JP2014201205A - 車両の車輪構造 - Google Patents
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Abstract
Description
また、路面からの変位入力によって回転方向(周方向)以外にも路面入力による振動を生じる。
さらに、タイヤ内部のタイヤ空気室での空気振動による気柱共鳴音が発生する。
これらの回転変動・路面入力振動・気柱共鳴音が車両のサスペンションや空気中を伝播して車体内部に伝わることで、車内音(こもり音やロードノイズ)や振動が生じている。
このように、車輪を成すタイヤとホイールが発生する回転変動・路面入力振動・気柱共鳴音を低減(小さく)するため、従来、例えば、特許文献1〜4の技術が知られている。
特許文献2では、環状振動部(インパクトダンパー)のマス部が筒状当接面に打ち当たることによって、ホイールの振動を直接的に低減して制振効果が発揮されるとしている。これにより回転変動やホイール振動を抑制している。
特許文献4では、気柱共鳴音によって発生したホイール振動の低減を図るようチューニングされたダイナミックダンパ(トーショナルダンパ)を設置している。ここでは、気柱共鳴音によって発生するロードノイズがホイールに伝達されず、ホイール振動は抑制されるが、気柱共鳴音が低減されるものではない。
特許文献3には音を伝達しにくい物質を通して音を低減する吸音材をタイヤ空気室に配したリム付タイヤが開示されるのみであり、特許文献4には気柱共鳴音によって発生するロードノイズによるホイール振動を抑制するホイール構造が開示されるのみである。これらには、タイヤ空気室内部の騒音の音圧レベルを下げる共鳴器の機能や、タイヤ空気室での空気振動による気柱共鳴音を低減することで、気柱共鳴音が車内に伝搬して騒音の原因となること、気柱共鳴音が直接車内に伝搬して騒音の原因となることを防止する機能は開示されない。なお、共鳴器は動吸振器と関連する原理で音を低減し、吸音材は音を伝達しにくい物質を通して音を低減するもので、いずれも音の減衰を図るが、減衰機能は相違する。
このように、特許文献1〜4には、回転変動を抑制するのに加えて、タイヤ空気室内のロードノイズを吸音材で抑制し、あるいは、タイヤ空気室内の気柱共鳴音によって発生したホイール振動を抑制するホイールダンパが開示される。しかし、抑制すべき車内音(騒音)の要因は複数ある。即ち、ホイールダンパが路面からの入力によるホイール振動に起因するロードノイズや、ホイールダンパがタイヤ空気室内の気柱共鳴音に起因するロードノイズや、駆動系からの回転変動に起因する騒音(こもり音)がある。そこで、これらの抑制すべき車内音(騒音)を同時に複数抑制するという多目的のホイールダンパを車輪に装着することが望ましい。
しかし、この場合、従来の技術では複数のホールダンパを必要とする。これでは、ホイールへの装着にあたり取り付けスペース確保や装着を可能とする構成部の作成に時間を要し、コスト増を招き、汎用化に問題が生じ易い。
ここでは、本発明の車両の車輪構造の全体構成について説明する。
図1に示すように、本発明の車両の車輪構造は、ホイール1と、ホイール1のリム2に装着されるタイヤ3と、タイヤ3とリム2により囲繞されるタイヤ空気室4と、タイヤ空気室4と対向配備したダンパ部材6を備える。
ダンパ部材6はホイール1のリム2に外嵌支持される共にホイール半径方向に所定厚さの環状主部5を有する。このダンパ部材6は、次の3つの機能部の内の少なくとも2つの機能部を有するよう形成される。
このようなダンパ部材6は、路面からタイヤ空気室に達する騒音の音圧を下げる共鳴室の機能と、タイヤ空気室の騒音や駆動側からの回転変動に起因するホイール振動が大きい周方向領域部を慣性体(突状膨出部)9にしてホイール振動を減衰する動吸振機能が得られる動吸振器(ダイナミックダンパ)の機能と、タイヤ空気室4の閉断面の空間幅tdを狭める複数の膨出部121により気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得る気柱共鳴減衰部の機能と、の内の少なくとも2つを有する。これにより、ダンパ部材6のみの装着により、複数の車室内騒音要因を減衰するよう構成される。
本発明の第1実施形態の車両の車輪構造は、ホイール1とそのリム2に装着されるチューブレス空気圧タイヤ3と、タイヤ3とリム2により囲繞されるタイヤ空気室4と、タイヤ空気室4と対向しホイール1のリム2に外嵌され、接着されるホイールダンパであるダンパ部材6を備える。
図2、図4に示すように、ホイール1は、ディスク15と、ディスク15の外周に一体結合されたリム2と、リム2の端縁部のリムフランジ201とを備えた環状体を成す。ディスク15とリム2は鋼、アルミニウム合金等で形成される。タイヤ空気室4に加圧空気を充填するため、不図示のバルブがホイール1の適所に設けられる。リム2には両端のリムフランジ201を用いてタイヤ3のビード部301を係合支持する。タイヤ3はトレッド部302、サイドウォール部303、ビード部301を有する。
ここでのダンパ部材6はタイヤ空気室4の音圧を下げる共鳴器8としての機能部とホイールの動吸振機能(制振機能)が得られる動吸振器11としての2つの両機能部(図1参照)を一体的に形成した構成を採る。
ここで共鳴器8は、図3に破線で示すように、環状主部5の内周側環状層を周方向に複数(ここでは4つ)に区分けされ、各区分けされた共鳴室7,7、・・にはそれぞれ開口mが形成され、共鳴箱の構造を成している。共鳴室7の周方向長さである室周長Lsはタイヤ空気室4の音圧低減機能が高まるようにチューニングされる。
一方、動吸振器11は環状主部5の外周側環状層に複数(ここでは4つ)形成される。これら周方向に所定長さの隙間tcを挟んで互いに区分された4つの慣性体を成す突状膨出部9により制振機能が得られる構成を成している。突状膨出部9の周方向長さである突周長Ltはホイール1の制振機能が高まる長さにチューニングされる。
このような第1実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は車両の走行時において、路面反力をタイヤ3よりホイール1で受けてホイール振動を発生し、これに起因するロードノイズが発生する。
更に、駆動系からの回転変動もホイール1に入力する。
この場合、路面からの振動入力がホイール1でホイール振動を発生するが、これを減衰させるように動吸振器11の突周長Ltを調整する。この動吸振器11の減衰特性が高まるように突周長Ltをチューニングすることで、図12に符合E2で示すように、ホイール振動起因のロードノイズである車内音を減衰できる。
更に、ホイール1が受ける駆動系の回転変動は動吸振器11の内の突周長Ltのチューニングが合うものにより減衰し、図12に符合E1で示すように、回転変動起因のこもり音である車内音を減衰できる。
このように、単一のダンパ部材6をホイール1のリム2に装着することで、第1実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は走行時のホイール振動起因の車内音、回転変動起因の車内音、気柱共鳴音起因の車内音を減衰できる。しかも、ダンパ部材6をリム2に外嵌氏接着する作業性が良く、取り付けスペースの確保も単一のダンパ部材6を取り付けるのみで済み、装着性も良い。
このダンパブラケット17はその底部171がリム2に接着し、左右縦フランジ172がダンパ部材6aを圧入嵌着可能な幅に形成される。しかも、左右縦フランジ172の開口端には内向き突部173が形成され、これによりダンパ部材6aの左右側壁を挟圧し、離脱を防止している。場合により、ダンパ部材6aの左右側壁側に内向き突部173と嵌合する凹溝g(2点差線参照)を形成してもよい。
この場合も図1のダンパ部材6と同様の作用効果を発揮でき、ダンパ部材6の支持を安定させることできる。
次に、本発明の第2実施形態(請求項3相当)を、図6、7に沿って説明する。
なお、本発明の第2実施形態の車両の車輪構造は、第1実施形態と対比し、ダンパ部材6bの機能部構成が相違するのみであり、同一部材の重複する説明を略す。
第2実施形態のダンパ部材6bは、ホイールの制振機能が得られる動吸振器11bとしての機能部と、気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得る気柱共鳴減衰部12bとしての機能部(図1参照)を一体的に形成した構成を採る。
動吸振器11bは環状主部5の内周側環状基層部501bの外側に形成され、周方向に所定長さの隙間tcbを挟んで互いに区分された複数(ここでは2つ)の突状膨出部9bにより制振機能が得られる構成を成している。突状膨出部9bの周方向長さである突周長Ltbはホイール1の制振機能が高まるようにチューニングされる。
2箇所の膨出部121bは内周側環状基層部501bの外側に形成されている2箇所の突状膨出部9bとは互いの中心線が交差する方向に配設され、相互の干渉を防止している。
気柱共鳴減衰部12bの膨出部121bはタイヤ空気室4の閉断面の空間幅td(図7参照)を所定量狭める(絞る)ことで、気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得るよう、その狭める空間幅tdのチューニングが成される。
この場合、路面からの振動入力がホイール1でホイール振動を発生するがこれを動吸振器11bの内の突周長Ltbのチューニングを合わせて減衰し、図12に符合E2で示すホイール振動起因のロードノイズである車内音を減衰する。しかも、駆動系の回転変動は動吸振器11bの内の突周長Ltbのチューニングが合うものにより減衰し、図12に符合E1で示す回転変動起因のこもり音である車内音を減衰する。
このように、単一のダンパ部材6をホイール1のリム2に装着することで、第2実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は走行時のホイール振動起因の車内音、回転変動起因の車内音、気柱共鳴音起因の車内音を減衰できる。
なお、本発明の第3実施形態の車両の車輪構造は、第1実施形態と対比し、ダンパ部材6cの機能部構成が相違するのみであり、同一部材の重複する説明を略す。
第3実施形態のダンパ部材6cは、タイヤ空気室4の音圧を下げる共鳴器8cとしての機能部と、気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得る気柱共鳴減衰部12cとしての機能部(図1参照)を一体的に形成した構成を採る。
ここで共鳴器8は環状主部5の内周側環状層を周方向に複数(ここでは2つ)に区分けし、各区分けされた共鳴室7c,7cにはそれぞれ開口mが形成され、共鳴箱の構造を成している。共鳴室7cの周方向長さである室周長Lsはタイヤ空気室4の音圧低減機能が高まるようにチューニングされる。
2箇所の膨出部121cは内周側環状層501cの共鳴室7c,7cの開口mとは相互の干渉がないように配設されている。
このような第3実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は車両の走行時において、
、路面反力をタイヤ3よりホイール1で受けてホイールが振動し、ホイール振動に起因するロードノイズが発生する。更に、タイヤ空気室4には車輪回転時のタイヤ3の変形による気柱共鳴音が生じ、この気柱共鳴音がホイール1にホイール振動を生じさせ、ロードノイズを発生する。更に、駆動系からの回転変動もホイール1に入力する。
この場合、タイヤ空気室4に生じる気柱共鳴音を共鳴室7cの室周長Lsのチューニングが合うものにより減衰させる。これにより、図12に符合E3で示すように、気柱共鳴音起因のロードノイズである車内音を減衰できる。しかも、駆動系の回転変動は動吸振器でもある気柱共鳴減衰部12cのチューニングが合うものにより減衰し、図12に符合E1で示す回転変動起因のこもり音である車内音を減衰する。
このように、単一のダンパ部材6cをホイール1のリム2に装着することで、第3実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は走行時のホイール振動起因の車内音、回転変動起因の車内音、気柱共鳴音起因の車内音を減衰できる。
なお、本発明の第4実施形態の車両の車輪構造は、第1実施形態と対比し、ダンパ部材6dの機能部構成が相違するのみであり、同一部材の重複する説明を略す。
第4実施形態のダンパ部材6dは、タイヤ空気室4の音圧を下げる共鳴室7dを有する共鳴器8dとしての機能部と、ホイールの制振機能が得られる動吸振器11dとしての機能部と、気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得る気柱共鳴減衰部12dとしての機能部(図1参照)の3つの機能部を一体的に形成した構成を採る。
なお、これら3つの機能部は第1〜第3実施形態で説明したと同様構成であり、重複説明を略す。
この第4実施形態の車両の車輪構造の場合、第1〜第3実施形態で説明したと同様の3つの共鳴器8と、動吸振器11と、気柱共鳴減衰部12とが全て働く。
このように、単一のダンパ部材6dをホイール1のリム2に外嵌状に装着することで、第4実施形態の車両の車輪構造を適用した車輪は走行時のホイール振動起因の車内音、回転変動起因の車内音、気柱共鳴音起因の車内音を確実に減衰できる。
2 リム
3 タイヤ
4 タイヤ空気室
5 環状主部
6 ダンパ部材
7 共鳴室
8 共鳴器
9 突状膨出部(慣性体)
11 動吸振器
12 気柱共鳴減衰部
121 膨出部
r ホイール半径方向
F 金属片(慣性体)
Claims (7)
- ホイールと該ホイールのリムに装着されたタイヤと該タイヤとリムにより囲繞されるタイヤ空気室とを形成した車両の車輪構造において、
前記タイヤ空気室と対向し前記ホイールのリムに外嵌支持されると共にホイール半径方向に所定厚さの環状主部を有したダンパ部材を備え、
前記ダンパ部材は、
前記環状主部の内部に設けられ前記タイヤ空気室の音圧を下げる共鳴室の機能が得られる共鳴器と、前記環状主部に形成され周方向に区分された複数の突状膨出部により動吸振機能が得られる動吸振器と、前記環状主部に形成され前記タイヤ空気室の閉断面の空間幅を狭める膨出部により気柱共鳴周波数を切換え消音機能を得る気柱共鳴減衰部と、の内の少なくとも2つの機能部を有するよう形成された、
ことを特徴とする車両の車輪構造。 - 前記ダンパ部材は、前記共鳴器と前記動吸振器との両機能部を有するよう形成された、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の車輪構造。 - 前記ダンパ部材は、前記動吸振器と前記気柱共鳴減衰部との両機能部を有するよう形成された、ことを特徴とする請求項1記載の車両の車輪構造。
- 前記ダンパ部材は、前記共鳴器と前記気柱共鳴減衰部との両機能部を有するよう形成された、ことを特徴とする請求項1記載の車両の車輪構造。
- 前記ダンパ部材は、前記共鳴器と前記動吸振器と前記気柱共鳴減衰部との3つの機能部を有するよう形成された、ことを特徴とする請求項1記載の車両の車輪構造。
- 前記ダンパ部材は前記ホイールのリムに外嵌され接着される、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の車両の車輪構造。
- 前記ダンパ部材の環状主部が前記ホイールのリムに一体形成の環状凹部に圧入される、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の車両の車輪構造。
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