JP2014201909A - シールドトンネルのセグメント組立方法及びそれに用いるトンネル掘進機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大断面トンネルの外殻部を構築するにあたり、その外殻部を構築するための小断面シールドトンネルの連結箇所を減らす。【解決手段】本発明に係るトンネル掘進機1は、セグメント組立空間4のうち、カッターヘッド2に近い前方空間5に補強用中壁6を配置し、該補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメント11をコの字状のセグメント組立体12,12にそれぞれ組み立てることができるようになっているとともに、セグメント組立体12,12が前方空間5から後方空間7に相対移動してきたとき、該後方空間において、相異なるセグメント組立体12,12の開放端の間に拡がる離間スペース31に連結用セグメント21を嵌め込むことで、該セグメント組立体を相互に連結できるように構成してある。【選択図】 図1

Description

本発明は、大断面トンネルを小断面のシールドトンネルを相互連結して構築する際に適用されるシールドトンネルのセグメント組立方法及びそれに用いるトンネル掘進機に関する。
シールドマシンを用いたトンネルの造成が国内外で多数行われており、その技術も多種多様になってきているとともに、地下空間に求められる需要もますます大規模になっているが、一台のシールドマシンで構築可能な断面の大きさは、その製作コストや製作場所の関係で限度があり、直径が20mを超えるような大断面トンネルを単体のシールドマシンで全面掘削することは現実的ではない。特に、道路の分合流地点のように大断面区間が短距離の場合には、高額のマシン製造はコスト面から不合理である。
上述したような大断面トンネルを掘削する技術しては、現在、パイプルーフと呼ばれる直線状又は曲線状のパイプを支保工とすることで既設のシールドトンネルを拡幅したり2つのシールドトンネルを一体化したりするパイプルーフ工法や、小断面のシールドトンネルを相互に連結して大断面トンネルの外殻部を構築し、しかる後、その内側を掘削するMMSTと呼ばれる工法などが採用されている。
これらの工法はいずれも大断面トンネルを構築可能な工法として実績があるが、パイプルーフ工法では、パイプルーフ内側の地盤を掘削する際、応力開放に伴って地盤に変状が生じる傾向があり、これを防止しようとすると、パイプループの設置スパンを短くせねばならず、施工能率の低下が懸念される。
また、MMST工法では、隣り合う2つのシールドトンネルを相互連結しなければならないため、地盤改良による止水性の確保やセグメントを切り開くための補強が不可欠となり、パイプルーフ工法と同様、施工能率の点で改善の余地があった。
実開平7−38296号公報 特開平8−60988号公報 特開平9−291787号公報
ここで、MMST工法では、小断面のシールドトンネルにおける連結方向に沿った寸法、すなわちそれらが連結されて外殻部となったときの周方向に沿った寸法を大きくすることにより、外殻部を構成するシールドトンネルの総数、ひいては連結箇所が減少し、その分、施工能率を改善することが可能であり、そのためには、連結方向に沿ったシールドマシンの寸法を大きくすればよい。
しかしながら、シールドマシンは、既設のセグメント列の先頭にあらたなセグメントを連続的に接合しつつ、そのセグメント列から反力をとる形で前進していくものであるため、後方に開いた中空の筒状胴体で後部が構成されている。
そのため、周辺地山からの土圧を支持する上では、縦横比が過大な矩形断面のシールドマシンは、構造上不利にならざるを得ず、結果として、外殻部を構成するシールドトンネルの連結箇所を十分に減らすことができないのが現状である。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、外殻部を構成するシールドトンネルの連結箇所を減らすことが可能なシールドトンネルのセグメント組立方法及びそれに用いるトンネル掘進機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るシールドトンネルのセグメント組立方法は請求項1に記載したように、トンネル掘進機に備えられ前方開口にカッターヘッドが設けられた筒状胴体の後方内部にセグメント組立空間を設け、該セグメント組立空間でセグメントを組み立てるシールドトンネルのセグメント組立方法において、
前記セグメント組立空間のうち、前記カッターヘッドに近い側の前方空間に前記筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように配置された補強用中壁を挟み込むようにその両側で前記セグメントを該補強用中壁側に開いた形状のセグメント組立体にそれぞれ組み立て、
前記カッターヘッドから離隔した側の後方空間において、前記各セグメント組立体のうち、相異なるセグメント組立体にそれぞれ属しかつ互いに対向する開放端の間に拡がる離間スペースに連結用セグメントを嵌め込むことで前記各セグメント組立体を相互に連結してセグメントリングとするものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント組立方法は、前記前方空間において前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置するものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント組立方法は、前記前方空間において前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に離間方向荷重を載荷することで該セグメント組立体の形状を保持し、前記連結工程の後、前記後方空間において前記離間方向荷重を除荷するとともに、前記セグメントリングの対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置するものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント組立方法は、前記連結用セグメントの対向内面に各端が接合されるように前記補強柱を設置したものである。
また、本発明に係るトンネル掘進機は請求項5に記載したように、カッターヘッドが前方開口に設置された筒状胴体の後方内部にセグメントを組み立てるためのセグメント組立空間が設けられてなるトンネル掘進機において、
前記セグメント組立空間のうち、前記カッターヘッドに近い側の前方空間に前記筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように補強用中壁を配置するとともに、該補強用中壁を挟み込むようにその両側で前記セグメントを該補強用中壁側に開いた形状のセグメント組立体にそれぞれ組み立てることができるように構成し、前記カッターヘッドから離隔した側の後方空間で前記各セグメント組立体を相互に連結できるように構成したものである。
また、本発明に係るトンネル掘進機は、前記各セグメント組立体のうち、相異なるセグメント組立体にそれぞれ属しかつ互いに対向する開放端の間に拡がる離間スペースに嵌め込まれることで該各セグメント組立体を相互に連結可能な連結用セグメントを前記離間スペースに嵌め込む連結セグメント挿入機構を前記後方空間に配置するとともに、該連結セグメント挿入機構を、前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に各端が接合されるように配置された補強柱に前後方向に移動自在となるように取り付けたものである。
また、本発明に係るトンネル掘進機は、前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に伸縮部材の先端がそれぞれ押し当てられることで該セグメント組立体の形状を保持できるように構成された形状保持機構を、前記後方空間から前記前方空間へ移設自在となるように前記セグメント組立空間に配置したものである。
第1の発明に係るシールドトンネルのセグメント組立方法においては、トンネル掘進機に設けられたセグメント組立空間のうち、カッターヘッドに近い側の前方空間に、筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように補強用中壁を配置してあり、セグメント組立空間でセグメントを組み立てるにあたっては、まず、この補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメントをセグメント組立体へとそれぞれ組み立てる。
次に、トンネル掘進機の前進に伴ってセグメント組立体が相対的に前方空間から後方空間へと移動したとき、後方空間では補強用中壁が設置されてないため、各セグメント組立体のうち、相異なるセグメント組立体にそれぞれ属する開放端は、補強用中壁で隔てられた状態から互いに対向する状態へと移行するので、それらの開放端の間に拡がる離間スペースに連結用セグメントを嵌め込むことで、各セグメント組立体を相互に連結する。
このようにすると、セグメントは、補強用中壁が設置された前方空間で該補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメント組立体へとそれぞれ組み立てられてから、補強用中壁が設置されていない後方空間でそれらのセグメント組立体が互いに連結される、いわば二段階組立でセグメントリングへと組み上げられる。
したがって、横断面における縦横比が大きな筒状胴体を補強用中壁で補強しつつ、従前通り、既設のセグメント列の先頭にあらたなセグメントをセグメントリングとして連続的に接合することが可能となる。
一方、上述した第1の発明を実施するのに適した第2の発明に係るトンネル掘進機は、セグメント組立空間のうち、カッターヘッドに近い側の前方空間に筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように補強用中壁を配置するとともに、該補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメントを該補強用中壁側に開いたセグメント組立体へとそれぞれ組み立てることができるように構成し、カッターヘッドから離隔した側の後方空間で各セグメント組立体を相互に連結できるように構成してある。
このようにすると、前方空間に設置された補強用中壁は、筒状胴体を介して作用する周辺地山からの土圧を支持し、該筒状胴体にたわみ変形が生じるのを防止する。加えて、後方空間では補強用中壁が設置されていないため、該後方空間でのセグメント組立体同士の連結作業が妨げられるおそれもない。
したがって、従前通り、既設のセグメント列の先頭にあらたなセグメントをセグメントリングとして連続的に接合することを可能にしつつ、横断面における縦横比が大きな筒状胴体を補強用中壁で補強することが可能となる。
上述した各発明は、大断面トンネルの構築に主として適用されるため、シールドトンネル単体ではなく、環状に連結した複数のシールドトンネルとして実施することが想定されるし、大断面トンネルは都心部での需要が高いため、使用するトンネル掘進機も、主として土砂地盤を掘削するシールドマシンが想定されるが、横断面の縦横比が大きなシールドトンネルを単体で構築する場合にも適用が可能であるし、山地部に構築するのであれば、シールド型TBMに適用するようにしてもかまわない。
筒状胴体は、横断面が矩形状をなすものが典型例であるが、横断面における縦横比が大きいものであれば、矩形状断面に限定されるものではなく、例えばその短手側が半円形であるものや、円形断面をずらしつつ複数並べた複円形あるいは多円形といわれる断面のものも包摂される。
補強用中壁は、筒状胴体の横断面における縦横比が大きいことに起因する長手側でのたわみ変形を防止することが目的であって、周辺地山からの土圧を支持できるように厚みや材質を適宜決定すればよい。
ここで、補強用中壁は、前方空間に配置されかつ後方空間には配置されないように構成されるが、カッターヘッド側については、前方空間の最前部を越えて、すなわち筒状胴体の前方内部まで延設することにより、筒状胴体をより強固に補強することが可能であって、例えばカッターヘッド背後に設けられた隔壁近傍までをその延設範囲とすることができる。
また、補強用中壁は、前方空間全体にわたって、又は前方空間とその最前部を越えた延設範囲全体にわたって、連続的に延びた構成が典型例として想定されるが、土圧支持のための剛性確保に問題がないのであれば、例えば列状という形で前方空間又はその延設範囲に離散的に配置する構成も採用可能であり、具体的には、前方空間には連続的に配置し、その延設範囲には列状に離散配置する構成を採用することで、筒状胴体の前方内部に設置された様々な設備や配管との干渉を回避しつつ、あるいは筒状胴体の前方内部における横断面長手方向に沿った作業員の行き来を可能にしつつ、筒状胴体の剛性を十分に確保することが可能となる。
セグメント組立体は、筒状胴体の内周面に沿った配置形状であって補強用中壁側に開いた形状となるが、筒状胴体における横断面の形状が例えば矩形状であればコの字状とし、その短手側が半円形であればC字状とすることができる。
第1の発明において、前方空間でセグメントをセグメント組立体へと組み立てる際、各セグメント組立体が自立してそれらの形状が保持され得るのであれば特段の措置は不要であるが、セグメント組立体は補強用中壁側に開いた形状であるため、組立完了後、状況によっては形状が安定せず、各開放端の対向距離が短くなる方向に変形する懸念がある。
その場合には、セグメント組立体が上述のように変形しないよう、該各開放端の間に支保工を適宜施せばよいが、その支保工を最終形態であるセグメントリングの補強柱としてそのまま残置する場合と、筒状胴体内だけの仮設とする場合の二通りを選択することが可能である。
ここで、各開放端の間に施す支保工をセグメントリングの補強柱としてそのまま残置する場合には、前方空間においてセグメント組立体における各開放端の対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置すれば足りる。
かかる構成においては、補強柱が、セグメント組立体の形状を保持する支保工の役目を果たすため、セグメント組立体の支保工とセグメントリングの補強工の両方が必要である場合には、それらの作業が全体として簡略化されるという利点があるものの、各セグメント組立体のそれぞれに補強柱を支保工として設置する必要があるため、補強工が過剰になる懸念があるほか、セグメントリング内には、補強柱が二列で配置されることとなり、シールドトンネル内での後作業が必要になる場合には、作業性の低下が懸念される。
一方、各開放端の間に施す支保工を筒状胴体内だけの仮設とする場合には、まず、前方空間においてセグメント組立体における各開放端の対向内面に離間方向荷重を載荷することで該セグメント組立体の形状を保持し、連結工程の後、後方空間において離間方向荷重を除荷するとともに、セグメントリングの対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置する構成を採用することができる。
かかる構成においては、補強柱が一列配置で済むほか、セグメントリング内で補強柱が一列で配置されることにより、シールドトンネル内での後作業が必要になった場合、例えば大断面トンネルの外殻部を構築する場合であってセグメントリングを切り開く必要がある場合には、シールドトンネル内での作業性が良好となる。
セグメント組立体を連結した後に補強柱を設置する後者の場合、セグメントリングのどの位置に補強柱を設置するかは任意であるが、各セグメント組立体の間に嵌め込まれた連結用セグメントの対向内面に各端が接合されるように補強柱を設置したならば、該補強柱を連結用セグメントの嵌込み補強としても機能させることが可能となる。
第2の発明において、セグメント組立体が第1の発明で述べたたわみ変形しないよう、その各開放端の間に支保工を設置するとともに、該支保工を最終形態であるセグメントリングの補強柱としてそのまま残置する場合、相異なるセグメント組立体間の離間スペースに連結用セグメントを嵌め込むための連結セグメント挿入機構を、上述の補強柱に前後方向に移動自在となるように取り付けた構成を採用したならば、連結用セグメントを効率よく嵌め込むことが可能となり、ひいてはセグメント組立体を連結してセグメントリングへと組み上げる作業を短時間に行うことができる。
一方、各開放端の間に施す支保工を筒状胴体内だけの仮設とする場合、前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に伸縮部材の先端がそれぞれ押し当てられることで該セグメント組立体の形状を保持できるように構成された形状保持機構を、前記後方空間から前記前方空間へ移設自在となるように前記セグメント組立空間に配置した構成を採用したならば、形状保持の作業を効率よく行うことが可能となる。
本実施形態に係るトンネル掘進機1の図であり、(a)は縦断面図、(b)はA−A線方向からの矢視図、(c)はB−B線方向からの矢視図。 同じく本実施形態に係るトンネル掘進機1の後方から見た部分斜視図。 本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント組立方法をトンネル掘進機1を用いて実施している様子を示した縦断面図。 変形例に係るシールドトンネルのセグメント組立方法を示した部分斜視図。 トンネル掘進機及びシールドトンネルのセグメント組立方法の変形例を示した図であり、(a)は縦断面図、(b)はC−C線方向から見た矢視図。 トンネル掘進機及びシールドトンネルのセグメント組立方法の別の変形例を示した縦断面図。 同じくトンネル掘進機及びシールドトンネルのセグメント組立方法の別の変形例を示した図であり、(a)はD−D線方向から見た矢視図、(b)はE−E線方向から見た矢視図。
以下、本発明に係るトンネル掘進機及びそれを用いたシールドトンネルのセグメント組立方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係るトンネル掘進機1を示した図である。これらの図に示すように、本実施形態に係るトンネル掘進機1は、土砂地盤を掘削するシールドマシンとして構成してあり、従来の矩形シールドと同様、筒状胴体3の前方開口にカッターヘッド2,2を並設するとともに、該筒状胴体の後方内部にセグメント11を組み立てるためのセグメント組立空間4を設けてある。
筒状胴体3は、横断面の高さが例えば5m、幅が10m程度で、縦横比が2程度の矩形状断面をなすように構成すればよい。
セグメント組立空間4は、セグメント11を組み立ててこれを既設のセグメント列の先頭に配置するためのエレクター8やセグメント列から反力をとってトンネル掘進機1を前進させるための推進ジャッキ10が設置された近傍位置を概ね最前部とし、筒状胴体3のテール縁部13を最後部とするが、本実施形態では、該セグメント組立空間のうち、カッターヘッド2に近い側、すなわちエレクター8や推進ジャッキ10が設置された近傍位置を概ね最前部、筒状胴体3のテール縁部13から距離dの位置を最後部とした前方空間5に補強用中壁6を配置し、該補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメント11を該補強用中壁側に開いた形状、本実施形態ではコの字状のセグメント組立体12,12にそれぞれ組み立てることができるように構成してある。
補強用中壁6は、筒状胴体3の材軸、図1(a)で言えば左右方向と配置面が平行になるように配置してあるとともに、図1(c)でよくわかるように、筒状胴体3の対向内周面であって、その横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように配置してある。
補強用中壁6は、上述したように前方空間5に配置されたものであって、筒状胴体3のテール縁部13から距離dの位置を後端として配置してあるが、カッターヘッド2の側については、該カッターヘッドからの土砂を取り込むためのチャンバーを介してその背後に設けられた隔壁9近傍を前端としてあり、前方空間5の最前部を越えた隔壁9近傍までを延設範囲としてある。
一方、トンネル掘進機1は、セグメント組立空間4のうち、カッターヘッド2から離隔した側の空間、すなわち筒状胴体3のテール縁部13から距離dの位置を最前部、筒状胴体3のテール縁部13を最後部とした空間を後方空間7とし、該後方空間にセグメント組立体12,12が前方空間5から相対移動してきたとき、セグメント組立体12,12のうち、一方のセグメント組立体12の開放端とそれに対向する他方のセグメント組立体12の開放端との間に拡がる離間スペース31に連結用セグメント21を嵌め込むことで、該セグメント組立体を相互に連結できるように構成してある。
本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント組立方法をトンネル掘進機1を用いて実施するには、まず図3(a)に示すように、補強用中壁6を挟み込むようにその両側でセグメント11をコの字状のセグメント組立体12,12へとそれぞれ組み立てる。セグメント11の組立にあたっては、エレクター8を適宜作動させればよい。
セグメント組立体12,12は、既設のセグメント列32の先頭に連結されるように組み立てられるが、次に、図3(b)に示すように、セグメント組立体12,12から反力をとる形で推進ジャッキ10を駆動することにより、トンネル掘進機1を前進させる。
このようにすると、セグメント組立体12,12が相対的に前方空間5から後方空間7へと移動するが、後方空間7では補強用中壁6が設置されていない。
そのため、相異なるセグメント組立体12,12の開放端は、補強用中壁6で隔てられた状態から互いに対向する状態へと移行し、それらの間には離間スペース31が形成されるので、該離間スペースに連結用セグメント21を嵌め込むことで、各セグメント組立体21,21を相互に連結する。
ここで、離間スペース31は、推進ジャッキ10のストロークの伸びに応じて徐々に拡がるため、連結用セグメント21の幅を、図2のようにセグメント11の幅の例えば5分の1に設定しておくことにより、推進ジャッキ10のストロークの伸び、換言すればトンネル掘進機1の前進に合わせて連結用セグメント21を順次嵌め込んでいくように構成しておくのが望ましい。
このようにすれば、後方空間7の長さdをセグメント11の幅よりも短くすることができるので、その分、前方空間5の最後部を下げる、すなわち補強用中壁6を長くすることがことが可能となり、補強用中壁6による筒状胴体3の補強効果を十分に高めることができる。
連結用セグメント21の嵌込みによって、セグメント組立体12,12をセグメントリング33へと組み上げたならば、推進ジャッキ10を収縮させてセグメント11を組み立てるためのスペースを確保し、しかる後、あらたにセグメント11をセグメント組立体12,12へと組み立てる。
以下同様にして、前方空間5でのセグメント組立体12,12の組立、推進ジャッキ10の伸張による該セグメント組立体の後方空間7への相対移動、連結用セグメント21によるセグメント組立体12,12の連結、推進ジャッキ10の収縮、及びあらたなセグメント組立体12,12の組立からなる一連の工程を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態に係るトンネル掘進機1及びそれを用いたシールドトンネルのセグメント組立方法によれば、前方空間5に補強用中壁6を設置し、該補強用中壁により、筒状胴体3を介して作用する周辺地山からの土圧を支持するとともに、セグメント11を組み立てるにあたっては、補強用中壁6が設置された前方空間5で該補強用中壁を挟み込むようにその両側でセグメント組立体12,12へとまずは組み立てた後、補強用中壁6が設置されていない後方空間7でセグメント組立体12,12を連結用セグメント21を介して互いに連結する、いわば二段階組立でセグメントリング33へと組み上げるようにしたので、従前通り、既設のセグメント列32の先頭にあらたなセグメントをセグメントリング33として連続的に接合することを可能にしつつ、横断面における縦横比が大きな筒状胴体3を補強用中壁6で補強してそのたわみ変形を防止することが可能となる。
また、本実施形態に係るトンネル掘進機1及びそれを用いたシールドトンネルのセグメント組立方法によれば、上述の作用効果によってトンネル掘進機1の縦横比を大きくすることができるため、大断面トンネルの外殻部を構築する場合において、連結すべき小断面シールドトンネルの個数、ひいては小断面シールドトンネルの連結箇所を減らすことが可能となり、かくして大断面トンネルの外殻部を効率よく構築することが可能となる。
本実施形態では、推進ジャッキ10を伸張させつつ、連結用セグメント21を順次嵌め込んでいき、それら連結用セグメント21がすべて嵌め込まれた後、すなわちセグメントリング33が組み立てられた後、推進ジャッキ10を収縮させてあらたなセグメント組立体12の組立を行うようにしたが、補強用中壁6をそれほど長くせずとも筒状胴体3を十分に補強することが可能であって、その分、後方空間7に余裕を持たせることができるのであれば、推進ジャッキ10が最大ストロークになった状態でもなお、セグメント組立体12全体が後方空間7にとどまるようにする構成が可能であり、この場合であれば、連結用セグメント21の嵌込みを行っている間、推進ジャッキ10を収縮させてスペースを確保するとともに、該スペースにあらたなセグメント組立体12の組立を行うことが可能である。
また、本実施形態では、推進ジャッキ10が最大ストロークとなったとき、セグメント組立体12の全幅がすべて前方空間5から抜けるとともに後方空間7にて連結用セグメント21の嵌込みが完了するように構成したが、推進ジャッキ10が最大ストローク長になるタイミングと、連結用セグメント21の嵌込みによるセグメント組立体12,12の連結が完了するタイミングとは必ずしも一致する必要はない。
すなわち、推進ジャッキ10の設置位置の関係で、セグメント組立体12の全幅が後方空間7に入らずに一部が前方空間5に残ってしまい、全ての連結用セグメント21、上述の実施形態では5つの連結用セグメント21を同一工程で離間スペース31に全て嵌め込むことができない場合であっても、残りの連結用セグメント21は、次の工程で離間スペース31が生じるので、そのときに嵌め込めば足りる。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、セグメント組立体12,12へと組み立てた後、状況によってはその形状が安定せず、各開放端の対向距離が短くなる方向に変形する懸念があるとともに、それらを連結してセグメントリング33とした後、周辺地山からの土圧を支持するために該セグメントリング内に補強柱が必要になることがある。
その場合には、セグメント11をセグメント組立体12へと組み立てた後、図4に示すように、前方空間5でセグメント組立体12における各開放端の対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱41を支保工として設置すればよい。
かかる構成によれば、周辺地山からの土圧を支持するための補強柱41を、セグメント組立中においては、セグメント組立体12の形状を保持するための支保工として有効利用することが可能となる。
ここで、補強柱41を、セグメント組立体12の支保工として該セグメント組立体における開放端の対向内面に設置する場合、図5に示したように、連結用セグメント21を離間スペース31に嵌め込むための連結セグメント挿入機構51を後方空間7に配置した構成を採用することができる。
連結セグメント挿入機構51は、伸縮ジャッキ本体の側方にガイドレール53,53を突設してなり、該ガイドレールを、補強柱41の対向側面に設けたガイド受け52,52の上に摺動自在に載せることにより、前後方向、すなわち筒状胴体3の材軸方向に沿って移動できるようになっている。
かかる構成においては、推進ジャッキ10のストロークの伸び、すなわちトンネル掘進機1の前進に合わせて、連結セグメント挿入機構51を前方に移動しながら、連結用セグメント21を順次嵌め込んでいけばよい。
一方、セグメント組立体12の形状を保持するための措置として、上述の変形例に代えて、図6及び図7に示す別の変形例を採用することが可能である。これらの図に示す変形例に係るトンネル掘進機は、セグメント組立体12の形状を保持できるように構成された形状保持機構64を補強用中壁6の両側にそれぞれ設置してあり、該形状保持機構は、矩形フレーム61の上梁に伸縮部材62を立設するとともに下梁に伸縮部材63を垂設し、該各伸縮部材を伸張してそれらの先端をセグメント組立体12における各開放端の対向内面に押し当てることで、該セグメント組立体の形状を保持できるようになっている。
かかる変形例においては、図6(a)及び図7(a)に示すように、補強用中壁6の両側でセグメント組立体12をそれぞれ組み立てた後、セグメント組立体12,12の開放端側に形状保持機構64,64をそれぞれ設置し、次いで、伸縮部材62,63を作動させることにより、前方空間5においてセグメント組立体12,12における各開放端の対向内面に離間方向荷重を載荷し、該セグメント組立体の形状を保持する。
次に、図6(b)に示すように、推進ジャッキ10を作動させてトンネル掘進機1を前進させる。
すると、上述の実施形態でも述べた通り、セグメント組立体12,12が相対的に前方空間5から後方空間7へと移動するが、後方空間7では補強用中壁6が設置されていない。
そのため、相異なるセグメント組立体12,12の開放端は、補強用中壁6で隔てられた状態から互いに対向する状態へと移行し、それらの間には離間スペース31が形成されるので、図7(a)に示すように、離間スペース31に連結用セグメント21を嵌め込むことで、各セグメント組立体21,21を相互に連結してセグメントリング33に組み上げる。
ここで、離間スペース31は上述の実施形態と同様、推進ジャッキ10のストロークの伸びに応じて徐々に拡がるため、連結用セグメント21の幅を、図6(b)のようにセグメント11の幅の例えば5分の1に設定しておくことにより、推進ジャッキ10のストロークの伸び、換言すればトンネル掘進機1の前進に合わせて連結用セグメント21を順次嵌め込んでいくように構成しておくのが望ましい。
次に、連結工程が終了したら図6(c)に示すように、推進ジャッキ10を収縮させてスペースを確保し、該スペースにあらたなセグメント組立体12の組立を行うとともに、伸縮部材62,63を収縮することで上述の離間方向荷重を除荷するとともに形状保持機構64,64を前方空間5に移設し、該形状保持機構をあらたに組み立てられたセグメント組立体12,12に設置する。
形状保持機構64は、その矩形フレーム61を、補強用中壁6の側面に設けられた水平ガイドレール(図示せず)に水平移動自在に取り付けることで、スムーズに前方移設が行えるよう構成しておくのが望ましい。
以下、同様に、セグメント組立体12の組立、形状保持機構64の設置による該セグメント組立体の形状保持、推進ジャッキ10の伸張による後方空間7への相対移動、連結用セグメント21によるセグメント組立体12,12の連結、形状保持機構64の除荷、及び形状保持機構64の移設とあらたなセグメント組立体12への設置という一連の工程を繰り返し行う。
なお、セグメントリング33に周辺地山からの土圧に対する補強が必要な場合においては、図6(c)及び図7(b)に示すように、該セグメントリングの対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱65を設置すればよい。
ここで、補強柱65の各端を連結用セグメント21に接合するようにすれば、補強柱65を連結用セグメント21の嵌合補強としても利用することができる。
1 トンネル掘進機
2 カッターヘッド
3 筒状胴体
4 セグメント組立空間
5 前方空間
6 補強用中壁
7 後方空間
11 セグメント
12 セグメント組立体
21 連結用セグメント
31 離間スペース
33 セグメントリング
41 補強柱
51 連結セグメント挿入機構
64 形状保持機構
65 補強柱

Claims (7)

  1. トンネル掘進機に備えられ前方開口にカッターヘッドが設けられた筒状胴体の後方内部にセグメント組立空間を設け、該セグメント組立空間でセグメントを組み立てるシールドトンネルのセグメント組立方法において、
    前記セグメント組立空間のうち、前記カッターヘッドに近い側の前方空間に前記筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように配置された補強用中壁を挟み込むようにその両側で前記セグメントを該補強用中壁側に開いた形状のセグメント組立体にそれぞれ組み立て、
    前記カッターヘッドから離隔した側の後方空間において、前記各セグメント組立体のうち、相異なるセグメント組立体にそれぞれ属しかつ互いに対向する開放端の間に拡がる離間スペースに連結用セグメントを嵌め込むことで前記各セグメント組立体を相互に連結してセグメントリングとすることを特徴とするシールドトンネルのセグメント組立方法。
  2. 前記前方空間において前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置する請求項1記載のシールドトンネルのセグメント組立方法。
  3. 前記前方空間において前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に離間方向荷重を載荷することで該セグメント組立体の形状を保持し、前記連結工程の後、前記後方空間において前記離間方向荷重を除荷するとともに、前記セグメントリングの対向内面に端部がそれぞれ接合されるように補強柱を設置する請求項1記載のシールドトンネルのセグメント組立方法。
  4. 前記連結用セグメントの対向内面に各端が接合されるように前記補強柱を設置した請求項3記載のシールドトンネルのセグメント組立方法。
  5. カッターヘッドが前方開口に設置された筒状胴体の後方内部にセグメントを組み立てるためのセグメント組立空間が設けられてなるトンネル掘進機において、
    前記セグメント組立空間のうち、前記カッターヘッドに近い側の前方空間に前記筒状胴体の材軸と配置面が平行になるようにかつ該筒状胴体の対向内周面であってその横断面における長手側相当位置に各端が接合されるように補強用中壁を配置するとともに、該補強用中壁を挟み込むようにその両側で前記セグメントを該補強用中壁側に開いた形状のセグメント組立体にそれぞれ組み立てることができるように構成し、前記カッターヘッドから離隔した側の後方空間で前記各セグメント組立体を相互に連結できるように構成したことを特徴とするトンネル掘進機。
  6. 前記各セグメント組立体のうち、相異なるセグメント組立体にそれぞれ属しかつ互いに対向する開放端の間に拡がる離間スペースに嵌め込まれることで該各セグメント組立体を相互に連結可能な連結用セグメントを前記離間スペースに嵌め込む連結セグメント挿入機構を前記後方空間に配置するとともに、該連結セグメント挿入機構を、前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に各端が接合されるように配置された補強柱に前後方向に移動自在となるように取り付けた請求項5記載のトンネル掘進機。
  7. 前記セグメント組立体における各開放端の対向内面に伸縮部材の先端がそれぞれ押し当てられることで該セグメント組立体の形状を保持できるように構成された形状保持機構を、前記後方空間から前記前方空間へ移設自在となるように前記セグメント組立空間に配置した請求項5記載のトンネル掘進機。
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