JP2014194355A - 薄膜評価用構造体および薄膜評価方法 - Google Patents

薄膜評価用構造体および薄膜評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】深さ方向の組成や密度分布を測定できる薄膜の薄膜評価用構造体および薄膜評価方法を提供する。
【解決手段】評価対象の薄膜3どうしの間に、この薄膜3とは異なる元素を含み、指標となる超薄膜4を挟んで薄膜評価用構造体1を形成する。形成した超薄膜4を指標として評価対象の薄膜3の深さ方向における組成および密度を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜などにおける組成や膜密度を分析する際に用いる薄膜評価用構造体および薄膜評価方法に関する。
近年、光学部品や電子部品などの機能性材料の製造において、基板材料に1μm以下の薄膜を形成する技術(コーティング技術)が多用されている。例えば光学部品においては光の屈折率や反射率を制御するため、二酸化ケイ素(SiO2)や二酸化チタン(TiO2)などの無機系酸化物や、フッ化マグネシウム(MgF2)などの無機系フッ化物が部材表面に形成される。また、タッチパネルや有機EL表示装置の透明電極として、各種基板上に酸化インジウムスズ(ITO)が形成される。
これらの薄膜は、真空蒸着やスパッタリング法などの物理蒸着法により形成されることが多い。特にスパッタリング法は蒸着膜の組成が均一で平坦、かつ膜厚が制御しやすいため100nm以下の薄膜を形成する場合に多用される。
スパッタリング法には異なる方式がいくつかあるが、概ね高真空中で、薄膜を成膜する被コーティング材とターゲットと呼ばれる薄膜原料とを対向させ両者に電圧をかけることにより、アルゴン(Ar)などのイオン化されたガスがマイナス側にバイアスされたターゲットに衝突することによって、原料粒子を弾き飛ばす現象を利用している。
弾き飛ばされた原料粒子は高エネルギー状態で対向する被コーティング材に衝突し堆積する。
ところで、このように成膜された薄膜は、十分に機能が発揮されるか否か光学特性や電気特性にて判断される。さらには、これら物理的特性の由来を評価するため、膜分析が行われる。例えば、透明電極の電気特性は、ITOの膜厚や膜組成や膜密度に影響されるため、膜の観察や化学組成分析が行われる。
薄膜の観察には、多くの場合、電子顕微鏡が用いられる。膜を被コーティング材の平面方向に観察する場合は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いる。また、膜を被コーティング材の深さ方向に観察する場合は、ダイヤモンドナイフなどにより薄膜を深さ方向に切り出す、あるいは収束イオンビーム(Forcused Ion Beam:FIB)などにより薄膜を切削するなどして出現する断面をSEMや透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を用いて観察する。
また、薄膜の組成分析には、従来より、電子線を試料に当てることにより発生する各元素の特性X線を検出するエネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive X−ray Spectrometory:EDX)やオージェ電子を検出するオージェ電子分光分析(Auger Electron Spectroscopy:AES)、または試料にX線を照射したときに発生する光電子を検出するX線光電子分光分析(X−ray Photoelectron Spectoscopy:XPS)や発生する蛍光X線のエネルギーを検出する蛍光X線分析(X−ray Fluorescence:XRF)、または試料にビスマス(Bi)イオンなどの一次イオンを照射したときに試料表面に存在する物質がイオン化された二次イオン質量を検出する二次イオン質量分析(Secondary Ion Mass Spectorometory:SIMS)、など多種多様の分析手法がある。
これらの組成分析法は多くの場合、表層から数nmから数十nmの組成情報が得られる。しかし、薄膜の深さ方向の組成分布を分析する場合、試料表面をArイオンなどでスパッタエッチングしながら測定する必要があり、エッチングイオンのエネルギーにより深さ方向に原子のミキシングが起こり、正確な組成分布がみられない。
そのため、スパッタエッチングせずに、非破壊で深さ方向組成分布が分析できる様々な手法が開示されている。
代表的な手法は、ヘリウム(He)などの軽元素イオンを高いエネルギーで試料に照射した際、後方に散乱されるイオンのエネルギー値を検出することで試料中に含まれる元素の種類や存在量を測定するラザフォード後方散乱分析(Rutherford Buckscattering Spectrometry:RBS)や高エネルギー軽元素イオンにより弾き飛ばされる原子やイオンを検出する反跳原子検出分析(Elastic Recoiled Detection Analysis:ERDA)である。
RBS分析やERDA分析は、前述のように軽元素イオンを照射することで測定が出来る。そのため、標準試料の準備が要らない、前処理が要らない、非破壊であるなどの特徴があり、また、同時に面密度を測定できるため、薄膜分析では重要な位置づけとなっている。
RBS測定装置においては、近年深さ方向の分解能が1nm程度の測定装置も開示されている(特許文献1参照)。この装置は、高エネルギーイオンビームを用いて深い位置の情報を高エネルギー分解能で分析することが可能である。入射ビーム軸に入射方向上流側から散乱イオン検出器、アパーチャ、試料が配設され、入射ビーム軸に平行な磁場が印加される。散乱イオン検出器及びアパーチャは、その中心部に開口部を有しており、入射ビームは開口部を通過して試料を照射することができる。イオンビームで照射された試料から後方散乱した散乱イオンは磁場により収束され、アパーチャの開口部を抜けた散乱イオンが検出器で検出される。磁場強度、又は試料位置、又はアパーチャと検出器との位置を変化させると、あるエネルギーを有する散乱イオンのみを検出器で検出できるので、散乱イオンのエネルギースペクトルを測定することができる。
特許第3273844号
しかしながら、RBS装置は薄膜中の原子数を、高分解能で測定できるものの、薄膜の組成に深さ方向に濃度勾配が有る場合、深さ方向のどの位置に対象原子が有るのか判定できない問題があった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、深さ方向の組成や密度分布を測定できる薄膜の薄膜評価用構造体および薄膜評価方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、評価対象の薄膜(例えば図1に示す、薄膜3)を含む異種多層薄膜からなる薄膜評価用構造体(例えば図1に示す、薄膜評価用構造体1)であって、前記評価対象の薄膜とは異なる特性を有する指標用薄膜(例えば図1に示す超薄膜4)を、前記評価対象の薄膜の層間に配置した積層体を含むことを特徴とする薄膜評価用構造体、である。
前記評価対象の薄膜は、金属あるいは半金属を有する無機化合物であってよい。
前記評価対象の薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金族の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であってよい。
前記指標用薄膜は、前記評価対象の薄膜に含まれる元素とは異なる金属あるいは半金属からなる無機化合物であってよい。
前記指標用薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金属の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であってよい。
前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜は、スパッタリング法により成膜されるものであってよい。
本発明の他の態様は、評価対象の薄膜(例えば図1に示す、薄膜3)の層間に、当該評価対象の薄膜とは異なる特性を有する指標用薄膜(例えば図1に示す、超薄膜4)を配置した積層体を生成し、当該積層体を評価することにより、前記薄膜の深さ方向の評価を行うことを特徴とする薄膜評価方法、である。
前記積層体の評価項目として、前記薄膜の深さ方向の組成および密度を求めるものであってよい。
前記評価対象の薄膜は、金属あるいは半金属を有する無機化合物であってよい。
前記評価対象の薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金族の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であってよい。
前記指標用薄膜は、前記評価対象の薄膜に含まれる元素とは異なる金属あるいは半金属からなる無機化合物であってよい。
前記指標用薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金属の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であってよい。
前記評価対象の薄膜および前記指標用膜層は、スパッタリング法にて成膜されるものであってよい。
前記評価対象の薄膜の層間に前記指標用薄膜が配置された積層体の断面を透過電子顕微鏡で観察測長することにより、前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜の膜厚を得るようにしてもよい。
前記積層体の、透過電子像および反射電子像によるコントラスト差、または電子線照射により発生する特性X線を検出することによる元素分析、あるいは、透過電子線エネルギー損失を検出することによる元素分析、を用いて前記評価対象の薄膜と前記指標用薄膜とを判別するようにしてもよい。
前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜からなる積層体に、高エネルギーの原子イオンを照射した際に前方あるいは後方散乱する原子イオンのエネルギー値を測定して、前記深さ方向の組成および密度を得るようにしてもよい。
本発明の一態様によれば、薄膜中に指標となる指標用薄膜層を形成しその指標用膜層により薄膜を断面方向に分割することで、深さ方向に濃度勾配や密度差がある薄膜について、組成や密度分布を高分解能で測定することが可能となる。
本発明の実施形態に適用される、薄膜評価用構造体の構成を示す断面図である。 薄膜評価用構造体のうち薄膜3および超薄膜4の積層構成を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<評価用構造体の構造>
図1は、本発明にかかる薄膜評価用構造体1の一例を示す構成図であって、側面図である。
図1に示すように、薄膜評価用構造体1は、基板2上に、評価対象の薄膜3が成膜され、薄膜3の中間に指標となる超薄膜4が成膜された構成となっている。つまり、図1に示すように、評価対象となる薄膜3とこの薄膜3よりも膜厚の薄い、指標となる超薄膜4とが交互に積層されてなる。
ここで、基板2の材質は、ガラス、もしくは金属、もしくは樹脂などがあげられる。
図2は、薄膜3と超薄膜4との積層構成を説明する図である。
第一の薄膜層31はスパッタリング法で形成される。第一の薄膜層31がSiO2などの絶縁膜である場合は、ターゲット表面の帯電を避けるため高周波(RF)スパッタリング法やイオンビームスパッタリング法にて成膜されることが望ましい。第一の薄膜層31が金属単体あるいは合金などの導電膜である場合は、直流(DC)スパッタリング法でも成膜可能である。
第一の薄膜層31が成膜されたならば、第一の薄膜層31のスパッタリングは停止され、続いて、第一の薄膜層31の上に、第一の超薄膜層41がスパッタリングされる。第一の超薄膜層41が絶縁膜である場合は第一の薄膜層31と同様にRFスパッタリング法やイオンビームスパッタリング法で成膜されるが、第一の超薄膜層41が導電膜である場合は第一の薄膜層31と同様にDCスパッタリング法でも成膜可能である。
第一の超薄膜層41の組成は、第一の薄膜層31を構成する元素とは異なる元素からなり、その後に成膜される第二の薄膜層32の組成や密度に影響を与えないよう、膜厚は第一の薄膜層31よりも薄く、好ましくは5nm以下であることが望ましい。
次に、形成された第一の超薄膜層41の上に第二の薄膜層32を成膜する。第二の薄膜層32の成膜手法は第一の薄膜層31と同様に行われる。
続いて第二の薄膜層32の上に第二の超薄膜層42を成膜する。成膜手法は第一の超薄膜層41と同様に行われる。このようにして、薄膜層と超薄膜層とが交互に成膜されることにより、薄膜3と超薄膜4とが交互に積層された薄膜評価用構造体1が作製される。
なお、評価対象の薄膜3としては、金属、あるいは半金属を有する無機化合物などを適用することができる。無機化合物としては、金属あるいは半金属の、単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物などを適用することができる。
また、指標となる超薄膜4としては、薄膜3に含まれる元素とは異なる金属あるいは半金属からなる無機化合物などを適用することができる。無機化合物としては、金属あるいは半金属の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物などを適用することができる。なお、超薄膜4は、各層で異なる膜厚にすると、各層の判別が容易になるため、好ましい。
<評価方法>
本発明にかかる薄膜の深さ方向における組成および密度を求める評価方法は、薄膜評価用構造体1を用い、薄膜評価用構造体1の断面薄片を透過型電子顕微鏡にて観察することにより薄膜3および超薄膜4の膜厚情報を得た上で、薄膜評価用構造体1に高いエネルギーの原子イオンを照射した際に後方散乱する原子イオンのエネルギー値を測定し、両者の情報を重ね合わせることで実現される。
具体的に、薄膜評価用構造体1は、FIBなどにより断面薄片を切り出し透過型電子顕微鏡にて観察される。透過電子顕微鏡画像は構成元素が異なると明暗コントラストが発生するため、薄膜3および超薄膜4が分離認識され、それぞれの膜厚が測長出来る。コントラストが発生しづらい場合は、透過電子顕微鏡に設置されるEDX(エネルギー分散型X線分光法)により薄膜3と超薄膜4を層分離しても良い。また、透過電子線エネルギー損失を検出することによる元素分析を用いて薄膜3と超薄膜4とを判別するようにしてもよい。
また、薄膜評価用構造体1は表面に高いエネルギーの原子イオンが照射されることにより、後方散乱する原子イオンのエネルギー値を求めることができる。入射イオンには、H+イオン、He+イオン、などの軽元素イオンを用いる。軽元素イオンの入射エネルギーは測定のエネルギー分解能を考慮し、1MeV以下であることが望ましい。また、軽元素イオンの入射角および散乱角は、入射エネルギーや薄膜3と超薄膜4の組成および膜厚により制限されるため、適宜調整する。
原子イオンの後方散乱により得られたエネルギースペクトルは、薄膜3に含まれる元素により散乱されるか超薄膜4に含まれる元素により散乱されるかにより、異なるエネルギー値となるため、存在する元素により異なる位置にピークが出現する。
このとき、各元素による散乱エネルギーは膜の深さ方向に伴いそれぞれ減衰するため、エネルギースペクトルはある程度の幅を持つ。さらに、薄膜3および超薄膜4の深さ方向において、それぞれの元素が存在する位置に応じて各元素のピーク強度が変化するため、元素が存在しない領域ではエネルギー強度が極端に落ちる。
つまり、薄膜3に含まれる元素により散乱された軽元素イオンエネルギースペクトルには山と谷が生じ、スペクトルの山の部分に相当する部分が薄膜3に含まれる元素分布を示すことになる。
またこの分布から求めた薄膜3の面密度を、透過電子顕微鏡による観察で得た膜厚で割ることにより、密度が算出される。
このようにして、薄膜3中に指標となる超薄膜4を形成しその超薄膜4により薄膜3を断面方向に分割することで深さ方向の組成や密度分布を高分解能で評価することが可能となる。
次に、上記の実施形態に基づいて実現した薄膜の組成および密度評価の具体的な実施例について説明する。
まず、薄膜評価用構造体1を作成した。
薄膜評価用構造体1の基板にはトリアセチルセルロース(TAC)シートを用い、薄膜3として酸化アルミニウム(AlOx)をスパッタリング法にて成膜した。ターゲットにはAlターゲットを使用し、スパッタ装置はマクネトロンスパッタ装置を用いて成膜を行った。
TACシートを該スパッタ装置の成膜室の基板ホルダーに載置し、100℃に保持し、装置を密閉した後、真空ポンプで排気を行った。放電用のガスとしてAr、酸素(O2)をそれぞれマスフローコントローラで流量を調整してスパッタ成膜室に導入した。直流電源の放電パワーを2.5kW、アルゴンガスを50sccm、酸素ガスを50sccmの流量とし、成膜室の圧力を0.5Paに保持し、1分間成膜を行った。成膜された酸化アルミニウムAlOxの膜厚は、水晶振動子を利用した膜厚計の表示で約6nmであった。
続いて、超薄膜4としてチタン金属(Ti)を酸化アルミニウムAlOx成膜と同じマクネトロンスパッタ装置に取り付けられたTiターゲットを使用して成膜した。放電用のガスとしてアルゴンArを用いスパッタ成膜を行った。このスパッタ成膜は直流電源の放電パワーを2.5kW、アルゴンガスの流量を100sccmとし、成膜室の圧力を0.5Paに保持し、30秒間成膜を行った。成膜されたTiの膜厚は水晶振動子を利用した膜厚計の表示で2nmであった。
続いて、Tiを成膜したTACシートに、前記と同様に、6nmの酸化アルミニウムAlOxを成膜し、更に2nmのTiを成膜し、最後に6nmの酸化アルミニウムAlOxを成膜した。これにより、本発明の薄膜評価用構造体1が作成された。
次に、酸化アルミニウムAlOxの膜厚を得るために、作成された薄膜評価用構造体1を透過電子顕微鏡により断面観察した。薄膜評価用構造体1はFIBにより薄膜評価用構造体1の深さ方向へガリウム(Ga)イオンビームにより切削し、約0.1μmの薄片を切り出した。この薄片を透過電子顕微鏡により観察撮影したところ、明視野像において像のコントラストにより3層分の酸化アルミニウムAlOxと2層分のTiが明確に分離できた。この像から、酸化アルミニウムAlOxの膜厚を測長したところ、それぞれ、基板側より数えて第一の酸化アルミニウムAlOxは6.1nm、第二の酸化アルミニウムAlOxは6.0nm、第三の酸化アルミニウムAlOxは6.0nmであった。
次に、酸化アルミニウムAlOxの組成を得るために、作成された薄膜評価用構造体1をRBS分析した。入射イオンとしてHe+イオンビームを用い、入射エネルギー500keV、ビーム電流15nA、入射量240μC、入射角45度、散乱角90度の条件で評価した。このとき、酸化アルミニウムAlOxの組成は、それぞれ、基板より数えて第一のAlOxはx=1.8であり、第二および第三のAlOxはx=1.4であった。
また、このとき、透過電子顕微鏡の観察測長から得られた膜厚情報を元に酸化アルミニウムAlOxの密度を計算すると、基板側より数えて第一の酸化アルミニウムAlOxは2.4g/cm2であり、第二および第三の酸化アルミニウムAlOxは2.9g/cm3であった。
このように、本発明の評価方法により、スパッタ成膜初期の酸化アルミニウムAlOxの組成や密度と、膜がある程度成長した酸化アルミニウムAlOxのそれとは異なる結果を得た。
本発明に係る積層体からなる薄膜評価用構造体1の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、本発明の具体的な構成は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、それらは本発明に含まれる。
1 薄膜評価用構造体
2 基板
3 薄膜
31 第一の薄膜層
32 第二の薄膜層
4 超薄膜
41 第一の超薄膜層
42 第二の超薄膜層

Claims (16)

  1. 評価対象の薄膜を含む異種多層薄膜からなる薄膜評価用構造体であって、
    前記評価対象の薄膜とは異なる特性を有する指標用薄膜を、前記評価対象の薄膜の層間に配置した積層体を含むことを特徴とする薄膜評価用構造体。
  2. 前記評価対象の薄膜は、
    金属あるいは半金属を有する無機化合物であることを特徴とする請求項1記載の薄膜評価用構造体。
  3. 前記評価対象の薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金族の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であることを特徴とする請求項2記載の薄膜評価用構造体。
  4. 前記指標用薄膜は、前記評価対象の薄膜に含まれる元素とは異なる金属あるいは半金属からなる無機化合物であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の薄膜評価用構造体。
  5. 前記指標用薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金属の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であることを特徴とする請求項4記載の薄膜評価用構造体。
  6. 前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜は、スパッタリング法により成膜されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の薄膜評価用構造体。
  7. 評価対象の薄膜の層間に、当該評価対象の薄膜とは異なる特性を有する指標用薄膜を配置した積層体を生成し、
    当該積層体を評価することにより、前記薄膜の深さ方向の評価を行うことを特徴とする薄膜評価方法。
  8. 前記積層体の評価項目として、前記薄膜の深さ方向の組成および密度を求めることを特徴とする請求項7記載の薄膜評価方法。
  9. 前記評価対象の薄膜は、金属あるいは半金属を有する無機化合物であることを特徴とする請求項7または請求項8記載の薄膜評価方法。
  10. 前記評価対象の薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金族の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であることを特徴とする請求項9記載の薄膜評価方法。
  11. 前記指標用薄膜は、前記評価対象の薄膜に含まれる元素とは異なる金属あるいは半金属からなる無機化合物であることを特徴とする請求項9または請求項10記載の薄膜評価方法。
  12. 前記指標用薄膜を構成する前記無機化合物は、金属あるいは半金属の単体、もしくは合金、もしくは酸化物、もしくは窒化物、もしくは炭化物、もしくは硫化物であることを特徴とする請求項11記載の薄膜評価方法。
  13. 前記評価対象の薄膜および前記指標用膜層は、スパッタリング法にて成膜されることを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の薄膜評価方法。
  14. 前記評価対象の薄膜の層間に前記指標用薄膜が配置された積層体の断面を透過電子顕微鏡で観察測長することにより、前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜の膜厚を得ることを特徴とする請求項7から請求項13のいずれか1項に記載の薄膜評価方法。
  15. 前記積層体の、透過電子像および反射電子像によるコントラスト差、または電子線照射により発生する特性X線を検出することによる元素分析、あるいは、透過電子線エネルギー損失を検出することによる元素分析、を用いて前記評価対象の薄膜と前記指標用薄膜とを判別することを特徴とする請求項7から請求項14のいずれか1項に記載の薄膜評価方法。
  16. 前記評価対象の薄膜および前記指標用薄膜からなる積層体に、高エネルギーの原子イオンを照射した際に前方あるいは後方散乱する原子イオンのエネルギー値を測定して、前記深さ方向の組成および密度を得ることを特徴とする請求項7から請求項15のいずれか1項に記載の薄膜評価方法。
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