JP2014201603A - 電極材製造用ポリウレタンフォーム及びその製造方法 - Google Patents

電極材製造用ポリウレタンフォーム及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】減圧下におけるVOCの発生が抑制された電極材製造用ポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供する。【解決手段】ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化してなる電極材製造用ポリウレタンフォーム。ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化する電極材製造用ポリウレタンフォームの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、電極材製造用の母材として使用される電極材製造用ポリウレタンフォーム及びその製造方法に関する。
ポリウレタンフォームは、ポリオールとイソシアネートとからなる主原料、水等の発泡剤、触媒、界面活性剤、酸化防止剤等を含む発泡原液を発泡硬化することにより製造される。
ポリウレタンフォームは、クッション材やマット等の各種家具材、車両内装材等として好適に使用されている。このポリウレタンフォームからの揮発性有機化合物(VOC)の発生量を抑制するために、発泡原液中の原料として分子量の高いものを用いる技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、VOC発生量の抑制を目的として、酸化防止剤として一定以上の数平均分子量を有する高分子化合物を用いることが記載されている。特許文献2には、VOC発生量の抑制を目的として、酸化防止剤及びオゾン劣化防止剤として一定以上の分子量を有する高分子化合物を用いることが記載されている。特許文献3には、VOC発生量の抑制及び耐老化性の向上を目的として、イソシアネート基反応性水素原子を含有し400〜15000の分子量を有する化合物、水及び/又は物理的発泡剤、炭素数10〜16のカルボン酸のスズ塩、並びにジイソシアネート又はポリイソシアネートを反応させてポリウレタンフォームを製造する方法が記載されている。
ところで近年、ポリウレタンフォームを、電池等の電極材を製造するための母材として使用することが行われている。
例えば、特許文献4には、ポリウレタンフォームシートの表面に導電処理を行う工程(導電処理工程)、Ni、Cu、Fe等の金属を電気めっきで付着させる工程(電気めっき工程)、及び熱処理によりポリウレタンフォームを燃焼除去する工程(焙焼工程)を行うことにより、金属多孔体からなる電極材を製造することが記載されている。上記導電処理工程としては、真空蒸着、化学めっき、カーボン等の導電性材料の塗布などが挙げられる。
また、ポリウレタンフォームシートに金属材料を真空下で直接スパッタリングした後にポリウレタンフォームを燃焼除去することによっても、金属多孔体からなる電極材を得ることができる。
特開2004−211032号公報 特開2004−231949号公報 特開2010−275551号公報 特開2010−253901号公報
特許文献4のようにポリウレタンフォームを電極材用母材として用い、その表面に真空蒸着やスパッタリングによって金属を形成する際には、真空蒸着装置内やスパッタリング装置内を減圧状態にする必要がある。ところが、このような減圧下においては、常圧下における場合よりもポリウレタンフォームからVOCが発生し易いため、特許文献1〜3のようにポリウレタンフォームの原料として分子量の大きいものを用いても、減圧下におけるVOC発生量を十分に抑制することができない。このように減圧下におけるVOC発生量を十分に抑制できないと、装置内の真空度が下がりポリウレタンフォーム表面への金属膜の成膜効率が悪くなる、金属形成後のポリウレタンフォームの電気抵抗が大きくなる、等の問題が生じる。
本発明は、上記問題を解決し、減圧下におけるポリウレタンフォームからのVOCの発生が抑制された電極材製造用ポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、界面活性剤として蒸気圧の低いものを用いると共に触媒としてヒドロキシ脂肪酸金属塩を用いることにより、減圧下でもポリウレタンフォームからのVOCの発生が抑制され得ることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[4]を発明とするものである。
[1]ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化してなる電極材製造用ポリウレタンフォーム。
[2]前記ヒドロキシ脂肪酸金属塩が、リシノール酸金属塩である[1]に記載の電極材製造用ポリウレタンフォーム。
[3]前記リシノール酸金属塩がリシノール酸スズであり、ポリオール100質量部に対する前記リシノール酸スズの含有量が0.005〜1.5質量部である[2]に記載の電極材製造用ポリウレタンフォーム。
[4]ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化する電極材製造用ポリウレタンフォームの製造方法。
本発明では、金属触媒としてヒドロキシ脂肪酸金属塩を用いている。このヒドロキシ脂肪酸金属塩は、ポリウレタンフォームの製造時に加水分解されて金属イオン及びヒドロキシ脂肪酸となり、金属イオンが触媒作用を果たすとともに、ヒドロキシ脂肪酸の水酸基がポリウレタン樹脂と結合する。これにより、減圧下においてヒドロキシ脂肪酸が揮発して真空度が低下することが防止されるものと考えられる。
一方、代表的な金属触媒である2−エチルヘキサン酸スズは、加水分解により2−エチルヘキサン酸を遊離する。この2−エチルヘキサン酸の228℃、20℃における蒸気圧は0.01mmHg未満と小さいため、常圧ではVOC発生量が少ないが、減圧下におけるVOCの発生を十分に抑制することはできない。
本発明の電極材製造用ポリウレタンフォームによれば、界面活性剤として100℃における蒸気圧が1Pa未満であるものを用いると共に、金属触媒としてヒドロキシ脂肪酸金属塩を用いることにより、減圧下におけるポリウレタンフォームからのVOC発生量が抑制される。
[電極材製造用ポリウレタンフォーム]
本発明の電極材製造用ポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化してなるものである。
このように、本発明の電極材製造用ポリウレタンフォームによれば、界面活性剤の100℃における蒸気圧が1Pa未満であるため、真空蒸着時やスパッタリング時にポリウレタンフォームからVOCが発生して真空度が低下することが防止され、成膜速度が向上する。
以下に、原料の各成分について説明する。
<ポリオール>
ポリオール成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えばアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ブラシル酸等の炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などを酸成分とし、エチレングリコール等の炭素数1〜6の脂肪族ジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のエーテルグリコールなどをポリオール成分(アルコール成分)とするポリエステルポリオールを挙げることができる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、特に限定されるものではないが、反応性の観点からアルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールが好適である。このようなアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
また、上記ポリエーテルポリオールとしては、上記POの単独重合体、上記EOの単独重合体、及びPOとEOとを共重合して得られたポリエーテルポリオールを用いることができる。なお、共重合は、ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよい。
重合開始剤としては、例えばペンタエリスリトール、グリセリン、エチレンジアミン、マンニッヒ、トリレンジアミン、シュークロース等が挙げられる。これら重合開始剤についても1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
ポリオールとしては、ウレタン発泡の反応速度、及び発泡体の力学特性の両立の観点から、全ポリオールにおける水酸基価が、好ましくは20〜1000、より好ましくは20〜100であり、かつ全ポリオールにおける数平均分子量が200〜12000、好ましくは200〜4000、より好ましくは500〜3500、更に好ましくは1000〜3000、より更に好ましくは1500〜2500であるポリオールを含むことが好適である。
なお、本発明において数平均分子量とはGPC法によりポリスチレン換算値として算出した値であり、水酸基価とはJIS K1557に準拠して測定した値である。
上記ポリオールのうちポリエステルポリオールを用いて製造されたポリウレタンフォームは、他のポリオールを用いたポリウレタンフォームと比較して、真空蒸着時やスパッタリング時に真空度が低下することが多い。その理由は、界面活性剤として蒸気圧の低いものを用いていることや、触媒として非反応型のものを用いていることが多いためであると推察される。すなわち、ポリエステルポリオールを用いた場合、発泡時にエステル結合によって粘性が高くなる。このため、粘性が過剰に高くなることを防止するために、比較的数平均分子量が低く蒸気圧の低い界面活性剤を用いることが多く、この界面活性剤がスパッタリング時に揮発するためであると推察される。また、非反応型触媒は、反応型触媒と比べて、スパッタリング時に揮発し易いためであると推察される。したがって本発明は、ポリオールとしてポリエステルポリオールを用いた場合に特に有用である。
<イソシアネート>
イソシアネート成分としては、公知の各種多官能性の脂肪族、脂環族および芳香族のイソシアネートを用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、オルトトルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用しても良い。
<発泡剤>
発泡剤としては、水、フロン、ペンタン等が挙げられるが、好ましくは水である。ポリオール100質量部に対する水の割合は、0.8〜4.8質量部であることが好ましい。水の含有量が0.8質量部以上であると発泡倍率が高くなり、4.8質量部以下であるとポリウレタンフォームの寸法安定性が良好となる。この観点から、水の割合は、3.2〜4.3であることがより好ましい。メチレンクロライド、モノフッ化トリ塩化メタンなどの低沸点の化合物を水と併用することも可能である。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、100℃における蒸気圧が1Pa未満であるものが用いられる。界面活性剤の100℃における蒸気圧が1Pa以上であると、1Pa程度の真空下でウレタンフォームの表面に金属のスパッタリングを行う際に、ウレタンフォーム内の界面活性剤が蒸発して真空度が低下し、スパッタリングを良好に行うことができない。この観点から、界面活性剤の100℃における蒸気圧は、好ましくは1Pa未満であり、より好ましくは0.8Pa未満であり、更に好ましくは0.5未満であり、より更に好ましくは0.4未満である。
この界面活性剤の材料は、上記蒸気圧の条件を満たすものであれば特に制限はなく、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤が好適に使用される。この有機シリコーン系界面活性剤としては、好ましくは、ポリエーテル変性シリコーン、ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
この界面活性剤の数平均分子量は、3000〜9000であることが好ましい。3000以上であると、スパッタリング時に界面活性剤が蒸発して真空度が低下することがより防止され、スパッタリングを良好に行うことができる。9000以下であると、ウレタンの発泡膜が強固になり、連通化し難い。この観点から、界面活性剤の数平均分子量は、より好ましくは4000〜8000であり、更に好ましくは5000〜8000である。
上記界面活性剤の配合量は、ポリオール100質量部に対して0.2〜4質量部であることが好ましい。0.2質量部以上であると、十分な整泡力及び相溶化が得られるとともに、低密度のポリウレタンフォームを得ることができる。4質量部以下であると、界面活性剤の蒸発による真空度の低下がより防止されるとともに、界面活性剤が他の成分に対して占める割合が多くなりすぎず、ポリウレタンフォーム形成時の反応性の低下を防ぐことができる。この観点から、界面活性剤はポリオール100質量部に対して、0.2〜4質量部の範囲であることが好ましく、0.5〜2質量部の範囲であることがさらに好ましい。
<金属触媒>
金属触媒としては、ヒドロキシ脂肪酸金属塩が用いられる。
このヒドロキシ脂肪酸金属塩としては特に制限はなく、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもよい。
ヒドロキシ脂肪酸金属塩としては、減圧下における揮発の抑制及び触媒活性の向上の観点から、炭素数12〜20のヒドロキシ脂肪酸金属塩が好ましく、炭素数16〜20のヒドロキシ脂肪酸金属塩がより好ましく、リシノール酸金属塩及びヒドロキシステアリン酸金属塩が更に好ましい。
このヒドロキシ脂肪酸金属塩を構成する金属としては、スズ、亜鉛、鉛、コバルト、鉄、ニッケル、カルシウム、及びカリウムが好ましく、スズ及び亜鉛がより好ましく、スズが更に好ましい。このヒドロキシ脂肪酸金属塩は、リシノール酸スズ及びヒドロキシステアリン酸スズがより好ましい。
これらのヒドロキシ脂肪酸金属塩は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ヒドロキシ脂肪酸金属塩のポリオール100質量部に対する含有量は、反応活性の向上及び減圧下における揮発量の抑制の観点から、好ましくは0.005〜1.5質量部であり、より好ましくは0.01〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.05〜0.7質量部であり、より更に好ましくは0.5〜0.7である。また、ヒドロキシ脂肪酸金属塩のポリオール100質量部に対する含有量は、金属換算で、好ましくは0.001〜1.0質量部であり、より好ましくは0.005〜0.1質量部であり、更に好ましくは0.05〜0.07質量部である。
上記のヒドロキシ脂肪酸金属塩に加えて、他の触媒を用いてもよいが、減圧下における揮発の抑制の観点から、他の触媒を用いない方が好ましい。
他の触媒を用いる場合、触媒の総量中における他の触媒の含有量は、好ましくは50質量%以下である。
触媒の総量中におけるヒドロキシ脂肪酸金属塩の含有量は、好ましくは50質量%以上である。
他の金属触媒としては、水酸基を有しない脂肪酸金属塩やアミン系触媒が挙げられ、具体的には特許文献1に記載されているもの等が挙げられる。
<他の任意成分>
原料中には、必要に応じて特許文献1に記載されているような酸化防止剤を含有してもよいが、減圧下におけるVOC発生量の抑制の観点からは、任意成分のポリオール100質量部に対する含有量は、10質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましくは、含有しないことが更に好ましい。
また、原料には、必要に応じて架橋剤、充填剤などを適宜含有してもよい。
原料中における、上記必須成分の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上である。
[電極材製造用ポリウレタンフォームの製造方法]
本発明に係る電極材製造用ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化するものである。
各成分を配合する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、先ずイソシアネート以外の各成分よりなるポリオール組成物を調製し、その後イソシアネートと混合することにより製造される。
このポリオール組成物の調製は、発泡剤と金属触媒とをなるべく接触させないとの観点から、先ず上記ポリオールに対して上記金属触媒を配合し、次いで上記界面活性剤及びその他の成分を配合し、最後に発泡剤を配合することが好適である。
[金属被覆ポリウレタンフォームの製造方法]
上記の電極材製造用ポリウレタンフォームの表面に金属を被覆することにより、金属被覆ポリウレタンフォームを製造することができる。
この金属被覆ポリウレタンフォームは、上記の電極材製造用ポリウレタンフォームの表面に導電処理を行う工程(導電処理工程)と、その上に更に電気めっきで金属を付着させる工程(めっき工程)によって好適に製造することができる。この導電処理工程では、真空蒸着又は減圧下におけるスパッタリングが行われる。当該導電処理工程において、上記の電極材製造用ポリウレタンフォームは減圧下におかれるが、上記の界面活性剤及び金属触媒を用いているためにVOC発生量が抑制されるため、真空度を高くすることができ、金属膜の成膜効率が向上する。この導電処理工程によって表面の導電性を向上させた後に電気めっき(めっき工程)を行うことにより、電気めっきを良好に行うことができる。
また、この金属被覆ポリウレタンフォームは、上記の電極材製造用ポリウレタンフォームに金属材料を減圧下で直接スパッタリングすることによっても好適に製造することができる。
被覆させる金属としては、Ti、Sb、Te、Ge、Sn、Se、Bi、In、Co
Cr、W、Gd、Tb、Ag、Pt、Au、Si、Ruあるいは、これらを含む合金が好ましく、AL、Ni、Cu、及びFeがより好ましい。
[電極材の製造方法]
上記の金属被覆ポリウレタンフォームを熱処理してポリウレタンフォームを燃焼除去することにより(焙焼工程)、金属多孔体からなる電極材を好適に製造することができる。
この焙焼工程後に、さらに金属を還元・アニールする工程を行ってもよい。これらの工程は、公知の方法を用いて行うことができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、原料として以下のものを用いた。
<原料>
(ポリオール)
ポリエステルポリオール「エディフォームE521」(花王(株)社製)、数平均分子量2200、水酸基価60
(イソシアネート)
TDI系イソシアネート(2,4−TDI:2,6−TDI=80:20(質量比))「T80」(三井化学ポリウレタン社製)、数平均分子量174.2
(発泡剤)

(界面活性剤)
A−1:
数平均分子量6000のポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン
「商品名 SILBYK9100」(BYKCHEMIE社製)、
数平均分子量6000、100℃における蒸気圧0.3Pa
A−2
ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン「商品名 L−530」
(モーメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社)
数平均分子量2000、100℃における蒸気圧1Pa超
(金属触媒)
B−1:
リシノール酸スズ「商品名コスモスEF」(エボニック デグサ ジャパン(株)製)」
B−2:
2−エチルヘキシル酸スズ「商品名コスモス29」(エボニック デグサ ジャパン(株)製)」
(アミン触媒)
C−1:
ジメチルアミノヘキサノール「カオーライザーNo.25」(花王(株)社製)
C−2:
N−エチルモルホリン「カオーライザーNo.22」(花王(株)社製)
<実施例1>
(電極材製造用ポリウレタンフォームの製造)
ポリエステルポリオール100質量部に対し、TDI系イソシアネート51.9質量部、水4.0質量部、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンA−1 1.5質量部、リシノール酸B−1 0.5質量部、及びジメチルアミノヘキサノールC−1 0.4質量部を添加し、発泡硬化させてブロック状のポリウレタンフォーム700(H)×700(W)×1100(L)(mm)を作製した。
得られたウレタンフォームを爆発処理して発泡膜の除去を行い、厚さ1.8mmにピーリング裁断し、100m超のロール状の電極材製造用ポリウレタンフォームを製造した。
(減圧下における熱重量分析)
得られた電極材製造用ポリウレタンフォームを試料として用い、加熱減量(質量%)を熱重量分析(TGA)によって測定した。20mgの試料を3.5Paの減圧下、昇温速度30℃/minで、210℃まで加熱し、25℃から200℃までの加熱減量を積算し算出した。その結果を表1に示す。
(金属被覆ポリウレタンフォームの製造)
マグネトロンスパッタリング装置を用いて、ロール状の電極材製造用ポリウレタンフォームの表面に連続的にニッケルスパッタリングを実施することにより、金属被覆ポリウレタンフォームを製造した。すなわち、装置内にロール状の電極材製造用ポリウレタンフォームをセットし、1Pa未満に減圧した状態で、Ar分圧が0.0003Paになるように流量調整し、ロール状の電極材製造用ポリウレタンフォームを送り出し速度1.0m/sにて送り出しながらニッケルターゲットをスパッタした。
その結果、真空度の低下はならびに、ターゲット表面の黒変は確認されず、安定したスパッタリングを実施することが出来た。JIS K7194に準拠して四探針法により抵抗を測定した。なお、抵抗の測定結果は、後述する比較例1における抵抗の測定値を100として、指数表示した。その結果を表1に示す。
<実施例2>
TDI系イソシアネートを46.6質量部、水3.5質量部、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンA−1 1.2質量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示す。
スパッタリングにおいて、真空度の低下はならびに、ターゲット表面の黒変は確認されず、安定したスパッタリングを実施することが出来た。
<比較例1>
界面活性剤として、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンA−1 1.5質量部に代えてポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンA−2 1.5質量部を用いたことと、触媒として、リシノール酸スズB−1 0.5質量部(スズ換算0.065質量部)に代えて2−エチルヘキシル酸スズB−2 0.15質量部(スズ換算0.042質量部)ならびに、ジメチルアミノヘキサノールC−1 0.4質量部に代えて、N-エチルモルホリン 1.0質量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示す。
スパッタリングにおいて、真空度が0.95Pa程度に低下したため、真空度ならびにAr分圧の再調整ならびに送り出し速度の減速を行う必要に迫られるとともに、ターゲット表面が揮発物質により汚染され、スパッタリング効率が悪化した。
<比較例2>
触媒として、リシノール酸スズB−1 0.5質量部(スズ換算0.065質量部)に代えて2−エチルヘキシル酸スズB−2 0.15質量部(スズ換算0.042質量部)ならびに、ジメチルアミノヘキサノールC−1 0.4質量部に代えて、N-エチルモルホリン 1.0質量部を用いたこと以外は実施例2と同様の操作を行った。その結果を表1に示す。
スパッタリングにおいて、真空度が0.93Pa程度に低下したため、真空度ならびにAr分圧の再調整、送り出し速度の減速を行う必要に迫られるとともに、ターゲット表面が揮発物質により汚染され、スパッタリング効率が悪化した。
Figure 2014201603

Claims (4)

  1. ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化してなる電極材製造用ポリウレタンフォーム。
  2. 前記ヒドロキシ脂肪酸金属塩が、リシノール酸金属塩である請求項1に記載の電極材製造用ポリウレタンフォーム。
  3. 前記リシノール酸金属塩がリシノール酸スズであり、ポリオール100質量部に対する前記リシノール酸スズの含有量が0.005〜1.5質量部である請求項2に記載の電極材製造用ポリウレタンフォーム。
  4. ポリオール、イソシアネート、発泡剤、100℃における蒸気圧が1Pa未満である界面活性剤、及びヒドロキシ脂肪酸金属塩からなる金属触媒を含む原料を発泡硬化する電極材製造用ポリウレタンフォームの製造方法。
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