温度65℃、全圧3.0MPa、プロピレン分圧1.8MPa、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.085、となるように連続的に供給するとともに、固体触媒成分(b)を2.75g/Hr、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を9.2g/Hrにて、連続的に供給した。第1段重合工程で重合した製品(重合体A)のサンプリングにより分析した結果、MFRは281g/10minだった。
第1段重合工程に引き続き、内容積2000リットルの流動床式反応槽にて第2段重合
工程の重合(共重合体B)を実施した。第2反応槽では、重合温度70℃で、全圧力2.5MPa、エチレンとプロピレン分圧1.8MPa、プロピレンとエチレンをエチレン/プロピレンのモル比で0.1039となるように連続的に供給した。更に、分子量制御剤としての水素を、0.000139(139ppm)で水素/プロピレンのモル比を調節し連続的に供給すると共に、活性抑制剤(触媒キラー)としてエチルアルコールを、共重合体Bの割合が製品全体に対して23%になるように供給した。最終的に後段のベッセルに移送し、そこでは、水分を含んだ窒素ガスを供給して反応を停止、残留ガスをパージさせ、プロピレン系ブロック共重合体を得た。得られた製品全体のMFRは19g/10min、共重合体B中のエチレン含量は42.4%だった。
実施例1において、固体触媒成分(b)のフィード量を4.05g/hr、有機アルミニウム化合物としてトリエチルアルミニウム(TEA)を5.2g/Hr、水素/プロピレンのモル比で0.000128(128ppm)となるように制御したこと以外は、実施例1同様の方法でプロピレン系ブロック共重合体を製造した。得られたパウダーの分析結果を表1にまとめて示す。
また、従来レベルの低水素濃度で高Mwの共重合体成分を有するプロピレン系ブロック共重合体を製造できるので、生産性が高く安価に製造できる。
Claims (10)
- 下記の固体触媒成分(A)の存在下に、下記の(I)及び(II)の工程からなり、(I)の工程で下記の成分(B)を添加し、(II)の工程を全モノマー成分に対して水素濃度50〜500ppmの範囲で重合することにより、(II)の工程で生成する成分の重量平均分子量(Mwcopoly)が180万以上とすることを特徴とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
成分(A):次の成分(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)を接触処理してなる固体触媒成分
成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
成分(A2):ビニルシラン化合物
成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物
成分(A4):有機アルミニウム化合物
(I)プロピレンを単独重合させる又はエチレン若しくは炭素数4以上のアルファ−オレフィンを全モノマー成分に対して0を越えて10重量%未満でプロピレンと共重合させる第一工程
(II)プロピレンと、エチレン又は炭素数4以上のα−オレフィンを重合し、エチレン又は炭素数4以上のα−オレフィンを全モノマー成分に対して10〜90重量%重合させる第二工程
成分(B):下記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物
R1 aAlXb(OR2)c・・・(1)
(一般式(1)中、R1及びR2は炭素数4〜10の炭化水素基を表す。Xはハロゲン又は水素原子を表す。a≧1、0≦b≦2、0≦c≦2、a+b+c=3である。) - 前記工程(II)において、気相流動層反応器を用いて重合することを特徴とする請求項1に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記工程(II)において、機械的な攪拌機構を備える横型気相重合反応器を用いて重合することを特徴とする請求項1に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記工程(II)において、水素分離膜を用い水素濃度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記成分(A4)が、トリエチルアルミニウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記成分(B)が、トリイソブチルアルミニウムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記工程(I)及び/又は、前記工程(II)で、下記成分(C)を添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
成分(C):電子供与体化合物 - 前記成分(C)の総量が、前記成分(B)に対して0.5〜20倍モルであることを特徴とする請求項7に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記成分(C)が、エタノールであることを特徴とする請求項7又は8に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
- 前記工程(I)において、プロピレン単独重合体を製造し、前記工程(II)においてプロピレンとエチレンを共重合し、エチレンを全モノマー成分に対して10〜90重量%重合させることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法。
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