JP2014201871A - レンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物の柱等の構造躯体の外周部に構造強化用面材を使用した建築物で、構造強化用面材の更に外側に所定の空間を置いて配置されるレンガ壁の耐震性を向上できるレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法を得ること。【解決手段】構造躯体11における住宅の外部との境界面には構造強化用面材12が釘で固定されている。レンガ壁13は構造強化用面材12を構成する面と所定の間隔を保っている。ウオールタイ14は、螺刻された一端部分を構造強化用面材12を介して構造躯体11に螺入して固定し、他端部分を折り曲げてレンガ壁13内部に目地と共に固定することで構造躯体11とレンガ壁13をユニット単位で支持する。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧レンガを複数積層したレンガ壁についてのレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法に関する。本発明は、特に建築物の壁面としての構造躯体の外周面と所定の間隔を置いて配置されるレンガ壁についてのレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法に関する。
200年住宅(長々期優良住宅)と呼ばれる質の高い住宅の建築が、国家の主要な住宅政策となっている。家屋等の壁面に化粧レンガ(煉瓦)を用いると、地球環境に優しい高気密で高断熱の住宅を実現することができる。レンガ積みの家は、耐久性や耐火性ならびに遮音性に優れており、夏は涼しく、冬は温かい。レンガ積みの家はこのように優れた数々の利点があるものの、地震の多い我が国ではレンガ壁の耐震性に不安を感ずる人が多いのも事実である。
そこで化粧レンガをレンガ壁として使用する場合に、建築物の柱等の構造躯体の外周面と連携することでレンガ壁の耐震性を向上させることが本発明の第1の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。この第1の関連技術では、レンガ壁を構成するそれぞれの化粧レンガの垂直(上下)方向に開けられた穴にボルトを貫通させ、これら化粧レンガを垂直方向に互いに連結するようにしている。また、剪断補強金物および剪断補強手段を用いて建築物の構造躯体の外周面とその外側のレンガ壁とを所定の間隔を置いて連結する。
ここで剪断補強金物は、レンガ壁の最上端に固定され、構造躯体の外周面側に水平に延びて、その外周面に沿って下側に直角に屈曲し、ボルトによって構造躯体の外周面に固定(ピン接合)されるようになっている。たとえば2階建ての家屋の場合には、2階の天井とほぼ同位置の構造躯体の外周面に剪断補強金物が取り付けられる。
また、剪断補強手段は、一端をレンガ壁の内部に固定(剛接合)された外壁側ブラケットと、このレンガ壁に対向する構造躯体の横架材表面に固定(ピン接合)された内壁側ブラケットとから構成される。前記した2階建ての家屋の場合には、1階と2階の境の位置に存在する2階床組を支持する横架材の高さ方向の位置で、外壁と横架材の間を連結することになる。
このような第1の関連技術によれば、建築物の柱等の構造躯体の外周面が剪断補強金物および剪断補強手段を介してレンガ壁としての外壁にピン接合される。ここでピン接合(hinge)とは部材と部材の接合が角度の拘束なしに変化する接合形式をいう。これに対する用語としての、剛接合(rigid joint)とは、接合された部材相互間の角度が外力を受けても変化しない接合形式をいう。
地震が発生したとする。構造躯体と所定の間隔を置いてレンガ壁が配置されている場合、建築物の柱等の構造躯体に作用する地震荷重は、前記した剪断補強金物および剪断補強手段を介してレンガ壁に伝達する。レンガ壁は、前記したボルトによって短期水平荷重に抗する耐力を十分に備える。したがって、レンガ壁は、実質的に鉛直荷重のみを負担することになり、かなりの地震力に対してその全体破壊ないし崩壊を生じさせない耐力を保有することになる。
一方、レンガ壁と建築物の柱等の構造躯体の外周部との間に断熱材という板材を配置することが本発明の第2の関連技術として提案されている(たとえば特許文献2参照)。この第2の関連技術では、柱等の構造躯体の外周部に断熱材を取り付け、この断熱材とレンガ壁の間を所定の間隔だけ開けて、通気層としている。通気層を配置する点では、第1の関連技術と同様である。
第2の関連技術では、帯バンドの一端を直角に折り曲げて、平板状の断熱材を介して釘で柱の正面に固定(ピン接合)し、この帯バンドの他端側を、レンガの間の目地部に配設した横筋に巻き付けて固定するようになっている。この第2の関連技術では、レンガの3段ごとに外壁と断熱材の間に帯バンドを配置する。
以上説明したようにレンガ積みの家のレンガ壁と建築物の柱等の構造躯体あるいはその外周に配置した合板との間に所定の間隔を置いて通気層を配置する構造をとる場合、第1の関連技術では剪断補強金物や剪断補強手段を用いて各階に1箇所ずつこれらの間を連結している。
レンガ壁の1階分を構成する化粧レンガの数は比較的多い。このため第1の関連技術ではボルトや金属プレートといった化粧レンガ同士を連結する部品を数多く併用して、レンガ壁の高さ方向における耐震性を向上する必要がある。したがって、これらの部品によって資材費が多く掛かるだけでなく、化粧レンガ同士の連結作業に多くの労働力を必要とするという問題があった。
一方、第2の関連技術では、化粧レンガを3段積み上げるたびに目地の部分に外面材の横筋を配置している。また、個々の化粧レンガを構成するレンガの配筋孔には縦筋を入れてレンガを積層している。この結果として、化粧レンガは第1の関連技術における場合よりも少ない単位で帯バンドによって断熱材ならびに柱に連結される。これにより、地震によるレンガ壁の倒壊のおそれを軽減することができるものの、第2の関連技術でも横筋や縦筋といった部品を数多く必要とし、資材費が多く掛かると共に、これらの部品を用いた施工には多くの労働力を必要とするという問題があった。
そこで、発明者は本発明の第3の関連技術を先に提案した。この第3の関連技術では、住宅の骨組みとしての構造躯体を構成する間柱等の柱に対してウオールタイと呼ばれる部品の一端を釘付けするようにしている。
図35は、発明者が先に提案したウオールタイとその使用例を原理的に示したものである。ウオールタイ901は平板状の金属をL字状に打ち抜いたもので、その一端部分901Aを直角に折り曲げている。この一端部分901Aには穴902が穿たれている。この穴902から、構造躯体としての柱903に図示しない釘を打ち込んで一端部分901Aを固定(ピン接合)する。
ウオールタイ901の水平方向に直角に折れ曲がった他端部分901Bは、レンガ壁として積み上げているレンガ904の上面とほぼ同一の高さとなるように予め位置決めしている。この他端部分901Bをレンガ904の上面に配置して、図示しないモルタル目地を用いて図示しないレンガを更に1段積み上げて固定(剛接合)する。
ウオールタイ901の一端部分901Aと他端部分901Bを結ぶ腕901Cの長さは、柱903とこれに対向して配置されるレンガ904との間隔dを考慮して、これよりも長く設定する。ウオールタイ901をレンガ904の数段置きに配置してレンガ壁を構成すれば、構造躯体が風や地震によって変形した際にレンガ壁の崩壊を効果的に防止することができる。
特開2004−027819号公報(第0017段落〜第0019段落、図1) 特開2002−294894号公報(第0033段落〜第0035段落、図1〜図3)
ところで、近時では建築物の内壁の外側に構造強化用面材あるいは耐力面材を配置して、地震や強風に対して建物の変形を起こしにくくする工夫が広く行われている。レンガをレンガ壁として使用する場合には、この構造強化用面材の更に外側にレンガ壁を配置することになる。
構造躯体の外側に構造強化用面材を配置するような工法を採る場合には、図35に示した構造躯体としての柱903の代わりに構造強化用面材の対向面にウオールタイの一端部分901Aを当てて、穴902を使用して構造強化用面材に釘を打ち込むことになる。これにより、ウオールタイ901が住宅の構造躯体側に固定(ピン接合)される。
ところが、この第3の関連技術におけるウオールタイの腕901Cの先端に位置する一端部分901Aは1枚の金属板を打ち抜いて直角に折り曲げた部分である。このため、地震等の外力が発生して構造躯体としての柱903に上下方向の強い力が作用すると、この直角に折れ曲がった箇所が角度変更を生ずるような変形を比較的容易に生じさせる。また、この直角に折れ曲がった箇所が角度変更を生じさせなくても、一端部分901Aの穴902から柱903に打ち込んだ釘が比較的容易に抜けかけてウオールタイ901と柱903の固定関係が崩れる。
第1〜第3の関連技術では、以上説明したようにレンガ壁とこれに対向する住宅等の建築物側の部材とを接合する際に、この接合箇所の少なくとも一部をピン接点で接合していた。この結果、住宅等の建築物側とレンガ壁の連携が良好に行われずに、レンガ壁の崩壊を効果的に防止することができない場合があった。
そこで本発明の目的は、建築物の柱等の構造躯体の外周部に構造強化用面材を使用した建築物で、構造強化用面材の更に外側に所定の空間を置いて配置されるレンガ壁の耐震性を向上させることのできるレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法を提供することにある。
本発明では、(イ)住宅の骨組みとしての構造躯体と、(ロ)この構造躯体における前記した住宅の外部との境界面に対して釘によって固定される平板状の構造強化用面材と、(ハ)この構造強化用面材を構成する面と所定の間隔を保つようにして前記した住宅の外部に配置され、目地を介して直方体をした化粧レンガを壁状に垂直方向および水平方向に複数配置してなるレンガ壁と、(ニ)このレンガ壁を垂直方向および水平方向に所定の長さからなる単位領域としてのユニットごとに架空的に分割したときの、これらのユニット単位で前記した構造強化用面材の対応位置から、断面が円形をし一端部分を螺刻された1本の鋼材の前記した一端部分を螺入することでその部分を固定すると共に、その鋼材の他端部分を前記したレンガ壁の前記した化粧レンガ同士が垂直方向に隣接して配置されるべき箇所に水平面内で折り曲げて配置して前記した目地と共に固定することで前記した構造躯体とレンガ壁をユニット単位で支持するウオールタイとをレンガ壁支持構造が具備する。
また、本発明では、(イ)住宅の骨組みとしての構造躯体における前記した住宅の外部との境界面に平板状の構造強化用面材を釘によって固定する構造強化用面材固定ステップと、(ロ)この構造強化用面材固定ステップで固定した前記した構造強化用面材に対して前記した基礎からの高さが予め定めた1ユニットの高さ単位で前記した化粧レンガが積み上げられるたびに予め定めた水平方向に間隔を置いて細長い鋼材からなるウオールタイの一端部分を貫通させ前記した構造躯体にねじ込むことで剛接合するウオールタイ一端側剛接合ステップと、(ハ)このウオールタイ一端側剛接合ステップで一端部分を構造躯体に剛接合した前記したウオールタイの他端側を水平面内で直角に折り曲げるウオールタイ折り曲げステップと、(ニ)前記した住宅の基礎に対して前記した構造強化用面材と所定の間隔を置いて化粧レンガを1段ずつ積層して所定サイズのレンガ壁を形成していく化粧レンガ積層ステップと、(ホ)この化粧レンガ積層ステップで前記した化粧レンガを1段ずつ積層していくとき、前記したウオールタイ一端側剛接合ステップで前記した構造強化用面材に剛接合したウオールタイのいずれかが前記した化粧レンガの所定段における上面の高さに一致するようになったとき、該当するウオールタイにおける前記したウオールタイ折り曲げステップで直角に折り曲げた前記した他端側を、この折り曲げにより生じた面がこれらの化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置することで剛接合するウオールタイ他端側剛接合ステップと、(へ)このウオールタイ他端側剛接合ステップで前記した該当するウオールタイを化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置した後、その上に目地を介して前記した化粧レンガの積層を開始することで予め定めた高さまで化粧レンガの積み上げと前記したウオールタイの剛接合を順次行ってレンガ壁を形成するレンガ壁形成ステップとをレンガ壁形成方法が具備する。
以上説明したように本発明によれば、レンガ壁を垂直方向および水平方向に所定の長さからなる単位領域としてのユニットごとに架空的に分割したときの、これらのユニット単位でウオールタイと称する棒状の鋼材を構造強化用面材を介する形で構造躯体側とレンガ壁に固定することにした。したがって、構造躯体が耐震設計における許容範囲内での最大の揺れを生じたとき、前記した構造躯体およびレンガ壁にそれぞれの端部を固定したウオールタイが降伏点に未到達となるような化粧レンガの集まりからなる矩形をした仮想領域を前記したウオールタイの1本1本が担当して受け持つユニットとして予め設定しておけば、ウオールタイはレンガ壁をユニット単位で弾性的に支持することができる。また、ユニットのサイズを更に狭めてウオールタイが可逆的な変位を行い、外力を除去すると短時間に元の形状に復帰する範囲とすれば、ウオールタイがレンガ壁をユニット単位で吊った状態に保つことができて、レンガ壁の崩壊を更に効果的に抑止することができる。
しかも本発明でウオールタイの1本1本は構造強化用面材を貫通しており、これらの一端側を構造躯体に釘ではなくネジの螺合によって固定し、他端側をレンガ壁の内部に折り曲げて配置することで固定している。したがって、ウオールタイの一端側と他端側は構造強化用面材を支点として逆方向の力を伝達することになる。ウオールタイはユニット単位で配置されるので、ユニットごとにウオールタイを介して構造躯体に加わる外力と逆方向の向きの力がレンガ壁に加わる。地震によって仮に構造躯体とレンガ壁に同一方向の外力が加わったとした場合、ウオールタイはユニット単位で外力に抗する力をレンガ壁に作用することになる。
第2の関連技術では、断熱材という中間的な部材が構造躯体とレンガ壁の間に存在するものの、この中間的な部材を支点として構造躯体とレンガ壁を連結する1本の部材は存在していない。このため、構造躯体に加わる外力は断熱材という中間的な部材にそのままの方向で伝達し、中間的な部材に加わった力はそのままの方向でレンガ壁に伝達する。この結果、レンガ壁は地震によって加わる外力と同一方向の力を構造躯体から加えられるので、その崩壊を早めることになる。
また、第1の関連技術では、中間的な部材が構造躯体とレンガ壁の間に存在しない。したがって、構造躯体に加わる外力は直接的にレンガ壁に伝達する。この結果として、レンガ壁は地震によって加わる外力と同一方向の力を構造躯体から加えられて、その崩壊を早めることになる。
このように本発明は、従来技術として示した第1の関連技術および第2の関連技術と技術的な構成が明確に相違し、これによってレンガ壁の崩壊を効果的に抑止することができるという独自の効果を生じることになる。
本発明のレンガ壁支持構造のクレーム対応図である。 本発明のレンガ壁形成方法のクレーム対応図である。 本発明の実施の形態におけるレンガ壁支持構造について、その要部を示す斜視図である。 本実施の形態で伸縮防水シートをシート面と直交する方向で切断した際の端面図である。 本実施の形態の換気目地の構成を表わしたものであり、同図(A)は換気目地の正面図、同図(B)は同図(A)におけるA−A方向に換気目地を切断した断面図である。 本実施の形態における換気筒の構成を表わした正面図である。 本実施の形態におけるレンガ壁を構成するレンガの斜視図である。 本実施の形態におけるウオールタイを示したものであり、同図(A)は未使用時の平面図、同図(B)は折り曲げた状態の平面図である。 本実施の形態でウオールタイのネジ山の周辺を拡大して示した要部平面図である。 本実施の形態で横一例に並んだレンガの上に載置される梯子筋を表わした平面図である。 本実施の形態におけるレンガ壁が直角に折れ曲がるコーナ部分に配置した梯子筋を示した平面図である。 本実施の形態のレンガ壁における1ユニットとしての単位領域のサイズを示した説明図である。 本実施の形態における構造躯体とウオールタイの関係を示した説明図である。 本実施の形態における構造躯体と梯子筋の関係を示した説明図である。 本実施の形態でウオールタイの1つについてその配置される高さの位置までレンガ壁を積み上げたときに、この高さの位置で構造躯体を切断した状態を表わした一部断面図である。 試験装置の要部を原理的に表わした説明図である。 図16に示した加力用桁を左右両方向に予め定めた長さずつ移動させる試験を行ったときの荷重の変化と見かけの剪断変形角の変化の関係を示した特性図である。 ウオールタイをレンガ壁と構造躯体の連結に用いたレンガ壁支持構造における試験によって得られた荷重と剪断変形角の関係を示す特性図である。 試験の結果から本実施の形態と同様のレンガ壁支持構造における構造躯体に加わる荷重を増加していったときの見かけの剪断変形角の変化の様子を表わした特性図である。 試験装置の試験結果を用いて算出した特性値を表わした説明図である。 試験装置の加力用桁を所定の長さだけ移動させて安全限界変位としての1/30radだけ変位させた状態での構造躯体およびウオールタイのそれぞれの位置を示した説明図である。 構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での試験装置における構造用合板の挙動を示した説明図である。 構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での試験装置におけるそれぞれのウオールタイの変形の様子を構造躯体、構造用合板およびレンガ壁のそれぞれの位置の変化として表わした説明図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 図24に示したウオールタイの変形の様子を表わしたものであり、同図(A)は符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの存在する各位置で試験装置を水平に切断した状態を示す断面図、同図(B)は符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの存在する各位置で試験装置を垂直に切断した状態を示す断面図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「c」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「e」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「c」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「e」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「c」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「e」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示した斜視図である。 試験装置の試験結果を基にした本実施の形態の建築物におけるレンガ壁形成方法の概要を表わした流れ図である。 発明者が先に提案したウオールタイとその使用例を原理的に示した斜視図である。
図1は、本発明のレンガ壁支持構造のクレーム対応図を示したものである。本発明のレンガ壁支持構造10は、構造躯体11と、構造強化用面材12と、レンガ壁13と、ウオールタイ14を備えている。ここで、構造躯体11は住宅の骨組みである。構造強化用面材12は、構造躯体11における前記した住宅の外部との境界面に対して釘によって固定される平板状の部材である。レンガ壁13は、構造強化用面材12を構成する面と所定の間隔を保つようにして前記した住宅の外部に配置され、目地を介して直方体をした化粧レンガを壁状に垂直方向および水平方向に複数配置してなる。ウオールタイ14は、レンガ壁13を垂直方向および水平方向に所定の長さからなる単位領域としてのユニットごとに架空的に分割したときの、これらのユニット単位で構造強化用面材12の対応位置から、断面が円形をし一端部分を螺刻された1本の鋼材の前記した一端部分を螺入することでその部分を固定すると共に、その鋼材の他端部分をレンガ壁13の前記した化粧レンガ同士が垂直方向に隣接して配置されるべき箇所に水平面内で折り曲げて配置して前記した目地と共に固定することで構造躯体11とレンガ壁13をユニット単位で支持する。
図2は、本発明のレンガ壁形成方法のクレーム対応図を示したものである。本発明のレンガ壁形成方法20は、構造強化用面材固定ステップ21と、ウオールタイ一端側剛接合ステップ22と、ウオールタイ折り曲げステップ23と、化粧レンガ積層ステップ24と、ウオールタイ他端側剛接合ステップ25と、レンガ壁形成ステップ26を備えている。ここで、構造強化用面材固定ステップ21では、住宅の骨組みとしての構造躯体における前記した住宅の外部との境界面に平板状の構造強化用面材を釘によって固定する。ウオールタイ一端側剛接合ステップ22では、構造強化用面材固定ステップ21で固定した前記した構造強化用面材に対して前記した基礎からの高さが予め定めた1ユニットの高さ単位で前記した化粧レンガが積み上げられるたびに予め定めた水平方向に間隔を置いて細長い鋼材からなるウオールタイの一端部分を貫通させ前記した構造躯体にねじ込むことで剛接合する。ウオールタイ折り曲げステップ23では、ウオールタイ一端側剛接合ステップ22で一端部分を構造躯体に剛接合した前記したウオールタイの他端側を水平面内で直角に折り曲げる。化粧レンガ積層ステップ24では、前記した住宅の基礎に対して前記した構造強化用面材と所定の間隔を置いて化粧レンガを1段ずつ積層して所定サイズのレンガ壁を形成していく。ウオールタイ他端側剛接合ステップ25では、化粧レンガ積層ステップ24で前記した化粧レンガを1段ずつ積層していくとき、ウオールタイ一端側剛接合ステップ22で前記した構造強化用面材に剛接合したウオールタイのいずれかが前記した化粧レンガの所定段における上面の高さに一致するようになったとき、該当するウオールタイにおけるウオールタイ折り曲げステップ23で直角に折り曲げた前記した他端側を、この折り曲げにより生じた面がこれらの化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置することで剛接合する。レンガ壁形成ステップ25では、ウオールタイ他端側剛接合ステップ24で前記した該当するウオールタイを化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置した後、その上に目地を介して前記した化粧レンガの積層を開始することで予め定めた高さまで化粧レンガの積み上げと前記したウオールタイの剛接合を順次行ってレンガ壁を形成する。
<発明の実施の形態>
次に本発明の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の実施の形態におけるレンガ壁支持構造の要部について、その外観を表わしたものである。鉄筋コンクリートからなる外周布基礎101の底盤101Aの上には、ブチルゴムを素材とする伸縮防水シート102の一端近傍が直接配置されている。伸縮防水シート102の残りの部分は、外周布基礎101の外周に沿ってその断面がL字を描くように基礎天端101Bの方向に立ち上がっている。
図3で示す実施の形態では、底盤101A上に配置した伸縮防水シート102の上にモルタル目地103を介して化粧レンガ104が積み上げられてレンガ壁105が構成されている。したがって、伸縮防水シート102の立ち上がり部分はレンガ壁105の後ろ側に接する形となっているので、図3には示されていない。本実施の形態で伸縮防水シート102の立ち上がり部分の頂点は、外周布基礎101の最上部としての基礎天端101Bの高さとほぼ一致している。
なお、T字を上下逆さに配置した断面構造を有する外周布基礎101の代わりに、図示しないベタ基礎の跳ね出しスラブの上に伸縮防水シート102が敷かれた配置も可能である。この場合には、伸縮防水シート102の上にレンガ壁105が配置されることになる。
図3ではレンガ壁105の背後に存在するために図示していないが、外周布基礎101の基礎天端101Bの上には、建築物本体の土台が配置されている。レンガ壁105を一部切り欠いて示したように、この土台の上には、建築物の構造躯体の一部を構成する間柱106が所定の間隔を置いて複数本立設されている。間柱106は、ウオールタイ107を固定するためのウオールタイ固定用間柱106Aと、構造強化用面材としての構造用合板108を釘109で固定するための釘固定用間柱106Bの組から構成されている。
構造用合板108は、住宅の構造強化用として構造躯体の外部表面を覆う長方形をした板材であり、たとえば木材を1〜3ミリメートル程度に薄くした単板(ベニヤ)を直角にクロスして接着した板で構成されており、間柱106におけるレンガ壁105との対向面から釘109およびウオールタイ107で固定されている。本実施の形態で使用することのできる構造用合板108は、建築物の構造を強化する板材であればよく、たとえば木材を繊維方向に割った小片(チップ)を繊維方向を整えないで接着した板としての構造用パネルや、木材の細片(鋸屑状)を接着した板としてのパーチクルボードで構成することも可能である。木片をセメントで固めた板としての硬質木片セメント板や、木繊維を接着した板としてのフレキシブル板やMDF(Medium Density Fiberboard)は、本実施の形態で構造用合板108として使用するには適さない。
ウオールタイ107は、後に図示するようにその一端部分としてのネジが螺刻された部分を構造用合板108側から貫通させてウオールタイ固定用間柱106Aにねじ込むことで固定している。ウオールタイ107の他端部分はL字状に折り曲げられて、化粧レンガ104の接合用のモルタル目地103の所定位置に埋設されることでレンガ壁105の内部に間隔を置いて固定されるようになっている。レンガ壁105内部におけるウオールタイ107のL字に折り曲げる箇所の位置は、図3で×印で示している。
ところでレンガ壁105は、それぞれの化粧レンガ104をモルタル目地103で接着して上下左右方向に整列して配置したもので構成されている。モルタル目地103は、本実施の形態ではポルトランドセメントJIS−R5210と、砂2.0ミリメートルを練った普通目地モルタルで構成されている。
レンガ壁105を構成する最下段としての第1段目のレンガ層111には、通気兼水ぬき用途の換気目地112が1メートル以内に1カ所ずつの間隔で縦目地として配置されている。また、3段目のレンガ層111には、適宜の間隔で化粧レンガ104と化粧レンガ104の間に、モルタル目地103で外周部分を覆う形で換気筒114が配置されている。換気筒114は化粧レンガ104の奥行と同等の長さの筒状部材で構成されており、建物基礎内部が必要な換気量を確保する役割を持っている。
本実施の形態では、4段目のレンガ層111と5段目のレンガ層111の間に、後に詳しく説明する梯子筋116と呼ばれる梯子状の部品が挟み込まれており、モルタル目地103中に固定されている。梯子筋116は化粧レンガ104が所望の段数だけ積層されるたびに、これらの層の間に水平方向に配置される。このようにして化粧レンガ104を垂直方向に積み上げていくことで、外周布基礎101よりも上の領域ではレンガ壁105と構造用合板108との間隔が、30ミリメートルから40ミリメートルに保たれるようになっており、この部分が通気層を形成することになる。
本実施の形態では、レンガ壁105の一部に窓ユニット117が組み込まれている。窓ユニット117は開閉式の窓ガラスを備えていてもよい。窓ユニット117の周囲には結露が生じやすいので、換気目地112が適宜配置されている。
以下の説明では、ウオールタイ107による間柱106等の構造躯体とレンガ壁105の連結状態を解析するために、レンガ壁105や構造用合板108を複数のユニット(単位領域)に仮想的に分割することにする。これらのユニットにはウオールタイ107が1本ずつ使用される。また、レンガ壁105の高さ方向における梯子筋116の配置間隔は、1ユニットの高さ方向の間隔と一致するように設定する。梯子筋116は、ウオールタイ107が、レンガ壁105をユニット単位で支持する働きを助けるようになっている。このレンガ壁支持構造についての説明に先立って、図3で示した各部品の詳細を説明することにする。
図4は、本実施の形態で伸縮防水シートをシート面と直交する方向で切断した際の構造を表わしたものである。伸縮防水シート104は、たとえば1.0ミリメートルの厚さのブチルゴム121の片面にオーバーレイ122として0.05ミリメートルの厚さの樹脂を塗布したシート状部材である。ゴムおよびオーバーレイの材質および厚さには、各種の変形が可能である。
図5は、本実施の形態における換気目地の構成を表わしたものである。換気目地112は軟質樹脂の成形品であり、同図(A)の正面図で示すようにその高さhは図3に示した化粧レンガ104の高さと一致している。換気目地112は、天板部131と目地本体132から構成されたプラスチック製の部品である。天板部131は、図3に示した2個の化粧レンガ104を橋渡しする役割を有しており、目地本体132よりも幅広となっている。目地本体132には、高さ方向に所定の間隔を置いて複数の開口部133が配置されている。換気目地112はこれらの開口部133を通じて建物基礎内部の換気を行う。
図5(B)は、図5(A)におけるA−A方向に換気目地を切断した断面を示したものである。この断面図から分かるように換気目地112はその内部にZ字形の折り返し片134を複数個上下方向に所定間隔を置いて整列配置したものである。折り返し片134により、遮光機能を保持したままで建物基礎内部の換気を行うことが可能になっている。折り返し片134は換気目地112の最下段に相当する場所には存在していない。これは、この最下段に相当する場所に開口部を確保して、レンガ壁105(図3参照)における水抜きを行うためである。
図6は、本実施の形態における換気筒の構成を表わしたものである。換気筒114は、正面図としての同図(A)およびB−B方向の断面図としての同図(B)に示すように、塩化ビニール製の円筒141の一端面に防虫用のキャップ142を接着した構造となっている。キャップ142は、換気筒114の外側に面し、大径と小径の2つのリング部分を所定の段差部分で連結した形状の外側リング142Aを備えている。外側リング142Aの小径のリング部分で円筒141の内部側の面には、ステンレス製の網からなる全体として円形をした防虫網142Bの外周部分が接しており、内側リング142Cがこの防虫網142Bを小径のリング部分と挟持するようにして前記した段差部分と嵌合している。
防虫網142Bは、図面の作成の都合上でその網目の間隔を実際よりも大きく描いている。防虫網142Bの網目は、たとえば1センチメートル当たり約7本の密度で形成されており、シロアリ等の有害な微小生物がレンガ壁105を通過するのを阻止すると共に、図3で説明したレンガ壁105と構造用合板108の間の通気層の換気を行うようになっている。
本実施の形態の換気筒114は、その長さが60〜78.5ミリメートルで、筒の部分の直径が60〜113ミリメートルのサイズとなっている。換気筒114における防虫網142Bの換気に有効となる円形部分の面積は、1590〜6300平方ミリメートルとなっている。
図7は、本実施の形態におけるレンガ壁を構成するレンガを斜め上方から見たものである。本実施の形態で使用する化粧レンガ104は、長さが190〜235ミリメートル、幅が60〜113ミリメートル、厚さが60〜78.5ミリメートルの直方体となっている。この化粧レンガ104には、穴151が2列に合計10個貫通している。もちろん、穴151のサイズや個数は実施の形態に限定されない。一般には穴151の数が多いほど化粧レンガ104がその内部まで良好に焼成される。
本実施の形態で使用する化粧レンガ104はJIS R1250に準じており、区分はa種、吸水率は20パーセント以下となっている。また、圧縮強度は15N/平方ミリメートル以上である。化粧レンガ104の接合に使用するモルタル目地103(図3参照)は、9〜12ミリメートルの厚さのモルタルを使用する。
化粧レンガ104は、たとえばカナダサーマスマウンテン産粘土を焼成して製造することができる。一例として、化粧レンガ104はビーハイブキルン(beehive kiln)を用いて粘土を最大1100度Cの温度で少なくとも6日間焼成する。
図8は、本実施の形態におけるウオールタイの平面図を表わしたものである。同図(A)に示すようにウオールタイ107は、直径4〜5ミリメートルのステンレス丸鋼からなり、先端からたとえば38ミリメートルの長さの位置までネジ部分107Aが刻まれている。ウオールタイ107の鋼種としては、たとえばSUS(Steel Use Stainless)304AまたはSUS316Aを使用することができるが、これらに限るものではない。
ウオールタイ107のネジ部分107Aは、図3に示した構造用合板108を貫通してウオールタイ固定用間柱106Aの内部にねじ込まれるようになっている。ウオールタイ107の一端をウオールタイ固定用間柱106Aに固定する作業が終了した時点で、ウオールタイ107はその他端から105ミリメートルの長さの位置で直角に折り曲げられる。
図8(B)は、折り曲げられた状態のウオールタイ107の形状を表わしたものである。ウオールタイ107の他端部分107Bは、図3にも示したように化粧レンガ104同士の接合箇所に配置され、レンガ壁105に固定されるようになっている。
図9は、このウオールタイの先端部分を拡大して表わしたものである。ウオールタイ107のネジ部分107Aの先端部分107AAは、曲げ剪断に強い構造とするために先細のテーパ形状となっている。このテーパ形状は、ウオールタイ107のねじ込み作業を容易にする。ネジ部分107Aの残りの部分の山の直径は、ステンレス丸鋼の直径よりもわずかに大径となっている。
なお、ウオールタイ107を図9の拡大図以外の大きさで示した図8(A)、(B)ならびにそれ以外の図では、ネジ部分107Aを実際の形状で表わしておらず、省略図法で簡略的に示している。
図10は、横一例に並んだレンガの上に載置される部品としての梯子筋の平面図を表わしたものである。本実施の形態の梯子筋116は、直径が4〜5ミリメートルの2本の棒状の丸鋼171、172を58ミリメートルの間隔で縦木として平行に配置すると共に、この方向と直交する方向に適宜の間隔を置いて、丸鋼173を横木として丸鋼171、172に連結した構造となっている。丸鋼173の太さは丸鋼171、172の太さと同一である。丸鋼171、172には、それらの長さ方向と直交する方向に所定の間隔を置いて筋状の凹凸が表面に施されている。これは、後に説明するモルタル目地内で梯子筋116が移動しようとするとき、これを抑制するための工夫である。
図11は、レンガ壁が直角に折れ曲がるコーナ部分に配置する梯子筋の平面図を表わしたものである。このコーナ部分に配置する梯子筋116Aの場合には、たとえば直径が4ミリメートルの2本の丸鋼174、175をコーナ部分で直交するように接合している。他の丸鋼176はコーナ部分で円弧の一部を成すように湾曲しており、これ以外の箇所ではステンレス丸鋼174、175と58ミリメートルの間隔を保っている。
図3に示した4段目のレンガ層111の上部には、図10あるいは図11に示した形状の梯子筋116、116Aのいずれかが配置されることになる。梯子筋116、116Aが配置された箇所では、高強度セメントJIS−R5213を1.18ミリメートル以下の細砂で練った高強度モルタルをモルタル目地103として使用して化粧レンガ104を定着する。高強度モルタルは、4段目のレンガ層111よりも上のモルタル目地103にも使用する。
図12は、本実施の形態のレンガ壁における各単位領域としてのユニットを説明するためのものである。この図では、説明を簡略にするために、図3に示した換気目地112、換気筒114および窓ユニット117の図示を省略している。また、レンガ壁105を構成するそれぞれの化粧レンガ104は、同一のサイズのものと仮定している。
本実施の形態のレンガ壁支持構造では、縦方向の二点鎖線181および横方向の二点鎖線182でレンガ壁105を、それぞれ矩形をした複数のユニット183に仮想的に分割している。図12では、分かりやすくするためにユニット183の1つのみ、ハッチングを付けて表わしている。
それぞれのユニット183を構成する所定の段の化粧レンガ104の上面とその1段上の化粧レンガ104の下面の間には、梯子筋116がモルタル目地103の中に埋設されている。また、それぞれのユニット183を構成する他の所定の段の上面とその1段上の化粧レンガ104の下面の間で、図3におけるウオールタイ固定用間柱106Aに対応する位置にはウオールタイ107の他端部分107B(図8(B)参照)が配置されている。図12に示した×印184は、ウオールタイ107がウオールタイ固定用間柱106Aに固定された位置を参考的に示したものである。
本実施の形態でそれぞれのユニット183のサイズは、レンガ壁105を構成する化粧レンガ104が水平に連なる方向(以下、横方向という。)に長さUWで、レンガ壁105の高さ方向としての縦方向に長さUHの長方形である。ここで長さUWは、図3に示す間柱106の間隔としての360〜500ミリメートルである。また、長さUHは、一例として化粧レンガ104の4段に相当する300〜360ミリメートルである。
このようにレンガ壁105における1ユニットは、本実施の形態では図12で二点鎖線181、182で区分けされた0.18平方メートルあるいはこれ以下の面積からなる化粧レンガ104の集合体からなっている。これは、本実施の形態の場合には、1本のウオールタイ107に最大で0.18平方メートルの面積に相当する化粧レンガ104の集合体による重力や地震等の力が作用したとき、このウオールタイ107がこれらの化粧レンガ104を降伏点に到達することなく弾性的に支持することができることを意味する。1ユニットの範囲をどのようにして設定するかは、後に説明する。
図13は、本実施の形態における構造躯体とウオールタイの関係を示したものである。図8および図12と共に説明する。
図13では、梯子筋116(図8)がレンガ壁105に配置される高さの位置で、間柱106とこれに取り付けられた構造用合板108を水平方向に切断した状態を原理的に表わしている。レンガ壁105は、一点鎖線で参考的に示している。レンガ壁105の厚さは、一例として90ミリメートルとなっている。
図13に示した例の場合、間柱106同士の横方向の間隔UWは500ミリメートルであり、これは構造用合板108における1ユニットを構成する水平方向の長さと等しい。ウオールタイ107はその一端に位置するネジ部分107Aを構造用合板108の該当位置からねじ込んで、ウオールタイ固定用間柱106Aの内部に螺入させる。これにより、構造用合板108をそれぞれのウオールタイ固定用間柱106Aの存在する位置に固定する。このとき、ウオールタイ107は図8(A)に示した状態にあり、他端部分107Bが同図(B)に示すようなL字の形状に折り曲げられる前の直線形状となっている。ネジ部分107Aはウオールタイ固定用間柱106Aの内部に完全にねじ込む。ねじ込みを更に行って、ネジを切っていないステンレス丸鋼の予め定めた長さをウオールタイ固定用間柱106Aの内部に入れ込むようにしてもよい。
図8(A)に示す直線形状のウオールタイ107の一端をウオールタイ固定用間柱106Aにこのようにして固定したとき、レンガ壁105を構成する化粧レンガ104の積層中の最上段は、ウオールタイ107の現在の高さ方向の位置よりも所定の長さ以上低い位置にある。そこで、他端部分107Bが水平面内に納まるようにこの部分を図8(B)に示すようにL字状に折り曲げる。次に、この他端部分107Bの存在する位置が化粧レンガ104の上面と同一あるいはこれよりもわずかに下となる位置まで新たに化粧レンガ104を積層する。そして、ウオールタイ107のL字の形状に折り曲げられたこの他端部分107Bを埋設させるように普通目地モルタルを化粧レンガ104の上面に敷いて、その上に化粧レンガ104を更に積層する。これによりウオールタイ107のL字の形状に折り曲げられた他端部分107Bがレンガ壁105内に固定される。
図14は、本実施の形態における構造躯体と梯子筋の関係を示したものである。図14で図13と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。図8、図11および図12と共に説明する。
図14に示した例は、図12でレンガ壁105を構成する化粧レンガ104を梯子筋116の配置される高さの位置で横方向(水平方向)に切断した状態を示したものとなる。レンガ壁105は、一点鎖線で参考的に示している。図11に示したステンレス丸鋼173の横木の配置間隔RDは、この例で380ミリメートルとなっている。
図15は、ウオールタイの1つについてその配置される高さの位置までレンガ壁を積み上げたときに、この高さの位置で構造躯体を切断した状態を表わしたものである。レンガ壁105の上部には、所定の厚さでモルタル目地103が塗り付けられている。釘固定用間柱106Bにおけるレンガ壁105と対向する面には、構造用合板108が釘109で固定されている。また、釘固定用間柱106Bに隣接して配置されるウオールタイ固定用間柱106Aには、予めウオールタイ107のネジ部分107Aがねじ込まれて固定されている。ウオールタイ107は、ウオールタイ固定用間柱106Aに固定した後に他端部分107Bを直角に折り曲げており、この他端部分107Bがモルタル目地103に塗り込まれて図示しない化粧レンガ104を積み上げることでレンガ壁105に固定されることになる。
このようにウオールタイ107は、そのネジ部分107Aがウオールタイ固定用間柱106Aにねじ込まれることで一端側が構造躯体側に剛接合され、また他端部分107Bはレンガ壁105の内部で剛接合される。ウオールタイ107は、既に説明したようにステンレス丸鋼から構成されているので、バネ191としての特性を有している。バネ191としての特性は、レンガ壁105と構造用合板108の間の空間としての通気層192の領域で最も発揮するが、後に試験結果としても説明するようにその他の領域でも発揮することになる。
以上説明したようにして構造用合板108はユニット単位で定める位置をウオールタイ107が貫通し、これらの一端に位置するネジ部分107Aの部分は構造躯体としてのウオールタイ固定用間柱106Aに固定される。ただし、釘固定用間柱106Bはウオールタイ固定用間柱106Aと隣接して配置されるので、実際の施工の現場では固定位置に多少の誤差が生じ、ウオールタイ107の一端部分が釘固定用間柱106Bに固定されることもあり、その逆の場合もある。ウオールタイ107の他端部分107Bはレンガ壁105の対応する位置にユニット単位で固定される。梯子筋116もレンガ壁105にユニット単位で定める高さを単位として配置される。
ここで本実施の形態の場合にウオールタイ107は、バネ191としての特性を有するので、所定内の外力の作用で可逆的な変位を行い、外力を除去すると短時間に元の形状に復帰する。所定以上の外力が加わると、降伏点に到達するまでは元の形状に復帰するように形状を時間と共に変化させるが、時間の経過に対する変化の度合いは小さくなる。降伏点に到達して塑性変形が生じると、たとえば破断等によってウオールタイ107は弾性が失われた状態となる。
本実施の形態では、ウオールタイ107の1本1本が複数の化粧レンガ104をユニット単位で分担している。これにより、ウオールタイ107が降伏点に未到達の外力を受けている場合には、構造用合板108におけるその貫通箇所を基点として、レンガ壁105をユニット単位で空間に弾性的に支持することになる。この結果として、レンガ壁105に対して局部的に過大な変形力が及ぼされる事態が防止あるいは軽減されることになり、レンガ壁105の崩壊が効果的に抑止されることになる。
本実施の形態のレンガ壁支持構造によれば、仮に住宅に所定以上の外力が加わってウオールタイ107が短時間に元の形状に復帰できない状態でも、降伏点に未到達であれば元の形状に戻ろうとするウオールタイ107自体の復元力は残存している。このため、地震等の外力の作用でレンガ壁105がユニット単位で変形し、変形の方向や量がユニットごとに相違することを原因としてレンガ壁105の表面と構造用合板108との間隔にユニット単位での距離の相違が生じたとしても、時間の経過によってこの距離の相違が軽減する。この結果、レンガ壁105の表面におけるユニット単位での凹凸は外力の作用した直後よりも、これ以後の時間の経過と共に目立たなくなる。ウオールタイ107自体の復元力と共に、間柱106内部における時間の経過によるその先端部分の微妙な位置の移動や、他端部分107Bのモルタル目地103内での時間の経過による同様な位置の微妙な移動も、この効果を助長する。
以下、地震や強風等の外力が作用した場合における本実施の形態のレンガ壁支持構造を理解するために、試験用にレンガ壁と構造躯体および構造用合板を用意し、これらに本実施の形態で使用するウオールタイを取り付けた試験結果を説明する。ここでは、幅1.81メートル、高さ2.46メートルのレンガ壁を試験用の外壁として用意し、構造躯体に構造用合板を釘によって固定した枠組み壁工法の耐力壁について面内剪断試験を行うことで、レンガ壁の変形と損傷の程度を実験的に確認する。
図16は、試験装置の要部を原理的に表わしたものである。この試験装置では、土台201の上にレンガ壁および構造躯体の下部を固定して、加力用桁で構造躯体を前記した横方向に往復動させることにしている。図16ではレンガ壁の図示は省略している。図3に示した土台102に対応する試験用の土台201には、5組の試験用間柱202〜202のそれぞれの底部が横方向に所定の間隔を置いて取り付けられている。これらの試験用間柱202〜202は、図3に示すウオールタイ固定用間柱106Aおよび釘固定用間柱106Bにそれぞれ対応している。試験用間柱202〜202のそれぞれの頂部は、加力用桁203の底部に取り付けられた上枠204に固定されている。
なお、加力用桁203と上枠204の間には、頭つなぎ等の他の部材が存在してもよい。また、土台201と5組の試験用間柱202〜202の間には、下枠が配置される構造となっていてもよい。
5組の試験用間柱202〜202における図示しないレンガ壁と対向する面には、2枚の構造用合板206、206が図示しない釘によって左右に隣接する形で固定されている。加力用桁203は、試験時に図示しない駆動源によって矢印207で示す左右両方向に予め定めた長さずつ移動できるようになっており、5組の試験用間柱202〜202が移動方向と移動量に応じて傾斜することになる。図16に示した試験開始前の状態では、加力用桁203が左右いずれの方向にも移動していない。このため試験用間柱202〜202はこの状態で土台201の上に垂直に配置されている。
図で符号「a」から「e」で示した×印211の中心位置は、横方向に並んだ2枚の構造用合板206、206を介して図3にも示したウオールタイ107の一端がこれらの試験用間柱202〜202の内部にねじ込まれた場所を表わしている。これら×印211で示す位置は、構造躯体に何らの外力も加わっていない初期状態での図3で×印で示したウオールタイ107の位置に相当するものである。
図16では構造躯体自体に地震や強風による力が何ら加わっておらず、その変位角が0の状態を示している。図で×印211の位置が試験用間柱202〜202の表面で多少ばらついて示されているのは、構造用合板206、206を介してウオールタイ107を試験用間柱202〜202に固定したときの作業上で生じる位置誤差のためである。
以下、2枚の構造用合板206、206は外力を受けてもそれぞれの矩形形状を保持しており、菱形に変形しないとの前提で説明を行う。また、この前提では試験用間柱202〜202等の構造躯体が地震等の外力で変形しても、構造用合板206、206におけるウオールタイ107の各貫通位置がずれるものではないものとする。
図17は、図16に示した加力用桁を前記した駆動源によって左右両方向に予め定めた長さずつ移動させる試験を行ったときの荷重の変化と、見かけの剪断変形角の変化の関係を示したものである。図16と共に説明する。
この試験では、加力用桁203を図16に示した荷重ゼロの試験開始状態から矢印207における一方の方向に第1段階の長さだけ移動させ、特性図のP点で示すように変位角が300分の1rad(ラジアン)(約3×10−3rad)となる荷重を構造躯体の上部に加える。この第1段階の加力用桁203の移動では、構造躯体に加わる荷重は比較的小さい。
次に、加力用桁203を荷重ゼロの試験開始状態の位置まで戻して、所定回数だけ第1段階の長さだけ移動させる試験を繰り返す。このようにして第1段階の長さの移動による試験が終了したら、今度は加力用桁203を荷重ゼロの試験開始状態の位置まで戻して、第1段階の長さよりも長い所定量の長さだけ加力用桁203を同方向に移動させて、この特性図のP点で示すように変位角が200分の1rad(ラジアン)(約5×10−3rad)となる荷重を構造躯体の上部に加える。これにより、構造躯体に加わる荷重は1段階だけ増加する。この第2段階の移動(往復動)を所定回数だけ行って、第2段階での試験を終了させる。
以下同様にして、加力用桁203を同方向に移動させる長さを段階的に増加させながら、この方向における荷重と見かけの剪断変形角を求める。また、これと同様の手法を用いて荷重ゼロの試験開始状態の位置から加力用桁203を逆方向に段階的に移動させて、逆方向における荷重と見かけの剪断変形角を求める。
図18は、ウオールタイをレンガ壁と構造躯体の連結に用いたレンガ壁支持構造における以上の試験によって得られた荷重と剪断変形角の関係を示す特性図である。
また、図19は、以上の試験から本実施の形態と同様のレンガ壁支持構造における構造躯体に加わる荷重を増加していったときの見かけの剪断変形角の変化の様子を表わした特性図である。この図19に示す特性図で太線は、荷重−変形曲線包絡線221を表わしている。この荷重−変形曲線包絡線221を使用して、完全弾塑性モデルにより降伏耐力等の特性値を以下の工程で算出する。
(a)荷重−変形曲線包絡線221上の0.1Pmaxと0.4Pmaxを結ぶ線分を第1の直線231とする。
(b)荷重−変形曲線包絡線221上の0.4Pmaxと0.9Pmaxを結ぶ線分を第2の直線232とする。
(c)第2の直線232を荷重−変形曲線包絡線221に接するまで平行移動し、この線分を第3の直線233とする。
(d)第1の直線231と第3の直線233との交点の荷重を降伏耐力(Py)とし、この点からX軸に平行な線分(破線)を第4の直線234とする。
(e)第4の直線234と荷重−変形曲線包絡線221との交点の変位を降伏変位(δy)とする。
(f)原点(0,0)と交点(δy,Py)を結ぶ線分を第5の直線235として、これを初期剛性(K)とする。
(g)加力停止時の荷重−変形曲線包絡線221上の変位を終局変位(δu)とする。
(h)荷重−変形曲線包絡線221、X軸およびδuで囲まれる面積をSとする。
(i)第5の直線235、X軸、δuおよびX軸と平行な直線で囲まれる台形の面積がSと等しくなるようなX軸に平行な線分(破線)を第6の直線236とする。
(j)第5の直線235と第6の直線236との交点238の荷重を完全弾塑性モデルの終局耐力(Pu)とし、その交点238の変位を完全弾塑性モデルの降伏点変位(δv)とする。
(k)塑性率(靭性率)μは、μ=(δu/δv)で算出する。
図20は、以上説明した試験装置の試験結果を用いて算出した特性値を表わしたものである。図16で説明した加力用桁203を用いて加力を段階的に増加する試験は、図19に示す荷重−変形曲線包絡線221で安全限界変位角における見かけの剪断変形角が1/30radで停止させた。この結果として、終局変形角は1/30radとなった。この終局変形角は、地震等の外力に対する構造躯体の本来的な耐力保持限界あるいは倒壊限界に到達する前の所定の安全率を見込んだ角度である。
また、終局変形角が1/30radになるということは、通常想定される地震等の外力よりも大きな外力が構造躯体に作用していることを意味する。したがって、かなり大きな地震等の外力が本発明の実施の形態の建築物に加わったとしても、レンガ壁105はユニット単位に配置されたウオールタイ107によって弾性的に支持されたことになり、かつ外力が除去された状態で元のレンガ壁105の状態に復帰する復元力を保持していることになる。
図21は、試験装置の加力用桁を所定の長さだけ移動させて安全限界変位としての1/30radだけ変位させた状態での構造躯体およびウオールタイのそれぞれの位置を示したものである。図21で図16と同一部分には同一の符号を付している。
この図21では、加力用桁203が試験開始前の初期位置から矢印207A方向に所定量移動することで、構造躯体が終局変形角としての1/30radに達している。符号「a」から「e」で示した×印221の中心位置は、5組の試験用間柱202〜202に図8に示すウオールタイのネジ部分107Aがねじ込まれた位置を示す。図16の×印211の中心位置と対比すると、×印221の中心位置は5組の試験用間柱202〜202が垂直方向の参照線251から傾斜するのに伴って変化している。
図22は、構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での試験装置における構造用合板の挙動を示したものである。図22で図16あるいは図21と同一部分には同一の符号を付している。
図21に示したように加力用桁203が試験開始前の初期位置から矢印207A方向に所定量移動すると、図22で破線で示した構造躯体202(図21における5組の試験用間柱202〜202)の図21に示した変形(傾斜)に伴って、2枚の構造用合板206、206は実線で示すように反時計方向にわずかに回転する。2枚の構造用合板206、206は実施の形態で説明した構造用合板108、108と同様に矩形の形状を保持しており、菱形に変形しない。そこで構造躯体202の各所の変形を平均する形で、2枚の構造用合板206、206は反時計方向に回転するようにこれらの位置を移動させることになる。
図22で符号「a」から「e」で示した×印241の中心位置は、構造用合板206、206上でのウオールタイ107のねじ込まれた各点を示す。これら構造用合板206、206は、図21における5組の試験用間柱202〜202に釘で固定されている。このため図21で示した×印211の中心位置と図22で示した×印241の中心位置は近接しているが、ウオールタイ107自体に何らかの変形が生じていれば変形の方向および程度に応じて両者の位置に微妙な違いが生じることになる。
すなわち、加力用桁203が移動して構造躯体202を構成する試験用間柱202〜202が変形すると、図21の×印221で示すようにウオールタイ107のそれぞれの一端は符号「a」から「e」に示す各位置に応じた位置変動を生じさせる。この一方で、2枚の構造用合板206、206は構造躯体202の変形に伴って全体的にその位置を変動させるものの、ウオールタイ107それぞれの貫通点(×印241の中心位置)の相対的な位置は変動しない。
図23は、構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での試験装置におけるそれぞれのウオールタイの変形の様子を構造躯体、構造用合板およびレンガ壁のそれぞれの位置の変化として表わしたものである。これらの位置の変化は、構造用合板の平面と垂直な方向から図8(B)に示す他端部分107Bを除いたウオールタイ107の残りの部分を、2枚の構造用合板206、206上に投影したものとして示している。
ただし、幅1.81メートル、高さ2.46メートルのレンガ壁を1ページの図面に縮小して表わすとき、ウオールタイ107の変形の様子をこれに応じた縮小率で明確に図示するのは困難である。そこで、図23では構造躯体(5組の試験用間柱202〜202)202の表面位置におけるウオールタイ107(図8参照)の位置を座標位置の起点として、5倍に拡大して変形の様子を図示している。ここで実線261は、符号「a」から「e」で示した各ウオールタイ107における構造躯体202の表面位置から構造用合板206、206までの位置変化を示している。また、破線262は、各ウオールタイ107における構造用合板206、206から図示しないレンガ壁105までの位置変化を示している。
図24および図25は、構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「a」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を示したものである。ここで図24は、図23における符号「a」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を試験装置の斜め上方から見下ろす形で表わしたものである。図24で、構造躯体202、構造用合板206(あるいは構造用合板206)および化粧レンガ104からなるレンガ壁105は、ウオールタイ107が固定あるいは通過する位置で水平に切り取った形でこれらの外形のみを破線で示している。また、図25(A)は符号「a」で示した箇所におけるウオールタイ107の存在する各位置で試験装置を水平に切断した状態での上から見た図であり、図25(B)は符号「a」で示した箇所におけるウオールタイ107の存在する各位置で試験装置を垂直に切断した状態での横から見た図である。
図25(A)で示すようにウオールタイ107のネジ部分107Aは構造躯体202を構成する試験用間柱202にねじ込まれている。ウオールタイ107は図25(A)に示すように矢印207A方向(図23参照。)とは逆方向で、かつ図25(B)に示すように試験用間柱202の下方向に変形して構造用合板206の貫通位置に至る。これは、図23の符号「a」の位置における実線261で示される。ウオールタイ107は、構造用合板206の貫通位置から図25(A)に示すように矢印207A方向にはほとんど変位せずに、かつ図25(B)に示すように試験用間柱202の下方向に更に変形して構造用合板206の貫通位置に至る。これは、図23の符号「a」の位置における破線262で示される。
図26は、構造躯体が構造躯体安全限界変位としての1/30radだけ変位した状態での符号「c」で示した箇所におけるウオールタイの変形の様子を試験装置の斜め上方から見下ろす形で表わしたものである。図24と同一部分には同一の符号を付している。この図でウオールタイ107のネジ部分107Aは構造躯体202を構成する試験用間柱202(図21参照)にねじ込まれている。ウオールタイ107は図23の符号「c」の位置における実線261で示すように上方に変形して構造用合板206(あるいは構造用合板206)を通過し、その後は破線262で示すように通気層中を下方に変形してレンガ壁105の該当する固定位置で固定されている。
図27は、図23における符号「e」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わしている。また、図28は図23における符号「a」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わし、図29は図23における符号「c」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わし、図30は図23における符号「e」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わしている。更に、図31は図23における符号「a」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わし、図32は図23における符号「c」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わし、図33は図23における符号「e」の位置におけるウオールタイ107の変形の様子を表わしている。これら各図についての説明の詳細は省略する。
以上、図24〜図33および図25で補足する形で説明したように、ウオールタイ107は、図23における2枚の構造用合板206、206の作用によって、これらの貫通箇所を中間点として「く」字状あるいは「へ」字状に変形する。これらのウオールタイ107の変形の程度は、それぞれの構造用合板206、206の長方形をした平面領域の中央位置よりもやや上方の位置で最小となり、周辺に近づくにつれて変形の度合いが増す傾向がある。また、前記した中央位置を中心として点対称となるように変形の向きおよび量が決まる傾向もある。たとえば符号「a」の位置と符号「c」の位置ではウオールタイ107の変形の方向がほぼ逆となっている。
更に、図23に示した加力用桁203を試験開始前の初期位置から矢印207A方向と反対方向に移動させた場合、ウオールタイ107は加力用桁203を矢印207A方向に移動させた場合と逆の変位を生じる。これについては、以上提示した図と逆の図となるので、図示および説明は省略する。
このように本実施の形態では、レンガ壁の所定のユニット単位にウオールタイ107を1本ずつ使用することで、構造躯体が安全限界変位としての1/30radに到達してもウオールタイ107自体は降伏点に未到達の状態にあり、図15で示したバネ191としての特性を残存する。したがって、この状態で、ウオールタイ107のそれぞれはレンガ壁105をユニットごとに弾性的に支持していることになり、崩壊を効果的に阻止することができる。また、ウオールタイ107のバネ191としての特性の残存によって、時間の経過と共にレンガ壁105を構成する化粧レンガ104にはこれらの変位を打ち消す方向の力が作用することになる。この結果として、ウオールタイ107のそれぞれの変形の度合いの相違に基づくレンガ壁105の表面の凹凸は、時間の経過と共に次第に目立たなくなることになる。
図34は、以上説明した試験装置の試験結果を基にした本実施の形態の建築物におけるレンガ壁形成方法の概要を表わしたものである。ここでは、説明を簡略にするために、図3に示した窓ユニット117およびこの周辺に配置した換気目地112が存在しないものとして説明する。図3および図12と共に説明する。
まず、レンガ壁105を使用する住宅の間柱等の所定の部材の表面に構造用合板108を釘109で固定(ピン接合)する(ステップS301)。次に、この住宅の外側に使用するレンガ壁を構成する化粧レンガ104、ウオールタイ107等の構成部品の選定を行う(ステップS302)。たとえばウオールタイ107は、その材質や直径および通気層192(図15参照)の厚さを考慮して選定する。
次に、化粧レンガ104のサイズやウオールタイ107の特性ならびに想定する外力の最大値を考慮して、図12で説明したユニット183のサイズを決定する(ステップS303)。この後、外周布基礎101等の基礎の該当個所に伸縮防水シート102等の防水シートを配置する(ステップS304)。地域や環境条件によっては防水シートの配置を省略することができる。
防水シートの上にモルタル目地103を置いて、化粧レンガ104と換気目地112を用いて第1段目のレンガ層111を形成する(ステップS305)。換気目地112は予め定めた間隔で化粧レンガ104とその横の化粧レンガ104の間に配置し、必要に応じて隙間にモルタル目地103を配置する。続いて、換気筒114を配置するレンガ層になるまで化粧レンガ104を積層する(ステップS306)。図3では3段目のレンガ層111に換気筒114を配置することになる。換気筒114を配置するレンガ層になったら、予め定めた割合で化粧レンガ104とその横の化粧レンガ104の間に換気筒114を配置して隙間にモルタル目地103を配置する(ステップS307)。
この後、梯子筋116を配置する段まで化粧レンガ104を積層する(ステップS308)。図3では4段目のレンガ層111まで化粧レンガ104を積層する。そして、化粧レンガ104の列の上面に梯子筋116を配置し(ステップS309)、モルタル目地103を置く。
次に、今配置した梯子筋116を下端としたときのユニット183の所定位置に対応する構造用合板108の箇所に、図8(A)で示す直線状のウオールタイ107のネジ部分107Aの先端を当てる。この位置の背後には、ウオールタイ固定用間柱106Aが存在する。ウオールタイ107の先端を構造用合板108を介してウオールタイ固定用間柱106Aに固定(剛接合)する(ステップS310)。このときネジ部分107Aをウオールタイ固定用間柱106Aに完全に螺入するが、既に説明したようにネジ部分107Aをウオールタイ固定用間柱106Aの内部の奥側に更に所定長ねじ込むようにしてもよい。
このようにしてウオールタイ107を一列のユニット183のそれぞれ所定位置に固定したら、専用の工具を用いて、それぞれのウオールタイ107の他端部分107Bを図8(B)に示すように水平に折り曲げてL字状にする(ステップS311)。そして、これらのウオールタイ107のすぐ下まで化粧レンガ104を積層してモルタル目地103を置き、その上に化粧レンガ104を積むことでこれらのウオールタイ107を固定(剛接合)する(ステップS312)。
この後、レンガ壁105が軒天井位置すなわちレンガ壁105の設計上の最上部の位置まで到達したかをチェックして、到達していなければ(N)、ステップS308に進んで、ステップS308〜ステップS312の処理を行う。レンガ壁105が軒天井位置に到達した場合には(ステップS313:Y)、レンガ壁105の形成を終了させる(エンド)。
このようにして形成したレンガ壁105には、ユニット183単位でウオールタイ107が固定されている。しかもウオールタイ107はそれらの一端が構造用合板108を介してウオールタイ固定用間柱106Aに固定(剛接合)され、他端はレンガ壁105の内部に固定(剛接合)されている。したがって、建築物としての住宅やこれに通気層192を介して配置されるレンガ壁105に地震等の外力が掛かっても、レンガ壁105の崩壊や変形を最小限にとどめることができる。
しかも本実施の形態の場合には、レンガ壁105にユニット183単位の間隔で梯子筋116を組み込んでいるので、耐震性を更に高めることができる。また、レンガ壁105に伸縮防水シート102や換気目地112および換気筒114を使用しているので、排水や換気を良好に行うことができ、レンガ壁105の経年変化による劣化も最小限とすることができる。
なお、本発明のレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法は、以上説明した実施の形態に限定されるものではない。たとえばウオールタイ107の担当するユニット183のサイズを更に小さくしたり、ウオールタイ107の材質や直径を変更することで、想定される地震等の外力に対して各ユニット183がウオールタイ107で完全に吊られた状態とすることも可能である。この場合、レンガ壁105は外力の印加に応じてそれぞれのウオールタイ107が可逆的な変位を行い、外力を除去すると短時間に元の形状のレンガ壁105に復帰することになる。
伸縮防水シート102、換気目地112、換気筒114あるいは梯子筋116の使用は適宜不要としたり、使用する割合を変更できることはもちろんである。また、通気層192の厚さも自由に設計できることは当然である。また、換気筒114を構成する筒部分の形状は円筒である必要はない。すなわち、筒の断面は円形以外にも楕円形、方形、三角形等の各種の形状が可能である。更に実施の形態で換気目地112はZ字形の折り返し片134を備えることにしたが、これについても換気を可能とする形状で各種の形状変更が可能である。
また、実施の形態では化粧レンガ104として図7に示した10個の穴105が貫通したレンガを使用したが、穴105のサイズや個数は実施の形態に限定されず、中実となっていてもよい。また、化粧レンガ104の材質は特に限定されず、レンガ壁105の一部にレンガ以外の材質のブロック形状の構造体が使用されても本発明を同様に適用可能であることは当然である。
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
住宅の骨組みとしての構造躯体と、
この構造躯体における前記した住宅の外部との境界面に対して釘によって固定される平板状の構造強化用面材と、
この構造強化用面材を構成する面と所定の間隔を保つようにして前記した住宅の外部に配置され、目地を介して直方体をした化粧レンガを壁状に垂直方向および水平方向に複数配置してなるレンガ壁と、
このレンガ壁を垂直方向および水平方向に所定の長さからなる単位領域としてのユニットごとに架空的に分割したときの、これらのユニット単位で前記した構造強化用面材の対応位置から、断面が円形をし一端部分を螺刻された1本の鋼材の前記した一端部分を螺入することでその部分を固定すると共に、その鋼材の他端部分を前記したレンガ壁の前記した化粧レンガ同士が垂直方向に隣接して配置されるべき箇所に水平面内で折り曲げて配置して前記した目地と共に固定することで前記した構造躯体とレンガ壁をユニット単位で支持するウオールタイ
とを具備することを特徴とするレンガ壁支持構造。
(付記2)
前記したウオールタイと前記した構造強化用面材および前記したレンガ壁の接点は、共に剛接合となっていることを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記3)
前記した構造躯体が耐震設計における許容範囲内での最大の揺れを生じたとき、前記した構造躯体およびレンガ壁にそれぞれの端部を固定したウオールタイが降伏点に未到達となるような化粧レンガの集まりからなる矩形をした仮想領域を前記したウオールタイの1本1本が担当して受け持つユニットとして予め設定しておくことを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記4)
前記した構造躯体が耐震設計における許容範囲内での最大の揺れを生じたとき、前記した構造躯体およびレンガ壁にそれぞれの端部を固定したウオールタイが可逆的な変位を行い、外力を除去すると短時間に元の形状に復帰する範囲の化粧レンガの集まりからなる矩形をした仮想領域を前記したウオールタイの1本1本が担当して受け持つユニットとして予め設定しておくことを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記5)
前記したウオールタイの前記した一端部分の先端はテーパ形状に螺刻されており、前記した一端部分の全体を前記した間柱に螺入して固定することを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記6)
前記したウオールタイの前記した他端部分は水平に折れ曲がった形状に加工された後、前記した化粧レンガ同士の垂直方向における接合箇所であるモルタル目地にそれぞれ埋設されることで前記したレンガ壁に固定されることを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記7)
前記した構造躯体の基礎を構成する垂直な壁面における前記したレンガ壁と対向する面の上部には防水シートの上部が配置され、この防水シートの下部は前記したレンガ壁の最下端面と前記した基礎を構成する所定の水平な面の間に挟持されていることを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記8)
前記したレンガ壁の所定段を構成する横一列に配置された前記した化粧レンガの接合部の少なくとも一部には、所定の形状をした換気筒が配置されていることを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記9)
前記したレンガ壁の所定段を構成する横一列に配置された前記した化粧レンガの上面と更に1段上に横一列に配置された化粧レンガの下面との間に配置される目地には、梯子を水平に配置した形状をした梯子筋が構造強化部材として埋設されていることを特徴とする付記1記載のレンガ壁支持構造。
(付記10)
前記した梯子筋は横方向に連なる前記したユニットを構成する複数の前記した化粧レンガの上部を1箇所で横断するように配置されることを特徴とする付記9記載のレンガ壁支持構造。
(付記11)
住宅の骨組みとしての構造躯体における前記した住宅の外部との境界面に平板状の構造強化用面材を釘によって固定する構造強化用面材固定ステップと、
この構造強化用面材固定ステップで固定した前記した構造強化用面材に対して前記した基礎からの高さが予め定めた1ユニットの高さ単位で前記した化粧レンガが積み上げられるたびに予め定めた水平方向に間隔を置いて細長い鋼材からなるウオールタイの一端部分を貫通させ前記した構造躯体にねじ込むことで剛接合するウオールタイ一端側剛接合ステップと、
このウオールタイ一端側剛接合ステップで一端部分を構造躯体に剛接合した前記したウオールタイの他端側を水平面内で直角に折り曲げるウオールタイ折り曲げステップと、
前記した住宅の基礎に対して前記した構造強化用面材と所定の間隔を置いて化粧レンガを1段ずつ積層して所定サイズのレンガ壁を形成していく化粧レンガ積層ステップと、
この化粧レンガ積層ステップで前記した化粧レンガを1段ずつ積層していくとき、前記したウオールタイ一端側剛接合ステップで前記した構造強化用面材に剛接合したウオールタイのいずれかが前記した化粧レンガの所定段における上面の高さに一致するようになったとき、該当するウオールタイにおける前記したウオールタイ折り曲げステップで直角に折り曲げた前記した他端側を、この折り曲げにより生じた面がこれらの化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置することで剛接合するウオールタイ他端側剛接合ステップと、
このウオールタイ他端側剛接合ステップで前記した該当するウオールタイを化粧レンガの前記した上面と平行になるように配置した後、その上に目地を介して前記した化粧レンガの積層を開始することで予め定めた高さまで化粧レンガの積み上げと前記したウオールタイの剛接合を順次行ってレンガ壁を形成するレンガ壁形成ステップ
とを具備することを特徴とするレンガ壁形成方法。
(付記12)
前記した化粧レンガ積層ステップで前記した化粧レンガを積層する過程で前記した1ユニットを単位として前記したレンガ壁の高さが高くなるたびに次の段の化粧レンガを積み上げる前に梯子を水平に配置した形状をした梯子筋を構造強化部材として前記した化粧レンガの上面に配置する梯子筋配置ステップを更に具備することを特徴とする付記11記載のレンガ壁形成方法。
(付記13)
前記した化粧レンガ積層ステップで前記した化粧レンガを積層する過程で、前記した構造強化用面材と前記したレンガ壁の間の空間の換気が必要とされる所定の高さに相当する化粧レンガ同士の継ぎ目に所定の形状をした換気手段を配置する換気手段配置ステップを更に具備することを特徴とする付記11記載のレンガ壁形成方法。
(付記14)
前記した換気手段は所定の形状をした換気筒あるいは換気用の目地であることを特徴とする付記13記載のレンガ壁形成方法。
以上説明したレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法は、住宅のレンガ壁に適用される他に、レンガ壁を使用した一般の建築物におけるレンガ壁支持構造およびレンガ壁形成方法としても利用可能である。
10 レンガ壁支持構造
11 構造躯体
12 構造強化用面材
13、105 レンガ壁
14、107 ウオールタイ
20 レンガ壁形成方法
21 構造強化用面材固定ステップ
22 ウオールタイ一端側剛接合ステップ
23 ウオールタイ折り曲げステップ
24 化粧レンガ積層ステップ
25 ウオールタイ他端側剛接合ステップ
26 レンガ壁形成ステップ
101 外周布基礎
102 伸縮防水シート
103 モルタル目地
104 化粧レンガ
106 間柱
106A ウオールタイ固定用間柱
106B 釘固定用間柱
107A ネジ部分
108、206 構造用合板
109 釘
111 レンガ層
112 換気目地
114 換気筒
116 梯子筋
183 ユニット
191 バネ
192 通気層
201 土台
202 試験用間柱
203 加力用桁

Claims (14)

  1. 住宅の骨組みとしての構造躯体と、
    この構造躯体における前記住宅の外部との境界面に対して釘によって固定される平板状の構造強化用面材と、
    この構造強化用面材を構成する面と所定の間隔を保つようにして前記住宅の外部に配置され、目地を介して直方体をした化粧レンガを壁状に垂直方向および水平方向に複数配置してなるレンガ壁と、
    このレンガ壁を垂直方向および水平方向に所定の長さからなる単位領域としてのユニットごとに架空的に分割したときの、これらのユニット単位で前記構造強化用面材の対応位置から、断面が円形をし一端部分を螺刻された1本の鋼材の前記一端部分を螺入することでその部分を固定すると共に、その鋼材の他端部分を前記レンガ壁の前記化粧レンガ同士が垂直方向に隣接して配置されるべき箇所に水平面内で折り曲げて配置して前記目地と共に固定することで前記構造躯体とレンガ壁をユニット単位で支持するウオールタイ
    とを具備することを特徴とするレンガ壁支持構造。
  2. 前記ウオールタイと前記構造強化用面材および前記レンガ壁の接点は、共に剛接合となっていることを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  3. 前記構造躯体が耐震設計における許容範囲内での最大の揺れを生じたとき、前記構造躯体およびレンガ壁にそれぞれの端部を固定したウオールタイが降伏点に未到達となるような化粧レンガの集まりからなる矩形をした仮想領域を前記ウオールタイの1本1本が担当して受け持つユニットとして予め設定しておくことを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  4. 前記構造躯体が耐震設計における許容範囲内での最大の揺れを生じたとき、前記構造躯体およびレンガ壁にそれぞれの端部を固定したウオールタイが可逆的な変位を行い、外力を除去すると短時間に元の形状に復帰する範囲の化粧レンガの集まりからなる矩形をした仮想領域を前記ウオールタイの1本1本が担当して受け持つユニットとして予め設定しておくことを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  5. 前記ウオールタイの前記一端部分の先端はテーパ形状に螺刻されており、前記一端部分の全体を前記間柱に螺入して固定することを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  6. 前記ウオールタイの前記他端部分は水平に折れ曲がった形状に加工された後、前記化粧レンガ同士の垂直方向における接合箇所であるモルタル目地にそれぞれ埋設されることで前記レンガ壁に固定されることを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  7. 前記構造躯体の基礎を構成する垂直な壁面における前記レンガ壁と対向する面の上部には防水シートの上部が配置され、この防水シートの下部は前記レンガ壁の最下端面と前記基礎を構成する所定の水平な面の間に挟持されていることを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  8. 前記レンガ壁の所定段を構成する横一列に配置された前記化粧レンガの接合部の少なくとも一部には、所定の形状をした換気筒が配置されていることを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  9. 前記レンガ壁の所定段を構成する横一列に配置された前記化粧レンガの上面と更に1段上に横一列に配置された化粧レンガの下面との間に配置される目地には、梯子を水平に配置した形状をした梯子筋が構造強化部材として埋設されていることを特徴とする請求項1記載のレンガ壁支持構造。
  10. 前記梯子筋は横方向に連なるユニットを構成する複数の前記化粧レンガの上部を1箇所で横断するように配置されることを特徴とする請求項9記載のレンガ壁支持構造。
  11. 住宅の骨組みとしての構造躯体における前記住宅の外部との境界面に平板状の構造強化用面材を釘によって固定する構造強化用面材固定ステップと、
    この構造強化用面材固定ステップで固定した前記構造強化用面材に対して前記基礎からの高さが予め定めた1ユニットの高さ単位で前記化粧レンガが積み上げられるたびに予め定めた水平方向に間隔を置いて細長い鋼材からなるウオールタイの一端部分を貫通させ前記構造躯体にねじ込むことで剛接合するウオールタイ一端側剛接合ステップと、
    このウオールタイ一端側剛接合ステップで一端部分を構造躯体に剛接合した前記ウオールタイの他端側を水平面内で直角に折り曲げるウオールタイ折り曲げステップと、
    前記住宅の基礎に対して前記構造強化用面材と所定の間隔を置いて化粧レンガを1段ずつ積層して所定サイズのレンガ壁を形成していく化粧レンガ積層ステップと、
    この化粧レンガ積層ステップで前記化粧レンガを1段ずつ積層していくとき、前記ウオールタイ一端側剛接合ステップで前記構造強化用面材に剛接合したウオールタイのいずれかが前記化粧レンガの所定段における上面の高さに一致するようになったとき、該当するウオールタイにおける前記ウオールタイ折り曲げステップで直角に折り曲げた前記他端側を、この折り曲げにより生じた面がこれらの化粧レンガの前記上面と平行になるように配置することで剛接合するウオールタイ他端側剛接合ステップと、
    このウオールタイ他端側剛接合ステップで前記該当するウオールタイを化粧レンガの前記上面と平行になるように配置した後、その上に目地を介して前記化粧レンガの積層を開始することで予め定めた高さまで化粧レンガの積み上げと前記ウオールタイの剛接合を順次行ってレンガ壁を形成するレンガ壁形成ステップ
    とを具備することを特徴とするレンガ壁形成方法。
  12. 前記化粧レンガ積層ステップで前記化粧レンガを積層する過程で前記1ユニットを単位として前記レンガ壁の高さが高くなるたびに次の段の化粧レンガを積み上げる前に梯子を水平に配置した形状をした梯子筋を構造強化部材として前記化粧レンガの上面に配置する梯子筋配置ステップを更に具備することを特徴とする請求項11記載のレンガ壁形成方法。
  13. 前記化粧レンガ積層ステップで前記化粧レンガを積層する過程で、前記構造強化用面材と前記レンガ壁の間の空間の換気が必要とされる所定の高さに相当する化粧レンガ同士の継ぎ目に所定の形状をした換気手段を配置する換気手段配置ステップを更に具備することを特徴とする請求項11記載のレンガ壁形成方法。
  14. 前記換気手段は所定の形状をした換気筒あるいは換気用の目地であることを特徴とする請求項13記載のレンガ壁形成方法。
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