JP2014199290A - 着色樹脂粒子の製造方法及び着色樹脂粒子分散体の製造方法、並びに、着色樹脂粒子、着色樹脂粒子分散体、及びその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】着色樹脂粒子の駆動特性に優れている着色樹脂粒子又は着色樹脂粒子分散体を生産性良く製造できる着色樹脂粒子の製造方法及び着色樹脂粒子分散体の製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも有機溶媒(A)と着色樹脂粒子と溶解度パラメータが6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤とを含有する着色樹脂粒子分散液から、分散安定剤が除去された着色樹脂粒子を得る着色樹脂粒子の製造方法において、着色樹脂粒子分散液に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して着色樹脂粒子を凝集させた後に有機溶媒(E)を除去することによって洗浄を行う洗浄工程を少なくとも1回含み、分散安定剤の溶解度パラメータをδD(cal/cm3)1/2とし、有機溶媒(A)及び少なくとも1回で添加された有機溶媒(E)全体としての溶解度パラメータをδS(cal/cm3)1/2としたときに、0.5≰δS−δD≰5.0を満たす。【選択図】なし
Description
本発明は、着色樹脂粒子の製造方法及び着色樹脂粒子分散体の製造方法、並びに、着色樹脂粒子、着色樹脂粒子分散体、及びその用途に関する。更に詳しくは、本発明は、電気泳動表示装置に使用したときの駆動特性(初期の駆動性及び駆動安定性)に優れた着色樹脂粒子を生産性良く製造できる着色樹脂粒子の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子、電気泳動表示装置に使用したときの着色樹脂粒子の駆動特性に優れた着色樹脂粒子分散体を生産性良く製造できる着色樹脂粒子分散体の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子分散体及びそれを用いた電気泳動表示装置に関する。
近年、帯電性を示す着色樹脂粒子(帯電性着色樹脂粒子)等のような帯電性着色樹脂粒子の電気泳動を利用し、着色樹脂粒子を画像表示素子として用いた画像表示装置(電気泳動表示装置)が注目されている。この電気泳動表示装置は、安価である、視野角が通常の印刷物並みに広い、消費電力が少ない、電源オフにしても表示された情報が消えないというメモリー性を有する等、従来の画像表示装置にない長所を有することから、安価な表示装置として普及することが期待されている。
電気泳動表示装置は、典型的には、スペーサーを介して対向配置された、少なくとも一方が透明である2枚の電極基板と、これら電極基板の間に封入された画像表示素子としての表示液とを含む表示パネルを備え、前記表示液が、正帯電の帯電性着色樹脂粒子及び/又は負帯電の帯電性着色樹脂粒子が分散媒中に分散された分散液となっている構成の表示装置である。前記構成の電気泳動表示装置は、前記表示パネルの2枚の電極基板間に電界を印加することにより、帯電性着色樹脂粒子を電気泳動させて画像を表示できる(特許文献1〜4参照)。
また、電気泳動表示装置として、着色した分散媒中に該分散媒と光学的特性の異なる(色調の異なる)少なくとも一種類の電気泳動粒子(着色樹脂粒子)を分散させた分散系を表示液として用い、前記分散系を多数のマイクロカプセルに封入し、これらのマイクロカプセルを前記電極基板間に配装するように構成した電気泳動表示装置が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2の電気泳動表示装置では、電圧の印加によって、着色樹脂粒子が、表示面となる透明電極基板上に配列されるとき、着色樹脂粒子と色調の異なる分散媒が着色樹脂粒子同士の隙間に入り込むことで、混色が発生し、所望の表示がされないという問題があった。
特許文献2の問題を解決する技術としては、例えば、電界に対応して分散媒中を移動する帯電性の着色樹脂粒子(A)と、電界に対応して分散媒中を移動しない着色樹脂粒子(B)とを組み合わせて分散媒中で用いる電気泳動表示装置が知られている(特許文献3参照)。この電気泳動表示装置は、紙に相当するベース色を着色樹脂粒子(B)によって表示し、紙の上に描かれた文字及び/又は絵に相当する画像の色を帯電性の着色樹脂粒子(A)に表示することによって、文字及び/又は絵が描かれた紙に相当する画像を表示することができる。特許文献3では、前記電気泳動表示装置によりコントラストの高い表示を実現できるとされている。また、特許文献3には、着色樹脂粒子(B)として、有機ポリマーからなる中空粒子を染色により着色したものを用いることも可能であると記載されている。
ところで、着色樹脂粒子の製造では、重合性単量体及び分散安定剤を媒体に溶解させて重合開始剤の存在下で重合させる分散重合法や、乳化剤(界面活性剤)を用いて重合性単量体を媒体に乳化させて重合開始剤の存在下で重合させる乳化重合法が、広く採用されている。そのため、着色樹脂粒子の製造後の反応液には、着色樹脂粒子以外に、分散安定剤又は乳化剤、未反応の重合性単量体、重合開始剤、副生成物等の成分が残存している。これらの成分が残存していると、着色樹脂粒子の帯電に影響を与える場合がある。その場合、着色樹脂粒子同士の凝集等によってコントラストが低下する、着色樹脂粒子の駆動障害によって表示の書き換えが困難になる等の問題が電気泳動表示装置に生じる場合がある。このため、分散安定剤又は乳化剤、未反応の重合性単量体、重合開始剤、副生成物等を確実に除去することが肝要である。
特許文献4では、複合型の着色樹脂粒子における子粒子の製造方法として、乳化重合法もしくは分散重合法を用いて前記子粒子を製造した後、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類から選択した少なくとも1つを洗浄液として洗浄する製造方法が記載されている。
しかしながら、特許文献4の製造方法は、アルコール類及びケトン類の少なくとも1つのみを洗浄溶剤として使用して、水系の乳化重合法に使用され非水系の分散重合法には通常使用されない親水性の高い乳化剤を除去するものであり、非水系の分散重合法等で使用される疎水性の高い分散安定剤を除去するものではない。
また、本願発明者等が、特許文献4に記載の洗浄液を用いて、非水系の分散重合法で得られた疎水性の高い分散安定剤と着色樹脂粒子と有機溶媒とを含有する着色樹脂粒子分散体の洗浄を行ったところ、上記洗浄液は親水性の高い乳化剤の除去に適したものであるために、疎水性の高い分散安定剤を十分に除去できないことがあることが分かった。例えば、本願発明者等が、特許文献4の実施例1において洗浄液として用いられているメタノールのみを用いて、非水系の分散重合法で得られた分散安定剤と着色樹脂粒子と有機溶媒とを含有する着色樹脂粒子分散体の洗浄を行ったところ、疎水性の高い分散安定剤を十分に除去できなかった。これは、洗浄液の親水性が高く、分散安定剤と洗浄液との親和性が低いためであると考えられる。分散安定剤を十分に除去できない場合、着色樹脂粒子同士の凝集等によってコントラストが低下する、着色樹脂粒子の駆動障害によって表示の書き換えが困難になる等の問題が電気泳動表示装置に生じる場合がある。
また、本願発明者等が、非水系の分散重合法で得られた疎水性の高い分散安定剤と着色樹脂粒子と有機溶媒とを含有する着色樹脂粒子分散体の洗浄を、分散安定剤に極めて近い高い疎水性を有する有機溶媒を用いて行ったところ、分散安定剤を除去することはできたが、着色樹脂粒子を十分に凝集させることができないため、着色樹脂粒子を分離しにくく、その結果として着色樹脂粒子の回収量が少なく生産性(製造効率)が悪かった。
本発明の目的は、電気泳動表示装置に使用したときに駆動障害等の発生が抑制され優れた駆動特性を示す着色樹脂粒子を生産性良く製造できる着色樹脂粒子の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子、電気泳動表示装置に使用したときに着色樹脂粒子の駆動障害等の発生が抑制され着色樹脂粒子の駆動特性に優れている着色樹脂粒子分散体を生産性良く製造できる着色樹脂粒子分散体の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子分散体及びそれを用いた電気泳動表示装置を提供することにある。
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、少なくとも有機溶媒(A)と、着色樹脂粒子(B)と、溶解度パラメータが6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤(C)とを含有する着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を得る着色樹脂粒子の製造方法であって、前記着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させた後に前記有機溶媒(E)を除去することによって洗浄を行う洗浄工程を少なくとも1回含み、前記分散安定剤(C)の溶解度パラメータをδD(cal/cm3)1/2とし、前記有機溶媒(A)及び前記少なくとも1回で添加された前記有機溶媒(E)全体としての溶解度パラメータをδS(cal/cm3)1/2としたときに、
0.5≦δS−δD≦5.0
を満たすことを特徴としている。本発明の着色樹脂粒子分散体の製造方法は、前記製造方法を用いて、前記着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された、有機溶媒(F)と着色樹脂粒子(B)とを含有する着色樹脂粒子分散体(G)を得ることを特徴としている。
0.5≦δS−δD≦5.0
を満たすことを特徴としている。本発明の着色樹脂粒子分散体の製造方法は、前記製造方法を用いて、前記着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された、有機溶媒(F)と着色樹脂粒子(B)とを含有する着色樹脂粒子分散体(G)を得ることを特徴としている。
本発明の製造方法によれば、δS−δDが5.0以下であるため、前記有機溶媒(E)によって分散安定剤(C)を十分に溶解させることができ、前記洗浄工程によって分散安定剤(C)を十分に除去できる。その結果、残存する分散安定剤(C)が着色樹脂粒子の帯電に影響を与えることを回避できるので、駆動特性に優れた着色樹脂粒子、又は着色樹脂粒子の駆動特性に優れた着色樹脂粒子分散体を製造することができる。
さらに、本発明の製造方法によれば、δS−δDが0.5以上であるため、前記着色樹脂粒子(B)の分散安定性を低下させて前記着色樹脂粒子(B)を凝集し易くすることができる。これは、分散安定剤(C)の分子が適度に絡まり合うためであるためであると考えられる。前記着色樹脂粒子(B)が凝集し易くなることで、着色樹脂粒子(B)が分離し易くなり、その結果として前記着色樹脂粒子(B)の回収性が向上し生産性が向上する。
本発明の着色樹脂粒子は、前記の着色樹脂粒子の製造方法により得られることを特徴としている。本発明の着色樹脂粒子は、前記の着色樹脂粒子の製造方法により得られるので、駆動特性に優れている。
本発明の着色樹脂粒子分散体は、前記の着色樹脂粒子分散体の製造方法により得られるものである。本発明の着色樹脂粒子分散体は、前記の着色樹脂粒子分散体の製造方法により得られるので、着色樹脂粒子の駆動特性に優れている。
本発明の電気泳動表示装置は、前記着色樹脂粒子分散体を含み、前記着色樹脂粒子分散体が、前記有機溶媒(F)中に分散した、前記着色樹脂粒子(B)と異なる色調を持つ着色樹脂粒子(H)をさらに含むことを特徴としている。本発明の電気泳動表示装置は、前記の駆動特性に優れた着色樹脂粒子分散体を用いているので、着色樹脂粒子同士の凝集等によってコントラストが低下する、着色樹脂粒子の駆動障害によって表示の書き換えが困難になる等の問題を回避でき、優れた表示特性を実現できる。
本発明によれば、電気泳動表示装置に使用したときに駆動障害等の発生が抑制され優れた駆動特性を示す着色樹脂粒子を生産性良く製造できる着色樹脂粒子の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子、電気泳動表示装置に使用したときに着色樹脂粒子の駆動障害等の発生が抑制され着色樹脂粒子の駆動特性に優れている着色樹脂粒子分散体を生産性良く製造できる着色樹脂粒子分散体の製造方法、その製造方法で得られた着色樹脂粒子分散体及びそれを用いた電気泳動表示装置を提供できる。
本発明について、以下に詳細に説明する。
本発明の着色樹脂粒子の製造方法は、少なくとも有機溶媒(A)と、着色樹脂粒子(B)と、SP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤(C)とを含有する着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を得る着色樹脂粒子(B)の製造方法であって、前記着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させた後に前記有機溶媒(E)を除去することによって洗浄を行う洗浄工程を少なくとも1回含み、前記分散安定剤(C)のSP値をδD(cal/cm3)1/2とし、前記有機溶媒(A)及び前記少なくとも1回で添加された前記有機溶媒(E)全体としてのSP値をδS(cal/cm3)1/2としたときに、
0.5≦δS−δD≦5.0
を満たす方法である。
0.5≦δS−δD≦5.0
を満たす方法である。
上記方法は、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を、有機溶媒(F)中に分散した着色樹脂粒子分散体(G)の状態で得る方法であってもよく、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を粒子の状態で得る方法であってもよい。前者の方法は、前記分散安定剤(C)が除去された、着色樹脂粒子(B)と有機溶媒(F)とを含有する着色樹脂粒子分散体(G)の製造方法としてそのまま用いることができる。また、後者の方法を用いて前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を得た後、得られた着色樹脂粒子を有機溶媒(F)中に分散させる製造方法でも、着色樹脂粒子分散体(G)を製造することができる。
本発明の着色樹脂粒子分散体の製造方法は、本発明の着色樹脂粒子の製造方法を用いて、前記着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)と有機溶媒(F)とを含有する着色樹脂粒子分散体(G)を得る方法である。ここで、有機溶媒(F)は、有機溶媒(A)と同じ溶媒であってもよく、有機溶媒(A)と異なる溶媒であってもよい。
なお、本発明の製造方法によって得られる着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)は、分散安定剤(C)が完全に除去されていることが好ましいが、着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)に悪影響を与えない程度まで分散安定剤(C)が十分に除去されていればよく、必ずしも分散安定剤(C)が完全に除去されている必要はない。
また、本発明の製造方法によって得られる着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)は、有機溶媒(E)が完全に除去されていることが好ましいが、着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)に悪影響を与えない程度まで有機溶媒(E)が十分に除去されていればよく、必ずしも有機溶媒(E)が完全に除去されている必要はない。
〔1.有機溶媒(A)〕
前記有機溶媒(A)とは、重合により着色樹脂粒子(B)を得る際に使用する有機溶媒(重合溶媒)、又は少なくとも1回以上の洗浄工程の際に着色樹脂粒子(B)と共に回収される有機溶媒のことである。
前記有機溶媒(A)とは、重合により着色樹脂粒子(B)を得る際に使用する有機溶媒(重合溶媒)、又は少なくとも1回以上の洗浄工程の際に着色樹脂粒子(B)と共に回収される有機溶媒のことである。
前記着色樹脂粒子(B)を得る際に使用する有機溶媒(重合溶媒)としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素;四塩化炭素、トリクロロエチル、クロロホルム等の塩素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素;イソヘキサン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素;エクソンモービル社製の「エクソール(登録商標)D40」等のナフテン系炭化水素;流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等のシリコーンオイル等が挙げられる。これらの有機溶媒は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記重合溶媒のSP値は、6.5〜10.0[(cal/cm3)1/2]であることが好ましい。前記重合溶媒として2種以上の有機溶媒の混合物を使用する場合、その混合物のSP値が6.5〜10.0[(cal/cm3)1/2]となるように2種以上の有機溶媒の混合比を調整することが好ましい。
SP値が6.5〜10.0[(cal/cm3)1/2]の重合溶媒を使用し、着色樹脂粒子(B)を得るための重合をこの重合溶媒中で行うことで、重合時に着色樹脂粒子(B)表面に極性基等の官能基が生成することを抑制することができる。その結果、着色樹脂粒子(B)を有機溶媒中で電気泳動表示装置に用いたときに有機溶媒中における着色樹脂粒子(B)の駆動安定性を向上させることができる。前記重合溶媒のSP値は、6.5〜9.0[(cal/cm3)1/2]であることがより好ましい。
SP値δは、下記式
SP値δ[(cal/cm3)1/2]=(ΔE/ΔV)1/2
(上記式中、ΔEは凝集エネルギー密度[cal]を表し、ΔVは分子容[cm3]を表す)
で示すように、凝集エネルギー密度と分子容との比の平方根で表されるものである。本出願書類では、SP値の単位として、従来慣用的に使用されている単位「(cal/cm3)1/2」を用いる。この単位は、以下の式
1(cal/cm3)1/2=2.05(MPa)1/2
によってSI単位「(MPa)1/2」に換算できる。本出願書類において、SP値は、Fedorsの方法〔Robert F.Fedors、Polymer Engineering and Science、14、147−154(1974)〕により計算された値であるものとする。
SP値δ[(cal/cm3)1/2]=(ΔE/ΔV)1/2
(上記式中、ΔEは凝集エネルギー密度[cal]を表し、ΔVは分子容[cm3]を表す)
で示すように、凝集エネルギー密度と分子容との比の平方根で表されるものである。本出願書類では、SP値の単位として、従来慣用的に使用されている単位「(cal/cm3)1/2」を用いる。この単位は、以下の式
1(cal/cm3)1/2=2.05(MPa)1/2
によってSI単位「(MPa)1/2」に換算できる。本出願書類において、SP値は、Fedorsの方法〔Robert F.Fedors、Polymer Engineering and Science、14、147−154(1974)〕により計算された値であるものとする。
2つ以上の成分で構成される混合物(2種類以上の有機溶媒で構成される有機溶媒(A)、2種類以上の分散安定剤で構成される分散安定剤(C)、又は2種類以上の有機溶媒で構成される有機溶媒(E))のSP値は、下記式によって定義される。
(上記式中、nは混合物を構成する成分の数を表し、δiは第i番目の成分のSP値を表し、φiは第i番目の成分の体積分率を表し、Viは第i番目の成分の体積分率のモル容積を表す)
例えば、第1の成分と第2の成分とで構成される混合物のSP値は、下記式
δmix=(φ1δ1+φ2δ2)
(上記式中、δ1は第1の成分のSP値を表し、δ2は第2の成分のSP値を表し、φ1は第1の成分の体積分率を表し、φ2は第2の成分の体積分率を表す)
によって定義される。
例えば、第1の成分と第2の成分とで構成される混合物のSP値は、下記式
δmix=(φ1δ1+φ2δ2)
(上記式中、δ1は第1の成分のSP値を表し、δ2は第2の成分のSP値を表し、φ1は第1の成分の体積分率を表し、φ2は第2の成分の体積分率を表す)
によって定義される。
前記少なくとも1回以上の洗浄工程の際に着色樹脂粒子(B)と共に回収される有機溶媒は、例えば遠心分離により洗浄工程を実施する場合には、遠心分離により得られる着色樹脂粒子(B)を含むケーキ層に含有される有機溶媒のことである。
〔2.着色樹脂粒子(B)〕
〔2−1.着色樹脂粒子(B)の製造方法〕
前記着色樹脂粒子(B)は、前記重合溶媒及び分散安定剤の存在下でビニル系単量体を公知の種々の重合方法により重合させることにより得られる。これら重合方法の中でも、粒子径を制御し易く、着色樹脂粒子を容易に得られるという点で分散重合が好ましい。以下、主として分散重合の場合について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
〔2−1.着色樹脂粒子(B)の製造方法〕
前記着色樹脂粒子(B)は、前記重合溶媒及び分散安定剤の存在下でビニル系単量体を公知の種々の重合方法により重合させることにより得られる。これら重合方法の中でも、粒子径を制御し易く、着色樹脂粒子を容易に得られるという点で分散重合が好ましい。以下、主として分散重合の場合について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
前記着色樹脂粒子(B)を分散重合により製造する場合、例えば、前記重合溶媒中に前記ビニル系単量体を分散させ、重合開始剤を加え、所定の条件で重合させる方法により着色樹脂粒子(B)を製造することができる。前記分散重合時に、着色樹脂粒子同士の合着を防ぐため、分散重合は、超音波の照射下、またはマグネチックスターラー等の機械的攪拌装置による撹拌下で行うことが好ましい。また。分散重合は、超音波の照射と、マグネチックスターラー等の機械的攪拌装置による撹拌とを併用して行ってもよい。
前記ビニル系単量体の重合における反応温度及び時間は、特に限定されるものではなく、用いる重合開始剤の種類や使用量及び重合に使用するビニル系単量体の量等により適時調整すればよい。前記重合の反応温度は、40〜120℃の範囲内であることが好ましく、40〜80℃の範囲内であることがより好ましい。前記重合の反応時間は、0.5〜50時間の範囲内であることが好ましく、2〜24時間の範囲内であることがより好ましい。
また、前記ビニル系単量体の重合は、大気雰囲気中で行ってもよく、不活性ガス雰囲気中で行ってもよいが、雰囲気中の酸素による重合速度の遅延及び重合阻害を防止するために、不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。このような不活性ガスとしては、窒素ガス及びアルゴンガスが挙げられるが、経済性の面から窒素ガスが好ましい。
〔2−1.ビニル系単量体〕
前記ビニル系単量体としては、単官能性のビニル系単量体を用いることができる。前記単官能性のビニル系単量体は、極性基を有しない単官能性のビニル系単量体であってもよく、極性基を有する単官能性のビニル系単量体であってもよい。本出願書類において、「極性基」とは、シアノ基、アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル基、ニトロ基、チオール基、スルホニル基、ホスホニル基、ハロゲン基、及びグリシジル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を意味する。したがって、前記の極性基を有しない単官能性のビニル系単量体は、前記群を構成する置換基の何れをも含まない単官能性のビニル系単量体である。ここで、「単官能性」は、1つのエチレン性不飽和基を有することを意味する。
前記ビニル系単量体としては、単官能性のビニル系単量体を用いることができる。前記単官能性のビニル系単量体は、極性基を有しない単官能性のビニル系単量体であってもよく、極性基を有する単官能性のビニル系単量体であってもよい。本出願書類において、「極性基」とは、シアノ基、アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル基、ニトロ基、チオール基、スルホニル基、ホスホニル基、ハロゲン基、及びグリシジル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を意味する。したがって、前記の極性基を有しない単官能性のビニル系単量体は、前記群を構成する置換基の何れをも含まない単官能性のビニル系単量体である。ここで、「単官能性」は、1つのエチレン性不飽和基を有することを意味する。
前記ビニル系単量体を重合することにより得られる前記着色樹脂粒子(B)において、前記ビニル系単量体は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーと、このマクロモノマーとは異なる他のビニル系単量体とを含む単量体混合物であることが好ましく、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーである分散安定剤と、この分散安定剤とは異なる他のビニル系単量体とを含む単量体混合物であることがより好ましい。すなわち、前記着色樹脂粒子(B)は、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーと、このマクロモノマーとは異なる他のビニル系単量体とを共重合させてなるものであることがより好ましく、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーである分散安定剤と、この分散安定剤とは異なる他のビニル系単量体とを共重合させてなるものであることがより好ましい。これにより、有機溶媒中における着色樹脂粒子(B)の分散安定性を向上させることができる。なお、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーについては、後段で詳細に説明する。
前記単量体混合物中におけるマクロモノマーの量は、前記他のビニル系単量体100重量部に対して0.1〜200重量部の範囲内であることが好ましい。上記マクロモノマーの量が前記他のビニル系単量体100重量部に対して0.1重量部未満であると、所望の着色性を有する着色樹脂粒子(B)を得ることができないことがある。上記マクロモノマーの量が前記他のビニル系単量体100重量部に対して200重量部を超えても、上記マクロモノマーの量を増やしたことによる効果が得られない。上記マクロモノマーの量は、前記他のビニル系単量体100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内であることがより好ましい。
〔2−1−1.極性基を有しない芳香族ビニル系単量体〕
前記他のビニル系単量体は、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体を含むことが好ましい。これにより、着色樹脂粒子の帯電性をさらに安定させることができる。その結果、本発明の着色樹脂粒子をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
前記他のビニル系単量体は、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体を含むことが好ましい。これにより、着色樹脂粒子の帯電性をさらに安定させることができる。その結果、本発明の着色樹脂粒子をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
前記の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基(広義のビニル基)を有し、かつ芳香族基を有する化合物(芳香族ビニル系単量体)であって、極性基を有しない化合物である。前記の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体は、単官能性であってもよく、架橋性(多官能性)であってもよい。ここで、「架橋性」は2つ以上のエチレン性不飽和基を有することを意味する。
前記の極性基を有しない単官能性の芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2、4−ジメチルスチレン、o−n−ブチルスチレン、m−n−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、o−tert−ブチルスチレン、m−tert−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、o−n−ヘキシルスチレン、m−n−ヘキシルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、o−n−オクチルスチレン、m−n−オクチルスチレン、p−n−オクチルスチレン、o−n−ノニルスチレン、m−n−ノニルスチレン、p−n−ノニルスチレン、o−n−デシルスチレン、m−n−デシルスチレン、p−n−デシルスチレン、o−n−ドデシルスチレン、m−n−ドデシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、o−フェニルスチレン、m−フェニルスチレン、p−フェニルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸ビフェニル、アクリル酸ビフェニル、安息香酸ビニル及びそれらの誘導体等が挙げられる。
前記の極性基を有しない架橋性の芳香族ビニル系単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルビフェニル、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル系単量体等が挙げられる。前記の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としては、極性基もカルボニル基も有しない芳香族ビニル系単量体が好ましい。これにより、着色樹脂粒子の帯電性をさらに安定させることができる。その結果、本発明の着色樹脂粒子をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
〔2−1−2.極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外のビニル系単量体〕
前記他のビニル系単量体は、前記他の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外のビニル系単量体を含んでいてもよい。前記他の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外のビニル系単量体としては、前記極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外の化合物であって少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する化合物であればよく、(1)極性基を有しない単官能性のビニル系単量体であって、芳香族ビニル系単量体でもないもの、(2)極性基を有する単官能性のビニル系単量体、(3)極性基を有しない架橋性のビニル系単量体であって、芳香族ビニル系単量体でないもの、(4)極性基を有する架橋性のビニル系単量体(ただし(1)〜(4)は前記分散安定剤でない)等を用いることができる。
前記他のビニル系単量体は、前記他の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外のビニル系単量体を含んでいてもよい。前記他の極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外のビニル系単量体としては、前記極性基を有しない芳香族ビニル系単量体以外の化合物であって少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する化合物であればよく、(1)極性基を有しない単官能性のビニル系単量体であって、芳香族ビニル系単量体でもないもの、(2)極性基を有する単官能性のビニル系単量体、(3)極性基を有しない架橋性のビニル系単量体であって、芳香族ビニル系単量体でないもの、(4)極性基を有する架橋性のビニル系単量体(ただし(1)〜(4)は前記分散安定剤でない)等を用いることができる。
前記(1)の極性基を有しない単官能性のビニル系単量体としては、例えば、イソプレン、イソブテン、プロピレン、エチレン等のオレフィン類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等が挙げられる。前記(1)の単官能性のビニル系単量体は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(2)の極性基を有する単官能性のビニル系単量体としては、例えば、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン化ビニル類;アクリル酸2−クロロエチル、α−クロロアクリル酸メチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のアクリル酸誘導体またはメタクリル酸誘導体(α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類を除く);アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸等のエチレン性不飽和基を有する脂肪酸類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル含窒素複素環化合物等が挙げられる。前記(2)の単官能性のビニル系単量体は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(3)の極性基を有しない架橋性のビニル系単量体としては、極性基を有しない非対称ポリビニル系単量体(重合反応性の異なる2つ以上のエチレン性不飽和基を有するポリビニル系単量体)を用いてもよく、極性基を有しない対称ポリビニル系単量体(重合反応性が同一である2つ以上のエチレン性不飽和基を有するポリビニル系単量体)を用いてもよい。前記極性基を有しない非対称ポリビニル系単量体としては、例えば、メタクリル酸2−プロペニル(メタクリル酸アリル)、メタクリル酸3−ブテニル、メタクリル酸アリルオキシエチル、メタクリル酸ビニル、アクリル酸2−プロペニル(アクリル酸アリル)、アクリル酸3−ブテニル、アクリル酸アリルオキシエチル、アクリル酸ビニル、4−アリルスチレン、2−アリル−α−メチルスチレン、α−メチル−4−アリルスチレン等が挙げられる。前記極性基を有しない対称ポリビニル系単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエステルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体等が挙げられる。なお、本出願書類において、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートまたはメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル」とはアクリルまたはメタクリルを意味するものとする。前記(3)の極性基を有しない架橋性のビニル系単量体は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(4)の極性基を有する架橋性のビニル系単量体としては、例えば、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体等が挙げられる。前記(4)の極性基を有する架橋性のビニル系単量体は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色樹脂粒子(B)における極性基を有しないビニル系単量体に由来する構造単位の割合(単量体混合物中における極性基を有しないビニル系単量体の割合に相当する)は、50重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましく、100重量%であることが最も好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)に含まれる極性基の数をさらに低減できるので、着色樹脂粒子(B)の帯電性をさらに安定させることができる。その結果、本発明の着色樹脂粒子(B)をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子(B)とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子(B)の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
前記他のビニル系単量体中に占める極性基を有しないビニル系単量体(特に極性基を有しない芳香族ビニル系単量体)の割合は、50重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましく、100重量%であることが最も好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)に含まれる極性基の数をさらに低減できるので、着色樹脂粒子(B)の帯電性をさらに安定させることができる。その結果、着色樹脂粒子(B)をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子(B)とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子(B)の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
〔2−2.分散安定剤〕
前記分散安定剤としては、反応性の分散安定剤であってもよく、非反応性の分散安定剤であってもよいが、反応性の分散安定剤を少なくとも用いることが好ましく、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーである反応性の分散安定剤を少なくとも用いることがより好ましい。前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーとしては、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有し、かつポリジメチルシロキサン骨格を有するマクロモノマー(以下、「シリコーンマクロモノマー」と称する)、及び/又は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有し、かつポリブタジエン骨格、ポリイソプレン骨格、及びポリイソブチレン骨格からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素骨格を有するマクロモノマー(以下、「炭化水素骨格を有するマクロモノマー」と称する)を少なくとも用いることがさらに好ましい。なお、前記非反応性の分散安定剤としては、〔2−1.ビニル系単量体〕の項で挙げた種々のビニル系単量体の単独重合体又は共重合体を用いることができる。
前記分散安定剤としては、反応性の分散安定剤であってもよく、非反応性の分散安定剤であってもよいが、反応性の分散安定剤を少なくとも用いることが好ましく、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーである反応性の分散安定剤を少なくとも用いることがより好ましい。前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーとしては、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有し、かつポリジメチルシロキサン骨格を有するマクロモノマー(以下、「シリコーンマクロモノマー」と称する)、及び/又は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有し、かつポリブタジエン骨格、ポリイソプレン骨格、及びポリイソブチレン骨格からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素骨格を有するマクロモノマー(以下、「炭化水素骨格を有するマクロモノマー」と称する)を少なくとも用いることがさらに好ましい。なお、前記非反応性の分散安定剤としては、〔2−1.ビニル系単量体〕の項で挙げた種々のビニル系単量体の単独重合体又は共重合体を用いることができる。
また、前記分散安定剤は、SP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2のマクロモノマーであることが好ましい。前記分散安定剤としてSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2のマクロモノマーを使用することで、重合時や、電気泳動表示装置に用いたときに、有機溶媒中における着色樹脂粒子(B)の分散安定性を向上させることができる。前記マクロモノマーのSP値は、6.5〜10.0(cal/cm3)1/2であればよいが、6.5〜9.0(cal/cm3)1/2であることが好ましい。
前記分散安定剤は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。単体ではSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲外である分散安定剤と、他の分散安定剤とを併用する場合、それら分散安定剤の混合物のSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2となるように、それら有機溶媒の混合比が調整される。
〔2−2−1.シリコーンマクロモノマー〕
前記シリコーンマクロモノマーとしては、片末端にエチレン性不飽和基を有し、かつシリコーン単位(ポリジメチルシロキサン単位等のオルガノシロキサン単位)を有する種々の化合物が使用できる。前記シリコーンマクロモノマーは、極性基を有しないシリコーンマクロモノマーであることが好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)の帯電性をさらに安定させることができる。前記極性基を有しないシリコーンマクロモノマーとしては、例えば、下記一般式(1)で示される構造を有するものが挙げられる。
前記シリコーンマクロモノマーとしては、片末端にエチレン性不飽和基を有し、かつシリコーン単位(ポリジメチルシロキサン単位等のオルガノシロキサン単位)を有する種々の化合物が使用できる。前記シリコーンマクロモノマーは、極性基を有しないシリコーンマクロモノマーであることが好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)の帯電性をさらに安定させることができる。前記極性基を有しないシリコーンマクロモノマーとしては、例えば、下記一般式(1)で示される構造を有するものが挙げられる。
(前記式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R3は、互いに同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表し、nは、正の整数を表す)
前記一般式(1)中におけるR2で表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、n−プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基等が挙げられる。前記一般式(1)中におけるR3で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
前記一般式(1)中におけるR2で表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、n−プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基等が挙げられる。前記一般式(1)中におけるR3で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
前記一般式(1)で表される構造を有するシリコーンマクロモノマーとしては、具体的には、例えば、α−ブチル−ω−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン(前記一般式(1)において、R1がメチル基であり、R2がプロピレン基であり、R3がメチル基であるもの;例えばJNC株式会社製の「サイラプレーン(登録商標)FM−0711(SP値:7.6(cal/cm3)1/2)」、「サイラプレーン(登録商標)FM−0721(SP値:7.4(cal/cm3)1/2)」、「サイラプレーン(登録商標)FM−0725(SP値:7.4(cal/cm3)1/2)」(商品名))等が挙げられる。前記シリコーンマクロモノマーは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
SP値の計算方法の一例を示す。例えば、「サイラプレーン(登録商標)FM−0711」は、前記一般式(1)中のn=10のα−ブチル−ω−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサンである。この分子中の置換基の数はぞれぞれ、−CH3(凝集エネルギー密度1125cal/mol、分子容33.5cm3/mol)が26個、−CH2−(凝集エネルギー密度1180cal/mol、分子容16.1cm3/mol)が5個、=CH2(凝集エネルギー密度1030cal/mol、分子容28.5cm3/mol)が1個、=C<(凝集エネルギー密度1030cal/mol、分子容−5.5cm3/mol)が1個、−COO−(凝集エネルギー密度4300cal/mol、分子容18.0cm3/mol)が1個、Si(凝集エネルギー密度810cal/mol、分子容0cm3/mol)が12個、O(凝集エネルギー密度800cal/mol、分子容3.8cm3/mol)が11個であり、全置換基の凝集エネルギー密度の合計は60030cal/mol、分子容の合計は1034.3cm3/molである。これら置換基の数、凝集エネルギー密度、及び分子容から、Fedorsの式により、「サイラプレーン(登録商標)FM−0711」のSP値が7.6と計算できる。同様の方法で計算を行うと、「サイラプレーン(登録商標)FM−0721」(n=67)のSP値は7.4、「サイラプレーン(登録商標)FM−0725(n=182)」のSP値は7.4と算出される。
前記シリコーンマクロモノマーとして、前記一般式(1)で表される構造を有するシリコーンマクロモノマーと、このマクロモノマーとは異なる他のビニル系単量体とを、連鎖移動剤の存在下で重合することにより得られる反応性の分散安定剤も好ましい。前記他のビニル系単量体としては、〔2−1.ビニル系単量体〕の項で他のビニル系単量体の例として挙げた種々の化合物の1種又は2種以上を用いることができる。前記連鎖移動剤としては、特に限定されず、例えば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、tert−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;α−メチルスチレンダイマー;2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物;アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロロメタン、ジブロモメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物等が挙げられる。これらは1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーンマクロモノマーの数平均分子量は、500〜40000の範囲内であることが好ましく、1000〜20000の範囲内であることがより好ましい。前記一般式(1)におけるnは、この範囲内の数平均分子量を与えうる数であることが好ましい。前記一般式(1)におけるnは、3〜500の範囲内であることが好ましく、10〜250の範囲内であることがより好ましい。
〔2−2−2.炭化水素骨格を有するマクロモノマー〕
前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーとしては、末端にエチレン性不飽和基を有し、かつポリブタジエン骨格、ポリイソプレン骨格、及びポリイソブチレン骨格からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素骨格を有する種々の化合物を使用できる。前記ポリブタジエン骨格及びポリイソプレン骨格は、その二重結合の一部又は全部が水添(水素添加)されてあってもよいし、水添されていなくてもよい(未水添であってもよい)。
前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーとしては、末端にエチレン性不飽和基を有し、かつポリブタジエン骨格、ポリイソプレン骨格、及びポリイソブチレン骨格からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素骨格を有する種々の化合物を使用できる。前記ポリブタジエン骨格及びポリイソプレン骨格は、その二重結合の一部又は全部が水添(水素添加)されてあってもよいし、水添されていなくてもよい(未水添であってもよい)。
前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーの数平均分子量は、500〜100000の範囲内であることが好ましく、1000〜50000の範囲内であることがより好ましい。
前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーとして、例えば、商品名「UC−102(SP値:8.8(cal/cm3)1/2)」「UC−203(SP値:8.8(cal/cm3)1/2)」で市販されている末端アクリル化水添ポリイソプレン(株式会社クラレ製)等の水添ポリイソプレン骨格を有するマクロモノマー等が使用できる。前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。前記炭化水素骨格を有するマクロモノマーは、極性基を有しない炭化水素骨格を有するマクロモノマーであることが好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)の帯電性をさらに低減させることができる。
〔2−3.重合開始剤〕
前記着色樹脂粒子を形成するための重合に用いる重合開始剤としては、油溶性の過酸化物系重合開始剤またはアゾ系重合開始剤等を用いることができる。前記重合開始剤としては、具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、ジラウロイルパーオキサイド(過酸化ラウロイル)、過酸化オクタノイル、o−クロロ過酸化ベンゾイル、o−メトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2'−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−イソプロピルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合開始剤等が挙げられる。前記重合開始剤としては、シアノ基、カルボキシル基、アミド基、アンモニウム基、スルホン酸基等の極性基を有しない重合開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル、ジラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物系重合開始剤、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤等が好ましい。前記重合開始剤は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色樹脂粒子を形成するための重合に用いる重合開始剤としては、油溶性の過酸化物系重合開始剤またはアゾ系重合開始剤等を用いることができる。前記重合開始剤としては、具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、ジラウロイルパーオキサイド(過酸化ラウロイル)、過酸化オクタノイル、o−クロロ過酸化ベンゾイル、o−メトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2'−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−イソプロピルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合開始剤等が挙げられる。前記重合開始剤としては、シアノ基、カルボキシル基、アミド基、アンモニウム基、スルホン酸基等の極性基を有しない重合開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル、ジラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物系重合開始剤、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤等が好ましい。前記重合開始剤は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
〔2−4.着色剤〕
前記着色樹脂粒子(B)は、着色剤を含んでもよい。この粒子(着色樹脂粒子(B))は、着色剤を含まない場合でも、通常、粒子を溶媒中に分散させたときに、粒子を構成しているポリマーと溶媒との屈折率差により、粒子界面で光の散乱が生じ、白色の粒子として観察されるので、電気泳動表示装置用の白色の樹脂粒子として使用可能である。前記着色剤としては、顔料粒子(顔料)、染料が挙げられるが、顔料粒子が好ましい。前記着色剤が顔料粒子である場合、前記着色樹脂粒子(B)は、顔料粒子、重合溶媒、及び分散安定剤の存在下でビニル系単量体を重合させることにより得られたものであることが好ましい。これにより、前記着色樹脂粒子(B)は、顔料粒子がビニル系単量体の重合体で被覆されてなる構造の粒子となる。
前記着色樹脂粒子(B)は、着色剤を含んでもよい。この粒子(着色樹脂粒子(B))は、着色剤を含まない場合でも、通常、粒子を溶媒中に分散させたときに、粒子を構成しているポリマーと溶媒との屈折率差により、粒子界面で光の散乱が生じ、白色の粒子として観察されるので、電気泳動表示装置用の白色の樹脂粒子として使用可能である。前記着色剤としては、顔料粒子(顔料)、染料が挙げられるが、顔料粒子が好ましい。前記着色剤が顔料粒子である場合、前記着色樹脂粒子(B)は、顔料粒子、重合溶媒、及び分散安定剤の存在下でビニル系単量体を重合させることにより得られたものであることが好ましい。これにより、前記着色樹脂粒子(B)は、顔料粒子がビニル系単量体の重合体で被覆されてなる構造の粒子となる。
前記顔料粒子としては、当該技術分野で顔料として用いられる顔料粒子であれば特に限定されず、例えば、雲母状酸化鉄、鉄黒等の酸化鉄系顔料、鉛丹、黄鉛等の酸化鉛系顔料;チタンホワイト(ルチル型酸化チタン)、チタンイエロー、チタンブラック等の酸化チタン系顔料;酸化コバルト;亜鉛黄のような酸化亜鉛系顔料;モリブデン赤、モリブデンホワイト等の酸化モリブデン系顔料等の粒子が挙げられる。本発明の着色樹脂粒子を電気泳動表示装置の背景を表示するのに用いる場合には、紙のような白色背景の表示を実現できることから、前記顔料粒子として、チタンホワイト、モリブデンホワイト等の白色顔料の粒子を用いることが好ましく、より白みに優れた白色背景の表示を実現できることから、前記顔料粒子として、チタンホワイトの粒子を用いることがより好ましい。前記顔料粒子は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
〔2−5.その他添加物〕
前記着色樹脂粒子には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、連鎖移動剤、安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、熱安定剤、レベリング剤、滑剤、帯電防止剤等を使用してもよい。
前記着色樹脂粒子には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、連鎖移動剤、安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、熱安定剤、レベリング剤、滑剤、帯電防止剤等を使用してもよい。
前記連鎖移動剤は、前記ビニル系単量体の重合時に使用することができる。前記連鎖移動剤としては、特に限定されず、〔2−2−1.シリコーンマクロモノマー〕の項で連鎖移動剤の例として挙げた化合物の1種又は2種以上を使用できる。
〔3.分散安定剤(C)〕
前記分散安定剤(C)は、着色樹脂粒子分散液(D)に含まれる、洗浄によって除去される分散安定剤である。前記分散安定剤(C)としては、有機溶媒(A)中で前記着色樹脂粒子(B)を重合する際に使用された少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する反応性の分散安定剤のうちで、着色樹脂粒子(B)に取り込まれなかった反応性の分散安定剤、及び非反応性の分散安定剤が挙げられる。前者の場合、着色樹脂粒子分散液(D)に含まれる分散安定剤は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーであり、前記分散安定剤の一部が、前記着色樹脂粒子(B)と化学的に結合しており(前記着色樹脂粒子(B)を構成する他のビニル系単量体と共重合しており)、前記分散安定剤の残りが、前記着色樹脂粒子(B)と化学的に結合することなく分散安定剤(C)として存在している。これにより、有機溶媒中における着色樹脂粒子(B)の分散安定性を向上させることができる。
前記分散安定剤(C)は、着色樹脂粒子分散液(D)に含まれる、洗浄によって除去される分散安定剤である。前記分散安定剤(C)としては、有機溶媒(A)中で前記着色樹脂粒子(B)を重合する際に使用された少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する反応性の分散安定剤のうちで、着色樹脂粒子(B)に取り込まれなかった反応性の分散安定剤、及び非反応性の分散安定剤が挙げられる。前者の場合、着色樹脂粒子分散液(D)に含まれる分散安定剤は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーであり、前記分散安定剤の一部が、前記着色樹脂粒子(B)と化学的に結合しており(前記着色樹脂粒子(B)を構成する他のビニル系単量体と共重合しており)、前記分散安定剤の残りが、前記着色樹脂粒子(B)と化学的に結合することなく分散安定剤(C)として存在している。これにより、有機溶媒中における着色樹脂粒子(B)の分散安定性を向上させることができる。
着色樹脂粒子(B)に取り込まれなかった少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する反応性の分散安定剤は、上記「2−2.分散安定剤」の項で挙げた分散安定剤である。
前記非反応性の分散安定剤としては、上記「2−2.分散安定剤」の項で挙げた分散安定剤を反応させて得られるもの、例えば商品名「KP−578」「KP−543」「KP−543」「KP−549」「KP−550」で市販されている信越化学工業株式会社製のアクリルシリコーン等を使用することができる。
〔4.着色樹脂粒子分散液(D)〕
前記着色樹脂粒子分散液(D)としては、特に限定されるものではないが、有機溶媒(A)及びSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤の存在下でビニル系単量体を重合させることにより得られた粗生成物(重合後のスラリー)を用いることができる。
前記着色樹脂粒子分散液(D)としては、特に限定されるものではないが、有機溶媒(A)及びSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤の存在下でビニル系単量体を重合させることにより得られた粗生成物(重合後のスラリー)を用いることができる。
前記粗生成物は、分散安定剤(C)に加えて、分解することなく残存した重合開始剤、重合することなく残存したビニル系単量体、重合時に生成した副生成物等の成分を含んでいる。このような成分が着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)に含まれていると、着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)を電気泳動表示装置等に使用したときにこの成分が悪影響を及ぼす。そのため、前記粗生成物を着色樹脂粒子分散液(D)として用いる場合、分散安定剤(C)を十分に除去するのに加えてこれらの成分(残存重合開始剤、残存ビニル系単量体、及び副生成物)を十分に除去する必要がある。一般的に、残存重合開始剤や残存ビニル系単量体等の除去は、分散安定剤(C)の除去と比較して容易である。これは、一般的に、残存重合開始剤や残存ビニル系単量体等は、分子量が非常に低いために有機溶媒に非常に溶解しやすいのに対し、分散安定剤(C)は、高分子量(典型的には数平均分子量が500以上)であるために有機溶媒に溶解しにくいからである。本発明の製造方法では、除去されにくい分散安定剤(C)を十分に除去できる条件で洗浄工程を行うので、除去されにくい残存重合開始剤や残存ビニル系単量体等も同時に除去できる。
また、前記着色樹脂粒子分散液(D)としては、少なくとも1回以上の洗浄工程を実施した際に得られる、有機溶媒(A)と、SP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤と、着色樹脂粒子(B)とを含有している組成物を用いることができる。
〔5.有機溶媒(E)〕
前記有機溶媒(E)としては、特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール(n−プロパノール又はイソプロパノール)、ブタノール、ヘキサノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素;四塩化炭素、トリクロロエチル、クロロホルム等の塩素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素;イソヘキサン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素:エクソンモービル社製の「エクソール(登録商標)D40」等のナフテン系炭化水素;流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等のシリコーンオイル等を用いることができる。前記シリコーンオイルは、顔料粒子及び表面処理剤の分散を効率よく行うために、JIS K 2283で規定された測定方法により測定された動粘度が100cSt(センチストークス)以下のシリコーンオイルであることが好ましい。これら有機溶媒は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒(E)としては、特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール(n−プロパノール又はイソプロパノール)、ブタノール、ヘキサノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素;四塩化炭素、トリクロロエチル、クロロホルム等の塩素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素;イソヘキサン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素:エクソンモービル社製の「エクソール(登録商標)D40」等のナフテン系炭化水素;流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等のシリコーンオイル等を用いることができる。前記シリコーンオイルは、顔料粒子及び表面処理剤の分散を効率よく行うために、JIS K 2283で規定された測定方法により測定された動粘度が100cSt(センチストークス)以下のシリコーンオイルであることが好ましい。これら有機溶媒は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本製造方法では、前記分散安定剤(C)のSP値をδD(cal/cm3)1/2とし、前記有機溶媒(A)及び前記少なくとも1回で添加された有機溶媒(E)全体としてのSP値をδS(cal/cm3)1/2としたとき、
0.5≦δS−δD≦5.0を満たすことを特徴とする。
0.5≦δS−δD≦5.0を満たすことを特徴とする。
δS−δDが5.0を超えると、前記分散安定剤(C)と有機溶媒との相溶性が低下し、洗浄工程における前記分散安定剤(C)の除去が不十分となる。その結果、洗浄後の着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)とその他の着色樹脂粒子とを電気泳動表示装置に使用したときに、着色樹脂粒子(B)の帯電に影響を与え、着色樹脂粒子同士の凝集等によりコントラストが低下する、着色樹脂粒子の駆動障害によって表示の書き換えが困難になる等の問題が生じる場合がある。δS−δDは、好ましくは4.8以下、より好ましくは4.5以下である。
また、δS−δDが0.5未満となると、着色樹脂粒子(B)を十分に凝集させることができなくなるために、着色樹脂粒子を分離しにくくなり、その結果として洗浄後の着色樹脂粒子(B)の回収量が不十分となり生産性が悪くなることがある。
また、δS−δDが0.5未満となると、有機溶媒(A)及びSP値が6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤の存在下でビニル系単量体を重合させることにより得られた粗生成物を着色樹脂粒子分散液(D)として用いた場合に、前記粗生成物中に極微量存在しうる極性物質(何らかの副生成物と思われる)の除去を確実に行うことができない場合がある。そうした場合、洗浄後の着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)から経時で極性物質がブリードアウトすることで、着色樹脂粒子(B)の駆動性が経時的に劣化する(着色樹脂粒子(B)の駆動安定性が悪くなる)。着色樹脂粒子(B)の駆動性が経時的に劣化すると、着色樹脂粒子(B)同士の凝集等によってコントラストが経時的に低下する、経時的に着色樹脂粒子(B)の駆動障害によって表示の書き換えが困難になる等の問題が生じる場合がある。これに対し、本発明の製造方法では、δS−δDが0.5以上であるため、前記粗生成物中に極微量存在しうる極性物質も十分に除去できる。その結果、着色樹脂粒子(B)の駆動安定性を向上させることができる。
ここで、「前記有機溶媒(A)及び少なくとも1回で添加された有機溶媒(E)全体としてのSP値」は、1回の洗浄工程の中で複数回に分けて有機溶媒(E)が添加された場合には、1回の洗浄工程の中で複数回に分けて添加された全ての有機溶媒(E)及び重合時に又は洗浄時に残存している有機溶媒(A)を合わせた混合物のSP値、言い換えると1回の洗浄工程中において有機溶媒(E)の除去を開始する時点(例えば遠心分離後に上澄液を捨て始める時点)までに添加された全ての有機溶媒(E)と有機溶媒(A)との混合物のSP値を意味する。また、「前記有機溶媒(A)及び少なくとも1回で添加された有機溶媒(E)全体としてのSP値」は、洗浄工程を複数回実施する場合には、各洗浄工程における有機溶媒(A)及び有機溶媒(E)全体としてのSP値を意味する。
〔6.洗浄工程〕
本発明の製造方法における洗浄工程は、前記着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程の後に着色樹脂粒子分散体(着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を添加したもの)から前記有機溶媒(E)を除去する除去工程とを含み、これら工程によって洗浄を行う。前記洗浄工程は、少なくとも1回行えばよいが、2回以上行うことが好ましく、3回以上行うことがより好ましい。
本発明の製造方法における洗浄工程は、前記着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程の後に着色樹脂粒子分散体(着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を添加したもの)から前記有機溶媒(E)を除去する除去工程とを含み、これら工程によって洗浄を行う。前記洗浄工程は、少なくとも1回行えばよいが、2回以上行うことが好ましく、3回以上行うことがより好ましい。
〔6−1.凝集工程〕
前記凝集工程では、通常、有機溶媒(E)の添加後に攪拌を行うことで前記着色樹脂粒子(B)を凝集させる。攪拌時間は、例えば10分間とすることができる。
前記凝集工程では、通常、有機溶媒(E)の添加後に攪拌を行うことで前記着色樹脂粒子(B)を凝集させる。攪拌時間は、例えば10分間とすることができる。
前記凝集工程では、有機溶媒(E)を1回で添加してもよく複数回に分けて添加してもよい。前記洗浄工程を2回以上行う場合であり、かつ、前記有機溶媒(E)として、第1の有機溶媒と第1の有機溶媒よりSP値の大きい第2の有機溶媒とを用いる場合、2回目以降の洗浄工程の凝集工程では、1回目の洗浄工程の除去工程で着色樹脂粒子分散液から有機溶媒(E)が除去されたもの(例えば遠心分離により得られるケーキ層)に対し、SP値がより小さい第1の有機溶媒を添加し攪拌した後でSP値がより大きい第2の有機溶媒を添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させることが好ましい。これにより、第1の有機溶媒を添加したときに着色樹脂粒子分散液の分散媒が疎水性の高いものとなるため、着色樹脂粒子(B)を短時間で十分に分散させることができる。そして、このようにして着色樹脂粒子(B)が分散した状態で、第2の有機溶媒を添加することによって着色樹脂粒子分散液の分散媒のSP値を高い方向にずらして着色樹脂粒子(B)を凝集させることができる。これに対し、第1の有機溶媒及び第2の有機溶媒を混合して一度に添加した場合、着色樹脂粒子(B)を分散させるのに時間がかかる。
前記凝集工程における有機溶媒(E)の添加量は、例えば前記着色樹脂粒子分散液(D)100重量部に対して100重量部とすることができる。
〔6−2.除去工程〕
前記除去工程において、着色樹脂粒子分散液から有機溶媒(E)を除去する方法としては、着色樹脂粒子分散液を遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる方法、有機溶媒(E)より沸点の高い有機溶媒(F)を着色樹脂粒子分散液に添加した後で有機溶媒(E)を留去等により除去する方法、着色樹脂粒子分散液をオーブン等に入れて全ての溶媒が蒸発するまで乾燥させる方法、着色樹脂粒子分散液からクロスフロー限外濾過により溶媒を除去する方法、着色樹脂粒子分散液に有機溶媒(F)を添加した後で遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる方法等が挙げられる。前記クロスフロー限外濾過は、着色樹脂粒子(B)が通過しないような限外濾過膜を使用し、前記限外濾過膜の上面に着色樹脂粒子分散液を限外濾過膜の面に対して平行な方向に沿って流し、少しずつ限外濾過膜の下方に溶媒を抜いていく方法である。これら方法は、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記除去工程において、着色樹脂粒子分散液から有機溶媒(E)を除去する方法としては、着色樹脂粒子分散液を遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる方法、有機溶媒(E)より沸点の高い有機溶媒(F)を着色樹脂粒子分散液に添加した後で有機溶媒(E)を留去等により除去する方法、着色樹脂粒子分散液をオーブン等に入れて全ての溶媒が蒸発するまで乾燥させる方法、着色樹脂粒子分散液からクロスフロー限外濾過により溶媒を除去する方法、着色樹脂粒子分散液に有機溶媒(F)を添加した後で遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる方法等が挙げられる。前記クロスフロー限外濾過は、着色樹脂粒子(B)が通過しないような限外濾過膜を使用し、前記限外濾過膜の上面に着色樹脂粒子分散液を限外濾過膜の面に対して平行な方向に沿って流し、少しずつ限外濾過膜の下方に溶媒を抜いていく方法である。これら方法は、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記洗浄工程を複数回行う場合における最終回以外の洗浄工程の除去工程は、着色樹脂粒子分散液を遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる遠心分離工程であることが好ましい。
前記洗浄工程を複数回行う場合における最終回の洗浄工程の除去工程、及び洗浄工程を1回のみ行う場合における洗浄工程の除去工程は、前記有機溶媒(E)を十分に除去するために、互いに異なる方法で前記有機溶媒(E)を除去する第1の除去工程と第2の除去工程とを含むことが好ましい。洗浄に用いた有機溶媒(E)にSP値の大きな有機溶媒(E)(例えばイソプロパノール)が含まれていると、そのような有機溶媒(E)は極性の高い物質であるために着色樹脂粒子(B)に電荷を付与してしまい、着色樹脂粒子(B)の駆動性に悪影響を与えることがある。そのため、SP値の大きな有機溶媒(E)を十分に除去する必要がある。前記第1の除去工程と第2の除去工程とを用いることで、SP値の大きな有機溶媒(E)を十分に除去することができる。
前記第1の除去工程は、着色樹脂粒子分散液を遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる遠心分離工程であることが好ましい。
前記第2の除去工程は、前記着色樹脂粒子分散液から前記第1の除去工程により有機溶媒(E)が除去されたもの(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)に有機溶媒(E)より沸点の高い有機溶媒(F)を添加して有機溶媒(E)を留去等により除去する有機溶媒除去工程(以下、単に「有機溶媒除去工程」と称する)であることが好ましい。前記第2の除去工程における除去方法として、前述した他の除去方法、すなわち、前記着色樹脂粒子分散液から前記第1の除去工程により有機溶媒(E)が除去されたもの(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)を全ての溶媒が蒸発するまで乾燥させる方法、前記着色樹脂粒子分散液から前記第1の除去工程により有機溶媒(E)が除去されたもの(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)からクロスフロー限外濾過により溶媒を除去する方法、前記着色樹脂粒子分散液から前記第1の除去工程により有機溶媒(E)が除去されたもの(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)に有機溶媒(F)を添加した後で遠心分離して上澄液とケーキ層とに分離させ上澄液を捨てる方法等を用いてもよい。しかしながら、全ての溶媒が蒸発するまで乾燥させる方法は、簡便ではあるが、着色樹脂粒子分散体(G)の製造方法としては、好ましくない。なぜなら、全ての溶媒が蒸発するまでカラカラに乾燥させてしまうと、着色樹脂粒子(B)同士が付着し合ってしまうので、その後に着色樹脂粒子(B)を有機溶媒(F)中に完全に再分散させて着色樹脂粒子分散体(G)を得ることが困難であるからである。また、有機溶媒(F)の添加後に遠心分離する方法を第2の除去工程に用いた場合、有機溶媒(E)を十分に除去するためには第2の除去工程を何度も繰り返す必要があり、かなり手間がかかる。
〔6−2−1.遠心分離工程〕
前記遠心分離工程では、着色樹脂粒子分散液(着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を添加したもの)を、遠心瓶等の容器に入れ、遠心加速度をかけることによって遠心分離する。遠心加速度は、例えば、5000Gとすることができる。遠心分離の時間は、例えば10分間とすることができる。
前記遠心分離工程では、着色樹脂粒子分散液(着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を添加したもの)を、遠心瓶等の容器に入れ、遠心加速度をかけることによって遠心分離する。遠心加速度は、例えば、5000Gとすることができる。遠心分離の時間は、例えば10分間とすることができる。
〔6−2−2.有機溶媒除去工程〕
前記洗浄工程は、前記有機溶媒工程を含んでいること、すなわち、前記着色樹脂粒子分散体(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)中の凝集した前記着色樹脂粒子(B)を前記有機溶媒(E)よりも沸点が高い有機溶媒(F)中に再分散させる再分散工程と、前記再分散工程の後に前記有機溶媒(E)を留去等により除去する除去工程とを含んでいることが好ましい。
前記洗浄工程は、前記有機溶媒工程を含んでいること、すなわち、前記着色樹脂粒子分散体(例えば前記遠心分離工程により得られるケーキ層)中の凝集した前記着色樹脂粒子(B)を前記有機溶媒(E)よりも沸点が高い有機溶媒(F)中に再分散させる再分散工程と、前記再分散工程の後に前記有機溶媒(E)を留去等により除去する除去工程とを含んでいることが好ましい。
前記再分散工程の後に前記有機溶媒(E)を除去する方法としては、前記有機溶媒(E)を留去する方法が好ましい。留去の際には、沸点がより低い有機溶媒(E)のみを留去してもよく、有機溶媒(E)及び有機溶媒(F)の両方を留去してもよいが、着色樹脂粒子分散体(G)の製造方法においては、有機溶媒(F)が十分な量残るようにすることが好ましい。これにより、着色樹脂粒子(B)が乾燥せず、分散性の優れた着色樹脂粒子分散体(G)を得ることができる。留去の方法としては、例えば減圧乾燥機を用いる方法が挙げられる。
前記再分散工程の後に有機溶媒(E)を留去により除去する場合、留去の前に添加する有機溶媒(F)の沸点は、有機溶媒(E)の沸点よりも高ければよいが、有機溶媒(E)の沸点より10℃以上高いことが好ましく、20℃以上高いことがより好ましい。これにより、分散性の優れた着色樹脂粒子分散体(G)をさらに得やすくなる。なお、有機溶媒(E)が複数の有機溶媒からなる混合物である場合、「有機溶媒(E)の沸点」は、それら複数の有機溶媒の中で最も沸点の高い有機溶媒の沸点(混合物の乾点に相当する)を指すものとする。
〔6−3.洗浄工程の後処理〕
前記洗浄工程を少なくとも1回行うことにより、着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)が得られる。得られた着色樹脂粒子分散体(G)は、必要に応じて有機溶媒(F)(例えばシリコーンオイル)を添加して所定の固形分濃度となるように調液することができる。
前記洗浄工程を少なくとも1回行うことにより、着色樹脂粒子(B)又は着色樹脂粒子分散体(G)が得られる。得られた着色樹脂粒子分散体(G)は、必要に応じて有機溶媒(F)(例えばシリコーンオイル)を添加して所定の固形分濃度となるように調液することができる。
〔7.有機溶媒(F)〕
前記有機溶媒(F)としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素;四塩化炭素、トリクロロエチル、クロロホルム等の塩素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素;イソヘキサン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素:エクソンモービル社製の「エクソール(登録商標)D40」等のナフテン系炭化水素;流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等のシリコーンオイル等が挙げられる。これらのうち、作業環境等の環境への影響を考慮して、流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等が前記有機溶媒(F)として好ましい。これら有機溶媒は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒(F)としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素;四塩化炭素、トリクロロエチル、クロロホルム等の塩素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素;イソヘキサン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素:エクソンモービル社製の「エクソール(登録商標)D40」等のナフテン系炭化水素;流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等のシリコーンオイル等が挙げられる。これらのうち、作業環境等の環境への影響を考慮して、流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化水素;ジメチルシリコーンオイル等のジアルキルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル(フェニルメチルシリコーンオイル)等のアルキルフェニルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン、環状ポリアルキルフェニルシロキサン等が前記有機溶媒(F)として好ましい。これら有機溶媒は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒(F)としては、作業環境等の環境への影響を考慮して、シリコーンオイルが好ましい。前記シリコーンオイルは、着色樹脂粒子(B)の分散を促進するために、JIS K 2283で規定された測定方法により測定された動粘度が100cSt以下のシリコーンオイルであることが好ましい。
〔8.着色樹脂粒子分散体(G)〕
前記着色樹脂粒子分散体(G)は、前記有機溶媒(F)と、該前記有機溶媒(F)中に分散した着色樹脂粒子(B)、及び除去できなかった前記有機溶媒(E)とを含んでいる。
前記着色樹脂粒子分散体(G)は、前記有機溶媒(F)と、該前記有機溶媒(F)中に分散した着色樹脂粒子(B)、及び除去できなかった前記有機溶媒(E)とを含んでいる。
前記着色樹脂粒子分散体(G)中の除去できなかった前記有機溶媒(E)の含有量は、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。
前記着色樹脂粒子分散体(G)中の着色樹脂粒子(B)の含有量は、特に限定されず、着色樹脂粒子分散体の用途に応じて適宜設定できる。例えば、着色樹脂粒子分散体(G)を電気泳動表示装置の用途に用いる場合、着色樹脂粒子分散体(G)中の着色樹脂粒子(B)の含有量は、2〜60重量%の範囲内であることが好ましく、5〜50重量%の範囲内であることがより好ましい。
前記着色樹脂粒子分散体(G)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の添加剤が配合されていてもよい。
〔9.着色樹脂粒子(B)の性状〕
前記製造方法により得られる着色樹脂粒子(B)は、動粘度(JIS K 2283で規定された測定方法により測定された動粘度)が100cSt以下のシリコーンオイル中に固形分濃度30重量%で分散させて得られる着色樹脂粒子分散体が、相互の距離が50μmである相互に平行な一対の平板の酸化インジウムスズ電極間に挟まれて15Vの電圧を60秒間印加されたときに、5nC/cm2以下の帯電量測定値を示すことが好ましい。
前記製造方法により得られる着色樹脂粒子(B)は、動粘度(JIS K 2283で規定された測定方法により測定された動粘度)が100cSt以下のシリコーンオイル中に固形分濃度30重量%で分散させて得られる着色樹脂粒子分散体が、相互の距離が50μmである相互に平行な一対の平板の酸化インジウムスズ電極間に挟まれて15Vの電圧を60秒間印加されたときに、5nC/cm2以下の帯電量測定値を示すことが好ましい。
上記構成の着色樹脂粒子(B)は、上述の条件で測定された帯電量測定値が5nC/cm2以下であり、帯電性が低減されている。これにより、着色樹脂粒子(B)をその他の着色樹脂粒子と組み合わせて電気泳動表示装置に用いたときに、着色樹脂粒子(B)とその他の着色樹脂粒子との凝集、あるいは着色樹脂粒子(B)の予想外の方向への泳動による混色の発生をさらに抑制できる。
前記製造方法により得られる着色樹脂粒子(B)は、上述の条件で測定された帯電量測定値が3nC/cm2以下であることがより好ましい。
着色樹脂粒子(B)の平均粒子径は、50〜1000nmの範囲内であることが好ましく、100〜1000nmの範囲内であることがより好ましく、200〜800nmの範囲内であることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、着色樹脂粒子(B)の平均粒子径は、動的光散乱法を利用した測定方法、例えば実施例の項に記載の測定方法で測定されたZ平均粒子径を意味するものとする。
着色樹脂粒子(B)の平均粒子径が50nm未満であると、着色樹脂粒子(B)を製造するための重合時に有機溶媒(A)の粘度が上昇し、その結果として安定した平均粒子径を有する着色樹脂粒子(B)の製造が行えないことがある。一方、着色樹脂粒子(B)は、その平均粒子径が1000nmを超えると、着色樹脂粒子(B)を有機溶媒(F)中に分散させて非帯電性着色樹脂粒子分散体(G)としたときに有機溶媒(F)中での分散安定性が悪くなることがある。
〔電気泳動表示装置〕
本発明の電気泳動表示装置は、前記着色樹脂粒子分散体(G)を用いたものである。本発明の電気泳動表示装置は、前記着色樹脂粒子分散体(G)を含み、前記着色樹脂粒子分散体(G)が、前記有機溶媒(F)中に分散した、前記着色樹脂粒子(B)と異なる色調を持つ着色樹脂粒子(H)をさらに含んでいる。前記着色樹脂粒子(H)は、好ましくは、前記着色樹脂粒子(B)より高い帯電性を有する帯電性着色樹脂粒子(H)である。
本発明の電気泳動表示装置は、前記着色樹脂粒子分散体(G)を用いたものである。本発明の電気泳動表示装置は、前記着色樹脂粒子分散体(G)を含み、前記着色樹脂粒子分散体(G)が、前記有機溶媒(F)中に分散した、前記着色樹脂粒子(B)と異なる色調を持つ着色樹脂粒子(H)をさらに含んでいる。前記着色樹脂粒子(H)は、好ましくは、前記着色樹脂粒子(B)より高い帯電性を有する帯電性着色樹脂粒子(H)である。
前記電気泳動表示装置は、帯電性着色樹脂粒子(H)の電気泳動を利用して、画像を表示する。具体的には、前記電気泳動表示装置は、着色樹脂粒子(B)がベース色(紙に相当する色、例えば、白色、黒色等)を発色し、帯電性着色樹脂粒子(H)が電気泳動により所望の複数の位置で(所望の形状で)ベース色と異なる色(紙の上に描かれた文字及び/又は絵に相当する色)を発色することにより、文字及び/又は絵が描かれた紙に相当する画像を表示する。単色表示の電気泳動表示装置の場合には、例えば、白色の着色樹脂粒子(B)と黒色の帯電性着色樹脂粒子(H)とを組み合わせて用いればよい。カラー表示の電気泳動表示装置の場合には、例えば、白色の着色樹脂粒子(B)と、赤色の帯電性着色樹脂粒子(H)、緑色の帯電性着色樹脂粒子(H)、及び青色の帯電性着色樹脂粒子(H)とを組み合わせて用いればよい。
前記着色樹脂粒子分散体(G)における前記帯電性着色樹脂粒子(H)の含有量は、着色樹脂粒子分散体(G)における帯電性着色樹脂粒子(H)以外の成分100重量部に対して、0.2〜50重量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜40重量部の範囲内であることがより好ましい。
前記電気泳動表示装置の構成は、特に限定されないが、例えば、電極を各々が有する一対の互いに対向する基板間に、前記着色樹脂粒子分散体(G)からなる表示層を挟んだ構成であって、少なくとも一方の基板がITO電極等の透明電極を有する透明基板である構成が挙げられる。この構成では、一方の基板の電極と他方の基板の電極との間に電圧を印加することで、印加された電圧の極性に応じて、帯電性着色樹脂粒子(H)が一方の基板の側に電気泳動(移動)する。前記電気泳動表示装置では、少なくとも一方の基板の電極をマトリクス状に配列した複数の画素電極とし、各画素電極ごとに電圧を制御することで、画像を表示することができる。前記着色樹脂粒子分散体(G)は、複数の透明な有機高分子のマイクロカプセルに封止され、各マイクロカプセルが各画素電極に隣接するように配置されることが好ましい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
初めに、以下の実施例及び比較例における、着色樹脂粒子の平均粒子径及び帯電量、並びに、着色樹脂粒子分散体の駆動性、駆動安定性、生産性、及び凝集度の評価方法を説明する。
〔着色樹脂粒子の平均粒子径の測定方法〕
以下の実施例及び比較例では、以下のように動的光散乱法を利用して着色樹脂粒子のZ平均粒子径を測定し、測定されたZ平均粒子径を着色樹脂粒子の平均粒子径とした。
以下の実施例及び比較例では、以下のように動的光散乱法を利用して着色樹脂粒子のZ平均粒子径を測定し、測定されたZ平均粒子径を着色樹脂粒子の平均粒子径とした。
すなわち、まず、以下の実施例及び比較例で得られた固形分濃度30重量%の着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体(有機溶媒としてのシリコーンオイル中に着色樹脂粒子を分散した着色樹脂粒子分散体)をシリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF−96L−2cs」、25℃での動粘度2cSt、沸点230℃、以下「シリコーンオイル2CS」と称する)で希釈し、固形分濃度0.1重量%のシリコーンオイル分散体を調製した。この固形分濃度0.1重量%のシリコーンオイル分散体にレーザー光を照射し、着色樹脂粒子から散乱される散乱光強度をマイクロ秒単位の時間変化で測定した。そして、検出された着色樹脂粒子に起因する散乱強度分布を正規分布に当てはめて、平均粒子径を算出するためのキュムラント解析法により着色樹脂粒子のZ平均粒子径を求めた。
このZ平均粒子径の測定は、市販の粒子径測定装置で簡便に実施できる。以下の実施例及び比較例では、マルバーン社(Malvern Instruments Ltd.)の粒子径測定装置(商品名「ゼータサイザーナノZS」)を使用してZ平均粒子径を測定した。通常、市販の粒子径測定装置は、データ解析ソフトが搭載されており、データ解析ソフトが測定データを自動的に解析することでZ平均粒子径を算出できるようになっている。
〔着色樹脂粒子の帯電量の測定方法〕
以下の実施例及び比較例で得られた固形分濃度30重量%の着色樹脂粒子シリコーンオイル分散体を測定用試料とした。
以下の実施例及び比較例で得られた固形分濃度30重量%の着色樹脂粒子シリコーンオイル分散体を測定用試料とした。
また、図1に示す治具を以下のようにして作製した。まず、片面全体にITO(平板のITO電極)をコートした1対の矩形の平板であるガラス板(幅20mm、長さ100mm、厚み0.7mm、松浪硝子工業株式会社製、商品名「EAGLE XG」、以下「ITOコートガラス板」と称する)を用意した。図1に示すように、前記1対のITOコートガラス基板11の長さ方向の一端部(長さ45mm)同士を、相互に平行となるように、かつそれぞれのITOコート面12が内側になるようにした状態で、厚み50μmの2枚のスペーサー14を介して重ね(ITOコートガラス基板11でスペーサー14を挟み込み)、ITOコートガラス基板11間の距離が50μmである治具を作製した。厚み50μmの2枚のスペーサー14としては、厚み50μmの2枚の「テフロン(登録商標)」(ポリテトラフルオロエチレン)フィルム(長さ20mm、幅10mm)を用い、これら「テフロン(登録商標)」フィルムを、一方のITOコートガラス基板11における前記一端部(長さ45mm)の長さ方向に沿った両端部(ITOコートガラス基板11の長さ方向に沿った寸法10mm)にそれぞれ貼り付けた。前記治具は、2枚のITOコートガラス基板11のITOコート面12間に、幅25mm、長さ20mm、厚み50μmの隙間である測定用試料注入部13を有する。
次いで、前記治具の測定用試料注入部13に、シリンジを用いて測定用試料を毛細管現象により浸透させた。次に、冶具における長さ方向の両端のITOコート面12を電荷量測定装置(ケースレーインスツルメンツ社(Keithley Instruments Inc.)製、商品名「6514型プログラマブルエレクトロメータ」)に接続し、ITOコート面12間に+15Vの電圧を60秒間印加させて電荷量(nC)を測定した。得られた電荷量の測定値を、測定用試料注入部13に対向するITOコート面12の面積(cm2)で除し、これを帯電量(単位面積あたりの電荷密度)(nC/cm2)とした。
〔着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価方法〕
以下の実施例及び比較例で得られた着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体に対して、シリコーンオイル分散体中における着色樹脂粒子及び赤色帯電性着色樹脂粒子の含有率がそれぞれ27重量%及び9重量%となるように、下記の製造例で得られた赤色帯電性着色樹脂粒子を添加し、帯電性着色樹脂粒子を含む着色樹脂粒子分散体として、着色樹脂粒子及び赤色帯電性着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体を得た。このシリコーンオイル分散体を測定用試料とした。
以下の実施例及び比較例で得られた着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体に対して、シリコーンオイル分散体中における着色樹脂粒子及び赤色帯電性着色樹脂粒子の含有率がそれぞれ27重量%及び9重量%となるように、下記の製造例で得られた赤色帯電性着色樹脂粒子を添加し、帯電性着色樹脂粒子を含む着色樹脂粒子分散体として、着色樹脂粒子及び赤色帯電性着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体を得た。このシリコーンオイル分散体を測定用試料とした。
次に、片面全体にITO(平板のITO電極)をコートした1対の矩形の平板であるガラス板(幅20mm、長さ100mm、厚み0.7mm、松浪硝子工業株式会社製、商品名「EAGLE XG」、以下「ITOコートガラス板」と称する)を用意した。図1に示すように、前記1対のITOコートガラス基板11の長さ方向の一端部(長さ45mm)同士を、相互に平行となるように、かつそれぞれのITOコート面12が内側になるようにした状態で、厚み100μmの2枚のスペーサー14を介して重ね、ITOコートガラス基板11間の距離が100μmである治具を作製した。前記治具の2枚のITOコートガラス基板11のITOコート面12間の隙間である測定用試料注入部13(幅25mm、長さ20mm、厚み100μm)に、前記着色樹脂粒子及び赤色帯電性着色樹脂粒子のシリコーンオイル分散体を挿入した。前記治具をITOコートガラス基板11が水平となるように設置し、上部のITOコートガラス基板11に−100Vの電圧を10秒間印加して、赤色帯電性着色樹脂粒子を上部のITOコートガラス基板11のITOコート面12に移動させた。
下部のITOコートガラス基板11の表示面(下面)に表示される画像(全面白色の画像)の色味(L*a*b*表色系の色度a*)a0を、日本電色工業株式会社製の分光式色彩計(商品名「SE−2000」、測定方法:反射モード、測定径:10mmΦ〜6mmΦ)により測定した。上部のITOコートガラス基板11に+100Vの電圧を10秒間印加して、赤色帯電性着色樹脂粒子を下部のITOコートガラス基板11のITOコート面12に移動させた。このときの下部のITOコートガラス板11の表示面に表示される画像の色味a1を測定した。得られたa0及びa1の値より、画像の色味の変化
|a0−a1|=Δa
を算出した。そして、このΔaの値の大小により下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価を行った。
|a0−a1|=Δa
を算出した。そして、このΔaの値の大小により下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価を行った。
(評価基準)
Δa≧10の場合に、駆動性が「○」(良好)と評価し、Δa<10の場合に、駆動性が「×」(不良)と評価する。
Δa≧10の場合に、駆動性が「○」(良好)と評価し、Δa<10の場合に、駆動性が「×」(不良)と評価する。
〔着色樹脂粒子分散体の駆動安定性の評価方法〕
上記の着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価方法で作製した測定用試料を40℃で一週間室温で保管し、着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価方法と同様の評価方法で、Δaの値を測定し、このΔaの値の大小により下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の駆動安定性(一週間保管後の駆動性)の評価を行った。
上記の着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価方法で作製した測定用試料を40℃で一週間室温で保管し、着色樹脂粒子分散体の駆動性の評価方法と同様の評価方法で、Δaの値を測定し、このΔaの値の大小により下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の駆動安定性(一週間保管後の駆動性)の評価を行った。
(評価基準)
一週間保管後のΔaがΔa≧10の場合に、駆動安定性が「○」(良好)と評価し、一週間保管後のΔaがΔa<10の場合に、駆動安定性が「×」(不良)と評価する。
一週間保管後のΔaがΔa≧10の場合に、駆動安定性が「○」(良好)と評価し、一週間保管後のΔaがΔa<10の場合に、駆動安定性が「×」(不良)と評価する。
〔着色樹脂粒子分散体の生産性の評価方法〕
以下の実施例及び比較例では、以下に示す方法を利用して着色樹脂粒子分散体の生産性の評価を行った。
以下の実施例及び比較例では、以下に示す方法を利用して着色樹脂粒子分散体の生産性の評価を行った。
すなわち、以下の実施例及び比較例で用いる着色樹脂粒子分散体を、遠心加速度30000Gの条件で60分間、遠心分離を行い、得られたケーキ層の重量をW0とした。以下の実施例及び比較例において最終回の洗浄工程の遠心分離で得られるケーキ層の重量をWとした。これらケーキ層の重量W0及びWから、下記式
収率(%)=(W/W0)×100
を用いて収率を算出した。そして、下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の生産性の評価を行った。
収率(%)=(W/W0)×100
を用いて収率を算出した。そして、下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の生産性の評価を行った。
(評価基準)
収率が80%以上の場合に、生産性が「○」(良好)と評価し、収率が80%以下の場合に、生産性が「×」(不良)と評価する。
収率が80%以上の場合に、生産性が「○」(良好)と評価し、収率が80%以下の場合に、生産性が「×」(不良)と評価する。
〔着色樹脂粒子分散体の凝集度の測定方法〕
以下の実施例及び比較例では、以下に示す方法を利用して着色樹脂粒子分散体の凝集度の評価を行った。
以下の実施例及び比較例では、以下に示す方法を利用して着色樹脂粒子分散体の凝集度の評価を行った。
すなわち、まず、各実施例及び各比較例で使用する着色樹脂粒子分散体に、各実施例及び各比較例で使用する有機溶媒(表2記載のそれぞれの有機溶媒)を添加した。得られた測定試料を光学顕微鏡で観察し、下記評価基準で着色樹脂粒子分散体の凝集度の評価を行った。
(評価基準)
光学顕微鏡にて、凝集粒子が確認される場合に、凝集度が「○」(良好)と評価し、凝集粒子が確認されない場合に、凝集度が「×」(不良)と評価する。
光学顕微鏡にて、凝集粒子が確認される場合に、凝集度が「○」(良好)と評価し、凝集粒子が確認されない場合に、凝集度が「×」(不良)と評価する。
〔帯電性着色樹脂粒子の製造例〕(赤色帯電性着色樹脂粒子の製造方法)
メタクリル酸メチル(以下「MMA」と略記する)183重量部と、顔料(商品名「Pigment.Red 177 クロモファインレッド6605T」、大日精化株式会社製)17重量部とを、直径5mmのジルコニアビーズの入ったビーズポッドに入れ、12時間攪拌して、顔料をMMA中に分散させ、分散液を得た。次に、前記分散液の一部を量り取り、量り取った分散液に、MMA、エチレングリコールジメタクリレート(以下「EGDMA」と略記する)、及びジエチルアミノエチルメタクリレート(以下「DEAEMA」と略記する)を、MMAの重量分率が90.0重量%、EGDMAの重量分率が1.0重量%、DEAEMAの重量分率が5.0重量%、顔料の重量分率が4.0重量%となるように添加して、重合性単量体組成物を調製した。
メタクリル酸メチル(以下「MMA」と略記する)183重量部と、顔料(商品名「Pigment.Red 177 クロモファインレッド6605T」、大日精化株式会社製)17重量部とを、直径5mmのジルコニアビーズの入ったビーズポッドに入れ、12時間攪拌して、顔料をMMA中に分散させ、分散液を得た。次に、前記分散液の一部を量り取り、量り取った分散液に、MMA、エチレングリコールジメタクリレート(以下「EGDMA」と略記する)、及びジエチルアミノエチルメタクリレート(以下「DEAEMA」と略記する)を、MMAの重量分率が90.0重量%、EGDMAの重量分率が1.0重量%、DEAEMAの重量分率が5.0重量%、顔料の重量分率が4.0重量%となるように添加して、重合性単量体組成物を調製した。
この重合性単量体組成物100重量部に、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)(以下「ABNV」と略記する)1.0重量部を添加し、ABNVを単量体(MMA、EGDMA、DEAEMA)中に溶解させて、ABNVを含む重合性単量体組成物を得た。次に、予め調整された、アニオン界面活性剤0.030重量%のラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムと、懸濁安定剤としての1.0重量%のピロリン酸マグネシウムとが水中に分散した分散液500重量部に、ABNVを含む重合性単量体組成物を投入し、ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用いて撹拌回転数4000rpmで5分間撹拌し、1次懸濁液とした。次いで、高圧ホモジナイザー(商品名「ナノマイザー(登録商標)LA−33型」、ナノマイザー株式会社製)に衝突型分散機(商品名「ナノマイザー(登録商標)プロセッサーLD−500、ナノマイザー株式会社製)を接続したものを用いて、一次圧力5kg/cm2で前記1次懸濁液を処理し、2次懸濁液を得た。
この懸濁液を窒素雰囲気下、全体を均一に撹拌しながら60℃まで昇温し、60℃で6時間重合を行った。さらに、懸濁液を105℃に昇温し、105℃で1時間重合を継続し、重合を終了した。次いで、懸濁液を常温まで冷却し、塩酸を添加して、懸濁安定剤としてのピロリン酸マグネシウムを溶解させた。次いで、固液分離及び水洗浄を繰り返し行った後、70℃の熱風乾燥機で24時間乾燥し、赤色帯電性着色樹脂粒子を得た。
〔着色樹脂粒子分散液の製造例1〕
撹拌機、還流冷却器、及び温度計を備えた内容量300mlのセパラブルフラスコ中に、有機溶媒としてのイソパラフィン系炭化水素(エクソンモービル社(Exxon Mobil Corporation)製、商品名「アイソパー(登録商標)M」、初留点225℃)164重量部、及び重合開始剤としてジラウロイルパーオキサイド(日油株式会社製、商品名「パーロイルL」)0.75重量部を入れ、さらに、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体(他のビニル系単量体)としてのスチレン30重量部、及び分散安定剤としてのシリコーンマクロモノマー(SP値:7.4(cal/cm3)1/2、JNC株式会社製、商品名「サイラプレーン(登録商標)FM−0721」、数平均分子量5850、以下「FM−0721」と略記する)6.0重量部(スチレン100重量部に対して20重量部)を添加した。次に、セパラブルフラスコを65℃のウォーターバスに浸漬し、撹拌機の撹拌回転数を100rpmに設定して攪拌を行いながら、20時間分散重合を行い、樹脂樹脂粒子分散液(1)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(1)の着色樹脂粒子の平均粒子径は314nmであった。得られた着色樹脂粒子分散液(1)中には、FM−0721の一部が未反応のままで残存している。
撹拌機、還流冷却器、及び温度計を備えた内容量300mlのセパラブルフラスコ中に、有機溶媒としてのイソパラフィン系炭化水素(エクソンモービル社(Exxon Mobil Corporation)製、商品名「アイソパー(登録商標)M」、初留点225℃)164重量部、及び重合開始剤としてジラウロイルパーオキサイド(日油株式会社製、商品名「パーロイルL」)0.75重量部を入れ、さらに、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体(他のビニル系単量体)としてのスチレン30重量部、及び分散安定剤としてのシリコーンマクロモノマー(SP値:7.4(cal/cm3)1/2、JNC株式会社製、商品名「サイラプレーン(登録商標)FM−0721」、数平均分子量5850、以下「FM−0721」と略記する)6.0重量部(スチレン100重量部に対して20重量部)を添加した。次に、セパラブルフラスコを65℃のウォーターバスに浸漬し、撹拌機の撹拌回転数を100rpmに設定して攪拌を行いながら、20時間分散重合を行い、樹脂樹脂粒子分散液(1)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(1)の着色樹脂粒子の平均粒子径は314nmであった。得られた着色樹脂粒子分散液(1)中には、FM−0721の一部が未反応のままで残存している。
〔着色樹脂粒子分散液の製造例2〕
極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてスチレン30重量部に代えて2−ビニルナフタレン30重量部を使用する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(2)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(2)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は333nmであった。
極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてスチレン30重量部に代えて2−ビニルナフタレン30重量部を使用する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(2)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(2)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は333nmであった。
〔着色樹脂粒子分散液の製造例3〕
他のビニル系単量体として、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてのスチレン30重量部に代えて、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてのスチレン28.5重量部及び極性基を有しない架橋性のビニル系単量体としてのメタクリル酸アリル1.5重量部を使用し、重合開始剤としてのジラウロイルパーオキサイドの使用量を0.75重量部から1.0重量部に変更する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(3)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(3)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は320nmであった。
他のビニル系単量体として、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてのスチレン30重量部に代えて、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体としてのスチレン28.5重量部及び極性基を有しない架橋性のビニル系単量体としてのメタクリル酸アリル1.5重量部を使用し、重合開始剤としてのジラウロイルパーオキサイドの使用量を0.75重量部から1.0重量部に変更する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(3)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(3)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は320nmであった。
〔着色樹脂粒子分散液の製造例4〕
分散安定剤として、FM−0721 6.0重量部の代わりに、炭化水素骨格を有するマクロモノマーとしての末端アクリル化水添ポリイソプレン(SP値:8.7(cal/cm3)1/2、株式会社クラレ製、商品名「UC−102」、数平均分子量12000、以下「UC−102」と略記する)1.2重量部及びFM−0721 4.8重量部を使用し、重合開始剤としてのジラウロイルパーオキサイドの使用量を0.75重量部から0.5重量部に変更する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(4)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(4)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は314nmであった。得られた着色樹脂粒子分散液(4)中には、分散安定剤の一部が未反応のままで残存しており、分散安定剤の合計のSP値δDが8.1(cal/cm3)1/2であった。
分散安定剤として、FM−0721 6.0重量部の代わりに、炭化水素骨格を有するマクロモノマーとしての末端アクリル化水添ポリイソプレン(SP値:8.7(cal/cm3)1/2、株式会社クラレ製、商品名「UC−102」、数平均分子量12000、以下「UC−102」と略記する)1.2重量部及びFM−0721 4.8重量部を使用し、重合開始剤としてのジラウロイルパーオキサイドの使用量を0.75重量部から0.5重量部に変更する以外は、着色樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、着色樹脂粒子分散液(4)を得た。得られた着色樹脂粒子分散液(4)中の着色樹脂粒子の平均粒子径は314nmであった。得られた着色樹脂粒子分散液(4)中には、分散安定剤の一部が未反応のままで残存しており、分散安定剤の合計のSP値δDが8.1(cal/cm3)1/2であった。
〔実施例1〕
まず、1回目の洗浄工程を実施した。すなわち、内容量1000mlの遠沈瓶に、有機溶媒としてのイソプロパノール(沸点82℃、SP値:11.6(cal/cm3)1/2)200重量部、及びイソパラフィン系炭化水素(エクソンモービル社(Exxon Mobil Corporation)製、商品名「アイソパー(登録商標)G」、初留点167℃、乾点176℃、SP値:7.3(cal/cm3)1/2、以下「アイソパー(登録商標)G」と称する)300重量部を入れて混合した。前記遠沈瓶内の混合溶媒に、製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部を添加して10分間撹拌し、着色樹脂粒子を凝集させた。この際の有機溶媒の合計のSP値δS1は8.7(cal/cm3)1/2となった。次に、遠心加速度5000Gの条件で10分間、遠心分離した。これにより、遠沈瓶の内容物は、主として着色樹脂粒子で構成されるケーキ層と、主として着色樹脂粒子分散体の製造に用いた有機溶媒(重合溶媒)及び添加された有機溶媒で構成される上澄液とに分離した。次いで、上澄液を除去し、ケーキ層を得た。ケーキ層の固形分濃度W1は42重量%であった。
まず、1回目の洗浄工程を実施した。すなわち、内容量1000mlの遠沈瓶に、有機溶媒としてのイソプロパノール(沸点82℃、SP値:11.6(cal/cm3)1/2)200重量部、及びイソパラフィン系炭化水素(エクソンモービル社(Exxon Mobil Corporation)製、商品名「アイソパー(登録商標)G」、初留点167℃、乾点176℃、SP値:7.3(cal/cm3)1/2、以下「アイソパー(登録商標)G」と称する)300重量部を入れて混合した。前記遠沈瓶内の混合溶媒に、製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部を添加して10分間撹拌し、着色樹脂粒子を凝集させた。この際の有機溶媒の合計のSP値δS1は8.7(cal/cm3)1/2となった。次に、遠心加速度5000Gの条件で10分間、遠心分離した。これにより、遠沈瓶の内容物は、主として着色樹脂粒子で構成されるケーキ層と、主として着色樹脂粒子分散体の製造に用いた有機溶媒(重合溶媒)及び添加された有機溶媒で構成される上澄液とに分離した。次いで、上澄液を除去し、ケーキ層を得た。ケーキ層の固形分濃度W1は42重量%であった。
次に、2回目の洗浄工程を実施した。すなわち、1回目の洗浄工程によって得られたケーキ層に対して、有機溶媒としてのアイソパー(登録商標)G 300重量部を添加して10分間攪拌することにより着色樹脂粒子を再分散させた後、有機溶媒としてのイソプロパノール200重量部を添加して5分間攪拌し、着色樹脂粒子を凝集させた。この際の1回目の洗浄工程より残存している有機溶媒を含めた有機溶媒の合計のSP値δS2は9.0(cal/cm3)1/2となった。次に、再度、遠心加速度5000Gの条件で10分間、遠心分離した。これにより、着色樹脂粒子の分散液は、ケーキ層と上澄液とに分離した。次いで、上澄みを除去し、ケーキ層を得た。ケーキ層の固形分濃度W2は41重量%であった。
次に、3回目の洗浄工程を実施した。すなわち、2回目の洗浄工程によって得られたケーキ層に対して、有機溶媒としてのアイソパー(登録商標)G 300重量部を添加して10分間攪拌することにより着色樹脂粒子を再分散させた後、有機溶媒としてのイソプロパノール200重量部を添加して5分間攪拌し、着色樹脂粒子を凝集させた。この際の2回目の洗浄工程より残存している有機溶媒を含めた有機溶媒の合計のSP値δS3は9.0(cal/cm3)1/2となった。次に、再度、遠心加速度5000Gの条件で10分間、遠心分離した。
各洗浄工程におけるδS−δDはそれぞれ、δS1−δD=1.3(cal/cm3)1/2、δS2−δD=1.6(cal/cm3)1/2、δS3−δD=1.6(cal/cm3)1/2となった。
3回目の洗浄工程では、上澄みを除去してケーキ層を得た後、さらにケーキ層に対して、有機溶媒としてのシリコーンオイル2CS(沸点230℃)25重量部を添加して□□分間攪拌することにより、着色樹脂粒子をシリコーンオイル2CS中に再分散させた。得られた着色樹脂粒子の分散液を40℃の減圧乾燥機(真空乾燥機)で40時間乾燥し、残存している有機溶媒(洗浄溶媒)を留去により除去した。最後に、シリコーンオイル2CSを固形分濃度30重量%となるように添加し、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.19nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが17.3%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが16.9%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は96%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例2〕
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール400重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアイソパー(登録商標)G 100重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=34重量%、W2=33重量%、W3=33重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.2(cal/cm3)1/2、δS2=10.7(cal/cm3)1/2、δS3=10.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.8(cal/cm3)1/2、δS2−δD=3.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=3.3(cal/cm3)1/2となった。
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール400重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアイソパー(登録商標)G 100重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=34重量%、W2=33重量%、W3=33重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.2(cal/cm3)1/2、δS2=10.7(cal/cm3)1/2、δS3=10.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.8(cal/cm3)1/2、δS2−δD=3.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=3.3(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.20nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが15.9%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが15.7%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は97%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例3〕
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部及びアイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてイソプロパノール500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程においてイソプロパノールを一度に添加する(イソプロパノール添加後の攪拌時間を実施例1に合わせる)以外は、本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=32重量%、W2=30重量%、W3=30重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=11.0(cal/cm3)1/2、δS2=11.5(cal/cm3)1/2、δS3=11.6(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=3.6(cal/cm3)1/2、δS2−δD=4.1(cal/cm3)1/2、δS3−δD=4.2(cal/cm3)1/2となった。
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部及びアイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてイソプロパノール500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程においてイソプロパノールを一度に添加する(イソプロパノール添加後の攪拌時間を実施例1に合わせる)以外は、本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=32重量%、W2=30重量%、W3=30重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=11.0(cal/cm3)1/2、δS2=11.5(cal/cm3)1/2、δS3=11.6(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=3.6(cal/cm3)1/2、δS2−δD=4.1(cal/cm3)1/2、δS3−δD=4.2(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.21nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが15.5%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが15.4%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は98%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例4〕
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例2で作製した着色樹脂粒子分散液(2)100重量部を使用する以外は、実施例2と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=34重量%、W2=33重量%、W3=33重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.2(cal/cm3)1/2、δS2=10.7(cal/cm3)1/2、δS3=10.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.8(cal/cm3)1/2、δS2−δD=3.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=3.3(cal/cm3)1/2となった。
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例2で作製した着色樹脂粒子分散液(2)100重量部を使用する以外は、実施例2と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=34重量%、W2=33重量%、W3=33重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.2(cal/cm3)1/2、δS2=10.7(cal/cm3)1/2、δS3=10.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.8(cal/cm3)1/2、δS2−δD=3.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=3.3(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.17nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが17.8%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが17.4%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は98%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例5〕
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例3で作製した着色樹脂粒子分散液(3)100重量部を使用し、有機溶媒として、イソプロパノール200重量部及びアイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアセトン(沸点56℃、SP値:9.1(cal/cm3)1/2)500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程においてアセトンを一度に添加する(アセトン添加後の攪拌時間は、実施例1におけるイソプロパノール添加後の攪拌時間に合わせる)以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=42重量%、W2=40重量%、W3=40重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=8.8(cal/cm3)1/2、δS2=9.1(cal/cm3)1/2、δS3=9.1(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=1.4(cal/cm3)1/2、δS2−δD=1.7(cal/cm3)1/2、δS3−δD=1.7(cal/cm3)1/2となった。
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例3で作製した着色樹脂粒子分散液(3)100重量部を使用し、有機溶媒として、イソプロパノール200重量部及びアイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアセトン(沸点56℃、SP値:9.1(cal/cm3)1/2)500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程においてアセトンを一度に添加する(アセトン添加後の攪拌時間は、実施例1におけるイソプロパノール添加後の攪拌時間に合わせる)以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=42重量%、W2=40重量%、W3=40重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=8.8(cal/cm3)1/2、δS2=9.1(cal/cm3)1/2、δS3=9.1(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=1.4(cal/cm3)1/2、δS2−δD=1.7(cal/cm3)1/2、δS3−δD=1.7(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.29nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが16.9%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが16.5%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は97%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例6〕
有機溶媒として、アセトン500重量部に代えて酢酸エチル(沸点77℃、SP値:8.7(cal/cm3)1/2)500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程において酢酸エチルを一度に添加する(酢酸エチル添加後の攪拌時間を実施例5に合わせる)以外は、実施例5と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=45重量%、W2=43重量%、W3=43重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=8.5(cal/cm3)1/2、δS2=8.7(cal/cm3)1/2、δS3=8.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=1.1(cal/cm3)1/2、δS2−δD=1.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=1.3(cal/cm3)1/2となった。
有機溶媒として、アセトン500重量部に代えて酢酸エチル(沸点77℃、SP値:8.7(cal/cm3)1/2)500重量部を使用し、2〜3回目の洗浄工程において酢酸エチルを一度に添加する(酢酸エチル添加後の攪拌時間を実施例5に合わせる)以外は、実施例5と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=45重量%、W2=43重量%、W3=43重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=8.5(cal/cm3)1/2、δS2=8.7(cal/cm3)1/2、δS3=8.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=1.1(cal/cm3)1/2、δS2−δD=1.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=1.3(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.31nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが16.5%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが16.3%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は97%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔実施例7〕
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例4で作製した着色樹脂粒子分散液(4)100重量部を使用し、有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール400重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてナフテン系系炭化水素(エクソンモービル社製、商品名「エクソール(登録商標)D40」、初留点163℃、乾点187℃、SP値:7.7(cal/cm3)1/2、以下「エクソール(登録商標)D40」と称する)100重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=37重量%、W2=35重量%、W3=35重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.3(cal/cm3)1/2、δS2=10.8(cal/cm3)1/2、δS3=10.8(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.2(cal/cm3)1/2、δS2−δD=2.7(cal/cm3)1/2、δS3−δD=2.7(cal/cm3)1/2となった。
製造例1で作製した着色樹脂粒子分散液(1)100重量部に代えて製造例4で作製した着色樹脂粒子分散液(4)100重量部を使用し、有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール400重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてナフテン系系炭化水素(エクソンモービル社製、商品名「エクソール(登録商標)D40」、初留点163℃、乾点187℃、SP値:7.7(cal/cm3)1/2、以下「エクソール(登録商標)D40」と称する)100重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=37重量%、W2=35重量%、W3=35重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=10.3(cal/cm3)1/2、δS2=10.8(cal/cm3)1/2、δS3=10.8(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=2.2(cal/cm3)1/2、δS2−δD=2.7(cal/cm3)1/2、δS3−δD=2.7(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.65nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが15.3%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。また、着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが15.0%であり、駆動安定性が良好な着色樹脂粒子分散体であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は98%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。
〔比較例1〕
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール50重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアイソパー(登録商標)G 450重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=60重量%、W2=60重量%、W3=60重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=7.6(cal/cm3)1/2、δS2=7.7(cal/cm3)1/2、δS3=7.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=0.2(cal/cm3)1/2、δS2−δD=0.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=0.3(cal/cm3)1/2となった。
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール50重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてアイソパー(登録商標)G 450重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=60重量%、W2=60重量%、W3=60重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=7.6(cal/cm3)1/2、δS2=7.7(cal/cm3)1/2、δS3=7.7(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=0.2(cal/cm3)1/2、δS2−δD=0.3(cal/cm3)1/2、δS3−δD=0.3(cal/cm3)1/2となった。
得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は0.23nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが15.8%であり、着色樹脂粒子分散体は良好な駆動性を示した。しかしながら、得られた着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが7.6%であり、駆動安定性が不良であった。また、着色樹脂粒子分散体の収率は23%であり、本実施例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体の生産性が低かった。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が不良であった。
〔比較例2〕
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール100重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてメタノール(SP値:13.8(cal/cm3)1/2)400重量部を使用する以外は、実施例1と同様の方法で着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=30重量%、W2=29重量%、W3=29重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=12.5(cal/cm3)1/2、δS2=13.3(cal/cm3)1/2、δS3=13.3(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=5.1(cal/cm3)1/2、δS2−δD=5.9(cal/cm3)1/2、δS3−δD=5.9(cal/cm3)1/2となった。
有機溶媒として、イソプロパノール200重量部に代えてイソプロパノール100重量部を使用し、アイソパー(登録商標)G 300重量部に代えてメタノール(SP値:13.8(cal/cm3)1/2)400重量部を使用する以外は、実施例1と同様の方法で着色樹脂粒子分散体を得た。本実施例の各洗浄工程におけるケーキ層の固形分濃度W1〜W3はW1=30重量%、W2=29重量%、W3=29重量%、及びSP値δS1〜δS3はδS1=12.5(cal/cm3)1/2、δS2=13.3(cal/cm3)1/2、δS3=13.3(cal/cm3)1/2であり、δS−δDはそれぞれδS1−δD=5.1(cal/cm3)1/2、δS2−δD=5.9(cal/cm3)1/2、δS3−δD=5.9(cal/cm3)1/2となった。
着色樹脂粒子分散体の収率は96%であり、本比較例の製造方法では、分散安定剤等が除去された着色樹脂粒子分散体を高い生産性で製造することができた。また、本実施例の製造方法は、着色樹脂粒子分散体の凝集度が良好であった。しかしながら、得られた着色樹脂粒子分散体の帯電量は1.44nC/cm2であり、また、着色樹脂粒子分散体の一日目の駆動性を示す値Δaが5.6%であり、得られた着色樹脂粒子分散体は、駆動性が不良であった。また、得られた着色樹脂粒子分散体は、一週間後の駆動性を示す値Δaが5.4%であり、駆動安定性が不良であった。
実施例1〜7及び比較例1〜2における、使用した原料の種類及び使用量と、得られた着色樹脂粒子分散体の評価結果とを、表1及び表2にまとめて示す。
実施例1〜7と比較例1との比較から分かるように、δS−δDを0.5以上5.0以下にすることによって、δS−δDが0.5未満である場合と比較して生産性を向上できることが分かる。比較例1では凝集度が不良であるのに対して実施例1〜7では凝集度が良好であることから、実施例1〜7での生産性の向上は、δS−δDを0.5以上5.0以下にすることによって着色樹脂粒子が凝集して沈降し易くなったためであると考えられる。
また、実施例1〜7と比較例1との比較から分かるように、δS−δDを0.5以上5.0以下にすることによって、δS−δDが0.5未満である場合と比較して駆動安定性を向上できることが分かる。これは、比較例1では重合後の着色樹脂粒子分散体中に極微量存在しうる極性物質が経時的にブリードアウトすることで着色樹脂粒子(B)の駆動性が経時的に劣化するのに対し、実施例1〜7ではδS−δDを0.5以上5.0以下にすることによって極性物質を十分に除去できるためであると考えられる。
また、実施例1〜7と比較例2との比較から分かるように、δS−δDを0.5以上5.0以下にすることによって、δS−δDが5.0を超える場合と比較して、帯電量を低減できると共に、駆動性及び駆動安定性を向上できることが分かる。
Claims (11)
- 少なくとも有機溶媒(A)と、着色樹脂粒子(B)と、溶解度パラメータが6.5〜10.0(cal/cm3)1/2の範囲内である分散安定剤(C)とを含有する着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された着色樹脂粒子(B)を得る着色樹脂粒子の製造方法であって、
前記着色樹脂粒子分散液(D)に有機溶媒(E)を少なくとも1回添加して前記着色樹脂粒子(B)を凝集させた後に前記有機溶媒(E)を除去することによって洗浄を行う洗浄工程を少なくとも1回含み、
前記分散安定剤(C)の溶解度パラメータをδD(cal/cm3)1/2とし、有機溶媒(A)及び前記少なくとも1回で添加された前記有機溶媒(E)全体としての溶解度パラメータをδS(cal/cm3)1/2としたときに、
0.5≦δS−δD≦5.0
を満たすことを特徴とする着色樹脂粒子の製造方法。 - 前記分散安定剤(C)が、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有するマクロモノマーであり、
前記分散安定剤(C)の一部が、前記着色樹脂粒子(B)と化学的に結合していることを特徴とする請求項1に記載の着色樹脂粒子の製造方法。 - 前記着色樹脂粒子(B)が、マクロモノマーと、前記マクロモノマーとは異なる他のビニル系単量体とを含む単量体混合物の共重合体を含み、
前記単量体混合物中におけるマクロモノマーの量は、前記他のビニル系単量体100重量部に対して0.1〜200重量部の範囲内であり、
前記他のビニル系単量体が、極性基を有しない芳香族ビニル系単量体を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の着色樹脂粒子の製造方法。 - 前記製造方法により得られる着色樹脂粒子(B)は、動粘度が100cSt以下のシリコーンオイル中に固形分濃度30重量%で分散させて得られる着色樹脂粒子分散体が、相互の距離が50μmである相互に平行な一対の平板の酸化インジウムスズ電極間に挟まれて15Vの電圧を60秒間印加されたときに、5nC/cm2以下の帯電量測定値を示すことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の着色樹脂粒子の製造方法。
- 前記製造方法により得られる前記着色樹脂粒子(B)は、平均粒子径が50〜1000nmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の着色樹脂粒子の製造方法。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の着色樹脂粒子の製造方法により得られることを特徴とする着色樹脂粒子。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の着色樹脂粒子の製造方法を用いて、前記着色樹脂粒子分散液(D)から、前記分散安定剤(C)が除去された、有機溶媒(F)と着色樹脂粒子(B)とを含有する着色樹脂粒子分散体(G)を得ることを特徴とする着色樹脂粒子分散体の製造方法。
- 前記有機溶媒(F)が、動粘度が100cSt以下のシリコーンオイルであることを特徴とする請求項7に記載の着色樹脂粒子分散体の製造方法。
- 前記洗浄工程が、凝集した前記着色樹脂粒子(B)を前記有機溶媒(E)よりも沸点が高い有機溶媒(F)中に再分散させる再分散工程と、前記再分散工程の後に前記有機溶媒(E)を除去する除去工程とを含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の着色樹脂粒子の製造方法。
- 請求項8又は9に記載の着色樹脂粒子分散体の製造方法により得られることを特徴とする着色樹脂粒子分散体。
- 請求項10に記載の着色樹脂粒子分散体を含み、前記着色樹脂粒子分散体が、前記有機溶媒(F)中に分散した、前記着色樹脂粒子(B)と異なる色調を持つ着色樹脂粒子(H)をさらに含むことを特徴とする電気泳動表示装置。
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2013
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