JP2014191945A - 接点装置 - Google Patents

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裕亮 森口
Hideki Enomoto
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Abstract

【課題】 耐溶着性を改善しながらも製造コストの増大が抑えられる接点装置を提供する。
【解決手段】 互いに離接するように相対的に可動な各接点1,2が、それぞれ、互いに接触する接触部11,21と、互いに接触しない電極部12,22とを有する。各接触部11,21が平面形状とされるのに対して各電極部12,22が球面形状とされることで、接触部11,21間よりも電極部12,22間にアーク3が発生しやすくされている。接点1,2の開閉の過程ではアーク3が電極部12,22間に発生することで接触部11,21間でのアーク3の発生が抑えられるから、電極部12,22が設けられない場合に比べて耐溶着性が改善される。また、別途に駆動される接点を設ける場合に比べ、部品点数が増加しないから製造コストの増大が抑えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、接点装置に関するものである。
高電圧用の接点装置においては、接点の開閉時に接点間にアーク(放電)が発生する。
従来から、上記のようなアークによる接点の溶着が防止される接点装置として、耐溶着性能に優れた第1接点と、この第1接点に対して並列に接続され接触信頼性に優れた第2接点とを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記の接点装置においては、接点を閉じる際には第1接点を第2接点よりも先に閉じ、接点を開く際には第2接点を第1接点よりも先に開く。これにより、接点の開閉時のアークは第1接点間に発生し、第2接点間でのアークの発生が避けられるから、第1接点が設けられない場合に比べて耐溶着性が改善される。
特開平5−36337号公報
しかしながら、上記従来の接点装置では、第1接点と第2接点とを個別に駆動するとともに第1接点と第2接点との開閉のタイミングをずらす回路を設ける必要があることにより、部品点数が増加して製造コストが比較的に高くなっていた。
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、耐溶着性を改善しながらも製造コストの増大が抑えられる接点装置を提供することにある。
本発明の接点装置は、各接点が、それぞれ、互いに接触する接触部と、互いに接触しない電極部とを有し、前記接触部間よりも前記電極部間にアークが発生しやすくされていることを特徴とする。
上記の接点装置において、前記接触部と前記電極部とは互いに異なる材料からなるものであってもよい。
また、上記の接点装置において、前記電極部の材料として、仕事関数が前記接触部の材料の仕事関数以下である材料が用いられていることが望ましい。
さらに、上記の接点装置において、前記電極部の材料として、融点が前記接触部の材料の融点よりも高い材料が用いられていることが望ましい。
また、上記の接点装置において、各前記接触部の互いに接触する面は平面とされ、前記電極部の少なくとも一方は球面形状とされていることが望ましい。
本発明によれば、接点の開閉(離接)の過程ではアークが電極部間に発生することで接触部間でのアークの発生が抑えられるから、電極部が設けられない場合に比べて耐溶着性が改善される。また、別途に駆動される接点を設ける場合に比べ、部品点数が増加しないから製造コストの増大が抑えられる。
(a)〜(c)はそれぞれ本発明の実施形態を示す説明図であり、(a)は接点が開いた状態を示し、(b)は接点の開閉の過程を示し、(c)は接点が閉じた状態を示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の接点装置は、図1(a)〜(c)に示すように、互いに離接するように相対的に可動な一対の接点1,2を備える。
各接点1,2は、それぞれ、互いに接触する接触部11,21を有する。各接触部1121において互いに接触する面(以下、「接触面」と呼ぶ。)はそれぞれ平面である。
また、各接点1,2はそれぞれハウジング(図示せず)内に収納され、一方の接点(以下、「固定接点」と呼ぶ。)1はハウジングに対して固定される。さらに、上記のハウジング内には、外部から入力される電気信号に応じて、他方の接点(以下、「可動接点」と呼ぶ。)2を固定接点1に対して接触面に直交する方向(図での上下方向)に駆動する駆動装置(図示せず)が収納される。上記の駆動装置は例えば周知の電磁石装置を用いて実現することができる。
また、各接点1,2は、それぞれ、接触部11,21の接触面に対して相対的に凹部とされた電極部12,22を有する。各電極部12,22は互いに対向する位置(すなわち、接触面に直交する方向に並ぶ位置)に設けられている。接点1,2が閉じられる際の可動接点2の変位量は接触部11,21同士が互いに接触する程度までに制限されるから、接点1,2が閉じられたときにも電極部12,22同士は互いに接触しない。
ここで、電極部12,22間には、接触部11,21間よりもアーク(放電)3が発生しやすくされている。
例えば、平面同士の間よりも、平面と球面との間や、球面同士の間では、よりアーク3が発生しやすいことが知られている(例えば、「真空ハンドブック第1版」オーム社、平成14年7月1日、第6章参照)。そこで、本実施形態では、電極部12,22間において接触部11,21間よりもアーク3を発生しやすくするために、各接触部11,21をそれぞれ上記のように平面形状とする(つまり接触面を平面とする)一方で、各電極部12,22をそれぞれ球面形状としている。
上記文献によると、半径Rの球面形状の電極間の実際の距離G1の、アーク3の発生(絶縁破壊)に関して等価となるような平面形状の電極間の距離(以下、「換算距離」と呼ぶ。)F1に対する比(いわゆる形状係数)G1/F1=fは、次式1で表される。
Figure 2014191945
接触部11,21の材料と電極部12,22の材料との間で仕事関数に差がない場合、接触部11,21間よりも電極部12,22間でアーク3が発生しやすくなる条件は、上記の距離G1として電極部12,22間の距離を代入し上記の半径Rとして各電極部12,22の半径を代入した上記の換算距離F1=G1/fが、接触部11,21間の距離G2よりも小さくなることF1<G2であり、整理すると次式2のようになる。
Figure 2014191945
また、接触部11,21が互いに接触している状態(つまりG2=0)での電極部12,22間の距離をd(d>0)とおくと、G1=G2+dであるので、これを上式2に代入して整理すると次式3が得られる。
Figure 2014191945
接触部11,21間の距離G2が小さいほど上記の式3の条件を満たす各電極部12,22の半径Rの上限値は小さくなる。各電極部12,22の半径Rは、接触部11,21間でアーク3が発生する(つまり絶縁破壊が発生する)可能性があるようなG2の最大値に対して上記の式3を満たせばよい。
上記構成によれば、接点1,2の開閉(離接)の過程では図1(b)に示すようにアーク3が電極部12,22間に発生することで接触部11,21間でのアーク3の発生が抑えられるから、電極部12,22が設けられない場合に比べて耐溶着性が改善される。また、従来例のように別途に駆動される接点を設ける場合に比べ、部品点数が増加しないから製造コストの増大が抑えられる。
なお、図1では電極部12,22は接点1,2の端に設けられているが、電極部12,22は接点1,2の中央部に設けられていてもよい。
また、球面と平面との間であっても、平面同士の間よりもアーク3が発生しやすくなるので、上記のように両方の電極部12,22を球面形状とする代わりに、電極部12,22の一方のみを球面形状として他方を平面形状としてもよい。
さらに、例えばめっきや蒸着といった周知の手段を用いて、接触部11,21と電極部12,22とを互いに異なる材料で形成してもよい。その場合、電極部12,22の材料の仕事関数が、接触部11,21の材料の仕事関数よりも大きいと、接触部11,21間よりも電極部12,22間でアークを発生しやすくするために電極部12,22が満たすべき条件が、上記の式3よりも厳しくなってしまう。そこで、電極部12,22の材料としては、仕事関数が接触部11,21の材料の仕事関数以下である材料を用いることが望ましい。さらに、アーク3が発生する電極部12,22は、接触部11,21よりも高温になりやすいので、電極部12,22の材料としては、融点が接触部11,21の材料の融点よりも高い材料を用いることが望ましい。例えば、接触部11,21の材料として銅や鉄を用いる場合、電極部12,22の材料としては、銅や鉄と同等の仕事関数(4.5)を有しながら銅や鉄よりも融点が高いタングステンを用いる。ただし、接触部11,21と電極部12,22とを互いに共通の材料で形成したほうが、製造コストの低減が可能であるという利点がある。
1,2 接点
3 アーク
11,21 接触部
12,22 電極部

Claims (5)

  1. 各接点が、それぞれ、互いに接触する接触部と、互いに接触しない電極部とを有し、
    前記接触部間よりも前記電極部間にアークが発生しやすくされていることを特徴とする接点装置。
  2. 前記接触部と前記電極部とは互いに異なる材料からなることを特徴とする請求項1記載の接点装置。
  3. 前記電極部の材料として、仕事関数が前記接触部の材料の仕事関数以下である材料が用いられていることを特徴とする請求項2記載の接点装置。
  4. 前記電極部の材料として、融点が前記接触部の材料の融点よりも高い材料が用いられていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の接点装置。
  5. 各前記接触部の互いに接触する面は平面とされ、前記電極部の少なくとも一方は球面形状とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接点装置。
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