JP2014192151A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質膜全体の水分量を最適な値に維持することができ、発電性能を向上させることを可能にする。
【解決手段】燃料電池10を構成するカソード側セパレータ14は、カソード電極26の電極面との接触面積が酸化剤ガス流路30の上流から下流に向かって小さくなり、且つ、アノード側セパレータ16は、アノード電極28の電極面との接触面積が燃料ガス流路36の上流から下流に向かって小さくなる。そして、酸化剤ガス流路30の流路断面積及び燃料ガス流路36の流路断面積は、それぞれ上流から下流に亘って一定に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質膜の両面に、それぞれ電極触媒層及びガス拡散層を積層した電極が設けられる電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配置されるセパレータとを備える燃料電池に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方側にアノード電極が配設され、且つ、前記電解質膜の他方の側にカソード電極が配設された電解質膜・電極構造体(MEA)を有している。このMEAは、一対のセパレータによって挟持されて単位セル(発電セル)が構成されている。この燃料電池は、通常、所定の数の単位セルを積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
燃料電池において、一方のセパレータには、アノード電極面に沿って燃料ガスを流す燃料ガス流路が設けられるとともに、他方のセパレータには、カソード電極面に沿って酸化剤ガスを流す酸化剤ガス流路とが設けられている。さらに、単位セル毎又は複数の単位セル毎に、冷却媒体を流す冷却媒体流路がセパレータ面方向に沿って設けられている。
この種の燃料電池では、酸化剤ガス流路の下流側での濃度過電圧が大きくなり、酸化剤ガスの拡散が阻害されて出力低下が惹起されるという問題がある。さらに、無加湿又は低加湿運転時には、特に酸化剤ガス流路の上流に対応する電解質膜が乾燥し易いという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池では、電解質膜を挟んだ燃料ガス流路と酸化ガス流路の流れの向きを逆向きとし、前記燃料ガス流路と前記酸化ガス流路の両方の流路断面積を流れ方向に変化させ、前記燃料ガス流路を燃料ガス流れ方向に上流から下流へ流路断面積を拡大させ、前記酸化ガス流路を酸化ガス流れ方向に上流から下流へ流路断面積を減少させたことを特徴としている。
特許第5098128号公報
ところで、上記の特許文献1では、酸化剤ガス流路の上流側において、電解質膜とセパレータとの接触面積が小さくなり易い。このため、電解質膜は、酸化剤ガス流路の上流側に対応する部位で、水分を十分に維持することができないおそれがある。従って、電解質膜全体の水分量を良好に確保することができず、発電性能が低下するという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、電解質膜全体の水分量を最適な値に維持することができ、発電性能を向上させることが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両面に、それぞれ電極触媒層及びガス拡散層を積層した電極が設けられる電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配置されるセパレータとを備え、一方のセパレータには、燃料ガスを一方の電極面に沿って供給する燃料ガス流路が形成されるとともに、他方のセパレータには、酸化剤ガスを他方の電極面に沿って前記燃料ガスと対向流に供給する酸化剤ガス流路が形成される燃料電池に関するものである。
この燃料電池では、一方のセパレータは、一方の電極面との接触面積が燃料ガス流路の上流から下流に向かって小さくなり、且つ、他方のセパレータは、他方の電極面との接触面積が酸化剤ガス流路の上流から下流に向かって小さくなっている。そして、燃料ガス流路の流路断面積及び酸化剤ガス流路の流路断面積は、それぞれ上流から下流に亘って一定に設定されている。
また、この燃料電池では、互いに隣接するセパレータ間に、セパレータ面方向に沿って冷却媒体を流通させる冷却媒体流路が形成されるとともに、前記酸化剤ガス流路の酸化剤ガスの流通方向は、前記冷却媒体流路の前記冷却媒体の流通方向と同一方向に設定されることが好ましい。
本発明によれば、各セパレータと各電極面との接触面積は、ガス流れ方向下流側で小さく設定されている。従って、燃料ガス流路の下流側や酸化剤ガス流路の下流側でセパレータと電極面との接触部に滞留する生成水は、良好に排出されるため、排水性が向上する。しかも、各セパレータと各電極面とは、ガス流れ方向上流側の接触面積が大きく設定されている。これにより、セパレータと電極面との接触部で水分を保持することができ、電解質膜の保湿性を高めることができ、前記電解質膜の乾燥を抑制することが可能になる。
さらに、燃料ガス流路の流路断面積及び酸化剤ガス流路の流路断面積は、それぞれ上流から下流に亘って一定に設定されている。このため、燃料ガス流路の下流側や酸化剤ガス流路の下流側では、燃料ガスや酸化剤ガスを十分に供給することができるとともに、生成水の排水性が良好に向上する。従って、電解質膜全体の水分量を最適な値に維持するとともに、発電性能を向上させることが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記燃料電池を構成するカソード側セパレータの正面説明図である。 前記カソード側セパレータの、図3中、IV−IV線断面説明図である。 前記カソード側セパレータの、図3中、V−V線断面説明図である。 前記燃料電池を構成するアノード側セパレータの正面説明図である。 前記アノード側セパレータの、図6中、VII−VII線断面説明図である。 前記アノード側セパレータの、図6中、VIII−VIII線断面説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図9中、X−X線断面説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10は、矢印A方向(水平方向)に複数積層されて燃料電池スタックを構成する。燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12と、前記電解質膜・電極構造体12を挟持するカソード側セパレータ(他方のセパレータ)14及びアノード側セパレータ(一方のセパレータ)16とを備え、これらは、電極面が重力方向(矢印C方向)に沿った立位姿勢で水平方向に沿って積層される。
カソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16は、カーボンセパレータにより構成される。なお、カソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した薄板プレートにより構成してもよい。
図1に示すように、カソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16は、縦長形状を有するとともに、長辺が重力方向(矢印C方向)に向かい且つ短辺が積層方向に交差する水平方向(矢印B方向)に向かう(水平方向の積層)ように構成される。
燃料電池10の長辺方向(矢印C方向)の一端縁部(上端縁部)には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔18aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔20bとが設けられる。
燃料電池10の長辺方向の他端縁部(下端縁部)には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔20aと、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔18bとが設けられる。
燃料電池10の短辺方向(矢印B方向)の両端縁部上方には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための2つの冷却媒体供給連通孔22aが設けられる。燃料電池10の短辺方向の両端縁部下方には、冷却媒体を排出するための2つの冷却媒体排出連通孔22bが設けられる。
電解質膜・電極構造体12は、例えば、フッ素系又は炭化水素系の固体高分子電解質膜24と、前記固体高分子電解質膜24を挟持するカソード電極26及びアノード電極28とを備える。
図2に示すように、カソード電極26は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層26aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層26aの表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層26bとを有する。アノード電極28は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層28aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層28aの表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層28bとを有する。
ガス拡散層26a、28aの平面寸法(表面積)は、固体高分子電解質膜24の平面寸法(表面積)よりも小さな寸法に設定されるとともに、互いに同一の平面寸法を有する。電極触媒層26b、28bの平面寸法は、ガス拡散層26a、28aの平面寸法(表面積)よりも小さな寸法に設定されるとともに、互いに同一の平面寸法を有する。なお、電極触媒層26b、28bは、ガス拡散層26a、28aと同一の平面寸法に設定されてもよい。
また、電解質膜・電極構造体12は、カソード電極26の平面寸法がアノード電極28の平面寸法よりも小さな、又は、前記カソード電極26の平面寸法が前記アノード電極28の平面寸法よりも大きな、所謂、段差MEAを構成してもよい。
図1及び図3に示すように、カソード側セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、酸化剤ガス供給連通孔18aと酸化剤ガス排出連通孔18bとを連通する酸化剤ガス流路30が形成される。酸化剤ガス流路30は、互いに水平方向(矢印B方向)に配列されて重力方向(矢印C方向)に延在する複数本の酸化剤ガス流路溝30aを有する。酸化剤ガス流路溝30aは、重力方向に延在する複数本の平坦部30bを備える凸部間に形成されるとともに、酸化剤ガスを重力方向下方に向かって流通させる。
各酸化剤ガス流路溝30aは、上流である酸化剤ガス供給連通孔18aから下流である酸化剤ガス排出連通孔18bに向かって(すなわち、重力方向下方に向かって)溝幅が連続して大きくなる形状を有する。換言すると、酸化剤ガス流路溝30aと矢印B方向に交互に配置される平坦部30bは、カソード電極26の電極面(電極触媒層26bが設けられる領域)との接触面積が、上流から下流に向かって連続して小さくなるように設定される。
図4及び図5に示すように、各平坦部30bの上流側の幅寸法h1UPは、前記平坦部30bの下流側の幅寸法h1downに比べて幅広に構成される(h1UP>h1down)。
酸化剤ガス流路溝30aの上流側の幅寸法h2upは、前記酸化剤ガス流路溝30aの下流側の幅寸法h2downに比べて幅狭に構成される(h2up<h2down)。酸化剤ガス流路溝30aの上流側の深さ(厚さ方向の凹部深さ)寸法D1upは、前記酸化剤ガス流路溝30aの連続して幅寸法が大きくなる下流側の深さ寸法D1downに比べて大きく設定される(D1up>D1down)。すなわち、酸化剤ガス流路溝30aの流路断面積は、上流から下流に亘って一定に設定される。
図3に示すように、酸化剤ガス流路30の入口近傍と出口近傍とには、それぞれ複数のエンボスを有する入口バッファ部32aと出口バッファ部32bとが設けられる。入口バッファ部32aと酸化剤ガス供給連通孔18aとは、複数本の入口接続通路34aにより連通する。出口バッファ部32bと酸化剤ガス排出連通孔18bとは、複数本の出口接続通路34bにより連通する。
図6に示すように、アノード側セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、燃料ガス供給連通孔20aと燃料ガス排出連通孔20bとを連通する燃料ガス流路36が形成される。燃料ガス流路36は、互いに水平方向(矢印B方向)に配列されて重力方向(矢印C方向)に延在する複数本の燃料ガス流路溝36aを有する。燃料ガス流路溝36aは、重力方向に延在する複数本の平坦部36b間に形成されるとともに、燃料ガスを重力方向上方(又は反重力方向)に向かって流通させる。酸化剤ガス流路30の酸化剤ガスと燃料ガス流路36の燃料ガスとは、流通方向が反対である対向流に設定される。
各燃料ガス流路溝36aは、上流である燃料ガス供給連通孔20aから下流である燃料ガス排出連通孔20bに向かって(すなわち、重力方向上方に向かって)溝幅が連続して大きくなる形状を有する。換言すると、燃料ガス流路溝36aと矢印B方向に交互に配置される平坦部36bは、アノード電極28の電極面(電極触媒層28bが設けられる領域)との接触面積が、上流から下流に向かって連続して小さくなる。
図7及び図8に示すように、各平坦部36bの上流側の幅寸法h3UPは、前記平坦部36bの下流側の幅寸法h3downに比べて幅広に構成される(h3UP>h3down)。
燃料ガス流路溝36aの上流側の幅寸法h4upは、前記燃料ガス流路溝36aの下流側の幅寸法h4downに比べて幅狭に構成される(h4up<h4down)。燃料ガス流路溝36aの上流側の深さ(厚さ方向の凹部深さ)寸法D2upは、前記燃料ガス流路溝36aの連続して幅寸法が大きくなる下流側の深さ寸法D2ownに比べて大きく設定される(D2up>D2own)。すなわち、燃料ガス流路溝36aの流路断面積は、上流から下流に亘って一定に設定される。図2に示すように、カソード電極26側の凸部(平坦部30b)とアノード電極28側の凸部(平坦部36b)とは、電解質膜・電極構造体12を挟んで対向する位置に配置される。
図6に示すように、燃料ガス流路36の入口近傍と出口近傍とには、それぞれ複数のエンボスを有する入口バッファ部38aと出口バッファ部38bとが設けられる。入口バッファ部38aと燃料ガス供給連通孔20aとは、複数本の入口接続通路40aにより連通する。出口バッファ部38bと燃料ガス排出連通孔20bとは、複数本の出口接続通路40bにより連通する。
アノード側セパレータ16の面16bとカソード側セパレータ14の面14bとの間には、冷却媒体供給連通孔22a、22aと冷却媒体排出連通孔22b、22bとに連通する冷却媒体流路42が形成される(図1参照)。冷却媒体流路42は、電解質膜・電極構造体12の電極面に亘って冷却媒体を流通させる。冷却媒体流路42の入口近傍と出口近傍とには、それぞれ入口バッファ部44aと出口バッファ部44bとが設けられる。
入口バッファ部44aと冷却媒体供給連通孔22aとは、複数本の入口接続通路46aにより連通する。出口バッファ部44bと冷却媒体排出連通孔22bとは、複数本の出口接続通路46bにより連通する。
カソード側セパレータ14の面14a、14bには、このカソード側セパレータ14の外周端縁部を周回して第1シール部材(例えば、ガスケット等)48が一体成形又は個別に配置される。アノード側セパレータ16の面16a、16bには、このアノード側セパレータ16の外周端縁部を周回して第2シール部材(例えば、ガスケット等)50が一体成形又は個別に配置される。第1シール部材48及び第2シール部材50としては、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス供給連通孔18aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔20aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、一対の冷却媒体供給連通孔22aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔18aからカソード側セパレータ14の酸化剤ガス流路30に導入される。図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路30に沿って矢印C方向下方(重力方向下方)に移動し、電解質膜・電極構造体12のカソード電極26に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔20aからアノード側セパレータ16の燃料ガス流路36に供給される。燃料ガスは、図6に示すように、燃料ガス流路36に沿って矢印C方向上方(重力方向上方)に移動し、電解質膜・電極構造体12のアノード電極28に供給される(図1参照)。
従って、電解質膜・電極構造体12では、カソード電極26に供給される酸化剤ガスと、アノード電極28に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、電解質膜・電極構造体12のカソード電極26に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔18bに沿って矢印A方向に排出される。一方、電解質膜・電極構造体12のアノード電極28に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔20bに沿って矢印A方向に排出される。
また、一対の冷却媒体供給連通孔22aに供給された冷却媒体は、図1に示すように、カソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16間の冷却媒体流路42に導入される。冷却媒体は、一旦矢印B方向内方に沿って流動した後、矢印C方向下方(重力方向下方)に移動して電解質膜・電極構造体12を冷却する。この冷却媒体は、矢印B方向外方に移動した後、一対の冷却媒体排出連通孔22bに排出される。
この場合、第1の実施形態では、図3に示すように、カソード側セパレータ14の面14aには、酸化剤ガス流路30が設けられている。酸化剤ガス流路30には、酸化剤ガス流路溝30aと平坦部30bとが矢印B方向に交互に設けられている。そして、各平坦部30bは、カソード電極26の電極面との接触面積が、酸化剤ガス流路30の上流から下流に向かって(重力方向下方に向かって)小さくなるように設定されている。
従って、酸化剤ガス流路30の下流側でカソード側セパレータ14とカソード電極26の電極面との接触部に滞留する生成水は、良好に排出されるため、排水性が向上する。
しかも、カソード側セパレータ14の平坦部30bとカソード電極26の電極面とは、酸化剤ガス流れ方向上流側の接触面積が、下流側の接触面積よりも大きく設定されている。これにより、カソード側セパレータ14とカソード電極26の電極面との接触部で水分を保持することができ、酸化剤ガス流路30の上流側に対応する固体高分子電解質膜24の保湿性を高めることができ、前記固体高分子電解質膜24の乾燥を抑制することが可能になる。
さらに、酸化剤ガス流路30の流路断面積は、上流から下流に亘って一定に設定されている。このため、酸化剤ガス流路30の下流側では、発電により酸化剤ガスが消費した分を補って前記酸化剤ガスを十分に供給することができるとともに、生成水の排水性が良好に向上する。従って、固体高分子電解質膜24全体の水分量を最適な値に維持するとともに、発電性能を向上させることが可能になるという効果が得られる。
一方、図6に示すように、アノード側セパレータ16の面16aには、燃料ガス流路36が設けられている。燃料ガス流路36は、燃料ガス流路溝36aと平坦部36bとが矢印B方向に交互に設けられており、酸化剤ガス流路30と同様に構成されている。これにより、アノード側セパレータ16では、上記のカソード側セパレータ14と同様の効果が得られる。
図9に示すように、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池60は、カソード側セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体12a、中間セパレータ62、第2電解質膜・電極構造体12b及びアノード側セパレータ16を備える。燃料電池60は、第1電解質膜・電極構造体12aと第2電解質膜・電極構造体12bとの間に冷却媒体流路が設けられていない、所謂、間引き冷却構造が採用されている。なお、各セル冷却構造を採用する第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1電解質膜・電極構造体12a及び第2電解質膜・電極構造体12bは、それぞれ、所謂、段差MEAを構成し、アノード電極28の平面寸法がカソード電極26の平面寸法よりも大きな(又は、小さな)寸法に設定される。固体高分子電解質膜24は、アノード電極28と同一の平面寸法に設定される。
カソード側セパレータ14、アノード側セパレータ16及び中間セパレータ62は、カーボンセパレータにより構成される。中間セパレータ62の第1電解質膜・電極構造体12aに向かう面62aには、燃料ガス供給連通孔20aと燃料ガス排出連通孔20bとを連通する燃料ガス流路36が形成される。燃料ガス流路36は、互いに水平方向(矢印B方向)に配列されて重力方向(矢印C方向)に延在する複数本の燃料ガス流路溝(図示せず)を有する。面62a側は、アノード側セパレータ16の面16a側と同様に構成される。
中間セパレータ62の第2電解質膜・電極構造体12bに向かう面62bには、酸化剤ガス供給連通孔18aと酸化剤ガス排出連通孔18bとを連通する酸化剤ガス流路30が形成される。酸化剤ガス流路30は、互いに水平方向(矢印B方向)に配列されて重力方向(矢印C方向)に延在する複数本の酸化剤ガス流路溝(図示せず)を有する。面62b側は、カソード側セパレータ14の面14a側と同様に構成される。
このように構成される第2実施形態では、所謂、間引き冷却構造であっても、固体高分子電解質膜24全体の水分量を最適な値に維持するとともに、発電性能を向上させることが可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
10、60…燃料電池
12、12a、12b…電解質膜・電極構造体
14…カソード側セパレータ 16…アノード側セパレータ
18a…酸化剤ガス供給連通孔 18b…酸化剤ガス排出連通孔
20a…燃料ガス供給連通孔 20b…燃料ガス排出連通孔
22a…冷却媒体供給連通孔 22b…冷却媒体排出連通孔
24…固体高分子電解質膜 26…カソード電極
26a、28a…ガス拡散層 26b、28b…電極触媒層
28…アノード電極 30…酸化剤ガス流路
30a…酸化剤ガス流路溝 30b、36b…平坦部
36…燃料ガス流路 36a…燃料ガス流路溝
42…冷却媒体流路 62…中間セパレータ

Claims (2)

  1. 電解質膜の両面に、それぞれ電極触媒層及びガス拡散層を積層した電極が設けられる電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配置されるセパレータとを備え、一方のセパレータには、燃料ガスを一方の電極面に沿って供給する燃料ガス流路が形成されるとともに、他方のセパレータには、酸化剤ガスを他方の電極面に沿って前記燃料ガスと対向流に供給する酸化剤ガス流路が形成される燃料電池であって、
    前記一方のセパレータは、前記一方の電極面との接触面積が前記燃料ガス流路の上流から下流に向かって小さくなり、且つ、前記他方のセパレータは、前記他方の電極面との接触面積が前記酸化剤ガス流路の上流から下流に向かって小さくなるとともに、
    前記燃料ガス流路の流路断面積及び前記酸化剤ガス流路の流路断面積は、それぞれ上流から下流に亘って一定に設定されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、互いに隣接するセパレータ間に、セパレータ面方向に沿って冷却媒体を流通させる冷却媒体流路が形成されるとともに、
    前記酸化剤ガス流路の前記酸化剤ガスの流通方向は、前記冷却媒体流路の前記冷却媒体の流通方向と同一方向に設定されることを特徴とする燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108172857A (zh) * 2017-11-23 2018-06-15 同济大学 一种支持高电流密度放电的燃料电池电堆流场板
CN111952623A (zh) * 2020-07-16 2020-11-17 合肥工业大学 一种燃料电池双极板

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