JP2014201920A - スロープ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】携行式のスロープ装置において、強度性能と安全性能、及び可搬性能の並立を実現する。【解決手段】複数の板状体1を連接して構成されるスロープ装置において、上記板状体1を、繊維強化プラスチックで薄い波板状に形成された第1薄板材11と、該第1薄板材11の両面にそれぞれ樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第1及び第2厚板材14,15と、上記第1厚板材14及び上記第2厚板材15の外面をそれぞれ覆うように接着固定された繊維強化プラスチック製の第2及び第3薄板材12,13とからなる五層構造とする。係る構成によれば、上記第1薄板材11の山形凸条と谷形凹条が上記板状体1の長辺方向に存在し、これらがそれぞれ補強リブとして機能して上記板状体1の長手方向における剛性が向上し、撓み変形の少ない信頼性の高いスロープ装置を提供できる。【選択図】図1

Description

本願発明は、段差部に掛け渡して車椅子とか人の通行の便に供するスロープ装置であって、特に携行し得るようにコンパクトに構成されたスロープ装置に関するものである。
近年の高福祉社会への進展を背景に、公共施設等では身障者とか高齢者等が車椅子を用いて移動する場合に、スムーズで且つ安全な移動を実現すべく各種のバリアフリー対策が講じられている。
しかし、このようなバリアフリー対策は、比較的規模の大きい公共施設等が先行し、比較的規模の小さい公共施設とか民間施設、特に一般家庭においては未だ十分でなく、例えば、車椅子での移動が困難な段差部も多く存在する。このような状況から、例えば、段差部での車椅子の安全な移動等を可能とする福祉用具として、段差部に掛け渡して使用されるスロープ装置が数多く提案されている(例えば、特許文献1~3参照)。
特許文献1には、複数の繊維強化プラスチック製板を蝶番で連結して構成される基本的な携行式のスロープ装置が示されており、特にこの中では、上記繊維強化プラスチック製板の踏面の滑り対策に関する技術とか上記蝶番の構造に関する提案がなされている。
引用文献2には、特許に示される如き基本的な携行式のスロープ装置を前提とし、このスロープ装置を構成する少なくとも2枚の板部材の構造に関する技術、即ち、この板部材を、硬質材料からなる薄板状の表裏二枚の硬質薄板材と、これら表裏二枚の硬質薄板材の間に介在される軟質の厚板材で構成する技術が提案されている。
特許文献3には、複数の繊維強化プラスチック製板を蝶番で連結して構成されるスロープ装置において、上記維強化プラスチック製板の側縁部に、該維強化プラスチック製板の表面(踏面)より上方へ延出する脱輪防止壁を設けたものが開示されている。
特開2002−97768号公報 実用新案登録第3171678号公報 特開2003−230600号公報
ところで、スロープ装置、特に携行式のスロープ装置においては、車椅子等の安全な移動を確保するに十分な強度性能と安全性能、及び軽量化に代表される可搬性能が重要視されるが、上掲の各特許文献に示されるスロープ装置は、これら各性能等の何れかが偏重され、これら各性能等の並立という面において改善の余地がある。
そこで本願発明は、携行式のスロープ装置において、強度性能と安全性能、及び可搬性能の並立を実現することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、略長矩形の複数の板状体1をその短辺方向に連接して構成され、段座部に掛け渡して使用されるスロープ装置において、上記板状体1を、繊維強化プラスチックにより短辺方向へ波形が連続する薄い波板状に形成された第1薄板材11と、該第1薄板材11の一方の表面に樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第1厚板材14と、該第1薄板材11の他方の表面に樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第2厚板材15と、上記第1厚板材14の外面を覆うように接着固定された繊維強化プラスチック製の薄板状の第2薄板材12と、上記第2厚板材15の外面を覆うように接着固定された繊維強化プラスチック製の薄板状の第3薄板材13とからなる五層構造としたことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明において、上記第2厚板材15を上記第1厚板材14よりも厚肉に形成し、且つ該第2厚板材15側を踏面側に位置させたことを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明において、上記第2薄板材12を上記第3薄板材13よりも厚肉に形成し、且つ上記第3薄板材13側を踏面側に位置させたことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明において、上記板状体1の短辺方向の両縁部のうち、スロープ装置の外縁側に対応する縁部に、該板状体1の表面から上方へ延出する脱輪防止壁4を設けるとともに、該脱輪防止壁4の内側壁面4aをその基端側から頂面側へ向かってスロープ幅方向外側へ傾斜する傾斜面としたことを特徴としている。
本願の第5の発明では、上記第1、第2、第3又は第4の発明において、上記板状体1の裏面側に、該板状体1から下方への張出量が調整可能とされ、且つその接地状態においては上記板状体1の撓み変形を規制し得るように構成された補助脚20を備えたことを特徴としている。
(a)本願の第1の発明に係るスロープ装置によれば、樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第1厚板材14と第2厚板材15のそれぞれの外面に繊維強化プラスチック製の薄板状の第2薄板材12及び第3薄板材13を接着固定するのに加えて、上記第1厚板材14と上記第2厚板材15の間に、繊維強化プラスチックにより短辺方向へ波形が連続する薄い波板状に形成された第1薄板材11を介在させた五層構造とされているので、該第1薄板材11の波形によって形成される山形凸条と谷形凹条が上記板状体1の長辺方向(即ち、板状体1上における車椅子等の進行方向)に存在し、これらがそれぞれ補強リブとして機能することから、この山形凸条と谷形凹条の補強作用によって上記板状体1の長手方向における剛性が、例えば、この第1薄板材11が存在しない場合に比して飛躍的に向上するとともに、該第1薄板材11が薄い波板状であってこれを採用することに伴う重量アップ及びコストアップを共に低く抑えることができ、これらの相乗効果として、高強度で荷重の負荷時(車椅子等の移動時)における撓み変形が少なく使用時の信頼性が高く、且つ可搬性に優れたスロープ装置を安価に提供することができる。
(b)本願の第2の発明に係るスロープ装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記第2厚板材15を上記第1厚板材14よりも厚肉に形成し、且つ該第2厚板材15側を踏面側に位置させているので、上記スロープ装置の使用状態においては、上記第2厚板材15が上記板状体1の厚さ方向中央よりも下側(スロープ装置の裏面側)に位置することとなり、上記板状体1が負荷重量を受けて撓み変形を生じる場合、上記第2厚板材15は引張側における強度メンバーとして機能し、該板状体1の撓み変形が効果的に抑えられ、延いては上記スロープ装置の使用時における信頼性の更なる向上が期待できる。
(c)本願の第3の発明に係るスロープ装置によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記第2薄板材12を上記第3薄板材13よりも厚肉に形成し、且つ上記第3薄板材13側を踏面側に位置させているので、上記板状体1が負荷重量を受けて撓み変形を生じ、上記第2薄板材12が引張側における強度メンバーとして機能する場合、該第2薄板材12の引張抵抗に基づく上記板状体1の撓み変形の抑制効果が促進され、結果的に上記板状体1の撓み変形が効果的に抑えられ、延いては上記スロープ装置の使用時における信頼性の更なる向上が期待できる。
(d)本願の第4の発明に係るスロープ装置によれば、上記(a)、(b)又は(c)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記板状体1の短辺方向の両縁部のうち、スロープ装置の外縁側に対応する縁部に、該板状体1の表面から上方へ延出する脱輪防止壁4を設けるとともに、該脱輪防止壁4の内側壁面4aをその基端側から頂面側へ向かってスロープ幅方向外側へ傾斜する傾斜面としているので、上記スロープ装置の上記板状体1上を車椅子が移動するとき、例えば、走行方向が振れて車輪が上記脱輪防止壁4の内側壁面4aに乗り上げるような状況となった場合、車輪は上記内側壁面4aからこれに沿って下方へ滑り落ちるような強制力を受けることから、上記内側壁面4aへの乗り上げ状態が早期に解消され、より高い脱輪防止効果が得られ、延いては車椅子使用時における安全性がさらに向上することになる。
(e)本願の第5の発明に係るスロープ装置によれば、上記(a)、(b)、(c)又は(d)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記板状体1の裏面側に、該板状体1から下方への張出量が調整可能とされ、且つその接地状態においては上記板状体1の撓み変形を規制し得るように構成された補助脚20を備えているので、例えば、長尺のスロープ装置であって、しかも負荷重量が嵩むような使用条件下での使用であっても、使用に際して予め上記補助脚20を張り出し状態に設定しておくことで、上記スロープ装置の撓み変位を確実に抑えることができ、板状体1の撓み変形による不安感を抱くことなく安心してスロープ装置を使用することができる。
また、上記補助脚20が、上記板状体1から下方への張出量が調整可能とされていることから、上記スロープ装置の使用現場ごとに異なる該スロープ装置の掛渡角度の変化に拘らず、常に撓み変位が低く抑えられた状態でスロープ装置を使用することができ、その使用上の信頼性が向上し、特に長尺のスロープ装置においてはその効果が顕著である。
本願発明の第1の実施の形態に係るスロープ装置の全体斜視図である。 図1に示したスロープ装置の平面図である。 図2のA−A矢視図である。 図1に示した板状体の積層構造を示す部分断面図である。 図2のB−B拡大断面図である。 上記スロープ装置の携行時形態を示す断面図である。 脱輪防止壁の機能説明図である。 図7のC部の正面視での拡大断面図である。 スロープ装置に接地脚を取り付けたもので、接地脚が格納状態にある状態を示す側面図である。 図9に示す状態から、接地脚を展開して張り出した状態を示す側面図である。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1〜図3には、本願発明の実施形態に係るスロープ装置Zを示している。このスロープ装置Zは、携行式のスロープ装置Zであって、二つのスロープ体、即ち、第1スロープ体P1と第2スロープ体P2をヒンジ材7によって展開・折り畳み可能に連結して構成される。尚、これら第1スロープ体P1と第2スロープ体P2は、図6に示すように折り畳み状態において第1スロープ体P1側の脱輪防止壁4と第2スロープ体P2側の脱輪防止壁4とが干渉することなくコンパクトに折り畳めるように、上記第1スロープ体P1の幅寸法よりも上記第2スロープ体P2の幅寸法が所定量だけ小さく設定されている他は、反対勝手の同一構造とされている。
従って、ここでは、上記第1及び第2スロープ体P1、P2のうち、第1スロープ体P1の構造を中心に説明しつつ、適宜上記第2スロープ体P2の説明をし、最終的には上記スロープ装置Z全体の構成等を明らかにする。
A:スロープ装置Zの構成
上記第1スロープ体P1は、長矩形板状の外観形体を呈する板状体1を備える。この板状体1は、上記第1スロープ体P1の、延いては上記スロープ装置Zの主要部をなすものであって、次述するように五層構造とされている。
即ち、上記板状体1は、図4及び図5に示すように、薄い波板状の第1薄板材11の表面側にそれぞれ第1厚板材14と第2厚板材15を配置するとともに、これら第1及び第2厚板材14,第2厚板材15の外面側にそれぞれ第2薄板材12と第3薄板材13を配置して構成される。
上記第1薄板材11は、繊維強化プラスチックで長矩形の薄い波板状に成形されるが、その場合、該第1薄板材11の短辺方向へ波形が連続するように、換言すれば、この波型によって形成される山形凸条と谷形凹条が上記第1薄板材11の長辺方向(長手方向)へ延出存在するように、波の成形方向が設定されている。尚、繊維強化プラスチックとしては、ガラス繊維とか炭素繊維の他、ケブラー、ダイニーマ等の樹脂繊維で強化したものも適用可能である。
上記第1厚板材14と第2厚板材15は、上記第1薄板材11を成形金型にセットした後、該成形金型内に発泡性の樹脂材を注入しこれを発泡させて成形されるもので、上記第1薄板材11と一体化される。ここで、上記第1薄板材11の成形金型へのセット位置であるが、図4及び図5に示すように、上記第1厚板材14の厚さ(肉厚)が上記第2厚板材15のそれよりも所定寸法だけ小さくなるように、上記第1薄板材11を上記第1厚板材14寄りにオフセットさせる。この第1薄板材11のオフセット、即ち、上記第1厚板材14と第2厚板材15の相対的な厚さの設定は、後述のように該第1薄板材11を上記板状体1の撓み変形時に引張側の強度メンバーとして機能させて上記板状体1の強度性能の向上に寄与させるためである。
なお、上記第1厚板材14と第2厚板材15の発泡性素材樹脂としては、比較的硬質な樹脂であることが望ましく、例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタンが適用可能である。
上記第1厚板材14及び第2厚板材15は、上記第1薄板材11の両面に上記第1厚板材14と第2厚板材15を一体発泡成形した後に、上記第1厚板材14の外面と上記第2厚板材15の外面を覆う如く該外面に接着固定されて該各厚板材14、15と一体化される。ここで、この第1厚板材14と第2厚板材15の素材樹脂としては、上記第1薄板材11と同様に、ガラス繊維、炭素繊維等によって強化された繊維強化プラスチックが採用される。
また、上記第2薄板材12と第3薄板材13の厚さ(肉厚)であるが、この実施形態では、上記第1厚板材14に接着固定される上記第2薄板材12の厚さを、上記第2厚板材15に接着固定される上記第3薄板材13の厚さよりも厚くなるように設定している。係る設定は、後述のように上記第2薄板材12を上記板状体1の撓み変形時に引張側の強度メンバーとして機能させて上記板状体1の強度性能の向上に寄与させるためである。
なお、上記板状体1においては、上記第3薄板材13側の面1aが該板状体1の表面でで車椅子等が通る踏面とされ、上記第2薄板材12側の面1bは上記板状体1の裏面とされる。
以上のようにして上記板状体1が製作されるが、この板状体1はその全長において同一の厚みをもつものではなく、図1に示すように、上記板状体1の一端部1c及び他端部1dは、先端に向かうに伴って厚さが漸減するように構成されている。これは上記スロープ装置Zを段差部に設置した場合に、該各端部1c、1dと床面との段差をできるだけ小さく抑えて車椅子の乗降に支障を及ぼさないようにするためである。なお、この実施形態では、上記板状体1の一方の端部1c側が段差部の高位側における乗降口として、上記板状体1の他方の端部1d側が段差部の低位側における乗降口として、それぞれ機能するようにしている。
以上のように製作された上記板状体1の短辺側の縁部には、次述の第1端縁材2と、第2端縁材3及び端部材5,6が装着される。
上記第1端縁材2は、例えば、アルミの引抜加工によって製作されるものであって、図5に示すように、上記板状体1の縁部にその側方から嵌合固定(接着固定)される断面略コ形の嵌合部2aと、該嵌合部2aの上側に一体形成された脱輪防止壁4を備える。この脱輪防止壁4は、所定高さを有するとともに、その内側壁面4aは、該脱輪防止壁4の基端側から頂面側へ向かってスロープ幅方向外側へ傾斜する傾斜面とされている。
尚、上記脱輪防止壁4は上記第1端縁材2に全長に亘って設けられるものではなく、図1に示すように、上記板状体1の一端部1c側においては該一端部1cの近くまで設けられているが、他端部1d側においては、該他端部1dから比較的大きく離間した位置までしか設けられていない。これは、この他端部1d側が段差部の低位側に位置するところ、一般住宅等では段差部の低位側のスペースが比較的小さく、車椅子の乗降を上記スロープ装置Zの前方側から行うことが困難な場合があり、このためこの他端部1d側では上記脱輪防止壁4を設けず、上記スロープ装置Zの側方から上記他端部1d側を通って車椅子を乗降させ得るようにしたものである。
なお、上記板状体1の上記一端部1cと他端部1dにおいては、上記第1端縁材2の端部に連続して端部材5及び端部材6が取り付けられる。
上記第2端縁材3は、図5に示すように、例えば、アルミの引抜加工によって断面略コ形に成形されており、上記板状体1の縁部にその側方から嵌合固定(接着固定)される。
以上のように製作された上記板状体1によって上記第1スロープ体P1が構成される。また、上記第2スロープ体P2は、図1及び図5に示すように、上記第1スロープ体P1とは反対勝手に製作されており、これら両者を連結することで上記スロープ装置Zが得られる。即ち、図1及び図5に示すように、上記第1スロープ体P1と第2スロープ体P2を、上記各板状体1の上記第2端縁材3同士が近接対向するようにして並置し、この状態で上記第1スロープ体P1側の上記第2端縁材3の上面と、上記第2スロープ体P2側の上記第2端縁材3の上面とをヒンジ材7で連結してこれらを一体化させ、これによって上記スロープ装置Zを得る。なお、上記ヒンジ材7としては、可撓性のある合成樹脂テープが好適である。
B:スロープ装置Zの作用効果等
上記スロープ装置Zは、必要使用時には、図6に示すように、上記第1スロープ体P1の上側に上記第2スロープ体P2を折り重ねた状態で携行される。
一方、上記スロープ装置Zを段差部において使用する場合には、上記第1スロープ体P1と第2スロープ体P2を展開させて、図1及び図6に示すようにフラット状態とする。そして、段差部に、上記板状体1の一端部1cが高位側に、他端部1dが低位側になるようにして掛け渡す。
このようにして段差部に掛け渡された上記スロープ装置Zを使用して車椅子等を移動させることで、段差部の存在に拘わらず車椅子等を安全化且つスムーズに移動させることができる。
ここで、例えば、図7及び図8に示すように、車椅子の走行方向が振れてその車輪Wが上記脱輪防止壁4の内側壁面4aに乗り上げるような状況となった場合、該内側壁面4aがその基端側から頂面側へ向かってスロープ幅方向外側へ傾斜する傾斜面とされていることから、上記車輪Wは上記内側壁面4aから、該内側壁面4aに沿って下方へ滑り落ちるような強制力を受けることになる。この結果、上記車輪Wの上記内側壁面4aへの乗り上げ状態が早期に解消され、より高い脱輪防止効果が得られ、延いては車椅子使用時における安全性がさらに向上することになる。
一方、上記スロープ装置Zにおいては、樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第1厚板材14と第2厚板材15のそれぞれの外面に繊維強化プラスチック製の薄板状の第2薄板材12及び第3薄板材13を接着固定するのに加えて、上記第1厚板材14と上記第2厚板材15の間に、繊維強化プラスチックにより短辺方向へ波形が連続する薄い波板状に形成された第1薄板材11を介在させた五層構造とされているので、該第1薄板材11の波形によって形成される山形凸条と谷形凹条が上記板状体1の長辺方向(即ち、板状体1上における車椅子等の進行方向)に存在し、これらがそれぞれ補強リブとして機能することになる。この結果、これら山形凸条と谷形凹条の補強作用によって、上記板状体1の長手方向における剛性が、例えば、この第1薄板材11が存在しない場合に比して飛躍的に向上することになる。また、上記第1薄板材11が薄い波板状であってこれを採用することに伴う重量アップ及びコストアップを共に低く抑えることができる。
これらの相乗効果として、高強度で荷重の負荷時(車椅子等の移動時)における撓み変形が少なく使用時の信頼性が高く、且つ可搬性に優れたスロープ装置Zを安価に提供することができる。
また、上記スロープ装置Zにおいては、上記板状体1における上記第2厚板材15を上記第1厚板材14よりも厚肉に形成し、且つ該第2厚板材15側を踏面側に位置させているので、上記スロープ装置の使用状態においては、上記第2厚板材15が上記板状体1の厚さ方向中央よりも下側に位置することになる。この結果、上記板状体1が負荷重量を受けて撓み変形を生じる場合、上記第2厚板材15は引張側における強度メンバーとして機能し、該板状体1の撓み変形が効果的に抑えられ、延いては上記スロープ装置Zの使用時における信頼性の更なる向上が期待できる。
さらに、上記スロープ装置Zにおいては、上記第2薄板材12を上記第3薄板材13よりも厚肉に形成し、且つ上記第3薄板材13側を踏面側に位置させているので、上記板状体1が負荷重量を受けて撓み変形を生じ、上記第2薄板材12が引張側における強度メンバーとして機能する場合、該第2薄板材12の引張抵抗に基づく上記板状体1の撓み変形
の抑制効果が促進され、結果的に上記板状体1の撓み変形が効果的に抑えられ、延いては上記スロープ装置Zの使用時における信頼性の更なる向上が期待できる。
C:その他の構成
上記実施形態においては、上記スロープ装置Zの負荷重量による撓み変化を必要に応じて機械的に抑制するための補助脚20を設けていないが、本願発明の他の実施形態ではこれを設けることもできる。
即ち、図9及び図10に示すように、上記スロープ装置Zの上記板状体1の裏面側に、補助脚20を設けるものである。この補助脚20は、取付ブラケット26を介して上記板状体1側に揺動可能に連結された第1揺動材21と、該第1揺動材21に対して伸縮可能に内挿されるとともに、多数のラッチ孔30が設けられ、選択固定ピン29の操作によって所要の伸縮位置で固定保持可能とされた内挿材22と、取付ブラケット26を介して上記板状体1側に揺動可能に連結された第2揺動材23と、上記第1端縁材2の先端と上記第2揺動材23の先端を連結するピン24によって支持された接地駒25備えて構成される。
この補助脚20は、これを使用しないときは、図9に示すように、上記内挿材22を上記第1揺動材21側に押し込んで上記選択固定ピン29によってこれを保持させることで、上記板状体1の裏面側に格納保持される。
一方、上記補助脚20を使用する場合には、上記選択固定ピン29の固定作用を解除して上記内挿材22を上記第1揺動材21から引き出し、上記接地駒25が床面に近接又は接する状態としてこれを固定する。この状態においては、例えば、長尺のスロープ装置であって、しかも負荷重量が嵩むような使用条件下での使用であっても、上記補助脚20によって上記スロープ装置Zの撓み変位が確実に抑えられる。従って、使用者は、板状体1の撓み変形による不安感を抱くことなく安心してスロープ装置Zを使用することができる。
本願発明のスロープ装置は、段差部の存在する住環境下において、車椅子等の安全走行を実現するなど、バリアフリー対策の一環として利用できるおのである。
1 ・・板状体
2 ・・第1端縁材
3 ・・第2端縁材
4 ・・脱輪防止壁
5 ・・端部材
6 ・・端部材
7 ・・ヒンジ材
11 ・・第1薄板材
12 ・・第2薄板材
13 ・・第3薄板材
14 ・・第1厚板材
15 ・・第2厚板材
20 ・・補助脚
21 ・・第1揺動材
22 ・・内挿材
23 ・・第2揺動材
Z ・・スロープ装置

Claims (5)

  1. 略長矩形の複数の板状体(1)をその短辺方向に連接して構成され、段座部に掛け渡して使用されるスロープ装置であって、
    上記板状体(1)が、
    繊維強化プラスチックにより短辺方向へ波形が連続する薄い波板状に形成された第1薄板材(11)と、
    該第1薄板材(11)の一方の表面に樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第1厚板材(14)と、
    該第1薄板材(11)の他方の表面に樹脂発泡成形により一体形成された厚板状の第2厚板材(15)と、
    上記第1厚板材(14)の外面を覆うように接着固定された繊維強化プラスチック製の薄板状の第2薄板材(12)と、
    上記第2厚板材(15)の外面を覆うように接着固定された繊維強化プラスチック製の薄板状の第3薄板材(13)と、
    からなる五層構造であることを特徴とするスロープ装置。
  2. 請求項1において、
    上記第2厚板材(15)を上記第1厚板材(14)よりも厚肉に形成し、且つ該第2厚板材(15)側を踏面側に位置させたことを特徴とするスロープ装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記第2薄板材(12)を上記第3薄板材(13)よりも厚肉に形成し、且つ上記第3薄板材(13)側を踏面側に位置させたことを特徴とするスロープ装置。
  4. 請求項1,2又は3において、
    上記板状体(1)の短辺方向の両縁部のうち、スロープ装置の外縁側に対応する縁部には、該板状体(1)の表面から上方へ延出する脱輪防止壁(4)が設けられるとともに、該脱輪防止壁(4)の内側壁面(4a)がその基端側から頂面側へ向かってスロープ幅方向外側へ傾斜する傾斜面であることを特徴とするスロープ装置。
  5. 請求項1,2,3又は4において、
    上記板状体(1)の裏面側に、該板状体(1)から下方への張出量が調整可能とされ、且つその接地状態においては上記板状体(1)の撓み変形を規制し得るように構成された補助脚(20)を備えたことを特徴とするスロープ装置。
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