JP2014200364A - 薬液投与装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺機構を分離可能としながら十分なプライミングを行い得るようにする。【解決手段】薬液投与装置1は、カテーテルチップ92が取り付けられたハブ91内の内部空間91S内に、その内周側面と密着しながら上下方向へ移動可能な栓体93を設け、穿刺動作の際に、患者等により本体部2から穿刺装置3を取り外させる力を利用して、ハブ91内で栓体93を最下端から上方へ引き上げさせることにより、下部空間91SLの容積をほぼゼロから拡大して負圧を発生させると共に、側孔91Hを介して配管48と連通させるようにした。これにより薬液投与装置1では、下部空間91SL内に発生した負圧を利用して、ハブ91内に空気を殆ど入れることなく配管48から供給される薬液を満たすことができ、薬液投与処理の開始直後より、カテーテルチップ92から皮下に薬液を投与することができる。【選択図】図16

Description

本発明は液体投与装置に関し、例えばインスリンを体内に投与する場合に適用して好適なものである。
従来、薬液(インスリン)を患者に投与する装置として、患者の皮膚に付着させて用いられる携帯型の装置であって、細いカテーテルチップの先端を皮下に到達させ、ポンプにより薬液を供給しカテーテルチップを介して体内に投与する薬液投与装置が提案されている。
このような薬液投与装置では、カテーテルチップの先端を皮下に到達させるための穿刺針を皮膚に穿刺し、またこの穿刺針を皮膚から引き抜く穿刺動作を行う必要があり、この穿刺動作を行うには専用の穿刺機構を用いる必要がある。
しかしながら、このような穿刺機構は、薬液投与装置の重量や容積を増加させることに繋がる一方、最初の穿刺動作においてのみ用いられ、その後の薬液の投与中は一切用いられない。
そこで、穿刺機構を独立させて本体部との合体及び分離が可能な穿刺装置を構成し、本体部に穿刺装置を合体させて穿刺動作を行い、その後穿刺装置を分離してから薬液の投与動作を行うことにより、本体部の小型化・軽量化を図った薬液投与装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2009−538693公報(第9〜第11図)
しかしながら、このように穿刺装置と本体部とを合体及び分離可能な構成とした場合、その原理上、本体部からカテーテルチップまで至る薬液の経路の一部とカテーテルチップとを別部品として、穿刺動作の際に本体部に装着することになる。
このためこの構成では、カテーテルチップと本体部は穿刺するときに初めて合体することから、本体部からカテーテルチップまで至る薬液の経路を予め薬液で満たしておくこと、いわゆるプライミングを十分に行うことができないため、患者の体内に投与する薬液中に空気が混入してしまう可能性があり、また空気が送り出されるまで薬液の注入ができない状態となり、投薬の開始時点での投与量の不足となる、という問題があった。
さらにこの構成では、仮に薬液投与開始前に予想される空気量を追い出すような早送り機能を設けた場合、空気の量が予想より少ない場合には処方量より多い薬液を投与することになり、また、空気量が予想より多い場合には投薬の開始時点での投与量の不足となる、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、穿刺機構を分離可能としながら十分なプライミングを行い得る薬液投与装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の薬液投与装置においては、本体と穿刺装置とを有し、使用者の体内に薬液を投与する薬液投与装置であって、本体は、穿刺装置が取り付けられる装着部と、薬液を貯蔵するリザーバーと、装着部と該リザーバーとを連通させる流路とを有し、穿刺装置は、使用者の皮膚に穿刺される穿刺針と、装置装着部に取り付けられ、筒状でなると共にその一端が閉塞されたハブと、ハブ及び上記穿刺針を所定の穿刺方向に沿って移動させる穿刺移動部と、負圧発生手段とを有し、ハブは、穿刺針により先端が使用者の皮下に到達されるカテーテルチップと、カテーテルチップと連通され薬液が一時的に貯留される貯留空間と、本体の流路と接続され、該流路と貯留空間とを連通させる接続口と、ハブの他端を封止し、ハブ内を摺動可能な栓体とを有し、負圧発生手段は、栓体をハブ内で摺動させ、貯留空間内に負圧を発生させるようにした。
本発明では、穿刺移動部によりカテーテルチップの先端を皮下に到達させる穿刺動作の後、使用者の皮膚から穿刺針を引き抜き、本体の装着部から穿刺装置を取り外すときに、負圧発生手段により、ハブの貯留空間内における一端側に位置させた栓体を他端側へ摺動させる。このとき本発明では、栓体がハブの他端を封止した状態を維持しながら摺動するため、貯留空間の内部が負圧となり、プライミング済みの本体の流路から供給される薬液が接続口を介して貯留空間内に満たされる。
これにより本発明は、穿刺移動部により穿刺針を用いてカテーテルチップの先端を確実に皮下に到達させた後、本体から穿刺針及び穿刺移動部を分離させて小型化及び軽量化を図ることができると共に、負圧が発生した貯留空間内に流路及び接続口から供給される薬液を満たすことにより空気を皮下に送り込むことを防止できる。
本発明によれば、穿刺移動部により穿刺針を用いてカテーテルチップの先端を確実に皮下に到達させた後、本体から穿刺針及び穿刺移動部を分離させて小型化及び軽量化を図ることができると共に、負圧が発生した貯留空間内に流路及び接続口から供給される薬液を満たすことにより空気を皮下に送り込むことを防止できる。かくして本発明は、穿刺機構を分離可能としながら十分なプライミングを行い得る薬液投与装置を実現できる。
薬液投与装置の全体構成を示す略線的斜視図である。 本体部の構成(1)を示す略線的斜視図である。 本体部の構成(2)を示す略線図である。 気泡センサの構成を示す略線的斜視図である。 気泡検出回路の構成を示す略線的回路図である。 装着部の構成(1)を示す略線的斜視図である。 装着部の構成(2)を示す略線図である。 本体部における薬液の流路を示す略線図である。 注入ポンプの構成(1)を示す略線的斜視図である。 注入ポンプの構成(2)を示す略線図である。 注入ポンプにおける背圧と流速との関係を示す略線図である。 注入ポンプ制御回路の構成を示す略線的ブロック図である。 薬液投与処理手順を示すフローチャートである。 穿刺装置の構成を示す略線図である。 穿刺動作(1)を示す略線図である。 穿刺動作(2)を示す略線図である。 他の実施の形態による装着部の構成(1)を示す略線的斜視図である。 他の実施の形態による装着部の構成(2)を示す略線図である。 他の実施の形態によるハブ及び栓体の構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1に示すように、薬液投与装置1は、大きく分けて本体部2、穿刺装置3及び図示しないコントローラにより構成されている。
穿刺装置3は、穿刺針97を患者の皮膚に穿刺することにより、細長い管状のカテーテルチップ92の先端を皮下に到達させる。また穿刺装置3は、穿刺針を患者の皮膚に穿刺するときのみ本体部2の装着部2Nに装着して使用され、穿刺後に当該本体部2から取り外される(詳しくは後述する)。
コントローラは、事前に医師により処方に基づいて設定されたベーサル投与の為の投与時間及び投与量を本体部2内のメモリ(後述するフラッシュメモリ等)に記憶させる。またコントローラは、ボーラス投与の為、医師が処方して摂取する炭水化物量あたりの投与量と、投与時に患者により入力された摂取する炭水化物量から計算したボーラス投与量とを本体部2内のメモリに記憶させる。
本体部2は、内部にインスリン等の薬液が貯蔵されており、カテーテルチップ92を介して、記憶されている投与量の薬液を皮下へ注入するようになされている。また本体部2は、小型かつ軽量に構成されており、粘着テープ2Sにより患者の皮膚に貼り付けた状態で、例えば2〜3日程度継続的に使用されることが想定されている。
[2.本体部]
図1に示したように、本体部2は、全体として扁平な直方体状に形成されている。これにより本体部2は、皮膚表面からの突出量を小さく抑えて、就寝時の睡眠障害を小さくし、また腹部に装着した場合にドア取手等への干渉を少なくし、さらに装着していることを外観上目立たせないようにしている。
また本体部2は、図2に分解斜視図を示すように、直方体の上下ほぼ半分ずつをそれぞれ構成する上筐体11及び下筐体12により全体が覆われている。さらに本体部2は、上筐体11及び下筐体12の間にエラストマーの密閉材(いわゆるパッキン、図示せず)を挟んだ状態で両者をねじ止めすることにより、防水機能を実現している。
下筐体12は、その内部に種々の部品が組み込まれることにより下部ユニット2Bを構成している。この下部ユニット2Bの上側には、上筐体11の内部に収容されるようにして上部ユニット2Aが重ねられる。
上筐体11は、上下に薄い中空の直方体状に形成されており、上面、前面、後面、左面及び右面の各面を塞がれ、下面が解放されており、上下方向に貫通穴を有している。
上筐体11の上面における前端近傍には、上下に貫通する丸孔でなる孔部11Hが穿設されており、さらにこの孔部11Hと連通するように、中空の円筒状でなる上筒状部11Cが下方へ立設されている。この上筒状部11Cは、装着部2Nの一部を構成しており、その内周面に螺旋状のねじ溝11Sが形成されている。
さらに上筐体11における上面板の下側には、上下方向に細長い円筒状のねじ受け突起(ボス)11Pが4箇所に立設されている。
[2−1.上部ユニットの構成]
上部ユニット2Aは、板状の基板13を中心に構成されている。基板13は、上下に薄い板状に形成されると共に、いわゆる配線基板となっており、その表面や内部に配線パターンが形成されている。また基板13には、上筐体11のねじ受け突起11Pと対応する4箇所に、それぞれ取付孔13Hが穿設されている。
基板13の表面には、図3(A)に示すように、CPU、通信様LSI等の半導体素子や抵抗、コンデンサ等でなる電子部品15が取り付けられていると共に、電力を供給する複数の電池16、及びコントローラとの通信用のアンテナ(図示せず)も取り付けられている。
因みに電子部品15のなかには、CPU(Central Process Unit)やROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリ等が含まれている。このCPU、ROM、RAM及びフラッシュメモリ等は、本体部2全体を制御する制御部20として機能するようになされている(詳しくは後述する)。
また基板13の上面には、気泡センサ21が取り付けられている。気泡センサ21は、前後方向に細長い円柱状に形成されており、前端に接続された配管22により下部ユニット2B側と接続され、また後端に取り付けられた配管23により気泡除去フィルタ24と接続されている。
気泡センサ21は、図4に示すように、円筒状のチューブ21Aを中心に構成されている。チューブ21Aは、非導電体でなり、容易に変形しない程度に強固に構成されており、内部に薬液を流すようになされている。
チューブ21Aの周囲には、2個の電極21B及び21Cが互いに対向するよう配置されている。電極21B及び21Cは、いずれも平板状の金属材料でなるものの、チューブ21Aの外周に沿って湾曲されている。さらに電極21B及び21Cの周囲には、チューブ21A並びに当該電極21B及び21Cを保護するシールド21Dが取り付けられている。
電極21B及び21Cは、チューブ21Aを挟んで対向しているため、コンデンサと見なすことができる。以下これをコンデンサ31と呼ぶ。コンデンサ31の容量は、電極21B及び21C距離及び面積に加えて、両者の間に存在する不導体の比誘電率、すなわちチューブ21A及びチューブ21A内に存在する物質の比誘電率により定まる。
一般に、空気の比誘電率は約1であり、また水やインスリンのような薬液の比誘電率は約80である。このためコンデンサ31の容量は、チューブ21A内に流れる薬液に気泡が含まれているか否かに応じて大きく相違することになる。
そこで本体部2は、図5に示す気泡検出回路30により、コンデンサ31の容量を基に、気泡センサ21のチューブ21A内を流れる薬液に気泡が含まれるか否かを検出するようになされている。因みに気泡検出回路30は、基板13(図2)上に組み込まれている。
気泡検出回路30は、コンデンサ31と所定の抵抗値を有する抵抗32とが並列に接続されており、その一端が接地される一方、他端がスイッチ33の共通端子に接続されている。スイッチ33は、共通端子の他に2個の端子t1及びt2を有しており、制御部20の制御に基づき、共通端子の接続先を端子t1又は端子t2に切り替えるようになされている。
スイッチ33の端子t1は、基準電圧源34に接続されている。基準電圧源34は、所定の基準電圧E1を発生する。
一方、スイッチ33の端子t2には、コンパレータとして用いるオペアンプ35の反転入力端子に接続されている。このオペアンプ35の非反転入力端子には、接地電位に対して所定の参照電圧E2を生じる直流電源36が接続されている。参照電圧E2は、基準電圧E1よりも低い電圧となっている。またオペアンプ35は、出力端子から出力する出力信号を制御部20へ供給するようになされている。
かかる構成により気泡検出回路30は、まずスイッチ33を端子t1側に切り替えることにより、コンデンサ31を充電する。このときコンデンサ31における電極21B及び21C間の電位差は、基準電圧E1又はその近傍となっている。
次に気泡検出回路30は、スイッチ33を端子t2側に切り替える。オペアンプ35は、スイッチ33が端子t2側に切り替えられた直後において、非反転入力端子に参照電圧E2が印加される一方、反転入力端子には、これより大きい基準電圧E1又はこれに近い電圧値が印加されるため、負の出力信号を制御部20へ出力する。このとき制御部20は、出力信号が負に切り替わった時点から、内蔵するタイマによる計時を開始する。
その後コンデンサ31は、抵抗32に電流が流れることにより徐々に放電し、これに伴って電極21B及び21C間の電位差を徐々に低下させていく。やがて電極21B及び21C間の電位差が参照電圧E2以下になると、オペアンプ35は、正の出力信号を制御部20へ出力する。このとき制御部20は、出力信号が負に切り替わってから正に戻るまでの時間(以下これを放電時間TEDと呼ぶ)を認識する。
ここでコンデンサ31の容量が比較的大きい場合、すなわち気泡センサ21のチューブ21A(図4)内の薬液に気泡が殆ど存在しない場合、放電時間TEDは、比較的長い時間となる。一方、コンデンサ31の容量が比較的小さい場合、すなわちチューブ21A内の薬液に気泡が多く含まれる場合、放電時間TEDは、比較的短い時間となる。
そこで制御部20は、放電時間TEDを所定の閾値と比較することにより、コンデンサ31の容量が大きいか否か、すなわちチューブ21A内の薬液に気泡が多く含まれているか否かを判別する。
このように気泡センサ21は、薬液中に含まれる気泡に応じてコンデンサ31の容量が変化することを利用し、気泡検出回路30によりその容量を検出して制御部20により気泡が多いか否かを判別するようになされている。因みに制御部20は、チューブ21A内の薬液に気泡が多く含まれていると判別した場合、後述する気泡除去処理を実行する。
気泡除去フィルタ24は、前後方向に細長い円柱状に形成されており、後端に接続された配管23により気泡センサ21と接続され、前端に接続された配管25により下部ユニット2B側と接続されている。
この気泡除去フィルタ24は、例えば外径が約300[μm]程度でなる多孔質の中空糸が多数束ねられている。また気泡除去フィルタ24の出口側(配管22側)には、規定の流量に対して規定の流体抵抗を生じる細管又は絞り(図示せず)が設置されており、これにより数[kPa]の液圧を中空糸内部の薬液に加え、中空糸内から気泡を外部へ追い出すようになされている。気泡除去フィルタ24は、配管23を介して気泡を含む薬液が供給されると、この薬液に中空糸内を通過させた後、配管25から流出させる。
このとき中空糸の孔は、薬液中の気体を中空糸の外へ逃がす一方、液体を通さずに中空糸内に留める。この結果、気泡除去フィルタ24は、薬液中に含まれる液体を残したまま、気泡を除去することができる。
[2−2.下部ユニットの構成]
下部ユニット2B(図2及び図3(B))は、下筐体12を中心に構成されている。下筐体12は、上筐体11と同様、上下に薄い中空の直方体状に形成されており、おおむね上筐体11と上下対称に、すなわち前面、後面、左面、右面及び下面の各面が塞がれ、上面が解放されている。
ただし下筐体12には、上下筺体を螺合するための貫通したねじ取り付け孔、下面にカテーテルの穿刺口、薬剤保持部(リザーバー41)に薬液を注入する穴等が穿設されている。例えば下筐体12には、上筐体11のねじ受け突起11Pと対応する4箇所に、それぞれ取付孔12Hが穿設されている。
下筐体12の中央後寄りには、リザーバー41が取り付けられている。リザーバー41は、上下に薄い扁平な円柱状に形成されており、下筐体12内の約半分の容積を占めている。またリザーバー41は、可撓性を有する材料により構成されると共に中空に形成されており、内部に薬液を貯蔵し得るようになされている。
リザーバー41の左後側には、注入部42が配置されている。注入部42は、下面側に注入口が開口されており、通常時には図示しないゴム栓により当該注入口を閉塞している。この注入口は、配管43を介してリザーバー41と接続されている。
注入部42は、リザーバー41へ薬液が補充される際、薬液を薬瓶から充填したシリンジの注射針(図示せず)を該ゴム栓に刺し、該シリンジから注射針を介して注入される薬液を、配管43経由でリザーバー41へ供給する。また注入部42は、シリンジからの薬液の供給後、注射針を抜いても注射針の挿入口が該ゴム栓弾性により自然に閉まるため、薬液漏れを防止できる。
リザーバー41の左前方には、薬液を流動させる注入ポンプ44が配置されている。注入ポンプ44は、薬液を吸入する吸入口44Aが配管45を介してリザーバー41に接続されると共に、当該薬液を吐出する吐出口44Bが配管46を介してフローセンサ47に接続されている。
この注入ポンプ44は、制御部20の制御に基づき、吸入口44A及び配管45を介してリザーバー41内の薬液を吸入すると共に、吐出口44Bから配管46を介してフローセンサ47へ薬液を吐出するようになされている(詳しくは後述する)。
フローセンサ47は、円柱状に構成されており、一端に接続された配管46から流入される薬液を他端に接続された配管48から流出させると共に、注入ポンプ44が動いたときに薬液が流れるか否かを検出し、その検出結果を制御部20へ通知する。
因みにフローセンサ47は、カテーテル又は配管が詰まっている閉塞の有無や、無制御な流れの発生(フリーフローの発生)の有無を、ポンプの駆動するタイミングと同期して薬液が流れているか否かにより検出するものである。
フローセンサ47は、例えばサーミスタ単体を加熱源と温度センサに用いる方式として、例えばサーミスタを定電流で加熱し、薬液の連続流による該サーミスタの温度変化を検出するものが適用可能である。またフローセンサ47は、加熱源と温度センサを分離して用いる方式として、加熱源に例えばサーミスタ、抵抗器、ヒ−タ線又は半導体等を用い、温度センサに例えばサーミスタ、白金抵抗体又は半導体等を用いて、これらを適宜組み合わせたものが適応可能である。
配管48は、中筒状部49に接続されている。中筒状部49は、図6に斜視図を示すと共に図7に断面図を示すように、中空の円筒状に形成された部材でなり、下筐体12の前寄りとなる箇所に設けられた下筒状部12Cに取り付けられている。この中筒状部49及び下筒状部12Cは、いずれも装着部2Nの一部を構成している。
下筒状部12Cは、円盤状に形成された底部12CAの外周に沿って上下に短い円筒状の外周部12CBが連結されたような形状となっている。底部12CAは、その上面が下向きの円錐状に形成され、周囲よりも中央が下方に位置しており、その中央に上下に貫通する孔部12CHが穿設されている。
中筒状部49は、その内周面49Sが滑らかに形成されている。また中筒状部49は、その下端における外周部分が削り落とされて勘合部49Aが形成され(図6)、この勘合部49Aを下筒状部12Cの外周部12CBと勘合した状態で接着されることにより、下筒状部12Cと一体化される。
また中筒状部49の中程には、内外を貫通する孔部49Hが穿設されている。この孔部49Hは、配管48(図3)が密着するように差し込まれることにより、当該配管48の内部と中筒状部49の内部空間とを連通させるようになされている。
さらに中筒状部49の上端近傍は、外方へ突出するように肉厚に形成されており、その上面に円周状の溝部49Dが穿設されている。この溝部49Dには、可撓性を有する円環状の部材でなるパッキン50が嵌め込まれる。このパッキン50は、下筐体12に上筐体11が固定された際に、中筒状部49と上筒状部11Cとの間に挟まれることにより、両者を密着させるようになされている。
かかる構成により中筒状部49は、勘合部49Aにより下筒状部12Cと勘合した状態で接着された上で、下筐体12に上筐体11が固定されて上筒状部11Cと組み合わされることにより、装着部2Nを形成する。
一方、リザーバー41の右前方には、薬液を流動させる気泡除去ポンプ51が配置されている。気泡除去ポンプ51は、薬液を吸入する吸入口51Aが配管52を介してリザーバー41に接続されると共に、当該薬液を吐出する吐出口51Bが配管53に接続されている。配管53は、上部ユニット2Aの配管22と接続される。
配管52は、リザーバー41内において分配用コネクタ41Dと接続されている。分配用コネクタ41Dは、リザーバー41における下シートの中央部に固定されており、配管52と4本の配管41Pとを相互に接続する4分配型のコネクタとなっている。4本の配管41Pは、それぞれリザーバー41内において中央付近から前後方向及び左右方向に向けて配置されており、該リザーバー41における下シートの端部に開口部が固定されている。
一般に、リザーバー41内に気泡がある場合、この気泡は薬液よりも比重が小さいために該リザーバー41内における上側に集まることになる。一方、本体部2は、患者の皮膚に何れかの向きで貼り付けられた後、患者が様々に姿勢を変化させることがあるため、様々な方向を向く可能性がある。
この点において配管52は、本体部2が何れの方向を向いた場合であっても、分配用コネクタ41Dに接続された配管41Pを介して、リザーバー41内の気泡を吸い込むことができる。
この気泡除去ポンプ51は、制御部20の制御に基づき、吸入口51A及び配管52を介してリザーバー41内の薬液を吸入すると共に、吐出口51Bから配管53及び配管22を順次介して上部ユニット2Aの気泡センサ21へ薬液を吐出するようになされている(詳しくは後述する)。
またリザーバー41には、配管54が接続されている。配管54は、リザーバー41の右前方へ延接されると共にその先端が上方へ向けられており、この先端が上部ユニット2Aの配管25と接続される。このため、上部ユニット2Aの気泡除去フィルタ24から流出された薬液は、配管25及び配管54を順次介してリザーバー41内へ供給される。
[2−3.薬液の経路]
ここで、本体部2における薬液の経路について整理すると、図8の模式図のように表すことができる。この図8からわかるように、本体部2には、注入経路F1及び気泡除去経路F2といった2系統の経路が形成されている。
注入経路F1は、リザーバー41を基点として、配管45、注入ポンプ44、配管46、フローセンサ47、配管48及び装着部2Nへ至る一方通行の経路となっている。すなわち注入経路F1では、注入ポンプ44によりリザーバー41から吸入した薬液を、フローセンサ47経由で装着部2Nへ流動させるようになされている。
実際上、本体部2では、リザーバー41内の薬液を患者に投与する薬液投与処理が行われる際、制御部20の制御に基づいて注入ポンプ44を動作させることにより、注入経路F1に沿って薬液を送液し、装着部2Nに到達させるようになされている。
一方、気泡除去経路F2は、リザーバー41を起点として、配管52、気泡除去ポンプ51、配管53及び22、気泡センサ21、配管23、気泡除去フィルタ24並びに配管25及び54を経て再びリザーバー41へ戻る、環状の経路となっている。
すなわち気泡除去経路F2では、気泡除去ポンプ51によりリザーバー41から吸入した薬液を、気泡センサ21経由で気泡除去フィルタ24を通過させた後、再びリザーバー41内へ戻すようになされている。
実際上、本体部2では、リザーバー41内の薬液に気泡が含まれているか否かを検出する気泡検出動作を、例えば1時間に1回のように定期的に実行し、気泡が含まれている場合には、この気泡を除去する気泡除去動作をさらに実行するようになされている。
具体的に制御部20は、気泡検出動作として、気泡除去ポンプ51を一定時間動作させることにより気泡除去経路F2に沿って薬液を流動させる。この一定時間は、リザーバー41内の気泡が気泡センサ21に至る程度の時間として予め規定された時間である。
このとき制御部20は、気泡センサ21を含めた気泡検出回路30(図5)による検出値が所定の閾値よりも多いか否かを基に、薬液中に気泡が存在するか否かを判定する。
ここで制御部20は、検出値が所定の閾値よりも大きかった場合、気泡除去動作として、気泡除去ポンプ51をその後続けて動作させて気泡除去経路F2に沿って薬液を流動させ、気泡除去フィルタ24により薬液中の気泡を除去させていく。
このとき制御部20は、気泡センサ21により検出される薬液中の気泡を監視しており、気泡検出回路30による検出値が所定の閾値を下回った段階で気泡除去動作を停止する。
このように本体部2は、注入経路F1に沿って薬液を流動させることにより、当該薬液を装着部2Nへ到達させると共に、気泡除去経路F2に沿って薬液を流動させることにより、当該薬液中の気泡を検出すると共にこの気泡を除去するようになされている。
[2−4.ポンプの構成及び制御]
次に、注入ポンプ44及び気泡除去ポンプ51の構成及びその制御について説明する。なお、気泡除去ポンプ51は注入ポンプ44とほぼ同様に構成されているため、以下では注入ポンプ44を例に説明する。
[2−4−1.注入ポンプの構成]
注入ポンプ44は、図9に示すように、全体として直方体状に形成されており、下側を占める基部61を中心に構成されている。基部61は、上下に薄い扁平な直方体状に形成されており、その後面にいずれも細い筒状でなる吸入口44A及び吐出口44Bが後方へ向けて突設されている。
図10に模式的な断面図を示すように、基部61の上面は、スリバチ形状の窪みが形成されている。また基部61の内部には、吸入口44Aから吐出口44Bへ薬液を流動させるための流路が形成されている。
吸入口44Aから連通する流路61A及び流路61Bの間には、弁62が設けられている。弁62は、いわゆる逆止弁となっており、薬液を流路61Aから流路61Bへ向かう方向へ流動させる一方、その反対方向へは流動させない吸入弁として機能するようになされている。
流路61Bは、貯留空間61Cと連通されている。貯留空間61Cは、基部61の上面に形成された窪みと、この窪みの上側を密閉するように覆うダイヤフラム64との間に形成されている。基部61の上面に形成された窪みは、ダイヤフラム64が下方向に最大に撓んだときに、貯留空間61Cの容積がほぼゼロになるように形成されている。
また貯留空間61Cには、流路61Dが連通されている。流路61Dは、弁63を挟んで流路61Eと連通されている。弁63は、弁62と同様にいわゆる逆止弁となっており、薬液を流路61Dから流路61Eへ向かう方向へ流動させる一方、その反対方向へは流動させない吐出弁として機能するようになされている。この流路61Eは、吐出口44Bと連通されている。
ダイヤフラム64は、上下方向に薄く基部61よりも一回り小さい板状でなり、当該基部61の上面に密着するよう固定されている。またダイヤフラム64は、シリコン板やステンレス鋼板等の可撓性を有する材料により構成されており、基部61に対し中央部分を上下に変位させ得るようになされている。
因みに基部61の上面に形成された窪みは、ダイヤフラム64が下に凸となるよう変位したときに、該ダイヤフラム64と接触すること無く貯留空間61Cの容積を最小とするような形状となっている。
圧電素子65は、上下方向に薄くダイヤフラム64よりも一回り小さい板状でなり、その下面をダイヤフラム64の上面に密着させている。この圧電素子65は、積層圧電素子又はバイモルフ圧電素子となっており、制御部20の制御に基づいた電圧が印加されると、ダイヤフラム64と一体に上下方向に変位するようになされている。
かかる構成により注入ポンプ44は、制御部20の制御に基づいて圧電素子65に所定の電圧(例えば正の電圧)が印加されると、当該圧電素子65及びダイヤフラム64の中央部分を上方へ変位させ、貯留空間61Cの容積を拡大する。
このとき注入ポンプ44は、弁62及び63の作用により、流路61Bから薬液を流入させる一方、流路61Dからは薬液を流入させない。すなわち注入ポンプ44は、吸入口44Aから薬液を吸入する。ここで吸入される薬液の量は、貯留空間61Cの容積における拡大分に相当し、圧電素子65及びダイヤフラム64の変位幅に応じた量となる。因みに圧電素子65及びダイヤフラム64の変位幅は、最大で約10[μm]程度となっている。
次に注入ポンプ44は、制御部20の制御に基づいて圧電素子65に先程と異なる電圧(例えば負の電圧)が印加されると、当該圧電素子65及びダイヤフラム64の中央部分を下方へ変位させ、貯留空間61Cの容積を縮小させる。
このとき注入ポンプ44は、弁62及び63の作用により、流路61Dから薬液を流出させる一方、流路61Bからは薬液を流出させない。すなわち注入ポンプ44は、吐出口44Bから薬液を吐出する。ここで吐出される薬液の量は、貯留空間61Cの容積における縮小分に相当し、圧電素子65及びダイヤフラム64の変位幅に応じた量となる。
このように注入ポンプ44は、制御部20の制御に基づいて圧電素子65に印加する電圧を周期的に変化させることにより、ダイヤフラム64を駆動させ、吸入口44Aからの薬液の吸入及び吐出口44Bからの薬液の吐出を交互に行い、いわゆるダイヤフラム型定量ポンプとして機能するようになされている。
図11は、使用するポンプの駆動周波数を可変した場合の背圧と流量変化の関係を示した図である。注入ポンプ44は、この図11に示すように、皮下注入部の流体抵抗の大きさによりダイヤフラム64に加えられる圧力(以下これを背圧と呼ぶ)に応じて、単位時間あたりの流量(すなわち流速)が変化する。
注入ポンプ44は、背圧が掛からない場合と比較して、40[kPa]の背圧が掛かる場合に流量が30%程度減少する。またインスリンポンプに使用する場合、必要な最大流量は20[μl/分]程度である。
このためダイヤフラム64の変位幅は、振動周波数を50[Hz]とし、背圧が掛からない状態で10[μm]と設定とした場合、40[kPa]の背圧が掛かる状態では7[μm]程度に変化する。
かかる構成に加えて、基部61の上面には、図9及び図10に示したように、前後左右の頂点近傍に4本の柱状部61Pが立設されている。柱状部61Pは、剛性の高い材料、例えばセラミックス基板やガラス繊維入り樹脂等により構成されている。
柱状部61Pの上端には、基部61とほぼ同等の投影面積でなる板状の基板66が取り付けられている。すなわち基板66は、柱状部61Pにより四隅を下側から支持されている。
基板66は、上下方向が比較的薄い板状に形成されており、例えばセラミック板のような剛性が大きく、撓みが小さい強固な材料により構成されている。このため基板66は、ダイヤフラム64及び圧電素子65とは異なり、基部61に対し殆ど変位することがない。
基板66のほぼ中央下面側には、ホール素子67が取り付けられている。一方、圧電素子65のほぼ中央上面側には、磁石68が取り付けられている。以下ホール素子67及び磁石68をまとめて検出部69と呼ぶ。
ホール素子67は、いわゆるホール効果により、周囲の磁界の変化に応じて抵抗値を変化させる。そこで本実施形態では、ホール素子67と直列に定抵抗を接続して定電圧又は定電流を印加し、このときの電圧を増幅することにより検出信号SDとして、制御部20へ供給する。この検出信号SDは、ホール素子67と磁石68との距離に応じて、すなわち基部61に対するダイヤフラム64の位置に応じて、電圧を変化させる。
制御部20は、ホール素子67から供給される検出信号SDを基に、当該ホール素子67と磁石68との距離、すなわち基部61に対するダイヤフラム64の変位を認識するようになされている(詳しくは後述する)。
例えば注入ポンプ44は、検出信号SDの電圧が1[Vp−p](以下これを目標電圧と呼ぶ)であるとき、ダイヤフラム64が下に凸となる側に3[μm]、上に凸となる側に3[μm]変位するように、各部の寸法が設定されている。これにより注入ポンプ44は、ダイヤフラム64の合計の変位幅が6[μm](以下これを目標距離と呼ぶ)となり、このとき1回の振動による吐出量が0.025[μl](以下これを目標吐出量と呼ぶ)となる。
ここで注入ポンプ44では、背圧がかかることにより、吐出口44Bから薬液を吐出するときの変位量、すなわちダイヤフラム64が下に凸となるときの変位量が、設計上の変位量よりも小さくなる可能性がある。このため注入ポンプ44では、背圧がかかることを考慮した上で、圧電素子65に印加する矩形波を調整することにより、ダイヤフラム64における上下の変位量を揃えるようになされている。
例えば、注入ポンプ44に背圧がかかった状態で、検出SD信号における正負のピーク値がそれぞれ+0.3[V]及び−0.5[V]のようになった場合を想定する。このときダイヤフラム64は、下に凸となる側に1.8[μm]、上に凸となる側に3[μm]、それぞれ変位していることになる。
ここで、ダイヤフラム64を下に凸となる側に歪ませるときに圧電素子65に印加する駆動電圧を正とする。この注入ポンプ44では、圧電素子65に対し、例えば正負のピーク電圧がそれぞれ+(10+α)[V](ただしαは正の実数)及び−10[V]となるような正負非対称の矩形波でなる電圧を印加することにより、ダイヤフラム64における上下それぞれの変位量を同等に揃えることができる。
このように注入ポンプ44は、一般的なダイヤフラムポンプと同様の構成に加えて、ホール素子67及び磁石68によりダイヤフラム64の変位幅を検出する検出部69が設けられている。
[2−4−2.注入ポンプの制御]
次に、制御部20による注入ポンプ44の制御について説明する。本体部2には、図12に示す注入ポンプ制御回路70が形成されている。
制御部20は、上述したようにCPU、ROM及びRAM(いずれも図示せず)等により構成されており、リアルタイムクロック(RTC)71から供給される計時信号を参照しながら薬液投与プログラム(詳しくは後述する)を実行するようになされている。
発振器(OSC)72は、制御部20の制御に基づき、例えば50[Hz]の矩形波でなる源信号S1を生成し、これをスイッチ73へ供給する。スイッチ73は、制御部20からの制御信号CSに基づいて「オン」又は「オフ」に切り替えるようになされており、「オン」のときに源信号S1をプログラマブル昇圧回路74へ供給する。
制御部20は、注入ポンプ44の圧電素子65に印加すべき電圧を設定するディジタル値である電圧制御信号CVを出力し、これをディジタル・アナログ(D/A)変換器75によりアナログ値に変換してプログラマブル昇圧回路74へ供給する。
プログラマブル昇圧回路74は、源信号S1の振幅を電圧制御信号CVにより表される電圧まで昇圧することにより圧電素子65の駆動信号S2を生成し、これを注入ポンプ44の圧電素子65へ供給する。ここで駆動信号S2は、例えば電圧が約0〜20[Vp−p]、周期が50[Hz]の正負非対称を含む矩形波となる。
圧電素子65は、この駆動信号S2が供給されると、当該駆動信号S2の周期である20[ms]毎に、ダイヤフラム64を駆動する。このとき圧電素子65は、一体に固定されている磁石68をダイヤフラム64と同様の変位量で上下方向へ動かす。
また制御部20は、定電圧源76を制御することにより、注入ポンプ44の動作時のみ当該定電圧源76からホール素子67と直列に接続した定抵抗回路に対し所定電圧を供給させる。因みに制御部20は、注入ポンプ44の動作時以外は定電圧源76からの電圧供給を遮断し、本体部2全体の消費電力を抑制するようになされている。
ホール素子67は、定電圧源76から供給される電圧により、磁石68の位置に応じて変化する検出信号SDを生成し、これをアナログ・ディジタル変換器77によりディジタル値に変換して制御部20へ供給する。
ここで得られる検出信号SDは、ダイヤフラム64の変位幅を電圧変化(すなわち振幅)とした出力であり、該変位幅に応じて振幅が変化する。
制御部20は、ダイヤフラム64の変位幅の検出値である検出信号SDの電圧変化と、目標電圧である1[Vp−p]とを比較する。これにより制御部20は、ダイヤフラム64の1ストロークによる吐出量が目標吐出量である0.025[μl]に対して、大きいか、小さいか、或いは同等であるのかを認識することができる。
さらに制御部20は、プログラマブル昇圧回路74の電圧を制御することで、検出信号SDの電圧と目標電圧(1[Vp−p])との差分を縮小し、検出信号SDの電圧を該目標電圧に近づけ、次回のダイヤフラム64の1ストロークによる実際の吐出量を目標吐出量である0.025[μl]に近づけることができる。
具体的に制御部20は、例えば検出信号SDの電圧が目標電圧よりも大きい場合に電圧制御信号CVの値を削減すれば良く、検出信号SDの電圧が目標電圧よりも小さい場合に電圧制御信号CVの値を増加すれば良い。
そこで制御部20は、薬液投与処理において、取得した検出信号SDと目標値との比較結果に基づき、検出信号SDの電圧及び目標電圧の差分を縮小するよう、プログラマブル昇圧回路74へ供給する電圧制御信号CVを調整するように制御する。
ところで、圧電素子65への印加電圧には物理的な上限値がある。したがって制御部20は、制御範囲を圧電素子65の変位可能なダイナミックレンジ内に抑える必要がある。また、注入ポンプ44における印加電圧と変位との関係は、ダイヤフラム64の特性により、変位が大きくなる程直線性が損なわれる。このため圧電素子65については、変位がダイナミックレンジの10分の1以下となる範囲で使用することが望ましい。
図11において横軸を表す背圧は、主に生体の皮下に穿刺されたカテーテル側の詰まり等流体抵抗による圧力の上昇に相当する。注入ポンプ44において、背圧を40[kPa]以下に抑えるよう制御できれば通常の使用が可能であるとすると、駆動周波数50[Hz]の場合、印加電圧を最大200[Vp−p]としたときに最大で流速230[μl/分]までが可能となる。
インスリン投与の場合、最大流速は20[μl/分]で良く、この値は上述した230[μl/分]の10分の1以下である。
注入ポンプ44は、インスリン投与において流速を20[μl/分]以下とした場合、圧電素子65の変位をダイナミックレンジの10分の1以下とすることができ、印加電圧と変位との直線性を確保できる。すなわち注入ポンプ44は、印加電圧をダイナミックレンジの10分の1以下であるおおよそ0から20[Vp−p]とする範囲であれば、制御使用が可能となる。
[2−5.薬液投与処理]
次に、本体部2による薬液投与処理の詳細について説明する。この本体部2は、ボーラスモード及びベーサルモードといった2種類の動作モードが用意されている。
ベーサルモードは、例えば1時間あたり1[μl]のように、所定時間単位で指定された量の薬液を定常的に投与する動作モードである。ただし本体部2は、このベーサルモードにおいて、微量の薬液を常時投与するのではなく、例えば1時間に1回、約0.8秒の間に1[μl]の薬液を集中的に投与し、残りの約59分59.2秒の間は休止する、といった断続的な動作を行う。
一方、ボーラスモードは、例えば患者が食事を摂取する前に設定される動作モードであり、例えば10[μl]のように指定された量の薬液を一時的に投与する。
具体的に本体部2は、図13のフローチャートに従い、ベーサルモード又はボーラスモードで薬液投与処理を実行する。
因みに本体部2は、後述する穿刺動作が完了した状態、すなわちハブ91が装着部2Nに装着され、且つカテーテルチップ92の先端が患者の皮下に到達しており、カテーテルスリーブ先端までのプライミングが終了し、リザーバー41内の薬液を患者の皮下に投与し得る状態にあるものとする。
本体部2の制御部20は、コントローラ(図示せず)を介して投薬の開始が指示されると、薬液投与処理手順RT1を開始してステップSP1へ移る。ステップSP1において制御部20は、リアルタイムクロック71(図12)から現在時刻を表す計時信号を取得し、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部20は、現在時刻が所定の動作終了時刻であるか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは薬液投与処理の継続が可能であることを表しており、このとき制御部20は次のステップSP3へ移る。
因みに動作終了時刻は、例えば操作部(図示せず)を介して所定の動作開始操作がなされてから薬剤の経時変化の許容限界時間である3日後(72時間後)の時刻が予め設定されている。
ステップSP3において制御部20は、コントローラ(図示せず)からの指示の受信により、又は操作部に設けられたボーラススイッチ(図示せず)が操作されることによりボーラスモードでの動作が要求されたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはベーサルモードで動作するべきであることを表しており、このとき制御部20は次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において制御部20は、ベーサルモードにおける動作開始時刻、すなわち1時間に1回の薬液を投与すべき時刻をフラッシュメモリから読み出し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において制御部20は、現在時刻が動作開始時刻であるか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはこの時点では薬液を投与すべきでないことを表している。このとき制御部20は、再びステップSP1へ戻り、一連の処理を繰り返す。
一方、ステップSP5において肯定結果が得られると、このことは現在時刻がベーサルモードにおける動作開始時刻であり、薬液を投与すべきであることを表している。このとき制御部20は、次のステップSP6へ移る。
また、ステップSP3において肯定結果が得られると、このことは患者等の操作指示に従ってボーラスモードで薬液を投与すべきであることを表している。このとき制御部20は、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において制御部20は、ベーサルモードであれば予めフラッシュメモリに記憶されている投与量を読み出すことにより、またボーラスモードであれば予めフラッシュメモリに記憶されている投与量を読み出し、或いはコントローラ(図示せず)からの受信内容を基に薬液の設定投与量ADを取得して、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7において制御部20は、取得した設定投与量ADを基に、次の(1)式に従って動作時間Tを設定し、次のステップSP8へ移る。
ただし変数Gは、注入ポンプ44における1回の吐出量の目標値を表し、具体的には0.025[μl]である。また変数fはダイヤフラム64の動作周期であり、具体的には50[Hz]である。
例えば制御部20は、ベーサルモードにおいて設定投与量ADが1[μl]であれば、(1)式により動作時間Tを0.8秒と算出し、ボーラスモードにおいて設定投与量ADが10[μl]であれば、(1)式により動作時間Tを8秒と算出する。
ステップSP8において制御部20は、タイマtの値を「0」に初期化し、次のステップSP9へ移る。因みにタイマtは、初期化されてからの時間を表す変数であり、リアルタイムクロック71(図12)から計時信号を基に、随時更新されるようになされている。
ステップSP9において制御部20は、電圧制御信号CVに所定の初期値を設定し、また制御信号CSによりスイッチ73を導通させてプログラマブル昇圧回路74へ供給することにより、注入ポンプ44の動作を開始させ、次のステップSP10へ移る。
ステップSP10において制御部20は、ホール素子67から検出信号SDを取得し、次のステップSP11へ移る。
ステップSP11において制御部20は、検出信号SDのピーク電圧VSDが1[Vp−p]よりも大きいか、すなわちダイヤフラム64の変位幅が6[μm]よりも大きいか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことはダイヤフラム64の変位幅が6[μm]よりも大きく、注入ポンプ44における1回の動作による薬液の吐出量が目標値である0.025[μl]よりも多いことを表している。このとき制御部20は、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において制御部20は、プログラマブル昇圧回路74へ供給する電圧制御信号CVの値を所定幅だけ減少させることにより、次回のストロークにおける圧電素子65への印加電圧を減少させ、注入ポンプ44における次回のストロークの動作による薬液の吐出量を必要量だけ削減させて、次のステップSP15へ移る。
一方、ステップSP11において否定結果が得られると、制御部20は次のステップSP13へ移り、検出信号SDのピーク電圧VSDが1[Vp−p]よりも小さいか、すなわちダイヤフラム64の変位幅が6[μm]よりも小さいか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことはダイヤフラム64の変位幅が6[μm]よりも小さく、注入ポンプ44における1回の動作による薬液の吐出量が目標値である0.025[μl]よりも少ないことを表している。このとき制御部20は、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において制御部20は、プログラマブル昇圧回路74へ供給する電圧制御信号CVの値を所定幅だけ増加させることにより、次回のストロークにおける圧電素子65への印加電圧を増加させ、注入ポンプ44における次回のストロークの動作による薬液の吐出量を必要量だけ増加させて、次のステップSP15へ移る。
一方、ステップSP13において否定結果が得られると、このことはダイヤフラム64の変位幅がほぼ6[μm]であり、注入ポンプ44における1回の動作による薬液の吐出量が目標値である0.025[μl]であるため、電圧制御信号CVの値を変化させる必要がないことを表している。このとき制御部20は、次回のストロークにおける電圧制御信号CVの値を現在と同一の値に設定して次のステップSP15へ移る。
ステップSP15において制御部20は、タイマtの値、すなわち薬液の投与動作を開始してからの経過時間が動作時間T以上であるか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは注入ポンプ44の動作開始後における薬液の投与量が設定投与量ADに達しておらず、薬液の投与動作を継続すべきであることを表している。このとき制御部20は、再度ステップSP10へ戻る。
一方、ステップSP15において肯定結果が得られると、このことは注入ポンプ44の動作開始後における薬液の投与量が設定投与量ADに達しており、薬液の投与動作を終了すべきであることを表している。このとき制御部20は、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16において制御部20は、制御信号CSによりスイッチ73を非導通とし、またプログラマブル昇圧回路74に対する電圧制御信号CVの供給を停止することにより、注入ポンプ44の動作を終了させ、再度ステップSP1へ戻る。
一方、ステップSP2において肯定結果が得られると、このことは現在時刻が予め設定された動作終了時刻であるため、薬液投与処理を終了すべきであることを表しており、このとき制御部20は次のステップSP17へ移って一連の薬液投与処理手順RT1を終了する。
このように制御部20は、注入ポンプ44を動作させる際、検出信号SDと目標電圧(1[Vp−p])との比較結果を基に、電圧制御信号CVを増減させて薬液の吐出量を目標値である0.025[μl]に合わせるようになされている。
[3.穿刺装置]
次に、穿刺装置3(図1)について説明する。穿刺装置3は、図14に断面図を示すように、上側の作動ユニット81及び下側のハブユニット82により構成されている。
因みに薬液投与装置1では、ハブユニット82について、衛生面等の観点から穿刺操作の度に交換されることが想定される一方、作動ユニット81について、コスト等の観点から複数回使用されることが想定されている。
[3−1.作動ユニットの構成]
穿刺装置3の上側部分である作動ユニット81は、筐体83を中心に構成されている。筐体83は、中心軸を上下方向に向けた円筒状に構成されており、内部に上下に貫通する大きな空洞が形成されている。
筐体83の下端には、上側の部分よりも外径が縮小される(すなわちすぼめられる)ことにより絞り部83Aが形成されている。また筐体83における上下のほぼ中央の内周面側には、内側に向けて周囲よりも突出した内突出部83Bが設けられている。
筐体83の内側における絞り部83Aと内突出部83Bとの間には、第1中継体84及び穿刺ばね85が組み込まれている。第1中継体84は、中心軸を上下方向に向けた扁平な円柱状の基部84Aを中心に構成されており、筐体83の内周面にその外周面を摺動させることにより、当該筐体83に対し上下方向へ移動し得るようになされている。
基部84Aの下面には、下方へ向けて複数本の下腕部84Bが立設されている。この下腕部84Bは、基部84Aの下面において、基部84Aの中心軸を囲む仮想的な円周に沿って配置されており、全体的に可撓性を有している。また各下腕部84Bの先端には、内側へ向けて係合部84BXがそれぞれ突設されている。
基部84Aの上面には、上方へ向けて複数本の上腕部84Cが立設されている。この上腕部84Cは、基部84Aの上面において、基部84Aの中心軸を囲む仮想的な円周に沿って配置されており、全体的に可撓性を有している。また各上腕部84Cの先端には、外側へ向けて係合部84CXがそれぞれ突設されている。さらに基部84Aの中央には、上下に貫通する貫通孔84Dが穿設されている。
また基部84Aの上側には、穿刺ばね85が位置している。穿刺ばね85は、いわゆるコイルスプリングでなり、筐体83内において自然状態から上下方向に圧縮された状態で、基部84Aの上面と筐体83の内突出部83Bとの間に挟まれている。このため穿刺ばね85は、復元力の作用により、筐体83の内突出部83Bに対して第1中継体84を下方へ付勢するようになされている。
筐体83の絞り部83Aよりもやや上方における外周面には、螺旋状のねじ溝83Cが形成されている。このねじ溝83Cは、本体部2の上筐体11における孔部11Hの内周面に形成さられたねじ溝11S(図2)と螺合されるようになされている。
また筐体83における内突出部83Bよりも僅かに上方には、中心軸から見て所定の一方向側に、内外間を貫通する貫通孔83Dが穿設されている。
貫通孔83Dには、ロックピン86が挿通されている。ロックピン86は、筐体83の中心軸からの放射方向に沿った細長い円柱状に形成されている。ロックピン86の内側の端部には、上側よりも下側の方が筐体83の中心軸から離れるような傾斜面86Aが形成されている。またロックピン86の外側の端部には、爪状部86Bが上方へ向けて延設されている。
ロックピン86の周囲には、ロックばね87が設けられている。ロックばね87は、いわゆるコイルスプリングでなり、ロックピン86に挿通された状態で、一端が筐体83の周側面に固定されると共に、他端がロックピン86に固定されている。またロックばね87は、自然長が比較的短く、この自然長から引き延ばされた状態で取り付けられることにより、復元力の作用によってロックピン86を筐体83の中心軸へ向けて付勢する。
さらに筐体83の周側面における貫通孔83Dのやや上方には、2本の軸受突起83Eが外方へ向けて立設されている。各軸受突起83Eには、筐体83における外周面の接線方向にほぼ沿うように貫通する軸孔がそれぞれ穿設されている。
2本の軸受突起83Eの間には、穿刺レバー88が挟持されている。穿刺レバー88は、上下方向から傾斜された長い板状部材でなる操作部88Aと、上下方向から操作部88Aと反対方向に傾斜された長い板状部材でなる伝達部88Bとにより構成されている。すなわち穿刺レバー88は、操作部88A及び伝達部88Bを、互いの板面同士を所定角度で交差させるように接合させている。
さらに穿刺レバー88には、操作部88Aと伝達部88Bとの接合部分における両端に、細い円柱状の回動軸88Cが突設されている。穿刺レバー88は、回動軸88Cを軸受突起83Eの軸孔に挿通させることにより、筐体83に対し回動可能に保持される。すなわち穿刺レバー88は、操作部88Aが筐体83に近接するときには伝達部88Bが筐体83から引き離され、これと反対に操作部88Aが筐体83から遠ざかるときには伝達部88Bが筐体83に近接する。
さらに穿刺レバー88の操作部88Aと筐体83との間には、操作ばね89が挟持されている。操作ばね89は、自然長からやや圧縮された状態で操作部88Aと筐体83との間に挟持されており、伸張力(復元力)の作用により、当該操作部88Aを筐体83から遠ざける方向に付勢している。
すなわち穿刺レバー88は、特に外力が加えられていない場合、ロックピン86を介して伝達部88Bに作用するロックばね87の復元力と、操作部88Aに作用する操作ばね89の伸張力とにより、当該操作部88Aを筐体83から引き離す方向である矢印R2方向へ付勢されている。
筐体83の上側には、引抜操作部90が設けられている。引抜操作部90は、円筒状の円筒部90Aを中心に構成されている。円筒部90Aは、その外径が筐体83の内径よりも僅かに小さく形成されており、筐体83の内側に挿通されることにより、当該筐体83に対し上下方向へ摺動し得るようになされている。
ところで筐体83の内周面における貫通孔83Dのやや上方から当該筐体83の上端近傍に渡る範囲には、上下方向に細長い溝部83Fが形成されている。
これに対応して円筒部90Aの下端には、周囲よりも外方へ突出した規制突起90Bが突設されている。規制突起90Bは、筐体83の溝部83Fに嵌め込まれることにより、筐体83に対し摺動する際の移動範囲が規制される。
円筒部90Aの上端近傍には、当該円筒部90Aよりも外径が一回り大きく、且つ上側を閉塞する握り部90Cが形成されている。握り部90Cと円筒部90Aとの間には、段差が形成されており、患者が引抜操作部90を上方向へ引き抜こうとして円筒部90Aを握って上方向へ力を加えた際に指が滑ったとしても、この段差に指が引っかかることにより、上方向へ加えられる力を受け止めるようになされている。
握り部90Cの上側部分における下面のほぼ中心には、下方へ向けて支柱部90Dが立設されている。支柱部90Dは、上下方向に細長い円柱状に形成され、円筒部90Aのほぼ中心に位置している。すなわち支柱部90Dは、引抜操作部90が筐体83に挿入された際に当該筐体83のほぼ中心に位置することになる。
また支柱部90Dは、上下方向に比較的長く形成されており、引抜操作部90が筐体83に対し最も下方まで挿入されたとき、すなわち規制突起90Bが溝部83Fの最下端に位置しているときに、その下端を絞り部83Aの近傍まで到達させることができる。さらに支柱部90Dの下端には、後述する穿刺針を保持する保持溝を有し、或いは針外形寸法より若干大きい内径の底面を下面にした円錐筒形状のバネ材を内蔵させ櫛形状の縦溝が刻まれた穿刺針保持部90Eが形成されている。
因みに支柱部90Dの外径は、第1中継体84の基部84Aを上下に貫通する貫通孔84Dの内径よりも小さくなっている。このため支柱部90Dは、第1中継体84と干渉することなく、その下端を基部84Aの下面よりも下方にまで到達させることができる。
[3−2.ハブユニットの構成]
ハブユニット82は、ハブ91を中心に構成されている。ハブ91は、全体として円筒状に形成されており、周側部分を形成する周側部91Aと底部分を形成する底部91Bとにより内部に内部空間91Sを形成しており、また上側が解放されている。このハブ91は、後述するように、内部空間91Sに薬液が貯留するようになされている。
周側部91Aの内側面、すなわち内部空間91Sの周側面は、滑らかに形成されている。底部91Bの上面、すなわち内部空間91Sの底面は、下向きの円錐面を形成しており、外周側よりも中心側が下方に位置している。
底部91Bには、中心部分を上下方向に貫通する底孔91BHが穿設されている。また底部91Bの下面側には、下方へ向けて短い円柱状のスリーブ保持部91Cが突設されている。スリーブ保持部91Cの中心には、上下方向に貫通すると共に底孔91BHと連通する中心孔91CHが穿設されている。
ハブ91の下側には、底部91Bの底孔91BH及びスリーブ保持部91Cの中心孔91CHの内側に密着するように、円筒状のカテーテルチップ92が取り付けられている。
カテーテルチップ92は、可撓性を有する材料でなり、中空の管状に形成されている。またカテーテルチップ92は、上端側においてハブ91の内部空間91Sと連通し、下端側において外部の空間と連通している。このためカテーテルチップ92は、後述するように下端が患者の皮下に到達された状態で、ハブ91の内部空間91S内に貯留された薬液を皮下に到達させるようになされている。
ハブ91の内部には、栓体93が設けられている。栓体93は、扁平な円柱状の円柱部93Aを中心に構成されている。円柱部93Aの周側面は、滑らかに形成されており、周側部91Aの内側面に当接されている。このため栓体93は、上下方向へ向かう外力が加えられると、円柱部93Aの周側面を周側部91Aの内側面に沿って摺動させ、ハブ91内を上下方向に移動することができる。
一方、ハブ91の周側部91Aにおける内周面の上端近傍には、内側へ向けて突出した規制部91Dが設けられている。この規制部91Dは、当該栓体93がハブ91内で上方へ移動された際に当該栓体93の上面と当接することにより、栓体93の上方向への移動範囲を規制するようになされている。
さらに栓体93は、例えばラテックス又はエラストマーゴムのような弾力性を有する材料により構成されており、円柱部93Aの周側面を周側部91Aの内周面に密着させている。このため栓体93は、ハブ91内で静止しているとき及び上下方向に移動しているときのいずれにおいても、内部空間91Sにおける円柱部93Aよりも下側の空間と上側の空間とを分断し、両空間の間における気体や液体の流動を阻止することができる。
また円柱部93Aの下面は、底部91Bの上面と対応しており、中心部分が下方へ突出した円錐面となっている。このため栓体93は、内部空間91Sの最も下方に位置するとき、円柱部93Aの下面を底部91Bの上面と当接させ、円柱部93Aの下面と底部91Bの上面とに挟まれた空間(以下これを下部空間91SLと呼ぶ)の容積をほぼゼロとしている。
因みに栓体93は、その製造時に、内部空間91Sにおける最下部に押し下げられており、初期状態において下部空間91SLの容積をほぼゼロとしている。
さらに栓体93には、円柱部93Aの上面から上方へ向けて、複数本の上腕部93Bが立設されている。この上腕部93Bは、円柱部93Aの上面において、当該円柱部93Aの中心軸を囲む仮想的な円周に沿って配置されており、全体的に可撓性を有している。また各上腕部93Bの先端には、内側へ向けて係合部93BXがそれぞれ突設されている。
ところで、ハブ91の周側部91Aにおける外周面には、互いに上下方向に所定間隔を空けるように、周方向に沿った3本の溝部91E、91F及び91Gが設けられている。下側の溝部91E及び上側の溝部91Gには、それぞれOリング94及び95が嵌め込まれている。
中央の溝部91Fは、規制部91Dよりも下側であって、且つ栓体93が最も上側へ移動され規制部91Dに当接するときに、円柱部93Aの下面よりも下方に位置するよう、上下方向に関する位置が定められている。また溝部91Fにおける底部分には、周側部91Aを貫通する側孔91Hが穿設されている。
栓体93の上側には、円筒状の第2中継体96が設けられている。第2中継体96の外周側には、下端近傍及び上端部近傍に、周方向に沿った溝部96B及び96Cがそれぞれ形成されている。
第2中継体96は、栓体93の上方から互いの中心軸を揃えるようにして当該栓体93に押し付けられると、その下端を栓体93の上面に当接させると共に、上腕部93Bの係合部93BXを溝部96Bに係合させる。
このとき第2中継体96は、栓体93に対し一体化されており、互いを引き離す方向に力が加えられた場合には、溝部96Bに対する上腕部93Bの係合を解除して栓体93と分離することができる。
また第2中継体96は、ハブユニット82が作動ユニット81の下方から互いに中心を揃えるようにして上方へ近接されていくと、その上端を第1中継体84における下腕部84B同士の間に挿入させ、係合部84BXを溝部96Cに係合させる。
このとき第2中継体96は、第1中継体84に対し比較的強力に一体化されており、互いを引き離す方向に極めて強い力が加えられた場合にのみ、溝部96Cに対する下腕部84Bの係合を解除して第1中継体84と分離することができる。
また第2中継体96の内部には、針支持体96Dが設けられている。針支持体96Dは、肉厚な円筒状でなり、その中心に上下方向に貫通する孔部が穿設されており、穿刺針97を第2中継体の中心部に位置させる。
ハブユニット82の中心には、穿刺針97が設けられている。穿刺針97は、細長い円柱状に構成されており、その下端が鋭利に形成されている。この穿刺針97は、初期状態において、第2中継体96の中心に挿通され、栓体93における円柱部93Aの中心を貫通し、さらにカテーテルチップ92の管内に挿通されて、その下端を当該カテーテルチップ92の下端から露出させている。
因みに栓体93の円柱部93Aには、穿刺針97を貫通させるための孔は設けられていない。このため栓体93は、円柱部93Aの上面に対し穿刺針97が下端から突き刺さることにより、新たに孔を形成しながら貫通される。
また栓体93の円柱部93Aは、穿刺針97が引き抜かれた場合、形成されていた孔を構成材料の弾力性により塞ぐことができ、内部空間91Sにおける円柱部93Aよりも下側の空間と上側の空間と間での気体や液体の流動を阻止し続けることができる。
[3−3.穿刺動作]
次に、穿刺装置3の穿刺動作について説明する。穿刺装置3は、図14に示したように、当初は作動ユニット81とハブユニット82とが互いに分離した状態にあり、患者等の作業により、図15(A)に示すように一体化される。
このときハブユニット82は、まず作動ユニット81の下方から徐々に上方へ持ち上げられていくことにより、第1中継体84の下腕部84Bと第2中継体96とを係合させると共に、第2中継体96の上端を第1中継体84における基部84Aの下面に当接させる。
ハブユニット82は、引き続き上方へ持ち上げられていくことにより、第2中継体96を介して第1中継体84に上方向へ向かう力を加える。これにより第1中継体84は、穿刺ばね85を圧縮しながら筐体83内を上方へ移動していく。
やがてハブユニット82は、ハブ91における周側部91Aの上端を筐体83の絞り部83Aの近傍に到達させる。このとき第1中継体84は、上腕部84Cの係合部84CXをロックピン86の傾斜面86Aと摺動させながら当該ロックピン86を僅かに外方へ移動させ、その後係合部84CXの下端が傾斜面86Aの上端よりも上方へ移動した段階でロックピン86をロックばね87により筐体83の中心軸側へ移動させて、当該ロックピン86と係合する。
これにより穿刺ばね85は、第1中継体84の基部84Aの上面と筐体83の内突出部83Bとの間で圧縮された状態に維持されることになる。
またこのとき、穿刺針97は、その上端が引抜操作部90の支柱部90Dにおける下端に設けられた穿刺針保持部90E内に差し込まれ、当該穿刺針保持部90Eにより保持される。
一方、本体部2は、リザーバー41に72時間分に相当する薬液が充填され、且つ孔部49Hまでの配管中に薬液を充填するプライミング作業が行われる。また本体部2は、コントローラ(図示せず)によって薬液投与時間及び投与量が内部のメモリに記憶されることにより、投薬処理の準備が完了される。
続いて穿刺装置3は、このように投薬処理の準備が完了した本体部2に対して、下端部分であるハブ91やカテーテルチップ92等が本体部2の装着部2N内へ差し込まれ、さらに時計方向へ回転される。これにより穿刺装置3は、筐体83のねじ溝83Cが上筐体11における孔部11Hのねじ溝11S(図2)と螺合され、当該本体部2に固定される。このように穿刺装置3が取り付けられた本体部2は、下面を患者の皮膚に向けて粘着テープ2Sにより貼り付けられる。
次に穿刺装置3は、患者等の操作により、穿刺レバー88の操作部88Aが筐体83に近接する方向へ押し込まれる。このとき穿刺レバー88の伝達部88Bは、ロックピン86を筐体83から外方へ引き抜くように移動させ、第1中継体84の係合部84CXとの係合を解除する。
これにより穿刺装置3は、図15(B)に示すように、穿刺ばね85の復元力を作用させ、第1中継体84、第2中継体96、ハブ91、カテーテルチップ92、栓体93、穿刺針97及び引抜操作部90を一体に下方へ移動させる。
これに伴い穿刺針97は、カテーテルチップ92と共に患者の皮膚に穿刺され、カテーテルチップ92の先端を皮下に到達させる。またハブ91は、装着部2Nにおける下筐体12の底部12CAに当接すると共に、溝部91Fを中筒状部49の孔部49Hとほぼ同等の高さに位置させる。
このときハブ91は、側孔91Hと連通する溝部91Fを孔部49Hと連通させる。このためハブ91は、その中心軸に対し側孔91Hが孔部49Hと異なる方向を向いていたとしても、溝部91Fを介して側孔91Hと孔部49Hとを連通させることができる。
またこのときOリング94及び95は、孔部49Hの上下それぞれにおいて、ハブ91の外周面と装着部2Nの内周面との間を密閉する。これにより、配管48から孔部49H、溝部91F及び側孔91Hを介して内部空間91Sに至る流路が形成される。
次に穿刺装置3は、患者等の操作により、図16(A)に示すように、筐体83に対し引抜操作部90が上方へ引き上げられる。このとき引抜操作部90は、穿刺ばね85を伸張させたままとして、第1中継体84、第2中継体96、栓体93、ハブ91及びカテーテルチップ92を移動させることなく、穿刺針保持部90Eにより保持している穿刺針97を上方へ持ち上げて、その先端を患者の皮下から引き抜く。これによりカテーテルチップ92は、下端が皮下に残された状態となる。
さらに引抜操作部90は、穿刺針保持部90Eにより保持されている穿刺針97を栓体93からも引き抜く。このとき栓体93は、上述したように、穿刺針97が挿通されていた孔を弾性体の作用により塞ぎ、下部空間91SLの気密性を保持する。
最後に穿刺装置3は、患者等の操作により、本体部2に対し反時計回りに回転されることにより、筐体83のねじ溝83Cと上筐体11における孔部11Hのねじ溝11Sとの螺合が解除され、図16(B)に示すように、本体部2から取り外される。
このとき穿刺装置3は、筐体83内の絞り部83Aに第1中継体84が当接し、当該第1中継体84における下腕部84Bの係合部84BXが第2中継体96の溝部96Cと係合し、当該第2中継体96の溝部96Bに栓体93における上腕部93Bの係合部93BXが係合している。また穿刺装置3は、引抜操作部90の穿刺針保持部90Eにより穿刺針97を保持している。
このため穿刺装置3は、患者等により筐体83に対し上方へ向かう力が加えられると、第1中継体84及び第2中継体96を介して栓体93を上方へ引き上げていき、下部空間91SLの容積を徐々に拡大していく。このとき下部空間91SLは、外部と連通されていないため、容積の拡大に伴って負圧が発生する。
やがて栓体93は、円柱部93Aの上面が規制部91Dに当接することにより、上方向への移動が規制されて停止し、穿刺装置3が引き続き持ち上げられることにより、上腕部93Bの係合部93BXと第2中継体96の溝部96Bとの係合を解除する。
またこのとき栓体93は、円柱部93Aの下面がハブ91の周側部91Aに穿設された側孔91Hよりも高い位置にあるため、下部空間91SLを当該側孔91Hと連通させ、さらに溝部91F、孔部49H及び配管48にまで連通させる。これにより配管48は、孔部49H、溝部91F、側孔91H及び下部空間91SLを介してカテーテルチップ92と連通されることになる。
これに伴い本体部2は、ハブ91内の下部空間91SL内に発生した負圧により、孔部49Hから供給される薬液を、ハブ91のOリング94及びOリング95に囲まれ溝部91Fを含む密閉された空間と、該下部空間91SLとに満たし、プライミングを行うことができる。
すなわち穿刺装置3は、本体部2から引き離される際に、ハブ91内で栓体93を規制部91Dに当接させる位置まで持ち上げて下部空間91SLの容積を拡大し、ハブ91及び栓体93を本体部2の装着部2N側に残したまま、作動ユニット81に第2中継体96及び穿刺針97を一体化した状態で、本体部2から取り外される。
その後本体部2は、制御部20の制御に基づいて規定量を吐出するように注入ポンプ44(図3、図8等)を規定時間作動させることにより、カテーテルチップ92内に薬液を充填する。
[4.動作及び効果]
以上の構成において、本実施の形態による薬液投与装置1は、カテーテルチップ92が取り付けられたハブ91内に内部空間91Sを形成した。またハブ91の内部空間91S内には、その内周側面と密着しながら上下方向へ移動可能な栓体93を設け、当該栓体93の下面側に下部空間91SLを形成するようにした。
さらに薬液投与装置1は、穿刺動作の際に、患者等により本体部2から穿刺装置3を取り外させる力を利用して、ハブ91内で栓体93を最下端から上方へ引き上げさせることにより、下部空間91SLの容積をほぼゼロから拡大して負圧を発生させると共に、側孔91Hを介して配管48と連通させるようにした。
これにより薬液投与装置1では、下部空間91SL内に発生した負圧を利用して、配管48から供給される薬液を当該下部空間91SL内に満たすこと、すなわちいわゆるプライミングを行うことができ、薬液投与処理の開始直後より、カテーテルチップ92から皮下に薬液を投与することができる。
このとき穿刺装置3では、カテーテルチップ92が直接接続されているハブ91の下部空間91SL内に負圧を発生させて薬液を貯留することができるので、患者への薬液の投与が開始される際に空気を殆ど送り込むことがない。
また薬液投与装置1では、ハブ91内で栓体93を上下方向へ移動可能に構成し、穿刺装置3の筐体83、第1中継体84、第2中継体96及び栓体93を互いに係合させた。
このため薬液投与装置1では、患者等に筐体83を本体部2から引き離す方向へ移動させる力を利用して、ハブ91内で栓体93を上方へ移動させることができるので、患者等に栓体93の引き上げ動作を別途行わせること無く、下部空間91SL内に薬液を満たすことができる。
さらに穿刺装置3は、ハブユニット82を作動ユニット81に装着させる際に、作動ユニット81の下方からハブユニット82を近接させてさらに押し込むという単純な動作を行わせるだけで、作動ユニット81に対しハブユニット82を一体化させると共に、穿刺ばね85を圧縮することができ、その後の穿刺動作に必要な力を予め蓄えておくことができる。
また穿刺装置3は、穿刺動作において、穿刺ばね85の復元力を、第1中継体84、第2中継体96及び栓体93を介してハブ91へ伝達するようにした。このため薬液投与装置1では、ハブ91を装着部2Nに装着する際に、栓体93の下面をハブ91の底部91Bに積極的に押し付けて下部空間91SLの容積を極力ゼロに近づけることができ、その後に栓体93が引き上げられる際に、当該下部空間91SL内に十分な負圧を発生させることができる。
またハブ91は、周側部91Aに溝部91Fを形成し、その底部分に側孔91Hを穿設した。さらにハブ91は、溝部91Fの上下にOリング94及び95を設け、装着部2Nに装着された際に、中筒状部49の内側面とハブ91の外側面との間をこのOリング94及び95により密閉するようにした。
このため薬液投与装置1では、本体部2の装着部2Nにハブ91を装着させた際に、当該ハブ91の中心軸に対し側孔91Hと中筒状部49の孔部49Hとが互いに異なる方向を向いていたとしても、溝部91Fを介して薬液を流動させることができ、配管48と下部空間91SLとを連通させることができる。
以上の構成によれば、薬液投与装置1は、カテーテルチップ92が取り付けられたハブ91内の内部空間91S内に、その内周側面と密着しながら上下方向へ移動可能な栓体93を設け、穿刺動作の際に、患者等により本体部2から穿刺装置3を取り外させる力を利用して、ハブ91内で栓体93を最下端から上方へ引き上げさせることにより、下部空間91SLの容積をほぼゼロから拡大して負圧を発生させると共に、側孔91Hを介して配管48と連通させるようにした。これにより薬液投与装置1では、下部空間91SL内に発生した負圧を利用して、ハブ91内に空気を殆ど入れることなく配管48から供給される薬液を満たすことができ、薬液投与処理の開始直後より、カテーテルチップ92から皮下に薬液を投与することができる。
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、第2中継体96の溝部96Bと栓体93の上腕部93Bにおける係合部93BXとを係合させ、患者等に本体部2から穿刺装置3を取り外させる際に、第2中継体96を筐体83と共に上方へ引き上げることにより、栓体93をハブ91内で上方へ移動させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば患者等に引抜操作部90を筐体83の上方へ引き上げさせて穿刺針97の先端を皮下から引き抜かせる際に、当該穿刺針97と栓体93との摩擦力を利用して当該栓体93を引き上げさせるようにしても良く、或いは別途設けられた専用の操作レバーを操作することにより栓体93を引き上げるようにしても良い。
また上述した実施の形態においては、穿刺動作において、穿刺ばね85の復元力を、第1中継体84、第2中継体96及び栓体93を介してハブ91へ伝達する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、穿刺ばね85の復元力を、栓体93を介さずにハブ91へ伝達するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、穿刺動作において本体部2から穿刺装置3を引き離す際にハブ91及び栓体93から第2中継体96及び穿刺針97を分離し、本体部2から第2中継体96及び穿刺針97を取り外すようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば穿刺動作の終了後も本体部2側に第2中継体96及び穿刺針97を残すようにしても良い。この場合、栓体93及び第2中継体96を分離する必要が無いため、一体化して1個の部品としても良い。
さらに上述した実施の形態においては、ハブ91の外周に溝部91E及び91Gを設け、これらにOリング94及び95を嵌め込むことにより、ハブ91が装着部2Nに装着された際にハブ91と装着部2Nとの間を密閉するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図6及び図7と対応する図17及び図18に示すように、装着部2Nに代わる装着部102N側に対し、ハブ91に代わるハブ191を装着するようにし、ハブ191と装着部102Nとの間を密閉するための部材を装着部102N側設けても良い。
すなわち装着部102Nは、上述した実施の形態と同様の上筒状部11C、中筒状部49及び下筒状部12Cに加えて、内筒状部155が設けられている。この内筒状部155は、エラストマー樹脂等の可撓性を有する材料により構成されている。
内筒状部155は、筒状の本体部155Aにおける上下の中程に、内外間を貫通する孔部155Hが穿設されており、当該孔部155Hと連通するように中空の管状部155Pが外方へ突設されている。この管状部155Pは、本体部155Aが中筒状部49内に組み込まれた際に、中筒状部49の孔部49Hを介して当該中筒状部49の外方に引き出され、配管48と直接接続される。
また本体部155Aの内側面側における孔部155Hの上側及び下側には、内方へ向けて突出した環状の内突出環155B及び155Cがそれぞれ形成されている。
一方、ハブ191は、ハブ91と比較して、溝部91E及び91Gが省略され、Oリング94及び95が嵌め込まれていない点が相違するものの、他の部分は同様に構成されている。すなわちハブ191の外周面は、溝部91Fに相当する溝部191F以外に凹凸が形成されておらず、平坦な円周面状に仕上げられている。
かかる構成の装着部102Nは、穿刺動作によりハブ191が装着されると、内筒状部155の内突出環155B及び155Cをハブ191の外周面に密着させることができるので、実施の形態と同様に、装着部102Nとハブ191との間で薬液が外部へ流出することを防止できる。
さらに上述した実施の形態においては、ハブ91の外周面に溝部91Fを形成することにより、ハブ91の中心軸から見て側孔91Hと装着部2N側の孔部49Hとの方向が相違していた場合にも両者の間を連通させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば装着部2N側において中筒状部49の内周側面に、孔部49Hと同等の高さに溝部を形成しても良く、或いは中筒状部49の内周側面とハブ91の外周面との間の隙間が十分に広い場合に、溝部91Fを省略しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、ハブ91の周側部に1カ所の孔部49Hを設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、孔部49Hと同等の高さに、すなわち溝部91Fの底部分に複数の孔部を穿設するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、下筒状部12Cにおける底部12CAの上面と栓体93の下面とをそれぞれ円錐状とするようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図19に示すハブ291及び栓体293のように、底部291Bの上面と栓体293の下面とを球面状若しくは楕円面状等の種々の曲面状としても良い。この場合、底部291Bの上面における凹凸と栓体293の下面における凹凸とが互いに対応する形状であることにより、ハブ291の内部空間291S内で栓体293を最下端に位置させたときに、栓体293の下面を底部291Bの上面とを極力密着させることができれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、ハブユニット82については2〜3日間の薬液投与処理の度に新たなものを使用する一方、作動ユニット81については繰り返し使用するものとし、予め作動ユニット81とハブユニット82とを別体に構成して、穿刺動作の開始前に患者等に作動ユニット81にハブユニット82を取り付けさせるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば作動ユニット81をハブユニット82と同様に、2〜3日間の薬液投与処理の度に新たなものを使用するものとしても良い。この場合、第1中継体84及び第2中継体96を別体化する必要が無いため、これらに代えて、両者を一体化した1個の部品を用いても良い。穿刺針97と支柱部90Dについても同様である。
さらに上述した実施の形態においては、本体としての本体部2と、穿刺装置としての穿刺装置3とによって薬液投与装置としての薬液投与装置1を構成し、装着部としての装着部2Nと、リザーバーとしてのリザーバー41と、流路としての配管48及び孔部49Hとによって本体を構成し、穿刺針としての穿刺針97と、ハブとしてのハブ91と、穿刺移動部としての筐体83、穿刺ばね85及び引抜操作部90と、負圧発生手段としての第1中継体84及び第2中継体96とによって穿刺装置を構成し、カテーテルチップとしてのカテーテルチップ92と、貯留空間としての下部空間91SLと、接続口としての側孔91Hと、栓体としての栓体93とによってハブを構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる本体と穿刺装置とによって薬液投与装置を構成し、その他種々の構成でなる装着部と、リザーバーと、流路とによって本体を構成し、その他種々の構成でなる穿刺針と、ハブと、穿刺移動部と、負圧発生手段とによって穿刺装置を構成し、カテーテルチップと、貯留空間と、接続口と、栓体とによってハブを構成するようにしても良い。
本発明は、患者の皮下に薬液を投与する場合に利用することができる。
1……薬液投与装置、2……本体部、2N……装着部、3……穿刺装置、11……上筐体、11C……上筒状部、11S……ねじ溝、12……下筐体、12C……下筒状部、49……中筒状部、49D……溝部、49H……孔部、49S……内周面、81……作動ユニット、82……ハブユニット、83……筐体、83C……ねじ溝、84……第1中継体、84B……下腕部、84BX……係合部、84C……上腕部、84CX……係合部、85……穿刺ばね、86……ロックピン、88……穿刺レバー、90……引抜操作部、90D……支柱部、90E……穿刺針保持部、91……ハブ、91A……周側部、91B……底部、91BH……底孔、91D……規制部、91F……溝部、91H……側孔、91S……内部空間、91SL……下部空間、92……カテーテルチップ、93……栓体、93B……上腕部、93BX……係合部、96……第2中継体、96B……溝部、96C……溝部、97……穿刺針。


Claims (10)

  1. 本体と穿刺装置とを有し、使用者の体内に薬液を投与する薬液投与装置であって、
    前記本体は、
    前記穿刺装置が取り付けられる装着部と、
    前記薬液を貯蔵するリザーバーと、
    前記装着部と該リザーバーとを連通させる流路とを有し、
    前記穿刺装置は、
    使用者の皮膚に穿刺される穿刺針と、
    前記装置装着部に取り付けられ、筒状でなると共にその一端が閉塞されたハブと、
    前記ハブ及び上記穿刺針を所定の穿刺方向に沿って移動させる穿刺移動部と、
    負圧発生手段とを有し、
    前記ハブは、
    前記穿刺針により先端が使用者の皮下に到達されるカテーテルチップと、
    前記カテーテルチップと連通され前記薬液が一時的に貯留される貯留空間と、
    前記本体の前記流路と接続され、該流路と前記貯留空間とを連通させる接続口と、
    前記ハブの他端を封止し、前記ハブ内を摺動可能な栓体とを有し、
    前記負圧発生手段は、
    前記栓体を前記ハブ内で摺動させ、前記貯留空間内に負圧を発生させる
    ことを特徴とする薬液投与装置。
  2. 前記穿刺装置は、
    前記ハブを前記装着部に装着すると共に前記カテーテルチップの先端を皮下に到達させる穿刺動作の前に前記本体に取り付けられると共に、当該穿刺動作の後に前記ハブ及び前記カテーテルチップを残して前記本体から取り外され、
    前記負圧発生手段は、
    前記穿刺装置が前記本体から引き離される際、前記栓体を前記ハブ内で移動させ前記貯留空間内部を陰圧状態とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬液投与装置。
  3. 前記穿刺装置は、
    前記負圧発生部と前記栓体とを互いに係合させ、該穿刺装置が前記本体から引き離されるときに該栓体との係合を維持して前記ハブ内を前記底面から引き離す方向へ移動させる中継体をさらに有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の薬液投与装置。
  4. 前記中継体は、
    前記ハブを前記装着部に装着すると共に前記カテーテルチップの先端を皮下に到達させる際、前記穿刺装置から前記穿刺方向に加えられる力を前記ハブに伝達する
    ことを特徴とする請求項3に記載の薬液投与装置。
  5. 前記穿刺装置は、
    前記穿刺針を保持し、当該穿刺装置が前記本体から引き離される際に当該穿刺針を該本体から取り外す穿刺針保持部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬液投与装置。
  6. 前記ハブは、
    前記穿刺方向に沿った中心軸を中心とした円筒状に形成され、
    前記接続口は、
    前記ハブの前記円筒部における周側面に設けられ、
    前記装着部は、
    前記ハブが装着された際に前記円筒部の周囲を覆う周状部に、前記流路と連通された薬液供給口が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬液投与装置。
  7. 前記ハブが前記装着部に装着された際に、当該装着部の前記周状部と前記ハブの前記円筒部との間であって前記薬液供給口と前記供給孔とを含む空間を密閉する密閉材
    をさらに具えることを特徴とする請求項6に記載の薬液投与装置。
  8. 前記密閉材は、
    前記ハブの前記円筒部における外周面の、前記供給孔を挟んで対向する2以上の箇所に設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載の薬液投与装置。
  9. 前記密閉材は、
    前記装着部の前記周状部における内周面の、前記薬液供給口を挟んで対向する2以上の箇所に設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の薬液投与装置。
  10. 前記穿刺装置は、
    穿刺方向に短縮されると弾性力の作用により穿刺方向へ伸張する伸縮体と、
    前記伸縮体を短縮された状態に保持するロック体と
    をさらに具え、
    前記ハブが装着される際、前記伸縮体を圧縮させると共に前記ロック体により前記伸縮体が圧縮された状態に保持し、前記穿刺針を使用者の皮膚に穿刺させる際、前記ロック体による前記伸縮体の前記短縮された状態の保持を解除させ、前記伸縮体の弾性力により前記ハブ及び前記穿刺針を穿刺方向に沿って移動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬液投与装置。
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