JP2014201617A - 電子部品封止用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シーリング部材である透明基板を接着剤で封止してなる電子部品の製造に好適な、透明性、低粘度、透明基板との濡れ性、低アウトガス等の特性を有し、しかもこれらの特性が経時安定な封止用接着剤、これを用いた、ハジキ等による封止欠陥の発生を抑えることができて製品歩留りを向上させることができる、表示素子や発光素子等の、透明基板で封止された電子部品の製造方法を提供する。【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤及び/又は重合開始剤、並びにHLB値が3〜15のポリエーテル変性ポリシロキサンレベリング剤を含有する電子部品封止用接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品の封止用エポキシ系接着剤に関し、詳細には、透明基板を透明な接着剤で封止してなる電子部品の製造に好適な、透明性、低粘度、透明基板との濡れ性、低アウトガス等の特性を有し、経時安定な電子部品の封止用エポキシ系接着剤に関する。
表示素子や発光素子等の電子部品において、シーリング部材である透明基板を封止接着するために透明な接着剤が使用されている。このような接着剤としては、例えば、特許文献1には、無機充填剤及びシランカップリング剤を必須成分として含有してなる密着性を高めた光硬化性エポキシ樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、エポキシ樹脂、光重合開始剤及びカップリング剤を含有してなり、シーリング部材との密着性を高めた接着剤用光硬化性樹脂組成物が開示されている。特許文献3には、オキセタン化合物に対してスルフォニウム塩型光カチオン重合開始剤を用いて遅延硬化性を高めた封止用樹脂組成物が開示されている。
特許文献4には、有機電界発光素子の封止に用いる接着樹脂としてエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の樹脂を広く一般的に参照しつつ、水分遮断能の向上を図って接着樹脂を用いることが開示されている。
特開2001−85155号公報 特開2009−30058号公報 特開2008−59945号公報 特開2000−243557号公報
ところで、電子部品の封止用接着剤を用いてシーリング部材である透明基板を貼り合わせる際に、透明基板に対する接着剤の濡れ性が充分に確保されていないとハジキが発生し、封止にムラが生じ、表示素子や発光素子等の電子部品の光学特性が損なわれる。このような欠陥が製造過程で生じると品質にばらつきが生じ、製品の歩留りが大きく低下する可能性があり、品質向上における製造工程上の問題点として近年クローズアップされてきた。しかしながら、従来技術においては、必ずしもこのような課題が充分に認識されていたとは言えず、例えば、カップリング剤を含有する光硬化性エポキシ樹脂系接着剤は、ハジキ発生が認められ、また、カップリング剤は一般的に分子量200〜300程度の低分子量成分であるのでアウトガスの問題があった。
従って本発明は、シーリング部材である透明基板を接着剤で封止してなる電子部品の製造に好適な、透明性、低粘度、透明基板との濡れ性、低アウトガス等の特性を有し、しかもこれらの特性が経時安定な封止用接着剤、これを用いた、ハジキ等による封止欠陥の発生を抑えることができて製品歩留りを向上させることができる、表示素子や発光素子等の、透明基板で封止された電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤及び/又は重合開始剤、並びにシリコン系レベリング剤を含有する電子部品封止用接着剤である。
本発明はまた、電子発光層を挟んで二枚の基板を封止用接着剤で封止接着した構造を有する電子部品の製造方法であって、(1)前記二枚の基板のうちの少なくとも一枚の表面に、上記電子部品封止用接着剤を印刷塗布する工程、(2)前記二枚のうちのいずれかの基板上に予め形成された前記電子発光層を挟んで、前記二枚の基板を前記塗布された接着剤を介して貼り合わせる工程、(3)前記塗布された接着剤を硬化させる工程、を有する電子部品の製造方法である。
(1)本発明の電子部品封止用接着剤は、レベリング剤として特定分子種のものを用いることにより、ガラス等の透明基板との濡れ性が充分に確保できる。しかも、低分子量成分を必須成分に含有しないことが可能であり、あるいは印刷性の低下なしに脱泡することが可能であり、低アウトガスにすることができる。また所定範囲のHLB値を有するものを用いることにより、透明性が高く、またレベリング剤を特定範囲の量で含有することにより、充分な硬化性を維持しつつ、経時安定的にガラス等の透明基板との濡れ性が充分に確保される。また所定範囲の分子量を有するものを用いることにより、改善されたハジキ防止性能を経時安定に発揮することが可能で、印刷塗布した形状の保持性に優れた特性を経時に維持するので、電子部品の印刷塗布による封止工程を含む電子部品の製造方法に好適に適用することができる。
(2)本発明の電子部品封止用接着剤を用いることにより、有機LED素子等の二枚の基板を封止用接着剤で封止接着した構造を有する電子部品を、ハジキ発生による製品瑕疵なしに高い生産効率で製造することができる。
本発明の電子部品封止用接着剤において、エポキシ樹脂としては、エポキシ系接着剤に一般に用いられているものを好適に適用することができ、例えば、多官能のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ポリエーテル型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。例えば、常温で固体のエポキシ樹脂は常温で液状のエポキシ樹脂と組み合わせて常温で液状となるように配合することができる。これらのうち、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂が好ましく、ナフタレン型エポキシ樹脂が耐湿性の点でより好ましい。また3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートとε−カプロラクトンの付加物、1,2,8,9−ジエポキシリモネンなどの脂環式エポキシ樹脂を併用して粘度調節することもできる。
また、粘度調節のために1官能のエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂全体の0〜50重量%程度用いることができる。このような1官能エポキシ樹脂としては、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、エチルジエチレングリコールグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエングリシジルエーテル、2−ヒドロキシエチルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
また、任意に、粘度調節のために、脂肪族鎖式オキセタン化合物、脂環式オキセタン化合物などのオキセタン化合物を含有してもよい。例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等を挙げることができる。オキセタン化合物は、例えば、エポキシ樹脂100重量部に対して0〜100重量部用いることができる。
本発明の電子部品封止用接着剤において、硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物等があげられる。酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、あるいは3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物等を挙げることができ、アミン系硬化剤としては、例えば、メタフェニレンジアミン、ジメチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−キシレンジアミン、プロピルアミン等を挙げることができる。
上記硬化剤の配合量としては、組成物中のエポキシ樹脂(A)中のエポキシ基のモル数に対して硬化剤官能基のモル数が0.6〜1.2倍が好ましく、0.7〜1.0倍がより好ましい。硬化剤の配合量が上述の範囲より少ないと硬化不良となるおそれがあり、多いと硬化剤がブリードするおそれがある。
本発明の電子部品封止用接着剤において、任意成分として、硬化促進剤を使用してもよい。上記硬化促進剤としては、各種のものを使用可能だが、好ましくは、例えば、トリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、4級ホスホニウム塩、4級アンモニウム塩、イミダゾール類、第3級アミン等を挙げることができる。これらはマイクロカプセル型のものであってもよい。上記硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部が好ましい。
本発明の電子部品封止用接着剤において、重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、セレニウム塩、メタロセン化合物等の光カチオン重合開始剤を挙げることができる。これらを具体的に例示すれば、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロボレート、芳香族ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、トリアリルセレニウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルスルホニウム塩、メタロセン化合物等の光カチオン重合開始剤が挙げられ、また、トリアリルピリリウム塩、ベンジルピリジウムチオシアネート等を用いることもできる。これらは1種のみ、又は2種以上を併用することができる。
上記重合開始剤の配合量としては、エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部であり、より好ましくは0.5〜5重量部である。
更に、必要に応じ、増感剤として、例えば、アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン等を使用することもできる。これら増感剤を添加する場合、添加量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部であり、より好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明の電子部品封止用接着剤においては、上記硬化剤、上記重合開始剤、又は上記硬化剤と上記重合開始剤とを用いることができる。これらは必要に応じて適宜選択すればよい。たとえば、感熱性や感光性を付与したい場合等において、熱硬化剤と光重合開始剤を配合することができる。
本発明の電子部品封止用接着剤においては、HLB値が3〜15のシリコン系レベリング剤を用いることが望ましい。HLB値がこの範囲外であるとエポキシ樹脂との相溶性が悪くなり、充分な透明性が確保できない。より好ましくは6〜14である。なお、HLB値は、以下の計算方法により計算することができる。
グリフィン法:[(親水部分の分子量)÷(全体の分子量)]×20
上記シリコン系レベリング剤としては、例えば、ポリエーテル変性、ポリエステル変性、アラルキル変性などの有機変性ポリシロキサンを挙げることができる。これらのうち、ポリエーテル変性ポリシロキサンが、エポキシ樹脂との相溶性の観点から好ましい。ポリエーテル変性ポリシロキサンとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラメチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド変性ポリシロキサンが好ましく挙げられるが、これらのうち、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドで変性されたポリジアルキルシロキサン(ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジブチルシロキサン、ポリジペンチルシロキサン等)がより好ましい。
このようなシリコン系レベリング剤として、ポリジアルキルシロキサンを例示すれば、例えば、側鎖型ポリエーテル変性ポリジアルキルシロキサン(ポリジアルキルシロキサンの側鎖の一部をポリエーテル変性したもの)、末端型ポリエーテル変性ポリジアルキルシロキサン(ポリジアルキルシロキサンの末端をポリエーテル変性したものであって片方の末端を変性した片末端型、両末端を変性した両末端型がある。)、側鎖・末端型ポリエーテル変性ポリジアルキルシロキサン(ポリジアルキルシロキサンの側鎖の一部と末端をポリエーテル変性したもの)を挙げることができる。側鎖型ポリエーテル変性ポリジアルキルシロキサンとしては、下記式(1)で表されるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを例示することができる。他のポリジアルキルシロキサンも同様に表すことができる。
Figure 2014201617
式(1)中、PEはポリエーテル残基を表す。RはH又はアルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)を表す。x、y、zはそれぞれ繰り返し数を表す。
上記シリコン系レベリング剤は、表面張力が15〜30mN/mのものが好ましい。上記表面張力は、後述する液滴法で測定することができる。
上記シリコン系レベリング剤は、分子量(重量平均分子量Mw。以下、断らないかぎり同様。)が10,000〜50,000のものが、低重量減率、印刷性等の観点から好ましい。より好ましくは20,000〜35,000である。
またシリコン系レベリング剤以外の他のレベリング剤、例えば、アクリル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤を併用することもできる。この場合、他のレべリング剤の配合割合は、レベリング剤全体のうち50重量%未満とすることが好ましい。他のレベリング剤を併用する場合もHLB値は上記範囲であることが好ましく、あるいは、レベリング剤全体としてのHLB値が上記範囲内であるようにしてもよい。また、他のレベリング剤の分子量も上記範囲であることが好ましい。
本発明の電子部品封止用接着剤において、レベリング剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、例えば、0.01〜6重量部であり、0.2〜4重量部が好ましい。レベリング剤の配合量がエポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜4重量部であると、接着剤の経時安定性や印刷性が良好であり、この範囲より少ないと経時安定性が悪くなり、この範囲を超えると接着剤の硬化性に影響がある。
本発明の電子部品封止用接着剤において、必要により添加される任意成分としては、無機フィラー、シランカップリング剤、消泡剤、粘着剤等が挙げられる。例えば、シランカップリング剤を添加すると、液状樹脂と無機フィラーの馴染みを向上できるという効果がある。シランカップリングとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、ウレイドシラン、アミノシラン等が挙げられる。また無機フィラーとしては、例えば、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、アルミナを挙げることができる。このような無機フィラーは、耐湿性を目的として配合することができる。
上記無機フィラーの配合量としては、エポキシ樹脂100重量部に対して、10〜80重量部が好ましく、20〜70重量部がより好ましい。
本発明の電子部品封止用接着剤は、ガラス等の透明基板との濡れ性が充分に確保できるようにするために、好ましくは表面張力が25〜40mN/m、より好ましくは30〜35mN/mにすることができる。上記表面張力は、液滴法で測定することができる。液滴法とは、鉛直方向に向けた細管の先端から液体を押し出し、細管の先端に液滴がぶら下がるようにし、その液滴の形状から表面張力を求める方法であり、具体的には、液滴の最大径dと、液滴の最下端から上記最大径dに等しい距離だけ上昇した位置における液滴径sとを測定して、以下の式により算出する方法である。
表面張力γ=Δρ・g・d2×(1/H)
上記式中、Δρは密度差、gは重力加速度、dは液滴の最大径、1/Hはs/dから求める補正係数である。もしも温度により値が有意に異なる場合は25℃での値とする。
本発明の電子部品封止用接着剤は、塗布性、特に印刷塗布性の観点から、25℃における粘度が1000〜100000mPa・sであることが好ましく、2000〜50000mPa・sであることがより好ましい。粘度はE型粘度計で測定することができる。
また、本発明の電子部品封止用接着剤は、透明度を確保する観点から、全光線透過率が、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。上記全光線透過率は、接着剤の硬化前後で実質的に変化しないが、もしも変化がある場合は、接着剤の硬化後の値であることが好ましい。
本発明の電子部品封止用接着剤は、低分子量成分、例えば、溶剤、シランカップリング剤等を使用しないことにより、アウトガスを低減することができる。
本発明の電子部品封止用接着剤の硬化条件としては、光硬化の場合は、UV、電子線等を照射するが、例えばUV照射の場合、照射量は、例えば、100〜10000mJ/cm2程度とすることができる。照射装置としては、例えば、紫外線ランプ(キセノンランプ、キセノン水銀ランプ、メタルハライドランプ等)、アーク式照射装置等を使用することができる。
本発明の電子部品封止用接着剤の硬化条件としては、熱硬化の場合は、例えば、50〜100℃、30〜180分の条件を好ましく適用できる。
本発明の電子部品封止用接着剤の製造方法としては、原料が均一に混合するように配合すればよく、例えば、上述した所要の各成分を、常法により、例えば、60〜80℃、10〜1000Paで、30分から2時間、撹拌混合し、必要に応じて脱泡処理を行う。
本発明の電子部品封止用接着剤は、一液型とすることも、二液型とすることもできる。二液型の場合は接着剤成分のうち、樹脂成分と硬化剤及び開始剤成分とをそれぞれに別液とすればよい。
本発明の電子部品封止用接着剤は、その用途として、TFT、LED、有機EL等の発光電子部品や、液晶表示装置、光導波路基板、水晶振動子、MEMS、パワーデバイス等の電子部品において、透明基板を封止接着する用途に好適に使用することができる。この場合において、上記透明基板としては、ガラスを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、PET等の透明樹脂であってもよい。
本発明の電子部品封止用接着剤は、本発明の電子部品製造方法に好適に適用することができる。すなわち、本発明の電子部品製造方法は、電子発光層を挟んで二枚の基板を封止用接着剤で封止接着した構造を有する電子部品の製造方法であって、(1)前記二枚の基板のうちの少なくとも一枚の表面に、本発明の電子部品封止用接着剤を印刷塗布する工程、(2)前記二枚のうちのいずれかの基板上に予め形成された前記電子発光層を挟んで、前記二枚の基板を前記塗布された接着剤を介して貼り合わせる工程、(3)前記塗布された接着剤を硬化させる工程、を有する電子部品の製造方法である。
上記電子部品としては、例えば、表示装置であってもよく、発光装置、照明装置等であってもよい。また、上記電子発光層としては、有機LED発光層であってもよい。また必要に応じて、電子発光層が接着剤と直接接触するのを防ぐため、電子発光層表面に無機パッシベーション膜等の保護膜を設けても良い。無機パッシベーション膜は、例えば、SiO2、Si3N4、Al2O3、ITO、SiOxNy等からなる膜を挙げることができる。
上記基板としては、二枚の基板は、いずれもガラス基板であってもよいが、それに限定されず、ガラスと樹脂、樹脂と樹脂、等であってもよい。
上記工程(1)において、本発明の電子部品封止用接着剤を印刷塗布する方法としては、スクリーンプリント、グラビア、フレキソ、インクジェット等の方法により、透明基板の表面、好ましくは全面に、厚さ5〜50μm程度で塗布することができる。また、減圧下に印刷することも接着材中に気泡を生じないようにするうえで好ましい。その後、必要があれば、塗布された前記接着剤から溶剤を揮発させ乾燥させる。乾燥は、室温にて通気乾燥させても良いし、例えば、50〜100℃、10秒〜10分の条件で加熱乾燥させても良い。
上記工程(2)においては、予め基板上に形成された電子発光層を挟んで、二枚の基板、そのうちの少なくとも一枚は透明基板であることが通常であるが、シールド部材として上記基板で電子発光層を覆い、かつ、封止接着剤で隙間を満たして封止しつつ、基板同士を接着剤を介して貼り合わせる。この際に工程を減圧下に行うこともできる。
あるいは、その代わり又はさらに、工程(1)で塗布された接着剤層の真空脱泡を行う工程を、工程(2)の前に実施することもできる。真空脱泡は、例えば、60〜80℃、0.01〜10Paで、1から5時間で行うことができる。
上記工程(3)において、接着剤を光硬化させることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の記載は専ら説明のためであって、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例、比較例中の略号の意味は以下のとおり。なお、表中の配合量の単位は重量部である。
液状エポキシ樹脂:AER260(商品名)、旭化成ケミカルズ社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq
固形エポキシ樹脂:AER6064(商品名)、旭化成ケミカルズ社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量925g/eq
カップリング剤1:スルフィド系カップリング剤TSL8380(商品名)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製
カップリング剤2:シラン系カップリング剤A187(商品名)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製
重合開始剤1:トリアリルスルホニウムヘキサフルオロアンチモン系重合開始剤AT6976(商品名)、Aceto Chemical社製、50%プロピレンカーボネート溶液
重合開始剤2:重合開始剤AT6976(商品名)、溶剤含有せず
BYK−333:シリコン系レベリング剤、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、HLB値7.0
OK−01:シリコン系レベリング剤、側鎖型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO/PO変性であるレベリング剤、HLB値8.0
OK−02:シリコン系レベリング剤、側鎖型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO/PO変性であるレベリング剤、HLB値12.0
OK−03:シリコン系レベリング剤、側鎖型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO/PO変性であるレベリング剤、HLB値8.0
OK−04:シリコン系レベリング剤、側鎖型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO変性であるレベリング剤、HLB値13.0
OK−05:シリコン系レベリング剤、側鎖型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO変性であるレベリング剤、HLB値12.0
OK−06:シリコン系レベリング剤、末端型ポリエーテル変性ジメチルシロキサンのポリエーテル変性がEO変性であるレベリング剤、HLB値10.0
S145:サーフロンS145(商品名)、AGCセイケミカル社製、フルオロアルキル系レベリング剤、HLB値13.0
なおOK−01〜OK−06は以下の方法で調製した。
すなわち、上記した各EO及び/又はPO変性を行ったエチレン13.4重量部、トルエン20重量部、テトラクロロ白金酸(H2PtCl4)0.01重量部を反応容器に仕込み、密閉下で加熱し、圧抜きしながら1kg/cm2(ゲージ圧)で、内温134℃まで加熱した。次いでこの反応容器内へポリジメチルシロキサン100重量部を攪拌下に圧入した。さらに同一温度に2時間保った。その後冷却し、反応液をストリッピングして、OK−01〜OK−06の各ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを得た。
実施例1〜10、比較例1〜3
表1の配合(重量部)で各成分を混合し、500Paで、1時間の条件下で脱泡して、実施例、比較例の各接着剤を調製した。得られた接着剤を、ダミー電子発光層を形成したガラス基板(5cm×5cmの光学ガラス)に、スクリーンプリント(スクリーン印刷機:ミナミ社製MK−280SA)で、塗布厚み20μmになるように全面塗布した。この基板を1Pa、70℃、4時間の条件で真空脱泡したのち、別のガラス基板を、ダミー電子発光層を挟んではりつけた。つぎに、ガラス基板の上からUV照射(6000mJ/cm2)して接着剤を硬化した。表2の評価項目を下記の方法で評価した。結果を表2に示した。ただし、相溶性の評価結果が悪かった比較例3については、その他の評価は行わなかった。
また、全光線透過度をUV硬化後の各試料について、620nmの波長で透過率を測定(島津社製:UV−2450使用。)したところ、実施例1〜10は全て、透過率90%以上であった。
実施例で調製した各接着剤について、常温(25℃)での粘度をE型粘度計(5rpm)で測定した結果、2000〜50000mPa・sの範囲内の粘度であることを確かめた。
評価方法
レベリング剤分子量:レベリング剤の分子量をGPCで測定したMw値。
表面張力1:レベリング剤について、25℃雰囲気下、表面張力計(協和界面社製:DM−301)を用い液滴法により測定した。
表面張力2:調製した接着剤について、25℃雰囲気下、表面張力計(協和界面社製:DM−301)を用い液滴法により測定した。
相溶性:ガラス瓶に(レベリング剤を含まない)接着剤を100重量部測りとり、各種レベリング剤/シランカップリング剤を1重量部加え混合し、外観を観察した。以下の基準で評価した。
○:白濁は観察されなかった
×:白濁が観察された
印刷性1:調製した接着剤を全面塗布後、真空脱泡することなく、70℃、10分間放置し、外観を観察した。以下の基準で評価した。
○:印刷形状が保持できた
×:印刷形状が保持できなかった
印刷性2:調製した接着剤を全面塗布し、真空脱泡後の外観を、上記と同様にして観察した。以下の基準で評価した。
◎:印刷形状が保持できた
○:印刷形状の一部が保持できなかった
×:印刷形状のほとんどが保持できなかった
経時安定性:調製した接着剤を5℃、1ヶ月保管した後、上記と同じく、印刷性の評価(外観を観察)を行った。以下の基準で評価した。
◎:印刷形状が保持できた
○:印刷形状の一部が保持できなかった
×:印刷形状のほとんどが保持できなかった
Figure 2014201617
Figure 2014201617
実施例の結果から本発明の接着剤は、透明性が高く、表面張力が充分に低く、透明基板との濡れ性が確保され、印刷性に優れており、しかもこれらの特性が経時安定であった。印刷性2に示すように、塗布時の泡の噛み込みを防ぐための脱泡を行っても、印刷塗布した形状の保持性に優れた特性を維持する。特に、10,000〜50,000の分子量範囲である場合により優れた特性を発揮し、このことは、脱泡によっても、アウトガスを抑えることも可能な接着剤層を、印刷塗布で形成することができることを示す。従って、本発明の接着剤は、電子部品の印刷塗布による封止工程を含む電子部品の製造方法に好適に適用することができることがわかった。

Claims (13)

  1. エポキシ樹脂、硬化剤及び/又は重合開始剤、並びにシリコン系レベリング剤を含有する電子部品封止用接着剤。
  2. シリコン系レベリング剤は、HLB値が3〜15である請求項1記載の接着剤。
  3. シリコン系レベリング剤は、ポリエーテル変性ポリシロキサンである請求項1又は2記載の接着剤。
  4. レベリング剤は、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサンである請求項1〜3のいずれか記載の接着剤。
  5. レベリング剤は、重量平均分子量が10,000〜50,000のものである請求項1〜4のいずれか記載の接着剤。
  6. シリコン系レベリング剤をエポキシ樹脂100重量部に対して0.2〜4重量部含有する請求項1〜5のいずれか記載の接着剤。
  7. 重合開始剤として光重合開始剤を含有する請求項1〜6のいずれか記載の接着剤。
  8. 印刷塗布用である請求項1〜7のいずれか記載の接着剤。
  9. 電子発光層を挟んで二枚の基板を封止用接着剤で封止接着した構造を有する電子部品の製造方法であって、(1)前記二枚の基板のうちの少なくとも一枚の表面に、請求項1〜8のいずれか記載の電子部品封止用接着剤を印刷塗布する工程、(2)前記二枚のうちのいずれかの基板上に予め形成された前記電子発光層を挟んで、前記二枚の基板を前記塗布された接着剤を介して貼り合わせる工程、(3)前記塗布された接着剤を硬化させる工程、を有する電子部品の製造方法。
  10. さらに、工程(1)で塗布された接着剤層の真空脱泡を行う工程を工程(2)の前に実施する請求項9記載の製造方法。
  11. 電子発光層は、有機LED発光層である請求項9又は10記載の製造方法。
  12. 二枚の基板は、いずれもガラス基板である請求項9〜11のいずれか記載の製造方法。
  13. 接着剤を硬化させる工程において、接着剤を光硬化させる請求項9〜12のいずれか記載の製造方法。
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