JP2014196968A - キャリブレーション方法,キャリブレーション装置およびキャリブレーション用基準サンプル - Google Patents

キャリブレーション方法,キャリブレーション装置およびキャリブレーション用基準サンプル Download PDF

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Abstract

【課題】撮影条件および照明条件を再現できるようにする。
【解決手段】画像登録装置の撮像装置によって基準サンプルを撮像して取得されたマスタ画像があらかじめ記憶装置4に記憶される。画像照合装置の撮像装置によって上記基準サンプルを撮像することにより基準サンプル画像が取得される(ステップ21)。記憶装置4に記憶されているマスタ画像と取得した基準サンプル画像とが比較されて,基準サンプル画像の上記マスタ画像に対する類似度が算出される(ステップ22)。類似度がしきい値以上となるように,画像照合装置の撮像装置の撮影条件および照明装置の照明条件が調整される(ステップ24,28)。
【選択図】図14

Description

この発明は,キャリブレーション方法,キャリブレーション装置およびキャリブレーション用基準サンプルに関する。
製薬会社等で製造される粉末薬を固形化した錠剤の表面の凹凸パターンは全ての錠剤について固有である。製薬会社等で製造される多数の真正錠剤のそれぞれの画像(真正錠剤画像)を登録しておき,登録されている多数の真正錠剤画像の中から検査対象(照合対象)錠剤の画像と同じ真正錠剤画像を検索することで,検査対象の錠剤が真正なものであるかどうかを判定することができる。
真正錠剤の撮像は典型的には製薬会社で行われ,他方,検査対象の錠剤の撮像は流通過程(検査会社その他)で行われる。このため,真正錠剤画像の撮像時と検査対象錠剤の撮像時では撮影環境が一般には同じにならない。異なる環境のそれぞれで撮像を行うと,たとえ同一錠剤についてそれぞれ取得される2つの画像であっても,その画像中に現れるたとえば陰影が異なるものになり,検査対象錠剤の画像と同じ真正錠剤画像の検索(照合)の精度が落ちる可能性が生じる。また,真正錠剤の撮像のみに着目しても,異なる製造ラインで真正錠剤が製造される場合には,製造ラインごとに撮影環境が異なることがある。
特許文献1〜5は,画像補正や性能評価などにキャリブレーション用プレート等を用いるものを記載する。引用文献6は固形薬剤の画像データにおいて印字色と背景色とのコントラストを最大にするように照明手段の発光量を制御するものを記載する。
特許第5004297号公報 特開2009−294465号公報 特許第4800479号公報 特開2012−173045号公報 特開2007−73925号公報 特開2010−190786号公報
しかしながら,引用文献1〜6のいずれにも異なる場所の撮影環境を同じにすることは考えられてはいない。
この発明は,先に行われる物体の撮像時の撮影条件および照明条件を,その後に行われる物体の撮像時に再現できるようにすることを目的とする。
この発明によるキャリブレーション方法は,第1の撮像装置によって第1の照明装置の照明下で基準サンプルを撮像することにより上記第1の撮像装置から出力されるマスタ画像データをマスタ画像記憶手段に記憶しておき,第2の撮像装置によって第2の照明装置の照明下で上記基準サンプルを撮像することにより上記第2の撮像装置から出力される基準サンプル画像データと,上記マスタ画像記憶手段に記憶されているマスタ画像データを類似度算出手段によって比較して上記基準サンプル画像の上記マスタ画像に対する類似度を算出し,算出した類似度が近づくように上記第2の撮像装置および第2の照明装置を調整することを特徴とする。
この発明は,上述したキャリブレーション方法に適するキャリブレーション装置も提供する。この発明によるキャリブレーション装置は,第1の撮像装置によって第1の照明装置の照明下で基準サンプルを撮像することにより上記第1の撮像装置から出力されるマスタ画像データを記憶するマスタ画像記憶手段,および第2の撮像装置によって第2の照明装置の照明下で上記基準サンプルを撮像することにより上記第2の撮像装置から出力される基準サンプル画像データと,上記マスタ画像記憶手段に記憶されているマスタ画像データを比較して,上記基準サンプル画像の上記マスタ画像に対する類似度を算出する類似度算出手段を備えていることを特徴とする。
この発明によると,第1の照明装置の照明下で第1の撮像装置により撮像された基準サンプルを表すマスタ画像と,第2の照明装置の照明下で第2の撮像装置により撮像された基準サンプルを表す基準サンプル画像の類似度が算出される。算出される類似度を,第2の撮像装置および第2の照明装置のキャリブレーション(調整)に用いることができる。好ましくは,上記第2の撮像装置が撮影条件(画像解像度,シャッタスピード,絞り値など)を調整可能なものであり,上記第2の照明装置が照明条件(照明角度など)を調整可能なものである。算出されるマスタ画像と基準サンプル画像の類似度が,第2の撮像装置の撮像条件および第2の照明装置の照明条件を,第1の撮像装置の撮像条件および第1の照明装置の照明条件に近づける(一致させることを含む)指針として用いられる。第1の撮像装置の撮像条件および第1の照明装置の照明条件を,第2の撮像装置および第2の照明装置において再現することができる。
一実施態様では,上記第1の撮像装置および上記第1の照明装置が,上記第1の撮像装置によって上記第1の照明装置の照明下で複数の真正品を撮像して出力される真正品画像データを記憶装置に登録する画像登録装置に設けられ,上記第2の撮像装置および上記第2の照明装置が,上記第2の撮像装置によって上記第2の照明装置の照明下で検査品を撮像して出力される検査品画像データに合致する真正品画像データが上記記憶装置に存在するかどうかを判断する画像照合装置に設けられる。画像登録装置における真正品の撮影時の撮影条件および照明条件に,画像照合装置における検査品の撮影時の撮影条件および照明条件を合わせることができる。
他の実施態様では,上記第1の撮像装置および上記第1の照明装置が,上記第1の撮像装置によって上記第1の照明装置の照明下で複数の第1の真正品を撮像して出力される第1の真正品画像データを第1の記憶装置に登録する第1の画像登録装置に設けられ,上記第2の撮像装置および上記第2の照明装置が,上記第2の撮像装置によって上記第2の照明装置の照明下で複数の第2の真正品を撮像して出力される第2の真正品画像データを第2の記憶装置に登録する第2の画像登録装置に設けられている。たとえば,異なる製造ラインにおいて第1の真正品および第2の真正品がそれぞれ撮影される場合に,製造ラインのそれぞれに設置される第1の画像登録装置および第2の画像登録装置の撮影条件および照明条件を合わせることができる。
好ましくは,上記照明条件は上記基準サンプルに対する照明角度を含み,上記第2の照明装置が,上記基準サンプルを撮像する上記第2の撮像装置の光軸を中心にして,オン/オフ制御可能な複数の光源群を上記基準サンプルを照明する角度を異ならせて配置させたものである。様々な照明角度で基準サンプルを照明することができるので,第2の照明装置の照明条件を第1の照明装置の照明条件に合わせることができる。
好ましくは,上記撮影条件は画像の解像度,撮像装置のシャッタスピードおよび絞り値のうちの少なくともいずれかを含み,上記第2の撮像装置が画像の解像度,シャッタスピードおよび絞り値のうちの少なくともいずれか一つを調整可能なものである。第2の撮像装置の撮像条件の少なくとも一部を,第1の撮像装置の撮像条件に合わせることができる。
上記基準サンプルは,一実施態様ではその表面に複数の微細凸部が形成されているものである。錠剤表面の凹凸を模した微細凸部が表面に形成された基準サンプルを用いることで,錠剤の真贋判定に適する撮影条件および照明条件の調整を行うことができる。この発明は上記基準サンプル,すなわち撮像装置および照明装置を含み,互いに異なる場所に設置される少なくとも2つの画像撮像装置についてそれらの撮影条件および照明条件を互いに合わせるために用いられる,上記照明装置による照明下で上記撮像装置によって撮像されるキャリブレーション用基準サンプルも提供する。
一実施態様では,上記基準サンプルはその表面が曲面である。錠剤の表面が曲面を帯びている場合に,その錠剤表面の曲面を模した基準サンプルを用いることで,表面が曲面を帯びている錠剤の真贋判定に適する撮影条件および照明条件の調整を行うことができる。
一実施態様では,複数の微細凸部が表面にランダムに配列されている基準サンプルが用いられる。他の実施態様では,複数の微細凸部が表面に規則的に配列されている基準サンプルが用いられる。
複数の微細凸部のそれぞれは,10μm〜1000μm,好ましくは30μm〜500μm,より好ましくは40μm〜200μmの大きさ(直径,幅)を持つ。他の実施態様では,複数の微細凸部のそれぞれが,5μm〜500μm,好ましくは15μm〜250μm,より好ましくは20μm〜100μmの高さを持つ。基準サンプルを真正錠剤ないし検査錠剤に似せることができる。
真贋判定システムの全体的構成を示すブロック図である。 登録データを示す。 照明装置の斜視図である。 照明装置の断面図である。 (A)は基準サンプルの正面図であり,(B)は(A)のVB-VB線に沿う断面図である。 他の基準サンプルの正面図を示す。 他の基準サンプルの正面図を示す。 他の基準サンプルの正面図を示す。 (A)は他の基準サンプルの正面図であり,(B)は(A)のIXB-IXB線に沿う断面図である。 他の基準サンプルの正面図を示す。 他の基準サンプルの正面図を示す。 他の基準サンプルの正面図を示す。 他の基準サンプルの側面図を示す。 画像照合装置におけるキャリブレーション処理の流れを示すフローチャートである。 画像照合装置におけるキャリブレーション処理の他の例を示すフローチャートである。
図1は真贋判定システム(検査システム)の全体的構成を示すブロック図である。
真贋判定システムは,多数の真正の錠剤5T1,5T2,5T3,...のそれぞれを照明装置3による照明下で撮像装置2によって撮像することによって作成される多数の真正錠剤画像の中に,検査錠剤を照明装置7による照明下で撮像装置6によって撮像することによって作成される検査錠剤画像と同一のもの(または同一と考えられるもの)があるかどうかを判定するシステムである。検査錠剤画像と同一の真正錠剤画像が,あらかじめ登録される多数の真正錠剤画像の中に存在すれば,その検査錠剤画像の撮像に用いられた検査錠剤は真正錠剤であることが判定される。逆に検査錠剤画像と同一の真正錠剤画像が多数の真正錠剤画像の中に存在しなければ,その検査錠剤画像の撮像に用いられた検査錠剤は真正錠剤ではない(偽造錠剤である)ことが判定される。
真贋判定システムは,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...のそれぞれを撮像して真正錠剤画像を作成して登録する登録段階と,検査錠剤を撮像して検査錠剤画像を作成し,それと同一の真正錠剤画像が多数の真正錠剤画像の中にあるどうかを判定する判定段階とに大別される。図1において,その上段に,登録段階で用いられる画像登録装置が,下段に,判定段階で用いられる画像照合装置がそれぞれ示されている。画像登録装置と画像照合装置とは一般には異なる場所にそれぞれ設置される。
図1の上段を参照して,画像登録装置は,登録装置1,撮像装置2,照明装置3および記憶装置4を備えている。登録装置1は,CPU,メモリ,ハードディスク等を備えるコンピュータ・システムであり,登録装置用プログラムをハードディスクにインストールし,これを実行することによってコンピュータ・システムが登録装置1として機能する。
撮像装置2は,後述する基準サンプルSと,真正錠剤5T1,5T2,5T3・・(これらの表面)を撮像する撮像素子(CCD,CMOS等)を含み,撮像素子に結像した像を表す画像データを出力する。撮像装置2から出力された基準サンプルSを表す画像データ,および真正錠剤5T1,5T2,5T3,・・・を表す画像データが登録装置1に入力する。真正錠剤5T1,5T2,5T3・・・はいずれも同種の錠剤であり,かつ別個の錠剤である。
図2は登録装置1によって作成されて記憶装置4に記憶される登録データ4Aを示している。
記憶装置4に記憶される登録データ4Aは,錠剤種類データ,錠剤ID,錠剤画像データおよびマスタ画像データを含む。
製薬会社では同一種類の錠剤(真正錠剤)が多数製造される。錠剤種類データは錠剤の種類を表す。これに対し,錠剤IDは個々の錠剤のそれぞれに付与されるIDであり,同一種類の多数の錠剤のそれぞれについて別個のIDが付与される。錠剤IDによって特定される個々の錠剤のそれぞれの錠剤画像データが,錠剤IDに対応づけられて登録データ4Aに登録される。
マスタ画像データは,上述した基準サンプルSの表面を表す画像データであり,錠剤種類ごとに登録データ4Aに登録される。一般には基準サンプルSを撮影することでマスタ画像を取得した後に,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の撮影に進む。
図1に戻って,下段に示す画像照合装置(真贋判定装置)は,照合装置5,撮像装置6および記憶装置4を備える。持ち込まれた検査錠剤が真正錠剤であるか真正錠剤ではないか(偽造錠剤であるか)が,上述した記憶装置4に記憶された登録データ4Aを用いて画像照合装置において照合されかつ判定される。
照合装置5も,上述した登録装置1と同様に,CPU,メモリ,ハードディスク等を備えるコンピュータ・システムであり,コンピュータ・システムを照合装置5として機能させるプログラムを実行することによって,コンピュータ・システムが照合装置5として機能する。画像照合装置が備える記憶装置4は,この実施例では上述した画像登録装置が備える記憶装置4と同一のものとして示されている。たとえば,照合装置5にネットワーク(インターネットなど)を介して画像登録装置の記憶装置4を接続することによって,画像照合装置に記憶装置4を含ませることができる。もっとも,記憶装置4に記憶されている登録データ4A(図2)を照合装置5に接続される別の記憶装置にダウンロード(コピー)して記憶させてもよい。
検査錠剤の撮影に先立って,撮像装置6によって照明装置7による照明下で上述した画像登録装置において用いられた基準サンプルSと同じ基準サンプルSが撮影される。以下の説明では,画像照合装置において基準サンプルSを撮影すること取得される画像を「基準サンプル画像」と呼び,上述した画像登録装置において基準サンプルSを撮影することで取得される「マスタ画像」と区別する。後述するように,画像照合装置において作成される基準サンプル画像と,画像登録装置において作成されるマスタ画像とに基づいて,マスタ画像と同じ基準サンプル画像の取得が試みられる。すなわち,画像照合装置の撮像装置6の撮影条件(画像解像度,シャッタスピード,絞り値など)の調整と,照明装置7の照明条件(照明角度など)の調整が繰返されて,これにより基準サンプルSの撮影時の画像照合装置の撮像装置6の撮影条件および照明装置7の照明条件が,基準サンプルSの撮影時の画像登録装置の撮像装置2の撮影条件および照明装置3の照明条件に合うようにキャリブレーション(調整)される。
図3は画像照合装置が備える撮像装置6および照明装置7と,基準サンプルSと,基準サンプルSが載置される検査台13の位置関係を示す斜視図である。図4は照明装置7の拡大断面図を示している。図4において撮像装置6の図示は省略されている。
撮像装置6および照明装置7は,基準サンプルSが置かれる検査台13の上方に配置されている。照明装置7は半球形の形状を持つカバー21を備え,その頂点部分に円形のカメラ孔26があけられている。カバー21の内がわに多数の半導体発光素子(以下,LEDという)群22A,22B,23A,23B,24A,24Bを支持する支持体27が取り付けられている。支持体27も半球形であり,その頂点部分に円形のカメラ孔28があけられている。
撮像装置6はカバー21の上方に固定的に設けられ,そのカメラ部分(レンズ部分)がカバー21のカメラ孔26および支持体27のカメラ孔28から下方にのぞみ,基準サンプルSが撮像される。撮像データ(画像データ)が撮像装置6から照合装置5に取り込まれる。
LED群22A〜24Bは,撮像装置6の光軸を中心に,同心円状に三段に配置されている。LED群22A,22Bが上段からの照明を,LED群23A,23Bが中段からの照明を,LED群24A,24Bが下段からの照明をそれぞれ担当し,これらのLED群22A〜24Bによって基準サンプルSを異なる照射角度から照射することができる。
図5(A)は基準サンプルSの平面図を,図5(B)は図5(A)のVB-VB線に沿う基準サンプルSの断面図をそれぞれ示している。
基準サンプルSは,平板状のベース部の表面に微細な凸部11を行方向および列方向に規則的に並べて多数形成したもので,平面から見ると(図5(A))各凸部11は円形に見え,かつ隣接する凸部11同士は接触している。平面から視認される円形の各凸部11の直径は10μm〜1000μm程度であり,その高さ(図5(B))は5μm〜500μm程度である。断面から見ると各凸部11は半円形に見える。各凸部11は切削またはエッチングによって形成される。隣接する凸部11の間には当然に凹部が形成されるので,基準サンプルSの表面に凹凸が形成されていると表現することもできる。
基準サンプルSの表面に形成される多数の微細凸部11は,上述した真贋判定システムの画像登録装置によって撮像される真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の表面を模したものである。しかし,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の表面をそのまま忠実に模すことは容易ではないので,類似特性の表面凹凸を人工的に形成している。凸部11のサイズは,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の表面の凹凸よりも大きくてもよい。
多数の微細凸部11が形成された基準サンプルSの表面に入射する光によって基準サンプルSの表面には陰影が現れる。この基準サンプルSを撮影することによって取得される画像(マスタ画像および基準サンプル画像)にもこの陰影が表われる。マスタ画像と基準サンプル画像の陰影が同じ陰影となるように,画像照合装置の撮像装置6および照明装置7をキャリブレーション(調整)することで,画像照合装置における撮影環境を,画像登録装置における撮影環境に合わせることができる。
図6〜図13は,上述したキャリブレーションのために用いられる基準サンプルの他の例を示している。
図6は,上述した微細凸部11が隣接して形成されていない基準サンプルS1の正面図を示している。微細凸部11と微細凸部11の間には,微細凸部11の直径と同等の隙間が設けられている。
図7は,多数の微細凸部11が隣接して形成されている点は図5(A),(B)に示す基準サンプル5と同じであるが,一行および一列ごとに,おおよそ微細凸部11の直径の半分ずつ位置ずれして,各微細凸部11が形成されている基準サンプルS2の正面図を示している。
図8は,図6および図7に示すパターンを組み合わせたもので,一行および一列ごとに,おおよそ微細凸部11の直径の半分ずつ位置ずれして各微細凸部11が形成されており,かつ偶数行については微細凸部11と微細凸部11の間に,微細凸部11の直径と同等の隙間が設けられている基準サンプルS3の正面図を示している。
図9(A),(B)に示す基準サンプルS4は,多数の微細凸部12が正面から見てほぼ正方形である点が,正面から見て円形に見える微細凸部11を有する図5(A),(B)の基準サンプルSと異なる。断面から見ると(図9(B)参照),各微細凸部12はほぼ方形に見える。微細凸部は四角錐等のその他の形状を持つものであってもよい。四角錐の微細凸部であれば断面形状は三角形となる。
図10は,上述した微細凸部12が隣接して形成されていない基準サンプルS5の正面図を示している。微細凸部12と微細凸部12の間に,微細凸部12の幅と同等の隙間があけられている。
図11は,上述した微細凸部11が不規則に形成された基準サンプルS6の正面図を示している。図12はサイズの異なる3種類の微細凸部11a,微細凸部11,微細凸部11bおよび微細凹部11cが不規則に形成された基準サンプルS7を示している。
基準サンプルは,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の表面の曲面を模した曲面を持つベース部の表面に微細凸部を形成したものであってもよい。図13には,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...の表面の曲面を模した曲面を持つベース部の表面に,多数の微細凸部11を形成した基準サンプルS8を示している。検査台13上への配置を容易にするために,基準サンプルS8の底面(撮像装置6によって撮像されない範囲)は平らに形成されている。
図14は画像照合装置における撮像装置6および照明装置7のキャリブレーション(調整)の流れを示すフローチャートである。
上述したように,基準サンプルSが検査台13に置かれる。撮像装置6の光軸上に基準サンプルSの中心が位置するように基準サンプルSは位置決めされる。照明装置7による照明の下で,撮像装置6によって基準サンプルS(その表面)が撮影される(ステップ21)。
記憶装置4に記憶されている登録データ4A(図2)から,基準サンプルSに対応するマスタ画像が読み出され,読み出されたマスタ画像と撮影されて取得された基準サンプルSの画像とが比較される(ステップ22)。比較処理では,たとえばマスタ画像と基準サンプル画像の類似の程度を表す評価値が算出される。評価値には差分値や相関値を用いることができ,たとえば差分値の算出にはSSD(Sum of SquaredDifference),SAD(Sum of Absolute Difference),相関値の算出にはNCC(Normalized Cross-Correlation),ZNCC(Zero-mean Normalized Cross-Correlation)などの既知のアルゴリズムを用いることができる。
所定の第1のしきい値以上の評価値(類似度)が算出されなかった場合(ステップ23でNO),画像照合装置の操作者によって撮像装置6の撮影条件が調整される。たとえば,画像解像度,シャッタスピード,絞り値などの調整が行われる(ステップ24)。撮影条件の調整の後,再び基準サンプルSの撮影,マスタ画像との比較(評価値の算出)が行われる(ステップ21〜22)。
第1のしきい値以上の評価値が算出されると,基準サンプルSが再度撮影され,マスタ画像と比較されてマスタ画像と基準サンプル画像の評価値が再度算出される(ステップ26)。第1のしきい値よりも大きな第2のしきい値が用いられて,第2のしきい値以上の評価値が算出されたかどうかが判断される(ステップ27)。第1のしきい値と比較される評価値の算出と,第2のしきい値と比較される評価値の算出には,同一のアルゴリズムを用いてもよいし,異なるアルゴリズムを用いてもよい。
第2のしきい値以上の評価値が算出されなかった場合(ステップ27でNO),画像照合装置の操作者によって照明装置7の照明条件が調整される(ステップ28)。たとえば,照明装置7に含まれる多数のLED群22A〜24Bのスイッチをオンまたはオフすることで,上段LED22A,22Bのみの照明,中段LED23A,23Bのみの照明,下段LED24A,24Bのみの照明などが行われる。照明条件の調整の後,基準サンプルSの撮影,およびマスタ画像との比較(評価値の算出)が再度行われる(ステップ25,26)。
第2のしきい値以上の評価値が算出されることで,撮像装置6および照明装置7の調整が終了する(ステップ27でYES)。
撮像装置6および照明装置7の調整を終えると,検査対象(照合対象)の錠剤の撮影に進む。撮影された検査錠剤の画像と,記憶装置4に記憶されている複数の真正の錠剤画像(図2参照)との照合処理が行われる。たとえば,検査錠剤の画像と記憶装置4に記憶されている複数の真正錠剤画像のそれぞれの間で画像間の類似の程度を表す相関値が算出される。所定のしきい値以上の相関値が算出された場合,その真正錠剤画像は検査錠剤の画像と同じまたは非常に似ていると判断され,検査錠剤は真正錠剤であることが判定される。所定のしきい値未満の相関値しか算出されなかった場合に,検査錠剤は真正錠剤ではない(偽造錠剤である)ことが判定される。
図15は画像照合装置における撮像装置6および照明装置7のキャリブレーション(調整)の処理の他の例を示すフローチャートである。図14に示すフローチャート中の同一処理には同一符号を付し,重複説明を省略する。
図15に示すフローチャートでは,撮像装置6の調整と照明装置7の調整が同時に行われる(ステップ29)。マスタ画像と基準サンプル画像の類似の程度を表す評価値がしきい値以上になると,撮像装置6の調整および照明装置7の調整が終了する(ステップ23でYES)。
上述した実施例では,画像登録装置が備える撮像装置2の撮影条件および照明装置3の照明条件に,画像照合装置が備える撮像装置6の撮影条件および照明装置7の照明条件を合わせている(近づけている)。もちろん,画像登録装置と画像照合装置の間のみならず,たとえば一の画像登録装置と他の画像登録装置との間で撮影条件および照明条件を合わせる(近づける)ようにしてもよい。たとえば,真正錠剤5T1,5T2,5T3,...が異なる場所(異なる製造ライン)でそれぞれ製造される場合である。この場合には一の画像登録装置と他の画像登録装置のそれぞれで基準サンプルSが撮影され,上述した評価値(類似度)に応じて,一方の画像登録装置が備える撮像装置の撮影条件および照明装置の照明条件が,他方の画像登録装置が備える撮像装置の撮影条件および照明装置の照明条件に合うように調整される。
1 登録装置
2,6 撮像装置
3,7 照明装置
4 記憶装置(マスタ画像記憶手段)
4A 登録データ
5 照合装置(類似度算出手段)
11,11a,11b,11c,12 微細凸部
22A,22B,23A,23B,24A,24B LED群
S,S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8 基準サンプル

Claims (12)

  1. 第1の撮像装置によって第1の照明装置の照明下で基準サンプルを撮像することにより上記第1の撮像装置から出力されるマスタ画像データをマスタ画像記憶手段に記憶しておき,
    第2の撮像装置によって第2の照明装置の照明下で上記基準サンプルを撮像することにより上記第2の撮像装置から出力される基準サンプル画像データと,上記マスタ画像記憶手段に記憶されているマスタ画像データとを,類似度算出手段によって比較して上記基準サンプル画像の上記マスタ画像に対する類似度を算出し,
    算出した上記基準サンプル画像と上記マスタ画像の類似度が近づくように,上記第2の撮像装置の撮像条件および上記第2の照明装置の照明条件を調整する,
    キャリブレーション方法。
  2. 上記第1の撮像装置および上記第1の照明装置が,上記第1の撮像装置によって上記第1の照明装置の照明下で複数の真正品を撮像して出力される真正品画像データを記憶装置に登録する画像登録装置に設けられ,
    上記第2の撮像装置および上記第2の照明装置が,上記第2の撮像装置によって上記第2の照明装置の照明下で検査品を撮像して出力される検査品画像データに合致する真正品画像データが上記記憶装置に存在するかどうかを判断する画像照合装置に設けられている,
    請求項1に記載のキャリブレーション方法。
  3. 上記第1の撮像装置および上記第1の照明装置が,上記第1の撮像装置によって上記第1の照明装置の照明下で複数の第1の真正品を撮像して出力される第1の真正品画像データを第1の記憶装置に登録する第1の画像登録装置に設けられ,
    上記第2の撮像装置および上記第2の照明装置が,上記第2の撮像装置によって上記第2の照明装置の照明下で複数の第2の真正品を撮像して出力される第2の真正品画像データを第2の記憶装置に登録する第2の画像登録装置に設けられている,
    請求項1に記載のキャリブレーション方法。
  4. 上記第2の撮像装置が撮影条件を調整可能なものであり,
    上記第2の照明装置が照明条件を調整可能なものである,
    請求項1から3のいずれか一項に記載のキャリブレーション方法。
  5. 上記照明条件は上記基準サンプルに対する照明角度を含み,上記第2の照明装置が,上記基準サンプルを撮像する上記第2の撮像装置の光軸を中心にして,オン/オフ制御可能な複数の光源群を上記基準サンプルを照明する角度を異ならせて配置させたものである,
    請求項4に記載のキャリブレーション方法。
  6. 上記撮影条件は画像の解像度,撮像装置のシャッタスピードおよび絞り値のうちの少なくともいずれかを含み,上記第2の撮像装置が画像の解像度,シャッタスピードおよび絞り値のうちの少なくともいずれか一つを調整可能なものである,
    請求項4に記載のキャリブレーション方法。
  7. 上記基準サンプルはその表面に複数の微細凸部が形成されているものである,
    請求項1に記載のキャリブレーション方法。
  8. 第1の撮像装置によって第1の照明装置の照明下で基準サンプルを撮像することにより上記第1の撮像装置から出力されるマスタ画像データを記憶するマスタ画像記憶手段,および
    第2の撮像装置によって第2の照明装置の照明下で上記基準サンプルを撮像することにより上記第2の撮像装置から出力される基準サンプル画像データと,上記マスタ画像記憶手段に記憶されているマスタ画像データとを比較して,上記基準サンプル画像の上記マスタ画像に対する類似度を算出する類似度算出手段を備える,
    キャリブレーション装置。
  9. 撮像装置および照明装置を含み,互いに異なる場所に設置される少なくとも2つの画像撮像装置についてそれらの撮影条件および照明条件を互いに合わせるために用いられる,上記照明装置による照明下で上記撮像装置によって撮像されるキャリブレーション用基準サンプルであって,
    上記撮像装置によって撮像される表面に,複数の微細凸部がランダムにまたは規則的に形成されている,
    キャリブレーション用基準サンプル。
  10. 表面が曲面である,請求項9に記載のキャリブレーション用基準サンプル。
  11. 複数の微細凸部のそれぞれが,10μm〜1000μm,好ましくは30μm〜500μm,より好ましくは40μm〜200μmの大きさを持つ,
    請求項9または10に記載のキャリブレーション用基準サンプル。
  12. 複数の微細凸部のそれぞれが,5μm〜500μm,好ましくは15μm〜250μm,より好ましくは20μm〜100μmの高さを持つ,
    請求項9から11のいずれか一項に記載のキャリブレーション用基準サンプル。
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